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JP5646381B2 - 単環芳香族炭化水素の製造方法 - Google Patents

単環芳香族炭化水素の製造方法 Download PDF

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本発明は、単環芳香族炭化水素の製造方法に関する。
流動接触分解(以下、「FCC」という。)装置で生成する分解軽油であるライトサイクル油(以下、「LCO」という。)は、多環芳香族炭化水素を多く含み、軽油または重油として利用されていた。しかし、近年ではLCOから、高オクタン価ガソリン基材や、石油化学原料として利用でき、付加価値の高い炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等)を得ることが検討されている。
例えば、特許文献1〜3では、ゼオライト触媒を用いて、LCO等に多く含まれる多環芳香族炭化水素から、単環芳香族炭化水素を製造する方法が提案されている。
特開平3−2128号公報 特開平3−52993号公報 特開平3−26791号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の方法では、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の収率が十分に高いとは言えなかった。
そこで、単環芳香族炭化水素の収率を充分に高めるべく、前記LCO等を分解改質し、得られた生成物を水素化した後、この水素化反応物を再度分解改質反応工程にリサイクルすることが考えられる。
ここで、LCO等を分解改質して得られる生成物には、その重質留分中に多量(例えば50〜95質量%)の多環芳香族炭化水素が含まれる。多環芳香族炭化水素は、原料油の組成にもよるが主に2環芳香族炭化水素からなるもので、部分水素化することにより単環芳香族炭化水素の良好な原料となる。したがって、前記したように多環芳香族炭化水素の水素化反応物をリサイクルして再度分解改質反応工程に供することにより、単環芳香族炭化水素の収率を充分に高めることが可能になる。
ところが、2環芳香族(多環芳香族)炭化水素の水素化反応は発熱反応であり、発熱量が非常に大きい。したがって、このような多環芳香族炭化水素を多量に含む前記生成物を水素化すると、反応器での反応温度が極端に高くなり、従来の設備では適正な反応を行わせるのが困難になる。なお、例えば、反応器途中から水素を段階的に供給すること(水素クエンチなど)により、反応温度の上昇を抑えて適正な反応をなさせることは可能であるものの、その場合には反応器の装置構成が複雑化し、設備コストの大幅な上昇を招いてしまう。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、多環芳香族炭化水素を含む原料油から高い収率で炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を製造できるとともに、水素化反応時の極端な発熱を抑え、水素化反応器の設備コストの大幅な上昇を回避することのできる、単環芳香族炭化水素の製造方法を提供することにある。
本発明の単環芳香族炭化水素の製造方法は、10容量%留出温度が140℃以上かつ90容量%留出温度が380℃以下である原料油から炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を製造する単環芳香族炭化水素の製造方法であって、
前記原料油を、結晶性アルミノシリケートを含有する単環芳香族炭化水素製造用触媒に接触させ、反応させて、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素、及び炭素数9以上の重質留分を含む生成物を得る分解改質反応工程と、
前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離された炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を精製し、回収する精製回収工程と、
前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離された炭素数9以上の重質留分を水素化する水素化反応工程と、
前記水素化反応工程にて得られた炭素数9以上の重質留分の水素化反応物の一部を希釈油として前記水素化反応工程に戻す希釈工程と、
前記水素化反応工程にて得られた重質留分の水素化反応物の他の一部を前記分解改質反応工程に戻すリサイクル工程と、を有することを特徴とする。
また、前記単環芳香族炭化水素の製造方法において、前記希釈工程では、前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離されて水素化反応工程に供される炭素数9以上の重質留分と、前記希釈油との質量比が、10:90から80:20の範囲内となるように、前記水素化反応工程に戻す希釈油の量を調整することが好ましい。
また、本発明の別の単環芳香族炭化水素の製造方法は、10容量%留出温度が140℃以上かつ90容量%留出温度が380℃以下である原料油から炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を製造する単環芳香族炭化水素の製造方法であって、
前記原料油を、結晶性アルミノシリケートを含有する単環芳香族炭化水素製造用触媒に接触させ、反応させて、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素、及び炭素数9以上の重質留分を含む生成物を得る分解改質反応工程と、
前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離された一部を水素化する水素化反応工程と、
前記水素化反応工程にて得られた水素化反応物を蒸留して、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を精製し、回収するとともに、該炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素から重質留分を分離する精製回収工程と、
前記精製回収工程にて分離された炭素数9以上の重質留分の一部を希釈油として前記水素化反応工程に戻す希釈工程と、
前記精製回収工程にて分離された重質留分の他の一部を前記分解改質反応工程に戻すリサイクル工程と、を有することを特徴とする。
また、前記単環芳香族炭化水素の製造方法において、前記希釈工程では、前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離されて水素化反応工程に供される生成物と、前記希釈油との質量比が、20:80から80:20の範囲内となるように、前記水素化反応工程に戻す希釈油の量を調整することが好ましい。
また、前記単環芳香族炭化水素の製造方法において、前記希釈工程では、前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離されて水素化反応工程に供される生成物と、前記希釈油との混合油中の多環芳香族炭化水素濃度が、5〜50質量%となるように、前記希釈油を前記水素化反応工程に戻すのが好ましい。
また、前記単環芳香族炭化水素の製造方法において、前記水素化反応工程では、水素化反応圧力を0.7MPa〜13MPaにすることが好ましい。
本発明の単環芳香族炭化水素の製造方法によれば、多環芳香族炭化水素を含む原料油から高い収率で炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を製造することができる。また、希釈工程を有するので、水素化反応工程での多環芳香族炭化水素の水素化に起因する極端な発熱を抑え、安定した水素化反応を可能とし、水素化反応器の設備コストの大幅な上昇を回避することができる。
本発明の単環芳香族炭化水素の製造方法の第1の実施形態を説明するための図である。 本発明の単環芳香族炭化水素の製造方法の第2の実施形態を説明するための図である。
「第1の実施形態」
以下、本発明の単環芳香族炭化水素の製造方法の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の単環芳香族炭化水素の製造方法の第1の実施形態を説明するための図であり、本実施形態の単環芳香族炭化水素の製造方法は、原料油から炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を製造する方法である。
すなわち、本実施形態の単環芳香族炭化水素の製造方法は、図1に示すように、
(a)原料油を、単環芳香族炭化水素製造用触媒に接触させ、反応させて、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素、及び炭素数9以上の重質留分を含む生成物を得る分解改質反応工程
