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JP5865171B2 - シュリンクフィルムおよびシュリンクラベル - Google Patents

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Description

本発明は、シュリンクフィルムに関する。より詳しくは、ポリプロピレン系樹脂から構成される樹脂層と芳香族ポリエステル系樹脂から構成される樹脂層を有し、なおかつ、常温時にも加温時(シュリンク加工時)にも層間剥離の生じにくい異種積層シュリンクフィルムに関する。
現在、お茶や清涼飲料水等の飲料用容器として、PETボトルなどのプラスチック製ボトルや、ボトル缶等の金属製ボトル等が広く用いられている。これらの容器には、表示や装飾性、機能性の付与のためプラスチックラベルを装着する場合が多く、例えば、装飾性、加工性(容器への追従性)、広い表示面積等のメリットから、シュリンクフィルム(熱収縮性フィルム)に印刷層が設けられたシュリンクラベル等が広く使用されている。
上記シュリンクフィルムとしては、フィルムに様々な機能を付与する目的で、異なる樹脂素材を積層した異種積層フィルムが知られている。例えば、芳香族ポリエステル系樹脂を主成分として構成される樹脂層、エチレン−酢酸ビニル系樹脂を主成分として構成される中間層およびポリプロピレン系樹脂を主成分として構成される樹脂層からなる積層構造を有するシュリンクフィルムが知られている(特許文献1参照)。上記シュリンクフィルムは、ポリプロピレン系樹脂からなる樹脂層を有するため、比重が小さく軽量でシュリンクラベルとして用いたときには回収時に比重の違いを利用してPETボトルなどと容易に分別ができる。また、芳香族ポリエステル系樹脂からなる樹脂層を有することにより、収縮特性、強度特性(腰の強さ)にも優れ、さらに該層を表面層として用いた場合には印刷適性にも優れている。なおかつ、中間層により層間強度(層間接着性)が向上しているため、層間剥離が生じにくい。
しかしながら、近年、ラベルを高収縮させる観点や、容器への装着工程での作業効率向上の観点から、シュリンクラベルを高温条件でシュリンクさせることが求められる傾向にあり、シュリンク加工温度が高温化する傾向にある(例えば、95℃以上でシュリンク加工することが求められる)。このような高温条件でシュリンク加工された場合には、上記特許文献に記載のシュリンクフィルムであっても、中間層の加工温度に対する耐熱性が不十分となり、特にセンターシール部分において層間剥離(デラミネーション)を生じやすくなり、シュリンク加工時の層間剥離抑止効果は十分とはいえなかった。このため、高温条件でシュリンク加工された場合であっても、層間強度が高く、層間剥離の生じにくい異種積層シュリンクフィルムが求められているのが現状である。さらに、上記の高温のシュリンク加工時の高い層間強度に加えて、常温時(例えば、23℃程度)にも高い層間強度を有する異種積層シュリンクフィルムが求められているのが現状である。
国際公開第2009/084212号パンフレット
即ち、本発明の目的は、ポリプロピレン系樹脂から構成される樹脂層と芳香族ポリエステル系樹脂から構成される樹脂層を有する異種積層フィルムであり、なおかつ、常温時にもシュリンク加工時(特に高温のシュリンク加工時)にも、高い層間強度を有し、層間剥離の生じにくいシュリンクフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、芳香族ポリエステル系樹脂を含む樹脂層(A層)と、芳香族ポリエステル系樹脂及び特定の構成のポリオレフィン系樹脂をそれぞれ特定の割合で含む樹脂層(B層)と、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(C層)とからなる、A層/B層/C層の3種3層の積層構造を少なくとも有することにより、常温時にも加温時(シュリンク加工時)にも高い層間強度を有し、層間剥離が生じにくい優れたシュリンクフィルムが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、芳香族ポリエステル系樹脂を含む樹脂層(A層)と、芳香族ポリエステル系樹脂を5〜40重量%、ポリオレフィン系樹脂を50〜95重量%含む樹脂層(B層)と、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(C層)とが、A層/B層/C層の順に、他の層を介さずに積層された積層構造を有し、前記ポリオレフィン系樹脂が、エチレンに由来する構成単位35〜75重量%、プロピレンに由来する構成単位15〜60重量%、及びブテンに由来する構成単位を含むことを特徴とするシュリンクフィルムを提供する。
さらに、本発明は、動的粘弾性測定により求められる、前記B層を構成する樹脂組成物の、30℃における貯蔵弾性率が350〜950MPaであり、90℃における貯蔵弾性率が25〜100MPaである前記のシュリンクフィルムを提供する。
さらに、本発明は、A層/B層/C層/B層/A層の順に、他の層を介さずに積層された積層構造を有する前記のシュリンクフィルムを提供する。
また、本発明は、前記のシュリンクフィルムを含むシュリンクラベルを提供する。
本発明のシュリンクフィルムは、前記構成を有しているため、ポリプロピレン系樹脂から構成される樹脂層と芳香族ポリエステル系樹脂から構成される樹脂層を有する異種積層フィルムでありながら、常温時においても、加温時、特に高温条件のシュリンク加工を施した場合においても、高い層間強度を示し、層間剥離が生じにくい。このため、本発明のシュリンクフィルムを基材フィルムとするシュリンクラベルは、高温でのシュリンク加工を施すことが可能となることから、より高収縮を必要とする容器に対しての装着が可能となる。従って、本発明のシュリンクフィルムは、PETボトルなどの容器に装着されるシュリンクラベル用の基材フィルムとして有用である。
図1は、加温層間強度の測定方法を説明する説明図(概略図)である。
本発明のシュリンクフィルムは、芳香族ポリエステル系樹脂を含む樹脂層(以下、「A層」と称する場合がある)と、芳香族ポリエステル系樹脂を5〜40重量%、ポリオレフィン系樹脂を50〜95重量%含む樹脂層(以下、「B層」と称する場合がある)と、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(以下、「C層」と称する場合がある)とを、それぞれ少なくとも1層ずつ有する。
本発明のシュリンクフィルムは、フィルム中に、A層とC層がB層を介して積層された積層構造、即ち、A層/B層/C層の順に、他の層を介さずに積層された積層構造(3種3層の積層構造)を少なくとも有する。さらに、本発明のシュリンクフィルムは、A層/B層/C層/B層/A層の順に、他の層を介さずに積層された積層構造(3種5層の積層構造)を有することが好ましい。なお、上記のA層/B層/C層/B層/A層の積層構造において、C層の両側に各1層ずつ設けられたA層同士、B層同士は、それぞれ同一の樹脂組成からなる層であることが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲内で、異なる樹脂組成の層であってもよい。また、C層の両側に各1層ずつ設けられたA層同士、B層同士は、同一の厚みの層であってもよいし、異なる厚みの層であってもよい。
本発明のシュリンクフィルムとしては、特に限定されないが、例えば、A層/B層/C層の3種3層積層フィルムや、A層(表面層)/B層(中間層)/C層(中心層)/B層(中間層)/A層(表面層)の3種5層積層フィルムなどが挙げられる。本発明のシュリンクフィルムは、さらに、A層、B層、C層以外の層を有していてもよい。上記のA層、B層、C層以外の層は、特に限定されないが、上記積層フィルムの製膜工程でインラインで設けることができる層が好ましく、例えば、アンカーコート層、易接着層、帯電防止剤層などのコーティング層が挙げられる。
[A層]
上記A層は、芳香族ポリエステル系樹脂を少なくとも含む樹脂層である。上記芳香族ポリエステル系樹脂は、分子中に芳香環を含むポリエステル系樹脂である。上記芳香族ポリエステル系樹脂としては、例えば、ジカルボン酸成分とジオール成分を必須の構成成分として構成された種々のポリエステル(即ち、ジカルボン酸に由来する構成単位(構造単位)とジオールに由来する構成単位を少なくとも含むポリエステル)が挙げられ、主なものとしては、芳香族ジカルボン酸を含むジカルボン酸とジオールの縮合反応による重合体、共重合体またはこれらの混合物が挙げられる。上記芳香族ポリエステル系樹脂は、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。
上記ジカルボン酸(ジカルボン酸成分)としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、5−t−ブチルイソフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、トランス−3,3’−スチルベンジカルボン酸、トランス−4,4’−スチルベンジカルボン酸、4,4’−ジベンジルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチルビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、1,1,3−トリメチル−3−フェニルインデン−4,5−ジカルボン酸、1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、2,5−アントラセンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸及びこれらの置換体等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、イコサン二酸、ドコサン二酸、1,12−ドデカンジオン酸及びこれらの置換体等の脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、1,5−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、2,6−デカヒドロナフタレンジカルボン酸及びこれらの置換体等の脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。上記ジカルボン酸は、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。
上記ジオール(ジオール成分)としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2,4−ジメチル−1,3−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の脂肪族ジオール;1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール等の脂環式ジオール;2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン等のビスフェノール系化合物のエチレンオキシド付加物、キシリレングリコール等の芳香族ジオールなどが挙げられる。上記ジオールは、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。
上記芳香族ポリエステル系樹脂は、上記以外にも、p−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸;安息香酸、ベンゾイル安息香酸等のモノカルボン酸;トリメリット酸等の多価カルボン酸;ポリアルキレングリコールモノメチルエーテル等の1価アルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールなどに由来する構成単位を含んでいてもよい。
上記芳香族ポリエステル系樹脂においては、全ジカルボン酸成分中の50モル%以上(特に70モル%以上)が芳香族ジカルボン酸成分、及び/又は、全ジオール成分中の50モル%以上(特に70モル%以上)が芳香族ジオール成分であることが好ましい。中でも、収縮特性の観点から、全ジカルボン酸成分中の芳香族ジカルボン酸成分の含有量は、80モル%以上(80〜100モル%)が好ましく、より好ましくは90モル%以上(90〜100モル%)である。
