JP5595221B2 - ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 - Google Patents
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Description
ここで、燃料の組成が変化すると、燃焼器に燃焼振動が発生する場合があった。そこで、安定燃焼を維持するために、特許文献1には、目標負荷に対応して設定された燃料流量又は空気流量の設定値に対して、圧縮機入口の吸気温度を検出し、この検出値に基づいて該設定値の補正量を設定する第2の関数発生器を設け、第3の関数発生器で、第2の関数発生器で設定された補正量を目標負荷を加味して修正した修正補正量を演算し、燃料流量又は空気流量の設定値を補正する技術が開示されている。
特に、燃焼器においては、各燃料系統の吸気流量及び各燃料系統への燃料配分が適切でないと、燃焼振動が発生し、破損する場合がある。具体的には、ガスタービンの燃焼器は、例えば、パイロットノズルから供給されたパイロット燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させると共に、メインノズルから供給されたメイン燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させるが、プラントの負荷の変化速度が速いと、各燃料系統の燃料比の設定(例えば、メイン比の計画値、パイロット比の計画値)の変化率が大きくなり、燃料系統の制御が追従できず、実際の燃料比が計画値の通りとならない場合があった。
さらに、出力手段によって、タービン入口の燃焼ガス温度を示す値が出力される。なお、出力手段は、タービン入口の燃焼ガス温度を示す値として、該燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値(CLCSO)を出力してもよい。燃焼負荷指令値は、大気温度、圧縮機の入口案内翼の開度、及びガスタービンの出力値に基づいた決定されるものであり、タービン入口の燃焼ガス温度と比例関係にある。
そして、商用電力系統の周波数に変動が生じた場合に、導出手段によって、燃焼ガス温度に応じた流量比の計画値である通常計画値に基づいて、出力手段によって出力された燃焼ガス温度を示す値に応じた補償量を用いて補償した補償計画値が導出される。
しかし、周波数の変動が大きく、負荷の変化速度が速い場合は、ガスタービンの各種状態量に遅れ(計画値に対するずれ)が生じ、燃焼器に破損が生じる場合がある。そこで、タービン入口の燃焼ガス温度は、ガスタービンの負荷の増減に応じて変化するので、上記状態量の遅れを抑制するために、導出手段は、燃焼ガス温度を示す値に応じて、通常計画値を補償した補償計画値を導出する。これによって、補償計画値には、実際の状態量と通常計画値とのずれが加味されることとなる。
導出手段によって補償計画値が導出されると、流量制御手段は、補償計画値で燃料が燃焼器に供給されるように燃料の流量を制御する。
本発明によれば、商用電力系統の周波数に変動が生じた場合に、出力手段によって出力された燃焼ガス温度を示す値の変化量に応じて、補償計画値の補償量が補正されるので、実際の燃料比と燃料比の計画値とのずれをより抑制することができる。
本発明によれば、実際に燃焼器に供給される燃料の流量比と通常計画値との差に基づいて、補償計画値が補正されるので、実際の燃料比と燃料比の計画値とのずれをより抑制することができる。
本発明によれば、商用電力系統の周波数に変動が生じた場合に、差圧制御手段によって、該周波数の変動に伴う流量調整弁前後の圧力差の変動を抑制するように圧力調整弁が制御されるので、実際の燃料比と燃料比の計画値とのずれをより抑制することができる。
本発明によれば、商用電力系統の周波数の変動が生じた場合に、通常計画値を補償した補償計画値で燃料の流量を制御するので、本発明は、商用電力系統の周波数の変動に応じて負荷を変動させる場合であっても、実際の燃料比と燃料比の計画値とのずれを抑制することができる。
本発明によれば、商用電力系統の周波数の変動が生じた場合に、通常計画値を補償した補償計画値で燃料の流量を制御するので、本発明は、商用電力系統の周波数の変動に応じて負荷を変動させる場合であっても、実際の燃料比と燃料比の計画値とのずれを抑制することができる。
以下、本発明の第1実施形態について、図を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係るガスタービンコンバインドサイクルプラント(以下、「GTCCプラント」という。)10の全体構成図である。GTCCプラント10は、ガスタービン12、蒸気タービン14、並びに発電機16を備える。
