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JP5570473B2 - 2電極溶接法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスシールドのタンデム溶接法に係り、入熱あたりの溶着能率が高く、溶接金属の機械的性能が優れ、さらに従来避けられなかった電極間アーク干渉の問題を大幅に低減することでスパッタの発生を少なくできる2電極溶接法に関する。
ガスシールドアーク溶接法は現在最も汎用的かつ普及した溶接技術であるが、さらなる高能率化が求められている。ガスシールドアーク溶接には大きく分けて、溶極式のMAG(Metal Active Gas),MIG(Metal Inert Gas)溶接法と、非溶極式のTIG(Tungsten Inert Gas)溶接法とがある。これらにおいて能率面では圧倒的にMAG,MIG溶接法が優れるものの、それぞれにおいて高能率化の開発が行われてきた。ここで、高能率化を図るうえで最も効果の大きい大溶着化によるパス数削減を成すためには、短時間でより多くの溶接ワイヤを送給、溶融させる必要がある。
MAG,MIG溶接法において1電極ワイヤでその送給速度を高めると、ワイヤが過剰発熱してアーク到達前に溶融することで懸垂液滴が不安定となり、スパッタを大量発生させてしまう。また、送給ローラの回転数が高くなることで速度自体が不安定となり、アークに影響を及ぼしてしまう。さらには、大電流化してアーク力が過剰となり、溶融池が掘り下げられて湯流れ不良を呈し、アンダカットやハンピング欠陥の発生、ビードの広がり劣化等の問題を起こす。そのため、送給速度を高めるには限界がある。
そこで、従来においては、以下に示す溶接法も行なわれている。
<1−1:タンデムアーク>
電極数を2本にしてそれぞれアークを発生させることでワイヤ溶融量の合計を多くするタンデムアーク溶接法が考えられ、現在普及している(例えば、特許文献1〜4参照)。しかし、2本の電極が近接するこのような溶接法は、アーク干渉という大きな課題がある。すなわち、電流の流れる導線の周りに回転方向の磁界が発生し、2本の電極が近接すると互いの干渉によって、電流のプラス、マイナス方向が同方向の場合は接近し、逆方向の場合は反発力が働く。このためアークの向きも影響を受けて指向方向が安定せず、ワイヤから溶融池に移行する溶滴もその影響を受けて吹き飛び、大量のスパッタが発生する。これを軽減するために電流にパルスを用いて、かつ位相を工夫したり、電圧調整でアーク長を短くしたりする等の策が考案されている。
しかし、これらの策は根本的改善策にはなっておらず、いぜんスパッタの問題は解決されていない。また、極間距離を広げればアーク干渉が減少し、スパッタは低減するが、曲がった溶接物に対して追従できなくなる、溶接装置が大型化して狭隘部に進入できなくなる、溶接始終端部に溶着不足部が増えるといった問題がある。また、使い勝手の観点から極間距離が近いほど溶接装置がコンパクト化するため望ましいとされている。さらに、2電極のうち片側の電流を下げれば、高電流側のアークに及ぼす影響は小さくなりスパッタは低減するが、逆に低電流側のアークはアーク力が弱いうえに、高電流側の強いアーク干渉を受けるので、スパッタが逆に増大することもある。従って、スパッタの合計量としてはスパッタの低減にならない。以上の通り、タンデムアーク溶接法では未だアーク干渉によるスパッタの問題を改善するに至っていない。
一方、溶接金属の性能に及ぼす影響面からみてもタンデムアーク溶接法は好ましくない。すなわち、両ワイヤからアークを発生するため母材に与えるアーク熱総量が多く、溶接金属部の冷却速度が小さくなって、結晶組織が粗大化して強度、靭性等が低下しやすくなる。
<1−2:ホットワイヤTIG>
一方、アークを発生する電極であるタングステン電極と溶加ワイヤが分かれているTIG溶接法では、ワイヤ溶融速度を高めるためにTIGのアーク電流を高めると、タングステン電極の加熱により先端溶融して損出してしまう。そのため、さほど溶融エネルギーを高めることが出来ない。そこで、ワイヤであるフィラーを溶けやすくするために、通常は通電しないワイヤや溶接棒に対して通電を行い、その抵抗発熱で温度を高めて溶融特性を向上させる手段が考案された(例えば、特許文献5、6参照)。ここで、TIGはほとんどスパッタ発生がない長所がある。しかし、TIGのアーク電流はさほど高くないため、フィラーに通電するとその磁気干渉でTIGアークが容易に指向性を失い、不安定となって溶込み不良を起こしやすいという課題がある。また、TIG溶接法は非溶極式のため、原理的に溶着速度が低く、いくらフィラーを溶けやすくしたとは言ってもMAG,MIG溶接の能率には及ばず、やはりMAG,MIG溶接でのさらなる効率化が望まれている。
<1−3:ホットワイヤMAG>
そこでTIGでの溶加材を通電フィラー化する技術をMAG,MIG溶接に応用する技術が考案されている(例えば、特許文献7〜9参照)。フィラーの溶融は溶融池内で行われるため、アーク内で溶滴が形成されないことから通電電流の高低によらずスパッタは発生しない。そこで通電電流を高めてフィラーワイヤの温度をより上昇させ、溶融速度を高めることが望まれる。しかしながら、やはりTIGの場合と同じくフィラー通電電流によって先行極のアークが影響を受ける。そのため、タンデムアーク溶接法のように両電極からスパッタが発生するほどではないものの、アーク極はやはりスパッタ発生が増大するという課題がある。この課題に対してはアーク極や通電フィラー極をパルス化する等の対策が考案されているが、依然大きな改善には至っていない。また、入熱については、フィラー極はアークを発生しないのでタンデムアークに比べると入熱上昇は抑えられるものの、それでも高能率化するためにフィラー通電電流を高めると、やはり総熱量は高くなり、強度、靭性等が低下しやすくなる。
<1−4:ダブルワイヤ>
ホットワイヤMAGにおいては、2電極のうち片側を通電フィラーとする手段において、独立した溶接機2台でアーク極とフィラー極にそれぞれ電流を供給する手段が用いられている。ここで、ホットワイヤMAGの類似技術として、溶接機2台で電流供給する手段以外に、1台の溶接機を用い、先行極のアーク電流の一部を分流させて後行極の通電フィラーに供給する、シンプルな装置による実現手段も考案されている(例えば、特許文献10、11参照)。しかし、本手段も上記と同じく、先行極のアークが干渉を受けてスパッタが発生するアーク干渉の問題がある。それに加えて後行極のフィラーに分流通電される電流は固定値ではなく、先行極の電流の一定割合となるため、先行極の電流の変動の影響をそのまま受ける。そのため、電流は一定にならず不安定であり、フィラーの溶融不良になりやすい問題がある。また、原理的に先行極のアーク極と後行極のフィラー極の電流方向の位相は逆、例えば先行極において、ワイヤが「+」、かつ母材が「−」であれば、後行極は、ワイヤが「−」、かつ母材が「+」になる。
このように電流方向の位相が逆であれば、お互いに反発し合う干渉力が働き、先行極のアークは溶接進行方向前方に向くことになる。アークが前方を向けば直下の溶融池を前方に押し出し、ますます掘り下げ力を緩和させるので、溶込み不良の問題が発生しやすいという課題がある。また、スパッタは溶融池へ向かうのではなく、前方の未溶接部に向かって飛散するので、ワークへの付着スパッタ量が増加する問題もある。入熱については、ホットワイヤMAGと同様にフィラー極はアークが発生しないのでタンデムアークに比べると入熱上昇は抑えられるものの、それでも高能率化するためにフィラー通電電流を高めると、やはり総熱量は高くなり、強度、靭性等が低下しやすくなる。
<1−5:溶接ワイヤの種類>
