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JP5648642B2 - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

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JP5648642B2
JP5648642B2 JP2012012632A JP2012012632A JP5648642B2 JP 5648642 B2 JP5648642 B2 JP 5648642B2 JP 2012012632 A JP2012012632 A JP 2012012632A JP 2012012632 A JP2012012632 A JP 2012012632A JP 5648642 B2 JP5648642 B2 JP 5648642B2
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Description

本発明は、石英ガラス製のルツボを用いたシリコン単結晶の製造方法に関する。
従来、シリコン単結晶の育成にはチョクラルスキー法が広く採用されている。その中でも、石英ルツボ内のシリコン融液の対流を抑制するためシリコン融液に対して磁場を印加するMCZ法(磁場印加チョクラルスキー法)が知られている。MCZ法では、石英ルツボ内に多結晶シリコンを収容し、石英ルツボ内で多結晶シリコンをヒーターにより溶融する溶融工程と、コイルによりシリコン融液に磁場を印加しながらシリコン融液の融液表面に種結晶を接触させ、種結晶と石英ルツボを回転させるとともに種結晶を引き上げる引き上げ工程とを行うことによりシリコン単結晶を育成する。
シリコン融液を収容するための石英ルツボは、アモルファス構造をとる非晶質SiO(石英ガラス)より構成されている。石英ルツボはシリコン融液と反応し、SiO/Si界面、すなわちシリコン融液と接する石英ルツボの内表面に結晶質SiOであるクリストバライト結晶層が形成される。シリコン単結晶引き上げ中にクリストバライト結晶層は剥離し、石英ルツボからシリコン融液中に遊離あるいは落下して引き上げ中のシリコン単結晶成長界面に到達することがある。その結果、引き上げ中のシリコン単結晶に入り込んでシリコン単結晶の有転位化の原因となる。
そこで、シリコン単結晶引き上げ工程における石英ルツボの内表面のクリストバライトの剥離を防止して、シリコン単結晶の有転位化を回避するため、種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1においては、内表面側にアルミニウム低濃度層を有する石英ルツボを用いて、シリコン融液に磁場を印加しながらシリコン単結晶の育成をする方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、石英ルツボにアルミニウム低濃度層(不純物層)を形成するためシリコン単結晶中にこの不純物が含有されることが問題となる。シリコン単結晶中に不純物が含有されればデバイスへの影響が懸念されるので、石英ルツボ内表面に不純物層を形成することは好ましくない。特に、高純度化が望まれる次世代デバイスではより好ましくない解決手段である。
また、特許文献2には、クリストバライトの大きさを制御するためにシリコン融液に磁場を断続的に印加することが記載されている。しかしながら、シリコン融液に磁場を断続的に複数回印加するためにはコイルの励磁、消磁の作業を繰り返す必要があり、煩わしいと同時に作業ミスの危険性が高まる。その上、コイルの励磁、消磁を繰り返すことでシリコン単結晶を製造していない無駄な時間が長時間化し、非効率となる。そのため、CZ法において1つの石英ルツボから複数のシリコン単結晶を有転位化させずに引き上げることができるシリコン単結晶の製造方法が望まれていた。
特開2010−30816号公報 特開2001−240494号公報
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、1つの石英ルツボから複数のシリコン単結晶を引き上げる際にバッチ全体の有転位化率を低減して効率よく引き上げることができるシリコン単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、石英ルツボ内に収容された多結晶シリコンを溶融してシリコン融液とする溶融工程と、シリコン融液を放置する放置工程と、シリコン融液に磁場を印加しながらシリコン融液の融液面に種結晶を接触させ、該種結晶を上方に引き上げることによりシリコン単結晶を育成する引き上げ工程とを繰返して、1つの石英ルツボから複数本のシリコン単結晶を製造する方法であって、
