JP5680465B2 - 刃先交換型切削チップおよびそれを用いた切削加工方法、ならびに刃先交換型切削チップの製造方法 - Google Patents
刃先交換型切削チップおよびそれを用いた切削加工方法、ならびに刃先交換型切削チップの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5680465B2 JP5680465B2 JP2011072727A JP2011072727A JP5680465B2 JP 5680465 B2 JP5680465 B2 JP 5680465B2 JP 2011072727 A JP2011072727 A JP 2011072727A JP 2011072727 A JP2011072727 A JP 2011072727A JP 5680465 B2 JP5680465 B2 JP 5680465B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting
- tip
- group
- mass
- blade
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Drilling Tools (AREA)
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
−1.2×MCo+31.7≧HC≧−1.2×MCo+27.2 ・・・(I)
上記基材は、0.2〜0.55質量%のCrを含むことが好ましい。
被膜は、物理蒸着法により形成されるものであり、かつ超多層構造層または変調構造層を含み、超多層構造層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、およびSiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物によって構成される2種以上の単位層が、各々0.2nm以上20nm以下の厚みで周期的に繰り返して積層される構造を有し、変調構造層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、およびSiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物によって構成され、その化合物の組成または組成比が厚み方向において0.2nm以上40nm以下の周期で変化する構造を有することが好ましい。
刃先交換型切削チップは、ミリング加工に用いられることが好ましい。
<刃先交換型切削チップ>
本発明の刃先交換型切削チップは、少なくとも基材を含み、該基材は、8.5〜12.5質量%の鉄系金属と、0.28〜1.13質量%のTaと、不可避不純物とを含み、残部がWCである超硬合金からなるものである。上記の超硬合金からなる基材上に形成された被膜とを備えていてもよい。このような基本構成を備える限り、その形状は特に限定されず従来公知のあらゆる形状を有し得る。
本発明の刃先交換型切削チップの基材は、8.5〜12.5質量%の鉄系金属と、0.28〜1.13質量%のTaと、不可避不純物とを含み、残部がWCである超硬合金からなり、該超硬合金の組織中のWC粒子は、0.8〜2μmの平均粒子径であり、基材の抗磁力をHC(kA/m)とし、基材に含まれるCoの質量%をMCo(質量%)とすると、下記式(I)を満たし、かつ超硬合金の組織中にTaを主成分とする相が析出していないことを特徴とする。
−1.2×MCo+31.7≧HC≧−1.2×MCo+27.2 ・・・(I)
上記の超硬合金の抗磁力HCは、WC粒子の粒度や、組織における鉄系金属の厚みを表すことが知られているが、かかる抗磁力HCが上記式(I)を満たすことにより、焼結体の変形を抑止することができ、もって刃先交換型切削チップの寸法精度を高めることができる。上記の(I)の上限を超えると、刃先強度、耐摩耗性および寸法精度のバランスが崩れ、所期の目的に反するため好ましくない。なお、抗磁力HCは、「保磁力」と呼ばれることもある。
本発明において、基材は、0.8〜2μmの平均粒子径のWC粒子を含む超硬合金であることを特徴とする。このような平均粒子径のWC粒子を含むことにより、超硬合金の耐摩耗性および刃先強度を向上させることができる。上記のWC粒子の平均粒子径は、1〜2μmであることが好ましく、より好ましくは1〜1.8μmである。上記のWC粒子の平均粒子径が0.8μm未満であると、耐摩耗性が低下することになり、2μmを超えると、刃先強度が低下するため好ましくない。
