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JP5942311B2 - ロボット、ロボットの制御装置及び制御方法、並びに、ロボット用制御プログラム - Google Patents

ロボット、ロボットの制御装置及び制御方法、並びに、ロボット用制御プログラム Download PDF

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JP5942311B2
JP5942311B2 JP2015501306A JP2015501306A JP5942311B2 JP 5942311 B2 JP5942311 B2 JP 5942311B2 JP 2015501306 A JP2015501306 A JP 2015501306A JP 2015501306 A JP2015501306 A JP 2015501306A JP 5942311 B2 JP5942311 B2 JP 5942311B2
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Description

本発明は、物体の搬送をアシストする、パワーアシスト型のロボット、ロボットの動作を制御するロボットの制御装置及び制御方法、並びに、ロボット用制御プログラムに関する。
近年、介護ロボット又は家事支援ロボットなどの家庭用ロボットが盛んに開発されるようになってきた。また、産業用ロボットでも、セル生産工場の広がりなどから、人と協働するロボットの開発が盛んに行われている。このような人と協働するアシストロボットは、従来のように人間の居るエリアとロボット用の作業エリアとを区切って動作するロボットとは異なり、人間と共生する必要がある。このため、従来の産業用ロボットなどとは異なる安全性が求められる。さらに、物体搬送において人と協働して作業を行うパワーアシストロボットは、物体を搬送しているときと、物体を搬送していないときとが存在し、これらの2状態を安全に切り替える必要がある。物体を搬送していない状態から物体を搬送する状態に切り替えるためには、ロボットが保持のために物体に接触する必要がある。しかしながら、パワーアシストロボットにおいてロボットを物体に接触させると、接触により、人の意図しない方向の力が力検出部に検出される。このように、人の意図しない方向の力が検出されると、ロボットが意図しない方向に動作したり、又は、ロボットを物体に押し当てる動作が難しかったりと、従来のアシストロボットでは、安全の面から問題があった。
このような物体を保持するパワーアシストロボットにおいて、従来技術は、操作力の向きによってアシスト装置の動作に方向制限をかけて、保持物体(ワーク)を目標に沿いやすく動作するよう制御する制御方法を開示している(特許文献1)。
特許第4443614号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、保持物体を保持する際に、安全に接触するための動作が規定されておらず、物体を保持する際の安全性に課題があった。また、特許文献1の技術では、保持物体を保持するとき、予め定められた目標軌道の方向が必要である。よって、人が操作しつつ、さらに、その場の状況に応じて人が操作を変更する、パワーアシストロボットでの物体の保持において、特許文献1の技術を適用するのは難しいという課題があった。
本発明の目的は、上記従来の課題を解決し、物体を保持する際にロボットを安全に操作しつつ物体を保持出来る、ロボット、ロボットの制御装置及び制御方法、並びに、ロボット用制御プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の1つの態様によれば、ロボットアームを有し、人と協働して物体を搬送するロボットであって、
上記ロボットアームに備えられて上記物体を保持する保持部と、
上記保持部と上記物体との接触を検知する接触検知部と、
上記物体と上記保持部との距離を接触時の接触状況として検知する接触状況検知部と、
上記接触状況検知部により検知された接触状況によって保持時の上記ロボットアームの動作を切替える保持動作選択部と、
上記人が上記ロボットアームにかけた力に応じて上記ロボットアームを動作させる動作制御部とを備え、
上記接触検知部によって接触が検知された際に、上記ロボットアームが一旦停止し、その後、上記保持動作選択部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した動作と、方向の制限の無い動作とのうち1つを選択し、選択された動作を上記動作制御部によって実現することで保持動作を行うロボットを提供する。
これらの概括的かつ特定の態様は、システム、方法、コンピュータプログラム並びにシステム、方法及びコンピュータプログラムの任意の組み合わせにより実現してもよい。
本発明の上記態様によれば、人と協働して物体を搬送するロボットにおいて、物体を保持する際に保持物体とロボットアームとの接触が発生しても、物体を安全に保持することができるロボットが可能となる。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、
図1は、本発明の第1実施形態におけるロボットシステムの概要を示す図であり、 図2は、本発明の第1実施形態におけるロボットシステムの構成を示す図であり、 図3は、本発明の第1実施形態におけるロボットの制御装置及び制御対象であるロボットの一部を示すブロック図であり、 図4は、本発明の第1実施形態における保持動作選択部の動作ステップを示すフローチャートであり、 図5Aは、本発明の第1実施形態におけるロボットと保持物体の位置関係の一例を示す平面図であり、 図5Bは、本発明の第1実施形態におけるロボットと保持物体の位置関係の上記一例を示す斜視図であり、 図6Aは、本発明の第1実施形態におけるロボットと保持物体の位置関係の別の例を示す平面図であり、 図6Bは、本発明の第1実施形態におけるロボットと保持物体の位置関係の上記別の例を示す斜視図であり、 図7は、本発明の第1実施形態における制御装置の動作ステップを示すフローチャートであり、 図8は、本発明の第1実施形態における空気圧人工筋をアクチュエータとしたロボットシステムの概要を示す図であり、 図9は、本発明の第1実施形態における弾性膨張収縮構造体の構造及び動作を示す図であり、 図10Aは、本発明の第1実施形態におけるロボットアームが保持物体を保持する方向の一例を示す図であり、 図10Bは、本発明の第1実施形態におけるロボットアームが保持物体を保持する方向の一例を示す図であり、 図11Aは、本発明の第1実施形態におけるハンド構造のロボットアームが保持物体を保持する方向の一例を示す図であり、 図11Bは、本発明の第1実施形態におけるハンド構造のロボットアームが保持物体を保持する方向の一例を示す図であり、 図12Aは、本発明の第1実施形態におけるロボットアームが保持物体を保持する際の最終接近動作方向の一例を示す図であり、 図12Bは、本発明の第1実施形態におけるロボットアームが保持物体を保持する際の最終接近動作方向の一例を示す図である。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下、図面を参照して本発明における実施形態を詳細に説明する前に、本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1態様によれば、ロボットアームを有し、人と協働して物体を搬送するロボットであって、
上記ロボットアームに備えられて上記物体を保持する保持部と、
上記保持部と上記物体との接触を検知する接触検知部と、
上記物体と上記保持部との距離を接触時の接触状況として検知する接触状況検知部と、
上記接触状況検知部により検知された接触状況によって保持時の上記ロボットアームの動作を切替える保持動作選択部と、
上記人が上記ロボットアームにかけた力に応じて上記ロボットアームを動作させる動作制御部とを備え、
上記接触検知部によって接触が検知された際に、上記ロボットアームが一旦停止し、その後、上記保持動作選択部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した動作と、方向の制限の無い動作とのうち1つを選択し、選択された動作を上記動作制御部によって実現することで保持動作を行うロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、人と協働して物体を搬送するロボットにおいて、物体を保持する際に保持物体とロボットアームとの接触が発生しても、ロボットアームを安全に動作させて物体を安全に保持することができる。
本発明の第2態様によれば、上記接触検知部は、上記ロボットアームと上記物体とが接触した方向を検知し、
上記接触検知部が検知した方向が、上記ロボットアームが上記物体を保持する方向である場合のみ、上記保持動作選択部が、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、上記方向を制限した人協調動作又は上記制限の無い人協調動作を選択する第1の態様に記載のロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、上記ロボットアームが上記物体と接触したときでかつ人が保持を目的として接触したときには、上記保持動作選択部による選択動作で邪魔されることがなく、上記ロボットアームを円滑に動作させて物体を安全に保持することができ、上記人が上記ロボットアームを上記物体を保持する方向に移動させて上記物体に対する上記保持部の位置ずれを修正させるときでも、上記保持動作選択部による選択動作で邪魔されることがなく、上記ロボットアームを円滑に動作させて物体を安全に保持することができる。
本発明の第3態様によれば、上記接触検知部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の方向を検知し、
