ところで、特許文献1では、基板の裏面にバックアップ部材が当接する位置を変更する際には、ベース部に対してバックアップ部材を配置しなおす必要がある。したがって、基板の裏面へのバックアップ部材の当接位置を変更する必要が生じるたびに、バックアップ部材の配置作業を実行する必要がある。しかしながら、このバックアップ部材の配置作業に要する時間が、基板処理の開始を遅らせて、効率的に基板処理を行うことを困難にする場合があった。
この発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、ベース部に対するバックアップ部材の配置作業を伴うことなく、基板の裏面にバックアップ部材が当接する位置を変更可能として、効率的な基板処理を実現可能とする技術の提供を目的とする。
この発明にかかる基板処理装置は、上記目的を達成するために、基板搬送方向へ基板を搬送して、基板処理のために基板を位置決めする搬送手段と、搬送手段により位置決めされた基板の裏面に対して、基板搬送方向において共通する支持領域で当接する複数のバックアップ部材が配置されるベース部と、基板搬送手段により位置決めされた基板の表面に対して支持領域を含む処理実行領域で基板処理を実行する処理実行手段と、基板処理を受ける基板の裏面に当接するバックアップ部材をベース部に配置された複数のバックアップ部材の中で切り換えることで、支持領域で基板の裏面にバックアップ部材が当接する位置を、支持領域での基板の裏面の状態に応じて制御する切換手段とを備えている。
このように構成された発明(基板処理装置)では、支持領域で基板の裏面に当接して基板を支持するバックアップ部材が、ベース部に配置可能となっている。このベース部には複数のバックアップ部材を配置することができ、これら複数のバックアップ部材は共通する支持領域で基板の裏面に当接可能である。そして、基板処理を受ける基板の裏面に支持領域で当接するバックアップ部材、換言すればバックアップのために基板の裏面に当接するバックアップ部材が、ベース部に配置された複数のバックアップ部材の中で切り換えられる。これによって、支持領域で基板の裏面にバックアップ部材が当接する位置を変更することが可能となっている。つまり、本発明は、ベース部に対するバックアップ部材の配置を変えるといった配置作業を行うのではなく、ベース部に既に配置された複数のバックアップ部材の中から基板の裏面に当接するバックアップ部材を切り換えることで、支持領域で基板の裏面にバックアップ部材が当接する位置を変更する。したがって、ベース部に対するバックアップ部材の配置作業を伴うことなく、基板の裏面にバックアップ部材が当接する位置を変更でき、効率的な基板処理が実現可能となっている。
ところで、基板搬送方向において処理実行領域よりも長い基板に対して基板処理を行うような場合には、基板への基板処理を多段階に分けて実行することができる。例えば基板への基板処理を2段階に分けて実行する場合には、先ずは、処理実行領域に収まる基板の先行部分に対して、基板処理が実行される。続いて、基板搬送方向へ基板が搬送されて、先の基板処理で処理実行領域に収まりきらなかった基板の残余部分が処理実行領域まで移動されて、基板処理を受ける。これによって、基板搬送方向において処理実行領域よりも長い基板の全体に対して基板処理を実行することができる。
ただし、このように多段階の基板処理を1枚の基板に対して実行する装置では、支持領域に順次搬送されてくる基板の裏面の状態が各段階で異なるため、これに応じてバックアップ部材が基板の裏面に当接する位置を変更する必要が生じる。しかしながら、各段階の基板処理を実行する前にベース部に対するバックアップ部材の配置を基板の裏面の状態に応じて変更する手法では、各段階の開始前にバックアップ部材の配置作業が必要となるために、各段階の基板処理を速やかに開始することができず、基板全体へ基板処理を完了するのに長時間を要することとなる。そこで、本発明を用いて、次のように基板処理装置を構成しても良い。
つまり、基板搬送手段は、基板の一部である第1範囲を支持領域内に位置決めした後に、基板を基板搬送方向に搬送して、第1範囲とは基板搬送方向に異なる基板の一部の第2範囲を支持領域内に位置決めし、処理実行手段は、支持領域内に位置決めされた第1範囲の基板の表面に基板処理を実行した後に、支持領域内に位置決めされた第2範囲の基板の表面に基板処理を実行し、切換手段は、支持領域で第1範囲の基板の裏面に当接させるバックアップ部材と、支持領域で第2範囲の基板の裏面に当接させるバックアップ部材とを、ベース部に配置された複数のバックアップ部材の中で切り換えることで、基板処理の実行中に支持領域でバックアップ部材が当接する位置を、第1範囲および第2範囲それぞれの基板の裏面の状態に応じて制御するように、基板処理装置を構成してもよい。
この基板処理装置では、多段階に分けて基板への基板処理が実行されるのに伴って、基板搬送方向に互いに異なる基板の第1範囲と第2範囲とが順に支持領域に位置決めされて、バックアップ部材により支持される。この際、第1範囲および第2範囲それぞれの基板の裏面の状態に応じて、バックアップ部材が基板の裏面に当接する位置を制御する必要がある。これに対して、本発明を適用した上記構成では、支持領域で第1範囲の基板の裏面に当接させるバックアップ部材と、支持領域で第2範囲の基板の裏面に当接させるバックアップ部材とを、ベース部に配置された複数のバックアップ部材の中で切り換える。これによって、バックアップ部材が当接する位置が、第1範囲および第2範囲それぞれの基板の裏面の状態に応じて制御される。つまり、バックアップ部材の配置作業を行うのではなく、ベース部に既に配置された複数のバックアップ部材の中から基板の裏面に当接するバックアップ部材を切り換えることで、第1範囲および第2範囲それぞれの基板の裏面の状態に応じてバックアップ部材が当接する位置を制御できる。その結果、各段階の基板処理を速やかに開始して、基板全体へ基板処理を迅速に完了することができる。
