以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1及び図2に示す本実施形態の電子文具充電システムは、電子文具Xを収納ケース1に収納するだけで充電が行われるように構成される文具充電システムである。そのために、収納ケース1に発電機能を付与し、或いはこの収納ケース1に接続した例えば運動機器から発電する電力を受電して、電子文具に非接触送電方式である電磁誘導によって電力を供給するようにしている。
収納ケース1は、上端に開口する収納空間を有した有底の箱状のもので、受電手段aを備えた複数の電子文具を所定姿勢で収納することを可能にしている。この収納ケース1は、表示部1a〜1cを有する本体部11と、この本体部11に対して折り畳み位置と展開位置との間で出し入れ可能であって一部にソーラー式のケース側発電部12aを備えたパネル体12とを具備する。本体部11の周壁の内部あるいは底壁の内部には、電磁誘導のために必要な送電手段13を構成する電磁コイル13aが巻回されている。この電磁コイル23aには発振部14aが接続され、蓄電部14bで蓄電した電力を利用して発振し、電磁コイル13aに図に示すような交番磁界を発生させるようにしている。
蓄電部14bは、リチウムイオン電池等を用いて構成されるもので、前記パネル体12のケース側発電部12aと、外部の運動機器等に設けた人力発電部100とに接続され、自らが有する発電部12aにおいて発電する電力や、人力発電部100においてエクササイズ時などに発電される電力を蓄電するようになっている。また、この蓄電部14bには外部電力供給部(端子)14b1が設けられて外部電力供給源200が接続可能とされ、ACコンセント等から外部電力を導入し得るようにしている。
収納ケース1にはまた、前記蓄電部14bから蓄電残量に関する情報である蓄電端子電圧を検知する一般的な電圧検知手段14cと、ケース側発電部12a又は人力発電部100に関連付けてその発電量を電流ピックアップ等から検知する第1の電流検知手段14dとが設けてある。
収納ケース1にはさらに、情報処理部15が設けてある。この情報処理部15は、CPU,メモリ及びインターフェースを備えた通常のマイクロプロセッサ等により構成されるもので、メモリには予め処理に必要なプログラムが格納してあり、CPUは逐次必要なプログラムを取り出して実行し、周辺ハードリソースと協働して、所期の機能を実現する。
この情報処理部15には、前述した電圧検知手段14cから蓄電端子電圧が、また第1の検知手段14dから発電量に比例した電流値が入力され、電圧から蓄電残量を算出するとともに、電流値を積算して電流積算値を発電に基づく蓄電量Pとして取り扱われるようにしている。また、外部電源供給部200に外部電力を導入するラインから電流ピックアップ等の第2の検知手段14eを介して発電量に比例した電流値が入力され、情報処理手段15において外部電力供給源に基づく蓄電量Qとして取り扱われるようにしている。
そして、電圧検知部14cで検知された蓄電残量を前記第1表示部1aに表示するとともに、両電流検知手段14d、14eが検知する蓄電量に関する情報に基づき発電による蓄電量Pと外部電力供給源200による蓄電量Qとを対比可能な状態で第2表示部1bに表示させるようにしている。また、ケース本体1には第3表示部1cが設けられ、情報処理部15は第1の検知手段14dの検出値に基づいてリアルタイムでソーラー発電による発電量を表示する機能を更に備えている。
なお、ケース本体1には蓋10を開成させた位置にUSB端子等の接続部10aが設けられ、蓄電部14b1に蓄電された電力が接続部10を通じて外部の電子機器類に供給可能とされている。
一方、この収納ケース1に収納される電子文具Xは、図3等に示す計測器X2,図5等に示すステープラX3、図9等に示すテープカッタX4、図11等に示すマグネット表示装置X5,図15等に示すイレイサ付筆記具X6、図18等に示す掃除具X7であって、それぞれ直流電力の給電を受けて作動する図2の電気的作動部dを有するものである。そして、各電子文具X2〜X7は、図2に示すように、前記収納ケース1に収納された状態で送電手段からの電力を受電する電磁コイルa1を用いた非接触型の受電手段aと、この受電手段aが受電する電力を整流部bを介して蓄電する蓄電部cとを備え、この蓄電部cで蓄電される電力によって電気的作動部dを作動させるようにしている。
受電手段aは、電子文具Xが収納ケース1に所定の収納状態で収納された際に、前記ケース本体11の電磁コイル13aで発生する磁界の磁束φと鎖交する電磁コイルa1を内有し、その励磁電流を整流部bで直流に変換して、蓄電部cに蓄電するものである。この蓄電部cは、リチウムイオン電池等により構成される。そして、各電子文具Xにおいて給電を受けて作動する電気的作動部dに電力供給を行うようにしている。
そして、この電子文具充電システムは、各電子文具Xを所定姿勢に導くためのガイド部を、上記収納方位および送受電に適した方位(磁束φが鎖交が電磁コイルa1と直角に近くなる方向)と関連づけて電子文具X側に設けている。
このガイド部は、各電子文具Xに設けられた蓄電残量表示部eであり、収納位置で収納ケース1から突出した位置において各電子文具Xの蓄電残量表示部eがほぼ揃った状態で位置するように構成している。蓄電残量表示部eは直線状のインジケータ表示部からなっている。
このように、本実施形態の電子文具充電システムは、電子文具Xを収納ケース1に収納することによって充電が行われるように構成されるものであり、前記収納ケース1は、自らが有するケース側発電部12aにおいて発電する電力又はこの収納ケース1に接続される運動器具等の人力発電部100において発電される電力を蓄電する蓄電部14bと、この蓄電部14bに蓄電された電力を送電する非接触型の送電手段13とを具備し、前記電子文具Xは、前記収納ケース1に収納された状態で前記送電手段13からの電力を受電する非接触型の受電手段aと、この受電手段aが受電する電力を蓄電する蓄電部cと、この蓄電部cで蓄電される電力によって作動する電気的作動部dとを具備するものである。
