JP5961126B2 - 生体情報モニタシステム - Google Patents

Description

本発明は、患者等の生体情報をモニタするための生体情報モニタシステムに関する。

この種のシステムとして、ともに表示部を備える第１モニタ装置と第２モニタ装置を含み、第２モニタ装置を第１モニタ装置から離れた場所に設置する構成が知られている（例えば、特許文献１を参照）。第２モニタ装置には、患者の生体情報に係る測定信号が入力される。当該測定信号は、通信線を介して第１モニタ装置に伝送される。第１モニタ装置の表示部においては、伝送された測定信号に対応する上記患者の生体情報を視認することができる。

特許第３８５０４８３号公報

本発明は、上記のような生体情報モニタシステムにおいて、省電力性能の要求に応えうる技術を提供することを目的とする。

上記の目的を達成するために、本発明が取りうる一態様は、生体情報モニタシステムであって、
第１表示部および第１コネクタを有する第１モニタ装置と、
第２コネクタを有する第２モニタ装置と、
ケーブルとを備え、
前記第２モニタ装置は、
生体情報に係る測定信号を受信する信号受信部と、
前記測定信号に対応する情報が表示される第２表示部とを備え、
前記ケーブルを介して前記第１コネクタと前記第２コネクタが通信可能な状態とされたとき、前記第２表示部は非表示状態にされるとともに、前記測定信号に対応する情報が前記第１表示部に表示される。

第１モニタ装置と第２モニタ装置がケーブルを介して接続されるとき、両者はある程度近い距離に配置されている蓋然性が高い。上記の構成によれば、このような場合において、同一の生体情報が第１表示部と第２表示部に重複して表示されることが回避される。これにより、生体情報のモニタリング機能を損なうことなく、不要な電力消費を抑制することができる。

前記第２モニタ装置は、前記第１コネクタと前記第２コネクタが通信可能な状態とされたときに前記第１モニタ装置が起動されていないことが検出された場合に、前記第２表示部を前記非表示状態とする前にアラームを出力する構成としてもよい。

このような構成によれば、第１モニタ装置が起動されていない状態で第２表示部が非表示状態とされ、生体情報モニタリングの連続性が中断されてしまう事態を回避することができる。

前記第１コネクタと前記第２コネクタが通信可能な状態において、前記第２表示部は、前記第１表示部に表示されている情報を一時的に表示可能である構成としてもよい。

このような構成によれば、第１表示部が設けられている側とは異なる側から一時的に生体情報を確認したいといった要求に応えることができる。また表示を一時的なものに限ることにより電力消費を最小限に抑えることができる。

前記第２コネクタと接離可能な第３コネクタを有する支持部を有し、前記ケーブルに接続されたインターフェースユニットを備える構成としてもよい。この場合、前記第２モニタ装置を前記支持部に装着することにより、前記第２コネクタは、前記第３コネクタに接続されるとともに、前記ケーブルを介して前記第１コネクタと通信可能とされる。

前記第２コネクタと接離可能な第３コネクタ、および前記第２モニタ装置に拡張機能を提供する端子を有し、前記ケーブルに接続されたインターフェースユニットを備える構成としてもよい。この場合、前記第２コネクタが前記第３コネクタに接続されたとき、前記第２コネクタは、前記ケーブルを介して前記第１コネクタと通信可能とされる。

本発明の第１の実施形態に係るモニタシステムの構成を示す図である。 第２モニタ装置が実行する電力管理処理を示すフローチャートである。 本発明の第２の実施形態に係るモニタシステムの構成を示す図である。

本発明に係る実施形態の例を添付の図面を参照しつつ以下詳細に説明する。なお以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。

図１は、本発明の第１の実施形態に係るモニタシステム１の構成を示す斜視図である。モニタシステム１は、第１モニタ装置１０、第２モニタ装置２０、およびケーブル４０を備えている。

第１モニタ装置１０は、ベッドサイドモニタであり、医療施設等において患者等が横たわるベッドの脇に配置される比較的大きな装置である。第１モニタ装置１０は、第１表示部１１、第１コネクタ１２、第１制御部１３、および電源部１４を備えている。

