以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
なお、以下で説明する「Lab(Lab値)」は、例えばCIELAB(CIE 1976 L*a*b*)色空間(の値)を意味する。以下では説明の便宜のため、「L*a*b*」を単に「Lab」と表す。
図1〜図37は、本発明の撮像ユニット、測色装置、画像形成装置、測色システムおよび測色方法の一実施形態を示す図であり、図1は、本発明の撮像ユニット、測色装置、画像形成装置、測色システムおよび測色方法を適用した画像形成装置1の概略斜視図である。
図1において、画像形成装置1は、本体筐体2が、本体フレーム3上に配設されている。本体筐体2内には、図1に両矢印Aで示す主走査方向に主ガイドロッド4と副ガイドロッド5が張り渡されている。主ガイドロッド4は、キャリッジ6を移動可能に支持している。キャリッジ6には、副ガイドロッド5に係合してキャリッジ6の姿勢を安定化させる連結片6aが設けられている。画像形成装置1は、主ガイドロッド4に沿って無端ベルト状のタイミングベルト7が配設されている。タイミングベルト7は、駆動プーリ8と従動プーリ9との間に張り渡されている。駆動プーリ8は、主走査モータ10によって回転駆動される。従動プーリ9は、タイミングベルト7に対して所定の張りを与える状態で配設されている。駆動プーリ8は、主走査モータ10によって回転駆動されることで、その回転方向に応じて、タイミングベルト7を主走査方向に回転移動させる。
キャリッジ6は、タイミングベルト7に連結されており、タイミングベルト7が駆動プーリ8によって主走査方向に回転移動されることで、主ガイドロッド4に沿って主走査方向に往復移動する。
画像形成装置1は、本体筐体2内の主走査方向両端部位置に、カートリッジ部11と維持機構部12が収納されている。カートリッジ部11は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各インクをそれぞれ収納するカートリッジが、交換可能に収納されている。カートリッジ部11の各カートリッジは、キャリッジ6が搭載する記録ヘッド20の対応する色の記録ヘッド20y、20m、20c、20k(図2参照)と、図示しないパイプで連結されている。各カートリッジは、パイプを通して対応するカートリッジから記録ヘッド20y、20m、20c、20kに対してインクを供給する。なお、以下の説明において、記録ヘッド20y、20m、20c、20kを総称するときには、記録ヘッド20という。
画像形成装置1は、後述するように、キャリッジ6を主走査方向に移動させながら、プラテン14(図2参照)上を、主走査方向と直交する副走査方向(図1の矢印B方向)に間欠的に搬送される記録媒体Pにインクを吐出することで、記録媒体Pに画像を記録出力する。
すなわち、本実施形態の画像形成装置1は、記録媒体Pを副走査方向に間欠的に搬送し、記録媒体Pの副走査方向の搬送が停止している間に、キャリッジ6を主走査方向に移動させながら、キャリッジ6に搭載された記録ヘッド20のノズル列からプラテン14上の記録媒体P上にインクを吐出して、記録媒体Pに画像を形成する。
維持機構部11は、記録ヘッド20の吐出面の清掃、キャッピング、不要なインクの吐出等を行って、記録ヘッド20からの不要なインクの排出や記録ヘッド20の信頼性の維持を図っている。
画像形成装置1は、記録媒体Pの搬送部分を開閉可能に、カバー13が設けられている。画像形成装置1のメンテナンス時やジャム発生時に、カバー13を開けることで、本体筐体2内部のメンテナンス作業やジャム記録媒体Pの除去等の作業を行うことができる。
キャリッジ6は、図2に示すように、記録ヘッド20y、20m、20c、20kを搭載している。記録ヘッド20y、20m、20c、20kは、それぞれ上記カートリッジ部11の対応する色のカートリッジにパイプで連結されて、それぞれ対応する色のインクを、対向する記録媒体Pに吐出する。すなわち、記録ヘッド20yは、イエロー(Y)インクを、記録ヘッド20mは、マゼンタ(M)インクを、記録ヘッド20cは、シアン(C)インクを、記録ヘッド20kは、ブラック(K)インクを、それぞれ吐出する。
記録ヘッド20は、その吐出面(ノズル面)が、図1の下方(記録媒体P側)に向くように、キャリッジ6に搭載されており、記録媒体Pにインクを吐出する。
画像形成装置1は、タイミングベルト7、すなわち、主ガイドロッド5に平行に、少なくともキャリッジ6の移動範囲に亘ってエンコーダシート15が配設されている。キャリッジ6には、エンコーダシート15を読み取るエンコーダセンサ21が取り付けられている。画像形成装置1は、エンコーダセンサ21によるエンコーダシート15の読み取り結果に基づいて主走査モータ10の駆動を制御することで、キャリッジ6の主走査方向の移動を制御する。
キャリッジ6に搭載されている記録ヘッド20は、図3に示すように、それぞれの記録ヘッド20y、20m、20c、20kが、複数のノズル列で構成されている。プラテン14上を搬送される記録媒体P上にノズル列からインクを吐出することで、記録媒体Pに画像が形成される。キャリッジ6の1回の走査で記録媒体Pに形成できる画像の幅を広く確保するため、画像形成装置1は、キャリッジ6に、上流側の記録ヘッド20と下流側の記録ヘッド20とを搭載している。また、黒の印字速度を向上させるために、カラーのインクを吐出する記録ヘッド20y、6m、6cの2倍の数の記録ヘッド20kがキャリッジ6に搭載されている。さらに、記録ヘッド20y、6mは、キャリッジ6の往復動作で色の重ね順を合わせて、往路と復路とで色が変わらないようにするために、主走査方向に分割されて隣接する状態で配置されている。記録ヘッド20の各記録ヘッド20y、20m、20c、20kの配置は、図3に示す配置に限るものではない。
キャリッジ6には、図2に示したように、撮像ユニット30が取り付けられている。撮像ユニット30は、後述する色調整処理時に被写体(測色対象物)を測色するために、被写体を撮像する。
撮像ユニット30は、平面図である図4、図4のA−A矢視断面図である図5、図5のB−B矢視断面図である図6および図4のC−C矢視断面図である図7に示すように、基板31を備える。基板31には、基板31側の面が開放されている四角の箱形状の枠体32が、締結部材33によって固定されている。基板31は、図1に示したキャリッジ6に固定されている。なお、枠体32は、四角の箱形状に限るものではなく、例えば、開口部32b、32cの形成されている底面部32aを有する円筒の箱形状や楕円筒の箱形状等であってもよい。
撮像ユニット30の基板31には、枠体32側の面であってその中央部に、イメージセンサ部(センサ部)34が配設されている。イメージセンサ部34は、CCD(Charge Coupled Device )センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor )センサ等の2次元イメージセンサ35とレンズ36を備えている。
撮像ユニット30は、枠体32が、その基板31とは反対側の面部(以下、底面部という。)32aの下面が、所定の間隔dを有してプラテン14上の記録媒体Pと対向する状態で、キャリッジ6に取り付けられている。該底面部(対向面)32aには、中心線Loを中心として、主走査方向にそれぞれ略長方形状の開口部32bと開口部32cが形成されている。
間隙dは、後述するように、2次元イメージセンサ35に対する焦点距離を考慮して、小さい方が好ましいが、記録媒体Pの平面性との関係から、枠体32の下面と記録媒体Pとが接触しない大きさ、例えば、1mm〜2mm程度に設定されている。
開口部32cは、後述するように、記録媒体Pに形成されている撮像対象(被写体)である基準シートKS(図12参照)の基準色パッチKP(図12参照)および測色調整シートCS(図15参照)の測色調整色パッチCP(図15参照)を撮像するのに用いられる。開口部32cは、少なくとも、撮像対象の画像を全て撮像可能な大きさであればよい。枠体32と撮像対象との間に間隙dがあるため、開口部32cの周辺に発生する影を考慮して、撮像対象の撮像領域の大きさよりも若干大きめの開口状態で形成されている。
開口部32bは、その記録媒体P側の面に開口部32bの周囲に沿って所定幅の凹部32dが形成されている。該凹部32dに基準チャート(基準チャート部)KCが着脱可能にセットされている。枠体32の開口部32bの凹部32dには、基準チャートKCの記録媒体P側の面を覆って、基準チャートKCを該凹部32dに保持させる保持板32eが、嵌め込み、ネジ止め等の方法で着脱可能に取り付けられている。開口部32bは、基準チャートKCと保持板32eによって塞がれた状態となっている。保持板32eは、その記録媒体P側の面が、滑らかな平坦面となっている。