本発明において、基材は、0.28〜1.13質量%のTaを含む超硬合金であり、かつ超硬合金の組織中にTaを主成分とする相が析出していないことを特徴とする。上記の超硬合金は、0.3〜1質量%のTaを含むことが好ましい。超硬合金を占めるTaが0.28質量%未満であると、耐摩耗性が不足するため好ましくなく、1.13質量%を超えると、焼結時に焼結体が変形しやすくなることにより寸法精度が低下するため好ましくない。上記のTaは、超硬合金に含まれるTa元素の質量比の百分率であり、作製条件によってはTaを主成分とする相が(W,Ta)(C,N)、TaC、TaCN、TaNとして超硬合金の組織中に存在する。
本発明において、基材を構成する超硬合金は、8.5〜12.5質量%の鉄系金属を含むことを特徴とする。このような鉄系金属は、超硬合金中において、強度を維持する役割を示すものである。鉄系金属は、9〜12質量%であることが好ましく、より好ましくは9.5〜11.5質量%である。鉄系金属の質量比が8.5質量%未満であると、十分な刃先強度を得ることができなくなるため好ましくなく、12.5質量%を超えると、必要な刃先精度および/または耐摩耗性を得ることができなくなるため好ましくない。上記の鉄系金属としては、Co、Ni、Fe等を挙げることができる。なお、本発明の超硬合金は、Ti、Nb、Mo、またはZrの1以上の組成を1.0質量%程度含有しても、本発明の効果は失われない。
本発明において、刃先交換型切削チップを構成する基材の製造方法は、8.5〜12.5質量%の鉄系金属と、0.28〜1.13質量%のTaと、残部にWCとを少なくとも混合して原料粉末を作製するステップと、該原料粉末を成型することにより、成型体を作製するステップと、該成型体を1350〜1500℃に保持することにより、焼結体を作製するステップと、該焼結体を15℃/min以上の冷却速度で液相固化温度以下の温度まで冷却するステップと、焼結体を1150℃以上液相固化温度以下の温度に10分以上保持するステップと、焼結体を15℃/min以上の冷却速度で、少なくとも1000℃以下まで冷却するステップとをこの順に含むことを特徴とする。このような製造方法で基材を製造することにより、焼結体の変形を抑止することができる。特に、上述のような冷却条件で、焼結体の焼結直後の冷却を行なうことにより、所望の合金組織、切削性能、および変形抑止を達成することができる。
本発明は、成型体を焼結するステップを終えた直後の冷却条件を、従来技術よりも速い15℃/min以上の冷却速度で冷却することを特徴とするものである。このような条件で冷却することにより、超硬合金中に適度にTaを含みつつも、Taを主成分とする相が析出しないようにせしめることができ、もって焼結体の寸法精度が低下することなく、切削性能を向上し得ることができる。
本発明の刃先交換型切削チップは、上記の基材上に被膜を形成することが好ましい。かかる被膜は、基材の全面を覆うようにして形成されていても良いし、基材の一部分のみを覆うようにして形成されていても良いが、その形成目的が切削工具の諸特性の向上(すなわち切削性能の向上)にあることから、基材の全面を覆うかもしくは一部分を覆う場合であっても切削性能の向上に寄与する部位の少なくとも一部分を覆うことが好ましい。
本発明の超多層構造層は、周期律表のIVa族元素(Ti、Zr、Hf等)、Va族元素(V、Nb、Ta等)、VIa族元素(Cr、Mo、W等)、Al、およびSiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物によって構成される2種以上の単位層が、各々0.2nm以上20nm以下の厚みで周期的に繰り返して積層された構造を有する。
本発明の変調構造層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、およびSiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物によって構成され、その化合物の組成または組成比が厚み方向において0.2nm以上40nm以下の周期で変化する構造を有する。このように被膜として変調構造層を形成することにより、上記の超多層構造層の形成と相俟って、極めて優れた耐摩耗性を付与することができる。
刃先交換型切削チップの寸法精度を検証するための方法としては、たとえば刃先交換型切削チップ単体を汎用のマイクロメーター等の計測器で寸法を測定してもよいし、レーザーを用いた非接触法によって形状を測定してもよい。また、刃先交換型切削チップを複数個(たとえば100個)準備して、チップ保持具(たとえば旋削用途の場合はバイト、ミリング用途の場合はカッター)に取り付けて刃先位置を測定した後、刃先交換型切削チップを取り外して刃先の位置を複数回測定して刃先位置のバラツキを検証してもよいし、複数のチップを同時に用いるカッターに複数の刃先交換型切削チップを取り付けて刃振れ精度を測定することを繰り返して刃振れ精度を用いてもよいし、他のあらゆる方法を用いてもよい。