上記芳香族ポリエステル系樹脂は、芳香族ポリエステル系樹脂を非晶性とすることにより、A層とB層との間の層間剥離を生じにくくし、さらにシュリンクフィルム全体の収縮率(熱収縮率)を向上させる観点から、単一の繰り返し単位から構成されているのではなく、変性成分(共重合成分)を含んでいる変性芳香族ポリエステル系樹脂が好ましい。変性芳香族ポリエステル系樹脂としては、例えば、ジカルボン酸成分及びジオール成分のうちの少なくとも一方が2以上の成分から構成される、即ち、主成分の他に変性成分を含んでいる変性芳香族ポリエステル系樹脂が好ましい。言い換えると、上記芳香族ポリエステル系樹脂は、少なくとも2種類以上のジカルボン酸に由来する構成単位及び/又は少なくとも2種類以上のジオールに由来する構成単位を含む変性芳香族ポリエステル系樹脂が好ましい。
上記変性芳香族ポリエステル系樹脂としては、上記の中でも、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチレングリコール(EG)を用いたポリエチレンテレフタレート(PET)において、ジカルボン酸成分及び/又はジオール成分の一部を変性成分(すなわち、他のジカルボン酸成分及び/又は他のジオール成分)に置き換えた変性PETが好ましく例示される。
上記変性芳香族ポリエステル系樹脂(特に、変性PET)の変性成分(共重合成分)として用いられるジカルボン酸成分としては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、イソフタル酸などが挙げられる。また、変性成分として用いられるジオール成分としては、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、ネオペンチルグリコール(NPG)等の2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコールなどが挙げられる。中でも好ましくは、CHDM、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール(特に、NPG)である。なお、上記2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオールにおけるアルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、また、2つのアルキル基は、同一のアルキル基であってもよいし異なるアルキル基であってもよい。
上記芳香族ポリエステル系樹脂としては、具体的には、収縮特性の観点で、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコール(EG)を用いたポリエチレンテレフタレート(PET);ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を共重合成分として用いた変性芳香族ポリエステル系樹脂(「CHDM共重合PET」と称する場合がある);ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオールを共重合成分として用いた変性芳香族ポリエステル系樹脂(「2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PET」と称する場合がある)が好ましい。上記2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PETの中では、特に、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分、ネオペンチルグリコール(NPG)を共重合成分として用いた変性芳香族ポリエステル系樹脂(「NPG共重合PET」と称する場合がある)が特に好ましい。上記芳香族ポリエステル系樹脂は、特に好ましくは、1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート(CHDM共重合PET)及び/又は2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合ポリエチレンテレフタレート(2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PET)であり、さらに好ましくは、CHDM共重合PET及び/又はネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート(NPG共重合PET)である。なお、上記CHDM共重合PET、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PETには、それぞれ、CHDM、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール以外の共重合成分が用いられていてもよく、例えば、さらに、ジエチレングリコールが共重合されていてもよい。
上記変性芳香族ポリエステル系樹脂において、共重合成分(変性成分)の共重合比率[全ジカルボン酸成分に対する共重合ジカルボン酸成分の比率(割合)、または、全ジオール成分に対する共重合ジオール成分の比率(割合)]は、A層の熱変形挙動を適正化し、層間剥離を低減させる観点から、15モル%以上(例えば、15〜40モル%)が好ましい。中でも、例えば、CHDM共重合PETの場合、CHDMの割合は、全ジオール成分中(即ち、テレフタル酸100モル%に対して)、20〜40モル%(EGが60〜80モル%)が好ましく、さらに好ましくは25〜35モル%(EGが65〜75モル%)である。また、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PETの場合、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオールの割合(NPG共重合PETの場合にはNPGの割合)は、全ジオール成分中、15〜40モル%(EGが60〜85モル%)が好ましい。また、さらにEG成分の一部(好ましくは、全ジオール成分中、1〜10モル%)をジエチレングリコールに置き換えてもよい。
上記芳香族ポリエステル系樹脂は、実質的に非晶性の芳香族ポリエステル系樹脂が好ましく、より好ましくは、非晶性の飽和ポリエステル系樹脂である芳香族ポリエステル系樹脂である。特に限定されないが、芳香族ポリエステル系樹脂は、上述のように変性することによって、結晶化しにくくなるため、例えば、変性によって実質的に非晶性とすることができる。芳香族ポリエステル系樹脂を非晶性とすることにより、比較的低温での押出が可能となり、A層の流動挙動と、B層、C層の流動挙動とを近づけることができる。これにより、押出加工時のA層の層形成性が良好となり、B層との接着性が向上することにより、シュリンク加工時及び常温時の層間強度が向上し、層間剥離が生じにくくなる。
上記芳香族ポリエステル系樹脂の、示差走査熱量測定(DSC)法(10℃/分の昇温速度で測定)により測定した結晶化度は、15%以下が好ましく、より好ましくは10%以下である。さらに、上記芳香族ポリエステル系樹脂は、上記DSC法により測定した場合に、融点(融解ピーク)がほとんど見られないもの(すなわち、結晶化度0%のもの)が最も好ましい。上記、結晶化度は、DSC測定より得られる結晶融解熱の値から、X線法等により測定した結晶化度の明確なサンプルを標準として、算出することができる。なお、結晶融解熱は、例えば、セイコーインスツル(株)製DSC(示差走査熱量測定)装置を用い、試料量10mg、昇温速度10℃/分で、窒素シールを行い、一度融点以上まで昇温し、常温まで降温した後、再度昇温したときの融解ピークの面積から求めることができる。結晶化度は、単一の樹脂から測定されることが好ましいが、混合状態で測定される場合には、混合される樹脂の融解ピークを差し引いて、対象となる芳香族ポリエステル系樹脂の融解ピークを求めればよい。
上記芳香族ポリエステル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、溶融挙動や収縮挙動の観点から、15000〜90000が好ましく、より好ましくは30000〜80000である。2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PETの場合、50000〜70000がさらに好ましい。
上記芳香族ポリエステル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、60〜80℃が好ましく、より好ましくは60〜75℃である。上記Tgは、芳香族ポリエステル系樹脂を構成するジカルボン酸やジオールなどの種類や変性に用いる共重合成分(変性成分)の共重合比率により制御できる。芳香族ポリエステル系樹脂のTgが上記範囲にある場合には、C層を構成するポリプロピレン系樹脂と熱変形挙動(温度に対する収縮応力の変化)が近くなるため、シュリンク加工時にA層とC層の間に生じる収縮応力差が小さくなり、シュリンク加工の際の層間剥離が生じにくくなる。Tgが80℃を超えると、シュリンク加工の際に、A層が高温で急激に収縮し、比較的低温から緩やかに収縮するC層との間で収縮応力差が大きくなるため、層間剥離が生じやすくなる場合がある。
ガラス転移温度(Tg)は、例えば、JIS K 7121に準拠して、DSC(示差走査熱量測定)により測定することができる。DSC測定は、特に限定されないが、例えば、セイコーインスツル(株)製、示差走査熱量計「DSC6200」を用いて、昇温速度10℃/分の条件で行うことができる。
上記芳香族ポリエステル系樹脂のIV値(固有粘度)は、層間強度の観点から、0.70(dl/g)以上が好ましく、より好ましくは0.70〜0.90(dl/g)、さらに好ましくは0.75〜0.85(dl/g)である。
上記芳香族ポリエステル系樹脂は、市販品を用いてもよく、例えば、Eastman Chemical(イーストマンケミカル)社製「EMBRACE 21214」、「EMBRACE LV」(以上、CHDM共重合PET)や、(株)ベルポリエステルプロダクツ製「ベルペット MGG200」(2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PET)、(株)ベルポリエステルプロダクツ製「ベルペット E02」(NPG共重合PET)等が市場で入手できる。
A層中の芳香族ポリエステル系樹脂の含有量(即ち、A層中に含まれる全ての芳香族ポリエステル系樹脂の含有量の合計量)は、特に限定されないが、収縮特性(熱収縮率)、耐熱性、強度、耐薬品性、印刷適性等の観点から、A層の総重量(100重量%)に対して、50重量%以上(50〜100重量%)が好ましく、より好ましくは80〜100重量%、さらに好ましくは90〜100重量%である。
上記A層は、必要に応じて、上記芳香族ポリエステル系樹脂以外の成分(添加成分)、例えば、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、ピニング剤(アルカリ土類金属)等を含んでいてもよい。
[B層]
上記B層は、芳香族ポリエステル系樹脂及びポリオレフィン系樹脂を少なくとも含む樹脂層である。上記芳香族ポリエステル系樹脂及び上記ポリオレフィン系樹脂は、それぞれ、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。
上記芳香族ポリエステル系樹脂(即ち、B層中に含まれる芳香族ポリエステル系樹脂)としては、上述のA層における芳香族ポリエステル系樹脂として例示および説明された芳香族ポリエステル系樹脂が挙げられる。B層中に含まれる芳香族ポリエステル系樹脂は、A層中に含まれる芳香族ポリエステル系樹脂と同一の芳香族ポリエステル系樹脂であってもよいし、異なる芳香族ポリエステル系樹脂であっていてもよいが、生産性やA層とB層の層間強度を向上させる観点からは、同一の芳香族ポリエステル系樹脂であることが好ましい。
B層中に含まれる芳香族ポリエステル系樹脂は、B層の熱収縮率や延伸適性を向上する、B層の自然収縮を防止する、B層の流動挙動とA層、C層の流動挙動とを近づける、B層とA層やC層(C層は回収原料が入った場合)との親和性を高め層間強度を向上する等の観点から、変性芳香族ポリエステル系樹脂であることが好ましく、より好ましくは変性PETであり、さらに好ましくは、CHDM共重合PET及び/又は2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PETであり、さらに好ましくは、CHDM共重合PET及び/又はNPG共重合PETである。なお、上記CHDM共重合PET、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PETには、それぞれ、CHDM、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール以外の共重合成分が用いられていてもよく、例えば、さらに、ジエチレングリコールが共重合されていてもよい。
