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JP5621031B1 - 空気調和装置およびその空気調和方法 - Google Patents

空気調和装置およびその空気調和方法 Download PDF

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Abstract

【課題】空気調和装置において、多くの電力を消費することなく外気が設定温度を超えても設定温度以下の空気を導入可能とする。【解決手段】空気調和装置1は、サーバ21を収容するサーバ収容ボックス6内の温度を設定温度以下に保つ。空気調和装置1は、サーバ収容ボックス6内に外気F0を吸入する吸気ファン4と、吸気ファン4が吸入した空気の温度を設定温度以下に保つ蓄熱材3と、蓄熱材3によって設定温度以下に保たれた空気をサーバ21に導いて熱交換させ、熱交換した空気をサーバ収容ボックス6の外部に排出する排気ファン62とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、サーバ、ストレージ、通信装置など発熱を伴う電子装置に代表される発熱体を収容するボックス内の温度を、この発熱体が動作可能な設定温度以下に保つための空気調和装置およびその空気調和方法に関する。
通信装置やサーバやストレージなど情報通信装置は、通信ビル内の通信機械室や、データセンタなどへ収容された状態で、ネットワークに接続される。通信機械室やデータセンタでは、空気調和装置が設置される。この空気調和装置は、装置収容空間の温度を情報通信装置の動作温度範囲に保つように制御する。
空気調和装置は、冷媒の気体・液体間の相変化時の熱交換機能を利用することで空気を冷却するものが多い。ここで冷媒は、例えばフロンなどである。
このような冷媒を用いた空気調和装置は先ず、圧縮機で冷媒を圧縮して高温・高圧ガスを生成する。この高温・高圧ガスは、室外機で冷却されて液化される。液化された高圧液は、室内の空気から気化熱を奪うことにより、室内の空気を冷却して気化され、低圧ガスとなる。空気調和装置は、低圧ガスを再び圧縮機に導入して高温・高圧ガスを生成する。冷媒を用いた空気調和装置は、このような冷凍サイクルを回すことにより、空気を冷却する。
冷媒を用いた空気調和装置は、冷媒の循環や圧縮のために多くの電力を消費する。データセンタや通信ビルの全消費電力に占める空気調和装置の消費電力の割合は、3割から5割に達すると言われている。そのため、データセンタや通信ビルの運用において、空気調和装置の低消費電力化は、重要な課題として認識されている。
データセンタに関わる最近のトレンドの一つに、コンテナ型データセンタがある。コンテナ型データセンタとは、可搬型のコンテナの内部に電源装置・空気調和装置・サーバなどの収納ラックを収容したものである。複数のコンテナ型データセンタを一ヶ所に設置して、それぞれを電源接続してネットワーク接続することで、必要規模のデータセンタを短期間に構築できるというメリットがある。また、サーバなどの電子装置が密に収容されたコンテナで空気調和を行うため、空気調和効率が高いというメリットもある。
非特許文献1には、コンテナ型データセンタの消費電力を更に削減するために、冷媒を用いた空気調和装置の他に、外気冷却を用いた空気調和装置を併用することが記載されている。外気冷却を用いた空気調和装置は、外気の温度が、通常の電子装置の動作温度範囲内であれば、外気をそのままサーバ室内に吸入し、サーバなど電子装置から排出される熱を外部へ排出することにより、冷媒を用いた空気調和装置よりも消費電力を低く抑えることを目的とするものである。
図12は、比較例における外気冷却を用いた空気調和装置1Dを示す概略の構成図である。
図12に示すように、比較例の空気調和装置1Dは、サーバ収容ボックス6と、吸気ファン4と、断熱壁61と、排気ファン62とを備え、サーバラック2に収容されるサーバ21を冷却するものである。
サーバ収容ボックス6は、例えばサーバ室やコンテナなどであり、サーバラック2を設置してサーバ21を収容するものである。サーバ収容ボックス6の一方には、吸気ファン4が設置される。サーバ収容ボックス6の他方には、排気ファン62が設置される。サーバ収容ボックス6の一方と他方との間には、サーバラック2と断熱壁61が設けられており、空気がサーバ21の内部を流れるように構成されている。
吸気ファン4は、サーバ収容ボックス6の内部に外気F0を導入するものである。
排気ファン62は、空気をサーバ21に導いて熱交換させ、熱交換した空気をサーバ収容ボックス6の外部に排出するものである。
外気F0は、吸気ファン4によってサーバ収容ボックス6であるサーバ室内やコンテナ内に設置されたサーバラック2に導入される。サーバ21は、CPU(Central Processing Unit)などの動作により発熱して温度が上昇する。この熱は、サーバ21への吸気F1により熱交換される。吸気F1は、サーバラック2の外部に排出されて排気F2となる。排気F2は、更に排気ファン62によりコンテナ外へ排出されて排気F3となる。排気F3は、環流排気F4として外部を環流するうちに温度が下降する。このような空気の流れにより、サーバ収容ボックス6が収容するサーバ21を、動作温度範囲に保つことができる。
外気冷却を用いた比較例の空気調和装置1Dは、冷媒を用いた空気調和装置とは異なり、圧縮機やガス・液体を循環させる機構などが不要である。比較例の空気調和装置1Dが電力を消費する部位は、吸気ファン4や排気ファン62に限定されるので、消費電力を劇的に低減することができる。そのため、比較例の空気調和装置1Dは、コンテナ型データセンタなどの消費電力を低減して電力効率を向上させる上で、極めて有効である。