圧縮機20は、回転軸26により駆動されることで、空気取込口から取り込まれた空気を圧縮して圧縮空気を生成する。燃焼器22は、圧縮機20から車室28へ導入された圧縮空気に燃料を噴射して高温・高圧の燃焼ガスを発生させる。タービン24は、燃焼器22で発生した燃焼ガスによって回転駆動する。
車室28と燃焼器22との間にはバイパス管30が設けられており、バイパス管30は、タービン24の負荷変動により燃焼器22内の空気が不足する状態になった場合に、燃焼器バイパス弁32が開かれると車室28内の空気を燃焼器22内に導入する流路となる。また、圧縮機20とタービン24との間には、圧縮機20からタービン24へ冷却用の空気を導入させるための抽気管34が設けられている。
そして、燃焼器22は、パイロットノズル36から供給されたパイロット燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させると共に、メインノズル38から供給されたメイン燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させる。
例えば、図2(A)に示されるように、系統周波数が上昇すると、図2(B)に示されるように発電機16の出力を低下させることによって、商用電力系統への電力供給量を低下させ、上昇した系統周波数を低下させる。
特に、燃焼器22においては、パイロット燃料及びメイン燃料等の各燃料系統の吸気流量及び各燃料系統への燃料配分が適切でないと、燃焼振動が発生し、破損する場合がある。具体的には、燃焼器22は、パイロットノズル36から供給されたパイロット燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させると共に、メインノズル38から供給されたメイン燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させる。しかし、図2(C)に示されるように、GTCCプラント10の負荷の変化速度が速いと、各燃料系統の燃料分配比の設定(M比及びPL比比の計画値)の変化率が大きくなり、燃料系統の制御が追従できず、実際の燃料比(実燃料比)が計画値の通りとならない場合があった。
また、第2補償量決定部56Bは、CLCSOの大きさに応じて負荷を下げるためのPL比計画値の補償量を決定する。
なお、本第1実施形態に係る第1補償量決定部56A及び第2補償量決定部56Bは、CLCSOの大きさと補償量との関係を示した関数(PL比計画値補償量関数)を記憶し、該関数を用いて補償量を決定する。しかし、これに限らず、第1補償量決定部56A及び第2補償量決定部56Bは、例えば、CLCSOの大きさに応じた補償量を示したテーブルデータを予め記憶し、入力されたCLCSOの大きさに応じた補償量を該テーブルデータから抽出することで、補償量を決定してもよい。第1補償量決定部56A及び第2補償量決定部56Bによって決定された補償量は、スイッチ部58へ出力される。
CLCSO記憶部60は、CLCSO出力部54から出力されたCLCSOを記憶し、記憶したCLCSOを予め定められた時間後(時定数t秒後)に偏差算出部62へ出力する。
偏差算出部62は、CLCSO出力部54から出力されたCLCSOをCLCSO記憶部60から出力されたCLCSOで減算する。すなわち、偏差算出部62は、上記予め定められた時間前のCLCSOに対する現在のCLCSOの変化をCLCSOの変化量として検知することとなる。そして、偏差算出部62は、算出したCLCSOの変化量を比較部64A及び比較部64Bへ出力する。
一方、CLCSOの変化量が‘負’である場合とは、CLCSOすなわちタービン24入口の燃焼温度が下降している場合であり、このような場合はGTCCプラント10の負荷を下降させている場合である。そして、GTCCプラント10の負荷を下降させる場合とは、系統周波数が上昇しているので、商用電力系統へ供給する電力を減少させている場合である。
ANDゲート66は、周波数変動検知部52から出力された変動検知信号が入力され、かつ比較部64Bから出力されたCLCSO閾値超過信号が入力されると、オン信号をスイッチ部68へ出力する。
乗算部72は、スイッチ部58から出力された補償量、及び変化率出力部70から出力された増加率が入力され、該補償量に該増加率を乗算し、乗算後の補償量を加算部74へ出力する。
加算部74は、乗算部72から出力された補償量と、通常PL比計画値出力部50から出力された通常運転PL比計画値とを加算することによって、通常PL比計画値に基づいた補償PL比計画値を導出し、加算後のPL比計画値(以下、「補償PL比計画値」という。)を流量制御部76へ出力する。