前記石英ルツボとして、石英ルツボの内表層のラマン分光スペクトルにおいて610cm−1付近、495cm−1付近、及び460cm−1付近のピーク強度の和を375cm−1付近、及び235cm−1付近のピーク強度の和で割った値(以後、A値という)が0.67未満であるものを用い、
1本目のシリコン単結晶を育成する際の放置工程において、シリコン融液に磁場を印加して放置した後、1本目のシリコン単結晶を育成し、
2本目のシリコン単結晶を育成する際の放置工程において、1本目のシリコン単結晶を育成する際に再溶融をしたか否かに基づいて放置条件を決定して、シリコン融液を放置することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法を提供する。
このようなシリコン単結晶の製造方法であれば、複数のシリコン単結晶を有転位化させずに効率よく引き上げることができる。
また、前記2本目のシリコン単結晶を育成する際の放置工程において、
1本目のシリコン単結晶を再溶融した場合は、シリコン融液に磁場を印加して放置することが好ましい。
1本目のシリコン単結晶を再溶融した場合は、その時点で石英ルツボ表面はシリカの海にまだらにクリストバライトが存在する理想の状態となり、1本目のシリコン単結晶の再引き上げを終えた時点でもこの理想の状態を維持している。そのため、このような放置工程であれば、2本目のシリコン単結晶をより効率よく育成することができる。
一方、前記2本目のシリコン単結晶を育成する際の放置工程において、
1本目のシリコン単結晶を再溶融しなかった場合は、放置によりクリストバライトを一部溶解する溶解工程を行うか、又は放置により石英ルツボ表面にクリストバライトを発生させるクリストバライト化工程と、放置により該クリストバライトを一部溶解する溶解工程とを行うことが好ましい。
1本目のシリコン単結晶を再溶融しなかった場合は、1本目のシリコン単結晶の引き上げを終えた時点の石英ルツボ表面は使用前のアモルファスシリカが残っている部分、ブラウンリングが残っている部分、アモルファスシリカの海にまだらにクリストバライトが島状に形成されている部分が混在した状態であり、石英ルツボ表面はシリカの海にまだらにクリストバライトが存在する理想の状態となっていない。そのため、このようなクリストバライトの一部溶解工程を行ったり、クリストバライト化工程及びその一部の溶解工程を行うことでルツボ表面が理想の状態となり、有転位化させずに2本目のシリコン単結晶を効率よく育成することができる。
また、前記クリストバライト化工程において、シリコン融液に磁場を印加したまま放置し、又は、シリコン融液に磁場を印加しながら、所定の石英ルツボの回転数、ガス流量、炉内圧で放置することで石英ルツボ表面にクリストバライトを発生させることが好ましい。
このようなクリストバライト化工程であれば、効率よく石英ルツボ表面にクリストバライトを発生させることができる。
さらに、前記溶解工程において、磁場の印加を止めて放置し、又は磁場を印加した状態でクリストバライト化工程より石英ルツボの回転数の高速化、ガス流量の増加、及び炉内圧の低下のいずれか一つ以上を行って放置することでクリストバライトを一部溶解することが好ましい。
このような溶解工程であれば、効率よくクリストバライトを一部溶解することができる。
以上説明したように、1本目のシリコン単結晶を再溶融したか否かで石英ルツボの表面状態は異なっているので、1本目のシリコン単結晶の引き上げ結果(再溶融したか否か)に応じて2本目のリチャージ溶融後の放置工程の条件を決定する本発明のシリコン単結晶の製造方法であれば、複数のシリコン単結晶を引き上げる際にバッチ全体の有転位化率を低減して効率よく引き上げることが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。上述のように、1つの石英ルツボから複数のシリコン単結晶を有転位化させずに効率よく引き上げることができるシリコン単結晶の製造方法が望まれていた。