一方、外気冷却を用いた空気調和装置1Dでは、サーバ収容ボックス6内の温度冷却が外気F0によってなされるため、外気F0の温度よりも下げることはできないという問題がある。通常、サーバ21や通信装置などに代表される電子装置の動作温度の上限は、摂氏25〜35度であると言われている。外気F0の温度が、電子装置の動作温度の上限を超える場合には、外気冷却を用いた空気調和装置1Dから、冷媒を用いた空気調和装置に切り替えて冷却することになる。サーバ収容ボックス6の設置環境によっては、外気温度が電子装置の動作温度の上限を超える頻度が高まり、全体として低消費電力化を図ることができなくなる虞がある。
図13は、一日の外気温度変化を定性的に示したグラフである。図13の縦軸は、外気温度を摂氏で示している。図13の横軸は、時間経過を示している。グラフの実線は、外気温度teを示している。グラフの破線は、電子装置の動作温度の上限、かつ、コンテナ内の設定温度の上限を示している。グラフのハッチング部分は、冷媒を用いた空気調和装置が動作する時間帯を示している。
図13のグラフの破線は、コンテナ内の設定温度の上限が摂氏28度であることを示している。外気温度teが設定温度を超えた時間帯は、外気冷却による空気調和装置1D(図12参照)を利用することはできず、冷媒を用いた空気調和装置を用いることになる。グラフでは、この時間帯をハッチングで示している。
例えば真夏日などの気温が30度を超える状況では、外気冷却を用いた空気調和装置を用いることはできない。
「外気冷却データセンタ・外気の有効活用によるグリーン化と大幅なコストダウンの両立、データセンタサービスの価格競争力向上を実現」、[online]、平成25年4月、NECネッツエスアイ株式会社・ネットワークインフラ事業本部、[平成25年10月9日検索]、インターネット<URL:http://www.nesic.co.jp/solution/dc/gaiki.html>
比較例に示した外気冷却を用いた空気調和装置は、外気の温度がコンテナ内の電子装置の動作温度の上限を超えた場合に用いることができない。このように、外気温度が設定温度を越える場合には、冷媒を用いた空気調和装置を用いる必要があり、多くの電力を必要とする。
本発明は、前記した問題を解決し、外気が設定温度を超えた場合でも、多くの電力を消費することなく設定温度以下の空気を導入可能な空気調和装置およびその空気調和方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、発熱体を収容する発熱体収容ボックス内を設定温度以下に保つ空気調和装置であって、外部空気を吸入する外気吸入部および外部空気調和装置によって冷却された空気を吸入する冷気吸入部を備える吸気部と、前記吸気部が吸入した空気を設定温度以下に保つ蓄熱材を格納し、前記吸気部が吸入した空気と当該蓄熱材とを近接させて熱交換を行う蓄熱材収容ボックスと、前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気を前記発熱体収容ボックスに導く空気導入部と、前記蓄熱材によって設定温度に保たれた空気を前記発熱体に導いて熱交換させ、熱交換した空気を当該発熱体収容ボックスの外部に排出する排気部と、前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気が設定温度以下ならば前記外気吸入部を介して空気を吸入し、前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気が設定温度を超えている場合において、前記発熱体収容ボックスの外部の空気が設定温度以下ならば、前記外気吸入部を介して空気を吸入し、当該発熱体収容ボックスの外部の空気が設定温度を超えたならば、前記冷気吸入部を介して冷気を吸入するように前記吸気部を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする空気調和装置とした。
このようにすることで、外気が設定温度を超えても、多くの電力を消費することなく設定温度以下の空気を導入可能となり、その結果、外気冷却を用いた空気調和装置の適用時間帯を広げることができ、かつ、消費電力を低減化できる。更に、外気と発熱体との間の熱交換の効率を向上させることができ、外部空気調和装置の動作を最小限に抑えることができる。蓄熱材の量を抑えることにより、空気調和装置を軽量化することができる。
請求項2に記載の発明では、当該空気調和装置の外部環境は、高温と低温とを繰り返し、前記蓄熱材は、低温の外部環境の空気によって凝固したのち、高温の外部環境の空気によって、すべて融解しないだけの量を備えている、ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置とした。
このようにすることで、空気調和装置は、冷媒を用いた外部空気調和装置を動作させることなく、設定温度以下の空気を常に導入可能となる。更に、冷媒を用いた外部空気調和装置の設置を省略することができる。
請求項3に記載の発明では、前記蓄熱材が前記蓄熱材収容ボックスに対して着脱交換可能であるか、または、前記蓄熱材収容ボックスが前記発熱体収容ボックスに対して着脱交換可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和装置とした。