一般に2電極で一つの溶融池を形成する上述の溶接法の場合、その使い勝手の面から同一の溶接ワイヤを適用することが殆どである。しかし、先行極がアーク極、後行極がフィラー極のタイプの2電極法の場合、先行極に求められる機能と後行極に求められる機能が異なるため、同一のワイヤを適用すると問題が発生する場合がある。例えば、アーク極、フィラー極共にソリッドワイヤの場合、フィラー極はワイヤが溶融しにくくワイヤ溶け残り不良が発生しやすい。また、フィラー極はアークが存在しないので、高温アーク空間において発生する雰囲気ガスと溶滴(すなわち、ワイヤ溶融液体)の接触による酸化反応が殆ど起きない(図5(a)、(b)参照)。したがって、Tiのような酸素親和性の強い還元元素を含む、アーク極用に最適化された組成のワイヤをフィラー極に適用すると、「還元元素が酸化した後、スラグとして排出される」という過程を経ないことから溶接金属内に過剰な介在物(すなわちTi粒子)として残留し、靭性を大きく劣化させる。
一方、溶接金属を高強度化および高靭性化しようとすると、一般に焼入れ性を高めるMoやBといった元素をワイヤから添加する必要がある。しかし、これらの元素をソリッドワイヤに添加するとワイヤの伸線性が低下するため、その製造工程において焼鈍・酸洗を繰り返す必要が生じ、高コストとなってしまう問題がある。フラックス入りワイヤにすれば伸線性に影響を及ぼさずにこれらの元素を添加することが出来るが、このようなフラックス入りワイヤをアーク極として使うと、ソリッドワイヤに比べて溶込み深さが浅くなる短所がある。
特開2004−1033号公報 特開2003−053545号公報 特許第4089755号公報 特開2006−247695号公報 特許第2610819号公報 特許第4151777号公報 特開2004−148369号公報 特許第3185071号公報 特開平2−169183号公報 特開平3−275280号公報 国際公開WO02/018086号公報
このように、従来においては、ガスシールドアーク溶接に関して種々の溶接法が開示されている。しなしながら、前記のとおり、各種の溶接法においてはそれぞれ問題点を有している。また、溶接ワイヤの種類に関しても問題がある。そのため、これらの問題を解決する溶接法の開発が望まれている。
本発明はこれらの状況を鑑みて開発した技術であり、(a)2電極溶極式による高溶着速度化、(b)アーク干渉軽減による総スパッタ量の抑制、(c)電極間距離を短くすることによる使い勝手の改善、(d)確実なワイヤ溶融、(e)結晶組織が微細で健全な、すなわち高靭性な溶接金属の生成、(f)低入熱かつ高溶着、といった事項を全てかなえる革新的な溶接法を提供することを課題とする。
さらに好ましくは、(g)介在物の少ない健全な溶接金属を得ることができる、(h)安価なワイヤを採用できる、(i)大きな溶込み深さを達成できる溶接法を提供することを課題とする。
本発明に係る2電極溶接法は、別個の溶接電源からそれぞれ電流が供給されるワイヤ状の2本の溶極式電極を有し、進行方向先行の電極である先行極の先行極ワイヤにより溶融池を形成し、進行方向後行の電極である後行極の後行極ワイヤを前記溶融池に挿入することで1つの溶融池を形成する2電極溶接法であって、前記先行極は、アークを発生させて前記先行極ワイヤを溶融させるガスシールドアーク溶接を行なうものであり、前記後行極は、アークを発生させず、通電による電気抵抗発熱によって前記後行極ワイヤの温度を上昇させ、前記溶融池に前記後行極ワイヤを挿入後、前記溶融池の熱伝導によって前記後行極ワイヤを溶融させる通電フィラーであり、前記後行極において、通電機能が無く前記溶融池への挿入位置を決める機能のみを有するガイドリードあるいはガイドチップを備え、前記後行極ワイヤは、前記ガイドリードあるいは前記ガイドチップから突き出され、かつ、前記ガイドリードあるいは前記ガイドチップの溶接機側の位置に設けられた通電チップから通電され、前記通電チップにおける被溶接面側の先端と前記被溶接面上との距離Dが100mm以上1500mm以下であり、前記被溶接面上における前記先行極と前記後行極の極間距離Dが10mm以下であり、前記先行極の電流が250A以上であり、前記後行極の電流が、10A以上、かつ前記先行極の電流に対して50%以下であり、前記後行極ワイヤの送給速度が前記先行極ワイヤの送給速度の20%以上50%以下であることを特徴とする。
かかる溶接方法によれば、先行極をアーク極、後行極をフィラー極とした2電極溶接法において、通電チップにおける被溶接面側の先端と、前記被溶接面上の距離Dを100mm以上1500mm以下とすることで、ワイヤ送給に支障をきたさず、かつ低電流でも抵抗発熱量が大きくなり、後行極ワイヤが十分に加熱される。また、極間距離Dを10mm以下とすることで、後行極ワイヤの溶融速度が高まる。さらには、先行極の電流を250A以上とすることで、スパッタを増加させずに、後行極ワイヤを溶融させるのに十分な溶融池の厚みを得るアーク力が得られる。そして、後行極の電流を10A以上とすることで、加熱むらを生じさせず、後行極ワイヤが確実に溶融し、先行極の電流に対して50%以下とすることで、後行極が先行極のアークに対する磁気干渉の影響を受けにくくなり、スパッタの発生が低減される。また、後行極ワイヤの送給速度を先行極ワイヤの送給速度の20%以上とすることで、溶融池の冷却効果が十分となり溶融金属の靭性が向上し、50%以下とすることで、後行極ワイヤの溶け残りの発生が抑制される。
本発明に係る2電極溶接法は、前記先行極ワイヤおよび前記後行極ワイヤの電流極性が、母材に対して共に正、もしくは、共に負であることが好ましい。
このようにすれば、スパッタの発生がさらに低減されると共に、溶込みが深くなる。
また、前記先行極ワイヤがソリッドワイヤもしくはフラックス入りワイヤであり、前記後行極ワイヤがフラックス入りワイヤであり、かつ前記後行極ワイヤのフラックス率が10質量%以上であることが好ましい。
このようにすれば、後行極ワイヤをフラックス入りワイヤとし、フラックス率を10質量%以上することで、後行極ワイヤが溶融しやすくなる。
さらに、前記先行極ワイヤの組成のうち、Ti量(質量%)を[Ti]、前記後行極ワイヤの組成のうち、Ti量(質量%)を[Ti]としたときに、[Ti]+3・[Ti]が0.10以上0.50以下とすることが好ましい。
このようにすれば、溶接金属内に介在物が過剰に存在することがなく、溶接金属の靭性が向上する。
そして、前記[Ti]は、0.10質量%以上0.50質量%以下であることが好ましい。
このようにすれば、スパッタの発生をさらに低減することができる。
また、前記後行極ワイヤの組成として、ワイヤ全質量換算でB:0.0020質量%以上0.0500質量%以下、Mo:0.10質量%以上1.00質量%以下のうちの1種以上を含有することが好ましい。
このようにすれば、製造コストを上昇させずに、溶接金属の高強度化、高靭性化を図ることができる。
本発明によれば、溶着速度を高速化することができ、溶接能率を向上させることができる。また、スパッタ発生量を低減することができ、さらに高靭性な溶接金属を得ることができる。また、確実なワイヤ溶融を達成することや、溶接装置のコンパクト化を図ることができる。
さらに、好ましい形態とすることで、大きな溶込み深さの実現や、安価なワイヤの採用を実現することができる。
本発明の2電極溶接法を行なうための溶接装置の一例の概略を模式的に示す模式図であり、(a)は後行極にガイドリードを備えた構成、(b)は後行極にガイドチップを備えた構成について示す。 先行極の電流と、後行極の電流との関係を示すグラフである。 先行極のワイヤ送給速度と、後行極のワイヤ送給速度との関係を示すグラフである。 先行極ワイヤのTi量[Ti]と、後行極ワイヤのTi量[Ti]との関係を示すグラフである。 ワイヤの溶融について説明するための模式図であり、(a)はワイヤのアーク溶融、(b)はワイヤのフィラー溶融について示す。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明に係る2電極溶接法は、別個の溶接電源からそれぞれ電流が供給されるワイヤ状の2本の溶極式電極を有し、進行方向先行の電極である先行極(以下、適宜、アーク極という)の先行極ワイヤにより溶融池を形成し、進行方向後行の電極である後行極(以下、適宜、フィラー極という)の後行極ワイヤ(以下、適宜、フィラーワイヤという)を前記溶融池に挿入することで1つの溶融池を形成する溶接法である。
まず、本発明の2電極溶接法を行なうための溶接装置の概略について説明する。
[溶接装置]