(b)分解改質反応工程にて生成した生成物を複数の留分に分離する分離工程
(c)分離工程にて分離された単環芳香族炭化水素を精製し、回収する精製回収工程
(d)分離工程にて分離された留分より得られる炭素数9以上の重質留分の全部または一部を水素化する水素化反応工程
(e)水素化反応工程にて得られた炭素数9以上の重質留分の水素化反応物の一部を水素化反応工程に戻す希釈工程
(f)水素化反応工程にて得られた重質留分の水素化反応物を分解改質反応工程に戻すリサイクル工程
(g)分離工程にて分離したガス成分から、分解改質反応工程にて副生した水素を回収する水素回収工程
(h)水素回収工程にて回収した水素を水素化反応工程に供給する水素供給工程
上記(a)〜(h)の工程のうち、(a),(c),(d),(e),(f)の工程は本願請求項1に係る発明における必須の工程であり、(b),(g),(h)の工程は任意の工程である。
以下、各工程について具体的に説明する。
<分解改質反応工程>
分解改質反応工程では、原料油を単環芳香族炭化水素製造用触媒に接触させて、原料油に含まれる飽和炭化水素を水素供与源とし、飽和炭化水素からの水素移行反応によって多環芳香族炭化水素を部分的に水素化し、開環させて単環芳香族炭化水素に転換する。また、原料油中もしくは分離過程で得られる飽和炭化水素を環化、脱水素することによっても単環芳香族炭化水素に転換できる。さらには、炭素数9以上の単環芳香族炭化水素を分解することによって、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を得ることもできる。これにより、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素、及び炭素数9以上の重質留分を含む生成物を得る。
なお、この生成物には、単環芳香族炭化水素や重質留分以外にも、水素、メタン、エタン、エチレン、LPG(プロパン、プロピレン、ブタン、ブテン等)などが含まれる。また、重質留分中には、ナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン等の2環芳香族炭化水素が多く含まれ、さらにアントラセン等の3環以上の芳香族炭化水素も原料油によっては含まれている。本願においては、これら2環芳香族炭化水素と3環以上の芳香族炭化水素とを合わせて、多環芳香族炭化水素と記している。
この分解改質反応工程では、原料油中のナフテノベンゼン類、パラフィン類、ナフテン類等の成分については単環芳香族炭化水素を製造することでその多くを消失する。また、多環芳香族炭化水素は、一部は分解並びに飽和炭化水素との水素移行により単環芳香族炭化水素へ転換されるが、同時にアルキル側鎖が切断されることにより、主にナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレンといった側鎖の少ない2環芳香族炭化水素も副生される。したがって、この分解改質反応工程においては、単環芳香族炭化水素が高収率で製造されると同時に、2環芳香族炭化水素も炭素数9以上の重質留分として副生される。
(原料油)
本発明で使用される原料油は、10容量%留出温度が140℃以上かつ90容量%留出温度が380℃以下の油である。10容量%留出温度が140℃未満の油では、軽質のものから単環芳香族炭化水素を製造することになり、本発明の主旨にそぐわなくなる。また、90容量%留出温度が380℃を超える油を用いた場合には、単環芳香族炭化水素の収率が低くなる上に、単環芳香族炭化水素製造用触媒上へのコーク堆積量が増大して、触媒活性の急激な低下を引き起こす傾向にある。
原料油の10容量%留出温度は150℃以上であることが好ましく、原料油の90容量%留出温度は360℃以下であることが好ましい。
なお、ここでいう10容量%留出温度、90容量%留出温度とは、JIS K2254「石油製品−蒸留試験方法」に準拠して測定される値を意味する。
10容量%留出温度が140℃以上かつ90容量%留出温度が380℃以下である原料油としては、例えば、LCO、LCOの水素化精製油、石炭液化油、重質油水素化分解精製油、直留灯油、直留軽油、コーカー灯油、コーカー軽油およびオイルサンド水素化分解精製油などが挙げられる。
多環芳香族炭化水素は反応性が低く本発明の分解改質反応工程では、単環芳香族炭化水素に転換されにくい物質ではあるが、一方で水素化反応工程にて水素化されるとナフテノベンゼン類に転換され、再び分解改質反応工程にリサイクル供給されることで単環芳香族炭化水素に転換可能である。そのため、原料油において多環芳香族炭化水素を多く含むことに関しては特に限定されないが、多環芳香族炭化水素の中でも3環以上の芳香族炭化水素は、水素化反応工程において多くの水素を消費し、かつ水素化反応物であっても分解改質反応工程における反応性が低いため、多く含むことは好ましくない。従って、原料油中の3環以上の芳香族炭化水素は25容量%以下であることが好ましく、15容量%以下であることがより好ましい。
なお、水素化反応工程でナフテノベンゼンに転換される2環芳香族炭化水素を含有し、かつ3環以上の芳香族炭化水素を削減するための原料油としては、例えば原料油の90容量%留出温度が330℃以下であることがより好ましい。
また、ここでいう多環芳香族炭化水素とは、JPI−5S−49「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」に準拠して測定、あるいはFIDガスクロマトグラフ法または2次元ガスクロマトグラフ法にて分析される2環芳香族炭化水素含有量(2環芳香族分)、および3環以上の芳香族炭化水素含有量(3環以上の芳香族分)の合計値を意味する。以降、多環芳香族炭化水素、2環芳香族炭化水素、3環以上の芳香族炭化水素の含有量が容量%で示されている場合は、JPI−5S−49に準拠して測定されたものであり、質量%で示されている場合は、FIDガスクロマトグラフ法または2次元ガスクロマトグラフ法に基づいて測定されたものである。
(反応形式)
原料油を単環芳香族炭化水素製造用触媒と接触、反応させる際の反応形式としては、固定床、移動床、流動床等が挙げられる。本発明においては、重質分を原料とするため、触媒に付着したコーク分を連続的に除去可能で、かつ安定的に反応を行うことができる流動床が好ましく、反応器と再生器との間を触媒が循環し、連続的に反応−再生を繰り返すことができる、連続再生式流動床が特に好ましい。単環芳香族炭化水素製造用触媒と接触する際の原料油は、気相状態であることが好ましい。また、原料は、必要に応じてガスによって希釈してもよい。
(単環芳香族炭化水素製造用触媒)
単環芳香族炭化水素製造用触媒は、結晶性アルミノシリケートを含有する。
[結晶性アルミノシリケート]
結晶アルミノシリケートは、単環芳香族炭化水素の収率をより高くできることから、中細孔ゼオライトおよび/または大細孔ゼオライトであることが好ましい。
中細孔ゼオライトは、10員環の骨格構造を有するゼオライトであり、中細孔ゼオライトとしては、例えば、AEL型、EUO型、FER型、HEU型、MEL型、MFI型、NES型、TON型、WEI型の結晶構造のゼオライトが挙げられる。これらの中でも、単環芳香族炭化水素の収率をより高くできることから、MFI型が好ましい。
大細孔ゼオライトは、12員環の骨格構造を有するゼオライトであり、大細孔ゼオライトとしては、例えば、AFI型、ATO型、BEA型、CON型、FAU型、GME型、LTL型、MOR型、MTW型、OFF型の結晶構造のゼオライトが挙げられる。これらの中でも、工業的に使用できる点では、BEA型、FAU型、MOR型が好ましく、単環芳香族炭化水素の収率をより高くできることから、BEA型が好ましい。
結晶性アルミノシリケートは、中細孔ゼオライトおよび大細孔ゼオライト以外に、10員環以下の骨格構造を有する小細孔ゼオライト、14員環以上の骨格構造を有する超大細孔ゼオライトを含有してもよい。
ここで、小細孔ゼオライトとしては、例えば、ANA型、CHA型、ERI型、GIS型、KFI型、LTA型、NAT型、PAU型、YUG型の結晶構造のゼオライトが挙げられる。
超大細孔ゼオライトとしては、例えば、CLO型、VPI型の結晶構造のゼオライトが挙げられる。
分解改質反応工程を固定床の反応とする場合、単環芳香族炭化水素製造用触媒における結晶性アルミノシリケートの含有量は、単環芳香族炭化水素製造用触媒全体を100質量%とした際の60〜100質量%が好ましく、70〜100質量%がより好ましく、90〜100質量%が特に好ましい。結晶性アルミノシリケートの含有量が60質量%以上であれば、単環芳香族炭化水素の収率を十分に高くできる。
分解改質反応工程を流動床の反応とする場合、単環芳香族炭化水素製造用触媒における結晶性アルミノシリケートの含有量は、単環芳香族炭化水素製造用触媒全体を100質量%とした際の20〜60質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましく、35〜60質量%が特に好ましい。結晶性アルミノシリケートの含有量が20質量%以上であれば、単環芳香族炭化水素の収率を十分に高くできる。結晶性アルミノシリケートの含有量が60質量%を超えると、触媒に配合できるバインダーの含有量が少なくなり、流動床用として適さないものになることがある。