基準チャートKCは、上記基準シートKSの基準色パッチKPおよび色調整処理における撮像対象である測色調整シートCSの測色調整色パッチCPの撮像測色値との比較対象として、撮像ユニット30により基準色パッチKPや測色調整色パッチCPとともに撮影される。すなわち、撮像ユニット30は、枠体32の底面部32aに設けられた開口部32cを通して枠体32の外部の基準シートKSの基準色パッチKPや測色調整シートCSの測色調整色パッチCPを撮像するとともに、枠体32の底面部32aの開口部32b周囲に形成されている凹部32dに装着されている基準チャートKC上の色パッチを、比較対象として撮像する。なお、撮像ユニット30は、2次元イメージセンサ35が画素を順次走査して画像を読み取るため、厳密には、基準シートKSの基準色パッチKPや測色調整シートCSの測色調整パッチCPと基準チャートKCを同時には読み取らないが、1フレーム内に基準色パッチKPや測色調整パッチCPと基準チャートKCの画像を取得することができる。以下、1フレームの撮像を、適宜、同時に撮像等と表現する。
この基準チャートKCは、その枠体32内部側の面(上面)に、図8に示すように、後述する基準シートKSと同様に、測色用の複数の基準色パッチ列Pa〜Pd、ドット径計測用パターン列Pe、距離計測用ラインlkおよびチャート位置特定用マーカmkが形成されている。
測色用の基準色パッチ列Pa〜Pdは、YMCの1次色の色パッチを階調順に配列したパッチ列Paと、RGBの2次色の色パッチを階調順に配列したパッチ列Paと、グレースケールのパッチを階調順に配列したパッチ列(無彩色の階調パターン)Pcと、3次色のパッチを配列したパッチ列Pdと、がある。ドット径計測用パターン列Peは、大きさが異なる円形パターンを大きさ順に配列された幾何学形状測定用のパターン列である。
距離計測用ラインlkは、測色用の基準色パッチ列Pa〜Pdやドット径計測用パターン列Peを囲む矩形の枠線として形成されている。チャート位置特定用マーカmkは、距離計測用ラインlkの四隅の位置に設けられていて、各パッチ位置を特定するためのマーカである。
後述する測色制御部106(図10および図11参照)は、撮像ユニット30から取得した基準チャートKCの画像データから距離計測用ラインlkとその四隅のチャート位置特定用マーカmkを特定することで、基準チャートKCの位置および各パターンの位置を特定する。
測色用の基準色パッチ列Pa〜Pdを構成する各パッチは、後述する基準チャートKCの基準パッチKPと同様に、分光器BSを用いて、標準色空間であるLab色空間における表色値(Lab値)が予め計測されており、後述する測色調整シートCSの測色調整色パッチCPを測色する際の基準値となる。
なお、基準チャートKCに配置されている測色用の基準色パッチ列Pa〜Pdの構成は、図8に示す配置例に限定されるものではなく、任意のパッチ列を用いることができる。例えば、可能な限り色範囲を広く特定することのできるパッチを用いてもよいし、また、YMCKの1次色のパッチ列Paや、グレースケールのパッチ列Pcは、画像形成装置1に使用されるインクの測色値のパッチで構成されていてもよい。また、基準チャートKCのRGBの2次色のパッチ列Paは、画像形成装置1で使用されるインクで発色可能な測色値のパッチで構成されていてもよく、さらに、JapanColor等の測色値が定められた基準色票を用いてもよい。
なお、本実施形態では、一般的なパッチ(色票)の形状の基準色パッチ列Pa〜Pdを有する基準チャートKCを用いているが、基準チャートKCは、必ずしもこのような基準色パッチ列Pa〜Pdを有する形態でなくてもよい。基準チャートKCは、測色に利用可能な複数の色が、それぞれの位置を特定できるように配置された構成であればよい。
この基準チャートKCは、枠体32の底面部32aに形成されている開口部32bの記録媒体P側の面の外周に形成されている凹部32dに配設されている。このため、記録媒体P等の撮像対象と同様の焦点距離で、イメージセンサ部34の2次元イメージセンサ35によって基準チャートKCを撮像することができる。また、基準チャートKCは、枠体32の底面部32aに形成されている開口部32bの記録媒体P側の面の外周に形成されている凹部32dに、着脱可能にセットされて、記録媒体P側の面が、該凹部32dに着脱可能に取り付けられている保持板32eで着脱可能に保持されている。このため、枠体32内に侵入したゴミ等が基準チャートKC表面に付着しても、保持板32eと基準チャートKCを取り外して、基準チャートKCを清浄に清掃した後に、再度、取り付けることができ、基準チャートKCの測定精度を向上させることができる。
再び、図4から図7に戻って、撮像ユニット30には、イメージセンサ部34の中心を通る副走査方向の中心線Lo上であって、イメージセンサ部34の中心からそれぞれ副走査方向に所定量だけ等間隔で離れた位置の基板31に、1対の照明光源37が配設されている。照明光源37としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)等が用いられている。なお、照明光源37の種類はLEDに限定されるものではない。例えば、有機ELなどを照明光源37として用いるようにしてもよい。有機ELを照明光源37として用いた場合は、太陽光の分光分布に近い照明光が得られるため、測色精度の向上が期待できる。
この照明光源37は、中心線Lo上に配設されている。この中心線Loに対応する位置であって、イメージセンサ部34と底面部32aとの間の所定位置には、図7に示すように、拡散板(正反射防止部材)40が配設されている。拡散板40は、その長手方向(中心線Loの方向)の両端部が枠体32の側面に接着、係合、ネジ止め等の方法で取り付けられることで配設されている。拡散板40は、照明光源37のイメージセンサ部34に対する正反射領域SAよりも広い幅を有しているとともに、その照明光源37側に、図9に示すような複数の拡散面40aが形成されている。拡散面40aは、中央位置(イメージセンサ部35の真下位置)から主走査方向に対象に形成されている。拡散面40aは、図7に破線矢印で示すように、照明光源37からの入射光を、イメージセンサ部34とは異なる方向拡散させる傾斜板となっている。この拡散面40aは、照明光源37からイメージセンサ部35への正反射光の入力を防止することができる形状であればよく、上記形状に限るものではない。また、拡散面40aは、その表面が黒色等の光を吸収する光吸収処理や細かい繊維状として光を乱反射させる乱反射処理等が施されていてもよい。
拡散板40は、照明光源37からの入射光がイメージセンサ部34の2次元イメージセンサ35に直接入射すること、すなわち、照明光源37の正反射光が2次元イメージセンサ35に入射することを防止することができる。したがって、拡散板40を設けることで、イメージセンサ部34の撮像する基準色パッチKP、測色調整色パッチCPおよび基準チャートKCの画像に照明光源37の正反射光による不良画像が含まれることを防止して、高精度に測色することができる。
さらに、撮像ユニット30は、撮像領域の開口部32cと基準チャートKCの配置条件が、レンズ36の中心と照明光源37を結ぶ中心線Loに対して、略対称に配置されている。このため、2次元イメージセンサ35の撮像条件を線対称で同一にすることができ、基準チャートKCを用いた2次元イメージセンサ35の色調整処理や測色処理の精度を向上させることができる。
また、撮像ユニット30は、開口部32cを通して記録媒体Pの撮像面に照明する照明光と、基準チャートKCを照明する照明光とは、同一の照明光源37からの照明光であり、同じ照明条件で基準チャートKCと記録媒体Pの撮像面を同時に撮像することができる。すなわち、被写体を照明する照明光源37は、必ず基準チャートKCを照明しているため、基準チャートKCと記録媒体P上の被写体を、略同じ照明条件で照明することができ、略同じ照明条件で基準チャートKCと被写体を撮像することができる。
本実施形態の画像形成装置1は、図10に示すようにブロック構成されている。画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit )101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、主走査ドライバ104、記録ヘッドドライバ105、測色制御部106、紙搬送部107および副走査ドライバ108等を備えているとともに、上述のようにキャリッジ6に搭載されている記録ヘッド20、エンコーダセンサ21および撮像ユニット30等を備えている。