図1(a)、(b)に示すように、溶接装置1(1a,1b)は、送給ローラ2a,2bと、溶接電源(すなわち溶接機)3a,3bと、先端から先行極のワイヤである先行極ワイヤ4aを供給する先行極トーチ5aと、先端から後行極のワイヤである後行極ワイヤ4bを供給する後行極トーチ5bと、を主に備える。
送給ローラ2aは、先行極ワイヤ4aを先行極トーチ5aに送給するための装置であり、送給ローラ2bは、後行極ワイヤ4bを後行極トーチ5bに送給するための装置である。送給ローラ2a,2bは、図示しないが、溶接制御装置を介して、それぞれ溶接電源3a,3bと接続されている。そして、溶接制御装置が指令信号を溶接電源3aに出力すると、溶接電源3aによって送給ローラ2aが駆動され、先行極ワイヤ4aが先行極トーチ5aに送給される。また、溶接制御装置が指令信号を溶接電源3bに出力すると、溶接電源3bによって送給ローラ2bが駆動され、後行極ワイヤ4bが後行極トーチ5bに送給される。
溶接電源3aは、先行極ワイヤ4aを送り出す送給ローラ2aに回転制御信号を出力して駆動するとともに、先行極ワイヤ4aに溶接電流を供給するための電源である。溶接電源3bは、後行極ワイヤ4bを送り出す送給ローラ2bに回転制御信号を出力して駆動するとともに、後行極ワイヤ4bにフィラー電流を供給するための電源である。
先行極トーチ5aは、送給ローラ2aの駆動によって、母材(すなわち被溶接部材)Wに対して先行極ワイヤ4aを供給するものである。先行極トーチ5a内部には、通電チップ6aが設けられており、溶接電源3aからの溶接電流が当該通電チップ6aを介して先行極ワイヤ4aに供給されるように構成されている。
後行極トーチ5bは、送給ローラ2bの駆動によって、溶融池Mに対して後行極ワイヤ4bを供給する装置である。後行極トーチ5bには、通電機能が無く溶融池Mへの挿入位置を決める機能のみを有するガイドリード7あるいはガイドチップ8が設けられており、後行極ワイヤ4bは、ガイドリード7あるいはガイドチップ8の被溶接面側から突き出ている。そして、ガイドリード7あるいはガイドチップ8の溶接機側の位置、すなわち、後行極における被溶接面の反対側(図1では溶接電源3b側)の位置には、通電チップ6bが設けられており、溶接電源3bからのフィラー電流が当該通電チップ6bを介して後行極ワイヤ4bに供給されるように構成されている。
実施形態に係る2電極溶接法は、先行極ワイヤ4aにより溶融池Mを形成する第1の工程と、後行極ワイヤ4bを溶融池Mに挿入する第2の工程と、に大別することができる。
第1の工程では、先行極により、シールドガスGを用いて先行極ワイヤ4aと母材Wとの間にアークAを発生させて先行極ワイヤを溶融させ、溶融池Mを形成する。これにより、ガスシールドアーク溶接を行なう。
第2の工程では、通電加熱した後行極ワイヤ4bを溶融池Mに挿入する。後行極は通電フィラーであり、アークを発生させない。後行極では、まず、通電による電気抵抗発熱によって後行極ワイヤ4bの温度を上昇させる。そして、溶融池Mに後行極ワイヤ4bを挿入した後、溶融池Mの熱伝導によって後行極ワイヤ4bを溶融させる。
この2つの工程により、2本の溶極式電極によって、結果的に1つの溶融池が形成される。
そして、本発明は、この2電極溶接法を行なう際に、後行極の通電チップ6bにおける被溶接面側の先端と被溶接面上との距離(すなわち、フィラー極の通電距離)Dを100mm以上1500mm以下、被溶接面上における先行極と後行極の極間距離Dを10mm以下、先行極の電流を250A以上、後行極の電流を10A以上、かつ先行極の電流に対して50%以下、後行極ワイヤ4bの送給速度を先行極ワイヤ4aの送給速度の20%以上50%以下に規定したものである。さらに好ましい形態として、ワイヤの種類やワイヤの組成を所定にしたものである。
ここで「被溶接面上」とは、図1に示すように母材または下層溶接金属Wの上面(すなわち、母材または下層溶接金属Wにおいて溶接がなされる箇所の上面)のことであり、溶融池Mが形成された箇所においては、溶融池Mが形成されていない箇所における母材または下層溶接金属Wの上面の水平線上の位置をいう。そして通電距離Dは、通電チップ6bにおける被溶接面側(すなわち母材または下層溶接金属W側)の先端から、後行極ワイヤ4bの被溶接面側への延長線が母材または下層溶接金属Wの上面の水平線と交差する位置までの長さである。また、極間距離Dは、先行極ワイヤ4aの被溶接面側への延長線が母材または下層溶接金属Wの上面の水平線と交差する位置から、後行極ワイヤ4bの被溶接面側への延長線が母材または下層溶接金属Wの上面の水平線と交差する位置までの長さである。なお、「母材または下層溶接金属W」としたのは、溶接金属における2層目以降は、当該層を形成させる際、その下層の溶接金属表面がフィラー極の通電距離Dの新たな基準面となるためである。
次に、本発明においてこのように規定した経緯について説明した後、各限定理由、その他の事項について説明する。
[2−1:低スパッタ化手段に関する事項]
1つの電極ワイヤで溶着量を高めるには限界があるため、2つの電極ワイヤを用いることは避けられない必須技術である。さらには、ワイヤ溶融速度を高めるためにはアーク極、フィラー極に係わらず通電加熱を行なうことも必須技術である。この前提の場合、近接した2電極間における電磁力の相互干渉は避けられないと考え、その影響を最小化するには(1)干渉力を弱める、(2)干渉を受けてもスパッタにならない、という2段階の手段を講ずる必要があると考えた。(2)については、スパッタはアーク空間中を移行する溶滴が飛散したものであることから、溶滴とならない溶融・供給手段、すなわち溶融池の熱伝導で最終的に液体化させるフィラー方式とするのが最適である。しかし、溶融池を形成するには最低1極はアークを発生させる必要があるので、先行極をガスシールドアーク極、後行極をフィラー極とした。そして各極の電流は他電極の電流安定性の影響を受けないようにするため、独立した溶接電源からそれぞれ供給されるべきである。ここまでは従来技術の範囲である。
次に、先行極はアーク極であるため、磁気干渉を受けることから、(1)の干渉力を弱める手段が必要となってくる。干渉力は電流が高いほど、そして電極間距離(すなわち極間距離)が近いほど強く作用する。曲がった溶接線に追従するためには極間距離Dは小さい方が物理的に望ましく、この効果を得るためにも電流の低下は必要不可欠である。これを実現するために、従来のコンタクトチップに課せられる効果を以降に述べる2つの機器に分けることで、フィラー極の通電距離Dを100mm以上と、20〜30mmであった従来よりも飛躍的に延長した。通電距離Dを長くするほど電気抵抗が増大し、小さい電流でフィラーワイヤを融点近くまで加熱することが出来る。そして電流が小さければ極間距離Dを小さくすることが出来る。これにより、従来15〜40mmであったものを、本発明では10mm以下にすることが可能となった。
通電距離Dを長くするための具体的手段は次のとおりである。従来、コンタクトチップは(1)通電、(2)ワイヤ狙い位置固定化、という2つの機能を持っている。このまま通電距離Dを長くすればチップ先端と母材間距離は長くなり、ワイヤの曲がり癖によってワイヤ狙い位置が安定しなくなる。その結果、ビードの蛇行等、形状や溶込み不良が発生する。これに対して、本発明では(1)通電機能が無く、ワイヤ狙い位置の固定化の機能に限定したガイドリードあるいはガイドチップと、(2)通電機能のみで、ワイヤ狙い位置の固定化機能を持っていない通電チップと、の別個機能の2つに分けることで克服した。
また、先行極であるアーク極は、後行極のフィラーワイヤを溶融させるのに十分な溶融池の厚みを得るアーク力と、低スパッタ性の点から電流の下限値を250Aとして見いだした。次に、先行極のアークが磁気干渉を受けにくいフィラー通電電流の上限値の関係を見いだした(図2参照)。そして、後行極の電流であるフィラー通電電流Iの上限は先行極の電流Iの50%以下にする必要があることがわかった。さらに好ましくは30%以下であった。なお、図2中の「◎」、「○」は後行極の溶融不良が起きず、かつ先行極のスパッタの少ない点であり、その中でも「◎」は特にスパッタが少ない点である。また、「×」は先行極のスパッタの増加や、後行極の溶融不良等が起きる点である。
