JP5676998B2 - Building outer wall structure - Google Patents
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Description
本発明は、建物の外壁構造に関する。 The present invention relates to an outer wall structure of a building.
従来、住居用家屋等の建物の外壁構造においては、複数の外壁材を取り付けて外壁を形成する場合、防水性を確保するために隣り合う外壁材同士の間にシーリング材を設けている。 Conventionally, in an outer wall structure of a building such as a residential house, when an outer wall is formed by attaching a plurality of outer wall materials, a sealing material is provided between adjacent outer wall materials to ensure waterproofness.
図14に、従来の建物の外壁構造を示す。図示の外壁構造では、隣り合う左右の外壁材10間に、シーリング材40が設けられて密閉され、防水性が確保されている。また、窓などの開口部30においても、切り抜かれた外壁材10と開口部30との間にシーリング材40が設けられている。なお、上下に隣り合う外壁材10、10は、重ね合わせて取り付けるなどして、防水性が確保されている。
FIG. 14 shows a conventional building outer wall structure. In the illustrated outer wall structure, a sealing
上記のような建物の外壁構造においては、シーリング材40の部分あるいはシーリング材40と外壁材10との境界部分が、年月を経ると外壁材10に比べて劣化しやすく、劣化した部分から雨水などが浸水するなどして外壁の防水性を悪化させる場合があった。また、シーリング材40によって隣り合う外壁材10間を密閉する必要があり、施工に手間がかかる場合があった。また、シーリング材40の部分にひびや割れなどが生じると、外壁の外観を損ね、意匠性が悪くなるおそれがあった。
In the outer wall structure of the building as described above, the portion of the sealing
そこで、シーリング材40を用いずに外壁材10を施工して外壁を形成することが考えられる。外壁における隙間からの水の浸入は、風雨の強さ、言い換えれば風速(外風圧)及び降雨量に大きく依存する。そのため、ノンシーリング工法においては、図13に示すように、壁面を構成する壁下地2と、外壁材10により形成される外壁部1との間に、通気空間3を設け、この通気空間3と建物の外部空間との圧力差を小さくして、風雨の侵入を防ぐ外壁構造が考えられる。このような通気空間3は、いわゆる等圧理論により設計されるものである。
Accordingly, it is conceivable to construct the
等圧理論を利用した壁設計としては、ビル壁の構造が提案されている。例えば、特許文献1には、外側のパネルと内側のパネルとの間にスペースを設け、このスペースを密閉し、スペースの圧力を実質的に外部と均等になるようにしたビルディングの壁構造が開示されている。しかしながら、この壁構造では、隣り合う二つの外側のパネルの間に、フラッシングと称せられるパネル間のスペースを閉塞する密閉手段を設ける必要があり、この密閉手段は外壁全面に亘ってパネル接続部分に設けなければならないので、施工に手間がかかるものであった。また、密閉手段であるフラッシングは、下側に配置するパネルの外方にはみ出して取り付けられるものであるので、建物の外側に見えることとなり、意匠性を悪くするおそれがあった。
As a wall design using the isobaric theory, a building wall structure has been proposed. For example,
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、家屋等の建物において、防水性が高く、簡単に施工することができ、意匠性のよい外壁構造を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide an outer wall structure that is highly waterproof and can be easily constructed in a building such as a house and has a good design.
本発明の建物の外壁構造は、壁面を構成する壁下地とこの壁下地に取り付けられる外壁材によって形成される外壁部との間に通気空間が設けられ、前記外壁部には外部と前記通気空間とを連通する連通口が設けられ、前記壁面の面積に対する前記連通口の開口面積の合計が65cm2/m2以上であり、軒天部の下側に形成された連通口の開口面積が、前記壁面の面積に対して6.0cm 2 /m 2 以下であることを特徴とするものである。 In the outer wall structure of the building of the present invention, a ventilation space is provided between a wall base constituting the wall surface and an outer wall portion formed by an outer wall member attached to the wall base, and the outer wall includes the outside and the ventilation space. communication port is provided which communicates the door state, and are total 65cm 2 / m 2 or more opening area of the communication port to the area of the wall, the opening area of the communication port which is formed under the Nokiten portion The area of the wall surface is 6.0 cm 2 / m 2 or less .
更なる発明は、上記構成の建物の外壁構造において、一の前記壁面と他の前記壁面とによってコーナー部が形成され、前記コーナー部において一の前記壁面に設けられた通気空間と他の前記壁面に設けられた通気空間とを分断する通気分断部が設けられていることを特徴とするものである。 According to still another aspect of the present invention, in the outer wall structure of the building having the above-described structure, a corner portion is formed by the one wall surface and the other wall surface, and the ventilation space provided on the one wall surface in the corner portion and the other wall surface are formed. A ventilation dividing part is provided to divide the ventilation space provided in the.
更なる発明は、上記構成の建物の外壁構造において、土台部の上側に形成された連通口は、壁面の横方向の長さ1mあたり150cm2以上の開口量であることを特徴とするものである。 According to a further aspect of the present invention, in the outer wall structure of the building having the above structure, the communication port formed on the upper side of the base portion has an opening amount of 150 cm 2 or more per 1 m in the lateral length of the wall surface. is there.
