JP5862061B2 - 胚性幹細胞の培養方法 - Google Patents
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Description
ES細胞は、増殖が速く、またプラスチックなどの生体親和性の低い物質に触れると分化しやすい特徴を有しており、再生医療分野では、ES細胞の全分化能を維持したまま増殖させることが最も重要なポイントになる。
しかし、細胞移植療法を用いる再生医療の分野においては、異種動物や非自己由来の細胞や血清、タンパク質などの使用は、人体に対し、予期せぬ悪影響をもたらす可能性が考えられる。これらの不特定因子によってもたらされるリスクを排除するために、フィーダー細胞を使用しないES細胞の培養方法が求められている。
しかし、この培養基材は、フィーダー細胞を必要としない間葉系幹細胞の培養には有効であるが、ES細胞の培養に関する有効性は開示されていない。
しかし、上記従来文献においては、ES細胞の培養方法に関する具体的手段は開示されていない。
また、本培養方法に用いられる培養基材は、γ線や電子線などの放射線滅菌が可能である特徴を有する。
(1)ピペットで培地を吸ったり出したりするピペッティング操作で剥離させる方法
(2)ガラス棒、ピペットの先や、ゴムヘラ等を細胞と培養基材間に差し込んで、細胞を剥離させる方法、
(3)ピンセット等を用いて直接細胞の周りを挟んで持ち上げる方法等がある。
上記低温処理で剥離回収したES細胞は、トリプシンなどのタンパク分解酵素を使用しないため、細胞の基底タンパクがダメージを受けず、生体内の細胞形態により近い状態にあり、細胞活性も高く、移植後の定着性や治癒性が高いと考えられる。
前記製造方法に用いる水媒体(C)は、モノマー(a)や無機材料(B)などを含むことができ、重合によって、物性のよい有機無機複合体が得られれば良く、特に限定されない。例えば水、または水と混和性を有する溶剤及び/またはその他の化合物を含む水溶液であってよく、その中には更に、必要に応じて防腐剤や抗菌剤、抗生物質、着色料、香料、酵素、たんぱく質、コラーゲン、糖類、アミノ酸類、ペプチド類、DNA類、塩類、水溶性有機溶剤類、界面活性剤、高分子化合物、レベリング剤などを含むことができる。
本発明に用いられる重合開始剤(D)としては、公知のラジカル重合開始剤を適時選択して用いることができる。好ましくは水溶性または水分散性を有し、系全体に均一に含まれるものが好ましく用いられる。具体的には、重合開始剤として、水溶性の過酸化物、例えばペルオキソ二硫酸カリウムやペルオキソ二硫酸アンモニウム、水溶性のアゾ化合物、例えばVA−044、V−50、V−501(いずれも和光純薬工業株式会社製)の他、Fe2+と過酸化水素との混合物などが例示される。
前記分散液(L)を基材に塗布し、その後乾燥することにより前記複合体(X)の薄層を形成する第2工程を順次行なうことを特徴とする細胞培養基材の製造方法が挙げられる。
式(1) Ra<0.19のとき
無機材料(B)の濃度(質量%)<12.4Ra+0.05
式(2) Ra≧0.19のとき
無機材料(B)の濃度(質量%)<0.87Ra+2.17
(式中、無機材料(B)の濃度(質量%)は、無機材料(B)の質量を水媒体(C)と無機材料(B)の合計質量で除して100を掛けた数値、Raは無機材料(B)と重合体(A)との質量比((B)/(A))である。)
培養したES細胞が未分化能を保っているかどうかを判定するため、下記の方法でLeukocyte Alkaline Phosphatase Kit (Sigma)を用いて細胞のアルカリホスファターゼ活性を測定した。
先ずES細胞を下記実施例1に示す方法で二日間培養した後、培地を除いてPBSで1回洗浄し、Fixative Solution(Citrate Concentration Solution78μL、超純水3.92ml、アセトン6ml)を加えて細胞を固定する(30秒)。次いで、超純水で2回洗浄し、染色液(Diazonium Salt Solution4.8ml、Naphthil AS-MX phosphate Alkaline Solution200μL)を加えて、室温で1時間静置する(遮光)。次いで、再び超純水で2回洗浄し、封入剤を滴下しカバーガラスで覆って顕微鏡で観察する。細胞の未分化能が保っている場合、高いアルカリホスファターゼ活性を示し、赤く染色される。逆に分化ES細胞では、アルカリホスファターゼ活性を示さず、染色されない。