[ガリウム、亜鉛]
単環芳香族炭化水素製造用触媒には、必要に応じて、ガリウムおよび/または亜鉛を含有させることができる。ガリウムおよび/または亜鉛を含有させれば、単環芳香族炭化水素の生成割合をより多くできる。
単環芳香族炭化水素製造用触媒におけるガリウム含有の形態としては、結晶性アルミノシリケートの格子骨格内にガリウムが組み込まれたもの(結晶性アルミノガロシリケート)、結晶性アルミノシリケートにガリウムが担持されたもの(ガリウム担持結晶性アルミノシリケート)、その両方を含んだものが挙げられる。
単環芳香族炭化水素製造用触媒における亜鉛含有の形態としては、結晶性アルミノシリケートの格子骨格内に亜鉛が組み込まれたもの(結晶性アルミノジンコシリケート)、結晶性アルミノシリケートに亜鉛が担持されたもの(亜鉛担持結晶性アルミノシリケート)、その両方を含んだものが挙げられる。
結晶性アルミノガロシリケート、結晶性アルミノジンコシリケートは、SiO、AlOおよびGaO/ZnO構造が骨格中に存在する構造を有する。また、結晶性アルミノガロシリケート、結晶性アルミノジンコシリケートは、例えば、水熱合成によるゲル結晶化、結晶性アルミノシリケートの格子骨格中にガリウムまたは亜鉛を挿入する方法、または結晶性ガロシリケートまたは結晶性ジンコシリケートの格子骨格中にアルミニウムを挿入する方法により得られる。
ガリウム担持結晶性アルミノシリケートは、結晶性アルミノシリケートにガリウムをイオン交換法、含浸法等の公知の方法によって担持したものである。その際に用いるガリウム源としては、特に限定されないが、硝酸ガリウム、塩化ガリウム等のガリウム塩、酸化ガリウム等が挙げられる。
亜鉛担持結晶性アルミノシリケートは、結晶性アルミノシリケートに亜鉛をイオン交換法、含浸法等の公知の方法によって担持したものである。その際に用いる亜鉛源としては、特に限定されないものの、硝酸亜鉛、塩化亜鉛等の亜鉛塩、酸化亜鉛等が挙げられる。
単環芳香族炭化水素製造用触媒がガリウムおよび/または亜鉛を含有する場合、単環芳香族炭化水素製造用触媒におけるガリウムおよび/または亜鉛の含有量は、触媒全体を100質量%とした際の0.01〜5.0質量%であることが好ましく、0.05〜2.0質量%であることがより好ましい。ガリウムおよび/または亜鉛の含有量が0.01質量%以上であれば、単環芳香族炭化水素の生成割合をより多くでき、5.0質量%以下であれば、単環芳香族炭化水素の収率をより高くできる。
[リン、ホウ素]
単環芳香族炭化水素製造用触媒においては、リンおよび/またはホウ素を含有することが好ましい。単環芳香族炭化水素製造用触媒がリンおよび/またはホウ素を含有すれば、単環芳香族炭化水素の収率の経時的な低下を防止でき、また、触媒表面のコーク生成を抑制できる。
単環芳香族炭化水素製造用触媒にリンを含有させる方法としては、例えば、イオン交換法、含浸法等により、結晶性アルミノシリケートまたは結晶性アルミノガロシリケートまたは結晶性アルミノジンコシリケートにリンを担持する方法、ゼオライト合成時にリン化合物を含有させて結晶性アルミノシリケートの骨格内の一部をリンと置き換える方法、ゼオライト合成時にリンを含有した結晶促進剤を用いる方法、などが挙げられる。その際に用いるリン酸イオン含有水溶液としては、特に限定されないものの、リン酸、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、およびその他の水溶性リン酸塩などを任意の濃度で水に溶解させて調製したものを好ましく使用できる。
単環芳香族炭化水素製造用触媒にホウ素を含有させる方法としては、例えば、イオン交換法、含浸法等により、結晶性アルミノシリケートまたは結晶性アルミノガロシリケートまたは結晶性アルミノジンコシリケートにホウ素を担持する方法、ゼオライト合成時にホウ素化合物を含有させて結晶性アルミノシリケートの骨格内の一部をホウ素と置き換える方法、ゼオライト合成時にホウ素を含有した結晶促進剤を用いる方法、などが挙げられる。
単環芳香族炭化水素製造用触媒におけるリンおよび/またはホウ素の含有量は、触媒全体を100質量%とした際の0.1〜10質量%であることが好ましく、0.5〜9質量%であることがより好ましく、0.5〜8質量%であることがさらに好ましい。リンおよび/またはホウ素の含有量が0.1質量%以上であれば、経時的な収率低下をより防止でき、10質量%以下であれば、単環芳香族炭化水素の収率をより高くできる。
[形状]
単環芳香族炭化水素製造用触媒は、反応形式に応じて、例えば、粉末状、粒状、ペレット状等にされる。例えば、流動床の場合には粉末状にされ、固定床の場合には粒状またはペレット状にされる。流動床で用いる触媒の平均粒子径は30〜180μmが好ましく、50〜100μmがより好ましい。また、流動床で用いる触媒のかさ密度は0.4〜1.8g/ccが好ましく、0.5〜1.0g/ccがより好ましい。
なお、平均粒子径は、ふるいによる分級で得られた粒径分布において50質量%となる粒径を表し、かさ密度はJIS規格R9301−2−3の方法で測定された値である。
粒状またはペレット状の触媒を得る場合には、必要に応じて、バインダーとして触媒に不活性な酸化物を配合した後、各種成形機を用いて成形すればよい。
単環芳香族炭化水素製造用触媒がバインダー等の無機酸化物を含有する場合、バインダーとしてリンを含むものを用いても構わない。
(反応温度)
原料油を単環芳香族炭化水素製造用触媒と接触、反応させる際の反応温度については、特に制限されないものの、400〜650℃とすることが好ましい。反応温度の下限は400℃以上であれば原料油を容易に反応させることができ、より好ましくは450℃以上である。また、反応温度の上限は650℃以下であれば単環芳香族炭化水素の収率を十分に高くでき、より好ましくは600℃以下である。
(反応圧力)
原料油を単環芳香族炭化水素製造用触媒と接触、反応させる際の反応圧力については、1.5MPaG以下とすることが好ましく、1.0MPaG以下とすることがより好ましい。反応圧力が1.5MPaG以下であれば、軽質ガスの副生を抑制できる上に、反応装置の耐圧性を低くできる。
(接触時間)
原料油と単環芳香族炭化水素製造用触媒との接触時間については、所望する反応が実質的に進行すれば特に制限はされないものの、例えば、単環芳香族炭化水素製造用触媒上のガス通過時間で1〜300秒が好ましく、さらに下限を5秒、上限を150秒とすることがより好ましい。接触時間が1秒以上であれば、確実に反応させることができ、接触時間が300秒以下であれば、コーキング等による触媒への炭素質の蓄積を抑制できる。または分解による軽質ガスの発生量を抑制できる。
<分離工程>
分離工程では、分解改質反応工程で生成した生成物を複数の留分に分離する。
複数の留分に分離するには、公知の蒸留装置、気液分離装置を用いればよい。蒸留装置の一例としては、ストリッパーのような多段蒸留装置により複数の留分を蒸留分離できるものが挙げられる。気液分離装置の一例としては、気液分離槽と、該気液分離槽に前記生成物を導入する生成物導入管と、前記気液分離槽の上部に設けられたガス成分流出管と、前記気液分離槽の下部に設けられた液成分流出管とを具備するものが挙げられる。
分離工程では、少なくともガス成分と液体留分とを分離するとともに、該液体留分を、さらに複数の留分に分離する。このような分離工程の例としては、主として炭素数4以下の成分(例えば、水素、メタン、エタン、LPG等)を含むガス成分と液体留分とに分離する形態、炭素数2以下の成分(例えば、水素、メタン、エタン)を含むガス成分と液体留分とに分離する形態、前記液体留分をさらに単環芳香族炭化水素を含む留分と重質留分とに分けて分離する形態、前記液体留分をさらにLPG、単環芳香族炭化水素を含む留分、重質留分に分けて分離する形態、前記液体留分をさらにLPG、単環芳香族炭化水素を含む留分、複数の重質留分に分けて分離する形態等が挙げられる。
本実施形態では、炭素数4以下の成分(例えば、水素、メタン、エタン、LPG等)を含むガス成分と液体留分とに分離するとともに、該液体留分をさらに炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を含む留分と、これより重質の留分(炭素数9以上の重質留分)とに分けて分離する形態が好適に採用される。ここで、分離工程にて分離される炭素数9以上の重質留分は、原料油の性状や分解改質反応工程、分離工程等の条件によっても異なるものの、多環芳香族炭化水素の濃度が50〜95質量%と非常に高くなっている。
<精製回収工程>
精製回収工程では、分離工程で得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を精製し、回収する。