電流極性も影響があり、磁力線の向きの影響で、近接した2電極間が同じ向きに電流が流れていれば、相互のアークは引き合い、逆に異なった方向に流れていれば反発しあう性質がある。先行極と後行極が引き合っていればアーク極から飛び出すスパッタは溶融池に突入する確立が高くなり、飛散スパッタ量としては比較的少ない。一方、先行極と後行極が反発し合っていれば、アーク極から飛び出すスパッタは全て溶接線前方に飛び出して飛散スパッタとなるため、悪影響が大きい。したがって、2電極間が同じ向きに電流が流れることが好ましく、両電極が共に+もしくは共に−、母材側はその逆の組合せとなることが望ましい。さらにまた、先行極のアークの溶滴が磁気干渉を受けて吹き飛ばないように、大粒に成長させることが低スパッタ化に好適であり、そのための手段としてアーク極用のワイヤの組成はTiを0.10〜0.50質量%含有させることで、さらに低スパッタ化に好適なものとした。
[2−2:ワイヤ溶融の確実化に関する事項]
フィラーを溶融池に挿入する溶接法における大きな問題は、アーク溶融と異なり、ワイヤの溶融が視認できないため、送給速度が過剰な条件となっても簡単にはわからず、未溶融のワイヤが溶接金属内に残る欠陥を発生することである。フィラーは溶融池内で熱伝導により融点に達して溶融することから、溶融池の保有熱量や深さが重要である。そのため、(1)後行極のフィラーを溶融させるのに必要十分な溶融池の厚みを得ること、(2)確実に溶融するフィラー送給速度と通電条件範囲を限定すること、が不可欠である。研究の結果、(1)は上述したとおり、アーク極の電流として250Aが必要であり、(2)については、後行極のフィラーワイヤの送給速度は先行極のワイヤの送給速度の50%以下にすることが必須であることが判った。50%を超えると、フィラー通電電流Iや通電距離Dがどのような組合せでも溶け残りが発生した(図3参照)。なお、図3中の「◎」、「○」はフィラーの溶け残りが発生せず、かつ溶接金属の性能不足や溶接の能率不足が起きない点であり、その中でも「◎」は特に溶接金属の性能や溶接能率に優れた点である。また、「×」はフィラーの溶け残りや、溶接金属の性能不足、溶接の能率不足等が起きる点である。
上述の技術により極間距離Dを狭くすることが出来た効果として、後行極は自己抵抗発熱だけでなく、先行極のアークの輻射熱を効果的に受けて、溶融性を向上することもできた。なお、フィラー通電電流Iには上限が設けられることを「2−1」項で述べたが、溶融の確実化の点で下限も設ける必要がある。具体的には10A未満では通電距離Dに係わらず安定性が悪く、加熱むらが生じてしまうか、あるいは溶融速度が高まらない。無論、通電無しではフィラー溶融速度が極めて小さく、後述の「2−3」項で述べるワイヤの送給速度が必要下限に達しない(図2のI:0〜10A領域参照)。
さらに好ましい手段として、後行極のフィラーワイヤをフラックス入りワイヤとした。これまでフィラーワイヤとしては溶融性については全く考慮されていなかった。フラックス入りワイヤはその断面において通電部が周囲のフープ部のみに限られ、中心のフラックス部はほぼ絶縁性である。そのため、通電面積が小さいためソリッドワイヤよりも自己抵抗発熱しやすく、溶融池突入後も速やかに熱伝達して溶融しやすい。またフラックスで成分調整をすれば、溶融性に組成の影響を受けにくい。
[2−3:健全な溶接金属の形成に関する事項]
フィラーの溶融は溶融池からの熱伝導を受けて起きるため、先行極のアークで形成された溶融池は後行極のフィラーの進入によって冷却されることになる。これは後行極がアーク極である溶接法に対して冶金的に大きな効果をもたらす。一般的に溶接金属は冷却過程における冷却速度が大きいほど結晶粒の成長が抑制されて微細化し、高強度、高靭性が得られることが知られている。単電極アーク溶接法に対して、能率だけでなく靭性等の機械的性能が優れた溶接金属を得るためには、フィラーワイヤの送給速度が過少ではこの冷却効果が不十分となるため、フィラーワイヤの送給速度を大きくする必要がある。また、単純に能率向上の効果が少なければ、2電極化する費用対効果が見いだせない。これらの点で後行極のフィラーワイヤの送給速度は先行極のワイヤの20%以上にすることが必須である(図3参照)。
さらには、溶接材料の最適化によって、溶接金属の健全性は一層向上させることが出来る。低スパッタ化のために先行極であるアーク極はTiを0.10〜0.50質量%含有させることが望ましいことは「2−1」項で述べたが、後行極ワイヤ中のTiは図5に関する事項で既述のとおり、酸化反応不足によって溶接金属内に過剰に歩留まり、介在物となって溶接金属の靭性を低下させやすい。介在物の少ない健全な溶接金属を得るには、アーク極とフィラー極の介在物化への寄与度を考慮して総量を決めなければならない(図4参照)。なお、図4中の「◎」、「○」は靭性に優れる箇所であり、その中でも「◎」は特に靭性に優れ、かつスパッタが少ない箇所である。また、「×」は靭性の低下やスパッタの増加等が起きる点である。
具体的にはフィラー極中のTiは、アーク極中のTiの3倍介在物化しやすい。そのため、フィラー極中のTi量を[Ti]、アーク極中のTi量を[Ti]としたときに、「[Ti]L+3・[Ti]T」というパラメータを定義し、この計算結果を0.50以下にしたとき、高靭性が得られることがわかった。さらには0.25以下にすればより靭性に優れる。一方、0.10未満となると、結晶粒の核生成サイトが不足することで、結晶粒の総数減と各粒が粗大に成長してしまい、低靭性の溶接金属になる。したがって、この計算結果について0.10を下限とすることが望ましい。なお、[Ti]が0.10質量%未満、かつ[Ti]+3・[Ti]が0.10〜0.50の領域は、スパッタは多いが、溶接金属の靭性が良好な領域である。
[2−4:溶込み深さとコスト抑制に関する事項]
溶接金属の高強度化、高靭性化を図るために、ワイヤからMoやBを適量溶接金属に添加させることが一般的に行われている。その具体的手段として、ソリッドワイヤに添加するとその鋳込みビレットや太径原線も当然高強度化するため、伸線性が劣化し、ワイヤにするための生産性が大きく低下する。一方、フラックス入りワイヤとして、フラックスにMoやBを添加すれば伸線性に悪影響を及ぼすことがない。しかしフラックス入りワイヤでは溶込み深さがソリッドワイヤよりも小さいことから、アーク極として必ずしも好適というわけではない。
本発明では後行極のフィラーワイヤをフラックス入りワイヤとして採用し、先行極により形成された溶融池に必要な成分量をフラックス入りワイヤ単独から供給することが可能となる。つまり、先行極のソリッドワイヤはMoやBを含まない安価な軟質鋼種に固定した場合には、製造コストが組成によって低下しない後行極のフラックス入りワイヤによってMoやBの成分調整を行う。これによってソリッドワイヤ単独の溶接法よりも低コストになる。また、先行極のワイヤをソリッドワイヤにすることで溶込み深さを深くすることも可能となる。
また、「2−1」項で極間距離Dが小さい方が溶接線への追従性が優れて好ましいこと、「2−2」項で同じく極間距離Dが小さい方がフィラーワイヤの溶融性が向上するため好ましいことを述べた。しかし、一方で極間距離Dが小さくなるにつれて、アークのエネルギーを奪うことで溶込み深さが浅くなる。溶込み深さを深くする必要性がある場合は、極間距離Dは2mm以上とすることが望ましい。また、極性は一般的に知られているとおり、アークは逆極性(ワイヤ+、母材−)とするのが深溶込み化に有効である。後行極については「1−4」項でも述べたとおり、両極性が逆向きになっているとアークが反発し合って溶込みは浅くなるので、揃えた極性とするのが深溶込みに望ましい。
次に、各限定理由、その他の事項について説明する。
[通電機能が無く溶融池への挿入位置を決める機能のみを有するガイドリードあるいはガイドチップ(2−1参考)]