上記接触検知部が検知した方向が、上記保持部が上記物体を保持する際の最終接近動作において接近する方向であるときには、上記保持動作選択部が上記方向を制限した動作を選択し、上記接触検知部が検知した方向が、上記保持部が上記物体を保持する際の最終接近動作において接近する方向ではないときには、上記保持動作選択部が上記方向の制限の無い動作を選択する第1又は2の態様に記載のロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、物体の保持のために物体と接触したことにより人の意図しない方向の力が接触検知部に検出されても、動作方向が物体に接近する方向に制限されているため、安定的な接近動作を実現でき、保持対象物体を保持部で確実に保持することができると同時に、人がロボットアームを物体を保持する方向だけではなく、他の方向に力をかけてロボットアームを移動させることにより、物体に対するハンドなどの保持部の位置ずれを修正するときでも、保持動作選択部による選択動作で邪魔されることがなく、ロボットアームを円滑に動作させて物体を安全に保持することができる。
本発明の第4態様によれば、上記接触状況検知部で検知した上記物体と上記保持部との距離が閾値よりも小さいときには、上記保持動作選択部が上記方向を制限した動作を選択し、上記接触状況検知部で検知した上記物体と上記保持部との距離が上記閾値以上のときには、上記保持動作選択部が上記方向の制限の無い動作を選択する第1〜3のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、ロボットアームは保持対象物体の近傍にあり、最終接近動作を行えば保持対象物体を保持部で確実に保持することができる場合(上記物体と上記保持部との距離が上記閾値よりも小さいとき)には、物体の保持のために物体と接触したことにより人の意図しない方向の力が接触検知部に検出されても、動作方向が物体に接近する方向に制限されているため、安定的な接近動作を実現でき、保持対象物体を保持部で確実に保持することができ、ロボットアームが保持対象物体の近傍にはない場合(上記物体と上記保持部との距離が上記閾値以上のとき)には、任意の方向にロボットアームの位置が修正可能であるため、保持対象物体を保持部で確実に保持することができる。
本発明の第5態様によれば、上記保持部は、吸着パッドを有するハンドである第1〜4のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、物体を保持する目的で吸着パッドを保持対象である物体に接触させたとき、必要な吸着圧を出すためにはただ接触させている状態ではなく、多少押しつける動作が必要となる場合が多い。このような場合でも、接触検知部によって物体とロボットアームの保持部との接触が検知された際に、ロボットアームが動作を一旦停止し、その後、保持動作選択部が、人がロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した動作と、方向の制限の無い動作とのうち1つを適切に選択し、選択された動作を動作制御部によって実現することで、保持対象物体を保持部で確実に保持することができる。
本発明の第6態様によれば、上記ロボットアームは、柔軟性のある構造を持つ第1〜5のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、特に、ロボットアームが柔軟性のある構造を持つ場合、人がロボットアームに力をかけていると、ロボットアームの本来の位置よりも少し先の位置に、ロボットアームが実際に位置しており、手を離すと、ロボットアームが本来の位置に戻る傾向がある。このような場合でも、接触検知部によって物体とロボットアームとの接触が検知された際に、ロボットアームが動作を一旦停止し、その後、保持動作選択部が、人がロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した動作と、方向の制限の無い動作とのうち1つを適切に選択し、選択された動作を動作制御部によって実現することで、保持対象物体を保持部で確実に保持することができる。
本発明の第7態様によれば、上記ロボットは、空気圧人工筋を用いるアクチュエータである第1〜5のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、ロボットは、空気圧人工筋を用いるアクチュエータである場合、柔軟性持つ構造であるため、上記第5の態様と同様な効果を奏することができる。
本発明の第8態様によれば、上記保持動作選択部が上記方向を制限した動作を選択したときは、上記保持部が上記物体を保持する際の最終接近動作において接近する方向のみに動作する第1〜7のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、ロボットアームは、物体の保持のために物体と接触したことにより人の意図しない方向の力が接触検知部に検知されても、動作方向が物体に接近する方向に制限されているため、安定的な接近動作を実現でき、保持対象物体を保持部で確実に保持することができる。
本発明の第9態様によれば、上記接触検知部は、上記ロボットアームの上記保持部のうち上記物体に相対する面に対し垂直をなす方向と、上記接触検知部が検知した方向とがなす角度が閾値よりも小さいときに、上記ロボットアームが上記物体を保持する方向であると検知する第2の態様に記載のロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、人が物体の保持のためにロボットアームを物体と接触させた場合に、物体と保持部との相対関係が保持可能な範囲であれば、完全に相対する面が接触出来ていなくても保持する方向であると検知することにより、ロボットアームと物体が接触する際の人の動作が不完全であっても安定的な接近動作を実現でき、保持対象物体を保持部で確実に保持することができる。
本発明の第10態様によれば、上記接触検知部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の方向が、上記保持部のうち上記物体に相対する面の上記物体のうち保持部に相対する面に最も近い1点と、上記物体のうち上記保持部に相対する面との距離が最短距離となる方向と、上記保持部のうち上記物体に相対する面の垂線とがなす角度が、閾値よりも小さい状態を維持しながら、上記物体のうち上記保持部に相対する面と上記保持部のうち上記物体に相対する面とが近づく方向であるとき、最終接近動作において接近する方向であると検知する第3の態様に記載のロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、人が物体の保持のためにロボットアームを物体に接近させる場合に、人が接近方向と多少ずれた方向にロボットアームを動作させても、保持が可能な方向であれば保持可能な方向と検知することで、安定的な接近動作を実現でき、保持対象物体を保持部で確実に保持することができる。
本発明の第11態様によれば、上記保持動作選択部が上記方向の制限の無い動作を選択したときは、上記ロボットアームが動作可能な全方向に動作する第1〜10のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
本発明の上記態様によれば、ロボットアームは、保持対象物体とロボットアームの保持部が物体に接近する方向に保持部が移動しても保持できる位置関係にない場合には方向の制限のない動作が選択されることにより、任意の方向にロボットアームの位置が修正可能であるため、保持対象物体を保持部で確実に保持することができる。
本発明の第12態様によれば、ロボットアームを有しかつ人と協働して物体を搬送するロボットの制御装置であって、
上記ロボットアームに備えられた保持部で上記物体を保持するとき、上記保持部と上記物体との接触を検知する接触検知部と、
上記物体と上記保持部との距離を接触時の接触状況として検知する接触状況検知部と、
上記接触状況検知部により検知された接触状況によって保持時の上記ロボットアームの動作を切替える保持動作選択部と、
上記人が上記ロボットアームにかけた力に応じて上記ロボットアームを動作させる動作制御部とを備え、
上記接触検知部によって接触が検知された際に、上記ロボットアームが一旦停止し、その後、上記保持動作選択部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した人協調動作と、制限の無い人協調動作とのうち1つを選択し、選択された動作を上記動作制御部によって実現することで保持動作を行うよう制御するロボットの制御装置を提供する。
本発明の上記態様によれば、人と協働して物体を搬送するロボットにおいて、物体を保持する際に保持物体とロボットアームとの接触が発生しても、ロボットアームを安全に動作させて物体を安全に保持することができる。
本発明の第13態様によれば、ロボットアームを有しかつ人と協働して物体を搬送するロボットの制御方法であって、
上記ロボットアームに備えられた保持部で、上記物体を保持するとき、上記保持部と上記物体との接触を接触検知部で検知し、
上記物体と上記保持部との距離を接触時の接触状況として接触状況検知部で検知し、
上記接触状況検知部により検知された接触状況によって保持時の上記ロボットアームの動作を保持動作選択部で切替え、
上記人が上記ロボットアームにかけた力に応じて上記ロボットアームを動作制御部で動作させ、
上記接触検知部によって接触が検知された際に、上記ロボットアームが一旦停止し、その後、上記保持動作選択部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した人協調動作と、制限のない人協調動作とのうち1つを選択し、選択された動作を上記動作制御部によって実現することで保持動作を行うよう制御するロボットの制御方法を提供する。
本発明の上記態様によれば、人と協働して物体を搬送するロボットにおいて、物体を保持する際に保持物体とロボットアームとの接触が発生しても、ロボットアームを安全に動作させて物体を安全に保持することができる。
本発明の第14態様によれば、ロボットアームを有しかつ人と協働して物体を搬送するロボットの制御プログラムであって、
コンピュータを、
上記ロボットアームに備えられた保持部で、上記物体を保持するとき、上記保持部と上記物体との接触を検知する接触検知部と、
上記物体と上記保持部との距離を接触時の接触状況として検知する接触状況検知部と、
上記接触状況検知部により検知された接触状況によって保持時の上記ロボットアームの動作を切替える保持動作選択部と、