ちなみに、ベース部に既に配置された複数のバックアップ部材の中から基板の裏面に当接するバックアップ部材を切り換えるための具体的構成としては、種々の構成が考えられる。例えば、ベース部は、基板搬送方向に直交する直交方向へ並びつつ基板搬送方向において互いに重複するように支持領域に設けられて各々にバックアップ部材が配置される複数のプレート部材を有し、切換手段は、プレート部材に配置されたバックアップ部材が基板の裏面に対して当接する当接位置と離間する離間位置との間で各プレート部材を移動させる移動機構を有し、当接位置を取らせるプレート部材を複数のプレート部材の中で切り換えることで、基板の裏面に当接するバックアップ部材を切り換えるように、基板処理装置を構成してもよい。
このような構成では、基板搬送方向に直交する直交方向に並びつつ、基板搬送方向において互いに重複するように支持領域に設けられた複数のプレート部材によってベース部材が構成されており、複数のプレート部材のそれぞれにバックアップ部材を配置することができる。そして、各プレート部材は、自身に配置されたバックアップ部材が基板の裏面に対して当接する当接位置と離間する離間位置との間を移動自在となっており、切換手段は当接位置を取らせるプレートを複数のプレート部材の中で切り換えることで、基板の裏面に当接するバックアップ部材を切り換える。したがって、各プレート部材の位置を制御するだけで、基板の裏面にバックアップ部材が当接する位置を容易に制御することが可能となる。
さらに、ベース部は、基板搬送方向において複数のプレート部材の一方側に設けられた一方接合部材と他方側に設けられた他方接合部材とを有し、複数のプレート部材のうちの一部と一方側接合部材とを一方可動部材として一体的に接合し、複数のプレート部材のうちの一方側接合部材に接合されない一部と他方接合部材とを他方可動部材として一体的に接合した構成を具備し、切換手段は、一方可動部材および他方可動部材の位置を移動機構により制御することで、一方可動部材および他方可動部材のいずれかのプレート部材に当接位置を取らせて、基板の裏面に当接するバックアップ部材を切り換えるように、基板処理装置を構成してもよい。
このような構成では、複数のプレート部材を基板搬送方向の両側から挟むようにして、一方接合部材と他方接合部材が設けられている。そして、複数のプレート部材のうちの一部と一方側接合部材とが一方可動部材として一体的に接合するとともに、複数のプレート部材のうち一方側接合部材に接合されない一部と他方接合部材とが他方可動部材として一体的に接合する。そして、切換手段は、一方可動部材および他方可動部材の位置を移動機構により制御することで、一方可動部材および他方可動部材のいずれかのプレート部材に当接位置を取らせて、基板の裏面に当接するバックアップ部材を切り換える。このような構成では、一方可動部材および他方可動部材の位置を制御するだけで、基板の裏面にバックアップ部材が当接する位置を容易に制御することが可能となる。
また、一方可動部材のプレート部材と他方可動部材のプレート部材とが、直交方向に交互に並ぶように、基板処理装置を構成してもよい。このように構成することで、一方可動部材のプレート部材に配置されるバックアップ部材と、他方可動部材のプレート部材に配置されるバックアップ部材とが直行方向に交互に並ぶ。そのため、一方可動部材および他方可動部材のいずれのバックアップ部材を用いるかによらず、バックアップ部材の基板への当接位置が直交方向に分散して、基板を安定的に支持することができる。
この際、移動機構は、位置制御機能を有して一方可動部材を駆動する一方駆動部と、一方駆動部よりも低い位置制御の精度を有して他方可動部材を駆動する他方駆動部とを有し、切換手段は、一方駆動部の位置制御機能により一方可動部材の位置を制御することで、一方可動部材に配置されたバックアップ部材の基板の裏面に当接する際の位置を制御する一方、一方駆動部の位置制御機能により位置決めされた一方可動部材に対して他方駆動部により他方可動部材を突き当てることで、他方可動部材に配置されたバックアップ部材の基板の裏面に当接する際の位置を制御するように、基板処理装置を構成しても良い。
このような構成では、一方可動部材は、位置制御機能を有する一方駆動部によって高い位置精度で駆動されるのに対して、他方可動部材は、比較的低い位置制御の精度を有する他方駆動部によって駆動される。その結果、高い位置精度を有する駆動部を一方可動部材および他方可動部材のそれぞれに用意する構成に比べて、コストダウンを図ることができる。ただし、基板の裏面に当接する際のバックアップ部材の位置は、ある程度の精度で制御する必要がある。したがって、コストダウンのために位置精度の低い他方駆動部で駆動されるとは言え、他方可動部材に配置されたバックアップ部材についても、基板の裏面に当接する際の位置を高い精度で制御することが好ましい。そこで、この構成では、一方駆動部の位置制御機能により位置決めされた一方可動部材に対して他方駆動部により他方可動部材を突き当てることで、他方可動部材に配置されたバックアップ部材の基板の裏面に当接する際の位置が制御される。このように、他方可動部材の位置決めが、高い位置精度で位置決めされた一方可動部材に他方可動部材を突き当てることで実行されるため、他方可動部材に配置されたバックアップ部材についても、基板の裏面に当接する際の位置を高精度に制御することが可能となっている。