後行極の通電は溶接電源側に設けられた通電チップにより行われる。そして溶融池へのフィラーワイヤの挿入位置を制御するためには別途その機能が必要である。例えばガイドリードと定義するワイヤ径より僅かに太い管を用いても良いし、ガイドチップと定義する通常アーク電極用として用いる銅合金製のコンタクトチップを流用しても良い。ただしこれらは、通電チップとは電気的に絶縁されていることが必須である。ガイドリードは、後行極ワイヤを所定の長さ覆い、後行極の被溶接面側において後行極ワイヤが所定の長さ露出するように設けられている。また、被溶接面側の反対側には通電チップが設けられており、ガイドリードと密着している(図1(a)参照)。ガイドチップは、後行極の被溶接面側の所定位置で後行極ワイヤを覆い、後行極ワイヤが被溶接面側において所定の長さ露出するように設けられている(図1(b)参照)。なお、ガイドリードあるいはガイドチップの先端と被溶接面上の距離は通常の単電極アーク溶接法と同じく10〜30mmが望ましい。これより短ければスパッタが付着しやすいという問題や、アークと近すぎて加熱溶融してしまう可能性があるといった問題が生じる。逆にこれより長ければ挿入位置を固定化する作用が弱くなる。
[後行極の通電チップにおける被溶接面側の先端と、被溶接面上との距離D:100mm以上1500mm以下(2−1参考)]
後行極は先行極のアークへの磁気干渉を抑制するために可能な限り低電流化することが望ましい。しかし、逆に高能率化のためにはフィラーワイヤの送給速度は高いことが望ましい。この相反する性質を満足させるために、ワイヤ電気抵抗を利用すべく、通電距離Dを従来の溶接法よりも大幅に延長する。通電距離Dを100mm以上とすることにより低電流でも抵抗発熱量が大きくなり、フィラーを十分加熱することが出来る。150mm以上、あるいはさらに200mm以上、あるいはさらに250mm以上とすればより低電流化効果が大きく望ましい。一方、過度に延長するとワイヤが高温軟化し、送給中に経路内で座屈してしまいワイヤを送給できなくなる。したがって上限を設け、1500mmとする。より好ましくは1000mm以下、さらには800mm以下である。
なお、先行極の通電チップ先端と被溶接面上の距離は従来どおり10〜30mmが適正である。通常の制御において、アーク溶接で先行極の通電チップ先端と被溶接面上の距離を長くすると電流値が低下し、アーク力によって溶込みを確保する機能が低下してしまうため、さらにはアークの維持自体が不可能となるためである。また、挿入位置を固定化する作用も低下する。よって実用的な上限として30mmである。一方、10mm未満ではスパッタが付着しやすい、アークの輻射熱でチップ先端が溶融する、後行極が挿入しにくくなるといった問題が生じる。
[被溶接面上における先行極と後行極の極間距離Dが10mm以下(2−1、2−2、2−4参考)]
多電極溶接法においてその極間距離は重要であり、短い方が溶接線の曲がり変化への追従、開始部・終了部での溶着不足部長さの低減の点で有利である。また、本発明のような後行極がフィラー極のものでは、先行極のアークに近づいた方が加熱されて溶融速度が高まる。一方で、近づくにつれ電極間に磁気干渉がより強く発生し、アーク極からのスパッタ発生が多くなる。本発明ではフィラー通電電流Iを従来よりも低く抑制する機構を有しているため、従来の15〜40mmよりも短くすることができる。具体的には10mm以下とする。さらには7mm以下、さらには5mm以下とすれば望ましい。一方、過剰に短い極間とすると溶込みが浅くなる。深い溶込みが必要な場合は下限を2mmとすることが望ましい。
[先行極の電流:250A以上(2−1参考)]
先行極のアークは後行極のフィラーを溶融させるのに十分な溶融池の厚みを得るアーク力と、低スパッタ性の点から下限値が存在し、250A以上が必要である。より好ましくは300A以上、さらには350A以上である。上限を制限する理由は特に存在しない。一般的にはワイヤ送給モータの回転数の上限、あるいは溶接機の電流上限保証値等で物理的に決まる。
[後行極の電流:10A以上、かつ先行極の電流に対して50%以下(2−1、2−2参考)]
後行極の電流が高まるほど、先行極のアークに対する磁気干渉の影響を強く与え、スパッタを多く発生させる。磁気干渉を受けにくいフィラー通電電流Iの上限値の関係を見いだしたところ、先行極の50%以下に抑制することが必要なことを見いだした。さらには30%以下とすればより望ましい。一方、10A未満では通電距離Dに係わらず安定性が悪く、加熱むらが生じてしまうか、あるいは溶融速度が高まらず、確実な溶融が保証できなくなる。従って下限は10Aである。さらに好ましくは25A以上である。
[後行極ワイヤの送給速度:先行極ワイヤの送給速度の20%以上50%以下(2−2、2−3参考)]
フィラーワイヤを確実に溶融させるには送給速度に上限がある。後行極ワイヤの送給速度が先行極ワイヤの送給速度の50%を超えると、フィラー通電電流Iや通電距離Dがどのような組合せでも溶け残りが発生する。したがって、先行極ワイヤの送給速度の50%が上限である。さらに好ましくは40%以下である。一方、後行極ワイヤの送給速度が少なすぎると、溶融池の冷却効果に伴う溶接金属の靭性向上が期待できなくなる。結晶粒微細化を図るためには先行極ワイヤの送給速度の20%以上の後行ワイヤ送給速度が必要である。さらには30%以上であればより好ましい。なお、先行極と後行極のワイヤ径が異なる場合には、溶着速度(g/min)として「送給速度:先行極の20〜50%」を換算して規定すればよい。
[先行極ワイヤおよび後行極ワイヤの電流極性が、母材に対して共に正「+」、もしくは、共に負「−」(2−1参考)]
磁力線の向きの影響で、近接した2電極間が同じ向きに電流が流れていれば、相互のアークは引き合い、逆に異なった方向に流れていれば反発しあう性質がある。先行極と後行極が引き合っていれば先行極であるアーク極から飛び出すスパッタは溶融池に突入する確立が高くなり、飛散スパッタ量としては比較的少ない。一方、先行極と後行極が反発し合っていれば、先行極であるアーク極から飛び出すスパッタは全て溶接線前方に飛び出して飛散スパッタとなるため、悪影響が大きい。したがって、2電極間が同じ向きに電流が流れることが好ましく、両電極が共に+もしくは共に−、母材側はその逆の組合せとなることが望ましい。電流極性は溶込みにも影響を及ぼし、異なった方向にすると溶込みは浅くなり、揃えた方向にすると深くなって溶込み不良の防止には有効である。なお、高電流のガスシールドアーク溶接法では積極的に交流極性を用いることは少ないが、先行極であるアーク極あるいは後行極であるフィラー極に交流を適用しても特段の問題はないため、適用可能である。なお、交流では電流の方向性が事実上無いのと等価であり、磁気干渉も発生しないことから、他方の電極が直流の場合、その極性を気にする必要は無くなる。
[先行極ワイヤがソリッドワイヤもしくはフラックス入りワイヤ(2−4参考)]
一般的なガスシールドアーク溶接法用のワイヤには、中実で針金状のソリッドワイヤと、中心のフラックスを周囲が金属の筒で包んだフラックス入りワイヤがある。フラックスは、一般に鉄粉、非鉄金属粉、酸化物粉、各種化合物の粉末で構成されている。本溶接法のアーク極用としてはどちらも適用することが出来る。なお、ソリッドワイヤのほうが溶込みが深いがスパッタがやや多い、フラックス入りワイヤはその逆の特性を有することが多く、本発明でも同じ基準で目的に応じて選択できる。また、ソリッドワイヤ、フラックス入りワイヤ共に表面に銅めっきを施しているものも多いが、銅めっきの有無は本願の主とした作用に影響を及ぼさない。また、フラックス入りワイヤには表面筒部にシーム(綴じ目)があるものとシームレスタイプのものがあるが、同じくこの有無は本願の主とした作用に影響を及ぼさない。さらにそのフラックス率(単位ワイヤ長さあたりのフラックス質量/全質量比)も限定する必要性はない。
[後行極ワイヤがフラックス入りワイヤで、そのフラックス率が10質量%以上(1−5、2−2、2−4参考)]
