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JP5869375B2 - 海水浸透取水装置 - Google Patents

海水浸透取水装置 Download PDF

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Description

本発明は、海底の砂ろ過層内を浸透してくる海水を取水する海水浸透取水装置に関するものである。
海水取水を行う代表的なプラントである海水淡水化プラントにおいて、近年、蒸発型造水法に代わり、逆浸透膜による逆浸透法が主流になってきている。この逆浸透法の場合、不純物による逆浸透膜のファウリングによる性能劣化を抑制するために、淡水化の前処理として、不純物のより少ない清浄な海水が求められる。
海水を取水する方法として、現在は、図10に示すように、例えば海底に設けた取水口1から導水管2を介して海水を取水する直接取水法が多く採用されている。なお、図10中の3は海水を取水するためのポンプ、4は逆浸透膜装置である。
しかしながら、直接取水法は、海水と同時にごみ、懸濁物、生物等を全て取水するので、クラゲや赤潮の異常発生時、油の流出事故時、高波による濁度の増大時には、取水を停止しなければならない場合がある。また、取水口や導水管へのフジツボ、イガイ等の海洋生物の付着が激しいので、定期的な清掃、例えば塩素等の付着防止の薬品の添加、全管路における生物付着代を考慮した管径の増大等が必要である。また、海洋生物の付着防止のために海水中に塩素を投入した場合は、環境汚染や塩素を遠因とした逆浸透膜でのバイオファウリング発生の問題がある。さらに、取水した海水を逆浸透膜で処理する場合には、凝集剤を添加した海水をろ過する砂ろ過施設が必要となるので、砂ろ過施設に溜まった汚泥を処理する施設が必要になる。
そこで、近年、取水する海水の前処理として、凝集剤等の薬品を使用しないで、図11に示すように、海底の砂ろ過層5内を浸透してくる海水を取水する間接取水法が注目されている。
この間接取水法は、汀線より数百m、水深十数mの沖合にて海底を掘削し、当該掘削部に、図12に示すように、支持砂利層5a及び5b、ろ過砂5cで構成された砂ろ過層5を形成しながら、再び同じ海底面まで埋め戻すことで、支持砂利層5a中に設置した取水配管6から、ろ過浸透して浄化された海水を取水する方法である。このような間接取水法の一例として、海底の砂ろ過層内に発現される海水浸透流速を1〜8m/日とし、前記砂ろ過層の水深は、当該砂ろ過層の表層部分の砂が50cm以上移動する完全移動限界水深よりも深く、かつ1cm以上移動する表層移動限界水深よりも浅くする浸透取水法が特許文献1で提案されている。
しかし、この特許文献1で提案された浸透取水法は、直接取水法に見られる問題は発生しないが、海水の浸透取水速度が1〜8m/日という非常に緩速なろ過速度であるため、短期間で大量の海水を取水するには広大な面積を必要とし、工事規模が大きくなり、イニシャルコストが高くなる。
加えて、特許文献1で提案された浸透取水法は、砂ろ過層の表面に堆積し、ろ過砂の目詰まりの原因となる例えばシルトなどの懸濁物質(以下、単に「懸濁物質」という。)を自然の波や流れを利用して取り除くものであるため、浸透取水設備の設置場所が、潮流や波浪による海水の流動が活発な海域に限られていた。
そこで、出願人は、前者の課題を解決するために、海水浸透速度を400m/日以下のできるだけ大きい速度に高速化することで、短期間での取水量が大量になり、従来に比べて取水面積を大幅に削減し、工事規模を格段に減少させることが可能な海水の浸透ろ過方法を提案した。
また、出願人は、後者の課題を解決するために、砂ろ過層の中間層に埋め込んだ洗浄管からエアーを噴出して砂ろ過層の表層又は中間層に取り込まれた懸濁物質を撹拌して人為的に取り除くことで、潮流や波浪の少ない静穏海域にも設置可能な浸透取水ユニットを提案した。
しかしながら、上記のような洗浄管を備えた高速浸透取水システムでは、次のような新たな課題があった。