このようにすることで、蓄熱材を取り外して、他の冷却手段で冷却して蓄熱作用を持たせることができると共に、予備の蓄熱材により吸熱効果を復活させることができる。
請求項4に記載の発明では、前記発熱体収容ボックスは、傾斜させて設置され、当該発熱体収容ボックスの上部に外部に空気を排出する前記排気部が接続され、当該発熱体収容ボックスの下部に前記空気導入部が接続される、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の空気調和装置とした。
このようにすることで、ファンなどの空気流発生機構を削減したり、ファンの回転速度を遅くして消費電力を更に低減することが可能となる。
請求項に記載の発明では、発熱体を収容する発熱体収容ボックス内を設定温度以下に保つ空気調和装置の空気調和方法であって、吸気部により、外気吸入部を介して外部の空気、または、冷気吸入部を介して外部空気調和装置によって冷却された空気を吸入し、前記吸気部が吸入した空気を設定温度以下に保つ蓄熱材を格納した蓄熱材収容ボックスにより、前記吸気部が吸入した空気と当該蓄熱材とを近接させて熱交換を行い、空気導入部により、前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気を前記発熱体収容ボックスに導き、排気部により、前記蓄熱材によって設定温度以下に保たれた空気を前記発熱体に導いて熱交換させ、熱交換した空気を当該発熱体収容ボックスの外部に排出し、制御装置により、前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気が設定温度以下ならば前記外気吸入部を介して空気を吸入し、前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気が設定温度を超えている場合において、前記発熱体収容ボックスの外部の空気が設定温度以下ならば、前記外気吸入部を介して空気を吸入し、当該発熱体収容ボックスの外部の空気が設定温度を超えたならば、前記冷気吸入部を介して冷気を吸入するように前記吸気部を制御する、ことを特徴とする空気調和装置の空気調和方法とした。
このようにすることで、外気が設定温度を超えても、多くの電力を消費することなく設定温度以下の空気を導入可能となり、その結果、外気冷却を用いた空気調和装置の適用時間帯を広げることができ、かつ、消費電力を低減化できる。更に、外気と発熱体との間の熱交換の効率を向上させることができ、外部空気調和装置の動作を最小限に抑えることができる。蓄熱材の量を抑えることにより、空気調和装置を軽量化することができる。
本発明によれば、外気が設定温度を超えても、多くの電力を消費することなく設定温度以下の空気を導入可能な空気調和装置およびその空気調和方法を提供することが可能となる。
第1の実施形態における基本構成の空気調和装置を示す概略の構成図である。 蓄熱材の特性の説明図である。 第1の実施形態におけるサーバボックス吸気の温度変化を示すグラフである。 第2の実施形態における蓄熱材を別室化した空気調和装置を示す概略の構成図である。 第3の実施形態における車載化した空気調和装置を示す概略の構成図である。 第3の実施形態における車載化した空気調和装置を示す側面図である。 第3の実施形態における車載化した空気調和装置を示す概略のブロック図である。 第3の実施形態における車載化した空気調和装置の処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態における空気調和装置を示す側面図である。 日本における気温を示すグラフである。 蓄熱材の融点と日本において蓄熱材効果が表れる日数比率を示すグラフである。 比較例における外気冷却を用いた空気調和装置を示す概略の構成図である。 一日の外気温度変化を定性的に示したグラフである。
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の第1の実施形態については、図1〜図3を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態における基本構成の空気調和装置1を示す概略の構成図である。
図1に示すように、空気調和装置1は、サーバ収容ボックス6と、吸気ファン4と、蓄熱材3と、断熱壁61と、排気ファン62とを備え、サーバラック2に収容されるサーバ21を冷却するものである。
サーバ収容ボックス6(発熱体収容ボックス)は、例えばサーバ室やコンテナなどであり、サーバラック2を設置し、動作時に発熱するサーバ21(発熱体)を収容するものである。サーバ収容ボックス6の一方には、吸気ファン4が設置され、吸気ファン4の近傍には蓄熱材3が設置される。サーバ収容ボックス6の他方には、排気ファン62が設置される。サーバ収容ボックス6の一方と他方との間には、サーバラック2と断熱壁61が設けられており、空気がサーバ21の内部を流れるように構成されている。
吸気ファン4(吸気部)は、サーバ収容ボックス6の内部に外気F0を導入して、空気流F1aとするものである。
蓄熱材3は、例えば、融点が28度のパラフィン系材料と、このパラフィン系材料が融解したときに流れ出さないような密閉構造とを備えている。蓄熱材3は、吸気ファン4が吸入した空気流F1aを熱交換して設定温度以下に保ち、設定温度以下の空気流F1bをサーバ21に導入するものである。空気調和装置1の外部環境は、高温と低温とを繰り返す。蓄熱材3の量は、低温の外部環境の空気によって凝固したのち、高温の外部環境の空気によって、すべて融解しないだけの量である。これにより、冷媒を用いた外部空気調和装置を動作させることなく、サーバ21を設定温度に保つことができる。更に、冷媒を用いた外部空気調和装置の設置を省略することができる。
排気ファン62(排気部)は、蓄熱材3によって設定温度に保たれた空気流F1bをサーバ21に導いて熱交換させ、熱交換した空気をサーバ収容ボックス6の外部に排出するものである。
外気F0は、吸気ファン4によって、サーバ収容ボックス6であるサーバ室内やコンテナ内に導入され、空気流F1aとなる。空気流F1aは、蓄熱材3との熱交換を行って、蓄熱材3の融点付近の温度である空気流F1bとなる。蓄熱材3の融点とは、この蓄熱材3が固体から液体への相変化する温度である。空気流F1bは、サーバラック2に導入される。
サーバ21は、CPUなどの動作により発熱して温度が上昇する。この熱は、サーバ21への空気流F1bにより熱交換される。空気流F1bは、サーバラック2の外部に排出されて排気F2となる。排気F2は、更に排気ファン62によりコンテナ外へ排出されて排気F3となる。排気F3は、環流排気F4として外部を環流するうちに温度が下降する。空気調和装置1は、このような空気の流れにより、外気F0の温度変動に関わらず、サーバ収容ボックス6が収容するサーバ21を設定温度以下に保つことができる。
図2(a)〜(c)は、蓄熱材の特性の説明図である。図2(a)は、蓄熱材の性質を定性的に説明する概念図である。図2(b)は、外気温度上昇時の蓄熱材の温度変化を示すグラフである。図2(c)は、外気温度下降時の蓄熱材の温度変化を示すグラフである。
図2(a)により、蓄熱材の性質と、その蓄熱動作とを説明する。
蓄熱材が低温かつ固体の状態で、外気温度が上昇して蓄熱材の融点tmを超えたならば、蓄熱材は、融解して液体に相変化しつつ周囲から吸熱する。そのため蓄熱材は、周辺の空気を融点tmに保つために冷やそうとするように見える。
蓄熱材が高温かつ液体の状態で、外気温度が下降して蓄熱材の凝固点tf以下になると、液体から固体への相変化が起こる。蓄熱材は、凝固して固体に相変化しつつ周囲に放熱する。そのため蓄熱材は、周辺の空気との間で、温度を凝固点tfに保つために熱を発しているように見える。なお、多くの物質において融点tmと凝固点tfとは同一である場合が多い。本実施形態の蓄熱材3では、融点tmと凝固点tfとは同一である。
このように、外気温度が融点tmや凝固点tfを横切って、蓄熱材が相変化を起こす際に蓄熱材と周囲の空気との間で、温度を融点tm付近や凝固点tf付近に保つような熱交換が起こる。
図2(b)は、外気温度上昇時の蓄熱材の温度変化を示すグラフである。図2(b)の縦軸は、温度を示している。図2(b)の横軸は、時間経過を示している。グラフの太い破線は、外気温度teの時間的変化を示している。グラフの太い実線は、蓄熱材温度tsの時間的変化を示している。グラフの細い破線は、蓄熱材の融点tmを示している。
外気温度teは、時間と共に線形に上昇しており、時刻T0において、蓄熱材の融点tmを超える。これにより蓄熱材は、固体から液体への相変化を開始する。
時刻T0〜T1の間において、蓄熱材温度tsは、融点tm付近に留まっている。このとき蓄熱材は、一部が固体のままであり、一部が液体に相変化している。
時刻T1において、蓄熱材温度tsは、再び上昇を開始する。このとき蓄熱材は、すべて液体に相変化している。
図2(c)は、外気温度下降時の蓄熱材の温度変化を示すグラフである。図2(c)の縦軸は、温度を示している。図2(c)の横軸は、時間経過を示している。グラフの太い破線は、外気温度teの時間的変化を示している。グラフの太い実線は、蓄熱材温度tsの時間的変化を示している。グラフの細い破線は、蓄熱材の凝固点tf(=融点tm)を示している。
外気温度teは、時間と共に線形に下降しており、時刻T2において、蓄熱材の凝固点tf以下となる。これにより蓄熱材は、液体から固体への相変化を開始する。
時刻T2〜T3の間において、蓄熱材温度tsは、凝固点tf付近に留まっている。このとき蓄熱材は、一部が液体のままであり、一部が固体に相変化している。
時刻T3において、蓄熱材温度tsは、再び下降を開始する。このとき蓄熱材は、すべて固体に相変化している。
このように、外気温度teが変動しても蓄熱材温度tsは、蓄熱材の融点tmかつ凝固点tfの付近に留まる傾向がある。
図3は、第1の実施形態におけるサーバ収容ボックス6に導入される空気流F1bの温度変化を示すグラフである。図3の縦軸は、温度を摂氏で示している。図3の横軸は、時間の経過を示している。グラフの太実線は、外気温度teを示している。グラフの太破線は、蓄熱材3からの空気流F1bの温度tbを示している。
図3に示すように、第1の実施形態では、外気温度teの変化に対して、サーバ21に導入される蓄熱材3からの空気流F1bの温度tbは、蓄熱材3の融点tm付近に保たれることがわかる。したがって、第1の実施形態によれば、蓄熱材3の融点tmが、コンテナの設定温度と同程度であれば、外気温度teに関わらずサーバ21へ導入される空気の温度を融点tm付近に保つことができる。よって、冷媒を用いた外部の空気調和装置を利用しなくても、所望の空気調和を実現することができる。
図4は、第2の実施形態における蓄熱材3を別室化した空気調和装置1Aを示す概略の構成図である。
図4に示すように、第2の実施形態の空気調和装置1Aは、第1の実施形態の空気調和装置1(図1参照)とは異なり、蓄熱材3を収納する部位を、サーバ収容ボックス6(コンテナ)とは独立させた蓄熱材収納ボックス7としている。この蓄熱材収納ボックス7は、サーバ収容ボックス6との間を接続パイプ74で接続している。吸気ファン4は、外気F0を蓄熱材収納ボックス7に導くものである。接続パイプ74は、蓄熱材収納ボックス7から出力される空気流F1bを、サーバ収容ボックス6(コンテナ)へ導くものである。接続パイプ74は、蓄熱材収納ボックス7とサーバ収容ボックス6とを着脱可能に接続している。更に蓄熱材収納ボックス7は、蓄熱材3を着脱可能としている。
第2の実施形態の空気調和装置1Aは、サーバ収容ボックス6と蓄熱材収納ボックス7とを独立に構成している。空気調和装置1Aは、閉じた蓄熱材収納ボックス7の内部で、蓄熱材3と外気F0とを近接させて熱交換を行う。これにより、熱交換の効率が向上する。
第2の実施形態のサーバ収容ボックス6も、蓄熱材3とサーバ21とを単一のサーバ収容ボックス6内に収容する第1の実施形態と比較して、内部空間に占めるサーバ21の割合が高く、無駄な空間が無くなり、よって効率的に空気調和を図れる。
第2の実施形態の蓄熱材収納ボックス7は、サーバ収容ボックス6に対して着脱可能である。これにより、蓄熱材収納ボックス7を取り外して、他の冷却手段で冷却して蓄熱作用を持たせることができる。
更に蓄熱材収納ボックス7は、蓄熱材3を着脱可能としている。これにより蓄熱材3自体を取り外して、他の冷却手段で冷却して蓄熱作用を持たせることができる。
例えば、蓄熱材3の融点tmよりも外気温度teが高い状態が長時間続くと、蓄熱材3が融解してすべて液体に相変化し、吸熱効果と温度調整機能とが消失する。そのような場合には、融解した蓄熱材3を予備の固体の蓄熱材3に交換することや、固体の蓄熱材3を備える予備の蓄熱材収納ボックス7を、融解した蓄熱材3を備える蓄熱材収納ボックス7と交換することで、吸熱効果を復活させることができる。
図5は、第3の実施形態における車載化した空気調和装置1Bを示す概略の構成図である。
第3の実施形態の空気調和装置1Bは、第2の実施形態の空気調和装置1Aなどを車載化したことを特徴としている。第3の実施形態の空気調和装置1Bは、車体5に搭載される。空気調和装置1Bは、第2の実施形態の空気調和装置1Aと同様な構成に加えて更に、外気吸気口71aを備える外気切替弁71と、エアコン吸気口72aを備えるエアコン切替弁72と、排気口63と、排気パイプ64とを備えている。
外気吸気口71aは、この車体5の外部の空気である外気F0を吸入するものである。外気切替弁71は、外気F0を取り入れるか否かを切り替える電動弁である。外気吸気口71aと外気切替弁71とは、外部の空気を吸入する外気吸入部である。
エアコン吸気口72aは、この車体5に設置された外部空気調和装置8(エアコン)に接続されている。エアコン切替弁72は、外部空気調和装置8が冷却した冷気F5を取り入れるか否かを切り替える電動弁である。エアコン吸気口72aとエアコン切替弁72とは、外部空気調和装置8によって冷却された空気を吸入する冷気吸入部である。
外気切替弁71とエアコン切替弁72とは、吸気ファン4に接続される。吸気ファン4は、蓄熱材収納ボックス7に接続される。蓄熱材収納ボックス7は、サーバ収容ボックス6の下側に配置されており、接続パイプ74(図4参照)によってサーバ収容ボックス6に接続される。サーバ収容ボックス6の上部には、排気口63と排気パイプ64(排気部)が設けられる。
図6は、第3の実施形態における車載化した空気調和装置1Bを示す側面図である。
第3の実施形態の空気調和装置1Bの下部には、吸気ファン4と蓄熱材収納ボックス7とを備え、その上部には、サーバ収容ボックス6と排気口63と排気パイプ64とを備えている。サーバ収容ボックス6は、接続パイプ74によって蓄熱材収納ボックス7と接続される。サーバ収容ボックス6は、一方に接続パイプ74が接続され、その反対側である他方に排気口63が設けられる。
図7は、第3の実施形態における車載化した空気調和装置1Bを示す概略のブロック図である。
第3の実施形態の空気調和装置1Bは、制御装置9と、外気温度teを計測する温度計91と、蓄熱材収納ボックス7から出る空気の温度を計測する温度計92とを備えている。制御装置9は、温度計92の測定結果に基づき、蓄熱材収容ボックス7から出る空気の温度がサーバ21の運用温度範囲以下ならば外気吸気口71aを介して空気を吸入し、空気の温度がサーバ21の運用温度範囲を超えたならばエアコン吸気口72aを介して冷気を吸入するように、外気切替弁71とエアコン切替弁72とを制御する。制御装置9は更に、温度計91の測定結果に基づき、蓄熱材収容ボックス7から出る空気の温度がサーバ21の運用温度範囲である設定温度を超えている場合において、外気が設定温度以下ならば外気吸気口71aを介して空気を吸入し、外気が設定温度を超えたならば、エアコン吸気口72aを介して冷気を吸入するように制御する、これにより、制御装置9は、蓄熱材3がすべて融解した場合であっても、サーバ21を適切に冷却し、かつ、電力の消費を最小限に抑えることができる。
以下、適宜図5、図6、図7を参照しつつ、空気の流れに沿って空気調和装置1Bの動作を説明する。
外気F0は、外気切替弁71が開かれている場合に、外気吸気口71aを介して吸入される。吸入された外気F0は、吸気ファン4内部の防塵・防湿フィルタを介して蓄熱材収納ボックス7へ導かれる。
同様に、この車両が備える外部空気調和装置8(いわゆるエアコン)が冷却した空気である冷気F5は、エアコン切替弁72が開かれている場合に、エアコン吸気口72aを介して吸入される。吸入された空気は、吸気ファン4内部の防塵・防湿フィルタを介して蓄熱材収納ボックス7へ導かれる。