第１表示部１１は、例えばディスプレイ装置である。第１制御部１３は、各種演算処理を実行するＣＰＵ、各種制御プログラムを格納するＲＯＭ、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるＲＡＭ等を備え、第１モニタ装置１０における様々な制御を実行する。第１制御部１３は、第１表示部１１、第１コネクタ１２、および電源部１４のそれぞれと通信可能に接続されている。

電源部１４は、商用電源に接続可能な構成とされている。第１モニタ装置１０に設けられた図示しない電源スイッチがオン状態とされることにより、第１制御部１３は、商用電源より供給される電力を電源部１４を通じて第１モニタ装置１０の各部に供給する。電源部１４は、第１コネクタ１２と電気的に接続されている。

第２モニタ装置２０は、持ち運びが可能な程度の大きさを有しており、第１モニタ装置１０から離れた所望の場所に設置しうる。第２モニタ装置２０は、第２表示部２１、第２コネクタ２２、第２制御部２３、バッテリ２４、信号受信部２５、および報知部２６を備えている。

第２表示部２１は、例えばディスプレイ装置である。第２制御部２３は、各種演算処理を実行するＣＰＵ、各種制御プログラムを格納するＲＯＭ、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるＲＡＭ等を備え、第２モニタ装置２０における様々な制御を実行する。第２制御部２３は、第２表示部２１、第２コネクタ２２、バッテリ２４、信号受信部２５、および報知部２６のそれぞれと通信可能に接続されている。

バッテリ２４は、例えば充電式電池である。第２モニタ装置２０に設けられた図示しない電源スイッチがオン状態とされることにより、第２制御部２３は、電力をバッテリ２４より第２モニタ装置２０の各部に供給する。

信号受信部２５には図示しない信号線が接続されており、当該信号線の先端には、患者等の身体に装着されて生体情報に係る測定信号を得るための、図示しないセンサが接続されている。センサの例としては、心電図波形を取得するための電極、動脈血酸素飽和度や脈拍を取得するためのプローブ、血圧を取得するためのカフなどが挙げられる。

第２制御部２３は、信号受信部２５が受信した測定信号に対応する情報（波形、数値、指標等）を第２表示部２１にリアルタイムに表示させる。上述のように第２モニタ装置２０は持ち運び可能であるため、場所の制約を受けることなく患者等の生体情報の詳細を目視により確認することができる。

第１モニタ装置１０と第２モニタ装置２０は、ケーブル４０を介して通信可能な状態とされる。ケーブル４０は、第１端子４１と第２端子４２を備えている。第１端子４１は、第１モニタ装置１０の第１コネクタ１２に接続される。第２端子４２は、第２モニタ装置２０の第２コネクタ２２に接続される。

例えば、第２モニタ装置２０とともに第１モニタ装置１０から離れていた患者等が、第１モニタ装置１０の付近に戻ると、上記のようにケーブル４０が第１モニタ装置１０と第２モニタ装置２０に接続される。これにより、第１コネクタ１２と第２コネクタ２２は、ケーブル４０を介して通信可能な状態とされる。第２制御部２３は、この状態において、信号受信部２５より入力される測定信号を第１モニタ装置１０へ送信するように構成されている。

具体的には、第２コネクタ２２および第１コネクタ１２を経由して、測定信号が第１制御部１３に入力される。第１制御部１３は、当該測定信号に対応する情報（波形、数値、指標等）を第１表示部１１にリアルタイムに表示させる。一方、第２制御部２３は、第２表示部２１を非表示状態として信号受信部２５より入力される測定信号に対応する情報のリアルタイム表示を中止する。

また第１モニタ装置１０の電源部１４と第２モニタ装置２０のバッテリ２４が、第１コネクタ１２および第２コネクタ２２を介して電気的に接続され、電源部１４から供給される電力の一部によりバッテリ２４の充電が開始される。

第１モニタ装置１０と第２モニタ装置２０がケーブル４０を介して接続されるとき、両者はある程度近い距離に配置されている蓋然性が高い。本実施形態のモニタシステム１においては、このような場合において、同一の生体情報が第１表示部１１と第２表示部２１に重複して表示されることを回避し、不要な電力消費を抑制するようにしている。これにより、生体情報のモニタリング機能を損なうことなく、省電力性能の要求に応えることができる。