すなわち、変化率出力部70から出力された増加率とは、スイッチ部58から出力された補償量を、時間の経過と共に0(零)から該補償量へ徐々に増加させて加算部74へ出力させるための値であり、PL比計画値が、通常PL比計画値から補償PL比計画値へ不連続に変化することを防止するものである。
スイッチ部68がオンからオフとされると、変化率出力部70から予め定められた時間当たりの減少率(RD)が乗算部72へ出力され、乗算部72に入力された補償量に乗算される。すなわち、変化率出力部70から出力された減少率とは、スイッチ部58から出力された補償量を、時間の経過と共に該補償量から0(零)に徐々へ減少させて加算部74へ出力させるための値であり、PL比計画値が、補償PL比計画値から通常PL比計画値へ不連続に変化することを防止するものである。
なお、系統周波数が低下した場合には、補償PL比計画値を通常PL比計画値よりも下げることによって、実際のPL比を通常PL比計画値に略一致させることができるようになる。
すなわち、本第1実施形態に係る導出部78は、系統周波数が低下した場合、通常PL比計画値に比較して高い補償PL比計画値を導出し、系統周波数が増加した場合、通常PL比計画値に比較して低い補償PL比計画値を導出する。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、本第2実施形態に係るGTCCプラント10の構成は、図1に示される第1実施形態に係るGTCCプラント10の構成と同様であるので説明を省略する。
図5は、本第2実施形態に係る燃料制御部44で行われる系統周波数変動処理の流れを示す機能ブロック図である。なお、図5における図2と同一の構成部分については図2と同一の符号を付して、その説明を省略する。
なお、本第2実施形態に係る補正係数出力部80は、CLCSOの変化量と補正係数との関係を示した関数を記憶し、該関数を用いて補償係数を決定する。しかし、これに限らず、補正係数出力部80は、例えば、CLCSOの変化量に応じた補正係数を示したテーブルデータを予め記憶し、入力されたCLCSOの変化量に応じた補正係数を該テーブルデータから抽出することで、補正係数を決定してもよい。なお、本第2実施形態では、一例として、CLCSOの変化量が大きいほど補正係数が大きくなる。
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
なお、本第3実施形態に係るGTCCプラント10の構成は、図1に示される第1実施形態に係るGTCCプラント10の構成と同様であるので説明を省略する。
図6は、本第3実施形態に係る燃料制御部44で行われる系統周波数変動処理の流れを示す機能ブロック図である。なお、図6における図3と同一の構成部分については図3と同一の符号を付して、その説明を省略する。
これによって、本第3実施形態に係る系統周波数変動処理は、補償PL比計画値を実PL比でフィードバック制御することとなる。
以下、本発明の第4実施形態について説明する。
なお、本第4実施形態に係るGTCCプラント10の構成は、図1に示される第1実施形態に係るGTCCプラント10の構成と同様であるので説明を省略する。
図7は、本第4実施形態に係る燃料制御部44で行われる系統周波数変動処理の流れを示す機能ブロック図である。
なお、本第4実施形態に係る系統周波数変動処理は、第2実施形態に係る系統周波数変動処理に第3実施形態に係る系統周波数変動処理の実PL比出力部90、偏差算出部92、補償器94、乗算部96を追加したものである。そのため、図7における図5及び図6と同一の構成部分については図5及び図6と同一の符号を付して、その説明を省略する。
この構成により、本第4実施形態に係るガスタービン12の燃料制御部44は、実際のPL比とPL比計画値とのずれをより抑制することができる。
以下、本発明の第5実施形態について説明する。
なお、本第5実施形態に係るGTCCプラント10の構成は、図1に示される第1実施形態に係るGTCCプラント10の構成と同様であるので説明を省略する。
本第5実施形態に係る燃料制御部44は、差圧制御部100を備える。
そして、差圧制御部100は、通常時制御部102A及び周波数変動時制御部102Bを備える。
通常時制御部102Aは、流調弁間差圧出力部104、差圧設定値出力部106、偏差算出部108、及びPI制御器110Aを備える。
周波数変動時制御部102Bは、周波数変動検知部112及びCLCSO出力部114を備える。
そして、ANDゲート116がオン信号を出力する場合、該オン信号は、NOTゲート124へ入力されるためオフ信号となってPI制御器110Bへ入力し、該オフ信号によってPI制御器110Bが備える不図示のトラッキングスイッチがオフとなり、PI制御器110Bは圧調弁開度指令値の演算を行い、上述したように、PI制御器110Aを介して圧調弁開度指令値を出力することとなる。