直径35mmのポリスチレン製ディッシュ(FALCON35−3002)の底面を覆うようにゼラチン溶液を添加し、37℃のインキュベーター内で30分以上静置した後、Dishからゼラチン溶液を除去し、EF細胞(Balb/c由来胎児線維芽細胞)用培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium High-Glucose,10% Fetal Bovine Serum)で懸濁したEF細胞(フィーダー細胞)を播種して、5%二酸化炭素中、37℃で一晩培養を行った。次いで、DishからEF細胞用培地を除去し、予めES細胞用培地(Dulbecco's Modified Eagle's Medium High-Glucose,MEM Non Essential Amino Acid,10-4M 2-Mercaptoethanol,1000U/mL ESGRO mLIF Medium Supplement,L-Glutamine,15% ES cell FBS)で懸濁したES細胞を0.5×106 cell/Dish播種し、5%二酸化炭素中、37℃で二日間培養を行った。次いで、D-PBSで培地を洗浄後、0.25% Trypsin−EDTAを用いて、ES細胞をDishから剥離回収し、ES用培地で細胞を懸濁しながら洗浄した後、再び予めEF細胞を培養したDish上に播種し、5%二酸化炭素中、37℃で培養を行った。上記操作(培養・回収)を15回繰り返してES細胞を培養した。各回二日間培養した細胞について、顕微鏡観察したところ、細胞が盛り上がって増殖し島状のコロニーとなり、輪郭が丸くはっきりしており、細胞の未分化能が保っていることが分かる。更に、アルカリホスファターゼ染色により、細胞が濃く染色され、高いアルカリホスファターゼ活性を示し、未分化能が保っていることが確認された。また、各回二日間培養した細胞数の累計を図1に示した。増殖した細胞の数はほぼ直線的に増加し、15回繰り返し培養した結果、細胞数は約3×1018個オーダーであった。
[メトキシエチルアクリレート(a)、無機材料(B)、水媒体(C)を含む反応溶液の調製]
メトキシエチルアクリレート(a)3.2g、無機材料(B)として水膨潤性粘土鉱物Laponite XLG(Rockwood Additives Ltd.社製)0.2g、水媒体(C)として水100g、を均一に混合して反応溶液(1)を調製した。
溶媒(E)として、メタノール9.8g、重合開始剤(D)として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン「イルガキュアー184」(チバガイギー社製)0.2gを、均一に混合して溶液(2)を調製した。
上記反応溶液(1)全量に、溶液(2)を250μl入れ、均一に分散させた後、365nmにおける紫外線強度が40mW/cm2の紫外線を180秒照射し乳白色の複合体(X)の分散液(L1)を作製した。
直径35mmのポリスチレン製シャーレ(IWAKIティッシュカルチャデイッシュ3000−035)に、上記複合体(X)の分散液(L1)を入れ、スピンコーターを用いて3000回転で該分散液をシャーレの表面に薄く塗布した後、80℃の熱風乾燥器中で10分間乾燥させ、次いで、滅菌水によりシャーレを洗浄した後、滅菌袋中でシャーレを40℃、5時間乾燥させて、細胞培養基材1を得た。
(イ)ES細胞の継代(準備)
直径35mmのポリスチレン製ディッシュ(FALCON35−3001)の底面を覆うようにゼラチン溶液を添加し、37℃のインキュベーター内で30分以上静置した後、Dishからゼラチン溶液を除去し、EF細胞(Balb/c由来胎児線維芽細胞)用培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium High-Glucose,10% Fetal Bovine Serum)で懸濁したEF細胞(フィーダー細胞)を播種して、5%二酸化炭素中、37℃で一晩培養を行った。次いで、DishからEF細胞用培地を除去し、予めES細胞用培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium High-Glucose,MEM Non Essential Amino Acid,10-4M 2-Mercaptoethanol,1000U/mL ESGRO mLIF Medium Supplement,L-Glutamine,15% ES cell FBS)で懸濁したES細胞を0.5×106 cell/Dish播種し、5%二酸化炭素中、37℃で二日間培養を行った。次いで、D-PBSで培地を洗浄後、0.25% Trypsin-EDTAを用いて、ES細胞をDishから剥離回収し、ES用培地で細胞を懸濁しながら洗浄した後、再び予めEF細胞を培養したDish上に播種し、5%二酸化炭素中、37℃で培養を行った。上記操作(培養・回収)を3回繰り返して継代したES細胞を培養した。この細胞について、顕微鏡観察、アルカリホスファターゼ染色により、細胞の未分化能が保っていることを確認した。