本発明者らは、石英ルツボ内に収容された多結晶シリコンを溶融してシリコン融液とする溶融工程と、シリコン融液を放置する放置工程と、シリコン融液に磁場を印加しながらシリコン融液の融液面に種結晶を接触させ、該種結晶を上方に引き上げることによりシリコン単結晶を育成する引き上げ工程とを繰り返して、1つの石英ルツボから複数本のシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶の製造方法において、シリコン単結晶を有転位化させずに引き上げることについて鋭意検討した。その結果、シリコン単結晶の引き上げ前に石英ルツボの内表面をクリストバライト化すると、シリコン単結晶を有転位化させずに引き上げることができることを見出した。さらに、本発明者らが、さまざまな石英ルツボを用いてシリコン単結晶を製造したところ、石英ルツボ以外の条件は全て同一として、原料多結晶シリコンの溶融工程、石英ルツボ表面にクリストバライトを発生させるクリストバライト化工程、このクリストバライトを一部溶解する溶解工程、結晶引き上げ工程を行ったにもかかわらず、シリコン単結晶が有転位化する場合としない場合があることが分かった。そこで、操業後の石英ルツボを詳細に調査したところ、内表面のブラウンリングやクリストバライトの状態に違いがあることが分かった。
即ち、有転位化しなかった石英ルツボの内表面はアモルファスシリカの海にまだらにクリストバライトが島状に形成されていたが、有転位化した石英ルツボの内表面は使用前のアモルファスシリカが残っている部分、ブラウンリングが残っている部分、アモルファスシリカの海にまだらにクリストバライトが島状に形成されている部分が混在していた。特に、ブラウンリングの中心付近ではクリストバライトの剥離した跡が観察された。これがシリコン単結晶を有転位化させた原因と推定された。
本発明者らは、このような操業後の石英ルツボ内表面の違いが発生した原因について更に鋭意検討を行った。石英ルツボ以外の条件は同一である為、使用前の石英ルツボに違いがあると考え、これの内表層の結晶性に着目して調査を行った。具体的には、石英ルツボの製作中に切り落とされる上端リム部を用いて使用前の石英ルツボの特性を調査した。
その結果、XRD(X−ray diffraction)による構造解析では、有転位化を招いた石英ルツボ、招かなかった石英ルツボ共に使用前ではアモルファス状態のみが観測され、クリストバライトや石英などの結晶構造は認められなかった。
一方、ラマン分光による結果では両者に違いが見られた。原料のシリカ粉を高温で溶融した場合には、元々の結合が切れて再結合する回数が多くなるため、大きなサイズの多員環が出来やすい。そして、結晶構造は6員環で構成されていることから、6員環以下の多員環を結晶構造、7員環以上の多員環をアモルファス構造と捉え、前者を後者で割った値(A値)を指標とした。つまり、この値(A値)が大きいと結晶構造が多く、小さいとアモルファス構造が多いということである。なお、ラマン分光スペクトルにおいて610cm−1付近のピークは3員環由来、495cm−1付近のピークは4員環由来、460cm−1付近のピークは6員環由来、375cm−1付近のピークは7員環由来、及び235cm−1付近のピークは8員環由来である。
その結果、有転位化の有無により、使用前の石英ルツボのA値に違いが見られた。即ち、シリコン単結晶が有転位化しなかった石英ルツボのA値は0.67以上と大きく、一方で有転位化した石英ルツボのA値は0.67未満と小さかった。
つまり、使用前(シリカの溶融後)の石英ルツボの内表層はXRDで見る限りはアモルファス構造で違いは無い。しかしアモルファスであるので所謂x員環のxはさまざまな値を持つ。使用前の状態でx≦6の多員環が多く結晶構造の名残が多い石英ルツボではシリコン単結晶の製造時に結晶化(クリストバライト化)し易い。このような石英ルツボでは、石英ルツボ表層のクリストバライト化工程でクリストバライト化が十分に進行し、その後の溶解工程によりアモルファスシリカの海にまだらにクリストバライトが島状に形成される状態となり、シリコン単結晶引き上げ時に有転位化を誘起しない。
一方で、使用前の状態でx≧7の多員環が多く、よりアモルファス構造の度合いが高い石英ルツボではシリコン単結晶の製造時に結晶化(クリストバライト化)が起き難い。このような石英ルツボでは、石英ルツボ表層のクリストバライト化工程で十分なクリストバライト化が起きないため、その後の溶解工程を経ても元々の石英ルツボ表面が残ってしまう。その表面がシリコン単結晶引き上げ中にブラウンリング化・クリストバライト化し、ブラウンリングの中心付近でクリストバライトが剥離し、シリコン単結晶の有転位化を誘起したものと思われる。
従って、シリコン単結晶の引き上げに用いる石英ルツボとして、使用前(シリカ粉の溶融後)の状態でXRDではアモルファスと同定されても、ラマン分光によるA値が0.67以上であるものを用いれば、シリコン単結晶を高効率に生産することができる。
逆に、A値が0.67未満の場合は、A値が低いためにルツボの結晶化速度が遅く、10時間程度のクリストバライト化工程及び溶解工程では理想のルツボ状態(シリカの海にまだらにクリストバライトが島状に存在)とはならない。
しかしながら、A値が0.67未満の石英ルツボを用いた場合であっても、複数のシリコン単結晶を有転位化させずに効率よく引き上げることができるシリコン単結晶の製造方法が望まれる。