一方、ANDゲート116がオフ信号を出力する場合、該オフ信号は、NOTゲート124へ入力されるためオン信号となってPI制御器110Bへ入力し、該オン信号によってPI制御器110Bが備える不図示のトラッキングスイッチがオンとなり、これにより、PI制御器110Bは、圧調弁開度指令値の演算を行われないこととなる。
なお、PI制御部110Aによる制御量よりもPI制御部110Bによる制御量の方が高くなるように、ゲインK1,K2及び積分定数T1,T2は定められている。これにより、系統周波数の変動が生じ、CLCSOの変化が閾値を超えた場合に、圧力調整弁40Aの制御性が高められ、流量調整弁42Aの弁間差圧の変動を抑制することができる。
また、PI制御器110AからPI制御器110Bへ入力される圧調弁開度指令値は、PI制御器110AからPI制御器110Bへの切り替えが生じた場合に、PI制御器110Bによる制御の初期値として用いられる。これにより、PI制御器110AからPI制御器110Bへの切り替えが生じた場合に、圧調弁開度指令値が連続性なく急激に変化することを防ぐことができる。
12 ガスタービン
16 発電機
22 燃焼器
24 タービン
40A 圧力調整弁
42A 流量調整弁
44 燃料制御部
54 CLCSO出力部
62 偏差算出部
76 流量制御部
78 導出部
Claims (6)
- パイロット燃料流量、メイン燃料流量、又はトップハット燃料流量と全燃料流量との予め定められた流量比で燃料を燃焼させ、燃焼ガスを発生させる燃焼器と、該燃焼ガスにより駆動するタービンと、前記タービンの駆動力によって発電し、商用電力系統へ電力を供給する発電機と、を備えたガスタービンの制御装置であって、
タービン入口の燃焼ガス温度を示す値を出力する出力手段と、
前記商用電力系統の周波数に変動が生じた場合に、前記燃焼ガス温度を示す値に応じた前記流量比の計画値である通常計画値に基づいて、前記出力手段によって出力された前記燃焼ガス温度に応じた補償量を用いて補償した補償計画値を導出する導出手段と、
前記導出手段によって導出された前記補償計画値で燃料が前記燃焼器に供給されるように燃料の流量を制御する流量制御手段と、
を備えたガスタービンの制御装置。 - 前記導出手段は、前記商用電力系統の周波数に変動が生じた場合に、前記出力手段によって出力された前記燃焼ガス温度を示す値の変化量に応じて、前記補償量が補正された前記補償計画値を導出する請求項1記載のガスタービンの制御装置。
- 前記導出手段は、実際に前記燃焼器に供給される燃料の前記流量比と前記通常計画値との差に基づいて、前記補償計画値を補正する請求項1又は請求項2記載のガスタービンの制御装置。
- パイロット燃料流量、メイン燃料流量、又はトップハット燃料流量と全燃料流量との流量比を調整する流量調整弁と、
燃料の圧力を調整する圧力調整弁と、
前記商用電力系統の周波数に変動が生じた場合に、該周波数の変動に伴う前記流量調整弁前後の圧力差の変動を抑制するように前記圧力調整弁を制御する差圧制御手段と、
を備える請求項1から請求項3の何れか1項記載のガスタービンの制御装置。 - 請求項1から請求項4の何れか1項に記載のガスタービンの制御装置と、
前記制御装置によって導出された前記補償計画値で燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器と、
前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービンと、
前記タービンの駆動力によって発電し、商用電力系統へ電力を供給する発電機と、
を備えたガスタービン。 - パイロット燃料流量、メイン燃料流量、又はトップハット燃料流量と全燃料流量との予め定められた流量比で燃料を燃焼させ、燃焼ガスを発生させる燃焼器と、該燃焼ガスにより駆動するタービンと、前記タービンの駆動力によって発電し、商用電力系統へ電力を供給する発電機と、を備えたガスタービンの制御方法であって、
タービン入口の燃焼ガス温度を示す値を出力する第1工程と、
前記商用電力系統の周波数に変動が生じた場合に、前記燃焼ガス温度に応じた前記流量比の計画値である通常計画値に基づいて、前記第1工程によって出力された前記燃焼ガス温度を示す値に応じた補償量を用いて補償した補償計画値を導出する第2工程と、
前記第2工程によって導出された前記補償計画値で燃料が前記燃焼器に供給されるように燃料の流量を制御する第3工程と、
を含むガスタービンの制御方法。
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