ROM102は、画像形成装置1としての基本プログラムおよび色調整処理プログラム等のプログラムおよび必要なシステムデータ等を記憶する。CPU101は、ROM102内のプログラムに基づいて、RAM103をワークメモリとして利用しつつ、画像形成装置1の各部を制御して、画像形成装置1としての基本処理を実行する。また、CPU101は、測色制御部106での測色処理で求められた測色値に基づいて、画像形成時における色調整処理を実行する。
CPU101は、キャリッジ6および紙搬送部107の制御においては、エンコーダセンサ21からのエンコーダ値に基づいて主走査ドライバ104の駆動を制御して、キャリッジ6の主走査方向の移動を制御する。また、CPU101は、副走査ドライバ108を介して、図示しない副走査モータや搬送ローラ等の紙搬送部107の駆動を制御する。さらに、CPU101は、記録ヘッドドライバ105を介して、記録ヘッド20によるインクの吐出タイミングおよびインク吐出量を制御する。また、CPU101は、測色制御部106を介して、撮像ユニット30の照明光源37の点灯駆動を制御する。
撮像ユニット30は、上述したように、画像を記録出力する際の画像データの色を、ユーザの意図する色に正確に再現する色調整用の測色値を生成するために、後述するように、測色時に記録媒体Pに記録ヘッド20によって形成された測色調整パッチCPを撮像して、撮像したRGB値を測色制御部106に出力する。なお、本実施形態では、測色制御部106を撮像ユニット30とは別個の構成としているが、測色制御部106を撮像ユニット30と一体の構成としてもよい。例えば、撮像ユニット30の基板31に、測色制御部106として機能する制御回路を実装するようにしてもよい。
撮像ユニット30および測色制御部106は、図11に示すようにブロック構成されている。撮像ユニット30は、上記照明光源37、イメージセンサ部34を備えているとともに、画像処理部110およびインターフェイス部111等を備えている。画像処理部110は、A/D変換部112、シェーディング補正部113、ホワイトバランス補正部114、γ補正部115および画像フォーマット変換部116を備えている。なお、本実施形態では、画像処理部110をイメージセンサ部34とは別個の構成としているが、イメージセンサ部34の2次元イメージセンサ35に画像処理部110の機能を持たせるようにしてもよい。
撮像ユニット30は、イメージセンサ部34が被写体と基準チャートKCを同時に撮像したアナログのRGB画像データを画像処理部110に出力する。画像処理部110は、イメージセンサ部34から送られてくるアナログのRGB画像データに対して必要な画像処理を施して測色制御部106に出力する。
画像処理部110のA/D変換部112は、イメージセンサ部34から入力されるアナログのRGB画像データをデジタル変換してシェーディング補正部113に出力する。
シェーディング補正部113は、A/D変換部112から入力されるRGB画像データに対して、イメージセンサ部34の撮像範囲に対する照明光源37からの照明光の照度ムラに起因する画像データの誤差の補正を行って、ホワイトバランス補正部114に出力する。
ホワイトバランス補正部114は、シェーディング補正後のRGB画像データに対してホワイトバランスを補正して、γ補正部115に出力する。
γ補正部115は、ホワイトバランス補正部114から入力される画像データに対して、イメージセンサ部34の感度のリニアリティを補償するように補正して、画像フォーマット変換部116に出力する。
画像フォーマット変換部116は、γ補正後の画像データを任意のフォーマットに変換して、インターフェイス部111を介して測色制御部106に出力する。
インターフェイス部111は、測色制御部106から送られた各種設定信号、タイミング信号および光源駆動信号を撮像ユニット30が取得し、また、撮像ユニット30から測色制御部106へ画像データを送るためのインターフェイスである。
測色制御部106は、フレームメモリ121、タイミング信号発生部122、光源駆動制御部123、演算部124および不揮発性メモリ125を備えている。演算部124は、測色値算出部126を備えている。
フレームメモリ121は、撮像ユニット30から送られてきた画像データを一時的に記憶するメモリであり、保管した画像データを演算部124に出力する。
不揮発性メモリ125は、図12に示すように、分光器BSによって読み取られた、基準シートKSに配列形成されている複数の基準色パッチKPの測色結果の測色値であるLab値とXYZ値のうち、少なくともいずれか(図12では、Lab値とXYZ値の双方)を、基準測色値として格納している。基準測色値は、不揮発性メモリ125のメモリテーブルTb1にパッチ番号に対応して格納されている。
さらに、画像形成装置1は、メモリテーブルTb1に基準測色値が不揮発性メモリ125に格納されている状態で、かつ、画像形成装置1の初期状態において、上記基準シートKSをプラテン14上にセットして、キャリッジ6の移動を制御し、該基準シートKSの分光器BSで読み取ったのと同じ基準パッチKPを撮像ユニット30によって読み取った撮像基準RGB値を、不揮発性メモリ125のメモリテーブルTb1に、パッチ番号に対応させて、すなわち、基準測色値に対応させて格納する。また、画像形成装置1は、撮像ユニット30の基準チャートKCの各パッチを撮像してRGB値を取得して、該基準チャートKCの各パッチのRGB値を初期基準RGB値RdGdBdとして、演算部124の制御下で不揮発性メモリ125のメモリテーブルTb1に格納している。
画像形成装置1は、基準測色値と撮像基準RGB値および初期基準RGB値RdGdBdを不揮発性メモリ125に格納すると、測色値算出部126が、不揮発性メモリ125に格納されている基準測色値のXYZ値と撮像基準RGB値の対、すなわち、同じパッチ番号のXYZ値と撮像基準RGB値の対に対して、相互に変換する基準値線形変換マトリックスを算出して、算出した基準値線形変換マトリックスを不揮発性メモリ125に格納する。
画像形成装置1においては、上記処理を画像形成装置1の初期状態で実行して、実行結果である基準測色値と撮像基準RGB値および初期基準RGB値RdGdBdを不揮発性メモリ125のメモリテーブルTb1に登録した後、基準値線形変換マトリックスを算出して、不揮発性メモリ125に格納する。
さらに、本実施形態の画像形成装置1は、後述するように、色調整処理時に、経時変化等している記録ヘッド20によって記録媒体Pに形成された被写体としての測色調整色パッチCPと枠体32の内部に配置された基準チャートKCとをイメージセンサ部34で同時に撮像して、測色調整色パッチCPおよび基準チャートKCを含む画像データを測色制御部106に出力する。測色制御部106は、撮像ユニット30から取得した測色調整色パッチCPのRGB値を、基準シートKSの基準色パッチ(以下、初期基準色パッチという。)を撮像部30で読み取ったときに同時に読み取って記憶した基準チャートKCのパッチPa〜Peの初期基準RGB値RdGdBdと、色調整処理時に調整色パッチCPと同時に撮像した基準チャートKCのパッチPa〜PeのRGB値(以下、測色時基準RGB値という。)とに基づいて変換した後に、測色調整パッチCPの測色値を求める測色処理を行なう。
すなわち、演算部124は、測色制御部106の動作を制御するとともに、測色値算出部126が、測色処理を実行して、測色処理の処理結果である測色値をCPU101に出力する。CPU101は、該測色値を用いて画像データを色調整処理して、色調整処理した画像データに基づいて記録ヘッド20を制御することで、色再現性を向上させた状態で画像形成する。
本実施形態の画像形成装置1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本実施形態の測色方法を実行する測色プログラムを読み込んでROM102または不揮発性メモリ125等に導入することで、後述する色再現性を安価にかつ安定して実現する測色方法を実行する測色装置を備えた画像形成装置1として構築されている。この測色プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
次に、本実施形態の作用を説明する。本実施形態の画像形成装置1は、色再現性を安価にかつ安定して実現する測色方法を実行する。
本実施形態の画像形成装置1は、図12に示したように、分光器BSによって読み取られた、基準シートKSに配列形成されている複数の基準色パッチの測色結果としての測色値であるLab値とXYZ値のうち、少なくともいずれかを、不揮発性メモリ125のメモリテーブルTb1にパッチ番号に対応して基準測色値として格納している。
また、画像形成装置1は、基準測色値が不揮発性メモリ125のメモリテーブルTb1に格納されている状態で、かつ、画像形成装置1が製造またはオバーフォール等によって初期状態であるときに、上記基準シートKSをプラテン14上にセットして、キャリッジ6の移動を制御して、該基準シートKSの分光器BSで読み取ったのと同じ基準パッチを撮像ユニット30によって撮像するとともに、同時に、図13に示すように、枠体32の内部に配置された基準チャートKCの各パッチ(初期基準色パッチ)を撮像する。
基準シートKSの基準パッチと基準チャートKCの各パッチが撮像ユニット30によって撮像されると、基準シートKSの基準パッチを撮像した画像データを画像処理部110で処理したRGB値である撮像基準RGB値、すなわち、デバイスに依存するデバイス依存信号が、測色制御部106の演算部124によって、図12に示したように、不揮発性メモリ125のメモリテーブルTb1に、パッチ番号に対応させて、すなわち、基準測色値に対応させて格納される。また、基準チャートKCの初期基準色パッチを撮像した画像データを画像処理部110で処理したRGB値である初期基準RGB値RdGdBdが、測色制御部106の演算部124によって、図14(a)に示すように、不揮発性メモリ125に格納される。
なお、演算部124は、撮像ユニット30が読み取った基準チャートKCの初期基準色バッチの画像データのうち、所定領域、例えば、図13に破線で示す領域(測色対象領域)毎に平均値を算出して、初期基準RGB値RdGdBdとしている。このように測色対象領域の多数の画素を平均化して初期基準RGB値RdGdBdを算出すると、ノイズの影響を低減させることができるとともに、bit分解能を向上させることができる。また、図14(b)は、初期基準RGB値RdGdBdをプロットした散布図であり、図14(a)は、初期基準RGB値RdGdBdをLab値に変換した基準Lab値LdadbdおよびXYZ値に変換した基準XYZ値xdydzdも不揮発性メモリ125に登録されている状態を示している。
基準測色値と撮像基準RGB値および初期基準RGB値RdGdBdが不揮発性メモリ125に格納されると、演算部124の測色値算出部126が、不揮発性メモリ125に格納されている基準測色値のXYZ値と撮像基準RGB値の対、すなわち、同じパッチ番号のXYZ値と撮像基準RGB値の対に対して、相互に変換する基準値線形変換マトリックスを算出して、算出した基準値線形変換マトリックスを不揮発性メモリ125に格納する。
この状態で、CPU101が、外部から入力される画像データや印刷設定等に基づいて、キャリッジ6の主走査移動制御、紙搬送部48による記録媒体Pの搬送制御および記録ヘッド20の駆動制御を行って、記録媒体Pを間欠的に搬送させつつ、記録ヘッド20の各記録ヘッド20y、20m、20c、20kからのインク吐出を制御して、画像を記録媒体Pに記録出力する。
このとき、記録ヘッド20y、20m、20c、20kからのインクの吐出量が、機器固有の特性や経時変化等によって変化することがある。このインクの吐出量が変化すると、ユーザが意図する画像の色とは異なった色で画像形成されることとなって、色再現性が劣化する。
そこで、画像形成装置1は、所定の色調整処理タイミングで、測色値を求めて該測色値に基づいて色調整を行なう色調整処理を実行する。
すなわち、画像形成装置1は、色調整処理タイミングになると、複数の色パッチ(測色調整色パッチ)CPを、図15に示すように、記録ヘッド20によって記録媒体Pに形成して測色調整シートCSとして記録出力する。この測色調整シートCSは、複数の測色調整用の色パッチである測色調整色パッチCPが、記録ヘッド20によって形成出力されたものである。測色調整シートCSは、画像形成装置1の色調整処理タイミングにおける出力特性、特に、記録ヘッド20の出力特性を反映した測色調整色パッチCPが形成されている。なお、測色調整色パッチCPの色パッチデータは、予め不揮発性メモリ125等に格納されている。
そして、画像形成装置1は、後述するように、この測色調整シートCSの複数の測色調整色パッチCPを撮像したRGB値を測色対象RGB値(測色用RGB値)として、この測色対象RGB値を初期基準RGB値RdGdBdに変換する。そして、画像形成装置1は、不揮発性メモリ125のメモリテーブルTb1に登録されている基準測色値のうち、該初期基準RGB値RdGdBdを変換した測色値に対して距離的に近い基準測色値(近傍基準測色値)を選択する。そして、画像形成装置1は、選択した近傍基準測色値に対応する撮像基準RGB値を近傍基準測色値に変換する選択RGB値線形変換マトリックスを求め、この選択RGB値線形変換マトリックスを用いて測色対象RGB値を変換し、測色値を求める。そして、画像形成装置1は、該測色値に基づいて色変換を行った後の画像データに基づいて、記録ヘッド20によって画像を出力する。これにより、画像形成装置1による形成画像の色再現性を向上させる。
画像形成装置1は、図15に示すように、測色調整シートCSがプラテン14上にセットされた状態、または、測色調整シートCSを記録した段階で排紙することなくプラテン14上に保持された状態で、このプラテン14上の測色調整シートCSの複数の測色調整色パッチCPを、キャリッジ6の移動を制御して撮像ユニット30によって撮像すると同時に、撮像ユニット30によって基準チャートKCのパッチを撮像する。測色調整シートCSの測色調整色パッチCPと基準チャートKCのパッチが撮像ユニット30によって同時に撮像されると、撮像ユニット30の画像処理部110で、測色調整シートCSの測色調整色パッチCPの画像データと基準チャートKCのパッチの画像データに対して、必要な画像処理が行なわれた後、測色調整シートCSの測色調整色パッチCPの画像データ(RGB値)が測色対象RGB値、すなわち、デバイスに依存するデバイス依存信号として、測色制御部106に送られる。また、基準チャートKCのパッチの画像データ(RGB値)が、測色時基準RGB値RdsGdsBdsとして、測色制御部106に送られる。測色制御部106は、測色対象RGB値を、図15に示すように、フレームメモリ121に一時保管する(ステップS11)。
測色制御部106は、演算部124の測色値算出部126が、フレームメモリ121に保管された測色対象RGB値を、後述する基準RGB間線形変換マトリックスを用いて、初期化測色対象RGB値RsGsBsに変換する(ステップS12、S13)。
測色制御部106の演算部124は、変換した初期化測色対象RGB値RsGsBsを、測色対象RGB値として(ステップS14)、後述する基本測色処理を実行して、Lab測色値を取得する(ステップS15)。
そして、本実施形態の画像形成装置1では、演算部124の測色値算出部126が、上記基準RGB間線形変換マトリックスを、図16および図17に示すようにして求める。
すなわち、演算部124の測色値算出部126は、図16に示すように、初期基準RGB値RdGdBdと測色時基準RGB値RdsGdsBdsを、不揮発性メモリ125から読み出す。初期基準RGB値RdGdBdは、初期時に撮像ユニット30が基準シートKSの基準色パッチKPを撮像したときに同時に基準チャートKCのパッチを撮像することで得られ、不揮発性メモリ125に格納されている。測色時基準RGB値RdsGdsBdsは、測色時に撮像ユニット30が測色調整シートCSの測色調整色パッチCPを撮像したときに同時に基準チャートKCのパッチを撮像することで得られ、不揮発性メモリ125に格納されている。演算部124の測色値算出部126は、測色時基準RGB値RdsGdsBdsを初期基準RGB値RdGdBdに変換する基準RGB間線形変換マトリックスを求め、求めた基準RGB間線形変換マトリックスを不揮発性メモリ125に格納する。
すなわち、図17において、図17(a)に白抜き点で示されている点が初期基準RGB値RdGdBdをrgb空間でプロットした点であり、塗りつぶし点が、測色時基準RGB値RdsGdsBdsをrgb空間でプロットした点である。図17(a)から分かるように、測色時基準RGB値RdsGdsBdsの値が初期基準RGB値RdGdBdの値から変動している。これらのrgb空間上での変動方向は、図17(b)に矢印で示すように、概ね同じであるが、色相によってずれの方向が異なる。このように同じ基準チャートKCのパッチを撮像してもRGB値が変動する原因としては、照明光源37の経時変化、2次元イメージセンサ35の経時変化等がある。
このように、同じ基準チャートKCのパッチを撮像したときに変動している状態で、測色調整シートCSの測色調整パッチCPを撮像したときの測色対象RGB値を用いて測色値を求めると、変動分だけ測色値に誤差が発生するおそれがある。
そこで、測色値算出部126は、初期基準RGB値RdGdBdと、測色時基準RGB値RdsGdsBdsとの間で最小2乗法等の推定法を用いて、測色時基準RGB値RdsGdsBdsを初期基準RGB値RdGdBdに変換する基準RGB間線形変換マトリックスを求める。そして、測色値演算部126は、この基準RGB間線形変換マトリックスを用いて、撮像ユニット30が測色調整シートCSの測色調整色パッチCPを撮像することで得られ、不揮発性メモリ125に格納されている測色対象RGB値を、初期化測色対象RGB値RsGsBsに変換する。そして、測色値演算部126は、変換した初期化測色対象RGB値RsGsBsを、測色対象RGB値として、後述する基本測色処理を実行して、Lab測色値を取得する。
この基準RGB間線形変換マトリックスは、1次だけでなく、さらに高次の非線形マトリックスであってもよい。rgb空間とXYZ空間間で非線形性が高い場合には、高次のマトリックスとすることで、変換精度を向上させることができる。
そして、上記撮像ユニット30は、被写体としての基準シートKSの基準色パッチKPと測色調整シートCSの測色調整色パッチCPを、底面部32aに形成されている開口部32cを通して撮像する際に、同時に、枠体32の底面部32aの開口部32cに配置されている基準シートKSのパッチを撮像する。これにより、撮像ユニット30は、常に、同じ位置関係で、基準シートKSのパッチを被写体としての基準シートKSの基準色パッチKPと測色調整シートCSの測色調整色パッチCPを撮像することができ、安定した状態で撮像することができる。
さらに、撮像ユニット30には、枠体32内であって、照明光源37のイメージセンサ部35に対する正反射光領域SAに、拡散板40が配設されている。拡散板40は、図7に破線で示したように、照明光源37からの入射光をイメージセンサ部35以外の方向に反射させる。
したがって、イメージセンサ部34の撮像する基準色パッチKP、測色調整色パッチCPおよび基準チャートKCの画像に照明光源37の正反射光による不良画像が含まれることを防止することができ、高精度に測色することができる。
また、開口部32cを通して記録媒体Pの撮像面に照射する照明光と、基準チャートKCを照射する照明光とは、同一の照明光源37からの照明光である。このため、撮像ユニット30は、同じ照明条件で基準チャートKCと記録媒体Pの撮像面を同時に撮像することができる。また、照明光源37は、基準チャートKCと記録媒体Pの略中間位置である中心線Lo上に配置され、かつ、レンズ36に対して中心線Lo上において対象に2個配置されているため、基準チャートKCと記録媒体Pの撮像領域を略同一条件で、均一に照明することができる。
さらに、撮像ユニット30では、撮像領域の開口部32cと基準チャートKCの配置条件が、レンズ36の中心と照明光源37を結ぶ中心線Loに対して、略対称に配置されている。このため、撮像ユニット30は、2次元イメージセンサ35の撮像条件を線対称で同一にすることができ、基準チャートKCを用いた2次元イメージセンサ35の色調整処理や測色処理の精度を向上させることができる。
そして、測色値算出部126は、上述のようにして初期測色対象RGB値RsGsBsを求めて、測色対象RGB値とすると、図18および図19に示すように、不揮発性メモリ125のメモリテーブルTb1に登録されている基準測色値のうち、該測色対象RGB値に変換した測色値に対して距離的に近い近傍の基準測色値(近傍基準測色値)を選択する。そして、測色値算出部126は、測色対象RGB値を、選択した近傍基準測色値に変換する測色値を求める基本測色処理を実行する。画像形成装置1は、該測色値に基づいて色変換を行った後の画像データに基づいて、記録ヘッド20によって画像を出力する。これにより、画像形成装置1による形成画像の色再現性を向上させる。
すなわち、図18に示すように、測色調整シートCSの測色調整色パッチCPが撮像ユニット30により撮像され、上述のように測色対象RGB値が不揮発性メモリ125に格納されると(ステップS21)、測色値算出部126は、上記基準値線形変換マトリックスを用いて(ステップS22)、測色対象RGB値を第1XYZ値に変換して(ステップS23)、不揮発性メモリ125に格納する(ステップS24)。例えば、図18では、測色値算出部126は、測色対象RGB値(3、200、5)を、(20、80、10)の第1XYZ値(第1測色値)に変換して、不揮発性メモリ125に格納している。
次に、測色値算出部126は、不揮発性メモリ125のメモリテーブルTb1を参照して、または、既知の変換式を用いて、第1XYZ値を第1Lab値(第1測色値)に変換して(ステップS25)、不揮発性メモリ125に格納する(ステップS26)。例えば、図18では、測色値算出部126は、第1XYZ値(20、80、10)を、撮像測色値である第1Lab値(75、−60、8)に変換している。
次に、測色値算出部126は、図18にLab空間で示すように、不揮発性メモリ125に格納されているメモリテーブルTb1の複数色の色パッチの基準測色値(Lab値)を検索して、該基準測色値(Lab値)のうち、Lab空間上において第1Lab値に対して距離の近い基準測色値(Lab値)を持つ所定数の色パッチ(近傍色パッチ)の組みを選択する(ステップS27)。例えば、図18のLab空間の図では、60個の色パッチを選択してLab空間上にプロットしている図が示されている。選択する色パッチの個数(所定数)は60に限られるものではない。距離の近いパッチを選択する方法としては、例えば、第1Lab値と、複数の色パッチの基準測色値(Lab値)における全点との距離を算出し、第1測色値である第1Lab値に対して距離の近い色パッチの基準Lab値(図18では、ハッチングの施されている基準Lab値)を選択する方法等を適用できる。
次に、測色値算出部126は、図19に示すように、メモリテーブルTb1を参照して、選択組の第1Lab値と対になっている撮像基準RGB値、すなわち、選択組の第1Labと同じパッチ番号の撮像基準RGB値(選択RGB値)と基準XYZ値の組み合わせを選択する(ステップS28)。そして、測色値算出部126は、選択した組み合わせ(選択組)の撮像基準RGBと基準XYZの組同士で変換するための選択RGB値線形変換マトリックスを、最小二乗法を用いて求めて、求めた選択RGB値線形変換マトリックスを不揮発性メモリ125に格納する(ステップS29)。
次に、測色値算出部126は、上記のように求めた選択RGB値線形変換マトリックスを用いて、測色対象RGB値から、第2測色値である第2XYZ値を求める(ステップS30)。そして、測色値算出部126は、第2XYZ値を既知の変換式を用いて第2Lab値に変換して(ステップS31)、最終的な測色値として取得する(ステップS32)。
画像形成装置1は、測色値算出部126が求めた測色値を用いて色変換を行った画像データに基づいて画像調整し、画像調整した画像データに基づいて記録ヘッド20を駆動させて画像形成する。
すなわち、本実施形態の画像形成装置1は、色調整処理タイミングにおける記録ヘッド20の出力特性を反映している測色調整シートCSの複数の測色調整色パッチCPを撮像して取得したときの測色対象RGB値から、基準値線形変換マトリックスを用いて初期状態で基準シートKSを撮像したときの第1Lab値を求める。そして、画像形成装置1は、メモリテーブルTb1に登録されている複数色のパッチの基準Labのうち、Lab空間上において第1Lab値に対して距離の近い基準Lab値とのパッチの組みを選択して、選択した基準Lab値に対応する測色対象RGB値を、選択RGB値線形変換マトリックスを用いてLab値に変換することで、Lab測色値を求めている。そして、画像形成装置1は、この求めた測色値を用いて色変換を行った画像データに基づいて画像調整し、画像調整した画像データに基づいて記録ヘッド20を駆動させて画像形成する。