本発明者らが調査した結果、A値が0.67未満の場合に理想のルツボ状態にするにはクリストバライト化工程が少なくとも40時間必要であることが分かった。しかし、40時間ものロス時間を経ても有転位化する場合があり、そこで再溶融をすると更に1本目を引き上げる製造時間は延び、生産性が低下してしまう。そこで、A値が0.67未満の石英ルツボの場合は、1本目のシリコン単結晶を育成する際の放置工程において、クリストバライト化工程及び溶解工程を実施せずに、シリコン融液に磁場を印加して放置することとし(例えば3〜20時間)、1本目のシリコン単結晶が有転位化したとしても、再溶融することでルツボを理想の状態とし、1本目が有転位化しない場合はそのまま結晶を引き上げることで複数本のシリコン単結晶を引き上げたときに全体として効率がよくなる方法を見出した。
1本目のシリコン単結晶を育成する際にこのような放置工程を行う場合、1本目のシリコン単結晶が有転位化する場合もしない場合もあるが、育成された1本目のシリコン単結晶が有転位化した場合に該1本目のシリコン単結晶を磁場なしで再溶融すると、その時点でルツボ表面は理想の状態(シリカの海にまだらにクリストバライトが島状に存在する状態)になり、1本目のシリコン単結晶を再度引き上げた時点でもルツボ表面は理想の状態を維持している。また、1本目のシリコン単結晶が有転位化しない場合であっても直径不足等で再溶融する場合があり、この場合も磁場なしで再溶融することにより、1本目を再度引上げた時点でルツボ表面は理想の状態を維持している。一方、1本目が有転位化せず再溶融しない場合や、あるいは1本目の後半で有転位化したため再溶融せず、そのまま引上げた場合は、1本目を引き上げ終えた時点のルツボ表面は使用前のアモルファスシリカが残っている部分、ブラウンリングが残っている部分、アモルファスシリカの海にまだらにクリストバライトが島状に形成されている部分が混在した状態であり、理想の状態とはなっていない。即ち、1本目のシリコン単結晶を再溶融したか否かでルツボの表面状態は異なっているため、2本目のシリコン単結晶を育成する際の放置工程において、1本目のシリコン単結晶を再溶融したか否かに基づいて放置条件を決定して、シリコン融液を放置すれば、2本目のシリコン単結晶は有転位化することなく、効率よくシリコン単結晶を製造することができる。
この際、1本目のシリコン単結晶の育成の際に再溶融した場合は、2本目のリチャージ溶融後、2本目のシリコン単結晶を育成する際の放置工程においてシリコン融液に磁場を印加して放置することが好ましい。このような放置工程であれば、2本目のシリコン単結晶をより効率よく育成することができる。
また、1本目のシリコン単結晶の育成の際に再溶融しなかった場合は、2本目のシリコン単結晶を育成する際の放置工程において、放置によりクリストバライトを一部溶解する溶解工程を行うか、1本目のシリコン単結晶の育成後のルツボ表面に使用前のアモルファスシリカが残っている場合に備え、放置により石英ルツボ表面にクリストバライトを発生させるクリストバライト化工程と、放置により該クリストバライトを一部溶解する溶解工程とを行うことが好ましい。このような放置工程であれば、有転位化させずに2本目のシリコン単結晶をより効率良く育成することができる。
以上により、1本目のシリコン単結晶を再溶融した場合は理想のルツボ状態を維持して2本目を引き上げることができるし、また1本目で再溶融を行わなかった場合は溶解工程、またはクリストバライト化工程及び溶解工程を行うことにより理想のルツボ状態となった後で2本目を引き上げることができる。よって、2本目のシリコン単結晶を有転位化させることなく、効率良く1つの石英ルツボから複数のシリコン単結晶を製造することができる。
また、本発明のシリコン単結晶の製造方法で用いる石英ルツボは、その内表層において、A値が0.67未満である。尚、ルツボ表面の結晶化はシリコン融液との境界面(ルツボの表面)から起こるので、A値は内表面から1μm、より好ましくは内表面から5μmの領域で求めれば良い。
このような石英ルツボは一般的に、回転している型内に原料粉を供給しルツボ状の原料粉体層を形成し、その内側からアーク放電加熱し溶融する方法で製造される。そして、例えば溶融温度や、溶融後の冷却等により石英ルツボの結晶構造を制御でき、A値を制御することができる。よって、予め石英ルツボの製造条件とA値の関係を求めておき、A値が0.67未満となる条件で石英ルツボを製造すれば、本発明で用いる石英ルツボを得ることができる。