本実施例では、以下のようにして刃先交換型切削チップNo.101を作製した。基材の質量比が0.50質量%のTaと、0.26質量%のCrと、11質量%のCoと、残部がWCとなるように、平均粒子径1.6μmのWC粒子と、TaC粉末と、Cr3C2粉末と、Co粉末とを配合した。そして、エタノール溶媒にてアトライターで7時間粉砕混合した後に、造粒乾燥することにより、造粒粉末を準備した。
−1.2×MCo+31.7≧HC≧−1.2×MCo+27.2 ・・・(I)
表1に示される評価結果から明らかなように、刃先交換型切削チップNo.101〜102は、基材の超硬合金の抗磁力が式(I)を満たすものであり、かつ金属組成中にTaを主成分とする相が析出していないものであった。これに対し、刃先交換型切削チップNo.103は、基材を構成する金属組成中にTaを主成分とする相が析出しており、かつ基材の超硬合金の抗磁力がHC下限を下回るものであった。また、刃先交換型切削チップNo.104は、基材の超硬合金の抗磁力が式(I)によって算出されるHC上限を上回るものであった。
実施例1の刃先交換型切削チップNo.101〜104について次に示す寸法精度評価および切削性能評価を行なった。寸法精度の評価は、複数の刃先交換型切削チップをカッター(刃先交換型切削チップの保持具)に取り付けて刃振れを評価することにより行なった。その評価結果を以下の表2に示す。
上記で作製した刃先交換型切削チップNo.101〜104を用いて寸法精度評価を行なった。まず、刃先交換型切削チップNo.101〜104をそれぞれ50個ずつ作製し、そのうちから7個の刃先交換型切削チップを選択して、それらを全て7つのポケットを有する型番WGC4160R(住友電気工業株式会社製)のカッターに取り付けた。該カッターに刃先交換型切削チップを取り付けるポケットをNo.1〜No.7まで定めておき、No.1のポケットに取り付けた刃先交換型切削チップの位置(刃先の高さ)を基準として、No.2〜No.7のポケットに取り付けた刃先交換型切削チップの位置との高低差を刃振れ幅とし、その最大値および平均値を算出した。
上記で作製した刃先交換型切削チップの1つを型番WGC4160R(住友電気工業株式会社製)のカッターにセットし、これを用いてステンレス鋼のフライス試験を行なった。本性能評価は、7つの刃先交換型切削チップではなく、1つの刃先交換型切削チップのみをカッターに取り付けるという点で、上記の寸法精度評価とは異なる。フライス切削の条件は、被削材として、SUS304ブロック材(300mm×100mm)を用い、この被削材に対し、切削速度=150m/min、送り=0.22mm/刃、切込み量=2.0mm、センターカット、切削油として水溶性油を用い5分間切削加工を行なった。このようにして切削加工を行なった後に、コンパレーターを用いて刃先交換型切削チップの逃げ面摩耗量(VB)を測定した。その結果を表2の「耐摩耗性試験」の「逃げ面摩耗量」の欄に示す。なお、逃げ面摩耗量の摩耗幅が少ないほど、耐摩耗性に優れていることを示している。
上記で作製した刃先交換型切削チップの7つを型番WGC4160R(住友電気工業株式会社製)のカッターの7つのポケットにそれぞれセットし、これを用いて鋼の断続切削加工を行なった。本性能評価は、上記の7つの刃先交換型切削チップの刃振れが、該刃振れの平均値の±3μm以下となる条件で行なった。鋼の断続切削加工の条件は、被削材として、S50C φ10穴空き材ブロック材(300mm×100mm)を用い、この被削材に対し、切削速度=160m/min、送り=0.47mm/刃、切込み量2.0mm、センターカット、切削油なしで、2分間切削加工を行なった。この条件で断続切削加工を4回行ない、全28の刃先交換型切削チップのうちの破損が生じた刃先交換型切削チップの割合を破損率(%)として算出した。その結果を表2の「破損率(%)」の欄に示す。破損率が低いほど、刃先強度が優れていることを示している。
上記で作製した刃先交換型切削チップの7つを型番WGC4160R(住友電気工業株式会社製)のカッターの7つのポケットにそれぞれセットし、これを用いて炭素鋼の切削加工を行なった。本性能評価は、上記の7つの刃先交換型切削チップの刃振れが、該刃振れの平均値の±3μm以下となる条件で行なった。炭素鋼の切削加工の条件は、被削材として、S35Cブロック材(300mm×100mm)を用い、この被削材に対し、切削速度=140m/min、送り=0.3mm/刃、切込み量1.5mm、センターカット、切削油なしで、300×100を1パス行なった。このようにして切削加工した被削材の加工面の表面粗度(Ra)をJIS B 0601−1994規定の方法で測定し、その結果を表2の「表面粗度Ra」の欄に示した。表面粗度の値が小さいほど加工面が滑らかであり、寸法精度が優れていることを示している。また、このようにして加工した被削材の加工面の目視評価を行ない、その結果を表2の「加工面光沢」の欄に示した。