上記芳香族ポリエステル系樹脂は、実質的に非晶性の芳香族ポリエステル系樹脂が好ましく、より好ましくは、非晶性の飽和ポリエステル系樹脂である芳香族ポリエステル系樹脂(特に変性芳香族ポリエステル系樹脂)である。芳香族ポリエステル系樹脂を非晶性とすることにより、B層の熱収縮率や延伸適性が向上する、B層の自然収縮が防止される、B層の流動挙動とA層、C層の流動挙動とが近づく、B層とA層やC層(C層は回収原料が入った場合)との親和性が高まり層間強度が向上する等の効果が得られるため好ましい。上記芳香族ポリエステル系樹脂の、示差走査熱量測定(DSC)法(10℃/分の昇温速度で測定)により測定した結晶化度は、15%以下が好ましく、より好ましくは10%以下である。さらに、上記芳香族ポリエステル系樹脂は、上記DSC法により測定した場合に、融点(融解ピーク)がほとんど見られないもの(すなわち、結晶化度0%のもの)が最も好ましい。
上記芳香族ポリエステル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、溶融挙動や収縮挙動の観点から、15000〜90000が好ましく、より好ましくは30000〜80000である。2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PETの場合、50000〜70000がさらに好ましい。
上記芳香族ポリエステル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、延伸適性、層間強度の観点から、60〜80℃が好ましく、より好ましくは60〜75℃である。また、上記芳香族ポリエステル系樹脂のIV値(固有粘度)は、押出適性、層間強度の観点から、0.70(dl/g)以上が好ましく、より好ましくは0.70〜0.90(dl/g)、さらに好ましくは0.75〜0.85(dl/g)である。
上記芳香族ポリエステル系樹脂は、市販品を用いてもよく、例えば、Eastman Chemical(イーストマンケミカル)社製「EMBRACE 21214」、「EMBRACE LV」(以上、CHDM共重合PET)や、(株)ベルポリエステルプロダクツ製「ベルペット MGG200」(2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール共重合PET)、(株)ベルポリエステルプロダクツ製「ベルペット E02」(NPG共重合PET)等が市場で入手できる。
上記ポリオレフィン系樹脂(即ち、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂)は、オレフィンを必須の単量体成分として構成される重合体であり、即ち、分子中(1分子中)にオレフィンに由来する構成単位を少なくとも含む重合体である。上記ポリオレフィン系樹脂は、例えば、1種のオレフィンの単独重合体;2種以上のオレフィンの共重合体;1種以上のオレフィンと1種以上のオレフィン以外の共重合成分との共重合体などが挙げられる。なお、上記共重合体の共重合の形態は特に限定されず、例えば、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。上記オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン等の炭素数2〜20のオレフィン(中でも、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等の炭素数2〜20のα−オレフィン)等が挙げられる。上記ポリオレフィン系樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
上記ポリエチレン系樹脂(即ち、B層中に含まれるポリエチレン系樹脂)は、エチレンを必須の単量体成分として構成される重合体であり、即ち、分子中(1分子中)にエチレンに由来する構成単位を少なくとも含む重合体である。上記ポリエチレン系樹脂としては、特に限定されず、公知乃至慣用のポリエチレンを用いることが可能で、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)などが挙げられる。中でも、密度が0.930(g/cm3)未満の低密度ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンを含む)が好ましく、特に好ましくは直鎖状低密度ポリエチレンである。
上記ポリプロピレン系樹脂(即ち、B層中に含まれるポリプロピレン系樹脂)は、プロピレンを必須の単量体成分として構成される重合体であり、即ち、分子中(1分子中)にプロピレンに由来する構成単位を少なくとも含む重合体である。上記ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレンの単独重合体(ホモポリプロピレン);プロピレンと1種以上のオレフィン(プロピレン以外のオレフィン)を必須の単量体成分として構成される共重合体(プロピレン共重合体)等が挙げられる。上記プロピレン共重合体としては、中でも、プロピレンと1種以上のα−オレフィンを必須の単量体成分として構成される共重合体(プロピレン−α−オレフィン共重合体)が好ましい。上記プロピレン共重合体は、分子中(1分子中)にプロピレンに由来する構成単位およびオレフィンに由来する構成単位を少なくとも含む共重合体である。また、上記プロピレン−α−オレフィン共重合体は、分子中(1分子中)にプロピレンに由来する構成単位およびα−オレフィンに由来する構成単位を少なくとも含む共重合体である。上記プロピレン−α−オレフィン共重合体の共重合成分として用いられるα−オレフィンとしては、例えば、エチレンや、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどの炭素数4〜20のα−オレフィンが挙げられる。上記α−オレフィンは、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。上記プロピレン共重合体(プロピレン−α−オレフィン共重合体等)は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。
上記ポリプロピレン系樹脂は、上記の中でも、ホモポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体(プロピレン−エチレン共重合体とも称する)、プロピレン−ブテン共重合体、及びエチレン−プロピレン−ブテン共重合体からなる群より選ばれたポリプロピレン系樹脂(少なくとも1種のポリプロピレン系樹脂)であることが好ましく、より好ましくは、ホモポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、及びエチレン−プロピレン−ブテンランダム共重合体からなる群より選ばれたポリプロピレン系樹脂(少なくとも1種のポリプロピレン系樹脂)である。
さらに、上記ポリプロピレン系樹脂は、エチレンに由来する構成単位、プロピレンに由来する構成単位及びブテンに由来する構成単位を少なくとも含むことが好ましい。上記ポリプロピレン系樹脂は、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体を少なくとも含む樹脂;プロピレン−ブテン共重合体及び/又はエチレン−プロピレン−ブテン共重合体、並びに、エチレン−プロピレン共重合体を少なくとも含む混合樹脂が好ましく、特に好ましくは、プロピレン−ブテン共重合体及び/又はエチレン−プロピレン−ブテン共重合体、並びに、エチレン−プロピレン共重合体を少なくとも含む混合樹脂である。
上記ポリオレフィン系樹脂(即ち、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂)は、B層の耐熱性と柔軟性を向上させる観点から、上記の中でも、特に、上記ポリエチレン系樹脂と上記ポリプロピレン系樹脂とを含む(少なくとも含む)混合樹脂であることが好ましく、より好ましくは、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と上記ポリプロピレン系樹脂とを含む(少なくとも含む)混合樹脂である。上記ポリオレフィン系樹脂が上記ポリエチレン系樹脂(特に好ましくはLLDPE)と上記ポリプロピレン系樹脂とを含む混合樹脂である場合、ポリオレフィン系樹脂中のポリエチレン系樹脂(特にLLDPE)の含有量は、特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂の総重量(100重量%)に対して、35〜75重量%が好ましく、より好ましくは40〜70重量%である。また、ポリオレフィン系樹脂中のポリプロピレン系樹脂の含有量は、特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂の総重量(100重量%)に対して、15〜60重量%が好ましく、より好ましくは30〜55重量%である。混合樹脂が上記組成の場合に、B層の耐熱性と柔軟性が特に向上するため好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂(即ち、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂)は、エチレンに由来する構成単位35〜75重量%、プロピレンに由来する構成単位15〜60重量%、及びブテンに由来する構成単位を少なくとも含む。上記ブテンに由来する構成単位は、1−ブテンに由来する構成単位であることが好ましい。上記ポリオレフィン系樹脂が2種以上のポリオレフィン系樹脂を含む混合樹脂(ポリオレフィン系樹脂のみからなる混合樹脂)である場合、即ち、B層中に2種以上のポリオレフィン系樹脂が含まれる場合には、上記混合樹脂中に、エチレンに由来する構成単位35〜75重量%、プロピレンに由来する構成単位15〜60重量%、及びブテンに由来する構成単位が含まれていればよい。即ち、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂が全体として上記要件を満たしていればよく、B層中に含まれる2種以上のポリオレフィン系樹脂のそれぞれが上記要件を満たしている必要はない。また、上記ポリオレフィン系樹脂には、エチレンに由来する構成単位、プロピレンに由来する構成単位、及びブテンに由来する構成単位以外の構成単位が含まれてもよい。
B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂が、全体として、上記の割合でエチレンに由来する構成単位及びプロピレンに由来する構成単位を含み、さらにブテンに由来する構成単位を含むことにより、上記ポリオレフィン系樹脂が柔軟性に優れかつ耐熱性にも優れたものとなる。このため、B層の柔軟性と耐熱性を高いレベルで両立することができ、本発明のシュリンクフィルムの常温時(例えば、23℃程度)及び加温時(シュリンク加工時)の層間強度を共に向上させることができる。さらに、B層の延伸適性が良好となる。
B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂全体)中の、エチレンに由来する構成単位の含有量は、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂の総重量(100重量%)に対して、35〜75重量%であり、好ましくは40〜68重量%である。上記含有量を35重量%以上とすることにより、ポリオレフィン系樹脂の柔軟性が向上し、特にシュリンクフィルムの常温時の層間強度が向上する。また、上記含有量が75重量%を超える場合には、B層の延伸適性が低下し、未延伸フィルムを延伸してシュリンクフィルムを形成した後に、B層が自然収縮して縮みシュリンクフィルムの外観が不良となる。
B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂全体)中の、プロピレンに由来する構成単位の含有量は、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂の総重量(100重量%)に対して、15〜60重量%であり、好ましくは30〜55重量%である。上記含有量を15重量%以上とすることにより、ポリオレフィン系樹脂の耐熱性が向上し、特にシュリンクフィルムの加温時の層間強度が向上する。また、B層の延伸適性及びC層との親和性が向上する。さらに、B層の自然収縮が抑制される。さらに、常温時の層間強度も向上する。また、上記含有量が60重量%を超える場合には、ポリオレフィン系樹脂の柔軟性が低下し、シュリンクフィルムの常温時、加温時の層間強度が低下する。