また、前記クリストバライト化工程において、シリコン融液に磁場を印加したまま放置し、又は、シリコン融液に磁場を印加しながら、所定の石英ルツボの回転数、ガス流量、炉内圧で放置することで石英ルツボ表面にクリストバライトを発生させることが好ましい。このようなクリストバライト化工程であれば、効率よく石英ルツボ表面にクリストバライトを発生させることができる。
クリストバライト化工程においてシリコン融液に磁場を印加したまま放置する場合は、特に制限されないが、印加する磁場強度は3000〜5000ガウス、印加時間は1時間以上10時間以下とすることができる。また、石英ルツボの回転数の調整等を行う場合は、特に制限されないが、石英ルツボの回転数を3rpm以下、ガス流量を250L/min以下、又は炉内圧を80hPa以上に調整して放置することで石英ルツボ表面にクリストバライトを発生させることができる。
さらに、前記溶解工程において、磁場の印加を止めて放置し、又は磁場を印加した状態でクリストバライト化工程より石英ルツボの回転数の高速化、ガス流量の増加、及び炉内圧の低下のいずれか一つ以上を行って放置することでクリストバライトを一部溶解することが好ましい。このような溶解工程であれば、効率よくクリストバライトを一部溶解することができる。
溶解工程において磁場の印加を止めて放置してクリストバライトを一部溶解する時間は、特に制限されないが、1時間以上8時間未満とすることができる。また、石英ルツボの回転数の高速化等を行う場合は、特に制限されないが、石英ルツボの回転数を5rpm以上、ガス流量を300L/min以上、又は炉内圧を70hPa以下に調整して放置することでクリストバライトを一部溶解することができる。
このように、クリストバライトを発生させたルツボ表面を敢えて適度に溶解することで、シリカの海にまだらにクリストバライトが島状に存在する理想のルツボ表面状態を作り出すことができ、転位の発生を更に抑制するシリコン単結晶の製造方法となる。
以下、本発明の実施例および比較例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜3,比較例1〜6〕
使用前のA値が0.64の石英ルツボを用い、400kgの多結晶シリコンを溶融し、磁場強度4000ガウスの磁場を印加して放置工程を行った後、継続して磁場強度4000ガウスの磁場を印加しながら直径300mmの1本目のシリコン単結晶を引き上げた。この1本目のシリコン単結晶で有転位化すれば再溶融を行い、有転位化しなければ再溶融は行わなかった。続いて、2本目のシリコン単結晶分の多結晶シリコンを同じ石英ルツボに追チャージした後溶融し、1本目のシリコン単結晶を再溶融したか否かに基づいて放置条件を決定し放置工程を行った後、2本目のシリコン単結晶を引き上げた。各工程の実施内容と、単位時間当たりの生産性を表1に示す。なお、生産性は比較例6を基準1.00とした相対値で示す。また有転位化が起きる位置は一定ではないため、各条件の生産性は10バッチの平均である。
なお、表1中、磁場放置では磁場強度4000ガウスで、5時間磁場を印加して放置した。また、クリストバライト化工程では磁場を印加した状態でルツボ回転数を3rpm、ガス流量を250L/min、炉内圧を80hPaに調整して3時間放置した。更に、溶解工程では、磁場を印加して、ルツボ回転数を5rpm、ガス流量を300L/min、炉内圧を70hPaに調整して3時間放置した。
Figure 0005648642
実施例1では1本目のシリコン単結晶が有転位化したために再溶融したものの、放置工程は磁場放置のみで無駄に時間を浪費しておらず、生産性の大きな低下は招かなかった。そして再溶融を行ったために2本目のシリコン単結晶育成の際の放置工程も磁場放置のみであったが、2本目のシリコン単結晶が有転位化することはなく、バッチ全体での生産性は高かった。
比較例1は、実施例1と比べて2本目のシリコン単結晶育成の際の放置工程のみが異なっており、クリストバライト化工程と溶解工程に多くの放置時間を費やしている。これにより、2本目のシリコン単結晶が有転位化することはなかったが、バッチ全体での生産性は低下してしまった。
比較例2は、1本目のシリコン単結晶育成では有転位化しなかったものの、2本目で有転位化してしまった。これは2本目のシリコン単結晶育成の際の放置工程でクリストバライトの溶解工程を行わなかったためであり、バッチ全体での生産性も低かった。
実施例2は、1本目のシリコン単結晶が有転位化しなかったので再溶融を行わなかった。従って、2本目のシリコン単結晶育成の際の放置工程でクリストバライト化工程及び溶解工程を行った。これにより2本目も有転位化することなく、バッチ全体で高い生産性を達成できた。