本実施例では、以下のようにして刃先交換型切削チップNo.201を作製した。組成比が0.50質量%のTaと、0.23質量%のCrと、8.5質量%のCoと、残部がWC粒子となるように、平均粒子径1.6μmのWC粒子と、TaC粉末と、Cr3C2粉末と、Co粉末とを配合した。そして、エタノール溶媒にてアトライターで7時間粉砕混合した後に、造粒乾燥することにより、造粒粉末を準備した。
−1.2×MCo+31.7≧HC≧−1.2×MCo+27.2 ・・・(I)
上記のようにして作製した実施例2の刃先交換型切削チップNo.201〜No.215について次に示す寸法精度評価および切削性能評価を行なった。その評価の結果を以下の表4に示す。
上記で作製した刃先交換型切削チップを用いて寸法精度評価を行なった。まず、50個の刃先交換型切削チップを作製し、そのうちから5個の刃先交換型切削チップを選択して、それらを全て5つのポケットを有する型番WFX12100R(住友電気工業株式会社製)のカッターに取り付けた。該カッターに刃先交換型切削チップを取り付けるポケットをNo.1〜No.5まで定めておき、No.1のポケットに取り付けた刃先交換型切削チップの位置(刃先の高さ)を基準として、No.2〜No.5のポケットに取り付けた刃先交換型切削チップの位置との高低差を刃振れ幅とし、その最大値および平均値を算出した。上記と同様の方法によって刃先交換型切削チップの刃振れ幅の最大値および平均値を10回測定し、その高低差の最大値を表4の「最大」の欄に示し、高低差の平均値を表4の「平均」の欄に示した。
上記で作製した刃先交換型切削チップの1つを型番WFX12100R(住友電気工業株式会社製)のカッターにセットし、これを用いてステンレス鋼のフライス試験を行なった。本性能評価は、5つの刃先交換型切削チップではなく、1つの刃先交換型切削チップのみをカッターに取り付けるという点で、上記の寸法精度評価とは異なる。フライス切削の条件は、被削材として、SCM420J1ブロック材(300mm×200mm)を用い、この被削材に対し、切削速度=220m/min、送り=0.15mm/刃、切込み量ap=5.0mm、ae=30mm、切削油なしで10分間切削加工を行なった。
上記で作製した刃先交換型切削チップの5つを型番WFX12100R(住友電気工業株式会社製)のカッターの5つのポケットにそれぞれセットし、これを用いて鋼の断続切削加工を行なった。本性能評価は、上記の5つの刃先交換型切削チップの刃振れが、該刃振れの平均値の±3μm以下となる条件で行なった。鋼の断続切削加工の条件は、被削材として、S50C φ10穴空き材ブロック材(300mm×200mm)を用い、この被削材に対し、切削速度=180m/min、送り=0.42mm/刃、切込み量ap=5.0mm、ae=50mm、切削油なしで、2分間切削加工を行なった。この条件で断続切削加工を4回行ない、全20の刃先交換型切削チップのうちの破損が生じた刃先交換型切削チップの割合を破損率(%)として算出した。その結果を表4の「破損率(%)」の欄に示す。破損率が低いほど、刃先強度が優れていることを示している。
上記で作製した刃先交換型切削チップの5つを型番WFX12100R(住友電気工業株式会社製)のカッターの5つのポケットにそれぞれセットし、これを用いてダイス鋼の切削加工を行なった。本性能評価は、上記の5つの刃先交換型切削チップの刃振れが、該刃振れの平均値の±3μm以下となる条件で行なった。ダイス鋼の切削加工の条件は、被削材として、SKD11ブロック材(300mm×400mm)を用い、この被削材に対し、切削速度=180m/min、送り=0.14mm/刃、切削油として水溶性油を用いて、切込み量ap=8.0mm、ae=20mmを3パス行なった。このようにして切削加工した被削材の加工面の表面粗度(Ra)をJIS B 0601−1994規定の方法で測定し、その結果を表4の「表面粗度Ra」の欄に示した。表面粗度の値が小さいほど加工面が滑らかであり、寸法精度が優れていることを示している。また、このようにして加工した被削材の加工面の目視評価を行ない、その結果を表4の「加工面光沢」の欄に示した。
本実施例では、実施例1の刃先交換型切削チップNo.101と同様の方法によって作製した基材に対し、化学蒸着法(CVD法)または物理蒸着法(PVD法)を用いて該基材上に被膜を形成した。実施例1と同様の方法によってWC粒子の平均粒子径を測定したところ、それぞれ1.08μmであり、超硬合金の組織中にTaを主成分とする相は析出していなかった。