フィラー極のワイヤとしては、フラックス入りワイヤとすることが好ましい。フラックス入りワイヤは断面通電面積が小さいためソリッドワイヤよりも自己抵抗発熱しやすく、溶融池突入後も速やかに熱伝達して溶融しやすい。そのため、フィラー極のワイヤとして好適である。またフラックスで成分調整をすれば、溶融性に組成の影響を受けにくく、成分設計の自由度が高い。非鉄添加元素をソリッドワイヤとして添加するより、フラックス入りワイヤとして添加した方がコスト的に安くなる場合もある。先行極をソリッドワイヤ、後行極をフラックス入りワイヤとすれば、深い溶込みと、低コストな合金元素添加溶融池の形成が両立できる。なお、フラックス入りワイヤのフラックス率は10質量%以上が望ましい。フラックス率が10質量%未満では通電断面積が大きくなり、自己抵抗発熱が不足し、溶融池突入後に溶融しにくくなるためである。ただし、10質量%以上に限定されるものではない。なお、上限は特に限定する必要がないが、製造安定性の面から一般的にはフラックス入りワイヤのフラックス率は28%程度が上限とされている。
[[Ti]+3・[Ti]:0.10以上0.50以下(1−5、2−3参考)]
フィラー極はアークが存在しないので、高温アーク空間において発生する雰囲気ガスと溶滴(すなわち、ワイヤ溶融液体)の接触による酸化反応が殆ど起きない。したがって、Tiのような酸素親和性の強い還元元素を含む、アーク用に最適化された組成のワイヤをフィラー極に適用すると、「還元元素が酸化した後、スラグとして排出される」という過程を経ないことから溶接金属内に過剰な介在物として残留し、靭性を大きく劣化させることを見いだした。詳しくは、フィラー極中のTiは、アーク極中のTiの3倍介在物化しやすく、ゆえに[Ti]+3・[Ti]というパラメータを定義し、この計算結果を0.50以下にしたとき、高靭性が得られることがわかった。さらには0.25以下にすればより高靭性で優れる。一方、0.10未満となると、結晶粒の核生成サイトが不足することで、結晶粒の総数減と各粒が粗大に成長してしまい、低靭性溶接金属になる。したがって、0.10を下限とすることが望ましい。ただし、0.10以上0.50以下に限定されるものではない。なお、ワイヤがフラックス入りワイヤの場合、Tiが、Fe・Ti、TiO、FeTiO等の化合物で添加されていても、その総Ti換算値とした濃度として[Ti]は定義される。
[[Ti]:0.10質量%以上0.50質量%以下(2−1参考)]
先行極のアークの溶滴が後行極からの磁気干渉を受けて吹き飛ばないように、大粒に成長させることが低スパッタ化に好適である。そのための手段としてアーク極用のワイヤの組成はTiを0.10質量%以上含有させるのが望ましい。一方、Tiの上限は「[Ti]+3・[Ti]:0.10以上0.50以下」規定を優先すれば、必然的に0.50質量%となる。また、0.50質量%を超えて添加すると大粒化しすぎて溶滴移行が不安定となり、その大粒溶滴の周囲への飛散に伴う母材への付着と除去困難さが大きくなる。したがって、0.50質量%を上限とする。ただし、0.10質量%以上0.50質量%以下に限定されるものではない。なお、0.25質量%以下とすることがより望ましい。
[後行極ワイヤの組成として、ワイヤ全質量換算で、B:0.0020質量%以上0.0500質量%以下、Mo:0.10質量%以上1.00質量%以下のうち1種以上含有(2−4参考)]
溶接金属の高強度、高靭性化をはかるために、ワイヤからMoやBを適量溶接金属に添加させることが一般的に行われている。その具体的手段として、ソリッドワイヤに添加するとその鋳込みビレットや太径原線も当然高強度化するため、伸線性が劣化し、ワイヤにするための生産性が大きく低下する。一方、フラックス入りワイヤとして、フラックスにMoやBを添加すれば伸線性に悪影響を及ぼすことがない。本発明では後行極のフィラーをフラックス入りワイヤとして採用することで、先行極により形成された溶融池に必要な成分量をフラックス入りワイヤ単独から供給することが好ましい。つまり、先行極のソリッドワイヤはMoやBを含まない安価な軟質鋼種に固定し、製造コストが組成によって低下しない後行極のフラックス入りワイヤによって成分調整を行う。後行極から主にBやMoを添加して優れた溶接金属組成を形成させるためには、B:0.0020質量%以上0.0500質量%以下、Mo:0.10質量%以上1.00質量%以下をワイヤ送給速度比に合わせて1種以上添加すれば良い。ただし、B,Moを添加する場合、その添加量は、B:0.0020質量%以上0.0500質量%以下、Mo:0.10質量%以上1.00質量%以下に限定されるものではない。
[その他]
溶接電源の種類は特に規定する必要は無いが、先行極であるアーク極はワイヤ送給速度とアーク長を一定にさせる機構の定電圧特性を用いることが最も望ましい。一方、後行極であるフィラー極は通電電流値を固定できる定電流特性あるいは垂下特性を持った機種を用いることが最も望ましい。なお、波形として両方共にパルスを適用することも可能である。
シールドガスは一般的な単電極ガスシールドアーク溶接に用いるものと変わらなく、COのみ、あるいはArにCOあるいはOを3体積%以上混ぜた混合ガスが適用出来る。これ以上Ar混合比が高いと気孔欠陥が発生しやすくなったり、アークが不安定となったりする点は従来の溶接法と変わらない。なお、深い溶込みが必要な場合はCO比率を高める。ガス流量は単電極であるアーク電極のみの場合と同じで構わない。後行極ではアークが発生しないことから、アーク雰囲気への大気進入を気にする必要がないためである。また、2系統からシールドガスを流す必要のある従来の2電極ガスシールドタンデムアーク溶接法(1−1項参照)に対し、ガスコストの低減の点でも本発明は有利である。なお、単電極ガスシールドアーク溶接法のガス流量は25L/min程度が目安とされている。
溶接ワイヤの成分の詳細は特に限定する必要がないが、一般的な炭素鋼用溶接ワイヤとして適当量の「0.01〜0.15質量%C、0.10〜1.00質量%Si、0.50〜2.50質量%Mn、S無添加もしくは0.050質量%以下のS積極添加、残部Fe」を基本として、Ti,Al,Mo,B,Cr,Ni等を一般的なガスシールドアーク溶接法用ワイヤと同様に溶接金属に必要な機能に応じて添加した組成を用いることが出来る。なお、伸線性やアーク安定性を阻害する元素は、後行極をフラックス入りワイヤとして、後行極ワイヤに添加するのが望ましい。
ワイヤ径は先行極であるアーク極用としては1.2〜2.0mmφが溶着能率の高さ、後行極のフィラーを十分に溶融するに足る溶融池や熱エネルギーの形成、および当該エネルギーの発生、アークの安定性、低スパッタ性の点で好適である。一方、フィラーワイヤ径としては太い径になるほど熱伝導性が劣って溶融しにくくなるので、アーク極用よりもやや細い方が好適である。具体的には1.0〜1.6mmφが望ましい。ただし、必ずしも後行極ワイヤの方が先行極ワイヤより細くする必要性はない。
以下、本発明の要件を満たす実施例と本発明の要件を満たさない比較例とを比較して具体的に説明する。
図1(a)の構成を基本とする溶接装置を用いて、(1)板厚12mmの平板上での1パス溶接(2電極溶接法における、いわゆる1−RUN溶接)と、(2)板厚20mmのV45゜&ルートギャップ12mm開先によるJIS Z3312:1999準拠の多層溶接を同一溶接条件で行った。なお、入熱が両電極合計で40kJ/cmとなるように電流、電圧、速度の選定を行った。
溶接条件のパラメータや溶接ワイヤの成分等を表1〜4に示す。なお、表1〜4において、「−」は、成分を含有しないものや数値等が存在しないものであり、また、所定の規定を満たさないものについては、数値等に下線を引いて示す。さらに、シールドガス組成において、シールドガスの合計は100体積%である(すなわち、例えば、「CO」は「100体積%CO」、「Ar+20%CO」は「80体積%Ar+20体積%CO」を意味する)。なお、ワイヤ径は先行極、後行極共に1.2mmφ、先行極の溶接電源は直流の定電圧特性溶接機、後行極の電源は定電流特性の直流または交流溶接機を用いた。表中で”EP”は直流で電極が正(+)かつ母材が負(−)、”EN”は直流で電極が負(−)かつ母材が正(+)、”AC”は交流を表す。ガイドリード有の場合、被溶接面側の先端と被溶接面上の距離は25mmである。
Figure 0005570473
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評価については、(1)では、(a)ワイヤ送給速度の計測による能率性、(b)スパッタ発生量、(c)溶接金属断面カット確認による溶込み深さについて行なった。(2)では、(d)溶接金属の−20℃シャルピー衝撃試験(JIS Z3111)による靭性、(e)超音波探傷試験および溶接金属断面カット確認によるワイヤ溶け残り確認について行った。判定は次のとおりである。