実施例3は、1本目のシリコン単結晶が有転位化しなかったので再溶融を行わなかった。従って、2本目のシリコン単結晶育成の際の放置工程で溶解工程のみを行った。これにより2本目も有転位化することなく、しかも放置工程が溶解工程のみであるためバッチ全体で極めて高い生産性を達成できた。
比較例3、4は、1本目のシリコン単結晶育成の際の放置工程でクリストバライト化工程及び溶解工程を行った。それにもかかわらず、1本目のシリコン単結晶は有転位化してしまい、再溶融を行ったので、生産性が低下した。また、2本目のシリコン単結晶は磁場放置した場合も、クリストバライト化工程及び溶解工程を行った場合も、両条件共に有転位化しなかったが、比較例4ではクリストバライト化工程及び溶解工程を行ったためにロス時間が長く、生産性がより低くなってしまった。
比較例5、6は、1本目のシリコン単結晶は有転位化しなかったが、1本目のシリコン単結晶育成の際の放置工程でクリストバライト化工程及び溶解工程を行っており、ロス時間を長く要していた。更に、比較例5では2本目のシリコン単結晶は有転位化してしまい、更なる生産性の低下を招いてしまった。これは1本目のシリコン単結晶育成の際の放置工程でクリストバライト化工程及び溶解工程を行っていても、そもそも石英ルツボの結晶化速度が遅く、1本目のシリコン単結晶の引き上げ前のルツボ表面にはまだルツボ使用前のアモルファスの部分が残っていたためである。これが1本目のシリコン単結晶の引き上げ中に結晶化したものの、2本目のシリコン単結晶育成の際の放置工程が磁場放置のみで溶解工程を行わなかったので、ルツボ表面が理想の状態とはなっていなかったためである。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (4)

  1. 石英ルツボ内に収容された多結晶シリコンを溶融してシリコン融液とする溶融工程と、前記シリコン融液を放置する放置工程と、前記シリコン融液の融液面に種結晶を接触させ、前記シリコン融液に磁場を印加しながら前記種結晶を上方に引き上げることによりシリコン単結晶を育成する引き上げ工程とを繰返して、1つの石英ルツボから複数本のシリコン単結晶を製造する方法であって、
    前記石英ルツボとして、該石英ルツボの内表層のラマン分光スペクトルにおいて610cm−1付近、495cm−1付近、及び460cm−1付近のピーク強度の和を375cm−1付近、及び235cm−1付近のピーク強度の和で割った値(A値)が0.67未満であるものを用い、
    1本目の前記シリコン単結晶を育成する際の前記放置工程において、前記シリコン融液に磁場を印加して放置した後、前記1本目のシリコン単結晶を育成し、
    2本目の前記シリコン単結晶を育成する際の前記放置工程において、前記1本目のシリコン単結晶を育成する際に再溶融をしたか否かに基づいて放置条件を決定して、前記シリコン融液を放置するとき、
    前記放置条件を、前記1本目のシリコン単結晶を再溶融した場合は、前記シリコン融液に磁場を印加して放置し、前記1本目のシリコン単結晶を再溶融しなかった場合は、放置によりクリストバライトを一部溶解する溶解工程を行うこととすることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  2. 前記2本目のシリコン単結晶を育成する際の前記放置工程において、
    前記溶解工程の前に、放置により前記石英ルツボ表面にクリストバライトを発生させるクリストバライト化工程を行うことを特徴とする請求項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  3. 前記クリストバライト化工程において、前記シリコン融液に磁場を印加したまま放置し、又は、前記シリコン融液に磁場を印加しながら、所定の前記石英ルツボの回転数、ガス流量、炉内圧で放置することで前記石英ルツボ表面にクリストバライトを発生させることを特徴とする請求項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  4. 前記溶解工程において、磁場の印加を止めて放置し、又は磁場を印加した状態で前記クリストバライト化工程より前記石英ルツボの回転数の高速化、ガス流量の増加、及び炉内圧の低下のいずれか一つ以上を行って放置することで前記クリストバライトを一部溶解することを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
JP2012012632A 2012-01-25 2012-01-25 シリコン単結晶の製造方法 Active JP5648642B2 (ja)

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