この精製回収工程としては、前記分離工程にて単環芳香族炭化水素よりも重質の留分を分離しているため、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を含む留分からベンゼン/トルエン/キシレンを回収する工程が採用される。ここで、単環芳香族炭化水素よりも重質の留分は、炭素数9以上の重質留分であり、多環芳香族炭化水素を主成分とし、特にナフタレン類等の2環芳香族炭化水素を多く含んでいる。
なお、前記分離工程として液体留分を分留しない形態を採用した場合には、この精製回収工程では単環芳香族炭化水素よりも重質の留分を分離、除去して、単環芳香族炭化水素、またはベンゼン/トルエン/キシレン(炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素)を回収する工程が採用される。
また、前記分離工程で液体留分が良好に分留されておらず、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を回収した際に該単環芳香族炭化水素以外の留分を多く含んでいる場合には、この留分を分離し、例えば後述する水素化反応工程に供給するようにしてもよい。前記単環芳香族炭化水素よりも重質の留分は、多環芳香族炭化水素を主成分としており、特にナフタレン類等の2環芳香族炭化水素を多く含んでいる。
<水素化反応工程>
水素化反応工程では、分離工程にて分離された留分より得られた炭素数9以上の重質留分の全部または一部を水素化する。具体的には、重質留分と水素とを水素化反応器に供給し、水素化触媒を用いて、重質留分に含まれる多環芳香族炭化水素の少なくとも一部を水素化処理する。ここで、分離工程やさらには精製回収工程で分離されて水素化反応工程に供される重質留分、すなわち炭素数9以上の重質留分には、ナフタレン類等の2環芳香族(多環芳香族)炭化水素が多量に含まれている。
そこで、水素化反応工程では、この多環芳香族炭化水素を、芳香環が平均1つ以下になるまで水素化することが好ましい。例えば、ナフタレンはテトラリン(ナフテノベンゼン)になるまで水素化することが好ましく、メチルナフタレンやジメチルナフタレン等のアルキルナフタレンについても、ナフテノベンゼン、すなわちテトラリン骨格を有する芳香環が一つの芳香族炭化水素とすることが好ましい。同様に、インデン類はインダン骨格を有する芳香族炭化水素に、アントラセン類はオクタヒドロアントラセン骨格を有する芳香族炭化水素に、フェナントレン類はオクタヒドロフェナントレン骨格を有する芳香族炭化水素に、とすることが好ましい。
なお、炭素数9以上の重質留分の一部を水素化反応工程に供さなかった場合、重質留分を、ナフタレン等を分離することでナフタレン類の製造に使用しても、燃料基材として使用してもよい。
芳香環が平均1つ以下になるまで水素化すれば、後述するリサイクル工程にてこの水素化反応物を分解改質反応工程に戻した際に、該水素化反応物、特にテトラリン骨格を有する芳香族炭化水素が単環芳香族炭化水素に容易に変換される。このように分解改質反応工程での単環芳香族炭化水素の収率を高めるためには、この水素化反応工程で得られる水素化反応物における多環芳香族炭化水素の含有量を、40質量%以下にすることが好ましく、25質量%以下にすることがより好ましく、15質量%以下にすることがさらに好ましい。
なお、運転条件によっても異なるものの、通常の条件では、この水素化反応工程にて得られる水素化反応物には、2環芳香族炭化水素が数質量%〜30質量%程度、1環ナフテノベンゼンが40質量%〜70質量%程度、2環ナフテンが数質量%〜30質量%程度含まれている。
また、水素化反応物における多環芳香族炭化水素の含有量は、原料油の多環芳香族炭化水素含有量より少ないことが好ましい。水素化反応物における多環芳香族炭化水素の含有量、すなわち多環芳香族炭化水素の濃度については、水素化触媒量を増やすことや、反応圧力を高くすることによって該濃度を低くすることができる。ただし、多環芳香族炭化水素の全部を飽和炭化水素になるまで水素化処理する必要はない。過剰な水素化は、水素消費量の増加を招くとともに、発熱量の過度な増大を招いてしまう。
水素化反応工程における反応形式としては、固定床が好適に採用される。
水素化触媒としては、公知の水素化触媒(例えば、ニッケル触媒、パラジウム触媒、ニッケル−モリブデン系触媒、コバルト−モリブデン系触媒、ニッケル−コバルト−モリブデン系触媒、ニッケル−タングステン系触媒等)を用いることができる。
水素化反応温度は、使用する水素化触媒によっても異なるが、通常は100〜450℃、より好ましくは200〜400℃、さらに好ましくは250〜380℃の範囲とされる。
水素化反応圧力としては、0.7MPa以上13MPa以下にすることが好ましい。特に、1MPa以上10MPa以下にすることがより好ましく、1MPa以上7MPa以下にすることがさらに好ましい。水素化反応圧力を13MPa以下にすれば、耐用圧力が比較的低い水素化反応器を使用でき、設備費を低減できる。また、水素回収工程にて回収される水素の圧力は通常13MPa以下であるから、回収された水素を昇圧せずに使用することができる。一方、0.7MPa以上にすれば、水素化反応の収率を充分に適正に維持することができる。
水素消費量は、後述する希釈工程において返送する希釈油の量にもよるが、2000scfb(337Nm/m)以下であることが好ましく、1500scfb(253Nm/m)以下であることがより好ましく、1000scfb(169Nm/m)以下であることがさらに好ましい。
一方、水素消費量は、水素化反応の収率の点からは、100scfb(17Nm/m)以上であることが好ましい。
液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上20h−1以下にすることが好ましく、0.2h−1以上10h−1以下にすることがより好ましい。LHSVを20h−1以下とすれば、より低い水素化反応圧力にて多環芳香族炭化水素を十分に水素化することができる。一方、0.1−1以上とすることで、水素化反応器の大型化を避けることができる。
ここで、多環芳香族炭化水素、例えばその多くを占める2環芳香族炭化水素は、前述したように水素化反応時における発熱量が非常に大きく、多環芳香族炭化水素の含有比率が高い原料の場合、安定的に反応を行うためにも、反応温度の過度な上昇を抑える手法をとることが望ましい。本発明においても反応温度の抑制方法としては、一般的な手法を採用することが可能であり、通常の灯軽油脱硫装置に採用される循環水素ガスクエンチなどの手法を利用することができる。しかしながら、分離工程にて分離され、この水素化反応工程に直接供される重質留分は、前記したように多環芳香族炭化水素の濃度が例えば50〜95質量%と非常に高くなっている。そのため、循環水素ガスクエンチのみで発熱を抑制しようとすると、二桁に近いクエンチ設備が必要となり、発熱抑制のための反応装置周りの構成が非常に煩雑になってしまう。また、極めて大きな発熱量を伴う反応装置となることから、運転非常時におけるリスクが大きい装置と評価される。
また、水素化反応自体を制御するのが困難になり、2環芳香族(多環芳香族)炭化水素から単環芳香族炭化水素の原料として好適なナフテノベンゼンに転化する反応が、適正になされなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、後述する希釈工程によって水素化反応工程に供される重質留分中の多環芳香族炭化水素の濃度を調整し、多環芳香族炭化水素の水素化によって生じる発熱を抑え、例えば、灯軽油の脱硫に使われる従来の一般的な水素化反応器でも充分に適正な水素化反応を行わせることができるようにしている。それと同時に、水素化反応工程で未反応であった多環芳香族炭化水素の一部を再び水素化反応工程に戻すことで、単環芳香族炭化水素の収率を増加させる効果も併せ持っている。
<希釈工程>
希釈工程では、水素化反応工程にて得られた炭素数9以上の重質留分の水素化反応物の一部を、希釈油として前記水素化反応工程に戻し、該水素化反応工程に供する重質留分中の、多環芳香族炭化水素濃度を適正な濃度に下げる。すなわち、分離工程にて分離され、水素化反応工程に直接供される重質留分(希釈油とは別に供される重質留分)は、前記したように、例えばその多環芳香族炭化水素の濃度が50〜95質量%と非常に高くなっている。これに対し、水素化反応工程では前記したように供された重質留分中の多環芳香族炭化水素を、芳香環が平均1つ以下になるまで水素化しているので、この水素化反応工程にて得られた重質留分の水素化反応物中の、多環芳香族炭化水素の濃度は、水素化反応の条件によっても異なるものの、例えば5〜40質量%程度と大幅に低下する。
そこで、このように多環芳香族炭化水素の濃度が低下した水素化反応物を、希釈油として前記水素化反応工程に戻すことにより、該水素化反応工程に供せられる炭素数9以上の重質留分中の、多環芳香族炭化水素濃度を適正な濃度に下げることができる。