また、本実施形態の画像形成装置1が備える撮像ユニット30は、被写体を含む所定の領域を撮像するイメージセンサ部(センサ部)34と、イメージセンサ部34の撮像領域である所定の領域に配置され、被写体とともにイメージセンサ部34により撮像される基準チャート(基準チャート部)KCと、被写体および基準チャートKCを照明する照明光源37と、照明光源37から出射され、イメージセンサ部34に入射する光が正反射光となることを防止する拡散板(正反射防止部材)40と、を備えている。より具体的には、撮像ユニット30は、被写体と対向する対向面に、該被写体を撮像するための開口部32cと該開口部32cを通して撮像される被写体と同時に撮像されて所定の色基準を提供する基準チャートKCとが設けられている所定の箱形状の枠体32と、被写体および基準チャートKCを略同じ照明条件で照明する照明光源37と、開口部32cに対向する被写体からの反射光と基準チャートKCからの反射光を受光して該被写体と該基準チャートKCとを撮像するイメージセンサ部(センサ手段)34と、照明光源37からの照明光のうちイメージセンサ部34へ入射される反射光が正反射光となる正反射領域SAに配設され、該反射光がイメージセンサ部34に対して正反射光となることを防止する拡散板(正反射防止部材)40と、を備えている。
したがって、枠体32内に取り付けられた照明光源37からの正反射光が該枠体32外の被写体および該枠体32内の基準チャートKCの画像と重なってイメージセンサ部34に入射されることを拡散板40によって防止することができ、被写体と色基準チャートKCを常に安定した位置関係で撮像することができる。
また、本実施形態の画像形成装置1が備える撮像ユニット30では、枠体32の底面部32aに、開口部32cと基準チャートKCとが所定方向(主走査方向)に並んで設けられており、照明光源37が、開口部32cを通した被写体の撮像領域と基準チャートKCの撮像領域との中間領域の上方の位置に配設されて、拡散板40が、該中間領域であって底面部32aから照明光源37までの間のいずれかの位置に配設されている。
したがって、簡単な構成で確実に正反射光がイメージセンサ部34に入射されることを防止することができ、安価かつ高精度に、被写体と色基準チャートKCを常に安定した位置関係で撮像することができる。
さらに、撮像ユニット30の拡散板40は、照明光源37からの入射光をイメージセンサ部34以外の方向に反射または/および吸収する表面処理が行われている。
したがって、簡単かつ安価な構成で、照明光源37からの正反射光が該枠体32外の被写体および該枠体32内の基準チャートKCの画像と重なってイメージセンサ部34に入射されることを防止することができ、被写体と色基準チャートKCを安価にかつ常に安定した位置関係で撮像することができる。
なお、上記説明において、撮像ユニット30の拡散板40は、枠体32の側面に取り付けられることで、枠体32内に配設されているが、拡散板40の取り付け構造としては、上記構成に限るものではない。例えば、枠体32内に被写体または基準チャートKCからの光路の光路長を変更する光路長変更部材が設けられているときには、該光路長変更部材に拡散板40を取り付けてもよい。
例えば、図20〜図23に示す撮像ユニット50のように、枠体32外の被写体を撮像するための開口部32cに光路長変更部材51が設けられている場合、光路長変更部材51の上端部に拡散板52を設けてもよい。ここで、図20は、撮像ユニット50の正面断面図、図21は、図20の撮像ユニット50のA−A矢視断面図、図22は、図20の撮像ユニット50のB−B矢視断面図である。なお、図20〜図23において、図4〜図7の撮像ユニット30と同様の構成部分には、同一の符号を付与して、その詳細な説明を省略する。
すなわち、撮像ユニット50では、枠体32外の被写体を撮像するための開口部32cを覆うように該開口部32cの周囲の底面32a上に、光路長変更部材51が配設されている。光路長変更部材51としては、屈折率n(nは、任意の値)の透過部材が用いられている。光路長変更部材51は、図20に示すように、開口部32cよりも大きい外形形状を有し、枠体32内に配置されている。そして、屈折率nの光路長変更部材51を光が通過すると、該光は、光路長変更部材51の屈折率nに応じて光路長が延びて、画像が浮き上がった状態で2次元イメージセンサ35に入射される。この画像の浮上がり量Cは、光路長変更部材51の長さをLpとすると、以下に示す式(1)により求めることができる。
C=Lp(1−1/n)・・・(1)
また、基準チャートKC以外の撮像ユニット50の焦点面の焦点距離L、すなわち、光路長変更部材51および開口部32cを通して撮像される記録媒体Pの表面までの焦点距離は、次式(2)により求めることができる。
L=Lc+Lp(1−1/n)・・・(2)
ここで、Lcは、レンズ36の撮像対象側の頂部と基準チャートKCとの間の距離、nは、光路長変更部材51の屈折率である。
したがって、例えば、光路長変更部材51の屈折率nを1.5とした場合、L=Lc+Lp(1−1/1.5)=Lc+Lp(1/3)となり、光路長変更部材51の長さLpの約1/3だけ光路長を長くすることができる。なお、Lp=9[mm]とすると、L=Lc+3[mm]となって、基準チャートKCの結像位置と、記録媒体Pの撮像面の焦点位置を一致させることができ、基準チャートKCと記録媒体Pの撮像面を共役関係に設定することができる。
そして、撮像ユニット50では、この光路長変更部材51の上端部であって、イメージセンサ部34の真下の位置に、拡散板52が取り付けられている。これにより、撮像ユニット50の構成を簡略化することができるとともに、拡散板52を枠体32に取り付ける手間を省くことができる。拡散板52は、図21〜図23に示すように、照明光源37からの入射光のうちイメージセンサ部34に対して正反射領域SA付近にのみ拡散面52aが形成されている。この構成により、適切に正反射を防止することができるとともに、拡散板52を小型軽量化することができる。
また、撮像ユニット50は、上記撮像ユニット30の場合と同様に、基準チャートKCを照射する照明光と、光路長変更部材51および開口部32cを通して記録媒体Pの撮像面に照射する照明光とは、同一の照明光源37からの照明光であり、同じ照明条件で基準チャートKCと記録媒体Pの撮像面を同時に撮像することができる。
さらに、撮像ユニット50は、撮像領域の開口部32cと基準チャートKCの配置条件が、レンズ36の中心と照明光源37を結ぶ中心線Loに対して、略対称に配置されているため、2次元イメージセンサ35の撮像条件を線対称で同一にすることができ、基準チャートKCを用いた2次元イメージセンサ35の色調整処理や測色処理の精度を向上させることができる。
なお、上記各説明においては、撮像ユニット30、50は、底面部32aに、中心線Loを中心として略対称の位置に基準チャートKCと被写体を撮像するための開口部32cが配設されている。しかし、基準チャートKCと開口部32cとの配置構成は、上記配置構成に限るものではない。例えば、図24〜図27に撮像ユニット60として示すような構成であってもよい。撮像ユニット60では、基板61に固定されている枠体62の底面部(対向面)62aの中央部に、所定の大きさの円形の開口部62bと該開口部62bを中心として、その外周部であって記録媒体P側に所定幅に亘って開口部62bよりも経の大きいドーナツ形状の凹部62cが形成されている。枠体62は、締結部材63により上記基板61に固定されている。撮像ユニット60は、枠体62の底面部62aの下面が、所定の間隔dを有してプラテン14上の記録媒体Pと対向する状態で、キャリッジ6に取り付けられている。
底面部62aの凹部62cには、図25に示すように、円盤形状の保持部材(対向面)64が接着、ネジ固定または勘合等の方法で着脱可能に取り付けられている。保持部材64の中央部には、所定の大きさの円形の開口部64aが形成されている。
なお、枠体62は、四角の箱形状に限るものではなく、例えば、中央部に開口部62bの形成されている底面部62aを有する円筒の箱形状や楕円筒の箱形状等であってもよい。
撮像ユニット60には、基板61の枠体62側の面であってその中央部に、イメージセンサ部65が配設されている。イメージセンサ部(センサ部)65は、CCDセンサやCMOSセンサ等の2次元イメージセンサ66とレンズ67を備えている。
開口部64aは、記録媒体Pに形成されている撮像対象(被写体)である基準シートKSの基準色パッチKPおよび測色調整シートCSの測色調整色パッチCPを撮像するのに用いられる。開口部64aは、少なくとも、撮像対象の画像(パッチ画像)を全て撮像可能な大きさであればよいが、枠体32と撮像対象との間に間隙dがあるため、開口部64aの周辺に発生する影を考慮して、撮像対象の撮像領域の大きさよりも若干大きめの開口状態で形成されている。したがって、開口部64aは、イメージセンサ部34と相対向する位置、すなわち、イメージセンサ部34の光軸上に、その中心が位置している。
保持部材64上であって、開口部62b内に位置する部分には、図26に示すように、所定幅に亘ってドーナツ形状(環状)に、基準チャート(基準チャート部)KCが着脱可能に装着されている。