蓄熱材収納ボックス7の内部には、空気の流路に沿って蓄熱材3が収納されている。この中で、空気は、蓄熱材3と熱交換することにより蓄熱材3の融点に冷却される。冷却された空気は、サーバ収容ボックス6に導かれる。サーバ収容ボックス6には、サーバラック2などに平板状の電子装置であるサーバ21が積層されており、空気が接続パイプ74から排気口63に流れるように流路が構成されている。サーバ収容ボックス6において、接続パイプ74から導かれた空気は、各サーバ21の基板上を流れて熱交換し、接続パイプ74とは反対側に設けられた排気口63と排気パイプ64とを介して車外へ排気される。
なお、車外から空気を流入させる部分や、蓄熱材収納ボックス7からサーバ収容ボックス6へ空気を流入させる部分や、サーバ収容ボックス6から車外へ空気を排出する部分には、空気流を促進するためのファンを更に配置してもよい。
図8は、第3の実施形態における車載化した空気調和装置1Bの処理を示すフローチャートである。
空気調和装置1Bが起動すると、制御装置9は、図8に示す処理を開始する。
ステップS10において、制御装置9は、温度計91により、サーバ収容ボックス6の外部である外気温度を測定する。
ステップS11において、制御装置9は、外気温度は、サーバ21の運用温度範囲以下であるか否かを判断する。制御装置9は、サーバ21の運用温度範囲以下であったならば(Yes)、ステップS15の処理を行い、サーバ21の運用温度範囲を超えていたならば(No)、ステップS12の処理を行う。
ステップS12において、制御装置9は、温度計92により、蓄熱材収納ボックス7から出る空気の温度を測定する。
ステップS13において、制御装置9は、蓄熱材収納ボックス7から出る空気の温度は、サーバ21の運用温度範囲以下であるか否かを判断する。制御装置9は、空気の温度がサーバ21の運用温度範囲以下であったならば(Yes)、ステップS15の処理を行い、空気の温度がサーバ21の運用温度範囲を超えていたならば(No)、ステップS14の処理を行う。
ステップS14において、制御装置9は、外部空気調和装置8で冷却された空気を吸入するように制御する。すなわち、制御装置9は、外気切替弁71を閉じてエアコン切替弁72を開き、ステップS10の処理に戻る。
ステップS15において、制御装置9は、外部の空気を吸入するように制御する。すなわち、制御装置9は、外気切替弁71を開いてエアコン切替弁72を閉じ、ステップS10の処理に戻る。
ステップS10〜S15の処理により、外気温度がサーバ21の運用温度範囲(設定温度)を超えており、かつ、蓄熱材収納ボックス7から出る空気の温度が設定温度を超えているときのみ、外部空気調和装置8で冷却した空気を取り込んでいる。これにより、外部空気調和装置8の動作を最小限に抑えることができる。更に、蓄熱材3の量を抑えることにより、空気調和装置1Bを軽量化することができる。
このように、第3の実施形態では、車外から外気を取り込み、蓄熱材収納ボックス7にて温度調整された上でサーバ収容ボックス6へ導かれ、各サーバ21の温度を調整する。サーバ収容ボックス6から排気された空気は、車外へ排出される。第3の実施形態の空気調和装置1Bによれば、車両が搭載する外部空気調和装置8(エアコン)を用いることなく、サーバ収容ボックス6が収容する各サーバ21の温度を設定温度以下に調整可能である。車載の外部空気調和装置8を用いず、これを駆動するエンジン負荷が無いので、車両の燃料の消費量を少なくできるという利点がある。また、一連の構成要素を車載としたことによって、夏季の高温時には、直射日光の当たらない建物の影や木陰など外気温度が低い環境(場所)に容易に移動可能である。よって、蓄熱材3だけではカバーできないほど外気温度が高い時間帯においても、サーバ21を動作させ続けることが可能となる。
図9は、第4の実施形態における空気調和装置1Cを示す側面図である。
図9に示すように、第4の実施形態における空気調和装置1Cは、第3の実施形態の空気調和装置1B(図6参照)に加えて更に、サーバ収容ボックス6の傾斜機構65を備えている。第4の実施形態の空気調和装置1Cは、サーバ収容ボックス6を傾斜させて設置する。これにより、サーバ収容ボックス6の発熱体である各サーバ21は、傾斜して設置され、各サーバ21と熱交換する空気流も傾斜する。蓄熱材収納ボックス7から流れる空気は、傾斜したサーバ収容ボックス6の下部から流入して、傾斜した各サーバ21と熱交換し、傾斜したサーバ収容ボックス6の上部の排気口63および排気パイプ64を介して排出される。サーバ収容ボックス6の傾斜角度θは、0度から90度までの任意の角度でよい。
サーバ収容ボックス6が格納するサーバ21は、その動作時に発熱して熱源となる。サーバ21によって熱せられた空気は、上昇する。そのため、サーバ収容ボックス6を傾斜させることで、サーバ21によって熱せられた空気は、サーバ収容ボックス6の上部に流れる。このように、第4の実施形態によれば、サーバ収容ボックス6の空気流が、サーバ21の発熱によって自然に発生する。これにより、ファンなどの空気流発生機構を削減したり、ファンの回転速度を遅くして消費電力を更に低減することが可能となる。
以下、図10、図11を適宜参照して、蓄熱材3の融点の設計基準を説明する。
外気温度を調整する上で、蓄熱材3の融点は重要である。この蓄熱材3の融点は、サーバ収容ボックス6(コンテナ)の設定温度、または、サーバ21の動作温度範囲を考慮して決定する必要がある。サーバ21に代表される電子装置の動作温度範囲は、上限温度が決められていることが多く、一般的には摂氏35度程度である。通常は、この上限温度以下で、かつ、可能な限り低い温度とすることが推奨される。