前記得られた細胞培養基材1を照射線量10kGyの電子線で滅菌した(日本照射サービス株式会社)後、前記3回継代した未分化のES細胞を0.5×106 cell/Dish播種し、5%二酸化炭素中、37℃で二日間培養を行った。次いで、(イ)と同様にして、培養細胞を基材1から剥離回収し、細胞数計測と顕微鏡観察及びアルカリホスファターゼ染色測定を行った後、再び電子線滅菌済みの細胞培養基材1に0.5×106 cell/Dish播種して、二日間培養を行う。この操作を11回(計22日間培養)繰り返した。各回二日間培養した細胞について、顕微鏡観察したところ、細胞が盛り上がって増殖し島状のコロニーとなり、輪郭が丸くはっきりしており、細胞の未分化能が保っていることが分かる。更に、アルカリホスファターゼ染色により、細胞が濃く染色され、高いアルカリホスファターゼ活性を示し、未分化能が保っていることが確認された。また、各回二日間培養した細胞数の累計を図1に示した。増殖した細胞の数はほぼ直線的に増加し、11回繰り返し培養した結果、細胞数は約2×1015個オーダーであった。
無機材料(B)として水膨潤性粘土鉱物Laponite XLG 0.8gを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、細胞培養基材2を製造した。
この反応系のRa=0.25、無機材料(B)の濃度(質量%)=0.79(%)<0.87Ra+2.17=2.39
実施例1と同様に、予めEF細胞(フィーダー細胞)上で3回継代したES細胞を用いて、10kGyの電子線滅菌済みの細胞培養基材2に0.5×106 cell/Dish播種して、繰り返し培養を行った。各回二日間培養した細胞について、顕微鏡観察したところ、細胞が盛り上がって増殖し島状のコロニーとなり、はっきりとした丸い輪郭が観察され、細胞の未分化能が保っていることが分かる。更に、アルカリホスファターゼ染色により、細胞が濃く染色され、高いアルカリホスファターゼ活性を示し、未分化能が保っていることが確認された。また、各回二日間培養した細胞数の累計を図1に示した。増殖した細胞の数はほぼ直線的に増加し、11回繰り返し培養した結果、細胞数は約8×1015個オーダーであった。
[メトキシエチルアクリレート(a)、無機材料(B)、水媒体(C)を含む反応溶液の調製]
メトキシエチルアクリレート(a)3.2g、無機材料(B)として水膨潤性粘土鉱物Laponite XLG(Rockwood Additives Ltd.社製)0.4g、γ-ポリグルタミン酸(日本ポリグル株式会社製)1g、水媒体(C)として水100g、を均一に混合して反応溶液(3)を調製した。
上記反応溶液(3)全量に、溶液(2)を250μl入れ、均一に分散させた後、365nmにおける紫外線強度が40mW/cm2の紫外線を180秒照射し乳白色の複合体(X)の分散液(L3)を作製した。
直径35mmのポリスチレン製シャーレ(IWAKIティッシュカルチャデイッシュ3000−035)に、上記複合体(X)の分散液(L3)を入れ、スピンコーターを用いて3000回転で該分散液をシャーレの表面に薄く塗布した後、80℃の熱風乾燥器中で10分間乾燥させ、次いで、滅菌水によりシャーレを洗浄した後、滅菌袋中でシャーレを40℃、5時間乾燥させて、細胞培養基材3を得た。
実施例1と同様に、予めEF細胞(フィーダー細胞)上で3回継代したES細胞を用いて、10kGyの電子線滅菌済みの細胞培養基材3に0.5×106 cell/Dish播種して、繰り返し培養を行った。各回二日間培養した細胞について、顕微鏡観察したところ、細胞が盛り上がって増殖し島状のコロニーとなり、はっきりとした丸い輪郭が観察され、細胞の未分化能が保っていることが分かる。更に、アルカリホスファターゼ染色により、細胞が濃く染色され、高いアルカリホスファターゼ活性を示し、未分化能が保っていることが確認された。また、各回二日間培養した細胞数の累計を図1に示した。増殖した細胞の数はほぼ直線的に増加し、11回繰り返し培養した結果、細胞数は約1×1015個オーダーであった。