更なる発明は、上記構成の建物の外壁構造において、前記壁下地に形成される隙間の開口面積の合計が、前記壁面の面積に対して9cm2/m2以下であることを特徴とするものである。 According to a further invention, in the outer wall structure of the building having the above-described structure, the total opening area of the gaps formed in the wall base is 9 cm 2 / m 2 or less with respect to the area of the wall surface. It is.
本発明によれば、防水性が高く、簡単に施工することができ、意匠性のよい外壁構造を形成することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, waterproofness is high, it can construct easily, and an external wall structure with a good design property can be formed.
図1、図2及び図3に、本発明の建物の外壁構造の実施形態の一例を示す。この外壁構造は、壁面を構成する壁下地2と、外壁材10によって形成される外壁部1との間に、空気層として通気空間3が設けられている。なお、図1(a)は、図2のI−I断面図、図1(b)は図1(a)のII−II断面図、図3は図1(a)のIII−III断面図である。
An example of an embodiment of an outer wall structure of a building according to the present invention is shown in FIGS. In this outer wall structure, a
壁下地2は、柱17に取り付けられた複数の面材20によって形成されており、外壁の下地となるものである。柱17の屋内側には適宜の内壁材によって内壁部19が形成されている。この内壁部19よりも屋内側が屋内空間となる。また、壁下地2と内壁部19とに挟まれた柱17、17間には断熱材18が配設されている。壁下地2の屋外側の表面には透湿性の防水シート14が設けられている。透湿性の防水シート14を設けることにより、湿気を適度に外内で通過させることができると共に、雨水などの水が屋内側に浸入することを防ぐことができる。内壁部19の屋外側には、図示の形態のように防湿シート14aを設けてもよい。防湿シート14aを設けることにより、屋内への湿気の侵入を防ぐことができる。なお、柱17としては、断面正方形形状のものと断面矩形状のものが適宜に用いられている。
The
壁下地2の柱17が配設された部分には、胴縁11が取り付けられている。胴縁11の取り付けは釘やビスなどの固定具13で行うことができる。図示の形態では、縦方向(垂直方向)に延伸する柱17に沿って、長手方向を縦方向にした縦胴縁として胴縁11が取り付けられている。また胴縁11には、外壁材10を取り付けるための外壁材取付金具12が所定の箇所に釘などの固定具13で配設されている。
A
建物の下部には土台部8が設けられている。土台部8の上側には、柱17などを取り付けるための基礎となる長尺の基台柱16が横方向に亘って設けられている。図示の形態では、基台柱16の上側に、基台柱16と垂直に縦方向に柱17が配設され、面材20は基台柱16と柱17とを覆うようにしてこれらの屋外側表面に配設されている。土台部8の上側における面材20の屋外側表面には、土台水切り9が横方向に亘って設けられている。土台水切り9は、土台水切り9を壁下地2に固定するための固定片9aと、屋外側に向かって突出した水切り片9bと、水切り片9bの先端から下方に垂下する水切り先端片9cとを備えて形成されている。水切り片9bは、屋外側に向かってわずかに下り傾斜しながら、外壁部1よりも突出して形成されている。
A
本発明において壁面とは、建物の壁を構成する面のことであり壁下地2により構成されるものであるが、概ね土台部8よりも上側でかつ軒天部7よりも下側の面状の、外壁材10を施工する壁下地2の部分である。壁面には、窓や換気口などの開口部30の領域は含まれない。
In the present invention, the wall surface is a surface constituting the wall of the building and is constituted by the
外壁材10は、壁下地2を覆うように壁面のほぼ全域にわたって壁下地2に取り付けられるものである。具体的には、外壁材10は胴縁11に取り付けられた外壁材取付金具12に係合又は載置されるなどして、壁下地2に取り付けられる。そして、取り付けられた複数の外壁材10によって、外壁部1が建物の外壁の最外層として形成される。いわば外壁部1とは、外壁材10によって形成された壁下地2に平行な層のことである。
The
外壁部1と壁下地2との間の通気空間3の厚みは、胴縁11の厚みと外壁材取付金具12の突出幅により確保されている。すなわち、胴縁11及び外壁材取付金具12がスペーサとなって通気空間3が形成されている。図示の形態では、胴縁11の屋外側に外壁材取付金具12が突出して設けられているために、胴縁11を挟んで横方向に隣り合う通気空間3、3は外壁材取付金具12が突出することにより形成された隙間によって連通されている。通気空間3が横方向(水平方向)に連通していることにより、横方向への空気の移動が可能となり通気空間3内での横方向の圧力差を小さくすることができる。なお、外壁材取付金具12を胴縁11から突出しないように取り付けるなどして外壁材10を胴縁11に密着させ、通気空間3が胴縁11によって横方向に分断されるように形成してもよい。通気空間3が横方向で分断されている場合、横方向への空気の移動が抑制されて、縦方向に空気を移動しやすくすることができる。