実施例3の刃先交換型切削チップNo.301〜No.309について次に示す切削性能評価を行なった。その評価の結果を表6に示す。なお、本実施例では、被膜の性能を評価するために、寸法精度評価および被削材加工面試験は行なわなかった。
上記で作製した刃先交換型切削チップの1つを型番WGC4160R(住友電気工業株式会社製)のカッターにセットし、これを用いてステンレス鋼のフライス試験を行なった。本性能評価は、1つの刃先交換型切削チップのみをカッターに取り付けて行なった。高速フライス切削の条件は、被削材として、SUS430ブロック材(300mm×100mm)を用い、この被削材に対し、切削速度=160m/min、送り=0.28mm/刃、切込み量1.5mm(センターカット)、切削油なしで10分間切削加工を行なった。このようにして切削加工を行なった後に、コンパレーターを用いて刃先交換型切削チップの逃げ面摩耗量(VB)を測定した。その結果を表6の「耐摩耗性試験」の「逃げ面摩耗量」の欄に示す。なお、摩耗幅が少ないほど、耐摩耗性に優れていることを示している。
上記で作製した刃先交換型切削チップの1つを型番WGC4160R(住友電気工業株式会社製)のカッターにセットし、これを用いて鋼の断続切削加工を行なった。鋼の断続切削加工の条件は、被削材として、S45C φ10穴空き材ブロック材(300mm×100mm)を用い、この被削材に対し、切削速度=170m/min、送り=0.50mm/刃、切込み量2.0mm、センターカット、切削油なしで3分間切削加工を行なった。この条件で断続切削加工を20回行ない、全20の刃先交換型切削チップのうちの破損が生じた刃先交換型切削チップの割合を破損率(%)として算出した。その結果を表6の「破損率(%)」の欄に示す。破損率が低いほど、刃先強度が優れていることを示している。本実施例の刃先交換型切削チップNo.301〜309の刃振れは、最大で26μmであり、平均で22μmであった。
Claims (8)
- 少なくとも基材を含む刃先交換型切削チップであって、
前記基材は、8.5〜12.5質量%の鉄系金属と、0.28〜1.13質量%のTaと、0.2〜0.55質量%のCrと、不可避不純物とを含み、残部がWCである超硬合金からなり、
前記超硬合金の組織中のWC粒子は、0.8〜2μmの平均粒子径であり、
前記基材の抗磁力をHC(kA/m)とし、前記基材に含まれるCoの質量%をMCo(質量%)とすると、下記式(I)を満たし、かつ前記超硬合金の組織中にTaを主成分とする相が析出していない、刃先交換型切削チップ。
−1.2×MCo+31.7≧HC≧−1.2×MCo+27.2 ・・・(I) - 前記基材は、被膜によって被覆されており、
前記被膜は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、およびSiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素、または該元素と、炭素、窒素、酸素および硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素との化合物からなる1層以上の層を含む、請求項1に記載の刃先交換型切削チップ。 - 前記被膜は、物理蒸着法および/または化学蒸着法により形成される、請求項2に記載の刃先交換型切削チップ。
- 前記被膜は、物理蒸着法により形成されるものであり、かつ超多層構造層または変調構造層を含み、
前記超多層構造層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、およびSiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物によって構成される2種以上の単位層が、各々0.2nm以上20nm以下の厚みで周期的に繰り返して積層される構造を有し、
前記変調構造層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、およびSiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物によって構成され、その化合物の組成または組成比が厚み方向において0.2nm以上40nm以下の周期で変化する構造を有する、請求項2または3に記載の刃先交換型切削チップ。 - 前記被膜は、0.1GPa以上の圧縮残留応力が付与されている、請求項2〜4のいずれかに記載の刃先交換型切削チップ。
- 前記刃先交換型切削チップは、ミリング加工に用いられる、請求項1〜5のいずれかに記載の刃先交換型切削チップ。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の刃先交換型切削チップを同時に2以上用いて切削加工を行なう、切削加工方法。