ここで、一方駆動部としては、サーボモータあるいはステッピングモータを用いることができる。また、他方駆動部としては、エアシリンダを用いることができる。
なお、ベース部に既に配置された複数のバックアップ部材の中から基板の裏面に当接するバックアップ部材を切り換えるための具体的構成は、上記に限られない。そこで、複数のバックアップ部材のそれぞれは、移動自在な当接部位を有しており、切換手段は、複数のバックアップ部材のそれぞれが有する当接部位を、基板の裏面に対して当接する位置と離間する位置との間で制御することで、基板の裏面に当接するバックアップ部材を複数のバックアップ部材の中で切り換えるように、基板処理装置を構成してもよい。
以上のように、この発明によれば、ベース部に対するバックアップ部材の配置作業を伴うことなく、基板の裏面にバックアップ部材が当接する位置を変更可能として、効率的な基板処理を実現することができる。
図1は、本発明を適用可能な部品実装装置の概略構成をの一例示す平面図である。また、図2は、図1に示す部品実装装置を部分的に示した正面図である。さらに、図3は、図1に示す部品実装装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。これらの図に示す部品実装装置1は、抵抗、コンデンサ、IC(Integrated Circuit)などの電子部品を基板Sの表面Sfに対して実装可能な構成を具備する。なお、図1、図2および以下で示す図では、各図の方向関係を明確にするために、X軸方向を基板搬送方向、Y軸方向を幅方向、Z軸方向を鉛直方向とするXYZ直交座標軸を適宜示すこととする。
部品実装装置1では、基台11上に基板搬送機構2が配置されており、基板Sを所定の搬送方向Xに搬送可能となっている。より詳しくは、基板搬送機構2は、基台11上において基板Sを図1の右側から左側へ向けて搬送方向Xへ搬送する一対のコンベア21、21を有している。そして、コンベア21、21は制御ユニット200の駆動制御部210からの指令に応じて、基板Sの搬送を実行する。具体的には、コンベア21、21は、装置外部より搬入した基板Sを、搬送方向Xに所定幅を有する作業領域Rpに重ねて停止させ、図略の固定手段により固定して保持する。そして、後述するヘッドユニット6が作業領域Rpに固定された基板Sの表面Sfへの部品実装を完了すると、コンベア21、21は基板Sを装置外部へ搬出する。
なお、この実施形態では、搬送方向Xにおいて基板Sが作業領域Rpよりも長いため、基板Sの表面Sfに対する部品実装を作業領域Rpで1度に完了することができない。そこで、基板Sへの部品実装が2段階に分けて実行される。具体的には、搬送方向Xにおける基板Sの下流側の一部である下流範囲D1が作業領域Rp内に位置決めされる(第1位置決め工程)。続いて、作業領域Rpにおいて、下流範囲D1の基板Sの表面Sfに対して部品実装が実行される(第1実装工程)。この第2実装工程が完了すると、基板Sは搬送方向Xへと搬送されて、搬送方向Xにおける基板Sの上流側の一部(下流範囲D1と異なる一部)である上流範囲D2が作業領域Rp内に位置決めされる(第2位置決め工程)。続いて、作業領域Rpにおいて、上流範囲D2の基板Sの表面Sfに対して部品実装が実行される(第2実装工程)。この第2実装工程が完了すると、基板Sの表面Sfの全体に対する部品実装が完了して、基板Sは装置外部へ搬出される。
基台11上には、作業領域Rpに固定された基板Sを下方から補助的に支持するバックアップ部3が配置されている。このバックアップ部3は、ベース部31の上面に着脱自在に配置された複数のバックアップピンBを下方から基板Sの裏面Sbに当接させることで、基板Sを支持する。このベース部31は、2枚のバックアッププレート311、311(プッシュアッププレート)で構成されている(図4)。
図4は、図1の部品実装装置が備えるベース部の概略構成を模式的に示す斜視図である。ここで、図4を併用しつつベース部31とこれを備えるバックアップ部3の構成について詳述しておく。図4の「初期状態」の欄に示すように、ベース部31は、搬送方向Xの下流(+X)側に位置するバックアッププレート311と、搬送方向Xの上流(−X)側に位置するバックアッププレート312とで構成される。
下流側のバックアッププレート311は、幅方向Yに広く搬送方向Xに長い矩形状の幅広平板311aと、幅方向Yに狭く搬送方向Xに伸びる矩形状の小片平板311bとを一体的に接合した構成を具備する。詳しくは、バックアッププレート311では、幅方向Yに等間隔で並ぶ複数(4個)の小片平板311bが幅広平板311aの搬送方向Xの上流端に取り付けられている。そして、幅広平板311aおよび小片平板311bの両方を含むバックアッププレート311の全面に対して、例えば作業者がバックアップピンBを着脱自在に配置することができる。かかるバックアッププレート311は、搬送方向Xにおいて作業領域Rpに等しい長さを有する。
上流側のバックアッププレート312は、幅方向Yに広く搬送方向Xに短い矩形状の幅広平板312aと、幅方向Yに狭く搬送方向Xに伸びる矩形状の小片平板312bとを一体的に接合した構成を具備する。つまり、バックアッププレート312では、幅方向Yに等間隔で並ぶ複数(3個)の小片平板312bが幅広平板312aの搬送方向Xの下流端に取り付けられている。そして、バックアッププレート312の小片平板312bに対して、例えば作業者がバックアップピンBを着脱自在に配置することができる。