具体的には、この希釈工程では、前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離されて希釈油とは別に水素化反応工程に供される生成物(炭素数9以上の重質留分)と、希釈油とからなる混合油、すなわち実際に水素化反応工程に供せられる混合油中の、多環芳香族炭化水素濃度が、5質量%以上50質量%以下となるように、前記希釈油を前記水素化反応工程に戻すことが好ましい。また、15質量%以上35質量%以下となるように戻すことがより好ましい。
混合油中の多環芳香族炭化水素濃度を50質量%以下とすることで、水素化反応による発熱を抑え、水素化反応器での極端な反応温度の上昇を防止し、適正な水素化反応(例えば2環芳香族炭化水素からナフテノベンゼン類への転化)をなさせることができる。また、一般的な水素化反応器の使用が可能になる。さらに、5質量%以上とすることで、水素化反応工程の主目的である多環芳香族炭化水素からのナフテノベンゼン類への転化を、所望の効率で行うことができる。
ただし、混合油中の多環芳香族炭化水素濃度が低すぎると、多環芳香族炭化水素からのナフテノベンゼン類への転化効率が低くなり、水素化反応器が大型化してしまうため好ましくない。したがって、より転化効率を高くするためには、前記したように15質量%以上とすることがより好ましい。また、水素化反応による発熱をより十分に抑えるためには、35質量%以下とすることがより好ましい。
この希釈工程においては、前記したような多環芳香族炭化水素濃度に調整するため、返送する希釈油の量を適宜に決定する。その際、希釈油の量は、前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離されて水素化反応工程に供される生成物(炭素数9以上の重質留分)中の、多環芳香族炭化水素濃度に大きく影響される。すなわち、前記生成物中の多環芳香族炭化水素濃度が高ければ、希釈油の量を相対的に多くする必要があり、生成物中の多環芳香族炭化水素濃度が低ければ、希釈油の量を相対的に少なくすることができる。
通常は、前記したように分離工程から水素化反応工程に直接供される重質留分(生成物)中の多環芳香族炭化水素濃度は、50〜95質量%である。
したがって、重質留分(生成物)中の多環芳香族炭化水素濃度と、希釈油中の多環芳香族炭化水素濃度を、例えばJPI−5S−49「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」に準拠して測定、あるいは、FIDガスクロマトグラフ法や二次元ガスクロマトグラフ法などにより確認し、希釈油で希釈した後の混合油の多環芳香族炭化水素濃度を前記したように5〜50質量%、好ましくは15〜35質量%とするように重質留分(生成物)と希釈油の配合量を決定する。通常、分離工程から水素化反応工程に直接供される重質留分(分解改質反応工程にて生成した生成物より分離されて水素化反応工程に供される炭素数9以上の重質留分)と、前記希釈油との質量比(混合比)は、重質留分(生成物)中の多環芳香族炭化水素濃度や、希釈油が供された水素化反応圧力にもよるが、10:90から80:20の範囲内となるように調整される。
ここで、水素化反応工程の条件によって希釈油の多環芳香族炭化水素濃度が変化するものの、前記したように水素化反応工程で得られる水素化反応物における多環芳香族炭化水素の含有量(濃度)が40質量%以下になるような条件で行う場合、前記重質留分と前記希釈油との質量比を前記範囲内とすることで、前記混合油の多環芳香族炭化水素濃度を5〜50質量%、好ましくは15〜35質量%に調整することができる。
なお、分離工程から水素化反応工程に直接供される重質留分の単位時間当たりの流量が一定の場合には、前記質量比の範囲内となる条件のもとで、希釈油も単位時間当たりの流量を一定にして水素化反応工程に戻す。また、前記重質留分の単位時間当たりの流量が変化する場合には、この変化に対応して、希釈油もその流量を変化させる。
質量比がこのような範囲内になるように調整し、調整した量の水素化反応物を希釈油として前記水素化反応工程に戻すことにより、水素化反応工程での水素化反応による発熱を抑え、水素化反応器での極端な反応温度の上昇を防止し、適正な水素化反応(例えば2環芳香族炭化水素からナフテノベンゼン類への転化)をなさせることができる。また、一般的な水素化反応器の使用が可能になる。さらに、水素化反応工程の主目的である多環芳香族炭化水素からのナフテノベンゼン類への転化を、所望の効率で行うことができる。
<水素回収工程>
水素回収工程では、分離工程にて得られたガス成分から水素を回収する。
水素を回収する方法としては、分離工程で得られたガス成分に含まれる水素とそれ以外のガスとを分離できれば、特に制限はなく、例えば圧力変動吸着法(PSA法)、深冷分離法、膜分離法などが挙げられる。
<水素供給工程>
水素供給工程では、水素回収工程にて得られた水素を水素化反応工程の水素化反応器に供給する。その際の水素供給量については、水素化反応工程に供する前記混合油の量に応じて調整される。また、必要であれば、水素圧力を調節する。
本実施形態のように水素供給工程を有することにより、前記分解改質反応工程にて副生した水素を用いて前記混合油を水素化することができる。副生水素にて一部もしくは全量の水素を賄うことにより、外部からの水素供給の一部もしくは全てを削減することが可能となる。
<リサイクル工程>
リサイクル工程では、水素化反応工程にて得られた重質留分の水素化反応物の他の一部、すなわち前記希釈工程で水素化反応工程に戻した水素化反応物の残り(残部)を、原料油に混合して分解改質反応工程に戻す。
重質留分の水素化反応物を分解改質反応工程に戻すことにより、副生物であった重質留分も原料にして単環芳香族炭化水素を得ることができる。そのため、副生物量を削減できる上に、単環芳香族炭化水素の生成量を増やすことができる。また、水素化によって飽和炭化水素も生成するため、分解改質反応工程における水素移行反応を促進させることもできる。これらのことから、原料油の供給量に対する総括的な単環芳香族炭化水素の収率を向上させることができる。
なお、水素化処理せずに重質留分をそのまま分解改質反応工程に戻した場合には、多環芳香族炭化水素の反応性が低いため、単環芳香族炭化水素の収率はほとんど向上しない。
本リサイクル工程において、前記希釈工程で水素化反応工程に戻した水素化反応物の残り(残部)を必ずしも全量、分解改質反応工程に戻さなくても構わない。その場合、戻さなかった重質留分の水素化反応物は燃料基材等に使用してもよい。
本実施形態の単環芳香族炭化水素の製造方法にあっては、水素化反応工程とリサイクル工程とを有するので、副生物であった重質留分も原料にして単環芳香族炭化水素を得ることができる。そのため、副生物量を削減できる上に、単環芳香族炭化水素の生成量を増やすことができる。よって、多環芳香族炭化水素を含む原料油から高い収率で炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を製造することができる。
また、水素化反応工程にて得られた重質留分の水素化反応物の一部を希釈油として水素化反応工程に戻し、該水素化反応工程に供する重質留分中の多環芳香族炭化水素濃度を下げる希釈工程を有するので、水素化反応工程での多環芳香族炭化水素の水素化に起因する極端な発熱を抑え、安定した水素化反応を可能とし、水素化反応器の設備コストの大幅な上昇を回避することができる。
「第2の実施形態例」
本発明の単環芳香族炭化水素の製造方法の第2の実施形態について説明する。
図2は、本発明の単環芳香族炭化水素の製造方法の第2の実施形態を説明するための図であり、本実施形態の単環芳香族炭化水素の製造方法も、原料油から炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を製造する方法である。
すなわち、本実施形態の単環芳香族炭化水素の製造方法は、図2に示すように、
(i)原料油を、単環芳香族炭化水素製造用触媒に接触させ、反応させて、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素、及び炭素数9以上の重質留分を含む生成物を得る分解改質反応工程
(j)分解改質反応工程にて生成した生成物をガス成分と液成分とに分離する分離工程
(k)分離工程にて分離された液成分を水素化する水素化反応工程
(l)水素化反応工程にて得られた水素化反応物を蒸留して、単環芳香族炭化水素を精製し、回収する精製回収工程
(m)精製回収工程にて分離された重質留分の水素化反応物の一部を水素化反応工程に戻す希釈工程
(n)精製回収工程にて分離された重質留分の水素化反応物を分解改質反応工程に戻すリサイクル工程
(o)分離工程にて分離されたガス成分から、分解改質反応工程にて副生した水素を回収する水素回収工程
(p)水素回収工程にて回収した水素を水素化反応工程に供給する水素供給工程
上記(i)〜(p)の工程のうち、(i),(k),(l),(m),(n)の工程は本願請求項3に係る発明における必須の工程であり、(j),(o),(p)の工程は任意の工程である。
(i)分解改質反応工程は、第1の実施形態例における(a)分解改質反応工程と同様に行うことができる。