基準チャートKCは、基準シートKSの基準色パッチKPおよび色調整処理における撮像対象である測色調整シートCSの測色調整色パッチCPの撮像測色値との比較対象として、イメージセンサ部65により基準色パッチKPや測色調整色パッチCPと同時に撮影される。すなわち、イメージセンサ部65は、枠体62の底面部62aの凹部62cに嵌め込まれている保持部材64に形成されている開口部64aを通して枠体62の外部に位置する基準シートKSの基準色パッチKPや測色調整シートCSの測色調整色パッチCPの撮像とともに、枠体62の底面部62aに取り付けられている保持部材64の開口部64aの外周上面に装着されている基準チャートKC上の色パッチを、比較対象として撮像する。
この基準チャートKCは、枠体62内部側の面(上面)に、図26に示したように、基準シートKSと同様に、測色用の複数の基準色パッチPaが、ドーナツ形状の開口部62bに沿って、円状に配置された状態で形成されている。
測色用の基準色パッチPaは、YMCの1次色の色パッチと、RGBの2次色の色パッチと、グレースケールのパッチと、3次色のパッチと、がある。
測色用の基準色パッチPaを構成する各パッチは、基準チャートKCの基準パッチKPと同様に、分光器BSを用いて、標準色空間であるLab色空間における表色値(Lab値)が予め計測されており、後述する測色調整シートCSの測色調整色パッチCPを測色する際の基準値となる。
なお、基準チャートKCに配置されている測色用のパッチPaの構成は、図26に示す配置例に限定されるものではなく、任意のパッチの配置を用いることができる。例えば、可能な限り色範囲を広く特定することのできるパッチを用いてもよいし、また、YMCKの1次色のパッチや、グレースケールのパッチは、画像形成装置1に使用されるインクの測色値のパッチで構成されていてもよい。また、基準チャートKCのRGBの2次色パッチは、画像形成装置1で使用されるインクで発色可能な測色値のパッチで構成されていてもよく、さらに、JapanColor等の測色値が定められた基準色票を用いてもよい。また、基準チャートKCは、一般的な形状の基準色パッチPaを有する形態でなくてもよく、測色に利用可能な複数の色が、それぞれの位置を特定できるように配置された構成であればよい。
この基準チャートKCは、枠体62の底面部62aに形成されている開口部62bの外周に形成されているドーナツ状の凹部62cに着脱可能に取り付けられている保持部材64の上面に着脱可能に装着されている。このため、基準チャートKCは、記録媒体P等の撮像対象と同様の焦点距離で、イメージセンサ部34の2次元イメージセンサ66によって撮像することができる。
また、基準チャートKCは、上述のように、枠体62の底面部62aに形成されている開口部62bの外周に形成されているドーナツ状の凹部62cに着脱可能に取り付けられている保持部材64の上面に着脱可能に装着されている。このため、枠体62内に侵入したゴミ等が基準チャートKC表面に付着しても、保持部材64とともに基準チャートKCを取り外して、基準チャートKCを清浄に清掃した後に、再度、取り付けることができ、基準チャートKCの測定精度を向上させることができる。
撮像ユニット60には、四角形状の枠体62の四隅それぞれの位置の基板31に、照明光源68が配設されている。照明光源68としては、例えば、上記照明光源37と同様のLED等が用いられている。照明光源68は、基準チャートKCおよび開口部64aを通して記録媒体P上の撮像対象に均一に照明光を照射する。照明光源68は、その配置位置は、上記枠体62内の四隅の基板61に限るものではなく、基準チャートKCおよび開口部64aを通して記録媒体P上の撮像対象に均一に照明光を照射する位置であれば、適宜の位置でよい。なお、照明光源68の種類はLEDに限定されるものではない。例えば、有機ELなどを照明光源68として用いるようにしてもよい。有機ELを照明光源68として用いた場合は、太陽光の分光分布に近い照明光が得られるため、測色精度の向上が期待できる。
そして、基準チャートKCの表面上であって、照明光源68からの入射光がイメージセンサ部65に対して正反射となる正反射領域SAには、図26に示すように、それぞれ拡散板70が配設されている。拡散板(正反射防止部材)70は、図27および図28に実線矢印で示すように、照明光源68からの入射光が、図27および図28に破線矢印で示すイメージセンサ部65に対する正反射光となることを防止して、イメージセンサ部65以外の方向に拡散させる。
したがって、照明光源68の正反射光が該枠体62外の被写体および該枠体62内の基準チャートKCの画像と重なってイメージセンサ部65に入射されることを防止することができるとともに、被写体と基準チャートKCに均等に照明光を照射することができる。これにより、撮像ユニット60は、被写体と基準チャートKCを高精度にかつ常に安定した位置関係で撮像することができる。
また、撮像ユニット60では、枠体62の底面部62aに取り付けられている保持部材64の中央部に形成されている開口部64aに、凹レンズ(被写体用光路長変更部材)80が嵌め込まれている。凹レンズ80は、開口部64aを通した記録媒体Pと2次元イメージセンサ66との光路中に配設されている状態となっている。
凹レンズ80は、イメージセンサ部65の光軸上に形成されている開口部64aに嵌め込まれている。このため、イメージセンサ部65の光軸上に凹レンズ80の中心が位置する。凹レンズ80としては、記録媒体Pの撮像面からイメージセンサ部65への光路長が、基準チャートKCからイメージセンサ部65への光路長に一致させる曲率の凹レンズが用いられている。
すなわち、撮像ユニット60では、イメージセンサ部65から見た場合、保持部材64上の基準チャートKCと開口部64aを通した撮像対象(例えば、記録媒体P上に形成される測色調整パッチCP)との距離が異なる。このため、基準チャートKCに焦点距離を合わせて、撮像対象を撮像すると、焦点距離が基準チャートKCの距離であるため、撮像対象の位置から外れ、焦点が合わない状態となる。
ところが、本実施形態の撮像ユニット60は、撮像対象を撮像する開口部64aに、凹レンズ80が嵌め込まれており、凹レンズ80の曲率に応じて、撮像対象の焦点距離が、撮像対象の位置まで引き伸ばされた状態(光路長が変更された状態)で撮像される。
このように、撮像ユニット60では、開口部64aが、イメージセンサ部(センサ部)65に相対向する位置の底面部62aに嵌め込まれている保持部材64の中央に形成されている。そして、基準チャートKCが、該開口部64aを中心とする所定幅の環状(ドーナツ状)の領域に設けられている。また、照明光源68が、基準チャートKCおよび開口部64aを通して撮像される被写体へ略同じ照明条件で照明する位置である枠体62の上部四隅に配設されている。そして、拡散板(正反射防止部材)70が、複数の照明光源68による全ての正反射領域SAに配設されている。
したがって、枠体62内に取り付けられた照明光源68からの正反射光が該枠体62外の被写体および該枠体62内の基準チャートKCの画像と重なってイメージセンサ部65に入射されることを拡散板70によって防止することができ、被写体と色基準チャートKCを常に安定した位置関係で撮像することができる。
なお、上記説明では、凹レンズ80が、開口部64aに埋め込まれている場合について説明したが、凹レンズ80は、開口部64aに埋め込まれている構成に限るものではなく、開口部64aを通した撮像対象とイメージセンサ部65との光路上であれば適宜の位置、例えば、図29に示すように、開口部64aの周囲の保持部材64上に配置してもよい。ただし、開口部64aとイメージセンサ部65との間の適宜の位置に配置する場合、基準チャートKCを撮像する光路の邪魔にならない位置であることが必要であり、また、凹レンズ80の曲率を、配置位置に合わせたものとする必要がある。
また、撮像ユニット60では、凹レンズ80および開口部64aを通して記録媒体Pの撮像面に照射する照明光と、基準チャートKCを照射する照明光とは、同一の照明光源37からの照明光であり、同じ照明条件で基準チャートKCと記録媒体Pの撮像面を同時に撮像することができる。
なお、上記説明では、拡散板70が基準チャートKC上に配設されている場合について説明したが、拡散板は、基準チャートKC上に配設されている構成に限るものではない。
例えば、図30から図32に示すように、拡散板(正反射防止部材)71は、基板61と底面部62aとの間の途中位置に配設されていてもよい。この場合、拡散板71は、照明光源68の配設されている枠体62の四隅の角の枠体62の壁面からイメージセンサ部65の真下である枠体62の中央付近まで延在する拡散板部71aと、中央部に形成されて各拡散板部71aが連結する円形部71bと、円形部71bの中心に形成されている開口部71cと、を有している。