B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂全体)中の、ブテンに由来する構成単位の含有量は、特に限定されないが、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂の総重量(100重量%)に対して、1〜30重量%が好ましく、より好ましくは2〜25重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。特に、1−ブテンに由来する構成単位の含有量が上記範囲を満たすことが好ましい。B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂全体中にブテンに由来する構成単位が含まれない場合には、ポリオレフィン系樹脂の耐熱性が低下し、シュリンクフィルムの加温時の層間強度が低下する。
なお、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂が2種以上のポリオレフィン系樹脂を含む混合樹脂である場合、上記エチレンに由来する構成単位の含有量、上記プロピレンに由来する構成単位の含有量、及び上記ブテンに由来する構成単位の含有量は、それぞれ、混合樹脂中の含有量である。
他の表現によれば、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂を構成する全単量体成分(100重量%)中には、エチレン35〜75重量%(特に、40〜68重量%)、プロピレン15〜60重量%(特に、30〜55重量%)、及びブテン(好ましくは1〜30重量%、より好ましくは2〜25重量%、さらに好ましくは2〜20重量%)が少なくとも含まれることが好ましい。
上記エチレンに由来する構成単位の含有量、上記プロピレンに由来する構成単位の含有量、及び上記ブテンに由来する構成単位の含有量は、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂の組成(各ポリオレフィン系樹脂中に含まれる各構成単位の含有量、及びB層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂中の各ポリオレフィン系樹脂の含有量)により制御することができる。より具体的には、例えば、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂が、エチレンに由来する構成単位の含有量がe1(重量%)、プロピレンに由来する構成単位の含有量がp1(重量%)、及びブテンに由来する構成単位の含有量がb1(重量%)であるポリオレフィン系樹脂(PO1)と、エチレンに由来する構成単位の含有量がe2(重量%)、プロピレンに由来する構成単位の含有量がp2(重量%)、及びブテンに由来する構成単位の含有量がb2(重量%)であるポリオレフィン系樹脂(PO2)のみから構成される混合樹脂であり、上記混合樹脂(PO1とPO2の混合樹脂)100重量%中のPO1の含有量がW1(重量%)、PO2の含有量がW2(重量%)である場合には、上記混合樹脂中のエチレンに由来する構成単位、プロピレンに由来する構成単位、及びブテンに由来する構成単位の含有量は、一般的に、以下のように制御できる。
エチレンに由来する構成単位の含有量(重量%)=(e1×W1+e2×W2)/100
プロピレンに由来する構成単位の含有量(重量%)=(p1×W1+p2×W2)/100
ブテンに由来する構成単位の含有量(重量%)=(b1×W1+b2×W2)/100
上記構成単位(エチレンに由来する構成単位、プロピレンに由来する構成単位、及びブテンに由来する構成単位)や上記構成単位の含有量の分析・測定は、特に限定されないが、例えば、核磁気共鳴(NMR)、ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)などにより行うことができる。なお、他の樹脂層(A層、C層など)や樹脂における構成単位や構成単位の含有量の分析・測定も同様にして行うことができる。
B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂は、反応性官能基を含まない又はほとんど含まないことが好ましい。上記反応性官能基とは、ポリエステルのエステル結合部分と反応または相互作用(水素結合など)する官能基であり、特に限定されないが、例えば、カルボキシル基(カルボン酸無水物基も含む)、水酸基、オキサゾリン基、イソシアネート基、エポキシ基などが挙げられる。なお、ポリオレフィン系樹脂が反応性官能基を含むとは、反応性官能基がポリオレフィン系ポリマーの主鎖にグラフト化されていること、及び反応性官能基が共重合によりポリオレフィン系ポリマー主鎖中に導入されていることのいずれの意味も含むものとする。
B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂全体)中の、反応性官能基の含有量は、5重量%未満が好ましく、より好ましくは2重量%未満である。特に、カルボキシル基(カルボン酸無水物基も含む)、水酸基、オキサゾリン基、イソシアネート基、エポキシ基からなる群より選ばれた反応性官能基の含有量が上記範囲を満たすことが好ましい。反応性官能基をある程度(例えば、5重量%以上)含有するポリオレフィン系樹脂をB層に用いた場合には、シュリンクフィルムの製造工程において、押出時にはA層とB層は一旦強固に接着するが、延伸により接着していた部分が剥がれ、層間強度が低下する場合がある。
B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂全体)の、動的粘弾性測定により求められる30℃における貯蔵弾性率E’(30℃)は、特に限定されないが、200〜500MPaが好ましく、より好ましくは300〜450MPaである。なお、本明細書では、「動的粘弾性測定により求められる30℃における貯蔵弾性率」を「E’(30℃)」と称する場合があり、「動的粘弾性測定により求められる90℃における貯蔵弾性率」を「E’(90℃)」と称する場合がある。上記E’(30℃)が500MPaを超える場合には、常温時のB層の粘着性が低下して、シュリンクフィルムの常温時の層間強度が低下する場合がある。一方、上記E’(30℃)が200MPa未満では、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂のE’(90℃)が低くなりすぎて、ポリオレフィン系樹脂及びB層の耐熱性が低下し、シュリンクフィルムの加温時の層間強度が低下する場合がある。
B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂全体)の、動的粘弾性測定により求められる90℃における貯蔵弾性率E’(90℃)は、特に限定されないが、30〜100MPaが好ましく、より好ましくは30〜70MPaである。上記E’(90℃)が100MPaを超える場合には、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂のE’(30℃)が高くなりすぎて、常温時のB層の粘着性が低下して、シュリンクフィルムの常温時の層間強度が低下する場合がある。一方、上記E’(90℃)が30MPa未満では、ポリオレフィン系樹脂及びB層の耐熱性が低下し、シュリンクフィルムの加温時の層間強度が低下する場合がある。
なお、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂が2種以上のポリオレフィン系樹脂を含む混合樹脂である場合、上記E’(30℃)及び上記E’(90℃)は、それぞれ、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂の混合樹脂の値である。
B層を構成する樹脂組成物(B層を構成する樹脂組成物全体)の、動的粘弾性測定により求められる30℃における貯蔵弾性率E’(30℃)は、特に限定されないが、350〜950MPaが好ましく、より好ましくは500〜900MPaである。上記E’(30℃)が950MPaを超える場合には、常温時のB層の粘着性が低下して、シュリンクフィルムの常温時の層間強度が低下する場合がある。一方、上記E’(30℃)が350MPa未満では、B層を構成する樹脂組成物のE’(90℃)が低くなりすぎて、B層の耐熱性が低下し、シュリンクフィルムの加温時の層間強度が低下する場合がある。
B層を構成する樹脂組成物(B層を構成する樹脂組成物全体)の、動的粘弾性測定により求められる90℃における貯蔵弾性率E’(90℃)は、特に限定されないが、25〜100MPaが好ましく、より好ましくは30〜60MPaである。上記E’(90℃)が100MPaを超える場合には、B層を構成する樹脂組成物のE’(30℃)が高くなりすぎて、常温時のB層の粘着性が低下して、シュリンクフィルムの常温時の層間強度が低下する場合がある。一方、上記E’(90℃)が25MPa未満では、B層の耐熱性が低下し、シュリンクフィルムの加温時の層間強度が低下する場合がある。
上記E’(30℃)及び上記E’(90℃)は、動的粘弾性測定により求められる。上記動的粘弾性測定は、周波数:10Hz、昇温速度:2℃/分の条件で行う。評価装置は、例えば、Seiko Instruments Inc.(セイコーインスツル(株))製「EXSTAR6000 DMS6100」を用いることができる。
B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂全体)の、動的粘弾性測定により求められる損失正接(tanδ)の温度依存性(温度−tanδの曲線。以下、「動的粘弾性曲線」と称する場合がある)は、特に限定されないが、100〜140℃(100℃以上、140℃以下)の温度範囲でtanδが1未満から1以上となることが好ましい。なお、以下、20℃〜140℃の測定温度域でtanδが1未満から1以上となる温度を「T(tanδ≧1)」と称する。T(tanδ≧1)は、100〜140℃が好ましく、より好ましくは120〜130℃である。上記T(tanδ≧1)は、耐熱性の指標である。上記T(tanδ≧1)が100℃未満の場合には、特に高温(例えば、95℃以上の温度)でシュリンク加工を施す場合に、B層の耐熱性が不足して、層間剥離を生じる場合がある。一方、上記T(tanδ≧1)が140℃を超えると、B層の延伸適性が低下し、シュリンクフィルムの製造時にフィルムが破断する場合がある。
上記T(tanδ≧1)は、動的粘弾性測定により求められる。具体的には、動的粘弾性測定により、tanδの温度依存性(動的粘弾性曲線)を求め、動的粘弾性曲線においいて、tanδが1未満から1以上となる温度(tanδ=1となる温度)をT(tanδ≧1)とする。上記動的粘弾性測定は、周波数:10Hz、昇温速度:2℃/分、測定温度:20℃〜140℃の条件で行う。評価装置は、例えば、Seiko Instruments Inc.製「EXSTAR6000 DMS6100」を用いることができる。なお、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂が2種以上のポリオレフィン系樹脂を含む混合樹脂である場合、上記T(tanδ≧1)は、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂の混合樹脂の値である。
B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂全体)のメルトフローレート(MFR)(温度230℃、荷重2.16kgf)は、溶融時の挙動の観点から、2〜10(g/10分)が好ましく、より好ましくは3〜6(g/10分)である。本明細書において、MFRは、JIS K7210に準拠して測定することができる。なお、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂が2種以上のポリオレフィン系樹脂を含む混合樹脂である場合、上記MFRは、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂の混合樹脂のMFRである。