[メトキシエチルアクリレート(a)、無機材料(B)、水媒体(C)を含む反応溶液の調製]
メトキシエチルアクリレート(a)3.2g、無機材料(B)としてコロイダルシリカ20質量%水溶液(商品名スノーテックス20、日産化学工業株式会社製)1g(SiO2=0.2g)水媒体(C)として水100g、を均一に混合して反応溶液(4)を調製した。
上記反応溶液(4)全量に、溶液(2)を250μl入れ、均一に分散させた後、365nmにおける紫外線強度が40mW/cm2の紫外線を180秒照射し乳白色の複合体(X)の分散液(L4)を作製した。
直径35mmのポリスチレン製シャーレ(IWAKIティッシュカルチャデイッシュ3000−035)に、上記複合体(X)の分散液(L4)を入れ、スピンコーターを用いて3000回転で該分散液をシャーレの表面に薄く塗布した後、80℃の熱風乾燥器中で10分間乾燥させ、次いで、滅菌水によりシャーレを洗浄した後、滅菌袋中でシャーレを40℃、5時間乾燥させて、細胞培養基材4を得た。
実施例1と同様に、予めEF細胞(フィーダー細胞)上で3回継代したES細胞を用いて、10kGyの電子線滅菌済みの細胞培養基材4に0.5×106 cell/Dish播種して、繰り返し培養を行った。各回二日間培養した細胞について、顕微鏡観察したところ、細胞が盛り上がって増殖し島状のコロニーとなり、はっきりとした丸い輪郭が観察され、細胞の未分化能が保っていることが分かる。更に、アルカリホスファターゼ染色により、細胞が濃く染色され、高いアルカリホスファターゼ活性を示し、未分化能が保っていることが確認された。また、各回二日間培養した細胞数の累計を図1に示した。増殖した細胞の数はほぼ直線的に増加し、11回繰り返し培養した結果、細胞数は約5×1013個オーダーであった。
[N−イソプロピルアクリルアミドの重合体水溶液の調製]
N―イソプロピルアクリルアミド(株式会社興人製)1.7g、水10g、溶液(2)140μl、を混合した後、該溶液を入れるガラス容器の周りを冷却しながら(約10℃)、365nmにおける紫外線強度が40mW/cm2の紫外線を180秒照射し、N−イソプロピルアクリルアミドの重合体水溶液(PNIPA5)を調製した。この溶液に更に水を5g添加し、均一に混合した後、DIGITAL VISCOMATE粘度計(MODEL VM−100A、山一電機株式会社製)を用いてこの溶液の粘度を測定して、粘度は368mPa・sであった。測定時の溶液温度は24.2℃であった。
メトキシエチルアクリレート(a)3.2g、無機材料(B)としてコロイダルシリカ20質量%水溶液(商品名スノーテックス20、日産化学工業株式会社製)1g(SiO2=0.2g)水膨潤性粘土鉱物Laponite XLG(Rockwood Additives Ltd.社製)0.2g、水媒体(C)として水100g、を均一に混合して反応溶液(5)を調製した。
上記反応溶液(5)全量に、溶液(2)を250μl入れ、均一に分散させた後、365nmにおける紫外線強度が40mW/cm2の紫外線を180秒照射し乳白色の複合体(X)の分散液(L5)を作製した。
上記分散液(L5)全量に、N-イソプロピルアクリルアミドの重合体水溶液(PNIPA5)を5g添加し、均一に混合した後、直径35mmのポリスチレン製シャーレ(IWAKIティッシュカルチャデイッシュ3000−035)に入れ、スピンコーターを用いて3000回転で該分散液をシャーレの表面に薄く塗布した後、80℃の熱風乾燥器中で10分間乾燥させ、次いで、滅菌水によりシャーレを洗浄した後、滅菌袋中でシャーレを40℃、5時間乾燥させて、細胞培養基材5を得た。
実施例1と同様に、予めEF細胞(フィーダー細胞)上で3回継代したES細胞を用いて、10kGyの電子線滅菌済みの細胞培養基材5に0.5×106 cell/Dish播種して、繰り返し培養を行った。各回二日間培養した細胞について、顕微鏡観察したところ、細胞が盛り上がって増殖し島状のコロニーとなり、はっきりとした丸い輪郭が観察され、細胞の未分化能が保っていることが分かる。更に、アルカリホスファターゼ染色により、細胞が濃く染色され、高いアルカリホスファターゼ活性を示し、未分化能が保っていることが確認された。また、各回二日間培養した細胞数の累計を図1に示した。増殖した細胞の数はほぼ直線的に増加し、11回繰り返し培養した結果、細胞数は約9×1012個オーダーであった。