鉛直方向Zからの平面視において、バックアッププレート311、312は、搬送方向Xに互いに対向しており、一方311(312)の小片平板311b(312b)が他方312(311)の隣接する小片平板312b(311b)の間に位置する。こうして、バックアッププレート311、312の小片平板311b、312bが幅方向Yに交互に並びつつ搬送方向Xにおいて互いに重複する重複支持領域Roが、搬送方向Xへ所定の長さを持って形成される。
バックアップ部3には、これらバックアッププレート311、312を昇降させる昇降機構35が設けられている。この昇降機構35は、バックアッププレート311を昇降させるサーボモータ351と、バックアッププレート312を昇降させるエアシリンダ352とを具備している。したがって、駆動制御部210は、サーボモータ351およびエアシリンダ352を制御することで、バックアッププレート311、312をそれぞれ独立して昇降させることができる。
具体的には、図2、図4の「第1実装工程」の欄に示すように、バックアッププレート311を上昇位置Zhに位置決めするとともに、バックアッププレート312を上昇位置Zhよりも低い下降位置Zlに位置決めすることで、バックアッププレート311に配置されたバックアップピンBを基板Sの裏面Sbに当接させて、基板Sを支持することができる。あるいは、図2、図4の「第2実装工程」の欄に示すように、バックアッププレート312を上昇位置Zhに位置決めするとともに、バックアッププレート311を下降位置Zlに位置決めすることで、バックアッププレート312に配置されたバックアップピンBを基板Sの裏面Sbに当接させて、基板Sを支持することができる。なお、図4に示す「初期状態」では、バックアッププレート311、312はいずれも下降位置Zlに位置する。
なお、バックアッププレート311の上昇位置Zhへの位置決めは、サーボモータ351の位置制御機能によって高精度に制御される。これに対して、バックアッププレート312の昇降は、サーボモータ351よりも位置精度の低いエアシリンダ352によって実行される。したがって、エアシリンダ352のみでは、バックアッププレート312の位置決め精度を十分に担保することが難しい。そこで、バックアッププレート312の位置決め精度がサーボモータ351よって担保されるように構成されている。
つまり、バックアッププレート312には、下方に伸びる鍵部材315が取り付けられている。この鍵部材315は、バックアッププレート312が上昇位置Zhにあるときに、下降位置Zlに位置決めされたバックアッププレート311の下面に突き当たるように構成されている。したがって、サーボモータ351によりバックアッププレート311を下降位置Zlに位置決めした状態からバックアッププレート312を上昇させて、鍵部材315をバックアッププレート311に突き当てることで、バックアッププレート312を上昇位置Zhに位置決めできる。その結果、サーボモータ351による位置制御と同程度の精度で、バックアッププレート312を上昇位置に位置決めすることができる。
上述した通り、小片平板311b、312bは、重複支持領域Roにおいて搬送方向Xへ重複している。したがって、小片平板311bに配置されたバックアップピンBと、小片平板312bに配置されたバックアップピンBとは、搬送方向Xにおいて共通する重複支持領域Roで基板Sの裏面Sbに当接して基板Sを支持することができる。しかも、小片平板311b、312bは互いに独立して昇降する異なるバックアッププレート311、312に属している。そのため、上昇位置Zhに位置決めするバックアッププレート311、312を切り換えることで、基板Sの裏面Sbに当接するバックアップピンBを、小片平板311bに配置されたものと小片平板312bに配置されたものの中で切り換えられる。したがって、小片平板311b、312bとの間でバックアップピンBの配置を異ならせておけば、重複支持領域Roで基板Sを支持するバックアップピンBの配置を変更でき、換言すれば、基板Sの裏面Sbに当接するバックアップピンBの位置を変更できる。以上が、ベース部31とこれを具備するバックアップ部3の構成の詳細である。続いて、図1〜図3を用いつつ、部品実装装置1の全体構成の説明に戻る。
コンベア21、21の前方側(+Y軸方向側)および後方側(−Y軸方向側)には、部品供給部4が配置されている。この部品供給部4は、電子部品を供給するフィーダ41をX軸方向に多数並べた構成を具備する。各フィーダ41は、電子部品を収納・保持したテープを巻き回したリール(図示省略)を設けたテープフィーダであり、電子部品をヘッドユニット6に供給可能となっている。具体的には、テープには、集積回路(IC)、トランジスタ、コンデンサ等の小片状のチップ電子部品が所定間隔おきに収納、保持されている。そして、フィーダ41は、リールからテープをヘッドユニット6側に送り出すことで、該テープ内の電子部品を間欠的に部品吸着位置に繰り出す。その結果、ヘッドユニット6の実装ヘッド61に装着された吸着ノズル62によって電子部品のピックアップが可能となる。