蓄熱材3の一部または全部が凝固しているときに蓄熱材3の融点よりも外気温度が高くなると、蓄熱材3は融解して。空気の温度を融点に保とうとしながら熱を放出する。蓄熱材3の効果により、サーバ収容ボックス6へ流入する空気の温度は、蓄熱材3の融点に調整される。
蓄熱材3が一部または全部が融解しているときに外気温度が蓄熱材3の凝固点(=融点)よりも低くなると、蓄熱材3は凝固して、空気の温度を凝固点(=融点)に保とうとしながら冷気を蓄積する。蓄積された冷気は、次に外気温度が上昇した時に空気を冷やす。
蓄熱材3を用いた空気調和装置1Cを、更に有効に働かせるためには、外気温度の変化に対して、サーバ21など動作温度範囲を考慮しつつ、適切に蓄熱材3の融点を設定する必要がある。これは、適切な融点を有する材料を選定する必要があるということである。
例えば一方で、蓄熱材3の融点を35度とした場合を検討する。蓄熱材3の融点以上の外気温度の場合に、蓄熱材3の効果が表れる。動作環境において、外気温度が35度を超える頻度が低ければ、蓄熱材3の効果は限定的ということになる。
他方で、蓄熱材3の融点を摂氏20度にした場合を検討する。動作環境において外気温度が摂氏20度を超える頻度は高いので、蓄熱材3の効果は高くなる。しかし、気温の最低温度が20度以上であると、蓄熱材3が冷気を蓄える時間がなくなるので、蓄熱材3による温度調整機能が働かなくなる。蓄熱材3の融点と最高気温との差が極めて大きい場合や、蓄熱材3の融点を超える時間が長時間化する場合には、蓄熱材3がすべて液体に相変化して蓄積した冷気を使い果たしてしまい、蓄熱材3の効果がなくなる虞がある。よって、蓄熱材3の融点は、動作環境の外気温度を考慮して設定する必要がある。
図10(a),(b)は、日本の都市における日最高気温を1年間に亘ってプロットしたグラフである。グラフの縦軸は、日最高気温を摂氏で示している。グラフの横軸は、2012年1月1日からの経過日数を示している。このグラフは、気象庁のデータを利用してプロットしている。
図10(a)は、2012年の1年間に亘る那覇の日最高気温を示すグラフである。
那覇では、夏場の最高気温が30度以上となる日が続いていることがわかる。
図10(b)は、2012年の1年間に亘る東京の日最高気温を示すグラフである。
東京でも那覇と同様に、夏場の最高気温が30度以上となる日が続いていることがわかる。
図11は、蓄熱材の融点と日本において蓄熱材効果が表れる日数比率を示すグラフである。図11の横軸は、蓄熱材3の融点を示している。図11の縦軸は、蓄熱材3による空気調和が機能する日数の比率を示している。図11に示すグラフは、那覇・福岡・大阪・東京・札幌の主要5都市における2012年の1年間の日最高気温のデータを平均化して、日本国内における傾向としている。
これによると、蓄熱材3の融点が20〜27度に設定した場合、日数比率は約25%となる。
これに対して、蓄熱材3の融点を28度以上に設定すると、それにつれて日数比率は低下する。蓄熱材3の融点を35度に設定すると、日数比率は2%程度まで低下する。この試算はあくまで、主要都市部の気象庁データに基づいており、サーバ収容ボックス6(コンテナ)設置環境や季節など状況によって大きく異なることも考慮する必要がある。夏場の都市部では、気象庁のデータ以上に高温になる環境も多く存在するからである。
図10(a),(b)のグラフを検討すると、蓄熱材3の融点は低ければ低いほどよいように思われる。しかし一方で、蓄熱材3の融点を余り低く設定すると、蓄熱材3の融点と最高気温との差が大きい状況や、蓄熱材3の融点よりも最低気温が高い状況が生じ、蓄熱材3の効果が表れない日が増える。蓄熱材3の融点を27度以下に設定しても日数比率がさほど変わらないのに対して、蓄熱材3による空気調和が効果を発揮してほしい夏場の高気温日に、蓄熱材3の効果が表れないという状況が発生する。ただし、摂氏27度に設定した場合には、地域によっては蓄熱材3の効果が低くなる虞がある。よって、摂氏27度から幾らかのマージンを持たせる必要がある。
以上を勘案すると、蓄熱材3の融点の上限は、サーバ21の動作温度範囲の上限と考えられる摂氏35度とするのが適切である。蓄熱材3の融点の下限は、蓄熱材3の融点を下げても、蓄熱材3の効果が表れる日数比率が変わらなくなる摂氏27度から、2度のマージンを持たせた摂氏25度とするのが適切である。
よって第4の実施形態で用いられる蓄熱材3の融点は、摂氏25度〜35度のうちいずれかの温度である。これにより、空気調和装置1Dの効果が最も求められる夏場の高気温日に対応可能であり、かつ、蓄熱材3の効果が表れる日数比率を多くすることができる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(e)のようなものがある。
(a) 蓄熱材3は、パラフィン系材料に限られず、酢酸ナトリウム3水塩や、硫酸ナトリウム10水塩や、有機酸や、脂肪酸、糖、アルコール、その他の物質による潜熱蓄熱材であってもよく、限定されない。
(b) 蓄熱材3は、密閉容器に限られず、マイクロカプセルなど密閉されていてもよく、限定されない。
(c) この空気調和装置1が調和した空気で熱交換するものは、サーバ21に限られず、任意の電子装置や、任意の物体(発熱体)であってもよい。
(d) 第3の実施形態の空気調和装置1Bの制御装置9は、外部空気調和装置8を制御可能としてもよい。これにより、外気温度が設定温度を超え、かつ、蓄熱材3がすべて融解しているときであっても、制御装置9は、外部空気調和装置8を制御してサーバ21を冷却し、サーバ21の動作を継続させることができる。外気温度が設定温度以下のとき、制御装置9は、外気でサーバ21を冷却して外部空気調和装置8の動作を停止させ、その消費電力を削減可能である。