上記人が上記ロボットアームにかけた力に応じて上記ロボットアームを動作させる動作制御部として機能させ、
上記接触検知部によって接触が検知された際に、上記ロボットアームが一旦停止し、その後、上記保持動作選択部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した人協調動作と、制限のない人協調動作とのうち1つを選択し、選択された動作を上記動作制御部によって実現することで保持動作を行うよう制御するように機能させるためのロボット用制御プログラムを提供する。
本発明の上記態様によれば、人と協働して物体を搬送するロボットにおいて、物体を保持する際に保持物体とロボットアームとの接触が発生しても、ロボットアームを安全に動作させて物体を安全に保持することができる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかるロボットシステム100の概要を示す図である。
ロボットシステム100のロボット20は、ロボットアーム21を備えるとともに、L字状のハンドル36を備えている。人91がハンドル36を持ってロボットアーム21を操作することで、ロボットアーム21が動作し、人91と協働して物体30を搬送することができる。さらに、ロボットアーム21は、保持部の一例として機能するハンド22を先端に備えていて、ハンド22で物体30を保持しつつ搬送する機能を持つ。人91がロボットアーム21を操作しつつ物体30をロボットアーム21で搬送することで、ロボット20は、物体搬送のアシストアームとして機能する。
図2は、本発明の第1実施形態にかかるロボットシステム100の構成を示す図である。
ロボットシステム100は、制御装置50と、制御対象であるロボット20とにより構成されている。
制御装置50は、この第1実施形態では、一例として、一般的なパーソナルコンピュータにより構成されており、制御装置50は、制御プログラム40と、入出力IF41とで構成されている。入出力IF(インターフェース)41は、パーソナルコンピュータのPCIバスなどの拡張スロットに接続された、例えば、D/Aボードと、A/Dボードと、カウンタボードとなどを備えるように構成されている。
制御装置50は、入力部の一例としての入出力IF41を介して、ロボット機構部6の各リンクマニピュレータを駆動するモータドライバ24と接続され、そのモータドライバ24に制御信号を送る。
ロボット20は、上記したように、ロボットアーム21を備えている。ロボットアーム21の構造については後述する。
ロボットアーム21の動作を制御する制御装置50が実行されることにより、ロボットアーム21の各関節部の後述するエンコーダ7より出力される各関節角度情報を検出し、入出力IF41のカウンタボードを通じて制御装置50に取り込まれ、取り込まれた各関節角度情報に基づき制御装置50によって各関節部の回転動作での制御指令値が算出される。算出された各制御指令値は、入出力IF41のD/Aボードを通じて、ロボットアーム21の各関節部を駆動制御するためのモータドライバ24に与えられ、モータドライバ24から送られた各制御指令値に従って、ロボットアーム21の各関節部のモータ23が駆動される。このモータドライバ24とモータ23とで駆動部の一例として機能する。また、エンコーダ7は、角度情報を出力する角度検出部の一例として機能する。
ロボットアーム21は、一例として、3自由度の多リンクマニピュレータであり、先端には、ハンド22の取り付けが可能である。ロボットアーム21は、ハンド22が取り付けられている第3リンク31と、第3リンク31を先端に有する第2リンク32と、第2リンク32の基端に先端が回転可能に連結される第1リンク33と、第1リンク33の基端が回転可能に連結支持され床90に固定される台部34とを備えている。さらに、人91が持って操作を行うハンドル36が、第3リンク31の先端に、力検出部の一種である力センサ25を介して取り付けられている。
ロボットアーム21は、直交するx軸とy軸とを含むxy平面内で正逆回転する第1関節軸35−1と、同じくxy平面内で正逆回転する第2関節軸35−2と、同じくxy平面内で正逆回転する第3関節軸35−3とを備えて構成されている。第1関節軸35−1と第2関節軸35−2と第3関節軸35−3とは、それぞれ、ロボットアーム21の第1関節と第2関節と第3関節との回転軸である。この結果、ロボットアーム21は、第1関節軸35−1から第3関節軸35−3の合計3個の軸周りにそれぞれ独立して回転可能として、上記3自由度の多リンクマニピュレータを構成している。
各軸の回転部分を構成する各関節部には、各関節部を構成する一対の部材(例えば、回動側部材と、該回動側部材を支持する支持側部材)のうちの一方の部材に備えられ、かつ後述するモータドライバ24により駆動制御される回転駆動装置の一例としてのモータ23(実際には、ロボットアーム21の各関節部の内部に配設されている)と、モータ23の回転軸の回転位相角(すなわち、関節角)を検出するエンコーダ7(実際には、ロボットアーム21の各関節部の内部に配設されている)とを備える。よって、各関節部を構成する一方の部材に備えられたモータ23の回転軸が、各関節部の他方の部材に連結されて上記回転軸を正逆回転させることにより、他方の部材を一方の部材に対して各軸周りに回転可能とする。
図3は、本発明の第1実施形態にかかるロボット20の制御装置50及び制御対象であるロボット20の一部を示すブロック図である。
ロボット20の制御装置50は、少なくとも、接触検知部11と、接触状況検知部13と、保持動作選択部14と、力制御部12とを備えて構成している。接触検知部11は、ハンド22と物体30との接触を検知する。接触状況検知部13は、物体30とロボット20(ハンド22)との距離を接触時の接触状況の一例として検知する。保持動作選択部14は、接触状況検知部13により検知された接触状況によって保持時のロボットアームの動作を切替える。力制御部12は、人91がロボットアーム21にかけた力に応じてロボットアーム21を動作させる。よって、接触検知部11によって接触が検知された際に、ロボットアーム21が一旦停止し、その後、保持動作選択部14は、ロボットアーム21と接触した物体30との距離もしくは人91がロボットアーム21にかけている力もしくはその両方の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した動作と、方向の制限の無い動作とのうち1つを選択し、選択された動作を力制御部12によって実現することで保持動作を行う。
より詳しくは、制御装置50は、目標軌道生成部1と、目標位置加算部8と、方向制限部5と、逆運動学計算部4と、目標角加速度計算部2と、目標関節トルク計算部3と、出力誤差計算部9と、修正目標角加速度計算部10と、力制御部12と、接触検知部11と、接触状況検知部13と、保持動作選択部14とを備えて構成している。また、ロボット20は、ロボットアーム21で構成されるロボット機構部6と、エンコーダ7と、力センサ25と、ハンド22とを備え構成している。また、制御装置50に対しては、エンコーダ7で計測されたロボット20からの関節角度計測情報と、力検出部の一例である力センサ25で計測されかつ人がハンドル22にかけた力情報(力ベクトルF)と、ハンド22の保持の有無の情報とが入力される。
目標軌道生成部1は、目標とするロボット20の動作を実現するための目標位置ベクトルrを目標位置加算部8に出力する。目標とするロボット20の動作は、目的とする作業に応じて、事前に、それぞれの時間(t=0、t=t、t=t、・・・)でのポイントごとの目標位置rdt=[rdt1,rdt2(rd0、rd1、rd2、・・・)が目標軌道生成部1内の記憶部に記録されている。そして、目標位置生成部1は、それぞれの時間(t=0、t=t、t=t、・・・)でのポイントごとの位置(rd0、rd1、rd2、・・・)の情報を基に多項式補間を使用し、各ポイント間の軌道を補完し、目標位置ベクトルr=[rd1,rd2を生成する。
目標位置加算部8は、目標軌道生成部1から出力された目標位置角度ベクトルrと力制御部12から出力された補正目標位置ベクトルΔrとが入力され、修正目標位置ベクトルrdm=r+Δrを計算し、計算で求められた値を逆運動学計算部4に出力する。
力制御部12は、動作制御部の一例として機能し、方向制限部5の出力である方向制限力情報(方向制限力ベクトルFrs)を基に、補正目標位置ベクトルΔrを算出して目標位置加算部8に出力する。力制御部12は、インピーダンス制御法又はコンプライアンス制御法等の力制御手法により、補正目標位置ベクトルΔrを算出する。人91がロボットアーム21に取り付けられたハンドル36にかけた力を、力検出部の一種である力センサ25で検出し、検出した力を基に力制御部12が補正目標位置ベクトルΔrを算出して出力する。このような方法で、人91がかけた力の方向にロボットアーム21が動作する、人協調動作を実現することができる。
方向制限部5は、保持動作選択部14から出力された制限方向情報と、力センサ25から出力された力情報(力ベクトルF)とが入力され、方向制限力ベクトルFrsを力制御部12に出力する。方向制限部5は、後述する保持動作選択部14から出力される制限方向情報に基づき、方向制限力ベクトルFrsのうち、制限をかける方向の成分については0で置き換える情報を出力する。方向制限部5は、制限をかけない方向の成分については、力センサ25から入力された値をそのまま出力する。ロボット機構部6の動作を停止させる場合には、保持動作選択部14からの全方向制限信号に基づき、制限部5は、全ての方向に制限をかけるため、全ての方向の成分について0で置き換える情報を出力する。逆に、ロボット機構部6を自由に動作させる場合には、保持動作選択部14からの信号に基づき、制限部5は、全ての方向に制限をかけないため、全ての方向の成分について力センサ25から入力された値をそのまま出力する。