ヘッドユニット6は、実装ヘッド61の吸着ノズル62により吸着保持した電子部品を基板Sの表面Sfに搬送して、ユーザより指示された実装箇所に移載するものである。具体的には、ヘッドユニット6は、前方側でX軸方向に一列に配列された6個の実装ヘッド61Fと、後方側でX軸方向に一列に配列された6個の実装ヘッド61Rとの合計12個の実装ヘッド61を有している。すなわち、図1および図2に示すように、ヘッドユニット6では、鉛直方向Zに延設された実装ヘッド61Fが6本、X軸方向に等ピッチで列状に設けられている。また、実装ヘッド61Fに対して後方側(−Y軸方向側)にも、前列と同様に構成された後列が設けられている。つまり、鉛直方向Zに延設された実装ヘッド61Rが6本、X軸方向に等ピッチで列状に設けられている。なお、実装ヘッド61Fと実装ヘッド61RとはX軸方向に半ピッチずれて配置されており、図1に示すように平面視でジグザグ状に配置されている。このため、Y軸方向から見ると、図2に示すように12本の実装ヘッド61は互いに重なり合うことなくX軸方向に一列に並んでいる。
吸着ノズル62が装着される各実装ヘッド61の先端部は、圧力切換機構7を介して負圧発生装置、正圧発生装置、及び大気のいずれかに連通可能とされている。そして、制御ユニット200の把持制御部220が圧力切換機構7をコントロールすることで実装ヘッド61の先端部に与える圧力を切り換え可能となっている。したがって、圧力切換によって負圧発生装置からの負圧吸着力を実装ヘッド61の先端部に与えると、当該先端部に装着された吸着ノズル62が電子部品を吸着して保持する。逆に、正圧発生装置からの正圧を実装ヘッド61の先端部に与えると、吸着ノズル62による電子部品の吸着保持が解除されて、電子部品が基板Sに取り付けられる。そして、電子部品の実装後、吸着ノズル62は大気開放とされる。このようにヘッドユニット6では把持制御部220による負圧吸着力及び正圧供給の制御により電子部品の着脱が可能となっている。
各実装ヘッド61はヘッドユニット6に対して図略のノズル昇降駆動機構により昇降(Z軸方向の移動)可能に、かつ図略のノズル回転駆動機構によりノズル中心軸回りに回転(図2のR方向の回転)可能となっている。これらの駆動機構のうちノズル昇降駆動機構は電子部品の吸着もしくは実装を行う時の位置(下降端)と、電子部品の搬送を行う時の位置(上昇端)との間で実装ヘッド61を昇降させるものである。一方、ノズル回転駆動機構は吸着ノズル62を必要に応じて回転させるための機構であり、回転駆動により電子部品を実装時における所定のR方向に位置させることが可能となっている。なお、これらの駆動機構については、それぞれZ軸サーボモータMz、R軸サーボモータMrおよび所定の動力伝達機構で構成されており、駆動制御部210によりZ軸サーボモータMzおよびR軸サーボモータMrを駆動制御することで、各実装ヘッド61をZ軸方向およびR方向に移動させることができる。
これら実装ヘッド61を保持するヘッドユニット6は、基台11の所定範囲にわたりX軸方向及びY軸方向(X軸及びZ軸方向と直交する方向)に移動可能となっている。すなわち、ヘッドユニット6は、X軸方向に延びる実装ヘッド支持部材63に対してX軸に沿って移動可能に支持されている。また、実装ヘッド支持部材63は、両端部がY軸方向の固定レール64に支持され、この固定レール64に沿ってY軸方向に移動可能になっている。そして、このヘッドユニット6は、X軸サーボモータMxによりボールねじ66を介してX軸方向に駆動され、実装ヘッド支持部材63はY軸サーボモータMyによりボールねじ68を介してY軸方向へ駆動される。したがって、駆動制御部210がX軸サーボモータMxおよびY軸サーボモータMyを駆動制御することで、XY面内の所定位置にヘッドユニット6を移動させることができる。その結果、ヘッドユニット6を適宜移動させて、実装ヘッド61に吸着された電子部品を部品供給部4から実装箇所まで搬送するといった動作が実行できる。
また、部品実装装置1には、電子部品を撮像する2種類のカメラ(部品認識カメラC1、部品検査カメラC2)が設けられている。部品認識カメラC1は、照明部およびCCD(Charge Coupled Device)カメラなどから構成されて、基台11上に配置されており、各実装ヘッド61の吸着ノズル62による電子部品の吸着状態を確認するために主に用いられる。具体的には、駆動制御部210がヘッドユニット6を適宜移動させることで、部品認識カメラC1の上方に吸着ノズル62の吸着する電子部品を移動させる。そして、この状態で部品認識カメラC1の撮像した電子部品の画像が制御ユニット200(の画像処理部230)に転送される。制御ユニット200は、この画像に基づいて駆動制御部210によりR軸サーボモータMrを制御することで、実装ヘッド61をR方向に適宜回転させて、基板Sに取り付けられる電子部品の角度を適切に調整する。
一方、部品検査カメラC2は、照明部およびCCDカメラなどから構成されて、ヘッドユニット6に搭載されており、基板Sに取り付けられた電子部品の実装状態を検査するために主に用いられる。具体的には、駆動制御部210がヘッドユニット6を適宜移動させることで、電子部品の実装箇所の上方に部品検査カメラC2を移動させる。そして、この状態で部品検査カメラC2の撮像した電子部品の画像が画像処理部230に転送される。画像処理部230は、転送されてきた電子部品の画像から、電子部品の実装状態の良否を判定する。
図3に示すように、部品実装装置1には、ユーザとのインターフェースとして機能するディスプレイ91および入力機器92を備える。ディスプレイ91は、部品実装装置1の動作状態等を表示する機能のほか、タッチパネルで構成されてユーザからの入力を受け付ける入力端末としての機能も有する。また、入力機器92は、マウスやキーボードで構成されており、ユーザからの入力を受け付ける機能を果たす。なお、これらディスプレイ91および入力機器92に対する入出力の制御は、制御ユニット200の入出力制御部240によって実行される。
このように構成された部品実装装置1全体の動作は、主制御部250によって統括的に制御される。つまり、この主制御部250は、記憶部260に記憶されているプログラムやデータに基づいてバス270を介して制御ユニット200の各部と互いに信号のやり取りを行って、装置1全体を制御する。具体的には、記憶部260には、実装プログラム262(生産プログラム)が記憶されている。実装プログラム262は、電子部品を基板Sの実装箇所に取り付けるために、実装ヘッド61等を制御するためのプログラムであり、基板Sに対して電子部品を取り付ける位置、角度のほか、実装手順等の情報が組み込まれている。続いては、主制御部250の制御下で実行される動作の一例について説明する。
図5は、図1の部品実装装置で実行される動作の一例を示すフローチャートである。同図の動作例では、搬送方向Xにおいて作業領域Rpよりも長い基板Sに対して部品実装を行う場合が示されている。なお、同図のフローチャートは、制御ユニット200が実装プログラムに従って動作することで実行される。
基板の生産が開始されると、ステップS101において、バックアッププレート311、312の両方が下降位置Zlに位置決めされて、バックアッププレート311、312に配置されたバックアップピンBを基板Sの搬入経路から退避させる。ステップS101でのバックアップピンBの退避動作が完了すると、コンベア21が基板Sを搬入し(ステップS102)、基板Sの下流範囲D1を作業領域Rp内に位置決めする(ステップS103)。
この状態で基板Sが固定されると、ベース部31に配置されたバックアップピンBが下流範囲D1の基板Sの裏面Sbに当接して、基板Sを支持する。なお、図2に例示するように、基板Sの裏面Sbには電子部品が実装済みである。また、図2にでは表れないが、基板Sの裏面Sbにはランド等も形成されている。したがって、これら電子部品やランドといった構造物を避けて、バックアップピンBを基板Sの裏面Sbに当接する必要がある。これに対して、ベース部31のバックアッププレート311には、下流範囲D1での基板Sの裏面Sbの構造物に干渉しない位置にバックアップピンBが配置されている。そこで、ステップS104では、バックアッププレート311が上昇位置Zhに位置決めされる。これによって、図2の「第1実装工程」の欄に示すように、バックアッププレート311に配置されたバックアップピンBが下流範囲D1での基板Sの裏面Sbに当接して、基板Sを支持する。なお、バックアッププレート311へのバックアップピンBの配置は、基板生産の開始前に、作業者によって予め完了されている。
こうして、下流範囲D1のバックアップが完了すると、ステップS105が実行されて、下流範囲D1における基板Sの表面Sfに対して部品実装が実行される。部品実装が完了すると、ステップS106において、バックアッププレート311が下降位置Zlに位置決めされて、バックアッププレート311に配置されたバックアップピンBを基板Sの搬送経路から退避させる。ステップS106でのバックアップピンBの退避動作が完了すると、コンベア21が基板Sを搬送し(ステップS107)、基板Sの上流範囲D2を作業領域Rp内に位置決めする(ステップS108)。より具体的には、基板Sの支持のために基板Sの裏面SbにバックアップピンBが当接する位置が変更可能な重複支持領域Ro(作業領域Rpに含まれる)内に、基板Sの上流範囲D2が位置決めされる。
この状態で基板Sが固定されると、ベース部31に配置されたバックアップピンBが下流範囲D1の基板Sの裏面Sbに当接して、基板Sを支持する。なお、先ほどと同様に、基板Sの裏面Sbには構造物があるため、これら構造物を避けて、バックアップピンBを基板Sの裏面Sbに当接する必要がある。しかしながら、下流範囲D1と上流範囲D2とでは基板Sの裏面Sbにおける構造物の配置が異なる。したがって、下流範囲D1の支持に用いたバックアッププレート311に配置されたバックアップピンBを、上流範囲D2での基板Sの支持に用いることは適切でない。これに対して、ベース部31のバックアッププレート312には、上流範囲D2での基板Sの裏面Sbの構造物に干渉しない位置にバックアップピンBが配置されている。そこで、ステップS109では、バックアッププレート312が上昇位置Zhに位置決めされる。これによって、図2の「第2実装工程」の欄に示すように、バックアッププレート312に配置されたバックアップピンBが上流範囲D2での基板Sの裏面Sbに当接して、基板Sを支持する。なお、バックアッププレート312へのバックアップピンBの配置は、基板生産の開始前に、作業者によって予め完了されている。
こうして、上流範囲D2のバックアップが完了すると、ステップS110が実行されて、上流範囲D2における基板Sの表面Sfに対して部品実装が実行される。部品実装が完了すると、ステップS111において、バックアッププレート312が下降位置Zlに位置決めされて、バックアッププレート312に配置されたバックアップピンBを基板Sの搬出経路から退避させる。ステップS111でのバックアップピンBの退避動作が完了すると、コンベア21が基板Sを搬出する(ステップS112)。ステップS113では、生産予定の全ての基板Sに対して部品実装が完了したかが判断され、完了していない場合(ステップS113で「NO」の場合)はステップS101へ戻って基板生産を続行する一方、完了している場合(ステップS113で「YES」の場合)は基板生産を終了する。