次に図２のフローチャートを参照しつつ、第２制御部２３が実行する電力管理処理について具体的に説明する。第１コネクタ１２と第２コネクタ２２が通信可能な状態とされたことを第２制御部２３が検知すると、電力管理処理が開始される。

第２制御部２３は、第１コネクタ１２および第２コネクタ２２を通じて検知される第１制御部１３の状態に基づき、第１モニタ装置１０が起動されているか否かを判断する（ステップＳ１）。第１モニタ装置１０が起動されていない状態で第２表示部２１が非表示状態にされてしまうと、生体情報モニタリングの連続性が中断されて好ましくないためである。

ここで第１モニタ装置１０が起動されていると判断されると（ステップＳ１においてＹＥＳ）、第２制御部２３により第２表示部２１への電力供給が停止され、上述のように第２表示部２１は非表示状態とされる（ステップＳ２）。

一方、第１モニタ装置１０が起動されていないと判断されると（ステップＳ１においてＮＯ）、第２制御部２３により報知処理が実行される（ステップＳ３）。具体的には、第２モニタ装置２０が備える報知部２６がアラームを出力し、不適切な使用状態である旨をユーザに報知する。当該報知は、視覚的なアラームと聴覚的なアラームの少なくとも一方を用いて行なわれる。

すなわち第２モニタ装置２０は、第１コネクタ１２と第２コネクタ２２が接続されたときに第１モニタ装置１０が起動されていないことが検出された場合に、第２表示部２１を非表示状態とする前に、報知部２６を通じてアラームを出力する。アラームによる報知は、第１モニタ装置１０の起動が検出されるまで継続される。これにより生体情報モニタリングの連続性を維持することができる。なお、第１コネクタ１２と第２コネクタ２２の接続が解除された場合、アラームによる報知が解除される構成としてもよい。

本実施形態の第２モニタ装置２０は、ケーブル４０を介して第１モニタ装置１０に接続された状態においても、所定の操作を行なうことにより、第１表示部１１に表示されている生体情報を、第２表示部２１に一時的に表示させることができる。さらに第１表示部１１に表示されているバッテリ残量等のシステム情報を、第２表示部２１に一時的に表示させることができる。但し電力消費と発熱を最小限に抑えるために、表示時間を一定値に限るようにすることが好ましい。

第２制御部２３は、所定の表示操作がなされるまでは待機状態にある（ステップＳ４においてＮＯ）。所定の表示操作が検出されると（ステップＳ４においてＹＥＳ）、第２制御部２３は、バッテリ２４から第２表示部２１への電力供給を開始して（ステップＳ５）、第１表示部１１に表示されている生体情報、すなわち信号受信部２５に入力される測定信号に対応する情報を第２表示部２１に表示させる。

一方、第２制御部２３は内部タイマを用いて所定の表示時間のカウントを開始する。所定時間が経過するまでは（ステップＳ６においてＮＯ）、カウントを継続する。所定時間のカウントが終了すると（ステップＳ６においてＹＥＳ）、第２制御部２３は、バッテリ２４から第２表示部２１への電力供給を停止し、第２表示部２１は非表示状態とされる（ステップＳ２）。

第１表示部１１で生体情報のリアルタイム表示を行ない、第２表示部２１では、第１制御部１３または第２制御部２３のメモリに蓄積された過去の生体情報の測定結果を確認するための表示を行なわせるように構成することもできる。

次に図３を参照しつつ、本発明の第２の実施形態に係るモニタシステム１Ａの構成を説明する。第１の実施形態に係るモニタシステム１と実質的に同一の要素には同一の参照番号を付与し、繰り返しとなる説明は割愛する。

本実施形態に係るモニタシステム１Ａは、インターフェースユニット３０を備えている点において、第１の実施形態に係るモニタシステム１と相違している。インターフェースユニット３０は、支持部３１、第３コネクタ３２、およびケーブル接続端子３３を備えている。

支持部３１は、第２モニタ装置２０を安定して支持可能な程度の寸法と形状を有している。第３コネクタ３２は、支持部３１に設けられ、第２モニタ装置２０の第２コネクタ２２と接離可能な構成を有している。第２モニタ装置２０を支持部３１に装着することにより、第２コネクタ２２は、第３コネクタ３２に接続される。