一例として、保持動作選択部14から出力された情報がx方向の場合、すなわちx方向には制限をかけて、y方向には動作する場合を説明する。力センサ25の出力である力情報Fは、x方向の情報とy方向の情報とを持つ力ベクトルF=[Fs1,Fs2である。方向制限部5においては、力ベクトルFの内、制限をかけるx方向の力ベクトルFs1は0で置き換える。方向制限部5においては、y方向については、制限をかけないので力ベクトルFs2をそのまま利用する。これで、方向制限力ベクトルFrs=[0,Fs2が算出され、算出した値を方向制限部5から力制御部12に出力する。また、保持動作選択部14から出力された情報がx方向とy方向との場合、すなわちx方向とy方向との両方に制限をかけて停止動作させる場合、方向制限部5においては、力ベクトルFの内、制限をかけるx方向とyの方向の力ベクトルFs1及びFs2をそれぞれ0で置き換える。よって、方向制限力ベクトルFrs=[0,0]が算出され、算出した値を方向制限部5から力制御部12に出力する。
逆運動学計算部4は、目標位置加算部8から出力された修正目標位置ベクトルrdmが入力され、目標角度ベクトルqdmを計算で求めて、目標角加速度計算部2と出力誤差計算部9とに出力する。目標角度ベクトルqdmは、ロボット20の幾何学情報から計算される。
出力誤差計算部9は、逆運動学計算部41から出力された目標角度ベクトルqdmとエンコーダ7の出力qとが入力され、角度誤差ベクトルq=qdm−qを計算し、出力誤差の一例として角度誤差ベクトルqを修正目標角加速度計算部10に出力する。
目標角加速度計算部2は、逆運動学計算部4が出力した目標角度ベクトルqdmが入力され、目標角加速度
Figure 0005942311
を修正目標角加速度計算部10に出力する。
修正目標角加速度計算部10は、目標角加速度計算部2の出力である目標角加速度
Figure 0005942311
と出力誤差計算部9の出力である角度誤差ベクトルqとが入力され、制御指令値の一例として修正目標角加速度
Figure 0005942311
を目標関節トルク計算部3に出力する。
目標関節トルク計算部3は、修正目標角加速度計算部10の出力である修正目標角加速度
Figure 0005942311
と目標関節トルク計算部3の記憶部に予め記憶しているダイナミクスパラメータとから、目標関節トルクτを演算し、目標関節トルクτをロボット機構部6のモータドライバ24に出力する。目標関節トルクτの演算方法の一例として、以下の式で目標関節トルクτを算出する。
Figure 0005942311
Figure 0005942311
は、それぞれ、物体30及びロボット20のダイナミクスパラメータからなる係数行列であり、
Figure 0005942311
は物体30及びロボット20の質量にかかる重力項である。
目標関節トルクτは、D/Aボードなどの入出力IF41を介してモータドライバ24にトルク目標値として入力され、各関節軸35に備え付けられたモータ23がそれぞれ独立して正逆回転駆動されて、ロボット機構部6のロボットアーム21が動作する。
ロボット機構部6のロボットアーム21が動作した結果、ロボット20の関節角度は変化し、その関節角度qを検出するエンコーダ7から検出した結果が、入出力IF41を介して出力誤差計算部9と接触状況検知部13とに入力される。
接触検知部11は、ロボットアーム21が外界の物体30に接触したこと及び、接触の方向を検知し、接触検知信号を接触状況検知部13と保持動作選択部14とに出力する。接触検知信号には接触した方向の情報が含まれる。接触の検知方法は、一例として、ロボットアーム21に付けられた接触検知センサ26又は近接センサ等が挙げられる。また、モータ23の電流値などから接触を検知する方法もある。例えばロボットアーム21に取り付けてある後述の吸着パッド22aに、いくつかの接触検知センサ26を取り付け、どの接触検知センサ26が検知したかによって、接触方向は容易に検出可能である(図2参照)。
接触状況検知部13は、接触検知部11から接触検知信号が入力され、入力された接触検知信号に基づき、接触状況情報を保持動作選択部14に出力する。接触状況情報には、接触した物体30と停止したロボット20のハンド22との距離、人91がロボット20のロボットアーム21にかけている力の方向、及び/又は、ロボットアーム21(ハンド22)と接触物体30とが接触した方向などがある。
物体30とロボット20のハンド22との距離とは、ロボット20のハンド22が物体30に衝突(物体保持のために接触)した後にロボット20の動作が一旦停止した時点での、物体30とロボット20のハンド22との距離を指す。この距離は、ハンド22に取り付けた距離センサなどを用いて直接計測して、距離センサから接触状況検知部13に入力されることにより、接触状況検知部13で求めてもよい。代わりに、エンコーダ7から接触状況検知部13に入力される関節角度qに基づき、衝突時のハンド22の位置と停止時のハンド22の位置とを接触状況検知部13で比較して、上記距離を求めてもよい。人91がロボット20のロボットアーム21にかけている力の方向は、力センサ25で検知した人91がロボットアーム21にかけている力の情報を基に、接触状況検知部13で求めることができる。力の方向は、力センサ25の情報である力ベクトルF=[Fs1,Fs2において
Figure 0005942311
とすれば算出可能である。
保持動作選択部14は、接触状況検知部13から入力された接触状況情報を基に、保持動作として、「停止継続動作」と、「方向を制限した人協調動作」と、「方向制限の無い人協調動作」との3つの動作から1つの動作を選択する。保持動作選択部14が「停止継続動作」を選択した場合は、全方向の情報を制限信号として方向制限部5に出力する。また、保持動作選択部14が「方向を制限した人協調動作」を選択した場合は、制限する方向の情報を、制限信号(制限方向情報)として、方向制限部5に出力する。ただし、ロボット20が物体30に衝突した後、ロボット20がその動作を一旦停止してから保持動作を選択することになる。このため、保持動作選択部14は、接触検知部11から接触検知信号が入力されたら、予め決められた時間(例えば1秒)は、必ずロボット20の停止動作のために、全方向の制限信号を方向制限部5に出力する。その後、保持動作選択部14は、接触状況検知部13から入力された接触状況情報を基に、3つの保持動作から選択した保持動作を行うための制限信号(制限方向情報)を、方向制限部5に出力する。さらに、ロボットアーム21のハンド情報が入力され、ハンド22が閉、すなわち、ハンド22が物体30を保持したという情報を保持動作選択部14で受け取ると、保持動作選択部14からの制限信号の出力を終了する。
ここで、保持動作とは、一例として、吸着動作を意味する。具体的には、物体30を吸着可能な吸着パッド22aをハンド22に装着するとともに、吸着パッド22aに圧力センサ22bを設けている。そして、圧力センサ22bにより、物体30の保持、すなわち、吸着パッド22aに物体30が吸着されることによる吸引力の変化を検出して、吸着パッド22aに物体30が吸着されたか否かを検出し、検出結果を、ハンド22の保持の有無の情報として、圧力センサ22bから制御装置50に出力する。
保持動作選択部14の具体的動作を以下に述べる。ロボットアーム21のハンド22が保持物体30と接触した後、ハンド22と保持物体30とがほぼ接触した状態で停止動作している場合、これ以上、ロボットアーム21のハンド22を物体30に押しつける動作を行うと、ハンド22と物体30との間に押しつけ力が過大に発生して危険である。このため、このような動作を行わないために、保持動作選択部14は人協調動作を選択せず、停止継続動作するのが望ましい。そこで、接触状況情報の内、接触した物体30と停止したロボット20のハンド22との距離の情報が予め決められた閾値未満であると保持動作選択部14で判断した場合は、保持動作選択部14は停止継続動作を選択する。閾値は、吸着パッド22aが物体を確実に保持できる吸着パッド22aと物体30の相対距離を予め実験等により求めておき、保持動作選択部14の記憶部に記憶しておく。
また、接触した方向が、ハンド22が保持する方向とは異なる場合は、保持のために接触したのではなく、ロボットアーム21が、保持を目的とした物体30とは異なる周辺環境にぶつかったと判断するか、もしくは、衝突した対象は、保持を目的とした物体30ではあるが、ロボットアーム21と物体30の位置関係が保持に適切な位置にないと保持動作選択部14で判断し、保持動作選択部14は人協調動作を選択せず、停止継続動作をするのが望ましい。そこで、接触状況情報の内、接触した方向が、ハンド22の保持する方向とは異なると保持動作選択部14で判断した場合は、保持動作選択部14は停止継続動作を選択する。
接触した方向が、ハンド22が保持する方向かどうかの保持動作選択部14での判断の一例として、図2の接触検知センサ26により接触した方向を検知した例を元に説明する。吸着パッド22aが物体を保持をするときに物体と接触する方向はy軸負の方向であり、吸着パッド22aの下面が吸着面である。そこで、接触検知センサ26を、吸着パッド22aの吸着面を含むいくつかの方向に向けて取り付けておく。吸着面に取り付けた接触検知センサ26が接触を検知した場合、接触状況検知部13から、物体と接触した方向がy軸負の方向であることが接触検知信号として入力されるので、接触した方向が、ハンド22が保持する方向と一致することが保持動作選択部14で判断できる。また、例えば、吸着パッド22aの側面であるx軸正の方向に取り付けられた接触検知センサ26が接触を検知した場合、接触状況検知部13から、物体と接触した方向がx軸正の方向であることが接触検知信号として入力されるので、接触した方向が、ハンド22が保持する方向と異なることが保持動作選択部14で判断できる。
さらに、接触した方向が、ハンド22が保持する方向かどうかの保持動作選択部14での判断の一例として、図10A及び図10Bの例を基に説明する。
図10Aの例では、接触した方向(実線c)はy軸正の方向であることが、接触検知信号として接触状況検知部13から保持動作選択部14に入力される。一方、吸着パッド22aの吸着面(破線a)と直交する方向(破線b)はy軸方向と一致しておらず、接触した方向が、ハンド22が保持する方向と一致しているとはいえない。しかし、多少角度がずれた状態で吸着パッド22aを物体30に押しつけても、吸着パッド22aにより物体30の保持が可能である。そこで、吸着パッド22aの吸着面と直交する方向(破線b)と接触した方向(実線c)とのなす角度(保持部のうち物体30に相対する面に対し垂直をなす方向と、接触検知部11が検知した方向とがなす角度)、すなわち、破線bと破線dとのなす角度θの閾値(保持方向判断用閾値)を実験等で予め決めておき、保持動作選択部14の記憶部に記憶しておく。図10Aの場合、角度θが閾値(保持方向判断用閾値)以内であるので、吸着パッド22aにより物体30を保持可能であり、接触した方向が、ハンド22が保持する方向と一致すると保持動作選択部14で判断する。
一方、図10Bの例では、吸着パッド22aの吸着面と直交する方向(破線b)と接触した方向(実線c)のなす角度、すなわち、破線bと破線dのなす角度θが閾値を超えているので、接触した方向が、ハンド22が保持する方向と一致しないと保持動作選択部14で判断する。
ハンド22としては、吸着パッド22aに限定されるものではなく、一般的な保持動作を行うハンド22でも同様である。図11Aと図11Bとは、それぞれハンド22を例に説明する。
図11Aは、図10Aと同じく、接触した方向が、ハンド22が保持する方向と一致すると保持動作選択部14で判断する例である。ハンド22がチャック22bの構造の場合、吸着パッド22aの吸着面のようなハンド22と物体30との明確な接着面はないが、物体30に相対する面に相当する面として、チャック22bのL字状の屈曲部22cの回転支点同士を結ぶ破線aを含む面がある。これは、物体30をまっすぐに保持した場合に、物体30のうちハンド22の根本に最も近くハンド22に相対する面と略平行となる面である。この面に対して垂直となる破線bと接触した方向(実線c)のなす角度、すなわち破線bと破線dとのなす角度θが閾値以内である場合は保持可能であるため、接触した方向が、ハンド22が保持する方向と一致すると保持動作選択部14で判断する。
図11Bも同様に、破線aを含む面に対して垂直となる破線bを定義し、破線bと破線dのなす角θが閾値以上であるため、接触した方向が、ハンド22が保持する方向と一致しないと保持動作選択部14で判断する。
次に、物体30と停止したロボット20のハンド22との距離が上記閾値以上であると保持動作選択部14が判断した場合について述べる。
図5A及び図5Bは、物体30とハンド22とが接触した後、ロボット20が停止動作している状態でハンド22で物体30を保持しようとする人91とロボットアーム21と物体30との位置の一例を示す平面図及び斜視図である。図5A及び図5Bに示す様に、ハンド22の保持面(一例として吸着面)全体が物体30に対して正対する位置にある場合、人91はハンド22の保持面を物体30に押し当てる方向(保持方向)(図5Bのy方向の負の方向)のみに動かすだけでよいため、人91は主にy方向の負の方向に力をかける。吸着パッド22aで物体を保持する際に、保持する直前のロボットアームの動作方向、すなわち、最終接近動作の方向は保持面(吸着面)を物体に押し当てる方向、すなわち、図5の例ではy方向の負の方向になるはずである。そこで、接触停止後、人91がy方向の負の方向すなわちハンド22の保持面を物体30に押し当てる方向(保持方向)のみに力をかけている場合は、ハンド22が物体30に対して保持しようと近づく方向、すなわち図5Bのy方向にのみに動作するよう制限した人協調動作(「方向を制限した人協調動作」)を保持動作選択部14により選択する。すなわち、制限方向xの情報を制限方向情報として出力する。
このように、人91がロボット20のロボットアーム21に物体30を保持する方向に力をかけてロボット20のロボットアーム21を移動させて、物体30をハンド22で保持するとき、「方向を制限した人協調動作」を保持動作選択部14により選択するようにしている。このため、保持動作選択部14による適切な選択動作により、ロボット20のロボットアーム21を円滑に動作させて物体30を安全に保持することができる。
さらに、人91がロボット20のロボットアーム21にかけている力の方向が、最終接近動作の方向であるかどうかの保持動作選択部14による判断の例を、図12A及び図12Bにより説明する。
図12Aでは、吸着パッド22aのうち物体30に相対する面は、吸着パッド22aの吸着面(破線a)である。また、物体30のうち吸着パッド22aの吸着面に相対する面は、物体30の上面(灰色塗りつぶし面)30bである。吸着面のうち物体30の上面30bに最も近い一点(点d)と物体30の上面30bとの距離が最短距離となる方向は、点dから物体30の上面30bにおろした垂線(実線e)の方向である。この実線eと平行である破線fと吸着パッド22aの吸着面のうち物体30に相対する面の垂線(破線c)とのなす角度θが閾値(保持方向判断用閾値)よりも小さく、この状態を維持したまま、吸着面と物体30の上面30bとが接近する方向に移動する方向が、最終接近動作において接近する方向である。言い換えれば、図12Aにおいて、角度θは、保持部のうち物体30に相対する面の物体30のうち保持部に相対する面に最も近い1点と、物体30のうち保持部に相対する面との距離が最短距離となる方向と、保持部のうち物体30に相対する面の垂線とがなす角度である。人91がロボット20のロボットアーム21にかけている力の方向にロボットアーム21は移動するため、例えば人91がかけている力の方向が破線fと平行でかつ力のベクトルのY成分が負であれば、最終接近動作において接近する方向であると保持動作選択部14で判断する。また、人91がかけている力の方向が破線cと平行でも力のベクトルのY成分が正の場合、物体30のうち吸着パッド22aの吸着面に相対する面との距離が最短距離となる方向と、吸着パッド22aの吸着面のうち物体30に相対する面の垂線とがなす角度θが、閾値(保持方向判断用閾値)よりも小さい状態を維持するが、物体30のうち吸着パッド22aの吸着面に相対する面と吸着パッド22aの吸着面のうち物体30に相対する面が遠ざかる方向なので、接近する方向ではないと保持動作選択部14で判断する。また、図12Aの状態から図12BのFの方向に人91が力をかけた場合、物体30のうち吸着パッド22aの吸着面に相対する面との距離が最短距離となる方向と、吸着パッド22aの吸着面のうち物体30に相対する面の垂線とがなす角度が、閾値(保持方向判断用閾値)よりも大きくなってしまうので、やはり、最終接近動作において接近する方向ではないと保持動作選択部14で判断する。
また、別の例を示す。図6A及び図6Bは、物体30とハンド22とが接触した後、ロボット20が停止動作している状態でハンド22で物体30を保持しようとする人91とロボットアーム21と物体30との位置の一例を示す平面図及び斜視図である。図6A及び図6Bの場合、ハンド22の保持面全体が物体30と正対していないため、人91は、ハンド22の保持面が物体30の上面の上方に位置する様に、ハンド22を移動させる必要がある。そのため、人91は、図6A及び図6Bの例では、x方向の負の方向にも力をかける必要がある。そこで、物体30とハンド22とが接触してロボット20が停止動作した後、人91が、ハンド22の保持面を物体30に押し当てる方向(保持方向)のみではなく、他の方向に力をかけている場合は、人91がハンド22の保持位置を修正しようとしていると保持動作選択部14で判断して、全方向に動作する人協調動作(「方向制限の無い人協調動作」)を保持動作選択部14により選択する。この例では、制限はかけないため、何も出力しない。
このように、人91がロボット20のロボットアーム21を物体30を保持する方向だけではなく、他の方向に力をかけてロボット20のロボットアーム21を移動させることにより、物体30に対するハンド22の位置ずれを修正するときでも、保持動作選択部14による選択動作で邪魔されることがなく、ロボット20のロボットアーム21を円滑に動作させて物体30を安全に保持することができる。
保持動作選択部14の実際の動作ステップについて、図4のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS10では、保持動作選択部14は、接触検知部11から接触検知信号が入力されているかどうかの確認を行う。入力が無い場合はS10を繰り返す。
以下、ステップS10において、接触検知部11から保持動作選択部14に接触検知信号が入力されている場合について説明する。
次いで、ステップS11では、保持動作選択部14は、ロボット20の停止動作のために、全方向制限信号(停止信号)を方向制限部5に出力する。これにより、方向制限部5から方向制限力ベクトルFrs=[0,0]が力制御部12に出力される。その後、目標位置加算部8から目標関節トルク計算部3まで、それぞれ、情報が入出力され、適宜、演算等を行うなどして、停止動作用の目標関節トルクτを算出する。算出した停止動作用の目標関節トルクτを停止信号として、目標関節トルク計算部3からモータドライバ24に出力して、ロボット20がその動作を一旦停止する。
次いで、ステップS12では、保持動作選択部14で、内蔵するタイマーを用いて、所定時間を経過したかどうかを確認する。保持動作選択部14が所定時間経過していないと判断した場合は、S11に戻って、ロボット20の停止動作を継続する為に、全方向制限信号を保持動作選択部14から方向制限部5に出力する。
以下、ステップS12において、保持動作選択部14が所定時間(例えば、数秒)を経過したと判断した場合について説明する。
次いで、ステップS13では、保持動作選択部14が、接触状況情報からロボット20のロボットアーム21と接触物体30と接触した方向が予め定められた保持方向かどうかを判断する。
以下、ステップS13において、保持動作選択部14が接触した方向が予め定められた保持方向であると判断した場合について説明する。
次いで、ステップS14では、保持動作選択部14が、接触状況情報から、ロボット20と接触物体30との距離が予め決められた閾値以上かどうかを判断する。
以下、ステップS14において、ロボット20と接触物体30との距離が閾値以上であると保持動作選択部14で判断した場合について説明する。
次いで、ステップS15では、接触状況情報から、人91がかけている力が、ハンド22を物体30に押し当てる方向(保持方向)のみかどうかを、保持動作選択部14により確認する。人91がかけている力がハンド22を物体30に押し当てる方向(保持方向)のみであると保持動作選択部14で判断した場合には、ステップS16に進む。そうでない場合には、ステップS21に進む。