The thickness of the
通気空間3の厚みとしては、例えば、20〜23mmに設定することができる。通気空間3の厚みがこの範囲になることにより通気を確実に確保することができる。具体的には、厚さ18mmの胴縁11と、突出幅(働き幅)5mmの外壁材取付金具12とを用いれば、厚み(外壁部1の裏面から壁下地2の表面までの幅)が23mmの通気空間3が形成される。
As thickness of the
そして、本発明にあっては、外壁部1には、建物の外部と通気空間3とを連通する連通口4が設けられている。それにより、通気空間3と外部との圧力差を小さくして屋内側に風雨が浸入することを防ぐことができ、防水性の高い外壁構造を形成することができるものである。すなわち、外壁部1の実体部である外壁材10によって壁面に向って吹く風を受けることができ、風が外壁部1において遮断される。このとき、屋内側の圧力が外部圧力よりも小さいと、外壁材10の接合部分などの外壁部1に形成された隙間において、外部からの空気の流れを吸い込みやすくなるが、本発明においては、連通口4が設けられていることにより通気空間3と外部との圧力差が小さくなり等圧に近くなるために、空気の流れを吸い込みにくくすることができ、風圧を外壁部1によって遮断することができるのである。そして、通気空間3には風の力がそがれた雨水が浸入するが、この浸入した雨水は重力の作用によって外壁材10の裏面をつたって下方に流下し、下方から外部に排出されるので、屋内側に雨水が浸入することを防ぐことができるのである。また、壁下地2に雨水がかかったとしても壁下地2には防水シート14が貼着されるなどして防水加工が施されており、壁下地2よりも屋内側に雨水が浸入することを防ぐことができるのである。
In the present invention, the
通気空間3と外部との圧力差としては、風速20m/sec以下において通気空間3と外部との圧力差(差圧)が50Pa以下となるように通気空間3を形成することが好ましい。なお、風としては、正面風(壁面に垂直な風)と斜面風(上斜め45°から壁面に向って吹き降ろす風)との少なくとも一方、好ましくは両方で、上記の差圧を満たすことが好ましい。建物に対する散水加圧試験としては、JISA1414「建築構成材(パネル)およびその構造部分の性能試験、6.5 水密試験」に準じて行うことができる。
The pressure difference between the
連通口4は、壁面の面積に対する連通口4の開口面積の合計が65cm2/m2以上であるように開口が設けられる。すなわち、壁面1m2に対して65cm2以上の開口を設けるものである。ただし、連通口4は壁面の一部分に集中して設けたり、あるいは、壁面に分散させて設けたりしてもよい。したがって、壁面の面積をSm2とした場合に連通口4の面積の合計が65×Scm2以上となっていればよい。面積がこれより小さいと圧力差を小さくすることができなくなるおそれがある。開口面積の合計の上限は特に制限がなく、水仕舞いがなされていれば雨が直接入り込むことは少ないので、開口面積の合計は大きいほどよい。なお、開口面積の合計が110cm2/m2までの範囲では確実に差圧が小さくなっていくことが実験により確認されている。
The
連通口4は、外壁材10が部分的に壁下地2を覆わないようにして形成することができる。図1、図2及び図3の形態では、連通口4は土台部8の上側と、軒天部7の下側とに形成されている。すなわち、外壁部1の下端に配置した外壁材10は、その下端部が、土台部8や土台水切り9などに接触せずに、開放された空間を垂下しており、それにより、外壁部1の開口が形成されている。この開口によって壁面の下端部に直線状の連通口4が、外壁部1の下端に亘って形成されている。また、外壁部1の上端に配置した外壁材10は、その上端部が軒天部7と接触せずに突出しており、それにより、外壁部1の開口が形成されている。この開口によって壁面の上端部に直線状の連通口4が、外壁部1の上端に亘って形成されている。
The
そして、壁面の上側に形成された連通口4と下側に形成された連通口4との開口面積の合計が65cm2/m2以上となっている。図示のように本形態では、壁面下側の連通口4は壁面上側の連通口4よりも開口面積が大きく形成されている。このように、連通口4は少なくとも土台部8の上側に設けられることが好ましい。連通口4を土台部8の上側に設けると、この連通口4から雨水を排出することが可能になる。また、土台部8の上側に連通口4を形成することにより、風雨が壁下地2に直接あたる割合を低減することができる。そのため、連通口4を複数設ける場合には、土台部8の上側に形成された連通口4の開口面積を他の連通口4よりも大きくすることが好ましい。
Then, the total opening area of the
本形態では、連通口4は直線状に形成されているため、その開口面積は、直線の幅(隙間幅)と直線の長さ(壁面の横方向の距離)とをかけ合せて計算することができる。
In this embodiment, since the
土台部8の上側に形成された連通口4の開口は、間口(壁面の横方向の長さ)1mあたり150cm2以上の面積の開口量であることが好ましい。開口量がこの範囲になることにより、外部と通気空間3の間における空気の連通を確実に行うことが可能となる。この値を満たすためには、例えば、横方向に直線状に延伸して開口する連通口4の場合、連通口4の上下方向の長さ(隙間幅)を10〜30mm程度、例えば、18mmにすることが好ましい。また、連通口4の上下方向の長さを胴縁11の厚みよりも大きくすることも好ましい。連通口4の上下方向の長さがこのように設定されることにより、差圧の小さい通気空間3を形成するための十分な開口を外壁部1に設けることができる。
It is preferable that the opening of the
また、土台部8の上側に形成された連通口4の開口面積は、通気空間3の水平方向での最小断面積の半分より大きいことが好ましい。水平方向における通気空間3の最小断面積部分は、通気空間3内で空気が流れる際の律速部分となるものであり、この律速となる最小断面積部分の半分よりも連通口4の開口面積が大きくなることにより、空気の流れを妨げることを防いで圧力差を小さくすることができるものである。通気空間3の水平方向での最小断面積とは、外壁材10と壁下地2との間の、胴縁11と外壁材取付金具12とを除いた領域の面積のことである。ただし、外壁材取付金具12は断面積が他に比べて十分小さいので計算上無視してもよい。したがって、この領域の面積は、通気空間3の幅(外壁材10と壁下地2との間の距離)と、壁面の横方向の長さとを掛け合わせ、壁面に配された胴縁11の断面積を減じたものと略等しい。
In addition, the opening area of the
土台部8の上側に形成された連通口4は、図示の形態では、土台水切り9と外壁材10との間に設けられている。すなわち、土台水切り9の水切り片9bが外壁部1よりも屋外側に突出しており、壁面の下端部に配置された外壁材10の下側には、空間をおいて水切り片9bが配置されている。このような構造で土台水切り9を設置することにより、外壁材10の裏面をつたって通気空間3を流下した雨水は土台水切り9の水切り片9b上に落下し、この土台水切り9の表面をつたって外部に排出されるものであり、排出される水を所定の位置に流すことができるものである。また、土台水切り9によって通気空間3の下方が閉塞されるので、下から巻き上がる風雨が通気空間3に吹き込まれることを少なくして通気空間3内に風力が侵入することを防ぐことができるものである。
The
図3に示すように、軒天部7の下側に設けられた連通口4の屋外側には、外壁部1から屋外側に所定の距離をおいて連通口4の開口の前面を塞ぐとともに、開口により連通口4を介して通気空間3と外部とを連通させる通気見切り縁15を横方向に亘って設けることが好ましい。通気見切り縁15を設けることにより、軒天部7の下側の開口を目立たなくすることができ、また、連通口4の開口の前面を塞ぐことによって、風雨が壁下地2に直接あたることを低減できる。
As shown in FIG. 3, the front side of the opening of the
通気空間3は、連通口4を介して外部と連通しているために、外気が侵入し通り抜ける空間となる。本形態においては、図3の矢印で示すように、外気は(i)から(ii)の方向に流れる。すなわち、外気は土台部8側の連通口4から通気空間3内に侵入し、侵入した外気は通気空間3内を上昇し、軒天部7側の連通口4を通って再び外部に排出される。このとき、通気見切り縁15が軒天部7の下側に設けられていれば、外気の流れ方向を軒天部7から遠ざけることができ、外気をスムーズに流すことができる。また、外気が湿気を含んでいる場合であっても、外気が直接軒天部7にあたることを低減することができる。
Since the
軒天部7の下側に形成された連通口4の開口面積の合計は、壁面1m2に対して6.0cm2以下であることが好ましい。この位置での連通口4の開口面積がこれよりも大きくなると、開口を塞ぐための通気見切り縁15が大きくなりすぎるおそれがある。
The total opening area of the
軒天部7における外壁構造としては、図3の他に、図4(a)や(b)の形態も考えられる。これらの形態では、外壁部1の上端部が軒天部7内に侵入しており、外壁部1には外部と通気空間3とを連通するための連通口4が軒天部7の下側に設けられていない。そして、通気空間3は軒天部7の内部において開放されている。
As the outer wall structure in the eaves
図4(a)の形態では、図示の(ii)の矢印のように、通気空間3内を上昇した外気は軒天部7の内部の空間を通過し、軒天部7に設けられた軒天換気口7aを通って外部に排出される。図4(b)の形態では、図示の(ii)の矢印のように、通気空間3内を上昇した外気は、軒天部7の内部の空間から屋根部21下側の空間をつたって棟方向に流れ、棟側に形成された小屋裏換気口(不図示)から外部に排出される。図4(a)及び(b)の形態では、外気が湿気を含んでいる場合や、外気が通気空間3に存在する水分を吸って流れる場合に、軒天部7などの建物内部に湿気を通すことになるので、これらの形態よりは、図3の形態の方が好ましい。
In the form of FIG. 4 (a), the outside air that has risen in the
図1(a)に示すように、建物の外壁においては、一の壁面(例えば図面において下側の壁面)と、他の壁面(例えば図面において右側又は左側の壁面)とによってコーナー部5が形成されるが、外壁構造にあっては、コーナー部5において一の壁面に設けられた通気空間3と他の壁面に設けられた通気空間3とを分断する通気分断部6が設けられていることが好ましい。本形態においては、長尺に形成された気密パッキン6aを縦方向に亘って配置することによって通気分断部6が形成されている。このように通気分断部6によって、壁面毎に通気空間3を区画することにより、一の壁面における通気空間3から他の壁面における通気空間3へ空気が流れるのを防ぐことができ、通気空間3と外部との圧力差を小さくすることができるものである。
As shown in FIG. 1A, a
このような通気分断部6は、図5に示すように、出隅部5aを形成するコーナー部5にも、入隅部5bを形成するコーナー部5にも、用いることができる。なお、通気分断部6の形成は、これに限られるものでなく、図6(a)及び(b)に示すように、コーナー部5においてそれぞれの壁面を構成する壁下地2に胴縁11を設け、ハット型ジョイナーといったジョイナー部材6bなどを通気分断部6として機能させて胴縁11と外壁部1との隙間を埋めて、通気空間3を分断してもよい。なお、図6の形態では、ジョイナー部材6bの屋外側にシーリング材40が設けられている。また、図6(a)の形態では、出隅部5aには、断面L字形状のコーナー用外壁材10aが配設されている。
As shown in FIG. 5, such a
ところで、上記の各形態では、複数の面材20を敷き詰めて壁下地2を形成するようにしている。面材20としては合板などの構造用面材を用いることができる。このように、面材20によって壁下地2を形成することにより気密性を確保することができるものである。
By the way, in each of the above embodiments, the
ここで、壁下地2の隙間は、理想的には形成されないようにすることが好ましいが、実際の外壁の施工においては、面材20と開口部30との接合部分など、具体的にはサッシ(窓枠)や換気扇といった設備の取り付け部などにおいて、わずかな隙間が形成されてしまうことがある。そこで、通気空間3と外部との圧力差を小さくするためには、壁下地2の隙間をできるだけ少なくし、その合計面積が9cm2/m2以下になるようにすることが好ましい。隙間の合計面積が9cm2/m2よりも大きいと通気空間3から屋内側へ空気が移動して通気空間3と外部との圧力差を小さくすることができなくなるおそれがある。隙間の合計面積は、開口部30などを設けずに合板などの面材20で隙間なく壁一面を覆うことができれば、理論的には0cm2/m2となるが、現場の施工においては3cm2/m2以下であることが現実的である。
Here, it is preferable that the gap between the
開口部30など、屋内外を貫通する開口が設けられる場合は、壁下地2における開口部30の周囲に気密テープを貼着することが好ましい。それにより、気密性を確保することが可能になる。面材20と面材20との突合せ部分にも隙間ができることがあるが、この突合せ部分には、面材20間を架け渡して防水シート14を貼着するようにすれば、気密性を高めることができる。
When an opening that penetrates indoors and outdoors, such as the
壁下地2にはエアコン等により、外壁の施工後に、開口が設けられることがある。そこで、外壁施工時における隙間の開口面積の合計は5cm2/m2以下であることが好ましい。隙間の開口面積をこの範囲にすることにより、気密性を確保することがより可能となる。
The
図7に、壁面の高さの高い外壁構造の形態を示す。このような形態は、二階建て又は三階建て以上の建物に用いられるものである。壁面の高さが高くなると、壁面の面積も必然的に大きくなるため、それに従い連通口4の開口面積も大きくする必要がある。
In FIG. 7, the form of the outer wall structure with a high wall surface is shown. Such a form is used for a two-story or three-story or higher building. When the height of the wall surface increases, the area of the wall surface inevitably increases, and accordingly the opening area of the
図7(a)では、土台部8の上側に面積の大きい連通口4を形成し、軒天部7の下側に面積の小さい連通口4を形成している。このような設計では、開口面積を上記に示す範囲にしようとした場合、土台部8での連通口4による開口が大きくなりすぎるおそれがあり、例えば、一階建てであれば開口幅18mmにて設計される連通口4が二階建てでは開口幅36mmになり、風雨が入り込んだり外観が悪くなったりするおそれがある。
In FIG. 7A, the
そこで、図7(b)では、土台部8の上側と、階高の途中(上階部と下階部の境界部分など)とに、面積の大きい連通口4を形成し、軒天部7の下側に面積の小さい連通口4を形成している。このとき、それぞれの連通口4、4間の距離は3m以内であることが好ましい。この形態では、連通口4による開口が所定の箇所に分散されるため、それぞれの開口面積を小さくすることができる。
Therefore, in FIG. 7B, a
また、図7(c)では、土台部8の上側に面積の大きい連通口4を形成するとともに、軒天部7の下側に面積の小さい連通口4を形成し、さらに上下に隣り合う外壁材10、10間(いわゆる横目地部)に横方向に延伸する隙間として連通口4を形成するようにしている。この場合、連通口4の開口がさらに分散されて、開口をより目立たなくすることができる。なお、左右に隣り合う外壁材10、10間(いわゆる縦目地部)に隙間を形成して連通口4を設けるようにしてもよい。
Further, in FIG. 7C, the
図8に、階高の途中に連通口4が形成された構造の一例を示す。図8(a)及び(b)は、図7(b)の形態に対応するものであり、階高水切り22によって外壁部1が分断されており、この階高水切り22の上下両側に連通口4が設けられている。階高水切り22を用いることにより階高の途中で水切りを行うことができ、また開口を目立たなくすることができる。そして、図示の階高水切り22においては、垂下する階高水切り先端片22aが、階高水切り22の下側に設けられた連通口4の開口前面を覆っているので、階高水切り22の下側の連通口4に直接風雨が吹き込むようなことを防ぐことができる。
FIG. 8 shows an example of a structure in which the
図8(a)では、階高水切り22は胴縁11の屋外側の表面に取り付けられている。この形態では、胴縁11が分断されておらず、縦方向に亘って取り付けられた胴縁11により、建物の強度を補強することができる。また、図8(b)では、階高水切り22は壁下地2の表面に取り付けられており、外壁部1及び胴縁11が上下方向で分断されている。この形態では、各階毎に胴縁11と外壁部1とを形成することが可能となる。図8(a)及び(b)においては、下階部と上階部との境界に屋根部21が形成される場合、連通口4をこの屋根に隣接して形成すると開口がより目立たなくなるので好ましい。
In FIG. 8A, the
図8(c)は、図7(c)の形態に対応するものであり、外壁材10、10間の隙間により連通口4が形成されている。外壁材10、10間の隙間を連通口4にする場合、開口を分散してより目立たなくすることができる。外壁材10、10間の隙間の幅Lは、適宜に設計することができ、例えば1〜5mm程度、具体的には3mmなどにすることができる。連通口4の開口面積の合計量が上記の範囲を満たすためには、外壁材10、10間の隙間の幅Lは1.5mm以上であることが好ましい。
FIG. 8C corresponds to the form of FIG. 7C, and the
図9に、上下に隣り合う外壁材10、10の接合部分の一例を示す。図9の形態では、下側に配設される外壁材10の受け部31の屋外側に、上側に配設される外壁材10の重ね部32が配置されて、外壁部1が形成されている。このような接合構造は、上方に突出する係合部を有する外壁材取付金具12を上下の外壁材10の間に配設し、上側の外壁材10の下端部を外壁材取付金具12の係合部に係合させることにより形成することができる。
In FIG. 9, an example of the junction part of the
図9(a)では、上側の外壁材10の下端部と下側の外壁材10の上端部とが当接しており、隙間が形成されていない。なお、下側の外壁材10の受け部31と、上側の外壁材10の重ね部32との間には外壁材用パッキン33が設けてられていてもよい。
In FIG. 9A, the lower end portion of the upper
図9(b)は、図8(c)の形態の具体例を示すものである。この形態では、上側の外壁材10の下端部と下側の外壁材10の上端部が当接しておらず、外壁材10、10間で隙間が形成されている。外壁材10、10間に形成される隙間は、外壁材10の重ね合わせ形状に沿って屈曲し、外部と通気空間3とを連通しており、この隙間が連通口4となる。そして、本形態では、通気空間3の開口部分の前方が外壁材10の重ね部32によって覆われている。このように外壁材10の重ね合わせにより開口を覆う場合、壁下地2が外部から見えないようにすることができ、開口をより目立たなくすることができるとともに、開口に直接風雨が当たることを防止し、防水性をさらに高めることができるものである。なお、外壁材10、10間に形成される隙間が屈曲して連通口4が形成される場合、連通口4の開口面積は、隙間の幅が上下方向で最小となる値を幅Lとし、この幅Lに基づき計算される。隙間の幅が最小となる部分が空気の流れの律速となるからである。
FIG. 9B shows a specific example of the form of FIG. In this embodiment, the lower end portion of the upper
図10に、左右に隣り合う外壁材10、10の接合部分(縦目地部)の一例を示す。上下に重ね合わせて外壁材10を取り付ける場合、一般的には、左右の外壁材10、10間に隙間が発生する。この隙間はシーラーやパッキンなどの閉塞部材によって閉塞することができるが、ノンシーリング工法では、閉塞部材が外面に露出しないようにして閉塞することができる。あるいは、この隙間を連通口4に用いることもできる。図10(a)(b)及び(c)は、外壁材10、10間の隙間が閉塞されている例である。図10(d)及び(e)は、外壁材10、10の隙間が閉塞されずに、外壁材10、10の隙間を連通口4として機能させて、外部と通気空間3とを連通させた例である。
In FIG. 10, an example of the junction part (vertical joint part) of the
図10(a)及び(b)では、鋼板下地材27の表面に設けられた鋼板材26と外壁材10との間に、エプトシーラーなどのシーラー材25を設けることによって、外壁材10の隙間が閉塞され、外部と通気空間3とが分断されている。図10(a)では、側端部の端面が平坦な面となった外壁材10を用い、外壁材10を横方向に突き合せて外壁部1を形成した例を示している。図10(b)では、一方の側端部に横受け部28が形成され、他方の側端部に横重ね部29が形成された外壁材10を用い、横受け部28の屋外側に横重ね部29を重ねて外壁部1を形成した例を示している。図10(b)の場合、壁下地2を隠して隙間を目立ちにくくすることができる。なお、図10(a)及び(b)の形態では、通気空間3が横方向で分断されている。
10 (a) and 10 (b), by providing a
図10(c)では、外壁材10、10間に、外壁材10、10の隙間の前面を覆う縦目地被覆部23を備えた縦目地被覆材24を配置し、この縦目地被覆部23の裏面と外壁材10の表面との間にシーラー材25を設けて外壁材10、10間の隙間を閉塞している。この形態では、外壁材10の隙間を隠して目立ちにくくすることができる。また、縦目地被覆材24の通気空間3と隣接する部分に、横方向に開口する穴を形成すれば、通気空間3を横方向に亘って連通するように形成することができる。
In FIG. 10C, a vertical
図10(d)では、外壁材10の隙間の位置での壁下地2に鋼板材26が取り付けられ、外壁材10の側端部の裏面にシーラー材25が設けられているが、鋼板材26とシーラー材25とは接触していない。そのため、外壁材10、10の隙間によって、外部と通気空間3とが連通している。外壁材10、10の隙間の幅Lは、例えば5〜20mm程度、具体的には12mmに設定することができる。
In FIG. 10 (d), the
図10(e)では、図10(d)の形態に加えて、外壁材10、10の隙間の前面を覆う縦目地被覆部23を備えた縦目地被覆材24が、外壁材10、10間に配置されている。この形態では、外壁材10の隙間を隠して目立ちにくくすることができる。外壁材10、10の隙間の幅Lは、例えば5〜20mm程度、具体的には12mmに設定することができる。
10 (e), in addition to the configuration of FIG. 10 (d), the vertical
なお、上記の縦目地構造においてはシーラー材25を用いているが、このシーラー材25は外壁の外表面に露出していないので劣化されにくくすることができるものである。
In addition, although the
上記の実施の形態では、胴縁11として、その長手方向を縦方向(垂直方向)に沿って配置した縦胴縁を用いた外壁構造の例を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、長手方向を横方向(水平方向)に沿って配置した横胴縁を用いた外壁構造であってもよい。
In the above embodiment, the example of the outer wall structure using the vertical trunk edge whose longitudinal direction is arranged along the vertical direction (vertical direction) is shown as the
図11に、胴縁11の取り付け構造の一例を示す。図11(a)は縦胴縁の例であり、図11(b)は横胴縁の例である。これらの例では、壁面の左下端部に外壁材10を取り付けた様子を示している。図11(a)の例では、矩形状の外壁材10が長手方向を横方向にして配設され、いわゆる横張りで取り付けられている。図11(b)の例では、矩形状の外壁材10が長手方向を縦方向にして配設され、いわゆる縦張りで取り付けられている。
In FIG. 11, an example of the attachment structure of the
胴縁11は通気空間3内に配置されるため空気の移動を妨げるおそれがある。したがって、空気の流れをスムーズにするために、連通口4は胴縁11の長手方向と垂直な方向に形成されること、すなわち胴縁11と連通口4とが略直交して形成されることが好ましい。
Since the
図11(a)の場合、上述したように、壁面の下端部(土台部8の上側)と壁面の上端部(軒天部7の下側)に連通口4を設けることができ、さらに上下の外壁材10の隙間にも連通口4を設けることができる。これにより、縦胴縁と垂直な方向である横方向に直線状の連通口4を形成することができる。
In the case of FIG. 11A, as described above, the
図11(b)の場合、壁面の側端部において外壁材10が壁下地2を覆わない部分を設けて連通口4を形成することができ、また、左右の外壁材10の隙間に連通口4を設けることができる。これにより、横胴縁と垂直な方向である縦方向に直線状の連通口4を形成することができる。図11(b)の場合においても、土台部8の上側や軒天部7の下側に連通口4を設けてもよい。図11(b)の形態でも差圧を小さくすることができるが、外部空間との差圧をより小さくするためには、図11(b)のような横胴縁を用いた形態よりも、図11(a)のような縦胴縁を用いた形態の方が好ましい。
In the case of FIG. 11 (b), the
なお、上記の実施の形態では、土台部8の上側と軒天部7の下側との両方に連通口4が形成された形態を主に示したが、本発明はこれに限られるものではなく、土台部8の上側と軒天部7の下側のどちらか一方に連通口4を設けるようにしてもよい。あるいは、土台部8の上側と軒天部7の下側のどちらにも連通口4を設けないようにし、連通口4に必要な開口面積を、外壁材10間の隙間によって確保するようにしてもよい。
In the above embodiment, the
図12に、外壁材10間の隙間によって連通口4を形成した外壁構造の一例を示す。この形態では、上下左右に隣り合う外壁材10、10間に連通口4が形成されている。すなわち、各外壁材10の周囲に連通口4が形成されており、連通口4は壁面全体として格子形状になっている。この場合も、連通口4の開口面積の合計が上述の範囲となるようにするものである。
FIG. 12 shows an example of the outer wall structure in which the
上記の実施の形態では、外壁材10を胴縁11を介して壁下地2に取り付けることにより、外壁部1と通気空間3とが形成された形態を示したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、胴縁11を用いずに、通気空間3の厚みを働き幅とする外壁材取付金具12をスペーサとして機能させ、この外壁材取付金具12を壁下地2に取り付けるとともに外壁材取付金具12に外壁材10を取り付けることにより、外壁部1と壁下地2との間に通気空間3を形成してもよい。あるいは、胴縁11の代わりに、通気空間3の厚みを確保するためのスペーサ部材を用いるようにしてもよい。
In the above embodiment, the
本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。 The invention is explained in more detail by means of examples.