上記ポリオレフィン系樹脂(B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂)は、市販品を用いてもよく、例えば、住友化学(株)製「エクセレン XF5010」(LLDPE、ホモポリプロピレン(プロピレンホモポリマー)、エチレン−プロピレンランダム共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、及びエチレン−プロピレン−ブテンランダム共重合体を含む混合樹脂);宇部丸善ポリエチレン(株)製「2040FC」、日本ポリエチレン(株)製「カーネル KF380」、「カーネル KF260T」、「カーネルKS340T」、(株)プライムポリマー製「エボリュー SP2040」(以上、ポリエチレン系樹脂);日本ポリプロ(株)製「ウィンテック WFX6」、三菱化学(株)製「ゼラス #7000、#5000」(以上、ポリプロピレン系樹脂)等を用いることができる。
B層中の芳香族ポリエステル系樹脂の含有量(即ち、B層中に含まれる全ての芳香族ポリエステル系樹脂の含有量の合計量)は、B層の総重量(100重量%)に対して、5〜40重量%であり、好ましくは10〜35重量%、より好ましくは10〜30重量%である。上記含有量が5重量%未満では、B層の耐熱性が低下して、加温時の層間強度が低下し、シュリンク加工時に層間剥離が生じやすくなる。一方、上記含有量が40重量%を超えると、B層の柔軟性が低下して、常温時の層間強度が低下する。
B層中のポリオレフィン系樹脂の含有量(即ち、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂の含有量の合計量)は、B層の総重量(100重量%)に対して、50〜95重量%であり、好ましくは60〜90重量%、より好ましくは65〜80重量%である。上記含有量が50重量%未満では、B層の柔軟性が低下して、常温時の層間強度が低下する。一方、上記含有量が95重量%を超えると、B層の耐熱性が低下して、加温時の層間強度が低下し、シュリンク加工時に層間剥離が生じやすくなる。また、常温の層間強度も低下する。
B層は、高収縮性、延伸適性の観点から、高分子可塑剤を含んでいてもよい。上記高分子可塑剤としては、例えば、ロジン系樹脂(ロジン、重合ロジン、水添ロジン及びそれらの誘導体、樹脂酸ダイマーなど)、テルペン系樹脂(テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂など)、石油樹脂(脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂)などが挙げられる。中でも、石油樹脂が好ましい。上記高分子可塑剤は、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。上記高分子可塑剤としては、荒川化学工業(株)製「アルコン」、ヤスハラケミカル(株)製「クリアロン」、出光興産(株)製「アイマーブ」などが市販品として入手できる。
高分子可塑剤を添加する場合の、B層中の高分子可塑剤(特に、石油樹脂)の含有量は、B層の総重量(100重量%)に対して、1〜10重量%が好ましく、より好ましくは1〜5重量%である。上記含有量が10重量%を超えると、B層の耐熱性が低下する場合がある。一方、上記含有量が1重量%未満では高分子可塑剤の添加の効果が小さい場合がある。
B層は、必要に応じて、上記以外の成分(添加成分)、例えば、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、ピニング剤(アルカリ土類金属)等を含んでいてもよい。
B層は、本発明の効果を損なわない範囲内で、回収原料(再生材)を含んでいてもよい。ただし、回収原料は本発明のシュリンクフィルムの製造より生じたもの(いわゆる自己回収品)が好ましい。
[C層]
上記C層は、ポリプロピレン系樹脂を少なくとも含む樹脂層である。上記ポリプロピレン系樹脂は、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。
上記ポリプロピレン系樹脂(即ち、C層中に含まれるポリプロピレン系樹脂)は、プロピレンを必須の単量体成分として構成される重合体であり、即ち、分子中(1分子中)にプロピレンに由来する構成単位を少なくとも含む重合体である。上記ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレンの単独重合体(ホモポリプロピレン);プロピレンと1種以上のオレフィン(プロピレン以外のオレフィン)を必須の単量体成分として構成される共重合体(プロピレン共重合体)等が挙げられる。上記プロピレン共重合体としては、中でも、プロピレンと1種以上のα−オレフィンを必須の単量体成分として構成される共重合体(プロピレン−α−オレフィン共重合体)が好ましい。上記プロピレン共重合体は、分子中(1分子中)にプロピレンに由来する構成単位およびオレフィンに由来する構成単位を少なくとも含む共重合体である。また、上記プロピレン−α−オレフィン共重合体は、分子中(1分子中)にプロピレンに由来する構成単位およびα−オレフィンに由来する構成単位を少なくとも含む共重合体である。上記プロピレン−α−オレフィン共重合体の共重合成分として用いられるα−オレフィンとしては、例えば、エチレンや、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどの炭素数4〜20のα−オレフィンが挙げられる。上記α−オレフィンは、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。上記プロピレン共重合体(プロピレン−α−オレフィン共重合体等)は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。
上記プロピレン共重合体としては、上記の中でも、エチレンを共重合成分とするエチレン−プロピレンランダム共重合体(プロピレン−エチレンランダム共重合体とも称する)が特に好ましい。上記エチレン−プロピレンランダム共重合体において、エチレンとプロピレンの比率は、例えば、前者/後者(重量比)=2/98〜5/95(好ましくは3/97〜4.5/95.5)程度の範囲から選択することができる。また、上記プロピレン共重合体(特に、エチレン−プロピレンランダム共重合体)としては、低温収縮性やシュリンクフィルムの腰の強さの観点から、アイソタクチックインデックスが90%以上のものが好ましい。
上記ポリプロピレン系樹脂(即ち、C層中に含まれるポリプロピレン系樹脂)は、60〜80℃程度の低温収縮性及び熱収縮時の容器へのフィット性を向上する観点から、メタロセン触媒を用いて重合して得られたポリプロピレン系樹脂(メタロセン触媒系ポリプロピレン系樹脂)が好ましい。上記メタロセン触媒としては、公知乃至慣用のオレフィン重合用メタロセン触媒を用いることができる。上記ポリプロピレン系樹脂の重合方法(共重合方法)としては、特に限定されず、スラリー法、溶液重合法、気相法などの公知の重合方法が挙げられる。
上記ポリプロピレン系樹脂は、上記の中でも、メタロセン触媒系ホモポリプロピレン、メタロセン触媒系プロピレン−α−オレフィン共重合体(特に、メタロセン触媒系プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、中でも、メタロセン触媒系プロピレン−エチレンランダム共重合体)が特に好ましい。
上記ポリプロピレン系樹脂(C層中に含まれるポリプロピレン系樹脂)中のプロピレン含有量(即ち、ポリプロピレン系樹脂中のプロピレンに由来する構成単位の含有量)は、シュリンクフィルムの収縮性、強度、比重の観点から、ポリプロピレン系樹脂の総重量(100重量%)に対して、50〜100重量%が好ましく、より好ましくは60〜100重量%である。
上記ポリプロピレン系樹脂の重量平均分子量は、C層を形成する樹脂の溶融挙動を好ましい範囲に制御する観点から、10万〜50万が好ましく、より好ましくは20万〜40万である。
上記ポリプロピレン系樹脂の融点は100〜150℃が好ましく、より好ましくは120〜140℃である。また、上記ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)(温度230℃、荷重2.16kg)は、溶融挙動制御の観点から、0.1〜10g/10分が好ましく、より好ましくは1〜5g/10分である。融点やMFRが上記範囲を外れる場合には、A層を形成する樹脂とC層を形成する樹脂の溶融特性や熱特性の違いが大きくなり、シュリンクフィルム製造時の、共押出によるシート化や延伸が困難となり、フィルム破れなどの生産性低下や、配向が不十分となることによる収縮性の低下を招く場合がある。
上記ポリプロピレン系樹脂(C層中に含まれるポリプロピレン系樹脂)は、市販品を用いてもよく、日本ポリプロ(株)製「ウィンテック WFX6」(メタロセン触媒系プロピレン−エチレンランダム共重合体)、三菱化学(株)製「ゼラス #7000、#5000」などが市場で入手できる。
C層中のポリプロピレン系樹脂の含有量(即ち、C層中に含まれる全てのポリプロピレン系樹脂の含有量の合計量)は、C層の総重量(100重量%)に対して、40重量%以上(40〜100重量%)が好ましく、より好ましくは50〜94重量%、さらに好ましくは55〜89重量%である。C層中のポリプロピレン系樹脂の含有量が40重量%未満では、シュリンクフィルムが低比重とならない場合や収縮特性が低下する場合がある。
C層は、フィルム切れを防止し、シュリンク加工性を向上させる目的で、ポリエチレン系樹脂を含んでいてもよい。上記ポリエチレン系樹脂(即ち、C層中に含まれるポリエチレン系樹脂)は、エチレンを必須の単量体成分として構成される重合体であり、即ち、分子中(1分子中)にエチレンに由来する構成単位を少なくとも含む重合体である。上記ポリエチレン系樹脂としては、特に限定されず、公知乃至慣用のポリエチレンを用いることが可能で、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)などが挙げられる。中でも、密度が0.930(g/cm3)未満の低密度ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンを含む)が好ましく、特に好ましくは直鎖状低密度ポリエチレンである。さらに、メタロセン触媒を用いて重合した直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン触媒系LLDPE)が最も好ましい。上記ポリエチレン系樹脂は、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。上記ポリエチレン系樹脂としては、市販品を用いることも可能であり、例えば、宇部丸善ポリエチレン(株)製LLDPE「2040FC」、日本ポリエチレン(株)製「カーネル KF380」、「カーネル KF260T」、「カーネルKS340T」や(株)プライムポリマー製「エボリュー SP2040」などが市場で入手可能である。
C層中のポリエチレン系樹脂の含有量は、C層の総重量(100重量%)に対して、1〜10重量%が好ましく、より好ましくは1〜5重量%である。
上記C層は、シュリンクフィルムの収縮性向上の観点で、高分子可塑剤を含んでいてもよい。上記高分子可塑剤としては、例えば、ロジン系樹脂(ロジン、重合ロジン、水添ロジン及びそれらの誘導体、樹脂酸ダイマーなど)、テルペン系樹脂(テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂など)、石油樹脂(脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂)などが挙げられる。中でも、石油樹脂が好ましい。上記高分子可塑剤は、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。上記高分子可塑剤としては、荒川化学工業(株)製「アルコン」、ヤスハラケミカル(株)製「クリアロン」、出光興産(株)製「アイマーブ」などが市販品として入手できる。
高分子可塑剤を添加する場合の、C層中の高分子可塑剤(特に、石油樹脂)の含有量は、C層の総重量(100重量%)に対して、5〜30重量%が好ましく、より好ましくは10〜25重量%である。上記含有量が30重量%を超えると、シュリンクフィルムが脆くなる場合がある。一方、上記含有量が5重量%未満では高分子可塑剤の添加の効果が小さい場合がある。
C層は、必要に応じて、上記以外の成分(添加成分)、例えば、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、ピニング剤(アルカリ土類金属)等を含んでいてもよい。