(o)水素回収工程は、第1の実施形態例における(g)水素回収工程と同様に行うことができる。
(p)水素供給工程は、第1の実施形態例における(h)水素供給工程と同様に行うことができる。
本実施形態における(j)分離工程では、例えば、炭素数4以下の成分(例えば、水素、メタン、エタン、LPG等)を含むガス成分と、液体留分とに分離する形態が採用される。液体留分については、(l)精製回収工程において分離を行うため、第1の実施形態と異なってここでは単環芳香族炭化水素を含む留分や重質留分等を分離しない。ただし、本願の目的とするリサイクルに適さない極めて重質である留分や分解改質反応工程において流動床を採用した場合に混入する触媒粉末等を除去することは適宜可能である。その場合においても、単環芳香族炭化水素、並びに水素化かつリサイクルを目的とする重質留分を分離することはしない。
本実施形態における(k)水素化反応工程では、第1の実施形態における(d)水素化反応工程と同様の水素化触媒を用いることができる。
また、(k)水素化反応工程では、第1の実施形態例における(d)水素化反応工程とは異なり、分離工程にて得られた液成分の全てを水素化反応器に通すため、得られた単環芳香族炭化水素も水素化することになる。しかし、単環芳香族炭化水素の水素化は本発明の目的に反する。そのため、(k)水素化反応工程においては、水素化による単環芳香族炭化水素の損失量が、該水素化反応工程前の単環芳香族炭化水素の量を100質量%とした際の、5質量%以下にすることが好ましい。上記損失量にするための反応条件は、概ね第1の実施形態における反応条件の範囲内にあるが、単環芳香族炭化水素の過度の水素化を避けるため、第1の実施形態に比べて高温とするのが好ましい。
例えば、水素化反応温度は、使用する水素化触媒によっても異なるが、通常は250〜450℃、より好ましくは300〜400℃、さらに好ましくは320〜380℃の範囲とされる。
水素化反応圧力としては、0.7MPa以上13MPa以下にすることが好ましい。特に、1MPa以上10MPa以下にすることがより好ましく、1MPa以上7MPa以下にすることがさらに好ましい。水素化反応圧力を13MPa以下にすれば、耐用圧力が比較的低い水素化反応器を使用でき、設備費を低減できる。また、水素回収工程にて回収される水素の圧力は通常13MPa以下であるから、回収された水素を昇圧せずに使用することができる。一方、0.7MPa以上にすれば、水素化反応の収率を充分に適正に維持することができる。
水素消費量は、希釈工程において返送する希釈油の量にもよるが、2000scfb(337Nm/m)以下であることが好ましく、1500scfb(253Nm/m)以下であることがより好ましく、1000scfb(169Nm/m)以下であることがさらに好ましい。一方、水素消費量は、水素化反応の収率の点からは、100scfb(17Nm/m)以上であることが好ましい。
液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上20h−1以下にすることが好ましく、0.2h−1以上10h−1以下にすることがより好ましい。LHSVを20h−1以下とすれば、より低い水素化反応圧力にて多環芳香族炭化水素を十分に水素化することができる。一方、0.1−1以上とすることで、水素化反応器の大型化を避けることができる。
なお、本実施形態における(k)水素化反応工程では、該水素化反応工程に直接供される油が、分離工程にて得られた液体留分(液成分)の全て(ただし、本願の目的とするリサイクルに適さない極めて重質な留分や、分解改質反応工程において流動床を採用した場合に混入する触媒粉末等を、適宜除去した液体留分を用いてもよい。)となり、単環芳香族炭化水素も多く含まれている。したがって、第1の実施形態における(d)水素化反応工程に比べ、本実施形態では、(k)水素化反応工程に直接供される油中の多環芳香族炭化水素の濃度(単位量当たりの含有量)が低く(少なく)なっている。
(l)精製回収工程では、単環芳香族炭化水素、またはベンゼン/トルエン/キシレンを回収すると共に、炭素数9以上の重質留分を分離する。ここで、炭素数9以上の重質留分には、多環芳香族炭化水素の水素化反応物および水素化されなかった多環芳香族炭化水素を主成分として含んでいる。
(m)希釈工程では、第1の実施形態における(e)希釈工程と同様にして、前記精製回収工程にて分離された炭素数9以上の重質留分の一部を希釈油として、前記水素化反応工程に戻す。これにより、該水素化反応工程に供する前記生成物中の、多環芳香族炭化水素濃度を下げる。ただし、本実施形態では、前記したように水素化反応工程に直接供される油中の多環芳香族炭化水素の濃度(単位量当たりの含有量)が、第1の実施形態に比べて低く(少なく)なっている。通常は、分離工程から水素化反応工程に直接供される液体留分(生成物)中の多環芳香族炭化水素濃度は、40〜75質量%程度である。
したがって、実際に水素化反応工程に供せられる混合油中の多環芳香族炭化水素濃度を、第1実施形態と同様に5質量%以上50質量%以下、好ましくは15質量%以上35質量%以下となるようにするためには、希釈油の返送量を第1実施形態に比べて少なくすることができる。この場合も、分離工程から水素化反応工程に直接供される液体留分(生成物)中の多環芳香族炭化水素濃度と、希釈油中の多環芳香族炭化水素濃度を、例えばJPI−5S−49「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」に準拠して測定、あるいは、FIDガスクロマトグラフ法や二次元ガスクロマトグラフ法などにより確認し、前記の好ましい多環芳香族炭化水素濃度まで希釈するための希釈油の配合量を決定する。
通常、この希釈工程では、前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離されて水素化反応工程に供される生成物と、希釈油とからなる混合油との質量比は、20:80から80:20の範囲内で調整される。
ここで、水素化反応工程の条件によって希釈油の多環芳香族炭化水素濃度が変化するものの、例えば精製回収工程で単環芳香族炭化水素を回収した後の炭素数9以上の重質留分における多環芳香族炭化水素の含有量(濃度)が、40質量%以下になるような条件で行う場合、前記重質留分と前記希釈油との質量比を前記範囲内とすることで、前記混合油の多環芳香族炭化水素濃度を5〜50質量%に、好ましくは15〜35質量%に調整することができる。
(n)リサイクル工程では、第1の実施形態における(f)リサイクル工程と同様に、精製回収工程にて得られた重質留分の他の一部、すなわち前記希釈工程で水素化反応工程に戻した水素化反応物の残り(残部)を、原料油に混合して分解改質反応工程に戻す。
本実施形態の単環芳香族炭化水素の製造方法にあっても、水素化反応工程とリサイクル工程とを有するので、多環芳香族炭化水素を含む原料油から高い収率で炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を製造することができる。
また、水素化反応工程にて得られた重質留分の水素化反応物の一部を希釈油として水素化反応工程に戻し、該水素化反応工程に供する重質留分中の多環芳香族炭化水素濃度を下げる希釈工程を有するので、水素化反応工程での多環芳香族炭化水素の水素化に起因する極端な発熱を抑え、水素化反応器の設備コストの大幅な上昇を回避することができる。
なお、本リサイクル工程において、前記希釈工程で水素化反応工程に戻した水素化反応物の残り(残部)を必ずしも全量、分解改質反応工程に戻さなくても構わない。その場合、戻さなかった重質留分の水素化反応物は燃料基材等に使用してもよい。
「他の実施形態」
なお、本発明は前記実施形態例に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、水素化反応工程で使用する水素は、分解改質反応工程にて副生したものでなく、公知の水素製造方法で得た水素を利用してもよい。また、他の接触分解方法にて副生した水素を利用してもよい。
また、第1の実施形態や第2の実施形態においては、分離工程にて分離された留分より得られた炭素数9以上の重質留分の一部を一定量抜き出して系外に排出する重質留分排出工程を設けてもよい。具体的には、第1の実施形態では分離工程から水素化反応工程に重質留分を直接供する際、希釈油が混合される前に、該重質留分の一部を抜き出して系外に排出するようにしてもよい。また、水素化反応工程の後で、かつ希釈工程の後に、重質留分の一部を抜き出して系外に排出するようにしてもよい。
同様に、第2の実施形態においても、水素化反応工程の後で、かつ希釈工程の後に、重質留分の一部を抜き出して系外に排出するようにしてもよい。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔単環芳香族炭化水素製造用触媒調製例〕
ガリウムおよびリン担持結晶性アルミノシリケートを含む触媒の調製:
硅酸ナトリウム(Jケイ酸ソーダ3号、SiO:28〜30質量%、Na:9〜10質量%、残部水、日本化学工業(株)製)の1706.1gおよび水の2227.5gからなる溶液(A)と、Al(SO・14〜18HO(試薬特級、和光純薬工業(株)製)の64.2g、テトラプロピルアンモニウムブロマイドの369.2g、HSO(97質量%)の152.1g、NaClの326.6gおよび水の2975.7gからなる溶液(B)をそれぞれ調製した。
次いで、溶液(A)を室温で撹拌しながら、溶液(A)に溶液(B)を徐々に加えた。得られた混合物をミキサーで15分間激しく撹拌し、ゲルを解砕して乳状の均質微細な状態にした。
次いで、この混合物をステンレス製のオートクレーブに入れ、温度を165℃、時間を72時間、撹拌速度を100rpmとする条件で、自己圧力下に結晶化操作を行った。結晶化操作の終了後、生成物を濾過して固体生成物を回収し、約5リットルの脱イオン水を用いて洗浄と濾過を5回繰り返した。濾別して得られた固形物を120℃で乾燥し、さらに空気流通下、550℃で3時間焼成した。
得られた焼成物は、X線回析分析(機種名:Rigaku RINT−2500V)の結果、MFI構造を有するものであることが確認された。また、蛍光X線分析(機種名:Rigaku ZSX101e)による、SiO/Al比(モル比)は、64.8であった。また、この結果から計算された格子骨格中に含まれるアルミニウム元素は1.32質量%であった。
次いで、得られた焼成物の1g当り5mLの割合で、30質量%硝酸アンモニウム水溶液を加え、100℃で2時間加熱、撹拌した後、濾過、水洗した。この操作を4回繰り返した後、120℃で3時間乾燥して、アンモニウム型結晶性アルミノシリケートを得た。その後、780℃で3時間焼成を行い、プロトン型結晶性アルミノシリケートを得た。
次いで、得られたプロトン型結晶性アルミノシリケート120gに、0.4質量%(結晶性アルミノシリケート総質量を100質量%とした値)のガリウムが担持されるように硝酸ガリウム水溶液120gを含浸させ、120℃で乾燥した。その後、空気流通下、780℃で3時間焼成して、ガリウム担持結晶性アルミノシリケートを得た。
次いで、得られたガリウム担持結晶性アルミノシリケート30gに、0.7質量%のリン(結晶性アルミノシリケート総質量を100質量%とした値)が担持されるようにリン酸水素二アンモニウム水溶液30gを含浸させ、120℃で乾燥した。その後、空気流通下、780℃で3時間焼成して、結晶性アルミノシリケートとガリウムとリンとを含有する触媒Aを得た。
以下の実施例1〜5については、図1に示した第1の実施形態に基づき、分解改質反応工程にて得られた生成物より分離された重質留分を水素化反応工程にて水素化し、さらに重質留分水素化物の一部を希釈油として水素化反応工程に戻した。希釈工程において、重質留分を希釈するための重質留分水素化物は、それぞれの実施例における水素化反応工程と同じ水素化条件で水素化した油を使用した。
(実施例1)
原料油である表1に示すLCO(10容量%留出温度215℃、90容量%留出温度が318℃)を、反応温度:538℃、反応圧力:0.3MPaG、LCOと触媒に含まれるゼオライト成分との接触時間が12秒の条件で、流動床反応器にて触媒A(ガリウム0.4質量%およびリン0.7質量%を担持したMFI型ゼオライト)と接触、反応させ、分解改質反応を行った。次いで、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を回収した後の重質留分中の多環芳香族炭化水素の含有量を2次元ガスクロマトグラフ装置(ZOEX社製 KT2006 GC×GCシステム)を用いて測定したところ、87質量%であった。
次いで、上記重質留分を、市販のニッケル−モリブデン触媒を用い、反応温度350℃、反応圧力3MPa、LHSV=0.5h−1の条件で水素化した。得られた重質留分水素化物の一部を希釈油として水素化反応工程に、重質留分と希釈油との質量比が40/60となるように戻した。このとき重質留分と希釈油との混合油の多環芳香族炭化水素の含有量は50質量%であった。希釈工程及び水素化反応工程における諸条件を表2に記載する。なお、水素化反応工程に使用する水素は水素回収工程より分離される水素を使用した。
さらに、重質留分と希釈油との混合油を水素化反応工程で処理して得られた重質留分水素化物を分解改質反応工程にリサイクルし、前記分解改質反応条件にて炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造を行った。得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量は46質量%であった。
Figure 0005646381
(実施例2)
希釈工程において、重質留分と希釈油との質量比が33/67となる(重質留分と希釈油との混合油中の多環芳香族炭化水素の含有量は44質量%)ように希釈油を水素化反応工程に戻したこと以外は、実施例1と同様にして炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造を行った。得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量は45質量%であった。
(実施例3)
希釈工程において、重質留分と希釈油との質量比が17/83となる(重質留分と希釈油との混合油中の多環芳香族炭化水素の含有量は34質量%)ように希釈油を水素化反応工程に戻したこと以外は、実施例1と同様にして炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造を行った。得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量は44質量%であった。
(実施例4)
水素化工程において反応圧力5MPaとしたこと、希釈工程において、重質留分と希釈油との質量比が17/83となる(重質留分と希釈油との混合油中の多環芳香族炭化水素の含有量は22質量%)ように希釈油を水素化反応工程に戻したこと以外は、実施例1と同様にして炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造を行った。得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量は41質量%であった。
(実施例5)
水素化工程において反応圧力5MPaとしたこと、希釈工程において、重質留分と希釈油との質量比が5/95となる(重質留分と希釈油との混合油中の多環芳香族炭化水素の含有量は13質量%)ように希釈油を水素化反応工程に戻したこと以外は、実施例1と同様にして炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造を行った。得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量は42質量%であった。
(比較例1)
重質留分の希釈を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造を行った。得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量は46質量%であった。
表2に、以下の結果を示す。
「重質留分/重質留分水素化物」:重質留分と希釈油との質量比
「希釈後の多環芳香族」:希釈工程にて希釈した後の混合油(重質留分と希釈油との混合油)の多環芳香族炭化水素濃度(質量%)
「反応圧力」:水素化反応工程での反応圧力(MPa)
「水素化反応後の多環芳香族」:水素化反応工程後の水素化反応物の多環芳香族炭化水素濃度(質量%)
「単位時間当たりの重質留分処理率」:単位時間当たりの重質留分の処理率(未希釈である比較例1を100とする)
「発熱量」:水素化反応工程に供する油1kgあたりの発熱量の計算値(未希釈である比較例1を100とする。)
「炭素数6〜8の単環芳香族」分解改質反応工程にて得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量(質量%)
Figure 0005646381
表2に示した結果より、希釈を行わず(未希釈)に重質留分を直接水素化した比較例1に比べ、希釈を行った実施例1〜5では、水素化反応工程に供する油1kgあたりの発熱量の計算値が低減していることが確認できた。これは、重質留分に希釈油を加えることにより、多環芳香族炭化水素の濃度が低減され、発熱が相対的に抑制されたことを示すもので、これにより、断熱系の大型反応器等においても安定的に水素化反応の運転をなしえることができる。
(実施例6)
図2に示した第2の実施形態に基づき、まず、原料油である表1に示すLCO(10容量%留出温度215℃、90容量%留出温度が318℃)を、反応温度:538℃、反応圧力:0.3MPaG、LCOと触媒に含まれるゼオライト成分との接触時間が12秒の条件で、流動床反応器にて触媒A(ガリウム0.4質量%およびリン0.7質量%を担持したMFI型ゼオライト)と接触、反応させ、分解改質反応を行った。分解改質反応工程にて得られた生成物からガス成分を分離し、液成分を回収して2次元ガスクロマトグラフ装置(ZOEX社製 KT2006 GC×GCシステム)を用いて測定したところ、48質量%の単環芳香族炭化水素が含まれていることを確認した。