海水浸透速度を400m/日以下のできるだけ大きい速度にまで高速化すると、砂ろ過層の内部にまで目詰まりが進行しやすくなり、目詰まりの頻度も高くなる。しかし、洗浄管からエアーを噴出して砂ろ過層を洗浄している間は海水を取水できないため、単に洗浄頻度を高くするなどの方法で目詰まりを防止するのでは、結果的に取水量の低下を招いてしまう。つまり、高速浸透取水システムでは、取水量の低下を招かないように、洗浄管による洗浄の頻度はできるだけ少なくしつつ、目詰まりを防止することが要求される。
また、洗浄管を備えた高速浸透取水システムでは、洗浄管からエアーを噴出することにより砂ろ過層に取り込まれた懸濁物質を洗浄する。しかし、この洗浄時に砂ろ過層の上方に巻き上げられた懸濁物質を速やかに捕集し、取水エリアの系外に排出できなければ、砂ろ過層の表面に目詰まりの原因となる懸濁物質が再び堆積し、高速の浸透速度を維持できなくなってしまう。よって、洗浄管を備えた高速浸透取水システムでは、砂ろ過層の上方に巻き上げた懸濁物質を捕集して系外に排出する手段が要求される。
特許第3899788号公報
本発明が解決しようとする問題点は、従来の洗浄管を備えた海水浸透取水装置は、洗浄管によるエアー洗浄の頻度を上げずに、取水時に砂ろ過層の洗浄効果を高めることはできない点、及び、エアー洗浄時に砂ろ過層の上方に巻き上げた懸濁物質を効率良く捕集して速やかに系外に排出する手段がない点である。
本発明は、ろ過面の上方に人工的な海水流動を発生させることが可能で、砂ろ過層の目詰まりが発生しにくく、また、エアー洗浄時にろ過面の上方に巻き上げられた懸濁物質を容易かつ効果的に取水エリアの系外に排出することが可能な海水浸透取水装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記の目的を達成するためになされたものであって、
海底の砂ろ過層内を浸透してきた海水を取水する取水配管と、前記砂ろ過層内にエアーを噴出して前記砂ろ過層の目詰まりの原因となる懸濁物質を洗浄する洗浄管とを備えた海水浸透取水装置において、前記砂ろ過層の上方に、開口部を有した邪魔板を配置し、前記邪魔板に、前記砂ろ過層の表面に旋回流を生じさせるガイドベーンを取り付けたことを最も主要な特徴としている。
上記本発明によれば、砂ろ過層の上方に開口部を有した邪魔板を配置することにより、取水時に、ろ過面に対し鉛直方向下向きの流れは邪魔板によって遮られるため、取水海水は大きく迂回した上で砂ろ過層の表面に供給される。このとき、砂ろ過層の表面に水平方向の剪断流が発生し、ろ過面を撹拌しながら取水されるので、邪魔板を設けない場合と比較すると目詰まり防止効果が高くなる。
すなわち、上記邪魔板は、海水の取水時、前記砂ろ過層の表面に海水の浸透方向と交差する方向に剪断流を生じさせるものである。
また、上記本発明によれば、砂ろ過層の上方に開口部を有した邪魔板を配置することにより、エアー洗浄時に砂ろ過層の上方に巻き上げられた懸濁物質は、洗浄管から噴出されたエアーに同伴させて開口部の方向に強制的に上昇させることができる。このエアリフト効果によって懸濁物質を捕集し、開口部から系外に排出できる。
すなわち、上記邪魔板は、砂ろ過層の洗浄時、前記砂ろ過層の上方に巻き上げられた前記懸濁物質を、前記邪魔板の下方の面で受け止め、前記洗浄管から噴出されたエアーと共に前記開口部の方向に集合させ、前記開口部から上方に排出するものである。
本発明では、砂ろ過層の上方に配置した開口部を有した邪魔板が、取水時に、砂ろ過層の表面に海水の浸透方向と交差する方向に剪断流を生じさせるので、取水時においても砂ろ過層の表面を洗浄する効果が得られる。よって、洗浄管からのエアー洗浄の頻度を高くすることなく、海水浸透速度を高速に維持できる。
また、本発明では、砂ろ過層の上方に配置した開口部を有した邪魔板が、砂ろ過層の洗浄時に、砂ろ過層の上方に巻き上げられた懸濁物質を捕捉し、洗浄管から噴出されたエアーに同伴させて開口部の方向に上昇させるので、開口部から系外に速やかに排出することができる。よって、砂ろ過層の上方に巻き上げられた懸濁物質が再び砂ろ過層の表面に堆積することがないので、海水浸透速度を高速に維持できる。
本発明は、海水浸透速度を高速に維持できるため、高速浸透取水システムに適用した場合にその効果が顕著となる。具体的には、砂ろ過層の海水浸透速度は、400m/日以下の範囲で少なくとも8m/日よりも高速化することが好ましい。