拡散板部71aは、図31および図32に示すように、枠体62への取り付け部から中央の円形部71bに至るまでの全ての上面(照明光源68側の面)が階段状の拡散面71aaとなるように形成されている。拡散板部71aは、図31に破線矢印で示すように、枠体62の底面部62aで反射した正反射光がイメージセンサ部65に入射するのを防止するために、照明光源68からの入射光を、図31に実線矢印で示すように、拡散面71aaによってイメージセンサ部65以外の方向に拡散させる。
拡散板71は、保持部材64aの中央の開口部64aおよび凹レンズ80を通して入射される撮像ユニット60外の被写体からの反射光を、開口部71cを通過させてイメージセンサ部65に入射させる。
なお、図30から図32では、拡散板71は、その拡散板部71aの照明光源68側の面が、階段状の拡散面71aaとなっているが、階段状の拡散面に限るものではなく、例えば、図33に示すような円弧状の拡散面71abを有する拡散板部71aであってもよいし、図34に示すような細かい凹凸加工された拡散面71acであってもよい。
さらに、上記説明においては、保持部材64の開口部64aを通過する撮像対象とイメージセンサ部65との光路上に、光路長を変更する光路長変更部材として、凹レンズ80を配置した場合について説明した。しかし、光路長を変更する光路長変更部材としては、凹レンズ80に限るものではなく、例えば、図35に示すように、所定の屈折率を有する透過部材81を配置してもよい。
この場合、透過部材81は、例えば、図35に示すように、保持部材64の開口部64aに嵌め込まれる。透過部材81は、撮像対象の焦点距離を、透過部材81がないときの焦点距離から引き伸ばした状態(光路長が変更された状態)で撮像させる。
すなわち、撮像面である基準シートKSの基準色パッチKPおよび被写体である測色調整シートCSの測色調整色パッチCPからイメージセンサ部65への光路長(焦点距離)と基準チャートKCからイメージセンサ部65への光路長(焦点距離)が一致するように、透過部材81の屈折率が設定されている。
したがって、イメージセンサ部65に対する基準チャートKCの焦点位置と被写体(基準シートKSの基準色パッチKPおよび測色調整シートCSの測色調整色パッチCP)の焦点位置を一致させることができる。
また、透過部材81は、図35に示したように、保持部材64の開口部64aに嵌め込むことで取り付けているが、透過部材81の取り付け構造としては、嵌め込み構造に限るものではない。例えば、図36に示すように、透過部材81は、開口部64aの周囲の保持部材64上に配置されていてもよい。ただし、開口部64aとイメージセンサ部65との間の適宜の位置に配置する場合、基準チャートKCを撮像する光路の邪魔にならない位置や形状(円錐形状等)であることが必要であり、また、透過部材81の屈折率を、配置位置に合わせたものとする必要がある。
なお、上記実施形態においては、測色処理を、画像形成装置1の測色制御部106が行なっているが、測色処理は、画像形成装置1内部で実行する必要はない。例えば、図37に示すように、画像形成システム(測色システム)200として、画像形成装置210が、外部装置220に接続されている場合、画像形成装置210で撮像した画像データを外部装置220に出力し、該外部装置220が測色処理を伴う色調整処理を行うようにしてもよい。この場合、外部装置220が、色調整後の画像データを画像形成装置210に出力する。そして、画像形成装置210が、外部装置220からの画像データに基づいて画像形成する。
すなわち、画像形成装置210は、エンジン211、操作表示部212、I/F部213及びその他のI/F部214等を備えており、各部は、バス215により接続されている。
また、外部装置220は、例えば、通常のハードウェア構成とソフトウェア構成のコンピュータ等を用いることができ、ソフトウェアとして本実施例の測色処理を伴う色調整処理を実行する測色プログラムを含む色調整プログラムを導入することで、測色処理を伴う色調整処理を実行する。外部装置220は、CPU221、メモリ部222、画像処理部223、通信I/F部224及びI/F部225等を備えており、各部は、バス226により接続されている。メモリ部222は、ROM227、RAM228及びハードディスク(HDD)229等を備えている。
画像形成装置210は、I/F部213により回線230により外部装置220に接続されている。回線230は、専用線、LAN(Local Area Network)等のネットワーク、インターネット等であって、有線であっても、無線であってもよい。
画像形成装置210は、外部装置220の制御下で、外部装置220から送られてくる画像データに基づいてエンジン211で、記録媒体に画像を形成出力する。エンジン211は、インク噴射方式等で記録媒体に画像を形成する。操作表示部212は、各種操作キー及びLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ等を備えていて、画像形成装置210の動作に必要な各種操作が操作キーによって行われるとともに、画像形成装置210からユーザに通知する各種情報をディスプレイに表示出力する。その他I/F部214は、拡張ユニットの接続等に使用される。
エンジン211は、上記の実施形態で説明したと同様の主走査方向に移動するキャリッジを備えている。該キャリッジに、上記の実施形態で示した撮像ユニット30が取り付けられている。画像形成装置210は、外部装置220のCPU221の制御下で、外部装置220から送られてくる測色調整色パッチCPの色パッチデータに基づいて記録媒体に、該測色調整パッチCPを形成して測色調整シートCSを生成する。画像形成装置210は、生成した測色調整シートCSの測色調整パッチCPを撮像ユニット30で読み取って、I/F部213を介して外部装置220に送信する。
外部装置220は、画像形成装置210の動作制御を行う画像形成制御プログラムや本実施形態の測色処理を伴う色調整処理を行なう色調整プログラム及び必要なデータがハードディスク229またはROM227に格納されている。CPU221がROM227またはハードディスク229内のプログラムに基づいて画像形成装置210を制御することで、画像形成装置210としての基本処理を実行させるとともに、本実施形態の測色処理を伴う色調整処理を実行する。
ハードディスク229は、上記プログラムを格納するとともに、色調整処理を実行するのに必要な各種データを格納する。ハードディスク229は、特に、上記の実施形態で説明した基準シートKSに配列形成されている複数の基準色パッチKPの測色結果のLab値とXYZ値のうち、少なくともいずれか、該基準シートKSの基準パッチKPを画像形成装置210の撮像ユニット30で読み取ったときの撮像基準RGB値、基準値線形変換マトリックス、近傍点のテーブルと選択RGB値線形変換マトリックス、基準シートKSと同時に読み取った基準チャートKCの各色パッチの初期基準RGB値RdGdBd、測色調整シートCSの測色調整色パッチCPを読み取ったときに同時に読み取った基準チャートKCの基準パッチの測色時基準RGB値RdsGdsBdsおよび測色時基準RGB値RdsGdsBdsを初期基準RGB値RdGdBdに変換する基準RGB間線形変換マトリックス等を格納する。
通信I/F部224は、ネットワーク等の回線を介してスキャナ装置、複合装置、他の外部装置等の画像処理装置に接続されており、画像形成装置210に画像出力させる画像データを受信する。
画像処理部223は、画像データに対して画像形成装置210のエンジン211で形成出力するのに必要な各種画像処理を施す。
CPU221は、上述のように、画像形成装置210の動作を制御するとともに、測色制御部106の演算部124、特に、測色値算出部126が実行する測色処理を実行して測色値を求め、該測色値に基づいて画像データに対して色調整を施して、画像形成装置210に出力する。
なお、図37の画像形成システム200では、画像形成装置210の動作を外部装置220が制御しているが、画像形成装置210自体がCPU等のコントローラを備えて、画像形成動作自体については、該コントローラが制御を行い、測色値を求める測色処理のみ、または、測色処理を含む色調整処理についてのみ外部装置220が実行してもよい。
このように、少なくとも画像形成装置210の外部装置で測色処理または測色処理を含む色調整処理を実行すると、安価な画像形成装置210においても安価にかつ適切に色再現性を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。