その後、回収された液成分を、市販のニッケル−モリブデン触媒を用い、反応温度350℃、反応圧力3MPaG、LHSV=0.5h−1の条件で水素化した。
次いで、液成分の水素化物から、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を蒸留によって回収し、炭素数9以上の重質留分水素化物の一部を希釈油として、分離工程後の液成分と希釈油との質量比が50/50となる(分離工程後の液成分と希釈油との混合油中の多環芳香族炭化水素の含有量は32質量%)ように水素化反応工程に戻した。
続いて、分離工程後の液成分と希釈油の混合油を、前記水素化反応条件にて水素化処理した。なお、水素化反応工程に使用する水素は水素回収工程より分離される水素を使用した。
その後、分離工程後の液成分と希釈油の混合油の水素化物から、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を蒸留によって回収し、炭素数9以上の重質留分水素化物を分解改質反応工程へリサイクルし、前記分解改質反応条件にて炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造を行った。得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量は46質量%であった。
(実施例7)
希釈工程において、分離工程後の液成分と希釈油との質量比が33/67となる(分離工程後の液成分と希釈油との混合油中の多環芳香族炭化水素の含有量は29質量%)ように希釈油を水素化反応工程に戻したこと以外は、実施例6と同様にして炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造を行った。得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量は45質量%であった。
(比較例2)
重質留分の希釈を行わなかったこと以外は、実施例6と同様にして炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造を行った。得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量は44質量%であった。
表3に、以下の結果を示す。
「分離工程後の液成分/重質留分水素化物」:分離工程後の液成分と希釈油との質量比
「希釈後の多環芳香族」:希釈工程にて希釈した後の混合油(分離工程後の液成分と希釈油との混合油)の多環芳香族炭化水素濃度(質量%)
「反応圧力」:水素化反応工程での反応圧力(MPa)
「水素化反応後の多環芳香族」:水素化反応工程後の水素化反応物の多環芳香族炭化水素濃度(質量%)
「単位時間当たりの重質留分処理率」:単位時間当たりの重質留分の処理率(未希釈である比較例2を100とする)
「発熱量」:水素化反応工程に供する油1kgあたりの発熱量の計算値(未希釈である比較例2を100とする。)
「炭素数6〜8の単環芳香族」:分解改質反応工程にて得られた炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の量(質量%)
Figure 0005646381
表3に示した結果より、希釈を行わず(未希釈)に分離工程後の液成分を直接水素化した比較例2に比べ、希釈を行った実施例6〜7では、水素化反応工程に供する油1kgあたりの発熱量の計算値が低減していることが確認できる。これは、重質留分に希釈油を加えることにより、多環芳香族炭化水素の濃度が低減され、発熱が相対的に抑制されたことを示すもので、これにより、断熱系の大型反応器等においても安定的に水素化反応の運転をなしえることができる。

Claims (6)

  1. 10容量%留出温度が140℃以上かつ90容量%留出温度が380℃以下である原料油から炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を製造する単環芳香族炭化水素の製造方法であって、
    前記原料油を、結晶性アルミノシリケートを含有する単環芳香族炭化水素製造用触媒に接触させ、反応させて、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素、及び炭素数9以上の重質留分を含む生成物を得る分解改質反応工程と、
    前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離された炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を精製し、回収する精製回収工程と、
    前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離された炭素数9以上の重質留分を水素化する水素化反応工程と、
    前記水素化反応工程にて得られた炭素数9以上の重質留分の水素化反応物の一部を希釈油として前記水素化反応工程に戻す希釈工程と、
    前記水素化反応工程にて得られた重質留分の水素化反応物の他の一部を前記分解改質反応工程に戻すリサイクル工程と、を有することを特徴とする炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造方法。
  2. 前記希釈工程では、前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離されて水素化反応工程に供される炭素数9以上の重質留分と、前記希釈油との質量比が、10:90から80:20の範囲内となるように、前記水素化反応工程に戻す希釈油の量を調整することを特徴とする請求項1に記載の炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造方法。
  3. 10容量%留出温度が140℃以上かつ90容量%留出温度が380℃以下である原料油から炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を製造する単環芳香族炭化水素の製造方法であって、
    前記原料油を、結晶性アルミノシリケートを含有する単環芳香族炭化水素製造用触媒に接触させ、反応させて、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素、及び炭素数9以上の重質留分を含む生成物を得る分解改質反応工程と、
    前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離された一部を水素化する水素化反応工程と、
    前記水素化反応工程にて得られた水素化反応物を蒸留して、炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素を精製し、回収するとともに、該炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素から炭素数9以上の重質留分を分離する精製回収工程と、
    前記精製回収工程にて分離された炭素数9以上の重質留分の一部を希釈油として前記水素化反応工程に戻す希釈工程と、
    前記精製回収工程にて分離された重質留分の他の一部を前記分解改質反応工程に戻すリサイクル工程と、を有することを特徴とする炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造方法。
  4. 前記希釈工程では、前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離されて水素化反応工程に供される生成物と、前記希釈油との質量比が、20:80から80:20の範囲内となるように、前記水素化反応工程に戻す希釈油の量を調整することを特徴とする請求項3に記載の炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造方法。
  5. 前記希釈工程では、前記分解改質反応工程にて生成した生成物より分離されて水素化反応工程に供される生成物と、前記希釈油との混合油中の多環芳香族炭化水素濃度が、5〜50質量%となるように、前記希釈油を前記水素化反応工程に戻すことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造方法。
  6. 前記水素化反応工程では、水素化反応圧力を0.7MPa〜13MPaにすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の炭素数6〜8の単環芳香族炭化水素の製造方法。
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