<(a)能率性>
能率性については、合計入熱に対する溶接能率の判定基準として、40kJ/cm時の溶接長10mmあたりのワイヤ送給(溶融)長さを計算した。No.53(比較例13)に示すとおり、従来の1電極アーク溶接法での能率は0.90mである。これに対して1.04m以上を優れるとして(△)、その中でも1.14m以上を非常に優れるとして(○)とし、これらを合格とした。逆に1.04m未満を能率向上効果が小さいとして(×)とし、不合格とした。
<(b)スパッタ発生量>
スパッタ発生量については、スパッタ発生量が3.0g/min以下をスパッタ発生の抑制に優れるとして(△)、その中でも2.0g/min以下を非常に優れるとして(○)とし、これらを合格とした。逆に3.0g/minを超えたものをスパッタ発生の抑制に劣るとして(×)とし、不合格とした。
<(c)溶込み深さ>
溶込みについては、最大溶込み深さが1mm以上のものを問題ないとして(△)、2mm以上のものを優れるとして(○)とし、これらを合格とした。
<(d)靭性>
靭性については、溶接金属から試験片を3本採取して試験を行い、−20℃の吸収エネルギーが、3本平均して47J以上を優れるとして(△)、その中でも70J以上を非常に優れるとして(○)、さらに中でも100J以上を極めて優れるとして(◎)とし、これらを合格とした。逆に47J未満を低靭性なものとして(×)とし、不合格とした。
<(e)ワイヤ溶け残り>
ワイヤ溶け残りについては、溶接金属内にワイヤが未溶融で存在するものが見つからなかった場合を「無し」として合格とし、見つかった場合を「有り」として不合格とした。
これらの結果を表5、6に示す。
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No.1〜40(実施例1〜40)は本発明の要件を満たす例で、アーク極とフィラー極の組合せ方、ガイドリードに関する事項、フィラー極の通電距離D、極間距離D、先行極の電流値、先行極と後行極の電流比、送給速度比等が本発明の規定を満足する。その結果、能率性、ワイヤ送給性、低スパッタ性、溶込み深さ、靭性、溶接金属の品質等に優れている。さらには、電流極性、ワイヤの種類、ワイヤの化学成分を限定することでこれらの特性がより優れた品質に高めることができている。
一方、No.41〜65(比較例1〜25)は本発明の範囲を満たさないため、本発明の目的を達成しない例である。特にNo.41〜57(比較例1〜18)は本発明の最も典型的な実施例であるNo.28(実施例28)を元に、単数あるいは複数のパラメータを変更しており、その際の挙動を確認出来る。
No.41は先行極の電流が本願規定の範囲より低い。よって、高い送給速度の後行極ワイヤを溶融させるに足る溶融池を形成させることが出来ない。そのため、後行極の送給速度を低くしなければならず、その結果、合計入熱比の溶接能率が低下した。また、送給速度を抑制してもなお、溶接金属内にワイヤが溶け残った。
No.42は従来見られるアーク極とフィラー極とを用いる2電極溶接法と同じ形態でのものである。具体的には後行極であるフィラー極にガイドリードを用いず、通電チップと兼用した構成で、通電距離Dは先行極と同じ25mmと短い。そして高い送給速度のフィラーワイヤを溶融させるために、通電フィラーに高い電流を与えている。その結果、後行極の入熱は比較的高いため、合計入熱比の溶接能率が向上しなかった。また、フィラーの通電電流が高いため、先行極のアークに磁気干渉的な影響を及ぼし、スパッタを増大させた。
No.43は後行極の通電距離Dが本願規定の範囲より短い。よって、電気抵抗発熱量が小さいため、フィラー通電電流を本願規定の比率の上限まで上げたが、それでも後行極ワイヤが溶融しきれずワイヤの溶け残りが発生し、かつ合計入熱比の溶接能率が低下した。
No.44はNo.43と同一構成で、後行極ワイヤの溶け残りを解消するべく通電電流を本願規定の比率の上限よりも高めた。その結果、溶け残りは解消されたものの合計入熱比の溶接能率はさらに低下し、さらに先行極のアークに磁気干渉的な影響を及ぼし、スパッタを増大させた。
No.45は極間距離Dが本願規定の範囲を超えている。そのため、後行極ワイヤに対するアークからの輻射熱寄与の低下、進入地点の溶融池温度の低下によって、後行極ワイヤが溶融しきれなくなり、溶け残りが発生した。
No.46はNo.45の問題を改善すべくフィラー通電電流を本願規定の上限まで上げた。しかし、それでも後行極ワイヤが溶融しきれず溶け残りが発生し、かつ逆効果として合計入熱比の溶接能率が低下した。
No.47はNo.45,46の後行極ワイヤの溶け残りの問題を解消すべく、後行極ワイヤの送給速度を下げた結果、溶け残りは解消された。しかし、逆効果として合計入熱比の溶接能率がNo.46よりさらに低下した。また、送給速度の比率が本願規定の範囲を下回り、溶融池への後行極の挿入による冷却効果が低下した。そのため、結晶粒の粗大化に伴ってシャルピー吸収エネルギーが低下した。
No.48は同じくNo.45,46の後行極ワイヤの溶け残りの問題を解消すべく、後行極の通電電流を本願規定の比率の上限よりも高めた結果、溶け残りは解消された。しかし、合計入熱比の溶接能率はさらに低下し、さらに先行極のアークに磁気干渉的な影響を及ぼし、スパッタを増大させた。
No.49はフィラー極の通電距離Dを本願規定の範囲を超えて長くしたものである。そのため、電気抵抗発熱量が非常に大きくなり過熱状態となってワイヤ自身の剛性が失われ、座屈変形し、送給不良となった。これを解消すべくフィラー通電電流を10Aと安定通電できる下限値にまで低下させたが、送給不良は解消しなかった。なお、ここで溶接金属のデータ等は手直し等を繰り返し行うことで得られた値である。
No.50はフィラー通電電流が過少である。合わせてフィラー送給速度を合計入熱比の溶接能率比として下限近くまで下げたものの、通電加熱効果が不足し、ワイヤが溶融しきれず溶け残った。
No.51はNo.50のワイヤの溶け残りの問題を解消すべく、フィラー極の通電距離Dの増大とフィラー送給速度の低下を行った。その結果、溶け残りは解消されたが、逆に合計入熱比の溶接能率が低下した。また、送給速度比率が本願規定の範囲を下回り、溶融池への後行極の挿入による冷却効果が低下した。そのため、結晶粒の粗大化に伴ってシャルピー吸収エネルギーが低下した。
No.52は後行極であるフィラー極を非通電型とした場合のものである。1電極分の溶接機や電気配線系統が不要になる長所があるものの、若干通電を行うNo.50よりもさらに増してワイヤの溶け残りが発生した。
No.53は後行極を取り去った、すなわち通常の単電極アーク溶接法である。当然ながら溶接能率の向上効果やシャルピー吸収エネルギーの改善効果は無い。No.54は後行極の先行極に対する電流比率が本願規定の範囲よりも大きく、それに見合う分、後行極ワイヤの送給速度を高くしても溶け残りが生じていない。しかし、先行極のアークに磁気干渉的影響を強く及ぼし、スパッタを増大させた。
No.55は後行極の先行極に対する送給速度比が本願規定の範囲よりも小さい。よって送給量不足のため合計入熱比の溶接能率が低く、溶融池への後行極の挿入による冷却効果が低下した。そのため、結晶粒の粗大化に伴ってシャルピー吸収エネルギーが低下した。No.56は後行極の先行極に対する送給速度比が本願規定の範囲よりも大きい。そのため、通電フィラーの電流比を規定の上限まで高めたが、通電加熱効果が不足し、ワイヤが溶融しきれず溶け残った。
No.57はNo.56のワイヤの溶け残り問題を解消するべく、通電電流を本願規定の比率の上限よりも高めた。その結果、溶け残りは解消されたものの先行極のアークに磁気干渉的影響を及ぼし、スパッタを増大させた。