上記ES細胞培養において、最初の二日間、及び第11回目の二日間培養を行ったディッシュ中の培地を除いて、予め冷蔵庫で冷やした冷培地を入れ、10分間静置した後、ピペットで培地を吸ったり出したりするピペッティング操作を10回程行ったところ、大部分の細胞が培養基材5の表面から剥離されたことが観察された。剥離された細胞を回収し、更にD−PBSと0.25% Trypsin−EDTAを用いて、ディッシュに残ったES細胞を剥離回収して、それぞれ回収された細胞の数を計測し、下記式(3)により低温処理による細胞の回収率を求めたところ、細胞回収率はそれぞれ94%と96%であった。
式(3) 細胞回収率(%)={低温処理で回収された細胞の数/(低温処理で回収された細胞の数+Trypsin処理で回収された細胞の数)}×100
市販のコラーゲンIコートディッシュ(商品名:Collagen I Cellware、Becton Dickinson Labware社製)を用いて、実施例1と同様にして、予めEF細胞(フィーダー細胞)上で3回継代したES細胞を用いて、0.5×106 cell/Dish播種して、二日間の培養した後、剥離回収し、再び播種、培養の操作を計11回繰り返した。各回培養した細胞について、顕微鏡観察したところ、細胞が境界のはっきりした扁平な上皮様形態になり、分化してしまったことが分かる。更に、アルカリホスファターゼ染色により、細胞が殆ど染色されず、アルカリホスファターゼ活性を示さない、分化した状態であることが確認された。また、各回二日間培養した細胞数の累計を図1に示した。増殖した細胞の数はほぼ直線的に増加し、11回繰り返し培養した結果、細胞数は約6×1016個オーダーであった。
この比較例より、コラーゲンコートディッシュでは、ES細胞を未分化状態を保持したまま増殖させることはできないことが理解できる。
[メトキシエチルアクリレート(a)、水媒体(C)を含む反応溶液の調製]
メトキシエチルアクリレート(a)3.2g、水媒体(C)として水100g、を均一に混合して反応溶液(2’)を調製した。
上記反応溶液(2’)全量に、溶液(2)を250μl入れ、均一に分散させた後、365nmにおける紫外線強度が40mW/cm2の紫外線を180秒照射し乳白色の複合体(X)の分散液(L2’)を作製した。
直径35mmのポリスチレン製シャーレ(IWAKIティッシュカルチャデイッシュ3000−035)に、上記複合体(X)の分散液(L2’)を入れ、スピンコーターを用いて3000回転で該分散液をシャーレの表面に薄く塗布した後、80℃の熱風乾燥器中で10分間乾燥させ、次いで、滅菌水によりシャーレを洗浄した後、滅菌袋中でシャーレを40℃、5時間乾燥させて、細胞培養基材2’を得た。
実施例1と同様に、予めEF細胞(フィーダー細胞)上で3回継代したES細胞を用いて、10kGyの電子線滅菌済みの細胞培養基材2’に0.5×106 cell/Dish播種して、二日間培養したところ、細胞は殆ど増殖しなかった。
市販の直径35mmポリスチレン製ディッシュ(FALCON35−3001)を用いて、実施例1と同様にして、予めEF細胞(フィーダー細胞)上で3回継代したES細胞を用いて、0.5×106 cell/Dish播種して、二日間培養したところ、細胞が境界のはっきりした扁平な上皮様形態になり、分化してしまったことが分かる。更に、アルカリホスファターゼ染色により、細胞が殆ど染色されず、アルカリホスファターゼ活性を示さない、分化した状態であることが確認された。
Claims (3)
- メトキシエチルアクリレート(a)の重合体(A)と、水膨潤性ヘクトライトからなる無機材料(B)とを含有する細胞培養基材の上で、フィーダー細胞を使用せずに、胚性幹細胞を、未分化状態を保持したまま培養することを特徴とする胚性幹細胞の培養方法。
- 前記重合体(A)と無機材料(B)との質量比((B)/(A))が、0.25〜1.0の範囲にある請求項1に記載の胚性幹細胞の培養方法。
- 前記細胞培養基材が、ポリエチレングリコール、ジメチルアクリルアミドの重合体、ポリグルタミン酸、又はN−イソプロピルアクリルアミドの重合体をさらに含む請求項1又は2に記載の胚性幹細胞の培養方法。
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