(試験例1)
図1、図2及び図3に示すような外壁構造の試験体(家屋)を用い、通気空間3に発生する差圧(外部空間との圧力差)を測定した。試験体には、厚み18mmの胴縁11、突出幅5mmの外壁材取付金具12を使用し、通気空間3の厚みを23mmとした。また、壁面を通気分断部6(気密パッキン6a)によって面毎に区画分けした。また、壁下地2には合板による構造面材を用い、軒天部7の下側には通気見切り縁15を配設した。壁面の寸法は、縦2.4m×横5.4m(面積:13.0m2)とした。開口部30は設けなかった。連通口4の位置は、土台部8の上側と、軒天部7の下側(見切部)とし、連通口4の形状は、横方向に延伸する直線状とした。その他の仕様は、表1の通りである。
(Test Example 1)
Using a test body (house) having an outer wall structure as shown in FIGS. 1, 2, and 3, the differential pressure (pressure difference with the external space) generated in the
試験体の壁面に対して、風速5m/sec(想定風速20m/secの評価を、設備の制約上、風速5m/secにて計測し、下記換算式により換算することにより行う)にて、正面風(壁面に対し垂直方向の風、水平方向に対する角度0°)、又は、斜面風(壁面に対し斜め方向から吹く風、水平方向に対する角度45°)を当てて、通気空間3と外部との圧力差を壁面の多数箇所において測定し、その最大値に着目した。なお、想定風速20m/secにおける圧力差で評価するために、換算式P=V2×1/2×ρ (P:風圧力、V:風速、ρ:空気密度)を用いて圧力差を求めた。圧力の測定は、バラトロン(日本エム・ケー・エス(株)、220DD−00001A2B)を用い、測定箇所1点につき30秒間300点を平均することにより行った。なお、表1における差圧の平均値は、1面当たり測定箇所48点の平均で求めた。結果を表1に示す。
Front surface of the test specimen at a wind speed of 5 m / sec (evaluation of an assumed wind speed of 20 m / sec is measured at a wind speed of 5 m / sec due to equipment constraints and converted by the following conversion formula). Applying wind (wind perpendicular to the wall surface, angle 0 ° to the horizontal direction) or slope wind (wind blowing obliquely to the wall surface, angle 45 ° to the horizontal direction), the
表1に示すように、連通口4の開口面積が大きい各実施例は、各比較例に比べて差圧が小さくなることが確認された。
As shown in Table 1, it was confirmed that each example having a large opening area of the
(試験例2)
図1、図2及び図3に示すような外壁構造の試験体(家屋)を用い、通気空間3に発生する差圧(外部空間との圧力差)を測定した。試験体には、厚み18mmの胴縁11、突出幅5mmの外壁材取付金具12を使用し、通気空間3の厚みを23mmとした。胴縁11は縦胴縁とし、矩形状の外壁材10を横張りして外壁部1を形成した。また、壁面を通気分断部6(気密パッキン6a)によって面毎に区画分けした。壁面内では区画分けしなかった。また、壁下地2には合板による構造面材を用い、軒天部7の下側には通気見切り縁15を配設した。壁下地2の開口面積は、実際の隙間が9cm2/m2であり、抵抗を計算した有効開口面積が5cm2/m2であった。壁面の寸法は、縦2.4m×横5.4m(面積:13.0m2)とした。開口部30は設けなかった。連通口4の位置は、土台部8の上側と、軒天部7の下側(見切部)と、外壁材10、10間の隙間(基材部)とし、連通口4の形状は、横方向に延伸する直線状とした。その他の仕様は、表2の通りである。
(Test Example 2)
Using a test body (house) having an outer wall structure as shown in FIGS. 1, 2, and 3, the differential pressure (pressure difference with the external space) generated in the
試験体の壁面に対して、風速5m/sec(想定風速20m/secの評価を、設備の制約上、風速5m/secにて計測し、下記換算式により換算することにより行う)にて、正面風(壁面に対し垂直方向の風、水平方向に対する角度0°)、又は、斜面風(壁面に対し斜め方向から吹く風、水平方向に対する角度45°)を当てて、通気空間3と外部との圧力差を壁面の多数箇所において測定し、その最大値に着目した。なお、想定風速20m/secにおける圧力差で評価するために、換算式P=V2×1/2×ρ (P:風圧力、V:風速、ρ:空気密度)を用いて圧力差を求めた。圧力の測定は、バラトロン(日本エム・ケー・エス(株)、220DD−00001A2B)を用い、測定箇所1点につき30秒間300点を平均することにより行った。なお、想定風速20m/secにおいて、発生差圧が50Pa以下になるためには差圧係数ΔCpが約0.21以下になる必要がある。結果を表2に示す。
Front surface of the test specimen at a wind speed of 5 m / sec (evaluation of an assumed wind speed of 20 m / sec is measured at a wind speed of 5 m / sec due to equipment constraints and converted by the following conversion formula). Applying wind (wind perpendicular to the wall surface, angle 0 ° to the horizontal direction) or slope wind (wind blowing obliquely to the wall surface, angle 45 ° to the horizontal direction), the
表2に示すように、連通口4の開口面積が大きい各実施例は、各比較例に比べて発生差圧ΔPが小さくなることが確認された。
As shown in Table 2, it was confirmed that in each Example in which the opening area of the
1 外壁部
2 壁下地
3 通気空間
4 連通口
5 コーナー部
6 通気分断部
7 軒天部
8 土台部
9 土台水切り
10 外壁材
11 胴縁
12 外壁材取付金具
20 面材
30 開口部
DESCRIPTION OF
Claims (4)
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|---|---|---|---|
| JP2010216161A JP5676998B2 (en) | 2010-09-27 | 2010-09-27 | Building outer wall structure |
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