- 8.5〜12.5質量%の鉄系金属と、0.28〜1.13質量%のTaと、0.2〜0.55質量%のCrと、残部にWCとを少なくとも混合して原料粉末を作製するステップと、
前記原料粉末を成型することにより、成型体を作製するステップと、
前記成型体を1350〜1500℃に保持することにより、焼結体を作製するステップと、
前記焼結体を15℃/min以上の冷却速度で1150℃以上液相固化温度以下の温度まで冷却するステップと、
前記焼結体を1150℃以上液相固化温度以下の温度に10分以上保持するステップと、
前記焼結体を15℃/min以上の冷却速度で、少なくとも1000℃以下まで冷却するステップとをこの順に含む、刃先交換型切削チップの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011072727A JP5680465B2 (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | 刃先交換型切削チップおよびそれを用いた切削加工方法、ならびに刃先交換型切削チップの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011072727A JP5680465B2 (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | 刃先交換型切削チップおよびそれを用いた切削加工方法、ならびに刃先交換型切削チップの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2012206195A JP2012206195A (ja) | 2012-10-25 |
| JP5680465B2 true JP5680465B2 (ja) | 2015-03-04 |
Family
ID=47186434
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2011072727A Active JP5680465B2 (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | 刃先交換型切削チップおよびそれを用いた切削加工方法、ならびに刃先交換型切削チップの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5680465B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10018989B2 (en) | 2013-03-29 | 2018-07-10 | Makino Milling Machine Co., Ltd. | Method of evaluating a machined surface of a workpiece, a controlling apparatus and a machine tool |
| CN115080812B (zh) * | 2022-07-22 | 2022-10-25 | 山东长江机械设备有限公司 | 基于plc的双回旋刀横向分切机位置精度的监测方法 |
Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005105398A (ja) * | 2003-10-02 | 2005-04-21 | Hitachi Tool Engineering Ltd | 微粒超硬合金 |
| JP2007044807A (ja) * | 2005-08-10 | 2007-02-22 | Hitachi Tool Engineering Ltd | 超硬合金製極小径エンドミル |
| JP4975308B2 (ja) * | 2005-12-13 | 2012-07-11 | 日立ツール株式会社 | 微小工具用微粒超硬合金の製造方法 |
| JP2008155335A (ja) * | 2006-12-25 | 2008-07-10 | Kyocera Corp | 切削工具 |
| JP2009034781A (ja) * | 2007-08-02 | 2009-02-19 | Sumitomo Electric Hardmetal Corp | 表面被覆切削工具 |
| JP2009191336A (ja) * | 2008-02-18 | 2009-08-27 | Hitachi Tool Engineering Ltd | Wc基微粒超硬合金部材 |
| JP5334704B2 (ja) * | 2009-06-25 | 2013-11-06 | 京セラ株式会社 | 切削工具 |