No.58はNo.47と類似しているが、後行極のワイヤの種類がソリッドワイヤである。そして極間距離Dが本願規定の範囲を超えており、後行極ワイヤの溶融能が低い。そこで後行極ワイヤの送給速度を本願規定の比率よりも下げたが、なお、ワイヤの溶け残りが発生した。これはソリッドワイヤがフラックス入りワイヤに対してフィラー極として劣っていることを示している。また、合計入熱比の溶接能率が低く、さらに、送給速度の比率が本願規定の範囲を下回り、溶融池への後行極の挿入による冷却効果が低下した。そのため、結晶粒の粗大化に伴ってシャルピー吸収エネルギーが低下した。
No.59は後行極をフィラー極ではなく、アーク極とした構成、すなわち通常の2電極タンデムアーク溶接法としたものである。両極がアーク極なのでアーク干渉を相互に受けて両極からスパッタが発生し、その結果、総量として非常に多くスパッタが発生した。また、フィラー極に比べてアーク極は高い電圧を付与する必要があるので、同じワイヤ送給量でも入熱が高くなり、合計入熱比の溶接能率が低くなった。
No.60はNo.59の問題を低減するために、通常の2電極タンデムアーク溶接法において通電チップの位置を引き上げることで通電距離Dを長くして発熱効果を高め、電流を下げた例である。アーク干渉が減ってスパッタは多少減少したが、なおスパッタ量は多かった。また、合計入熱比の溶接能率も若干改善したが、それでも低かった。さらに単純に通電チップの位置を引き上げたため、ワイヤの狙い位置を固定するガイド機能が失われ、ワイヤの癖を矯正できず、ビードが蛇行した。また、多層積層においては下部の溶接ビード形状と馴染まず、融合不良が発生した。
No.61はNo.59と構成は同一だが、後行極であるアーク極のワイヤにTiを多量に添加している。そのため、本願において[Ti]+3・[Ti]の値を0.10〜0.50と規定しているが、その範囲を超えている。そしてシャルピー吸収エネルギーは[Ti]+3・[Ti]の値が低いNo.59よりも改善しているが、一方、後行極をフィラー極とする本発明では、前記範囲を超えると低靭性化することを明らかにしている。これにより、ワイヤのTi量に関する特性が両極アーク法と本願の後行極がフィラー極である2電極法の場合と異なることが理解できる。なお、後行極であるアーク極のワイヤにTiを添加しても、スパッタ発生や合計入熱比の溶接能率もほとんど改善はしない。
No.62も従来の2電極タンデムアーク溶接法であり、シールドガス組成はAr80体積%+CO20体積%、両極ともソリッドワイヤ、先行極と後行極の電流値が近接、という工業的に多く実用化されている溶接条件である。アーク極はワイヤ送給速度が高くてもワイヤの溶け残りが生じないという長所はあるものの、両極がアーク極であることや、電流比率が高いことに起因してスパッタ発生量が多かった。また、アーク極は熱効率が悪いので合計入熱比の溶接能率が低かった。
No.63は本願規定の範囲に対して通電距離Dが足りていない。そしてNo.43と類似しているが、合計入熱比の溶接能率を満足させるべくフィラー通電電流および送給速度を優先して設定したが、抵抗発熱不足によって著しいワイヤの溶け残りが発生した。
No.64は後行極において非通電のガイドリードあるいはガイドチップが省略されている。つまり、通電チップから突き出された後行極ワイヤは拘束を受けずに溶融池に到達する。通電距離Dが長いのに後行極ワイヤが拘束されないため、ワイヤの癖を矯正できず、ビードが蛇行した。また、多層積層においては下部の溶接ビード形状と馴染まず、融合不良が発生した。さらに溶融池の中心に後行極ワイヤが侵入しない箇所では後行極ワイヤが溶融しきれず、溶け残りが発生した。
No.65は先行極、後行極ともに、大電流、かつ高速ワイヤ送給条件である。しかし、極間距離Dおよび電流比率が過大である。そのため、後行極ワイヤに対するアークからの輻射熱寄与の低下、進入地点の溶融池温度の低下によって、後行極ワイヤが溶融しきれなくなり、溶け残りが発生した。また、先行極のアークに磁気干渉的影響を及ぼし、スパッタを増大させた。
以上説明したように、本発明は従来の2電極アーク溶接法の抱える、(a)スパッタ発生の過大、(b)電極間距離の短尺化の困難、(c)低入熱化と高溶着化の相反関係、(d)溶接金属の機械的性能の改善、等といった問題を解決できる2電極溶接法であり、その実用的、工業的価値は大きい。具体的には2電極各々の溶融方法と極間距離、フィラー極の通電距離、電流バランス、極性等を規定することで従来の様々な問題を解決することができ、さらには両電極のワイヤの種類や組成を規定することで、より望ましい溶融および溶接品質が得られる溶接法である。
以上、本発明について実施の形態及び実施例を示して詳細に説明したが、本発明の趣旨は前記した内容に限定されることなく、その権利範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈しなければならない。なお、本発明の内容は、前記した記載に基づいて広く改変・変更等することが可能であることはいうまでもない。
1 溶接装置
2a,2b 送給ローラ
3a,3b 溶接電源
4a 先行極ワイヤ
4b 後行極ワイヤ
5a 先行極トーチ
5b 後行極トーチ
6a,6b 通電チップ
7 ガイドリード
8 ガイドチップ
A アーク
極間距離
フィラー極の通電距離
M 溶融池
W 母材または下層溶接金属(被溶接部材)

Claims (6)

  1. 別個の溶接電源からそれぞれ電流が供給されるワイヤ状の2本の溶極式電極を有し、進行方向先行の電極である先行極の先行極ワイヤにより溶融池を形成し、進行方向後行の電極である後行極の後行極ワイヤを前記溶融池に挿入することで1つの溶融池を形成する2電極溶接法であって、
    前記先行極は、アークを発生させて前記先行極ワイヤを溶融させるガスシールドアーク溶接を行なうものであり、
    前記後行極は、アークを発生させず、通電による電気抵抗発熱によって前記後行極ワイヤの温度を上昇させ、前記溶融池に前記後行極ワイヤを挿入後、前記溶融池の熱伝導によって前記後行極ワイヤを溶融させる通電フィラーであり、
    前記後行極において、通電機能が無く前記溶融池への挿入位置を決める機能のみを有するガイドリードあるいはガイドチップを備え、
    前記後行極ワイヤは、前記ガイドリードあるいは前記ガイドチップから突き出され、かつ、前記ガイドリードあるいは前記ガイドチップの溶接機側の位置に設けられた通電チップから通電され、
    前記通電チップにおける被溶接面側の先端と前記被溶接面上との距離Dが100mm以上1500mm以下であり、
    前記被溶接面上における前記先行極と前記後行極の極間距離Dが10mm以下であり、
    前記先行極の電流が250A以上であり、
    前記後行極の電流が、10A以上、かつ前記先行極の電流に対して50%以下であり、
    前記後行極ワイヤの送給速度が前記先行極ワイヤの送給速度の20%以上50%以下であることを特徴とする2電極溶接法。
  2. 前記先行極ワイヤおよび前記後行極ワイヤの電流極性が、母材に対して共に正、もしくは、共に負であることを特徴とする請求項1に記載の2電極溶接法。
  3. 前記先行極ワイヤがソリッドワイヤもしくはフラックス入りワイヤであり、前記後行極ワイヤがフラックス入りワイヤであり、かつ前記後行極ワイヤのフラックス率が10質量%以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の2電極溶接法。
  4. 前記先行極ワイヤの組成のうち、Ti量(質量%)を[Ti]、前記後行極ワイヤの組成のうち、Ti量(質量%)を[Ti]としたときに、[Ti]+3・[Ti]が0.10以上0.50以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の2電極溶接法。
  5. 前記[Ti]が、0.10質量%以上0.50質量%以下であることを特徴とする請求項4に記載の2電極溶接法。
  6. 前記後行極ワイヤの組成として、ワイヤ全質量換算でB:0.0020質量%以上0.0500質量%以下、Mo:0.10質量%以上1.00質量%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の2電極溶接法。
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