以上に説明したように、この実施形態では、重複支持領域Roで基板Sの裏面Sbに当接して基板Sを支持するバックアップピンBが、ベース部31に配置可能となっている。このベース部31には複数のバックアップピンBを配置することができ、これら複数のバックアップピンBは共通する重複支持領域Roで基板Sの裏面Sbに当接可能である。そして、部品実装を受ける基板Sの裏面Sbに重複支持領域Roで当接するバックアップピンB、換言すればバックアップのために基板Sの裏面Sbに当接するバックアップピンBが、ベース部31に配置された複数のバックアップピンBの中で切り換えられる。これによって、重複支持領域Roで基板Sの裏面SbにバックアップピンBが当接する位置を変更することが可能となっている。つまり、本実施形態は、ベース部31に対するバックアップピンBの配置を変えるといった配置作業を行うのではなく、ベース部31に既に配置された複数のバックアップピンBの中から基板Sの裏面Sbに当接するバックアップピンBを切り換えることで、重複支持領域Roで基板Sの裏面SbにバックアップピンBが当接する位置を変更する。したがって、ベース部31に対するバックアップピンBの配置作業を伴うことなく、基板Sの裏面SbにバックアップピンBが当接する位置を変更でき、効率的な部品実装が実現可能となっている。
ところで、この実施形態に示したように、搬送方向Xにおいて作業領域Rpよりも長い基板Sに対して部品実装を行うような場合には、基板Sへの部品実装を2段階に分けて実行することができる。つまり、先ずは、作業領域Rpに収まる基板Sの先行部分(下流範囲D1)に対して、部品実装が実行される。続いて、搬送方向Xへ基板Sが搬送されて、先の部品実装で作業領域Rpに収まりきらなかった基板Sの残余部分(上流範囲D2)が作業領域Rpまで移動されて、部品実装を受ける。これによって、搬送方向Xにおいて作業領域Rpよりも長い基板Sの全体に対して部品実装を実行することができる。
ただし、このように多段階の部品実装を1枚の基板Sに対して実行する装置では、重複支持領域Roに順次搬送されてくる基板Sの裏面Sbの状態が各段階で異なるため、これに応じてバックアップピンBが基板Sの裏面Sbに当接する位置を変更する必要が生じる。しかしながら、各段階の部品実装を実行する前にベース部31に対するバックアップピンBの配置を基板Sの裏面Sbの状態に応じて変更する手法では、各段階の開始前にバックアップピンBの配置作業が必要となるために、各段階の部品実装を速やかに開始することができず、基板S全体へ部品実装を完了するのに長時間を要することとなる。これに対して、この実施形態では、次のように基板処理装置を構成していた。
つまり、重複支持領域Roで下流範囲D1の基板Sの裏面Sbに当接させるバックアップピンBと、重複支持領域Roで上流範囲D2の基板Sの裏面Sbに当接させるバックアップピンBとを、ベース部31に配置された複数のバックアップピンBの中で切り換える。これによって、バックアップピンBの当接する位置が、下流範囲D1および上流範囲D2それぞれの基板Sの裏面の状態に応じて制御される。つまり、バックアップピンBの配置作業を行うのではなく、ベース部31に既に配置された複数のバックアップピンBの中から基板Sの裏面Sbに当接するバックアップピンBを切り換えることで、下流範囲D1および上流範囲D2それぞれの基板Sの裏面の状態に応じてバックアップピンBが当接する位置を制御できる。その結果、各段階の部品実装を速やかに開始して、基板S全体へ部品実装を迅速に完了することができる。
また、この実施形態では、幅方向Yに並びつつ搬送方向Xにおいて互いに重複するように重複支持領域Roに設けられた複数の小片平板311b、312bによってベース部31が構成されており、複数の小片平板311b、312bのそれぞれにバックアップピンBを配置することができる。そして、小片平板311b、312bそれぞれは、自身に配置されたバックアップピンBが基板Sの裏面Sbに対して当接する当接位置(Zh)と離間する離間位置(Zl)との間を移動自在となっている。そして、当接位置を取らせる小片平板311b、312bを複数の小片平板311b、312bの中で切り換えることで、基板Sの裏面Sbに当接するバックアップピンBが切り換えられる。したがって、小片平板311b、312bそれぞれの位置を制御するだけで、基板Sの裏面SbにバックアップピンBが当接する位置を容易に制御することが可能となる。
また、この実施形態では、複数の小片平板311b、312bを搬送方向Xの両側から挟むようにして、幅広平板311a、312aが設けられている。そして、小片平板311bと幅広平板311aとがバックアッププレート311として一体的に接合するとともに、小片平板312bと幅広平板312aとがバックアッププレート312として一体的に接合する。そして、バックアッププレート311、312の位置を昇降機構35により制御することで、バックアッププレート311、312のいずれかの小片平板311b、312bに当接位置(Zh)を取らせて、基板Sの裏面Sbに当接するバックアップピンBを切り換える。このような構成では、バックアッププレート311、312の位置を制御するだけで、基板Sの裏面SbにバックアップピンBが当接する位置を容易に制御することが可能となる。