本発明の海水浸透取水装置の一例を側面の方向から見た断面図であり、(a)は取水時における邪魔板の作用を説明する図、(b)エアー洗浄時における邪魔板の作用を説明する図である。 邪魔板の効果をCFD(Computational Fluid Dynamics)によるシミュレーションで確認した解析モデルの説明図であり、(a)は4m×4mの取水エリアの上方に同サイズの邪魔板を配置した全体図、(b)は(a)の解析モデルを4等分した内の1つを示す図である。 邪魔板の開口部に逆止弁を設けた実施例の説明図であり、(a)は逆止弁が閉じられた状態の図、(b)は逆止弁が開放され、海水の浸透方向と逆向きの水の流れが生じている状態の図である。 邪魔板にガイドベーンを取り付けた実施例の説明図であり、(a)はCFDの解析モデルにおけるガイドベーンの取付位置を示す図、(b)はガイドベーンを設けた場合のろ過面の速度ベクトル図、(c)はガイドベーンの取り付け角度を説明する図、(d)はガイドベーンを設けない場合の速度ベクトル図である。 邪魔板の下方面側に空気を吹き込む空気供給管を設けた実施例の説明図であり、(a)は取水時における空気供給管の作用を説明する図、(b)エアー洗浄時における空気供給管の作用を説明する図である。 開口部を構成する筒体の内側面に沿わせるように空気供給管を設けた実施例の説明図であり、筒体の水平方向の断面を示した図である。 (a)は、エアー洗浄時、開口部から上方に排出される懸濁物質を取り込む集合管を設けた実施例の説明図、(b)は、空気供給管と集合管を組み合わせた実施例の説明図である。 ユニット式の海水浸透取水装置の筐体に邪魔板を支持させる実施例の説明図であり、(a)は平面図のA−A’線における断面を示した図、(b)は平面図のB−B’線における断面を示した図、(c)は平面の方向から見た図である。 ユニット式の海水浸透取水装置の配管を平面の方向から見た図で、(a)は洗浄管の平面図、(b)は取水配管の平面図である。 従来の直接取水法の概略説明図である。 従来の間接取水法の概略説明図である。 海底の掘削部に形成した砂ろ過層の説明図である。
本発明は、洗浄管を備えたエアー洗浄式の海水浸透取水装置において、海水浸透速度を例えば400m/日以下のできるだけ大きい速度で高速化する場合でも、砂ろ過層の目詰まりを防止し高速ろ過を維持するという目的を、砂ろ過層の上方に、開口部を有した邪魔板を配置することで実現した。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図9を用いて詳細に説明する。
図1において、11は、海中から砂ろ過層31内を浸透してきた海水を取水するために砂ろ過層31の支持砂利層に埋め込まれた取水配管12と、砂ろ過層31のろ過砂層内にエアーを噴出して砂ろ過層31の目詰まりの原因となるシルト等の懸濁物質を洗浄する洗浄管13とを備えた本発明の海水浸透取水装置であり、砂ろ過層31の上方には、中央部に筒体14cによって上下方向に開口部14aが形成され、取水エリアの上方を覆う板部材14bを有した邪魔板14が配置されている。
取水配管12は、主管と取水孔が多数設けられた枝管で構成されており、主管を集水ポンプと接続することにより、海中から砂ろ過層31内を浸透してきた海水を取水するものである。
洗浄管13は、主管とエアー噴出孔が設けられた枝管で構成されており、主管をエアコンプレッサーと接続することにより定期的にエアー噴出孔からエアーを噴出して、砂ろ過層31の内部に取り込まれた懸濁物質を撹拌し、砂ろ過層31の表面に堆積した懸濁物質と共に砂ろ過層31の上方の海中に巻き上げて洗浄するものである。
砂ろ過層31の上方に配置された邪魔板14の板部材14bは、砂ろ過層31のろ過面と平行に配置するのではなく、図1(a)に示すように、開口部14aの位置が最も高くなるように傾斜がつけられている。板部材14bの水平面に対する傾斜角は、例えば1〜5°の範囲としている。
このように、邪魔板14は、四角錘の頂点を切除した形状(以下、四角錐に限らず角錐の頂点を切除した形状を「截頭角錐状」という。)の板部材14bを有するものであり、この板部材14bの截頭部分(角錐の頂点を切除した部分)に開口部14aが設けられている。