以下、ステップS15において、人91がかけている力がハンド22を物体30に押し当てる方向(保持方向)のみであると保持動作選択部14で判断した場合について説明する。
次いで、ステップS16では、ロボット20の動作方向を保持方向のみに制限した人協調動作(「方向を制限した人協調動作」)を保持動作選択部14により選択する。
次いで、ステップS17では、ステップS16で選択した「方向を制限した人協調動作」に基づき、制限をかける方向の情報である制限信号(制限方向情報)を保持動作選択部14から方向制限部5に出力する。
次いで、ステップS18では、吸着パッド22aの圧力センサ22bからの情報などを基に、ハンド22が物体30を保持したかどうかの確認(判断)を保持動作選択部14により行う。保持動作選択部14により保持していないと判断した場合は、ステップS17に戻り、保持動作選択部14により制限信号の出力を続ける。
以下、ステップS18において、ハンド22が物体30を保持したと保持動作選択部14により判断したときについて説明する。
次いで、ステップS19では、保持動作選択部14による制限信号の出力を終了する。
以上のステップS10〜ステップS19の動作により、保持動作選択部14は、ハンド22と物体30とが接触した後、制限信号を出力し、保持動作選択部14による制限信号の出力が終了するまでの動作が可能となる。
また、ステップS15において、人91がかけている力が、ハンド22を物体30に押し当てる方向(保持方向)のみではないと保持動作選択部14により判断された場合について説明する。
次いで、ステップS21では、動作方向を全方向、すなわち、方向制限無しの人協調動作を保持動作選択部14により選択する。
次いで、ステップS19では、ステップS15において方向制限無しの人協調動作を保持動作選択部14により選択したので、保持動作選択部14により制限信号の出力を終了する。
以上のステップS10〜ステップS15、ステップS21、ステップS19の動作により、保持動作選択部14は、ハンド22と物体30とが接触した後、方向制限を一旦停止した後、方向制限無しの人協調動作(「方向制限の無い人協調動作」)を保持動作選択部14により選択し、保持動作選択部14による制限信号の出力が終了するまでの動作が可能となる。
以下、ステップS14において、閾値未満の場合について説明する。
次いで、ステップS20では、保持動作選択部14により停止継続動作を選択する。この場合、制限方向は全方向となる。
次いで、ステップS17では、ステップS16で選択した「方向を制限した人協調動作」に基づき、制限方向の信号を保持動作選択部14から方向制限部5に出力する。
次いで、ステップS18では、吸着パッド22aの圧力センサ22bからの情報などを基に、ハンド22が物体30を保持したかどうかの確認(判断)を保持動作選択部14により行う。保持動作選択部14により保持していないと判断した場合は、ステップS17に戻り、保持動作選択部14により制限信号の出力を続ける。
以下、ステップS18において、ハンド22が物体30を保持したと保持動作選択部14により判断したときについて説明する。
次いで、ステップS19では、保持動作選択部14による制限信号の出力を終了する。
以上のステップS10〜ステップS14、ステップS17〜ステップS20の動作により、保持動作選択部14は、ハンド22と物体30とが接触した後、制限信号を出力してロボット20が停止動作し、保持動作選択部14による制限信号の出力が終了するまでの動作が可能となる。
以下、ステップS13において、保持動作選択部14が接触した方向が予め定められた保持方向ではないと判断した場合について説明する。
次いで、ステップS20では、保持動作選択部14により停止継続動作を選択する。この場合、制限方向は全方向となる。
以下、ステップS17〜S19は上記と同様である。
以上のステップS10〜ステップS13、ステップS17〜ステップS20の動作により、保持動作選択部14は、ハンド22と物体30とが接触した後、制限信号を出力してロボット20が停止動作し、保持動作選択部14による制限信号の出力が終了するまでの動作が可能となる。
以上の原理に基づく制御装置50の制御プログラム40の実際の動作ステップについて、図7のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS31では、エンコーダ7の出力である関節角度qが、制御プログラム40(の出力誤差計算部9と接触状況検知部13と)に取り込まれる。
次いで、ステップS32では、力センサ25の出力である力ベクトルFが、制御プログラム40(の方向制限部5)に取り込まれる。
次いで、ステップS33では、ハンド22の情報(例えば、圧力センサ22bの検出情報)が制御プログラム40(の保持動作選択部14)に取り込まれる。
次いで、ステップS34では、目標軌道生成部1において目標位置ベクトルrを生成して目標位置加算部8に出力する。
次いで、ステップS35では、接触検知部11が、ロボット20が外界環境に接触しているかどうか確認(検知)する。
以下、ステップS35において、接触検知部11が接触を確認(検知)している場合について説明する。
次いで、ステップS36において、接触検知部11は、接触検知信号を接触状況検知部13と保持動作選択部14とに出力する。
次いで、ステップS37において、接触状況検知部13は、接触検知部11からの接触検知信号に基づき、接触状況情報を保持動作選択部14に出力する。
次いで、ステップS38において、保持動作選択部14は、接触検知部11からの接触検知信号と、接触状況検知部13からの接触状況情報とに基づき、ロボット20の保持動作を選択し、制限方向情報を方向制限部5に出力する。
次いで、ステップS39において、方向制限部5は、保持動作選択部14から入力された制限方向情報と、力センサ25からの力ベクトルFとに基づき、方向制限力ベクトルFrsを算出して、力制御部12に出力する。
次いで、ステップS40において、力制御部12は、方向制限部5から入力された方向制限力ベクトルFrsに基づき、補正目標位置ベクトルΔrを算出して目標位置加算部8に出力する。
次いで、ステップS41において、目標位置加算部8は、目標軌道生成部1からの目標位置ベクトルrと目標位置加算部8からの補正目標位置ベクトルΔrとを加算して、修正目標位置ベクトルrdmを計算して、逆運動学計算部4に出力する。
次いで、ステップS42において、逆運動学計算部4は、目標位置加算部8からの修正目標位置ベクトルrdmに基づき目標角度ベクトルqdmを計算して、目標角加速度計算部2と出力誤差計算部9とに出力する。
次いで、ステップS43において、出力誤差計算部9は、逆運動学計算部4からの目標角度ベクトルqdmとエンコーダ7の出力qとに基づき、角度誤差ベクトルqを計算して修正目標角加速度計算部10に出力する。
次いで、ステップS44において、目標角加速度計算部2は、逆運動学計算部4からの目標角度ベクトルqdmに基づき、目標角加速度
Figure 0005942311
を計算して修正目標角加速度計算部10に出力する。
次いで、ステップS45において、修正目標角加速度計算部10は、出力誤差計算部9からの角度誤差ベクトルqと目標角加速度計算部2からの目標角加速度
Figure 0005942311
とに基づき、
修正目標角加速度
Figure 0005942311
を計算して目標関節トルク計算部3に出力する。
次いで、ステップS46において、目標関節トルク計算部3は、修正目標角加速度計算部10からの修正目標角加速度
Figure 0005942311
と目標関節トルク計算部3の記憶部に予め記憶しているダイナミクスパラメータとに基づき、目標関節トルクτを演算してロボット機構部6のモータドライバ24に出力する。
次いで、ステップS47において、目標関節トルク計算部3からの目標関節トルクτが、入出力IF41を通じて、モータドライバ24に入力され、モータ23をそれぞれ駆動して、ロボット20が動作する。
以上のステップS31〜ステップS47が、制御の計算ループとして繰り返し実行されることにより、ロボット20の動作制御が実現する。
以下、ステップS35において、接触検知部11が接触を確認していない場合について説明する。
次いで、ステップS39において、方向制限部5は、保持動作選択部14から入力された制限方向情報と、力センサ25からの力ベクトルFとに基づき、方向制限力ベクトルFrsを算出して、力制御部12に出力する。ただし、接触検知部11が接触を確認(検知)していない場合、保持動作選択部14は何も出力していないため、方向制限部5はどの方向にも制限せず、方向制限力ベクトルは、力センサ25から入力された力ベクトルFと同値となる。
以下、ステップS40〜ステップS47は、上記説明と同様である。
以上のステップS31〜ステップS35、ステップS39〜ステップS47が制御の計算ループとして繰り返し実行されることにより、ロボット20の動作制御が実現する。
以上のように、上記第1実施形態の上記制御装置50は、目標軌道生成部1と、目標位置加算部8と、方向制限部5と、逆運動学計算部4と、目標角加速度計算部2と、目標関節トルク計算部3と、出力誤差計算部9と、修正目標角加速度計算部10と、力制御部12と、接触検知部11と、接触状況検知部13と、保持動作選択部14とを備え、モータ23のトルク制御を行うロボット20を構成する。保持動作選択部14と方向制限部5とにより、人91がロボットアーム21に物体30を保持させる際に人協調動作の方向を制限したり、ロボットアーム21を停止動作したりの選択を行う。これにより、物体30の保持を目的としてロボットアーム21を物体30に接触させる際にも安全なロボット20の制御が可能となる。
なお、第1実施形態では、ロボット20が物体30に接触した後にロボット20が停止動作する際に、ロボット20のハンド22が、物体30との接触位置からずれた位置に停止すること(すなわち、ロボット20が物体30に衝突した後にロボット20の動作が一旦停止した時点で、物体30とロボット20のハンド22との間に距離があること)を記載している。しかしながら、これは、人91の力によってロボットアーム21自体が変形する場合に、そのようなずれの発生が、より顕著となる。一例として、アクチュエータとしてモータ23のような柔軟性を持たない剛体の構造ではなく、柔軟性を持つ構造、例えば、空気圧人工筋101を用いたロボット20Bを考える。このようなロボット20Bでは、アクチュエータ自体が柔軟性を持ち、人91の力によってロボットアーム21が押されたときにロボットアーム21のハンド22の位置がある程度動かされることになる。すなわち、人91がロボット20Bに力をかけてロボット20Bを動作させた場合、人91が力を抜くと、ロボット20Bの位置が多少変化する。よって、ロボット20Bが物体30に衝突したときのロボット20Bのハンド22の位置と、その後、ロボット20Bが停止動作した際のハンド22の位置とが変わるケースが多い。このため、第1実施形態を適用することが有効となる。以下、第1実施形態の変形例として、具体的に説明する。
図8は、第1実施形態の変形例において、空気圧人工筋101をアクチュエータとして用いたロボット20Bの一例である。ロボット20Bは、3自由度のロボットアームであって、直交するx軸とy軸とを含むxy平面内で正逆回転する第1関節軸35−1と、同じくxy平面内で正逆回転する第2関節軸35−2と、同じくxy平面内で正逆回転する第2関節軸35−3とを備えて構成されている。図8において、101−1a、101−1b、101−2a、101−2b、101−3a、101−3b(これらは個別の弾性膨張収縮構造体に対する参照符号であり、代表的に弾性膨張収縮構造体すなわち空気圧人工筋を指し示すときには参照符号101で示す。)は弾性膨張収縮構造体である。
各弾性膨張収縮構造体101は、図9に示すように、ゴム材料で構成され駆動部として機能する、管状の中空弾性体102の外表面に、材料的には伸びにくい樹脂又は金属の繊維コードで網目状に編んだ変形方向規制部材103が配設される。変形方向規制部材103は、管状弾性体102の膨張による半径方向の変形が、半径方向と直交する軸方向の長さの収縮に変換される一方、管状弾性体102の収縮による半径方向の変形が、軸方向の長さの膨張に変換されるように構成される。管状弾性体102の両端部は、封止部材104でそれぞれ気密封止する。一方の封止部材104に備えられた管状の流体通過部材5は、内部に圧縮性流体が通過する流体の流路を有し、流体通過部材105を通して中空弾性体2の中空内部に対して流体の注入あるいは注出が可能となる。流体通過部材105を通じて空気等の圧縮性流体が、中空の管状弾性体102に供給される。
供給された圧縮性流体により内圧を管状弾性体102の内部空間に与えると、管状弾性体102が主に半径方向に膨張しようとする。しかしながら、変形方向規制部材103の作用により、管状弾性体102の中心軸方向の運動に変換され、全長が収縮するため、直動駆動の空気圧人工筋として利用可能である。
図8に戻り、ロボット20は、1組の弾性膨張収縮構造体1を関節軸35−1又は35−2又は35−3を支点に対向するように配設する。1組の弾性膨張収縮構造体101のうちのどちらか一方の弾性膨張収縮構造体101が収縮し、他方の弾性膨張収縮構造体101が伸張する。そして、支点(関節軸35−1又は35−2又は35−3)を介して力が作用して、関節軸35−1又は35−2又は35−3の軸が回転する拮抗型駆動構造とすることにより、関節軸35−1又は35−2又は35−3での正逆回転運動を実現することができる。具体的には、弾性膨張収縮構造体101−1aと弾性膨張収縮構造体101−1bとの拮抗駆動により第1関節軸35−1は、正逆回転駆動する。弾性膨張収縮構造体101−2aと弾性膨張収縮構造体101−2bとの拮抗駆動により第2関節軸35−2は、正逆回転駆動する。弾性膨張収縮構造体101−3aと弾性膨張収縮構造体101−3bとの拮抗駆動により第3関節軸35−3は、正逆回転駆動する。
下端が床90に固定された棒状の支持部材116の上端には、第1関節軸35−1と同心に回転できる支持体119が回転自在に支持されている。支持部材116の下端部の固定面側には、支持部材116の長手方向と直交して延びる棒状の支持体118が固定されている。支持体119と支持体118との間には、弾性膨張収縮構造体101−1a及び101−1bのそれぞれの端部が回転自在に連結されている。よって、弾性膨張収縮構造体101−1a及び101−1bの拮抗駆動により、第1関節軸35−1の軸回りにxy面内で支持体119が正逆回転する。この結果、支持体119に連結された第1リンク33の第1リンク用支持部材(図示せず)を正逆回転できる。第1リンク用支持部材は、第1リンク33に対して、支持体118の支持部材116に対する固定方法と同様に、第1リンク33の長手方向と直交して延びる棒状の部材として固定されている。第1リンク33の基端は、第1リンク用支持部材と共に、支持体119に固定されて、支持体119と第1リンク33と第1リンク用支持部材とが一体的に回転可能となっている。第1リンク33の第1リンク用支持部材は、図8においては支持体119の背後にあって隠れているため、図示を省略する。
第2リンク32の長手方向に直交して第2リンク32の基端に固定された第2リンク用支持部材131が、第1リンク33の先端に回転可能に連結されている。第2リンク用支持部材131と第1リンク用支持部材との間には、弾性膨張収縮構造体101−2a及び101−2bのそれぞれの端部が回転自在に連結されている。
第3リンク31の長手方向に直交して第3リンク31の基端に固定された第3リンク用支持部材132が、第2リンク32の先端に回転可能に連結されている。第3リンク用支持部材132と第2リンク用支持部材131との間には、弾性膨張収縮構造体101−3a及び101−3bのそれぞれの端部が回転自在に連結されている。よって、弾性膨張収縮構造体101−3a及び101−3bの拮抗駆動により、第3関節軸35−3の軸回りにxy面内で第3リンク31と第3リンク用支持部材132とハンド22とが正逆回転する。
圧力センサ109−1a,109−1bは、弾性膨張収縮構造体101−1a、101−1bのそれぞれの内部圧力を計測する。具体的には、圧力センサ109−1a,109−1bは、弾性膨張収縮構造体101−1a、101−1bのそれぞれの流体通過部材5(流体注入出口)に配設され、それぞれの弾性膨張収縮構造体101−1a、101−1b内の圧力を計測する。同じく、弾性膨張収縮構造体101−2a、101−2b、101−3a、101−3bにも内部状態計測部の一例である圧力センサ109−2a,109−2b、109−3a,109−3bが配設されて、同様に機能する(一部、図示省略)。
弾性膨張収縮構造体101−1a及び101−1bと、弾性膨張収縮構造体101−2a及び101−2bと、弾性膨張収縮構造体101−3a及び101−3bとには、それぞれ、3ポート流量比例電磁弁127A,127Bと空気圧調整ユニット126とを介して、空気圧源125が接続されている(一部、図示省略)。
以上のような構造とすれば、弾性膨張収縮構造体101をアクチュエータとして用いたロボット20Bとして基本的な機能を実現することができる。
上記第1実施形態によれば、人91と協働して物体30を搬送するロボット20,20Bにおいて、物体30を保持する際に保持物体30とロボット20,20Bのロボットアーム21との接触が発生しても、物体30を安全に保持することができるロボット20,20Bが可能となる。
特に、ロボットのロボットアームのアクチュエータが柔軟性を有する場合、人が手でつかんでロボットのロボットアームに力をかけていると、柔らかいロボットのロボットアームの本来の位置よりも少し先の位置に、ロボットのロボットアームが実際に位置しており、手を離すと、ロボットのロボットアームが本来の位置に戻る。すると、たとえ、ロボットのロボットアームの先端の吸着パッドを保持対象物体に接触させて停止させても、ロボットのロボットアームから手を離すと、ロボットアームが後退して吸着パッドと保持対象物体との間に隙間ができて、保持対象物体を吸着パッドで吸着できないという課題が従来はあった。
これに対して、本発明の第1実施形態によれば、接触検知部11によって物体30とロボット20,20Bのロボットアーム21との接触が検知された際に、ロボット20,20Bのロボットアーム21が動作を一旦停止し、その後、保持動作選択部14は、ロボットアーム21と接触した物体30との距離もしくは人91がロボットアーム21にかけている力もしくはその両方の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した動作と、方向の制限の無い動作とのうち1つを適切に選択し、選択された動作を力制御部12によって実現することで、保持対象物体30をハンド22の吸着パッド22aで確実に吸着して保持することができる。
上記第1実施形態では、一例として3軸のロボットアーム21を例に説明を行ったが、これに限られるわけではなく、軸数はこれに限られるわけではなく、また、全ての軸に同様に適用することに限られるわけでもなく、限定した軸にのみ適用することも可能である。
また、上記第1実施形態では、接触状況情報として、ロボット20のロボットアーム21に接触した物体30と停止したロボット20のハンド22との距離、及び、人91がロボット20のロボットアーム21にかけている力の方向との両方を用いて、保持動作選択部14が選択する説明を行っている。しかしながら、これに限られるわけではなく、どちらか一方又は別の情報を用いることも可能である。
また、上記第1実施形態では、人91の力によって目標位置がずれるロボット20Bとして、空気圧人工筋101を用いたロボット20Bの説明を行っている。しかしながら、これに限られるわけではなく、例えば、人91の力によってたわむ程度の長い梁を持ったフレキシブルアーム、又は、手先にバネを取り付けてコンプライアンスを持たせたロボット等にも適用可能である。
なお、本発明を第1実施形態及び変形例に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の第1実施形態及び変形例に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
上記制御装置50の一部又は全部は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。上記RAM又はハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。上記マイクロプロセッサが、上記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各部は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
例えば、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施形態又は変形例における制御装置を構成する要素の一部又は全部を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、ロボットアームを有しかつ人と協働して物体を搬送するロボットの制御プログラムであって、コンピュータに、
上記ロボットアームに備えられた保持部で、上記物体を保持するとき、上記保持部と上記物体との接触を検知する接触検知部と、
上記物体と上記保持部との距離を接触時の接触状況として検知する接触状況検知部と、
上記接触状況検知部により検知された接触状況によって保持時の上記ロボットアームの動作を切替える保持動作選択部と、
上記人が上記ロボットアームにかけた力に応じて上記ロボットアームを動作させる動作制御部として機能させ、
上記接触検知部によって接触が検知された際に、上記ロボットアームが一旦停止し、その後、上記保持動作選択部は、上記ロボットアームと接触した上記物体との距離もしくは上記人が上記ロボットアームにかけている力もしくはその両方の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した人協調動作と、制限のない人協調動作とのうち1つを選択し、選択された動作を上記動作制御部によって実現することで保持動作を行うよう制御するように機能させるためのロボット用の制御プログラムである。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスク、磁気ディスク、又は、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
なお、上記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明のロボット、ロボットの制御装置及び制御方法、並びに、ロボット用制御プログラムは、物体を保持するロボットアームの手先位置の軌道制御等の位置制御を行う、ロボット、ロボットの制御装置及び制御方法、並びに、ロボット用制御プログラムとして有用である。また、ロボットアームに限らず、生産設備等における物体を保持する機構を持った装置、その装置の制御装置及び制御方法、並びに、制御プログラムとしても適用が可能である。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形又は修正は明白である。そのような変形又は修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。

Claims (14)

  1. ロボットアームを有し、人と協働して物体を搬送するロボットであって、
    上記ロボットアームに備えられて上記物体を保持する保持部と、
    上記保持部と上記物体との接触を検知する接触検知部と、
    上記物体と上記保持部との距離を接触時の接触状況として検知する接触状況検知部と、
    上記接触状況検知部により検知された接触状況によって保持時の上記ロボットアームの動作を切替える保持動作選択部と、
    上記人が上記ロボットアームにかけた力に応じて上記ロボットアームを動作させる動作制御部とを備え、
    上記接触検知部によって接触が検知された際に、上記ロボットアームが一旦停止し、その後、上記保持動作選択部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した動作と、方向の制限の無い動作とのうち1つを選択し、選択された動作を上記動作制御部によって実現することで保持動作を行うロボット。
  2. 上記接触検知部は、上記ロボットアームと上記物体とが接触した方向を検知し、
    上記接触検知部が検知した方向が、上記ロボットアームが上記物体を保持する方向である場合のみ、上記保持動作選択部が、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、上記方向を制限した動作又は上記制限の無い動作を選択する請求項1に記載のロボット。
  3. 上記接触検知部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の方向を検知し、
    上記接触検知部が検知した方向が、上記保持部が上記物体を保持する際の最終接近動作において接近する方向であるときには、上記保持動作選択部が上記方向を制限した動作を選択し、上記接触検知部が検知した方向が、上記保持部が上記物体を保持する際の最終接近動作において接近する方向ではないときには、上記保持動作選択部が上記方向の制限の無い動作を選択する請求項1又は2に記載のロボット。
  4. 上記接触状況検知部で検知した上記物体と上記保持部との距離が閾値よりも小さいときには、上記保持動作選択部が上記方向を制限した動作を選択し、上記接触状況検知部で検知した上記物体と上記保持部との距離が上記閾値以上のときには、上記保持動作選択部が上記方向の制限の無い動作を選択する請求項1又は2に記載のロボット。
  5. 上記保持部は、吸着パッドを有するハンドである請求項1又は2に記載のロボット。
  6. 上記ロボットアームは、柔軟性のある構造を持つ請求項1又は2に記載のロボット。
  7. 上記ロボットアームは、空気圧人工筋を用いるアクチュエータである請求項1又は2に記載のロボット。
  8. 上記保持動作選択部が上記方向を制限した動作を選択したときは、上記保持部が上記物体を保持する際の最終接近動作において接近する方向のみに動作する請求項1又は2に記載のロボット。
  9. 上記保持動作選択部は、上記接触状況検知部により検知された接触状況と上記接触検知部が検知した方向とを基に、上記ロボットアームの上記保持部のうち上記物体に相対する面に対し垂直をなす方向と、上記接触検知部が検知した方向とがなす角度が閾値よりも小さいときに、上記ロボットアームが上記物体を保持する方向であると判断する、請求項2に記載のロボット。
  10. 上記保持動作選択部は、上記接触状況検知部により検知された接触状況と上記接触検知部が検知した方向とを基に、上記人が上記ロボットアームにかけている力の方向が、上記保持部のうち上記物体に相対する面の上記物体のうち保持部に相対する面に最も近い1点と、上記物体のうち上記保持部に相対する面との距離が最短距離となる方向と、上記保持部のうち上記物体に相対する面の垂線とがなす角度が、閾値よりも小さい状態を維持しながら、上記物体のうち上記保持部に相対する面と上記保持部のうち上記物体に相対する面とが近づく方向であるとき、最終接近動作において接近する方向であると判断する、請求項3に記載のロボット。
  11. 上記保持動作選択部が上記方向の制限の無い動作を選択したときは、上記ロボットアームが動作可能な全方向に動作する請求項1又は2に記載のロボット。
  12. ロボットアームを有しかつ人と協働して物体を搬送するロボットの制御装置であって、
    上記ロボットアームに備えられた保持部で上記物体を保持するとき、上記保持部と上記物体との接触を検知する接触検知部と、
    上記物体と上記保持部との距離を接触時の接触状況として検知する接触状況検知部と、
    上記接触状況検知部により検知された接触状況によって保持時のロボットアームの動作を切替える保持動作選択部と、
    上記人が上記ロボットアームにかけた力に応じて上記ロボットアームを動作させる動作制御部とを備え、
    上記接触検知部によって接触が検知された際に、上記ロボットアームが一旦停止し、その後、上記保持動作選択部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した人協調動作と、制限の無い人協調動作とのうち1つを選択し、選択された動作を上記動作制御部によって実現することで保持動作を行うよう制御するロボットの制御装置。
  13. ロボットアームを有しかつ人と協働して物体を搬送するロボットの制御方法であって、
    上記ロボットアームに備えられた保持部で、上記物体を保持するとき、上記保持部と上記物体との接触を接触検知部で検知し、
    上記物体と上記保持部との距離を接触時の接触状況として接触状況検知部で検知し、
    上記接触状況検知部により検知された接触状況によって保持時の上記ロボットアームの動作を保持動作選択部で切替え、
    上記人が上記ロボットアームにかけた力に応じて上記ロボットアームを動作制御部で動作させ、
    上記接触検知部によって接触が検知された際に、上記ロボットアームが一旦停止し、その後、上記保持動作選択部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した人協調動作と、制限のない人協調動作とのうち1つを選択し、選択された動作を上記動作制御部によって実現することで保持動作を行うよう制御するロボットの制御方法。
  14. ロボットアームを有しかつ人と協働して物体を搬送するロボットの制御プログラムであって、
    コンピュータを、
    上記ロボットアームに備えられた保持部で、上記物体を保持するとき、上記保持部と上記物体との接触を検知する接触検知部と、
    上記物体と上記保持部との距離を接触時の接触状況として検知する接触状況検知部と、
    上記接触状況検知部により検知された接触状況によって保持時の上記ロボットアームの動作を切替える保持動作選択部と、
    上記人が上記ロボットアームにかけた力に応じて上記ロボットアームを動作させる動作制御部として機能させ、
    上記接触検知部によって接触が検知された際に、上記ロボットアームが一旦停止し、その後、上記保持動作選択部は、上記人が上記ロボットアームにかけている力の情報によって、停止継続動作と、方向を制限した人協調動作と、制限のない人協調動作とのうち1つを選択し、選択された動作を上記動作制御部によって実現することで保持動作を行うよう制御するように機能させるためのロボット用制御プログラム。
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