また、この実施形態では、小片平板311b、312bが幅方向Yへ交互に並ぶ。このような構成では、バックアッププレート311の小片平板311bに配置されるバックアップピンBと、バックアッププレート312の小片平板312bに配置されるバックアップピンBとが幅方向Yへ交互に並ぶ。そのため、バックアッププレート311、312のいずれを用いるかによらず、バックアップピンBの基板Sへの当接位置が幅方向Yに分散して、基板Sを安定的に支持することができる。
また、この実施形態では、バックアッププレート311は、位置制御機能を有するサーボモータ351によって高い位置精度で駆動されるのに対して、バックアッププレート312は、比較的低い位置制御の精度を有するエアシリンダ352によって駆動される。その結果、高い位置精度を有するサーボモータをバックアッププレート311、312のそれぞれに用意する構成に比べて、コストダウンを図ることができる。ただし、基板Sの裏面Sbに当接する際のバックアップピンBの高さは、ある程度の精度で制御する必要がある。したがって、コストダウンのために位置精度の低いエアシリンダ352で駆動されるとは言え、バックアッププレート312に配置されたバックアップピンBについても、基板Sの裏面Sbに当接する際の高さを高い精度で制御することが好ましい。そこで、この実施形態では、サーボモータ351の位置制御機能により位置決めされたバックアッププレート311に対して、バックアッププレート312に取り付けられた鍵部材315を突き当てることで、バックアッププレート312に配置されたバックアップピンBの基板Sの裏面Sbに当接する際の位置が制御される。このように、バックアッププレート312の位置決めが、高い位置精度で位置決めされたバックアッププレート311にバックアッププレート312の鍵部材315を突き当てることで実行されるため、バックアッププレート312に配置されたバックアップピンBについても、基板Sの裏面Sbに当接する際の高さを高精度に制御することが可能となっている。
上述のように、上記実施形態では、部品実装装置1が本発明の「基板処理装置」の一例に相当し、基板搬送機構2が本発明の「搬送手段」の一例に相当し、ベース部31が本発明の「ベース部」の一例に相当し、ヘッドユニット6が本発明の「処理実行手段」の一例に相当し、バックアップ部3および制御ユニット200が協働して本発明の「切換手段」の一例として機能し、バックアップピンBが本発明の「バックアップ部材」の一例に相当し、搬送方向Xが本発明の「基板搬送方向」の一例に相当し、作業領域Rpが本発明の「処理実行領域」の一例に相当し、重複支持領域Roが本発明の「支持領域」の一例に相当し、部品実装が本発明の「基板処理」の一例に相当する。また、下流範囲D1が本発明の「第1範囲」の一例に相当し、上流範囲D2が本発明の「第2範囲」の一例に相当し、幅方向Yが本発明の「直交方向」の一例に相当し、小片平板311b、312bのそれぞれが本発明の「プレート部材」の一例に相当し、昇降機構35が本発明の「移動機構」の一例に相当し、幅広平板311aが本発明の「一方接合部材」の一例に相当し、幅広平板312aが本発明の「他方接合部材」の一例に相当し、バックアッププレート311が本発明の「一方可動部材」の一例に相当し、バックアッププレート312が本発明の「他方可動部材」の一例に相当し、サーボモータ351が本発明の「一方駆動部」の一例に相当し、エアシリンダ352が本発明の「他方駆動部」の一例に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、複数の段階に分けて行われる1枚の基板Sへの部品実装において、各段階における基板Sの裏面Sbの状態に応じてバックアップピンBの当接位置を変更するために、バックアップピンBの基板Sへの当接位置の切り換え(切換動作)が実行されていた。しかしながら、バックアップピンの切換動作を行う目的はこれに限られない。したがって、基板Sへの部品実装を複数の段階に分けずに1度に行う場合であっても、生産する基板Sの種類が変更となった場合は、基板Sの裏面Sbの状態も変わる。したがって、これに応じて、バックアップピンの切換動作を行っても構わない。
また、バックアップピンが基板Sの裏面Sbに当接する位置を変更する具体的構成も上述のものに限られない。例えば、バックアップピンの頭頂部を昇降自在に構成した場合には、頭頂部を上昇させて基板Sの裏面Sbに当接させる一方、頭頂部を下降させて基板Sの裏面Sbから離間させることができる。したがって、ベース部31に配置した複数のバックアップピンBの中で、頭頂部を上昇させるバックアップピンBを切り換えることで、バックアップピンBが基板Sの裏面Sbに当接する位置を変更することができる。
また、重複支持領域Roの形態についても、種々の変形が可能である。つまり、上記実施形態では、作業領域Rpの一部に重複支持領域Roが設けられていた。しかしながら、作業領域Rpの全部に対して重複支持領域Roを設けても構わない。
また、上記実施形態では、基板処理として部品実装を行う部品実装装置1を例示して説明を行った。しかしながら、部品実装ではなく半田ペーストの印刷を行う印刷装置等に対しても本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、バックアッププレート311、312にバックアップピンBを固定する手法については特に言及しなかった。しかしながら、この固定手法は、種々のものを採用することができ、磁力によって相互を固定するものであっても良い。
また、バックアッププレート311を駆動する具体的構成も、上述のサーボモータ351に限られず、例えば高精度の位置制御が可能なステッピングモータであっても良い。