接続端子３３は、第３コネクタ３２と電気的に接続されている。また接続端子３３は、ケーブル４０の第２端子４２と接離可能な構成とされている。ケーブル４０の第１端子４１を第１モニタ装置１０の第１コネクタ１２に接続し、第２端子４２を第３コネクタ３２に接続した状態で、第２モニタ装置２０を支持部３１に装着することにより、第２コネクタ２２は、ケーブル４０を介して第１コネクタ１２と通信可能とされる。

第１コネクタ１２と第２コネクタ２２が通信可能な状態とされて以降に、第１制御部１３と第２制御部２３により実行される処理については、第１の実施形態に係るモニタシステム１と同様であるため、繰り返しとなる説明は割愛する。

このようにインターフェースユニット３０を介して第１モニタ装置１０と第２モニタ装置２０が通信を行なうモニタシステム１Ａにおいても、同一の生体情報が第１表示部１１と第２表示部２１に重複して表示されることが回避され、不要な電力消費を抑制しうる。これにより、生体情報のモニタリング機能を損なうことなく、省電力性能の要求に応えることができる。

上記の実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであって、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更・改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは明らかである。

ケーブル４０の第１端子４１と、第１モニタ装置１０の第１コネクタ１２は、必ずしも直接接続されることを要しない。第１端子４１と第１コネクタ１２の電気的接続を確立しうる限りにおいて、両者の間に図３のインターフェースユニット３０のような装置が介在してもよい。

図３に破線で示すように、第３コネクタ３２と電気的に接続される機能拡張端子３４を、インターフェースユニット３０に設けてもよい。機能拡張端子３４は、第３コネクタ３２に接続された第２コネクタ２２を通じて、第２モニタ装置２０に拡張機能を提供する。例えば、通信線を機能拡張端子３４に接続し、他の測定機器やセンサにより取得された測定信号を、当該通信線を介して機能拡張端子３４に入力することにより、第２表示部２１に表示可能な生体情報の種類を増やすことができる。

１、１Ａ：モニタシステム、１０：第１モニタ装置、１１：第１表示部、１２：第１コネクタ、２０：第２モニタ装置、２１：第２表示部、２２：第２コネクタ、２５：信号受信部、２６：報知部、３０：インターフェースユニット、３１：支持部、３２：第３コネクタ、３４：機能拡張端子、４０：ケーブル

Claims (5)

1. 第１表示部および第１コネクタを有する第１モニタ装置と、
   第２コネクタを有する第２モニタ装置と、
   ケーブルとを備え、
   前記第２モニタ装置は、
   生体情報に係る測定信号を受信する信号受信部と、
   前記測定信号に対応する情報が表示される第２表示部とを備え、
   前記ケーブルを介して前記第１コネクタと前記第２コネクタが通信可能な状態とされたとき、前記第２表示部は非表示状態にされるとともに、前記測定信号に対応する情報が前記第１表示部に表示される、生体情報モニタシステム。
2. 前記第２モニタ装置は、前記第１コネクタと前記第２コネクタが通信可能な状態とされたときに前記第１モニタ装置が起動されていないことが検出された場合に、前記第２表示部を前記非表示状態とする前にアラームを出力する、請求項１に記載の生体情報モニタシステム。
3. 前記第１コネクタと前記第２コネクタが通信可能な状態において、前記第２表示部は、前記第１表示部に表示されている情報を一時的に表示可能である、請求項１または２に記載の生体情報モニタシステム。
4. 前記第２コネクタと接離可能な第３コネクタを有する支持部を有し、前記ケーブルに接続されたインターフェースユニットを備え、
   前記第２モニタ装置を前記支持部に装着することにより、前記第２コネクタは、前記第３コネクタに接続されるとともに、前記ケーブルを介して前記第１コネクタと通信可能とされる、請求項１から３のいずれか一項に記載の生体情報モニタシステム。
5. 前記第２コネクタと接離可能な第３コネクタ、および前記第２モニタ装置に拡張機能を提供する端子を有し、前記ケーブルに接続されたインターフェースユニットを備え、
   前記第２コネクタが前記第３コネクタに接続されたとき、前記第２コネクタは、前記ケーブルを介して前記第１コネクタと通信可能とされる、請求項１から３のいずれか一項に記載の生体情報モニタシステム。

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