(e) 第4の実施形態のサーバ収容ボックス6の傾斜に限られず、サーバ収容ボックス6は、サーバ21を傾斜して配置して、サーバ収容ボックス6の下部に接続パイプ74を接続し、上部に排気口63を設けてもよい。
本発明によれば、データセンタ・通信ビル・コンテナ型データセンタ・各種サーバ収容ボックスなどの空気調和を行う空気調和装置の消費電力を極めて低くすることができる。そのため、環境に配慮した空気調和装置として広く活用されることが期待される。
1,1A〜1D 空気調和装置
2 サーバラック
21 サーバ (発熱体)
3 蓄熱材
4 吸気ファン (吸気部)
5 車体
6 サーバ収容ボックス (発熱体収容ボックス)
61 断熱壁
62 排気ファン (排気部)
63 排気口 (排気部)
64 排気パイプ (排気部)
65 傾斜機構
7 蓄熱材収納ボックス
71a 外気吸気口 (外気吸気部)
71 外気切替弁 (外気吸気部)
72a エアコン吸気口 (冷気吸気部)
72 エアコン切替弁 (冷気吸気部)
74 接続パイプ
8 外部空気調和装置
9 制御装置
91,92 温度計
F0 外気
F1 吸気
F1a 空気流
F1b 空気流
F2,F3 排気
F4 環流排気
F5 冷気
tm 融点
tf 凝固点
te 外気温度
tb 温度

Claims (5)

  1. 発熱体を収容する発熱体収容ボックス内を設定温度以下に保つ空気調和装置であって、
    外部空気を吸入する外気吸入部および外部空気調和装置によって冷却された空気を吸入する冷気吸入部を備える吸気部と、
    前記吸気部が吸入した空気を設定温度以下に保つ蓄熱材を格納し、前記吸気部が吸入した空気と当該蓄熱材とを近接させて熱交換を行う蓄熱材収容ボックスと、
    前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気を前記発熱体収容ボックスに導く空気導入部と、
    前記蓄熱材によって設定温度に保たれた空気を前記発熱体に導いて熱交換させ、熱交換した空気を当該発熱体収容ボックスの外部に排出する排気部と、
    前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気が設定温度以下ならば前記外気吸入部を介して空気を吸入し、前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気が設定温度を超えている場合において、前記発熱体収容ボックスの外部の空気が設定温度以下ならば、前記外気吸入部を介して空気を吸入し、当該発熱体収容ボックスの外部の空気が設定温度を超えたならば、前記冷気吸入部を介して冷気を吸入するように前記吸気部を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする空気調和装置。
  2. 当該空気調和装置の外部環境は、高温と低温とを繰り返し、
    前記蓄熱材は、低温の外部環境の空気によって凝固したのち、高温の外部環境の空気によって、すべて融解しないだけの量を備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記蓄熱材が前記蓄熱材収容ボックスに対して着脱交換可能であるか、または、前記蓄熱材収容ボックスが前記発熱体収容ボックスに対して着脱交換可能である、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記発熱体収容ボックスは、傾斜させて設置され、当該発熱体収容ボックスの上部に外部に空気を排出する前記排気部が接続され、
    当該発熱体収容ボックスの下部に前記空気導入部が接続される、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の空気調和装置。
  5. 発熱体を収容する発熱体収容ボックス内を設定温度以下に保つ空気調和装置の空気調和方法であって、
    吸気部により、外気吸入部を介して外部の空気、または、冷気吸入部を介して外部空気調和装置によって冷却された空気を吸入し、
    前記吸気部が吸入した空気を設定温度以下に保つ蓄熱材を格納した蓄熱材収容ボックスにより、前記吸気部が吸入した空気と当該蓄熱材とを近接させて熱交換を行い、
    空気導入部により、前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気を前記発熱体収容ボックスに導き、
    排気部により、前記蓄熱材によって設定温度以下に保たれた空気を前記発熱体に導いて熱交換させ、熱交換した空気を当該発熱体収容ボックスの外部に排出し、
    制御装置により、前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気が設定温度以下ならば前記外気吸入部を介して空気を吸入し、前記蓄熱材収容ボックスが熱交換した空気が設定温度を超えている場合において、前記発熱体収容ボックスの外部の空気が設定温度以下ならば、前記外気吸入部を介して空気を吸入し、当該発熱体収容ボックスの外部の空気が設定温度を超えたならば、前記冷気吸入部を介して冷気を吸入するように前記吸気部を制御する、
    ことを特徴とする空気調和装置の空気調和方法。
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