上記C層は、本発明の効果を損なわない範囲内で、回収原料を含んでいてもよい。上記回収原料が自己回収品である場合には、C層中の回収原料の含有量は、リサイクル性、収縮性の観点から、C層の総重量(100重量%)に対して、1〜80重量%が好ましく、より好ましくは1〜60重量%である。なお、回収原料とは、製品化の前後やフィルムエッジなどの非製品部分、中間製品から製品フィルムを採取した際の残余部分や規格外品などのフィルム屑、ポリマー屑からなるリサイクル原料である。特に限定されないが、上記回収原料は本発明のシュリンクフィルムの製造より生じたもの(いわゆる自己回収品)が好ましい。
[シュリンクフィルム]
本発明のシュリンクフィルムは、A層とB層とC層とが、A層/B層/C層の順に、他の層を介さずに積層された積層構造(3種3層の積層構造)を少なくとも含む。本発明のシュリンクフィルムは、特に限定されないが、A層/B層/C層の3種3層積層シュリンクフィルムや、A層/B層/C層/B層/A層の3種5層積層シュリンクフィルムであることが好ましい。なお、上記の「A層/B層/C層の順に、他の層を介さずに積層された」とは、より具体的には、A層/B層/C層の順に、A層とB層とが両層間に接着剤層などの他の層を挟まずに積層されており、さらに、B層とC層とが両層間に接着剤層などの他の層を挟まずに積層されていることを示す。
上記積層構造(例えば、A層/B層/C層の3種3層の積層構造やA層/B層/C層/B層/A層の3種5層の積層構造など)は共押出により形成されることが好ましい。
本発明のシュリンクフィルムは、収縮特性の観点から、配向したフィルム(1軸配向フィルム、2軸配向フィルムまたは多軸配向フィルム)である。本発明のシュリンクフィルム中のA層、B層、C層の全ての樹脂層が配向していることが好ましい。全ての樹脂層が無配向の場合には、良好な収縮性を得ることができない。本発明のシュリンクフィルムは、特に限定されないが、1軸配向フィルム又は2軸配向フィルムが好ましく、中でも、フィルムの1軸方向[特に、フィルムの幅方向(筒状シュリンクラベルではラベルの周方向となる方向)]に強く配向しているフィルム(特に、実質的に幅方向の1軸配向フィルム)が好ましい。フィルムの長手方向(幅方向と直交する方向)に強く配向した実質的に長手方向の1軸配向フィルムであってもよい。
本発明のシュリンクフィルムにおいて、A層の厚み(1層のみの厚み)は、特に限定されないが、2〜15μmが好ましく、より好ましくは3〜10μmである。A層厚みが15μmを超えると、A層の収縮応力が高くなりすぎてシュリンク加工時の層間剥離を抑制できなくなる場合や収縮が急激に起こり仕上がり性が低下する場合がある。一方、2μm未満では、収縮が不足する場合やシュリンクフィルムの腰の強さが低下する場合がある。特に、本発明のシュリンクフィルムがA層/B層/C層/B層/A層の3種5層の積層構造を有する場合には、層間剥離を防止する観点から、A層の厚み(1層のみの厚み)は、3〜8μmがより好ましく、さらに好ましくは3〜7.5μmである。上記の3種5層の積層構造を有する場合には、A層厚みが8μmを超えると層間剥離が生じやすくなる場合がある。
本発明のシュリンクフィルムにおいて、B層の厚み(1層のみの厚み)は、特に限定されないが、0.5〜10μmが好ましく、より好ましくは1〜8μmである。B層厚みが10μmを超えるとシュリンクフィルムの延伸適性が低下する場合があり、0.5μm未満では接着力が低下し層間強度が低下して層間剥離が生じやすくなる場合がある。
本発明のシュリンクフィルムにおいて、C層の厚み(1層のみの厚み)は、特に限定されないが、10〜70μmが好ましく、より好ましくは15〜50μmである。C層厚みが70μmを超えると熱収縮率が低下する場合があり、10μm未満ではA層との間の収縮応力差が大きくなりすぎてシュリンク加工時の層間剥離を抑制できなくなる場合や収縮が急激に起こり仕上がり性が低下する場合がある。
本発明のシュリンクフィルムにおいて、全C層厚み(シュリンクフィルム中の全てのC層の厚みの合計)100%に対する、全A層厚み(シュリンクフィルム中の全てのA層の厚みの合計)の割合は40〜150%が好ましく、より好ましくは50〜100%である。全C層厚みに対して全A層厚みが薄すぎると、シュリンクフィルムの収縮が不足(熱収縮率が低下)する場合やシュリンクフィルムの腰の強さが低下して加工性が低下する場合がある。一方、全C層厚みに対して全A層厚みが厚すぎると、A層の収縮応力が増大し、A層とC層の間の収縮応力差が大きくなりすぎて、B層を有する場合であっても層間剥離を抑制できない場合がある。なお、本発明のシュリンクフィルムはB層を有するため、C層厚みに対するA層厚みを比較的厚くした場合であっても層間剥離を抑制し、収縮性、腰の強さと層間剥離抑止性を両立しうるため好ましい。
本発明のシュリンクフィルムにおいて、全C層厚み100%に対する、全B層厚み(シュリンクフィルム中の全てのB層の厚みの合計)の割合は5〜100%が好ましく、より好ましくは10〜50%である。全C層厚みに対して全B層厚みが薄すぎると、B層の接着力が低下し層間強度が低下して層間剥離が生じやすくなる場合がある。一方、全C層厚みに対して全B層厚みが厚すぎると、シュリンクフィルムの延伸適性が低下する場合がある。
本発明のシュリンクフィルムの総厚みは、特に限定されないが、20〜100μmが好ましく、より好ましくは20〜80μm、さらに好ましくは20〜50μmである。
本発明のシュリンクフィルム(シュリンク加工前)の、23℃(常温)における層間強度(常温層間強度と称する場合がある)は、1(N/15mm)以上が好ましく、より好ましくは1.5(N/15mm)以上である。上記層間強度が1(N/15mm)未満の場合には、印刷や筒状に成形する加工等の加工工程(シュリンクラベルの製造工程)時に、樹脂層同士がはがれて、生産性が低下したり、品質上の問題となる場合がある。なお、上記層間強度は、T型剥離試験(JIS K 6854−3に準拠、引張速度:200mm/分)における、シュリンクフィルム中で最も層間強度の低い層間の強度をいう。
本発明のシュリンクフィルム(シュリンク加工前)の、主配向方向の、90℃、10秒(温水処理)における熱収縮率(「熱収縮率(90℃、10秒)」と称する場合がある)は、特に限定されないが、35%以上が好ましく、より好ましくは35〜80%、さらに好ましくは40〜80%である。熱収縮率(90℃、10秒)が35%未満の場合には、シュリンクラベルを容器に熱で密着させる工程において、収縮が十分でないため、容器の形に追従困難となり、特に複雑な形状の容器に対して仕上がりが悪くなることがある。なお、上記「主配向方向」とは主に延伸処理が施された方向(最も熱収縮率が大きい方向)であり、一般的には長手方向又は幅方向であり、例えば、幅方向に実質的に1軸延伸されたフィルム(実質的に幅方向の1軸配向フィルム)の場合には幅方向である。
なお、本発明のシュリンクフィルム(シュリンク加工前)の、主配向方向と直交する方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、特に限定されないが、−5〜10%が好ましい。
本発明のシュリンクフィルムのヘイズ(ヘーズ)値[JIS K 7105準拠、厚み40μm換算、単位:%]は、15%未満が好ましく、より好ましくは7%未満、さらに好ましくは5%未満である。ヘイズ値が15%以上の場合には、シュリンクフィルムの内側(シュリンクラベルを容器に装着した時に容器側になる面側)に印刷を施し、シュリンクフィルムを通して印刷を見せるシュリンクラベルの場合、製品とした際に、印刷が曇り、装飾性が低下することがある。ただし、ヘイズ値が15%以上の場合であっても、シュリンクフィルムを通して印刷を見せる上記用途以外の用途においては十分に使用可能である。
本発明のシュリンクフィルムは、溶融製膜法によって作製されることが好ましい。また、上記積層構造は共押出(多層押出)により形成されることが好ましい。即ち、本発明のシュリンクフィルムは、溶融押出法(特に、共押出法)により製造されることが好ましい。より具体的には、本発明のシュリンクフィルムは、溶融押出(共押出)により未延伸フィルム(未延伸シート)を形成した後、該未延伸フィルムを延伸することにより製造されることが好ましい。さらに、上記シュリンクフィルムの表面には、必要に応じて、コロナ放電処理等の慣用の表面処理が施されてもよい。
上記シュリンクフィルムの各樹脂層(例えば、A層、B層、C層)を形成する原料として、混合原料を用いる場合、各成分の混合方法は特に限定されず、例えば、ドライブレンドにより混合原料を得てもよいし、1軸又は2軸混練機を用いて各成分を溶融混練して混合原料を得てもよい。また、マスターペレット(例えば、特定の成分を比較的高濃度に混合したもの)を用いてもよい。
上記溶融押出(共押出)においては、それぞれ所定の温度に設定した複数の押出機に、各樹脂層(A層、B層、C層など)を形成する原料(樹脂又は樹脂組成物)をそれぞれ投入し、Tダイ、サーキュラーダイなどから溶融押出(共押出)する。この際、マニホールドやフィードブロックを用いて、所定の層構成とすることが好ましい。また必要に応じて、ギアポンプを用いて供給量を調節してもよく、さらにフィルターを用いて、異物を除去するとフィルム破れが低減できるため好ましい。なお、押出温度は、用いる原料の種類によっても異なり、特に限定されないが、各樹脂層を形成する原料の成型温度領域が近接していることが好ましい。即ち、各樹脂層の押出温度は近接していることが好ましい。具体的には、A層を形成する原料の押出温度は200〜260℃が好ましく、B層を形成する原料の押出温度は180〜240℃、C層を形成する原料の押出温度は180〜240℃が好ましい。また、合流部やダイの温度は200〜220℃とすることが好ましい。上記共押出したポリマーを、冷却ドラム(冷却ロール)などを用いて急冷することにより、未延伸積層フィルム(シート)を得ることができる。
1軸配向、2軸配向などの配向フィルムは、未延伸積層フィルムを延伸することにより作製できる。上記延伸は、所望の配向に応じて選択でき、例えば、長手方向(フィルムの製造ライン方向。縦方向又はMD方向とも称する)および幅方向(長手方向と直交する方向。横方向又はTD方向とも称する)の2軸延伸でもよいし、長手方向または幅方向の1軸延伸でもよい。また、延伸方式は、ロール方式、テンター方式、チューブ方式等の何れの方式を用いてもよい。上記延伸処理における延伸条件は、用いる原料の種類やシュリンクフィルムの要求特性等によって異なり、特に限定されない。一般的には70〜110℃(好ましくは、80〜95℃)の延伸温度で、少なくとも長手方向、幅方向のうちのいずれか一方に2〜8倍程度の延伸倍率で行うことが好ましい。例えば、幅方向に実質的に1軸延伸されたフィルムの延伸処理は、例えば、必要に応じて長手方向に1.01〜1.5倍(好ましくは1.05〜1.3倍)程度に延伸した後、幅方向に2〜7倍(好ましくは3〜6.5倍、さらに好ましくは4〜6倍)程度延伸することが好ましい。
本発明のシュリンクフィルムにおいて、A層は、芳香族ポリエステル系樹脂を主成分とし高収縮性であるため、A層を設けることにより、シュリンクフィルムの収縮性(高収縮率、高収縮応力)が向上し、容器に対する装着性、仕上がり性が良好となる。また、A層が高剛性であるため、A層を設けることにより、シュリンクフィルムの腰の強さが向上し、例えば、筒状シュリンクラベルを容器に装着する際の装着性が良好となり、「挫屈」などのトラブルが生じにくい。また、A層を表面層として用いる場合には、シュリンクフィルム表面の印刷適性、耐摩耗性、耐薬品性が向上する。C層は、ポリプロピレン系樹脂を主成分とするため、C層を設けることにより、シュリンクフィルムが低比重となる。加えて、シュリンクフィルムの急激な収縮を抑え収縮挙動を緩やかにすることができ、シュリンク加工時の取扱い性が向上する。本発明のシュリンクフィルムは、A層およびC層を積層していることにより、収縮性と加工性に優れ、さらに低比重、腰の強さ、印刷適性などの特性を両立することが可能となる。
しかしながら、A層の芳香族ポリエステル系樹脂とC層のポリプロピレン系樹脂とは、収縮挙動(熱収縮挙動)、収縮応力(熱収縮応力)が大きく異なる(芳香族ポリエステル系樹脂の収縮応力が大きい)。このため、A層とC層とを有する積層シュリンクフィルムにシュリンク加工(熱収縮加工)を施した場合には、A層とC層との収縮挙動に違いが生じ、これに起因して両層間に層間剥離が生じやすくなる。上記現象は、シュリンクフィルムを筒状シュリンクラベルとして使用する際のセンターシール部分で特に顕著に生じる。これはセンターシール部分では、一方の表面側がセンターシールにより固定されていることにより、固定されていない表面側の樹脂層の収縮の影響が大きくなるためと考えられる。これに対して、本発明者らは、A層とC層の間に、エチレン−酢酸ビニル系樹脂を主成分として構成される特定の中間層を設けたシュリンクフィルムにより、シュリンク加工時の層間剥離抑止性を向上させることに成功した(国際公開第2009/084212号パンフレット参照)。しかしながら、該シュリンクフィルムも、シュリンク加工条件が高温化した場合(例えば、95〜100℃など)には、中間層の耐熱性が不足して中間層が軟化して層間剥離抑止効果が低下する場合があった。
これに対して、本発明のシュリンクフィルムにおいては、A層とC層の間に、芳香族ポリエステル系樹脂と特定の構成単位を有するポリオレフィン系樹脂を特定の割合で含むB層を設けている。上記B層はポリオレフィン系樹脂を含むため、シュリンク加工時の加温下において柔軟性が高く、これによりシュリンク加工時のA層及びC層に対する追従性が向上する。これに加えて、B層はさらに芳香族ポリエステル系樹脂も含むため、耐熱性が比較的高く、高温下でもB層が軟化しすぎることがない。このため、シュリンク加工条件が高温化した場合であっても、高い層間強度を維持することができる。さらに、本発明では、B層に用いるポリオレフィン系樹脂として、エチレンに由来する構成単位とプロピレンに由来する構成単位を特定量含み、さらにブテンに由来する構成単位を有する、特定のポリオレフィン系樹脂を用いている。これにより、B層は上記加温下での柔軟性及び耐熱性を有しながら、さらに常温時においても柔軟性に優れる。これにより、本発明のシュリンクフィルムは、常温時にも高い層間強度を有している。従って、本発明のシュリンクフィルムは、常温時にも加温時(シュリンク加工時)にも高い層間強度を有し、層間剥離の生じにくい特性を発揮することができる。
なお、中間層に、芳香族ポリエステル系樹脂と、本発明で用いる特定のポリオレフィン系樹脂以外のポリプロピレン系樹脂を用いた場合には、加温時には比較的高い層間強度を発揮するシュリンクフィルムが得られるが、該シュリンクフィルムは常温時の層間強度が低く、シュリンクフィルムの製造時や搬送時などに層間剥離が生じやすいという問題がある。また、中間層に、芳香族ポリエステル系樹脂と、LLDPEのみからなる、本発明で用いる特定のポリオレフィン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂を用いた場合には、中間層のみが伸縮性を有してしまうため、シュリンクフィルム製造時の延伸後にA層が蛇腹状に変形し、シュリンクフィルムの表面の平滑性が損なわれ、さらにはシュリンク加工後に層間剥離が発生するという問題が生じる。
[シュリンクラベル]
本発明のシュリンクフィルムはシュリンクラベルとして好ましく用いることができる。なお、本明細書において、本発明のシュリンクフィルムを含むシュリンクラベルを「本発明のシュリンクラベル」と称する場合がある。本発明のシュリンクラベルとしては、例えば、本発明のシュリンクフィルム(基材)の少なくとも一方の面側に印刷層を有するシュリンクラベルが挙げられる。また、本発明のシュリンクラベルは、印刷層の他にも、保護層、アンカーコート層、プライマーコート層、接着剤層(例えば、感圧性接着剤層、感熱性接着剤層等)、コーティング層などを有していてもよく、さらに、不織布、紙等の層を有していてもよい。本発明のシュリンクラベルの層構成としては、例えば、印刷層/A層/B層/C層/B層/A層、印刷層/A層/B層/C層/B層/A層/印刷層などが好ましい。なお、本発明のシュリンクフィルムは、印刷層を設けない場合にも、それ自体でシュリンクラベルとして用いることも可能である。即ち、本発明のシュリンクラベルは、本発明のシュリンクフィルムのみからなるシュリンクラベルであってもよい。
上記印刷層は、例えば、商品名やイラスト、取り扱い注意事項等を表示した層である。上記印刷層は、例えば、印刷インキを塗布することにより形成する。塗布の方法は、生産性、加工性などの観点から、シュリンクフィルム製膜後に公知慣用の印刷手法を用いて塗布を行うオフラインコートが好ましい。印刷手法としては、慣用の方法を用いることができ、例えば、グラビア印刷またはフレキソ印刷が好ましい。上記印刷層の形成に用いられる印刷インキは、例えば、顔料、バインダー樹脂、溶剤、その他の添加剤等を含む。上記バインダー樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系樹脂、セルロース系樹脂、ニトロセルロース系樹脂などが使用できる。上記顔料としては、特に限定されないが、例えば、酸化チタン(二酸化チタン)等の白顔料、銅フタロシアニンブルー等の藍顔料、カーボンブラック、アルミフレーク、雲母(マイカ)、その他着色顔料等が用途に合わせて選択、使用できる。また、顔料として、その他にも、光沢調整などの目的で、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アクリルビーズ等の体質顔料も使用できる。上記溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの有機溶媒や水など印刷インキに通常用いられるものを使用できる。上記の顔料、バインダー樹脂、溶剤は、それぞれ、1種のみを使用してもよいし2種以上を使用してもよい。
上記印刷層は、特に限定されないが、可視光、紫外線、電子線などの活性エネルギー線硬化性の樹脂層であってもよい。過剰の熱によるフィルムの変形を防ぐ場合などに有効である。
上記印刷層の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1〜10μmが好ましい。厚みが0.1μm未満である場合には、印刷層を均一に設けることが困難である場合があり、部分的な「かすれ」が起こったりして、装飾性が損なわれたり、デザイン通りの印刷が困難となる場合がある。また、厚みが10μmを超える場合には、印刷インキを多量に消費するため、コストが高くなったり、均一に塗布することが困難となったり、印刷層がもろくなって、剥離しやすくなったりする。また、印刷層の剛性が高くなり、シュリンク加工時にシュリンクフィルムの収縮に印刷層が追従しにくくなる場合がある。
本発明のシュリンクラベルは、例えば、ラベル両端を溶剤や接着剤でシールし筒状にして容器に装着されるタイプの筒状シュリンクラベルや、ラベルの一端を容器に貼り付け、ラベルを巻き回した後、他端を一端に重ね合わせて筒状にする巻き付け方式のシュリンクラベルとして用いることができる。本発明のシュリンクフィルムは、筒状シュリンクラベルを容器に装着する際のセンターシール部分での層間剥離(装着デラミ)の抑制に最も効果的である観点から、上記の中でも、筒状シュリンクラベルに特に好ましく用いられる。即ち、本発明のシュリンクラベルは、筒状シュリンクラベルであることが好ましい。
本発明のシュリンクラベルは筒状シュリンクラベルに加工してもよい。例えば、シュリンクラベルの主配向方向が周方向となるように円筒状に成形する。具体的には、主配向方向に所定幅を有するシュリンクラベルを、シュリンクラベルの表側が外面(外側)となるように主配向方向の両端を重ね合わせて筒状に形成し、ラベルの一方の側縁部に、帯状に約2〜4mm幅で、テトラヒドロフラン(THF)などの溶剤や接着剤(以下、「接着剤等」と称する場合がある)を内面に塗布し、該接着剤等塗布部を、他方の側縁部の外面に接着し、筒状のシュリンクラベルを得る。なお、上記の接着剤等を塗工する部分及び接着する部分には、印刷層が設けられていないことが好ましい。上記において、シュリンクラベルの「表側」とは、ラベルのデザインを見る側(デザインが正しく見える方の面側)を意味する。また、シュリンクラベルの「外面」とは、シュリンクラベルを容器に装着する場合に、容器とは接しない側(容器とは反対側、即ち円筒の外側)の表面を意味し、シュリンクラベルの「内面」とは、容器と接する側(容器側)の表面を意味する。
なお、筒状シュリンクラベルにラベル切除用のミシン目を設ける場合は、所定の長さ及びピッチのミシン目を周方向と直交する方向に形成する。ミシン目は慣用の方法(例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法やレーザーを用いる方法等)により施すことができる。ミシン目を施す工程段階は、印刷工程の後や、筒状加工工程の前後など、適宜選択することができる。
上記筒状シュリンクラベルのセンターシール強度は、2N/15mm以上が好ましい。センターシール強度が2N/15mm未満の場合には、加工工程や製品化した後に、センターシール部分がはがれて、生産性を低下させたり、ラベル脱落の原因となる場合がある。
本発明のシュリンクラベルは、特に限定されないが、飲料用容器などの容器に装着して、ラベル付き容器として用いられる。なお、本発明のシュリンクラベルは、容器以外の被着体に用いられてもよい。本発明のシュリンクラベル(特に、筒状シュリンクラベル)を、例えば、表側が容器と反対側にくるように配置させ熱収縮させることによって容器に装着することにより、ラベル付き容器(本発明のシュリンクラベルを有するラベル付き容器)が得られる。上記容器には、例えば、PETボトルなどのソフトドリンク用ボトル、宅配用牛乳瓶、調味料などの食品用容器、アルコール飲料用ボトル、医薬品容器、洗剤、スプレーなどの化学製品の容器、カップ麺容器などが含まれる。上記容器の形状としては、特に限定されないが、例えば、円筒状、角形等のボトルタイプや、カップタイプなどの様々な形状が挙げられる。また、上記容器の材質としては、特に限定されないが、例えば、PETなどのプラスチック、ガラス、金属などが挙げられる。
上記ラベル付き容器は、例えば、筒状シュリンクラベルを、所定の容器に外嵌した後、加熱処理によって筒状シュリンクラベルを熱収縮させ、容器に追従密着させること(シュリンク加工)によって作製できる。上記加熱処理の方法としては、例えば、熱風トンネルやスチームトンネルを通過させる方法、赤外線などの輻射熱で加熱する方法等が挙げられる。特に、80〜100℃のスチームで処理する(スチームおよび湯気が充満した加熱トンネルを通過させる)方法が好ましい。また、101〜140℃のドライスチームを用いることもできる。上記加熱処理は、特に限定されないが、シュリンクフィルムの温度が85〜100℃(特に、90〜97℃)となる温度範囲で実施することが好ましい。本発明のシュリンクフィルムは、特に高温で加熱処理を行うことができるため、高収縮を要する容器に対する使用が可能となる。また、加熱処理の処理時間は、生産性、経済性の観点から、4〜20秒が好ましい。
本発明のシュリンクフィルムを用いたシュリンクラベル(特に、筒状シュリンクラベル)は、シュリンク加工(熱収縮加工)により容器に装着した場合に、高温条件のシュリンク加工を施した場合であっても、また、特にセンターシール部分においても、層間剥離(装着デラミ)が生じにくいため好ましい。
以下に、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下では、比較例についても、便宜上、表面層をA層、中心層をC層、表面層と中心層の間の中間層をB層と称している。
表1には、実施例、比較例における、A層原料、B層原料、C層原料の種類と含有量(重量%);B層中の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂の含有量(重量%);B層を構成する樹脂組成物のE’(30℃)、E’(90℃)を記載した。また、シュリンクフィルム製造時の延伸条件(延伸温度/延伸倍率);得られたシュリンクフィルムの厚み(全層厚み)、層厚み比、評価結果等を示した。
表2には、実施例、比較例で用いた樹脂の説明(メーカー、樹脂名(商品名)、樹脂構成)を記載した。
実施例1
A層を構成する原料(A層原料)として、CHDM共重合PET(イーストマンケミカル社製「EMBRACE LV」、芳香族ポリエステル系樹脂(a−1))100重量%を用いた。
B層を構成する原料(B層原料)として、CHDM共重合PET(イーストマンケミカル社製「EMBRACE LV」、芳香族ポリエステル系樹脂(a−1))10重量%、メタロセン触媒系プロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ(株)製「ウィンテック WFX6」、ポリオレフィン系樹脂(b−1))14重量%、ポリオレフィン系混合樹脂(住友化学(株)製「エクセレン XF5010」、ポリオレフィン系樹脂(b−2))70重量%、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(日本ポリエチレン(株)製「カーネル KF260T」)1重量%、及び石油樹脂(荒川化学工業(株)製「アルコン P125」)5重量%を用いた。なお、上記ポリオレフィン系混合樹脂(エクセレン XF5010)は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)60重量%と、ホモポリプロピレン(プロピレンホモポリマー)、エチレン−プロピレンランダム共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、及びエチレン−プロピレン−ブテンランダム共重合体からなる混合樹脂(LLDPE以外の樹脂の合計量は約40重量%)である。
C層を構成する原料(C層原料)として、メタロセン触媒系プロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ(株)製「ウィンテック WFX6」、ポリオレフィン系樹脂(b−1))53重量%、石油樹脂(荒川化学工業(株)製「アルコン P125」)17重量%、及び回収原料(再生材)30重量%を用いた。また、上記回収原料は、本実施例のシュリンクフィルムの製造より生じたもの(いわゆる自己回収による回収原料)である。なお、以下の実施例、比較例においても、回収原料としては、それぞれの実施例、比較例における自己回収による回収原料を用いた。
220℃に加熱した押出機aに上記A層原料、220℃に加熱した押出機bに上記B層原料、220℃に加熱した押出機cに上記C層原料を投入した。上記3台の押出機を用いて、溶融押出(共押出)を行った。押出機cから押し出される樹脂が中心層、押出機bから押し出される樹脂が中心層の両側の層(中間層)となり、押出機aから押し出される樹脂がさらにその両側の層(表面層)となるように合流ブロックを用いて合流させ、Tダイ(スリット間隔:1mm)より押し出した後、25℃に冷却したキャスティングドラム上で急冷して、3種5層積層未延伸フィルムを得た。
次に、厚みを調整した未延伸フィルムを、幅方向に90℃で5倍延伸することにより、シュリンクフィルム(実質的に幅方向の1軸配向フィルム)を得た。得られたシュリンクフィルムの総厚み(全層厚み)は35μm、層厚み比(A層:B層:C層:B層:A層)は3:1:8:1:3であった。
なお、上記シュリンクフィルムの、B層中の芳香族ポリエステル系樹脂の含有量は10重量%、ポリオレフィン系樹脂の含有量は85重量%である。
実施例2〜3、実施例7〜8、比較例1〜2
表1に示すとおり、B層原料を変更して、実施例1と同様にして、シュリンクフィルムを得た。
実施例4、比較例3〜4
表1に示すとおり、B層原料及びC層原料を変更して、実施例1と同様にして、シュリンクフィルムを得た。
実施例5〜6
表1に示すとおり、A層原料及びB層原料を変更して、実施例1と同様にして、シュリンクフィルムを得た。
なお、上記実施例1〜8、比較例1〜2で得られたシュリンクフィルムにおいて、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(100重量%)中の、エチレンに由来する構成単位の含有量は40〜68重量%の範囲にあり、プロピレンに由来する構成単位の含有量は30〜55重量%の範囲にあり、ブテンに由来する構成単位の含有量は1〜20重量%の範囲にあった。
また、上記比較例3で得られたシュリンクフィルムにおいて、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(100重量%)中の、エチレンに由来する構成単位の含有量は8重量%、プロピレンに由来する構成単位の含有量は92重量%、ブテンに由来する構成単位の含有量は0重量%であった。
また、上記比較例4で得られたシュリンクフィルムにおいて、B層中に含まれる全てのポリオレフィン系樹脂(100重量%)中の、エチレンに由来する構成単位の含有量は57重量%、プロピレンに由来する構成単位の含有量は24重量%、ブテンに由来する構成単位の含有量は0重量%であった。
(評価)
実施例、比較例で得られたシュリンクフィルムおよび実施例、比較例で用いた原料について、以下の方法で評価を行った。
なお、評価には、40時間以上回収(自己回収)を続けながら製膜を行った後のシュリンクフィルムを用いた。
(1)常温層間強度(T型剥離試験)
実施例、比較例で作製したシュリンクフィルム(シュリンク加工前)について、以下の方法で、常温層間強度を測定した。
シュリンクフィルムから、シュリンクフィルムの長手方向(シュリンクフィルムの製膜方向)に15mmの幅で、シュリンクフィルムの幅方向(長手方向と直交方向)に200mmの長さの長方形のサンプル[長さ200mm(シュリンクフィルムの幅方向)×幅15mm(シュリンクフィルムの長手方向)]を採取した。なお、以下で、サンプルの長辺方向とはシュリンクフィルムの幅方向をさし、サンプルの幅方向とはシュリンクフィルムの長手方向をさす。
サンプルの長辺方向(シュリンクフィルムの幅方向)を測定方向として、下記の条件でT型剥離試験(JIS K 6854−3に準拠)を行い、層間の剥離荷重を測定した。
剥離荷重の平均値を常温層間強度(N/15mm)とした。
(測定条件)
測定装置 : 島津製作所(株)製オートグラフ(AG−IS:ロードセルタイプ500N)
温湿度 : 温度23±2℃、湿度50±5%RH
初期チャック間隔 : 40mm
サンプル幅 : 15mm
試験回数 : 3回
引張速度 : 200mm/分
ストローク: 150mm(破断した場合には中断し、その点までのデータを得た。)
前半削除範囲 : 50mm
感度 : 1
なお、上記常温層間強度は、積層構造の中で最も層間強度の弱い層間を剥離して評価した。上記常温層間強度が1.0(N/15mm)以上であれば、層間強度良好と判断できる。
(2)加温層間強度
実施例、比較例で作製したシュリンクフィルム(シュリンク加工前)から、シュリンクフィルムの長手方向に15mmの幅で、シュリンクフィルムの幅方向に200mmの長さの長方形のサンプル[長さ200mm(シュリンクフィルムの幅方向)×幅15mm(シュリンクフィルムの長手方向)]を採取した。なお、以下で、サンプルの長辺(長手)方向とはシュリンクフィルムの幅方向をさし、サンプルの幅方向とはシュリンクフィルムの長手方向をさす。
上記サンプルを用い、以下の方法で、加温層間強度を測定した。なお、図1に、加温層間強度の測定方法を説明する説明図(概略図)を示す。図1において、11、12はチャック(つかみ具)、13は荷重検出器、21はサンプル(シュリンクフィルム;A層/B層/C層/B層/A層の3種5層の構成)、22はサンプル21の片面側のA層、23はサンプル21の片面側のA層22以外の部分、矢印Fは荷重の方向を示す。
サンプル21より、片面側のA層22を、サンプルの長辺方向の一方の端部から長辺方向に120mmの長さまで、剥離した(即ち、剥離していない部分の長さが80mmである)。なお、実施例、比較例においては、上記の剥離は、A層とB層との層間で生じている。(但し、B層とC層との層間の方が層間強度が弱い場合には、B層とC層との層間でサンプルを剥離してもよい。)
上記剥離後のサンプル21を、図1に示すように、サンプルの長辺方向を測定方向とするT型剥離試験の場合と同様の方法で、測定装置の2つのチャック11、12にセットした。一方のチャック12には、上記で剥離したA層部分(片面側のA層22)をセットし、もう一方のチャック11には、A層を剥離した残りの部分(片面側のA層22以外の部分23)をセットした。なお、チャック12は測定装置に固定されている。また、チャック11とチャック12の間隔(チャック間隔)は35mmで一定に保たれている。さらに、チャック11には荷重検出器13(株式会社イマダ製、「デジタルフォースゲージ(Digital Force Gauge) DPS−2R」)がつながれており、サンプル21の長辺方向(図1の矢印Fの方向)に生じる荷重を検出できるようになっている。サンプル21は、チャック間のサンプル部分にたるみがないようにセットし、サンプルのセット直後に検出された荷重は0(N/15mm)であった。
次いで、サンプル21のセットされた上記測定装置を95℃の温水中に浸漬し、チャック間隔を35mmに保った際に生じた荷重(サンプル21の長辺方向の荷重:図1中の矢印F方向の荷重)を測定した。温水中に浸漬後5〜10秒の間の荷重の平均値を測定し、上記荷重の平均値を、加温層間強度(N/15mm)とした。
なお、上記測定では、温水中に浸漬することにより、サンプル21は長辺方向(シュリンクフィルムの主配向方向)に収縮(熱収縮)するため、サンプル21の長辺方向(矢印Fの方向)には収縮力が生じる。この際に、シュリンクフィルムの層間強度が低い場合には、層間剥離が発生するため、検出(測定)される荷重は小さくなる。上記加温層間強度は、0.5N/15mm以上が好ましい。
(測定条件)
荷重検出器 : 株式会社イマダ製、「デジタルフォースゲージ(Digital Force Gauge) DPS−2R)」
チャック間隔 : 35mm
サンプル幅 : 15mm
試験回数 : 3回
(3)主配向方向の熱収縮率(90℃、10秒)
実施例、比較例で得られたシュリンクフィルム(シュリンク加工前)から、測定方向(主配向方向:実施例、比較例ではシュリンクフィルムの幅方向)に長さ120mm(標線間隔100mm)、幅5mmの長方形のサンプルを作製した。
上記サンプルを90℃の温水中で、10秒熱処理(無荷重下)し、熱処理前後の標線間隔の差を読み取り、以下の計算式で熱収縮率(90℃、10秒)を算出した。
熱収縮率(90℃、10秒)(%) = (L0−L1)/L0×100
0 : 熱処理前の標線間隔(主配向方向)
1 : 熱処理後の標線間隔(主配向方向)
(4)E’(30℃)、E’(90℃)(動的粘弾性測定)
B層原料をサンプルとして、以下の条件で動的粘弾性測定を行った。30℃、90℃における貯蔵弾性率をそれぞれ求めた。
(測定装置、測定条件)
装置: Seiko Instruments Inc.製、「EXSTAR6000 DMS6100」
周波数: 10Hz
昇温速度: 2℃/分
測定サンプル: 樹脂ペレットを200℃で溶融し形成した厚さ0.9〜1.0mmのシート
Figure 0005865171
Figure 0005865171
表1からもわかるとおり、本発明のシュリンクフィルム(実施例)は、23℃においても、95℃においても、高い層間強度を示した。一方、B層中に芳香族ポリエステル系樹脂を含有しないシュリンクフィルム(比較例1)は、加温層間強度が低く、高温での層間強度が不十分であった。また、B層中の芳香族ポリエステル系樹脂の含有量が多すぎるシュリンクフィルム(比較例2)や、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂中のエチレンに由来する構成単位の含有量が少なすぎる(プロピレンに由来する構成単位の含有量が多すぎる)シュリンクフィルム(比較例3)は、常温層間強度が低く、常温での層間強度が不十分であった。さらに、B層中に含まれるポリオレフィン系樹脂中にブテンに由来する構成単位を含まないシュリンクフィルム(比較例4)は、加温層間強度が低く、高温での層間強度が不十分であった。
11 チャック(荷重検出側)
12 チャック(固定側)
13 荷重検出器
21 サンプル(シュリンクフィルム)
22 サンプルの片面側のA層
23 サンプルの片面側のA層以外の部分
F 荷重の方向

Claims (4)

  1. 芳香族ポリエステル系樹脂を含む樹脂層(A層)と、
    芳香族ポリエステル系樹脂を5〜40重量%、ポリオレフィン系樹脂を50〜95重量%含む樹脂層(B層)と、
    ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂層(C層)とが、
    A層/B層/C層の順に、他の層を介さずに積層された積層構造を有し、
    前記ポリオレフィン系樹脂が、エチレンに由来する構成単位35〜75重量%、プロピレンに由来する構成単位15〜60重量%、及びブテンに由来する構成単位を含むことを特徴とするシュリンクフィルム。
  2. 動的粘弾性測定により求められる、前記B層を構成する樹脂組成物の、30℃における貯蔵弾性率が350〜950MPaであり、90℃における貯蔵弾性率が25〜100MPaである請求項1に記載のシュリンクフィルム。
  3. A層/B層/C層/B層/A層の順に、他の層を介さずに積層された積層構造を有する請求項1または2に記載のシュリンクフィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のシュリンクフィルムを含むシュリンクラベル。
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