本発明は、かかる形状の邪魔板14を取水エリアの上方に設けたので、取水海水は、邪魔板14の板部材14bの先端部から回り込むように大きく迂回してろ過層31のろ過面に供給される。そのため、図1(a)に示すように、砂ろ過層31の上方に水平方向の流れが発生し、ろ過面に剪断流を与えて撹拌しながらろ過が行われる。
つまり、邪魔板14を設けない場合、取水海水は、ろ過面に対し鉛直方向下向きの流れとなり、海水中に含まれる目詰まりの原因となる成分をろ過面で全て捕捉するため、短期間で目詰まりが進行してしまうのに対し、本発明では、邪魔板14の作用によって砂ろ過層の上方に水平方向の海水の流れが生じるので、このクロスフローろ過を行うことによって取水時においてもろ過面の洗浄効果が高まる。
そのため、本発明では、高速ろ過を行う場合でも、洗浄管13によるエアー洗浄の頻度を高くする必要がなく、洗浄インターバルを延長することができる。
邪魔板14の高さ方向の位置は、取水時に、砂ろ過層31の表面に海水の浸透方向と交差する方向に剪断流が好適に生じるように、板部材14bの端部におけるろ過面との間の高さが例えば0.1〜1mの範囲となるように邪魔板14を配置する。
もっとも、ろ過面との間の距離は、取水エリアの面積や海水浸透速度の条件に応じて設計する必要がある。一例を挙げると、取水エリアが10m×10m、海水浸透速度が100m/日の場合で、剪断流入口流速を0.5m/秒となるように設計する場合は、板部材14bの端部におけるろ過面との間の高さは0.139mとなる。
次に、邪魔板14のエアー洗浄時の作用について説明する。本実施例の邪魔板14は、既に説明したとおり、截頭角錐状の板部材14bを有すると共に、該板部材14bの截頭部分に開口部14aを設けたものである。
本発明では、上記のような形状の邪魔板14を取水エリアの上方に配置させることにより、洗浄管13からエアーを噴出させて砂ろ過層31をエアー洗浄したときに、砂ろ過層31の上方に巻き上げられた懸濁物質Sは、取水エリアの周辺に拡散することはなく、図1(b)に示すように、板部材14bの下方の面14baで受け止めることができる。また、洗浄管13から噴出されたエアーAも、板部材14bの下方に存在している。
邪魔板14は、開口部14aが存在する位置が最も高い形状となっているため、エアーAは、開口部14aの方向に浮上して集合する。このとき、懸濁物質Sも同伴して上昇するため、懸濁物質Sも開口部14aの方向に集合し、開口部14a通じてエアーAと共に邪魔板14の上方に排出することができる。
このようにして開口部14aの上方に排出した懸濁物質Sは、邪魔板14によって遮蔽されているので、再び砂ろ過層31の表面に堆積することはない。よって、本発明では、エアー洗浄時に砂ろ過層31の上方に巻き上げられた懸濁物質Sは、邪魔板14で効率良く捕集し、開口部14aから系外に速やかに排出することができる。
開口部14aのサイズは、エアー洗浄時に懸濁物質Sが開口部14aから上方に円滑に排出されるように、取水エリアのサイズや洗浄管13から噴出するエアーの量に応じて設計する必要があるが、取水エリアが10m×10mの場合における一例を挙げると、φ100〜200cmの範囲とすることができる。
なお、エアー洗浄時には目詰まりの原因となる懸濁物質のほか、目詰まりの原因とはならず、むしろ、砂ろ過層31のろ過効果を維持するのに必要な粒径が大きい物質も一部含まれている。しかし、かかる粒径の大きな物質は、エアーAに同伴して上昇することはなく、一定時間経過後に砂ろ過層31に堆積する。よって、本発明では、ろ過効果の維持に必要な粒径の大きな物質は、砂ろ過層31に残すことができる。
図2は、邪魔板14の取水時の効果をCFD(Computational Fluid Dynamics)によるシミュレーションで確認したときの解析モデルの説明図である。解析モデルでは、図2(a)に示すように、取水エリア32の辺の長さをL1,L2を4m×4mのサイズとし、その上方に同サイズの邪魔板14を配置した。
邪魔板14と取水エリア32の表面との間の高さは、図2(b)に示すように、開口部14aの位置における高さH1が1.2m、板部材14bの端部における高さH2が1mとなるようにした。また、海水浸透速度は100m/日とした。
この解析モデルを用いて、邪魔板14がある場合と無い場合で、ろ過面上方の海水の流れについてCFDでシミュレーションした結果を比較すると、邪魔板14を設けた場合はろ過面の上方で水平方向の流れが発生し、ろ過面を撹拌する作用が得られることが確認された。
図3は、邪魔板14の開口部14aに逆止弁15を設けた実施例の説明図である。本発明では、取水海水は、邪魔板14の端部を回り込むように迂回してろ過面の上方に水平方向に流れる方が良いので、取水海水が開口部14aの上方から鉛直方向下向きに流入するのを防止する手段を設ける方がより好ましい。
そこで、図3の実施例では、開口部14aに、海水の浸透方向と逆向きの水の流れのみを許容する逆止弁15を設けている。逆止弁15は、例えば図1の実施例の筒体14cの上端に設ければ良い。
よって、図3の実施例では、取水時に、開口部14aを通って下向きに逆流しようとする海水の流れが一時的に生じた場合でも、図3(a)に示すように、逆止弁15が閉じられることによって逆流を遮断するので、邪魔板14の下方において水平方向の剪断流が乱されることはない。また、邪魔板14の下方に水平方向の流れが良好に生じている間は、図3(b)に示すように、取水されなかった一部の海水は、逆止弁15を押し上げて開口部14aの上方に流れ、循環することになる。
図4は、邪魔板14にガイドベーン16を取り付けた実施例の説明図である。本発明では、邪魔板14の端部から回り込んでろ過面の上方を水平方向に流れる海水は、互いに干渉し合わないように、左右何れかの方向に旋回させる方がろ過面の撹拌効果が高まる。
そこで、図4の実施例では、邪魔板14に、前記砂ろ過層31の表面に旋回流を生じさせるガイドベーン16を取り付けた。ガイドベーン16は、例えば截頭四角錐状の邪魔板14であれば、図4(a)に示すように、板部材14bの角部から内向きに、板部材14bの面と交差させるように取り付ける。また、図4(b)に示すように、板部材14bの4つの角部の全部に取り付ける。
このガイドベーン16を設けた場合の効果を、CFDによるシミュレーションで確認した。図4(b)と(d)は速度ベクトル図であるが、ガイドベーン16を設けた(b)では、ろ過面の中央部において剪断流が旋回し、ガイドベーン16を設けない(d)よりも撹拌効果が高まることが確認された。
図4(c)は邪魔板14の角部におけるガイドベーン16の取り付け角度を説明する図である。ガイドベーン16は、ろ過面において左右何れかの方向に旋回流を生じさせるものであるため、邪魔板14の辺とのなす角度θ1及びθ2は、等しい角度とするのではなく、差を設ける方が好ましい。
具体的には、ろ過面の上方に海水の旋回流を生じさせるための条件としては、小さい方の角度θ1は0〜40°の範囲とする。また、θ1は、撹拌効果をより高めるために、20〜30°の範囲とすることがより好ましい。
図5及び図6は、邪魔板14の下方の面14ba側にエアーを吹き込む空気供給管17を設けた実施例の説明図である。本実施例では、開口部14aにエアーを直接吹き込むことが可能なように、開口部14aの下方の位置に空気供給管17を設け、取水時にもエアーAを供給するようにした。なお、空気供給管17から供給するエアーは、洗浄管13から分岐させてエアーを供給するようにしている。
このような構成とした場合、図5(a)に示すように、空気供給管17から供給されたエアーAは、直ちに筒体17cの内部を上昇し、取水時においても開口部14aに気泡の上昇に伴う海水の上昇流が発生する。そのため、砂ろ過層31の上方の取水時における水平方向の海水の流れが円滑になると共に、剪断流によってろ過面が撹拌洗浄されたときに生じた懸濁物質の一部を開口部14aから排出することもできる。
また、本発明は、洗浄時に洗浄管13から噴出されるエアーに同伴させて懸濁物質Sを上昇させるものであるが、図5(b)に示すように、洗浄時に空気供給管17からエアーAを供給することによりエアリフト効果が促進されるので、懸濁物質Sの排出能力がさらに向上する。
また、空気供給管17を設ける場合は、海水の浸透方向に所要の長さを有した筒体14cで開口部14aを構成すると共に、図6に示すように、空気供給管17は、供給されたエアーが筒体14c内を旋回しながら上昇するように、筒体14cの内側面に沿わせるように設ける方が、気泡の上昇に伴う海水の上昇効果が増大するので好ましい。
図7(a)は、砂ろ過層31を洗浄時、開口部14aから上方に排出される懸濁物質Sを取り込む集合管18を設けた実施例の説明図である。本発明では、エアー洗浄時、砂ろ過層31の上方に巻き上げられた懸濁物質Sは、エアリフト効果によって邪魔板14の開口部から上方に排出する。
この開口部14aから排出される懸濁物質Sは、邪魔板14によって捕集され懸濁成分が濃縮されているので、取水エリアの周囲の環境に悪影響を及ぼすことがないように、筒体14cと接続された集合管18により回収し、海上面まで搬送して分離回収することが望ましい。また、このような集合管18を設ければ、潮流や波浪による懸濁物質Sの拡散が期待できない海水の流速が遅い海域にも、砂ろ過層31を設置しやすくなる。
また、集合管18を用いる構成は、図7(b)に示すように、空気供給管17を用いる構成を組み合わせても良い。
図8及び図9は、海水浸透取水装置11をユニット化した実施例の説明図である。図8(a)及び(b)において、12は、主管12aと、主管12aと交差する方向に分岐させた複数の枝管12bからなり、砂ろ過層の深層を形成するための支持砂利層34に埋め込まれた取水配管を示している。砂ろ過層の中間層及び表層を形成するためのろ過砂層33a〜33cには、主管13aと、主管13aと交差する方向に分岐させた複数の枝管13bからなる洗浄管13が埋め込まれている。
この海水浸透取水装置11は、支持砂利層34に取水配管12を、ろ過砂層33に洗浄管13を、夫々埋め込んだユニット式海水浸透取水装置11をあらかじめ形成しておき、海底の設置場所で所要の数のユニット式海水浸透取水装置11を組み合わせて砂ろ過層を形成し、海中から砂ろ過層内を浸透してきた海水を取水配管12で取水するものである。中央部に筒体14cによって上下方向に開口部14aが形成され、截頭角錐状の板部材14bを有した邪魔板14は、ろ過砂層33の表層33aの上方に配置されるように、ユニット式海水浸透取水装置11の筐体の角部19a〜19dに支持されている。よって、筐体の側面の最上部と邪魔板14の間には、図8(a)及び(b)に示すように、隙間が存在している。
洗浄管13の枝管13bには、図9(a)に示すように、現地での設置時に天側となる位置に多数の噴出孔13baが列設されている。本実施例では、噴出孔13baの噴出角度は、水平面に対し90度の向きとなるようにしている。主管13の陸側は海水淡水化プラントのエアコンプレッサーと接続されている。主管13aから各枝管13bに供給されたエアーは、噴出孔13baから天側に垂直方向に噴出される。なお、本実施例では、一例として、現地での設置時に天側となる向きに噴出孔13baを設けているが、洗浄管13の噴出孔13baは、現地での設置時に例えば下向きとなるように構成しても良い。
図9(b)は、取水配管12の平面図であり、枝管12bには表面全域に多数の取水孔が設けられている。主管12aの陸側は海水淡水化プラントの集水ポンプと接続されている。砂ろ過層内を自然浸透してきた海水は、取水孔から枝管12bに導入され、主管12aを通って海水淡水化プラントに取水される。
本発明は、邪魔板14の作用によって目詰まりを防止し、海水浸透速度を高速に維持できるので、海水浸透速度が8m/日の従来の浸透取水システムよりも取水速度を高速化した高速浸透取水システムに適用した場合にその効果が顕著となる。
もっとも、海水よりも浸透性が高い地下水を使用した試験を発明者らが行った結果によれば、600m/日の浸透速度までは正常に連続運転することができたが、浸透速度を700m/日とした場合は、必要な浄化水量が取水量よりも多くなって、砂ろ過層で連続的に水が流れない状態となり、正常な取水ができなかった。従って、海水の浸透取水を対象とする本発明では、安全率を約1.5として、海水浸透速度の上限は400m/日を上限とする方が好ましい。
本発明において、海水浸透速度を400m/日とした場合は、例えば海水浸透速度が8m/日の従来に比べて取水量が50倍となるので、取水エリアの面積を1/50にすることができる。加えて、本発明は、海水の流れが少ない海域にも砂ろ過層を設置できるため、海水淡水化プラントの近くに浸透取水施設を設置できる。そのため、工事規模や取水施設規模の小規模化が可能になり、周囲環境への工事時の影響も各段に緩和できる。
具体的には、例えば海水浸透速度を100m/日とし、ユニット式の海水浸透取水装置11の1ユニットあたりの浸透面積を30m2(10m×3m)とした場合、1ユニットあたりの集水量は3000m3/日となる。このようなユニット式の海水浸透取水装置11を、例えば横方向に35個配置した場合、従来よりも格段にコンパクトな10m×105mのサイズの取水エリアで約10万t/日の取水量が得られる。
本発明は、前記の例に限るものではなく、各請求項に記載の技術的思想の範疇であれば適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
例えば、邪魔板の形状は、実施例で示したような截頭角錘状に限らず、必要に応じて截頭円錐状にしても良い。
また、上記の実施例では、邪魔板の中央部に開口部を設ける例を開示したが、開口部を設ける位置はこれに限らない。また、上記の実施例では、邪魔板に開口部を1つ設ける例を開示したが、1つの邪魔板に複数の開口部を設けても良い。
11 海水浸透取水装置
12 取水配管
13 洗浄管
14 邪魔板
14a 開口部
14b 板部材
14ba 下方の面
14c 筒体
15 逆止弁
16 ガイドベーン
17 空気供給管
18 集合管
31 砂ろ過層
A エアー
S 懸濁物質

Claims (10)

  1. 海底の砂ろ過層内を浸透してきた海水を取水する取水配管と、前記砂ろ過層内にエアーを噴出して前記砂ろ過層の目詰まりの原因となる懸濁物質を洗浄する洗浄管とを備えた海水浸透取水装置において、前記砂ろ過層の上方に、開口部を有した邪魔板を配置し、前記邪魔板に、前記砂ろ過層の表面に旋回流を生じさせるガイドベーンを取り付けたことを特徴とする海水浸透取水装置。
  2. 前記邪魔板は、海水の取水時、前記砂ろ過層の表面に海水の浸透方向と交差する方向に剪断流を生じさせるものであることを特徴とする請求項1に記載の海水浸透取水装置。
  3. 前記邪魔板は、砂ろ過層の洗浄時、前記砂ろ過層の上方に巻き上げられた前記懸濁物質を、前記邪魔板の下方の面で受け止め、前記洗浄管から噴出されたエアーと共に前記開口部の方向に集合させ、前記開口部から上方に排出するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の海水浸透取水装置。
  4. 前記砂ろ過層の海水浸透速度は、400m/日以下の範囲で少なくとも8m/日よりも高速化することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の海水浸透取水装置。
  5. 前記邪魔板は、截頭角錐状または截頭円錐状の板部材を有すると共に、該板部材の截頭部分に前記開口部を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の海水浸透取水装置。
  6. 前記邪魔板の下方面側にエアーを吹き込む空気供給管を設けたことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の海水浸透取水装置。
  7. 前記空気供給管は、前記開口部にエアーを直接吹き込むことが可能な位置に設けたことを特徴とする請求項に記載の海水浸透取水装置。
  8. 海水の浸透方向に所要の長さを有した筒体で前記開口部を構成すると共に、前記空気供給管は、供給されたエアーが前記筒体内を旋回しながら上昇するように、前記筒体の内側面に沿わせるように設けたことを特徴とする請求項に記載の海水浸透取水装置。
  9. 砂ろ過層を洗浄時、前記開口部から上方に排出される前記懸濁物質を取り込む集合管を設けたことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の海水浸透取水装置。
  10. 前記開口部に、海水の浸透方向と逆向きの水の流れのみを許容する逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の海水浸透取水装置。
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