| JP5462549B2 (ja) * | 2009-08-20 | 2014-04-02 | 住友電気工業株式会社 | 超硬合金 |
-
2011
- 2011-03-29 JP JP2011072727A patent/JP5680465B2/ja active Active
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2012206195A (ja) | 2012-10-25 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4112836B2 (ja) | 切削工具用硬質皮膜を形成するためのターゲット | |
| JP4702520B2 (ja) | 高硬度鋼の高速切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具 | |
| WO2007111301A1 (ja) | 表面被覆工具 | |
| KR101701186B1 (ko) | 절삭 공구 | |
| JP5651053B2 (ja) | 刃先交換型切削チップおよびそれを用いた切削加工方法、ならびに刃先交換型切削チップの製造方法 | |
| JP5036338B2 (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐欠損性を発揮する表面被覆切削工具 | |
| JP5099586B2 (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐欠損性を発揮する表面被覆切削工具 | |
| WO2012043459A1 (ja) | 切削工具 | |
| KR101710501B1 (ko) | 절삭 공구 | |
| KR20140039290A (ko) | 절삭 공구 | |
| JP5956576B2 (ja) | 切削工具 | |
| JP5811952B2 (ja) | 超硬合金およびこれを用いた表面被覆切削工具 | |
| JP2009056540A (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐欠損性を発揮する表面被覆切削工具 | |
| JP5250706B2 (ja) | 耐摩耗性に優れた硬質皮膜 | |
| JP2009107028A (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐欠損性を発揮する表面被覆切削工具 | |
| JP2014005529A (ja) | 超硬合金およびこれを用いた表面被覆切削工具 | |
| JP2009090395A (ja) | 重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐欠損性を発揮する表面被覆切削工具 | |
| JP5680465B2 (ja) | 刃先交換型切削チップおよびそれを用いた切削加工方法、ならびに刃先交換型切削チップの製造方法 | |
| KR20130028080A (ko) | 절삭 공구 | |
| JP7492683B2 (ja) | 表面被覆切削工具 | |
| CN112805109A (zh) | 切削工具及其制造方法 | |
| JP2013184274A (ja) | 刃先交換型切削チップ | |
| CN112839759A (zh) | 切削工具及其制造方法 | |
| JP4616213B2 (ja) | 切削工具用硬質皮膜 | |
| JP5978671B2 (ja) | 刃先交換型切削チップ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130924 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140527 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140529 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140701 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141209 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150107 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5680465 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |