以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、以下図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力供給システムの構成例を示すための概略ブロック図である。
図1を参照して、実施の形態1に係る電力供給システムは、車両100と、受電設備900とを含む。図1では、車両100はケーブル400の装着によって、車両外部の受電設備900と電気的に接続されるように構成される。すなわち、ケーブル400を介して、車両100と車両外部(受電設備900)との間で電力が伝達される。
車両100は、車載蓄電装置からの電力によって走行可能な「電動車両」である。車両100には、たとえばハイブリッド自動車、電気自動車および燃料電池自動車などが含まれる。以下では、車両100として、ハイリッド自動車、特に、外部電源によって蓄電装置110を充電可能な、いわゆる、プラグインタイプのハイブリッド自動車を例示する。外部電源は、代表的には、商用系統電源800によって構成される。
車両100は、動力出力装置105と、車載された蓄電装置110と、制御装置であるECU(Electronic Control Unit)300と、通信ユニット310とを含む。
蓄電装置110は、再充電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置110は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などの二次電池、あるいは電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。
動力出力装置105は、ECU300からの駆動指令に基づいて車両100の駆動力を発生する。動力出力装置105が発生した駆動力は、車両100の駆動輪へ伝達される。なお、駆動指令は、車両100の走行中において、要求された車両駆動力あるいは車両制動力に基づいて生成される制御指令である。
ハイブリッド自動車では、動力出力装置105は、エンジン106およびモータジェネレータ107を含む。たとえば、動力出力装置105は、エンジン106およびモータジェネレータ107の出力の一方または両方を駆動輪に対して出力するように構成される。動力出力装置105は、蓄電装置110の出力電力をモータジェネレータ107の出力トルクを制御するための電力に変換する電力変換器(図示せず)を有するように構成される。
さらに、ハイブリッド自動車では、動力出力装置105は、エンジン106の出力によって蓄電装置110の充電電力を発生するための、図示しない発電機および電力変換器(インバータ)を有するように構成されることが一般的である。この場合には、エンジン106ならびに、これらの発電機および電力変換器(以下、「エンジン106等」とも称する)によって、車載された「電力源」が構成される。
したがって、車両100は、少なくとも蓄電装置110を、車載された「電力源」として備える。ハイブリッド自動車では、蓄電装置110およびエンジン106等によって「電力源」が構成され得る。
また、車両100が電気自動車である場合には、エンジン106の配置が省略されて、動力出力装置105は、モータジェネレータ107の出力によって、車両100の駆動力を発生する。この場合には、「電力源」は蓄電装置110によって構成される。また、車両100が燃料電池自動車である場合には、蓄電装置110および図示しない燃料電池によって、「電力源」が構成される。
ECU300は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、蓄電装置110および車両100の各機器の制御を行なう。これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
ECU300は、車両100の各動作モードにおいて、車載機器を統合的に制御するように構成される。たとえば、車両100が走行する走行モードにおいて、ECU300は、車両100の車両状態やドライバ操作(アクセルペダルの踏込み量、シフトレバーのポジション、ブレーキペダルの踏込み量など)に応じて、車両100全体で必要な車両駆動力および車両制動力を算出する。そして、ECU300は、要求された車両駆動力または車両制動力を実現するように、動力出力装置105の駆動指令を生成する。また、ECU300は、蓄電装置110からの電圧および電流の検出値に基づいて、蓄電装置110の充電状態(SOC:State of Charge)を演算するように構成される。
車両100は、車両外部との間で電力を授受する動作モードとして、外部電源によって車載の蓄電装置110を充電する動作モード(以下、「充電モード」と称する)および、車載の「電力源」から供給された電力を交流電力に変換して車両外部へ出力する給電モードを有する。これにより、車両100を外部電源によって外部充電するだけでなく、車両100の電力源からの電力を、車両外部の負荷に対して供給することができる。すなわち、スマートグリッドなどに見られるように、車両100を電力供給源とした給電システムを構成することが可能となる。
車両100は、充電モードおよび給電モードのための構成として、電力変換装置200、インレット220、および電力線ACL1を含む。
インレット220は、車両外部との間で電力を授受するための「電力ノード」に対応する。電力変換装置200は、給電モードにおいて、「電力源」から供給された電力、具体的には、蓄電装置110の放電および/またはエンジン106等の発電による直流電力を、交流電力に変換して電力線ACL1に出力する。電力変換装置200は、電力線ACL1を介して、インレット220に接続される。
給電モードでは、インレット220には、ケーブル400のコネクタ410が接続される。インレット220および受電設備900の間をケーブル400によって接続することによって、車両100から受電設備900に対して電力を供給することができる。電力線ACL1には、電圧センサ302および電流センサ304が配置される。電圧センサ302は、給電モードにおいて、電力変換装置200が出力する交流電圧Vacの実効値を検出する。同様に、電流センサ304は、給電モードにおいて、電力変換装置200が出力する交流電流Iacの実効値を検出する。
通信ユニット310は、車両100の外部、少なくとも受電設備900との間で、情報を送受信可能に構成されている。通信ユニット310は、無線によって通信を行なうように構成されてもよく、ケーブル400を介した電力線通信を行なうように構成されてもよい。
なお、図1の構成例では、充電モードおよび給電モードの間で、ケーブル400および電力変換装置200が共用される。すなわち、充電モードでは、ケーブル400は、車両100および外部電源(たとえば、商用系統電源)の間を電気的に接続する。具体的には、ケーブル400のコネクタ410が車両100のインレット220と接続される一方で、ケーブル400のプラグ420は、商用系統電源のコンセントと接続される。これにより、外部電源からの電力によって、車載された蓄電装置110を充電することができる。
ケーブル400は、コネクタ410およびプラグ420に加えて、コネクタ410およびプラグ420を接続する電力線440を含む。
コネクタ410には、操作部415および切換スイッチ417が設けられる。操作部415は、コネクタ410をインレット220から取り外す際にユーザによって操作される。具体的には、ユーザが操作部415を押下することによって、コネクタ410の嵌合部(図示せず)とインレット220との嵌合状態が解除される。
切換スイッチ417は、給電モードおよび充電モードを切換えるためのスイッチである。切換スイッチ417は、ユーザが給電モードおよび充電モードのいずれか一方を選択できるように構成される。
切換スイッチ417によって充電モードが選択されると、車両100は、車両外部から供給された電力によって、蓄電装置110を充電するように動作する。一方で、切換スイッチ417によって給電モードが選択されると、車両100は、車載された電力源からの電力を、車両外部の負荷に対して供給するように動作する。
給電モードでは、車両100は、基本的には、蓄電装置110を電力源として、蓄電装置110からの放電電力を、車両外部への供給電力に変換してインレット220から出力する。あるいは、車両100は、エンジン106等を電力源として、給電モードの動作を実行することも可能である。この場合には、エンジン106等によって発生された蓄電装置110を充電するための直流電力が、電力変換装置200によって、車両外部への供給電力へさらに変換される。
車両100が、蓄電装置110およびエンジン106等の両方を「電力源」として搭載する構成である場合には、コネクタ410には、給電モードの電力源を選択するための切換スイッチ(図示せず)がさらに設けられる。あるいは、この切換スイッチは、車室内に設けてもよい。蓄電装置110の放電、および、エンジン106の駆動による発電のいずれによっても給電モードの動作が実行できる車両では、車両外部への長時間の給電が可能となることが期待できる。
図1の構成例では、給電モードで用いられる電力変換装置200は、充電モードでは、給電モードにおける電力変換とは逆方向の電力変換を実行する。具体的には、電力変換装置200は、充電モードでは、外部電源からの交流電力を、蓄電装置110を充電するための直流電力に変換する。このように、電力変換装置200は、双方向の電力変換を可能に構成することによって、充電モードおよび給電モードに共用することができる。
あるいは、図1の構成例とは異なり、充電モード用の電力変換装置と給電モード用の電力変換装置とを別個に設ける構成も可能である。この場合には、給電モード用の電力変換装置200は、直流電力から交流電力への電力変換を実行する。さらに、電力変換装置200と並列に、交流電力から直流電力への電力変換を実行するための別個の電力変換装置(図示せず)が、蓄電装置110およびインレット220の間に設けられる。
次に、受電設備側の構成を説明する。
受電設備900は、代表的には、HEMS(Home Energy Management System)等のエネルギ管理システムによって構成される。したがって、以下では、受電設備900を、HEMS900とも称する。図1には、HEMS900のうちの、車両100の給電モードに関連する構成が示されている。
なお、図示は省略するが、商用系統電源800および充放電コネクタ910の間に電力経路(図示せず)を選択的に形成できるように構成することも可能である。このようにすると、ケーブル400のプラグ420をHEMS900の充放電コネクタ910に接続することによって、車両100の充電モードに対応することが可能となる。
HEMS900は、充放電コネクタ910と、表示部915と、通信ユニット920と、AC/DC変換器930と、蓄電装置940と、双方向PCS(Power Conditioning Subsystem)945と、分電盤950と、コントローラ990とを有する。
分電盤950からは図示しないコンセントに対して電力が供給されており、当該コンセントに接続されることによって、負荷1000は、分電盤950から交流電力を受けて動作することができる。代表的には、負荷1000は、家庭で使用される電気機器に相当する。
充放電コネクタ910は、ケーブル400のプラグ420と接続されることによって、車両100のインレット220と電気的に接続される。充放電コネクタ910およびAC/DC変換器930は、電力線ACL2によって接続される。
AC/DC変換器930は、交流電圧が伝達される電力線ACL2と、直流電圧が伝達される電力線PL1との間で、双方向のAC/DC変換を実行する。電力線PL1には蓄電装置940が接続される。
双方向PCS945は、電力線PL1と、交流電力が伝達される電力線ACL3との間に接続される。双方向PCS945は、電力線PL1の直流電力を、商用系統電源800と連携した交流電力に変換して電力線ACL3に出力する電力変換と、電力線ACL3上の交流電力を、蓄電装置940を充電するための直流電力に変換して電力線PL1に出力する電力変換とを双方向に実行することが可能である。双方向PCS945および分電盤950は、電力線ACL3を介して電気的に接続される。
分電盤950は、さらに、電力線ACL4を経由して商用系統電源800と接続される。図1の構成例では、分電盤950に対して、太陽電池970およびPCS975が、電力線ACL5を介してさらに接続されてもよい。PCS975は、太陽電池970が発電した直流電力を、商用系統電源800による交流電力と連携した交流電力に変換して電力線ACL5へ出力する。
あるいは、太陽電池970に代えて、または太陽電池970に加えて、燃料電池等を電力源として設けてもよい。このように、車両100とは異なる電力源については、商用系統電源800を始め、任意の電力源を配置することが可能である。
コントローラ990は、HEMS900内の各種機器を統合的に制御する。通信ユニット920は、少なくとも車両100の通信ユニット310との間で、情報を送受信可能に構成されている。通信ユニット920は、無線によって通信を行なうように構成されてもよく、ケーブル400を介した電力線通信を行なうように構成されてもよい。したがって、車両100からHEMS900に対してデータあるいは制御指令等を伝送することができる。反対に、HEMS900から車両100に対しても、データあるいは制御指令等を伝送することができる。表示部915は、充放電コネクタ910に設けられ、コントローラ990からの指示に従って、HEMS900の充放電に係る情報を視覚的に表示することができる。
車両100の給電モードでは、ケーブル400を介して充放電コネクタ910に、車両100からの交流電圧が入力される。AC/DC変換器930は、充放電コネクタ910を経由して電力線ACL2に伝達された交流電圧を、蓄電装置940を充電するための直流電圧に変換して電力線PL1へ出力する。双方向PCS945は、車両100の給電モードでは、電力線PL1の直流電力を、商用系統電源800と連携した交流電力に変換して電力線ACL3に出力する。
このように、車両100の給電モードにおいて、充放電コネクタ910へ入力された交流電圧は、蓄電装置940を充電するための直流電圧に一旦変換される。さらに、この直流電力は、双方向PCS945による電力変換を経て、分電盤950から負荷1000へ供給される。このように、充放電コネクタ910から電力線ACL3への経路によって、車両100からの電力を分電盤950へ供給する「第1の経路」が構成される。
さらに、車両100の給電モードでは、車両100とは異なる電力源からの電力が、分電盤950から負荷1000へ供給される。すなわち、電力線ACL4,ACL5によって、車両100とは異なる電力源からの電力を分電盤950へ供給する「第2の経路」が構成される。このように、車両100の給電モードでは、第1の経路による供給電力と、第2の経路による供給電力との和によって、負荷1000の消費電力が確保される。
電力線ACL2には、電圧センサ904および電流センサ906が設けられている。電圧センサ904は、車両100から充放電コネクタ910へ入力された交流電圧VLの実効値(以下、単に、入力電圧VLとも称する)を測定する。同様に、電流センサ906は、車両100から充放電コネクタ910へ入力された交流電流ILの実効値(以下、単に、入力電流VLとも称する)を検出する。
HEMS900へ入力される交流電圧は、電力変換装置200によって電圧制御される交流電圧Vacに従う。負荷1000による消費電力の増加に伴って、電力線PL1から分電盤950へ供給される電力が増大すると、入力電流ILが増加する。HEMS900への入力電流ILが大きくなって、電力変換装置200の電力変換能力を超えるような出力電流Iacが生じると、交流電圧Vacの波形が乱れる可能性がある。たとえば、交流電圧Vacの振幅が低下することによって、交流波形が歪んでしまう電源品質の低下が生じる虞がある。
あるいは、電力変換装置200を構成する電力用半導体スイッチング素子(図示せず)の自己保護機能が作用することによって、電力変換装置200が自動停止する虞がある。
万一、電力変換装置200が停止すると、ユーザがリセット処理を実行するまでの間、車両100を電力供給源として使用できなくなる虞がある。このように、電力変換装置200の出力状態が処理能力の上限を超えてしまうと、受電設備(HEMS900)側の動作に影響を及ぼす可能性がある。
電力変換装置200の処理能力としては、単純な電流量の上限(いわゆる、過電流による過負荷に至る上限値)のみならず、単位時間当たりの電流変化量(以下、「電流変化率」)も考慮する必要がある。すなわち、電流量としては過負荷にならないレベルであっても、負荷1000の消費電力の急増によって電流変化率が大きくなると、電力変換装置200の出力能力が追い付かなくなって、電源品質が低下する虞がある。
したがって、実施の形態1に係る電力供給システムでは、以下に説明するように、電力変換装置200の出力電流が電流変化率の上限値を超えないように制限した給電モードの制御処理を実行する。
図2および図3は、本発明の実施の形態1による電力供給システムにおける車両の給電モードにおける制御動作を説明するフローチャートである。
図2には、車両100側の制御処理が示される。図2に示すフローチャートによる制御動作は、ECU300によって実行される。
図2を参照して、ECU300は、ステップS100により給電モードの開始が指示されているかを確認する。給電モードの指示が開始されていると(S100のYES判定時)、ECU300は、ステップS110に処理を進めて、ケーブル400が正常に接続されているかどうかを確認する。ケーブル400の接続が正常でない場合(S110のNO判定時)には、ECU300は、以下に示す給電モードの制御動作を開始しない。
ECU300は、給電モードの開始が指示され、かつ、ケーブル400によってインレット220がHEMS900と正常に接続されていると(S110のYES判定時)、ステップS120に処理を進めて、車両100およびHEMS900の間での通信を確立する。具体的には、ECU300は、図1に示した通信ユニット310を起動して、HEMS900の通信ユニット920との間で通信状態を確立するための初期動作を実行する。
ECU300は、HEMS900との間の通信が確立されると、ステップS130により、給電動作に係るパラメータを、車両100からHEMS900へ送信する。このパラメータには、給電モードで出力される電圧および電流の周波数や実効値等が含まれる。さらに、ステップS130では、給電モードにおける電力変換装置200の出力能力に関する上限値(以下、給電上限値とも称する)が送信される。図2の例では、給電上限値として、許容される電流変化率の最大値を示す電流変化率上限値Icrmaxが送信される。
ECU300は、給電上限値の送信が完了すると、ステップS140により、電力変換装置200を作動させて車両100からの給電を開始する。ECU300は、給電中は、ステップS150により、電力変換装置200の出力電圧Vacが所望の周波数および振幅を有するように、電圧制御を行なう。たとえば、交流電圧Vacは、商用系統電源800による交流電圧と同等の周波数および振幅を有するように制御される。
ECU300は、給電モードの終了が指示されるまで(S190のNO判定時)、ステップS150による給電制御を繰り返し実行する。これにより、電圧制御された出力電圧(交流電圧Vac)が、車両100からケーブル400を介してHEMS900へ供給される。ECU300は、給電モードの終了が指示されると(S190のYES判定時)、電力変換装置200による給電動作を停止する。これにより、車両100からHEMS900への電力供給も停止される。
図3には、HEMS900側の制御動作が示される。図3に示すフローチャートによる制御動作は、コントローラ990によって実行される。
図3を参照して、コントローラ990は、ステップS200により給電モードの開始が指示されているかどうかを判定するとともに、ステップS210によりケーブル400の接続が正常であるかどうかを判定する。
コントローラ990は、給電モードの開始が指示され(S200のYES判定時)、かつ、ケーブル400によって充放電コネクタ910が車両100と正常に接続されていると(S210のYES判定時)、ステップS220により、HEMS900および車両100の間での通信を確立する。ステップS200〜S220の処理は、ユーザによる給電モードの開始指示に応答して、車両100でのステップS100〜S120の処理とほぼ同時に実行される。
コントローラ990は、車両100との間の通信が確立されると、ステップS230により、車両100から送信された給電動作に係るパラメータを受信する。これにより、コントローラ990は、給電モードにおける電力変換装置200の給電上限値として、電流変化率上限値Icrmaxを取得する。
コントローラ990は、給電上限値を取得した後、ステップS240により、車両100からの受電を開始する。たとえば、AC/DC変換器930を作動することによって、車両100からの電力を受入れるための経路が形成される。
コントローラ990は、受電中には、給電モードの終了が指示されるまで(S290のNO判定時)、以下に示すステップS250〜S280の処理を繰り返し実行する。コントローラ990は、ステップS250により、センサ904,906によって、HEMS900への入力電圧VLおよび入力電流ILを検出する。さらにコントローラ990は、ステップS260により、一定時間における入力電流ILの変化量である電流変化率Icrを取得する。
さらに、コントローラ990は、ステップS270により、ステップS260で取得した電流変化率Icrが、車両100から送信された電流変化率上限値Icrmaxを超えそうかどうかを判定する。たとえば、コントローラ990は、電流変化率上限値Icrmaxに対してマージンを有する判定値を予め設定するとともに、ステップS260で取得された電流変化率Icrと当該判定値とを比較することによって、ステップS270の判定を実行できる。
コントローラ990は、IcrがIcrmaxを超えそうであると判定されたとき(S270のYES判定時)には、ステップS280により、負荷1000への電力供給を制御するために、受電設備側(HEMS900)の負荷を調整する。図1に例示したHEMS900の構成では、コントローラ990は、ステップS280では、電力線PL1から電力線ACL3に対して供給される電力を減少させるように、双方向PCS945の動作を制御する。
これにより、負荷1000の消費電力に対して、車両100の電力源からの供給電力が制限される一方で、商用系統電源800等の他の電源からの供給電力が増加するように、HEMS900内の電力バランスが制御される。これにより、電力変換装置200からの出力電流の変化率が、出力能力の上限(電流変化率上限値Icrmax)を超えないように制限した上で、負荷1000を含む受電設備(HEMS900)への給電を継続することができる。
一方で、コントローラ990は、IcrがIcrmaxを超えそうであると判定されないとき(S270のNO判定時)には、ステップS280の処理をスキップする。すなわち、HEMS900内の電力バランスを特に調整することなく、電力変換装置200の出力による給電が継続される。
コントローラ990は、給電モードの終了が指示されると(S290のYES判定時)、車両100からの受電動作を停止する。これにより、車両100からHEMS900への電力供給も停止される。
このように、本発明の実施の形態1による電力供給システムによれば、車両100の電力変換装置200の出力電流の変化率が所定の上限値を超えないように制限して、車両100から受電設備(HEMS900)へ電力を供給できる。したがって、給電モードにおいて、電力変換装置200の出力状態を安定化することに、よって、車両100から受電設備(HEMS900)へ安定的に給電できる。
なお、図2および図3のフローチャートでは、給電開始前に給電上限値を送受信する制御を好ましい例として説明した。しかしながら、給電上限値の送受信は、給電モード中に出力電流変化率が所定の上限値を超えるまでであれば、給電開始後に実行されても同等の効果を享受することができる。たとえば、給電開始後に電流変化率が一定レベル(上限値に対してマージンを有するレベル)を超えたことをトリガとして、給電上限値を送受信する制御としてもよい。このようにしても、車両100の電力変換装置200の出力電流の変化率が所定の上限値を超えないように制限して、車両100から受電設備へ電力を供給できる。
ただし、図2および図3に示した制御例によれば、給電開始前に給電上限値を受電設備(HEMS900)へ送信するとともに、給電モード中には、受電設備に設けられたセンサの出力に基づく受電設備側での制御によって、車両から受電設備に供給される交流電圧を安定化することができる。すなわち、給電モード中に車両および受電設備の間で情報を逐次的に授受することなく、給電を安定化できる点に効果がある。
なお、一般的に、電力変換装置200の出力電流変化率の上限値は、電力用半導体スイッチング素子の電流駆動能力によって決まる。したがって、出力電流変化率については、大電流出力時には相対的に能力が低く、低電流出力時には相対的に能力が高いことが理解される。したがって、図4に示すように、電力変換装置200の出力電流に応じて、電流変化率上限値Icrmaxを逐次変化させることができる。
図4を参照して、電流変化率上限値Icrmaxは、電力変換装置200が出力する交流電流Iac(実効値)が低いほど高い値に設定することができる。図1の構成において、交流電流Iac(実効値)は、HEMS900に配置された電流センサ906によっても検出できる。すなわち、電流センサ906によって検出された入力電流ILに応じて、給電モード中に、電流変化率上限値Icrmaxを逐次可変に設定することができる。
図5には、本発明の実施の形態1による電力供給システムにおける車両の給電モードにおける受電設備側の制御動作の変形例を説明するフローチャートが示される。
図5を図3と比較して、コントローラ990は、図3と同様のステップS200〜S280の処理に加えて、受電中にステップS285をさらに実行する。コントローラ990は、ステップS285により、ステップS250で検出した入力電流ILに基づいて、図4に示した特性に従って、電流変化率上限値Icrmaxを更新する。そして、次の制御周期(S250〜S285の実行周期)におけるステップS270の判定には、更新後の電流変化率上限値Icrmaxが用いられる。図5の制御動作においても、給電上限値の送受信は、給電開始前に代えて給電開始後の適切なタイミングで実行されてもよい。
図4および図5に従って電流変化率上限値Icrmaxを更新することによって、電力変換装置200の出力状態に応じて、電流変化率上限値Icrmaxを逐次適切に設定することができる。これにより、電力変換装置200の出力能力を最大限に発揮させた上で、車両100から受電設備(HEMS900)へ安定的に給電することができる。
[実施の形態1の変形例]
実施の形態1の変形例では受電設備(HEMS)の構成の変形例を示す。
図6は、本発明の実施の形態1の変形例に係る電力供給システムの構成例を示すための概略ブロック図である。
図6および図1の比較から理解されるように、実施の形態1の変形例に係る電力供給システムでは、受電設備として、HEMS900に代えてHEMS900♯が設けられる。
HEMS900♯は、図1に示したHEMS900と比較して、コントローラ990が負荷1000の消費電力を調整するように、負荷動作を直接的に制御可能に構成されている点が異なる。たとえば、負荷1000が空調機器である場合には、コントローラ990は、空調の設定温度を自動的に変えることによって、空調機器の消費電力を調整する。
この結果、HEMS900♯では、HEMS内での電力バランスを制御することなく、車両100から供給される電力を調整することができる。したがって、HEMS900♯では、充放電コネクタ910と接続される電力線ACL2を、電力変換器を介することなく、分電盤950と接続することができる。
分電盤950には、HEMS900と同様に、車両100とは異なる電力源として、商用系統電源800が接続される。さらに、分電盤950に対しては、蓄電装置940や太陽電池970が、さらなる「車両100とは異なる電力源」として、電力変換器(双方向PCS945,PCS975)を介して接続されてもよい。
実施の形態1の変形例に係る電力供給システムにおいて、車両100の給電モードでの制御動作は、図2に示したのと同様である。一方、図3および図5に示した受電設備(HEMS)側の動作については、受電設備側の負荷を調整するステップS280での処理内容が変更される。なお、実施の形態1で説明したのと同様に、給電上限値の送受信は、給電開始前に代えて、給電開始後の適切なタイミングで実行されてもよい。
HEMS900♯のコントローラ990は、ステップS280により、負荷1000の消費電力が減少するように、負荷1000である電気機器の動作を直接制御することができる。あるいは、HEMS900と同様に、商用系統電源800等の車両100とは異なる電力源からの供給電力が増加するように、HEMS900♯内の電力バランスを制御することも可能である。
すなわち、図6に示したHEMS900♯では、電力変換装置200の出力電流の変化率が所定の上限値を超えないように負荷1000への電力供給を制御するための、受電設備側の負荷調整の手段が増加することが理解される。
この結果、実施の形態1による電力供給システムと同様に、給電モードにおいて、電力変換装置200の出力状態を安定させるとともに、車両100から受電設備(HEMS900♯)へ安定的に給電することができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では給電モードにおける給電上限値として、電力変換装置200の電流変化率上限値Icrmaxを用いた例を説明した。実施の形態2では、電力変換装置200の出力電流の上限値を、給電上限値として用いた場合の制御について説明する。
なお、実施の形態2に示すような給電上限値を用いた給電モードにおける制御動作は、図1(実施の形態1)および図6(実施の形態1の変形例)に示した受電設備の構成例の両方に適用することができる。
図7は、実施の形態2による電力供給システムにおける車両の給電モードでの車両側の制御動作を説明するフローチャートである。図7に示す一連の制御動作は、図2に示した制御動作に代えて、ECU300によって実行される。
図7および図2の比較から理解されるように、ECU300は、給電上限値の送信に係る処理として、図2のステップS130に代えて、ステップS130♯を実行する。その他のステップS100〜S120,S140,S150,S190による処理は、図2と同様であるので、説明は繰り返さない。
ECU300は、ステップS130♯により、給電上限値として、電力変換装置200の出力電流の上限値に相当する最大電流値Imaxを、受電設備(HEMS900,900♯)へ送信する。
したがって、実施の形態2に係る電力供給システムでは、車両100の給電モードにおいて、給電動作が開始される前に、車両100から受電設備に対して最大電流値Imaxが給電上限値として予め送信される。
図8は、実施の形態2に係る電力供給システムにおける受電設備(HEMS900,900♯)における制御動作を説明するフローチャートである。図8に示す一連の制御動作は、図3または図5に示した制御動作に代えて、コントローラ990によって実行される。
図8を参照して、コントローラ990は、図3および図5と同様のステップS200〜S220の実行後、ステップS230♯により、車両100からステップS130♯において送信された最大電流値Imaxを、給電上限値として受信する。
コントローラ990は、給電上限値を取得した後、ステップS240により、車両100からの受電を開始する。受電が開始されると、コントローラ990は、給電モードの終了が指示されるまで(S290のNO判定時)、以下に示すステップS250,S272,S274,S280の処理を繰り返し実行する。
コントローラ990は、ステップS250により、センサ904,906の出力に基づいて、HEMS900,900♯への入力電圧VLおよび入力電流ILを検出する。さらに,コントローラ990は、ステップS272により、入力電圧VLおよび入力電流ILに基づいて、車両100の電力変換装置200の出力状態が過負荷になっているかどうかを判定する。
コントローラ990は、ステップS272により、入力電流ILが給電上限値(最大電流値Imax)を超えそうかどうかを判定する。たとえば、最大電流値Imaxに対してマージンを有する判定値を予め設定するとともに、入力電流ILと当該判定値とを比較することによって、ステップS272の判定を実行できる。
さらに、コントローラ990は、ステップS274により、入力電圧VLに変動があるかどうかに基づいて、過負荷を判定してもよい。たとえば、ステップS274では、実効値である入力電圧VLが目標値に対して±ε(%)以内の範囲に収まっているかどうかが、電圧センサ302の出力に基づいて判定される。
コントローラ990は、電力変換装置200の出力状態が過負荷になっていると判定されるときには(S272またはS274のYES判定時)、ステップS280に処理を進めて受電設備側の負荷調整を行なう。これまで説明したように、ステップS280では、HEMS900,900♯での電力バランスの制御および/またはHEMS900♯での負荷1000の直接的な動作制御を行なうことができる。
コントローラ990は、給電モードの終了が指示されると(S290のYES)、車両100からの電力受入れのための動作を終了する。
このように、実施の形態2に係る電力供給システムにおいては、車両100の電力変換装置200の出力電流が所定の上限値(Imax)を超えないように制限して、車両100から受電設備(HEMS900,900♯)へ電力を供給できる。したがって、給電上限値として最大電流値Imaxを用いても、実施の形態1に係る電力供給システムと同様に、給電モードにおいて、電力変換装置200の出力状態を安定化することによって、車両100から受電設備へ安定的に給電できる。
なお、実施の形態2に係る電力供給システムにおいても、実施の形態1およびその変形例と同様に、給電開始前に給電上限値を受電設備(HEMS900,900♯)へ送信することによって、給電モード中に車両および受電設備の間で情報を逐次的に授受することなく、給電を安定化できる。あるいは、実施の形態1およびその変形例でも説明したように、給電上限値の送受信は、給電開始前に代えて給電開始後の適切なタイミングで実行されてもよい。
[実施の形態3]
実施の形態2では、受電設備(HEMS900,900♯)のセンサによって、電力変換装置200の出力状態が負荷調整を必要とするものであるかどうかを判定した。実施の形態3では、受電設備側のセンサに異常が生じた場合にもバックアップできるような、給電モードでの制御動作について説明する。なお、実施の形態3に係る給電モードでの制御動作についても、図1(実施の形態1)および図6(実施の形態1の変形例)に示した受電設備の構成例の両方に適用することができる。
図9は、本発明の実施の形態3による電力供給システムにおける車両の給電モードでの車両側の制御動作を説明するフローチャートである。図9に示す一連の制御動作は、図7(実施の形態2)に示した制御動作に代えて、ECU300によって実行される。
図9を参照して、ECU300は、図7と同様のステップS100〜S130♯の処理により、給電開始に先立って、最大電流値Imaxを給電上限値として受電設備(HEMS900、900♯)へ送信する。
さらに、ECU300は、給電を開始すると(S140)、給電モードの終了が指示されるまで(S190のNO判定時)、以下に示すステップS150,S160,S172,S182の処理を繰り返し実行する。
ECU300は、給電中には、交流電圧Vacを制御するための電圧制御(S150)を行ないながら、ステップS160により、電流センサ304によって電力変換装置200の出力電流Iacを検出する。さらに、ECU300はステップS172により、ステップS160で検出した交流電流Iacに基づいて、電力変換装置200が過負荷になりそうかどうかを判定する。たとえば、ステップS172による判定は、図8のステップS272と同様に、最大電流値Imaxを反映して実行することができる。
ECU300は、電力変換装置200が過負荷になりそうなとき(S172のYES判定時)には、ステップS182に処理を進めて、過負荷アラームを発生する。ステップS182で発生された過負荷アラームは、通信ユニット310によって、受電設備(HEMS900,900♯)へ送信される。一方、過負荷が検出されないとき(S172のNO判定時)には、ECU300は、過負荷アラームを発生するステップS182の処理をスキップする。
このように、実施の形態3による電力供給システムでは、給電動作中に、車両100に設けられた電流センサ304によって、電力変換装置200が過負荷であるかどうかが定期的にチェックされる。そして、電力変換装置200が過負荷になりそうなときには、車両100から受電設備(HEMS900,900♯)に対してアラームを出力することができる。
図10は、本発明の実施の形態3による電力供給システムにおける車両の給電モードでの受電設備側の制御動作を説明するフローチャートである。図10に示す一連の制御動作は、図8(実施の形態2)に示した制御動作に代えて、コントローラ990によって実行される。
図10を参照して、コントローラ990は、図8と同様のステップS200〜S230♯により、受電開始に先立って最大電流値Imaxを給電上限値として受信する。さらに、ECU300は、受電を開始すると(S240)、給電モードの終了が指示されるまで(S290のNO判定時)、ステップS250,S272,S274,S276,S280の処理を繰り返し実行する。
すなわち、コントローラ990は、受電動作中に、図8と同様のステップS250,S272,S274による受電設備側のセンサに基づく判定に加えて、ステップS276により、車両100から過負荷アラームを受信したかどうかを判定する。
コントローラ990は、受電設備のセンサ出力によって電力変換装置200の出力状態が過負荷になっていると判定されるとき(S272またはS274のYES判定時)、または、車両100からの過負荷アラームの受信時(S276のYES判定時)には、ステップS280に処理を進める。コントローラ990は、ステップS280では、図8で説明したのと同様に、受電設備側の負荷調整を行なう。
一方で、コントローラ990は、受電設備側のセンサに基づく判定(S272,S274)および車両側のセンサに基づく判定(S276)のいずれによっても、電力変換装置200の出力状態が過負荷になっていると判定されないとき(S272、S274およびS276の全てがNO判定)には、ステップS280の処理をスキップする。
このように実施の形態3による電力供給システムでは、電力変換装置200の出力状態を、受電設備(HEMS900,900♯)側のセンサによる判定に加えて、車両100側のセンサによっても補完的にチェックすることができる。この結果、万一、受電設備側のセンサに異常が発生しても、車両側からのアラームに基づいて、車両100の電力変換装置200の出力電流が所定の上限値(Imax)を超えないように制限して、車両100から受電設備(HEMS900,900♯)へ電力を供給できる。
したがって、実施の形態3による電力供給システムによれば、実施の形態2に係る電力供給システムと同様の、給電モードにおける電力変換装置200の出力状態の安定化をより高い信頼性で実現することができる。なお、実施の形態3においても、給電上限値の送受信は、給電開始前に代えて給電開始後の適切なタイミングで実行されてもよい。
[実施の形態3の変形例]
実施の形態3では、実施の形態2に係る給電モードでの制御に、車両側からのアラーム送信を組み合わせた給電モードの制御処理について説明した。実施の形態3の変形例では、実施の形態1に係る給電モードでの制御に対して、車両側からのアラーム送信を組み合わせた給電モードの制御処理について説明する。実施の形態3の変形例に係る給電モードでの制御処理についても、図1(実施の形態1)および図6(実施の形態1の変形例)に示した受電設備の構成例の両方に適用することができる。
図11には、本発明の実施の形態3の変形例による電力供給システムにおける車両の給電モードでの車両側の制御動作を説明するフローチャートが示される。図11に示す一連の制御処理は、図2(実施の形態1)に示した制御処理に代えて、ECU300によって実行される。
図11を参照して、ECU300は、図2と同様のステップS100〜S130の処理により、給電開始に先立って、電流変化率上限値Icrmaxを給電上限値として受電設備(HEMS900,900♯)へ送信する。
さらに、ECU300は、給電を開始すると(S140)、給電モードの終了が指示されるまで(S190のNO判定時)、以下に示すステップS150,S160,S184の処理を繰り返し実行する。
ECU300は、給電中には、交流電圧Vacを制御するための電圧制御(S150)を行ないながら、ステップS160により、電流センサ304の出力に基づいて、電力変換装置200の出力電流Iacを検出する。さらに、ECU300は、ステップS184により、ステップS160で検出した交流電流Iacあるいは、交流電流Iacから求められた電流変化率Icrを、受電設備(HEMS900,900♯)へ送信する。
HEMS900,900♯では、実施の形態1で説明した図3または図5に示すフローチャートに従う制御処理が実行される。そして、コントローラ990は、図3または図5のステップS260において、ステップS250での入力電流Irの検出値に基づいて電流変化率Icrを算出するだけでなく、車両100からの受信データによって電流変化率Icrを取得することが可能である。
そして、コントローラ990は、ステップS270による電流変化率Icrの判定について、受電設備側でのセンサ出力に基づくIcrと、車両側でのセンサ出力に基づくIcrとの両方について実行することができる。
したがって、実施の形態3の変形例による電力供給システムでは、電力変換装置200の電流変化率Icrを、受電設備(HEMS900,900♯)側のセンサでチェックするのに加えて、車両100側のセンサによっても補完的にチェックすることができる。この結果、万一、受電設備側のセンサに異常が発生しても、車両からの情報に基づいて、車両100の電力変換装置200の電流変化率が所定の上限値(Icrmax)を超えないように制限して、車両100から受電設備(HEMS900,900♯)へ電力を供給できる。
したがって、実施の形態3の変形例による電力供給システムによれば、実施の形態1に係る電力供給システムと同様の、給電モードにおける電力変換装置200の出力状態の安定化を、より高い信頼性で実現することができる。なお、実施の形態3の変形例においても、給電上限値の送受信は、給電開始前に代えて給電開始後の適切なタイミングで実行されてもよい。
以上の実施の形態では、本発明が適用される車両として、プラグインタイプのハイブリッド自動車を例示したが、車両の構成は、車載された電力源からの出力電力によって、車両外部の負荷に電力を供給することが可能であれば、特に限定されることはない。すなわち、シリーズ式のハイブリッド自動車、電気自動車や燃料電池自動車などに対しても、本実施の形態に係る給電モードの制御を適用することができる。電力源についても、給電モードにおいて電力を出力可能であれば、その種類は特に限定されるものではない。
また、給電モードにおいて車両から電力を供給される受電設備についても、実施の形態での例示に限定されるものではなく、任意の電力消費要素を適用することができる。たとえば、他の車両の車載蓄電装置を負荷とする、車両間の充電においても本実施の形態に係る給電モードの制御を適用することができる。
また、実施の形態1および2を組み合わせることにより、給電上限値として、電流変化率上限値Icrmaxおよび最大電流値Imaxの両方について、受電設備側の負荷調整(S280)の要否を判断するように制御してもよい。
なお、本実施の形態では、車両および受電設備の間をケーブルによって電気的に接続する構成を例示したが、車両および受電設備の間は、非接触のまま電磁的に結合して電力を授受する構成とすることも可能である。たとえば、受電設備側および車両側のそれぞれにコイルを設けて、コイル間の磁気結合あるいは共鳴現象によって、電力を入出力する構成を、ケーブルに代えて用いることも可能である。このような構成では、車載されたコイルが「電力ノード」に対応する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。