このように構成すれば、電子文具Xを収納ケース1に投入するだけで充電が行われるため、電子文具Xを常に収納ケース1に収納することさえ怠らなければ、電子文具Xの管理を適切に行えると同時に、充電忘れを確実に防止して、電子文具Xを快適に使用できる状態を維持することができる。しかも、基本的に外部電力に頼らず、クリーンエネルギーを使用するので、電子文具Xを楽しんで使用しながらエコロジーの要請にも応え、エコロジーに対する意識も高められることになる。
また、収納ケース1が、受電手段aを備えた複数の電子文具X2〜X7を所定姿勢で収納可能なものであって、送電手段13および受電手段aが電磁誘導を利用したものであり、各電子文具Xを所定姿勢に導くためのガイド部である蓄電残量表示部eを収納方位および送受電に適した方位と関連づけて電子文具X側に設けているので、ガイド部である蓄電残量表示部eを頼りに所定の方位で収納するだけで、適切な収納状態と、適切な受電状態とを同時に得ることができる。勿論、このガイド部は収納ケース1側に電子文具の姿勢保持のための物理的な構造等として設けても構わない。
なお、この実施形態のガイド部である蓄電残量表示部eは、大半の電子文具Xは収納ケース1から突出した位置にほぼ揃った状態で位置するようにしているので、投入前後において適正方位か否かを判断でき、蓄電残量も一目瞭然となり、インジケータ表示部が揃うことで有効な意匠も構成することになる。
一方、収納ケース1は、表示部を有する本体部11と、この本体部に対して折り畳み位置と展開位置との間で出し入れ可能であって一部にソーラー式のケース側発電部12aを備えたパネル体12とを具備するとともに、前記蓄電部14bから蓄電残量に関する情報を検知する電圧検知手段14cと、検知された蓄電残量に関する情報に基づいて前記第1表示部1aに蓄電残量を表示する前記情報処理手段15とを備えているので、むやみにパネル体を広げることを解消しつつ、蓄電残量の多い時にはパネル体12を閉じ、蓄電残量の少ない時にはパネル体12を展開して、ソーラー発電を的確に行うことができる。
さらに、ケース側発電部12aに関連付けた発電量を検知するための第1の検知手段14dと、この第1の検知手段14dが検知する発電量をリアルタイムで表示する第3表示部1cとを前記本体部11に更に備えているので、電子文具Xを収納ケース1とともに移動させる場合に、場所ごとの発電量を確認することができるので、発電に適した場所を探しながら楽しんでいるうちに発電効率を有効に高め、エコロジーを促進できる効果が奏される。
さらにまた、収納ケース1には、第2表示部1bと、外部電力供給源200から供給される電力を導入する外部電力導入部14b1と、発電による蓄電量に関する情報を検知する第1の検知手段14dと、外部電力供給源200からの蓄電量に関する情報を検知する第2の検知手段14eと、両検知手段14d、14eが検知する蓄電量に関する情報を入力して発電による蓄電量Pと外部電力供給源による蓄電量Qとに対比させた状態で前記第2表示部1bに表示させる前記情報処理手段15とを更に備えており、どの程度発電に頼り、どの程度外部電力供給源に頼っているかが一目瞭然となるので、楽しみながらエコロジー発電に努めるようになり、環境意識も高められることとなる。
なお、図20〜図28は、上記に基づいて構成した収納ケースである。収納ケースの前面には、太陽光による発電量と外部電力供給源であるコンセントからの充電量との比率を示すインジケータ表示部が設けてある。インジケータ表示部の左下の表示部には現在の蓄電量を波の水位として表わすLCD表示部が設けてある。インジケータ表示部の右下の表示部には現在の発電量を電流値でデジタル表示するセグメント表示部がある。ケース本体の左右の側面には凹所が設けられ、その凹所にパネルが側面と面一な状態で収納されている。上端側にヒンジ部を有し、ヒンジ部を支点に回転させると、図 に示すようにほぼ水平に翼を広げた状態の使用状態になる。上面にソーラー発電の受光面が形成されている。前面下方にはカバーが設けられ、カバーを開けるとUSB端子等の接続部が表出するようになっている。
以下、本実施形態で取り扱う電子文具について、具体的に説明する。
<測定器>
図3及び図4に示す測定器X2は、表示部21を備えた本体部20と、この本体部20に基端を枢着し先端を開閉可能とした一対のアーム22、22と、前記一対のアーム22,22の開閉方向の変位を検出する変位検出手段23と、この変位検出手段23が検出する変位に基づきアーム22,22の開き角度θ及びアーム22,22の先端部22a、22a間の距離Lを取得して前記表示部21に同時にまたは選択的に表示させる情報処理手段24と、この情報処理手段24を始めとして必要な電気的作動部に給電を行うための電力を蓄積する蓄電部cとを具備する。
変位検出手段23は、アーム22、22の中間部22b、22b間の距離を変位として検出する赤外線センサ等の距離センサ23aにより構成される。ここに言う中間部とは、必ずしも中心を意味するものではない。
情報処理手段24は、前述したと同様のプロセッサ等により構成されるもので、前記距離センサ23aが検出する2点s1、t1間の距離からアーム22,22の角度θを算出する角度算出部24aと、前記距離センサ23aが検出する2点間の距離s1、t1からアーム22,22の先端部s2、t2間の距離Lを算出する先端距離算出部24bとを備えている。
角度算出部24aは、CPUがメモリに記憶された角度算出アルゴリズムを実行することに構成されるもので、例えば支軸mと上記2点s1、t1で構成される三角形に余弦定理を適用することによって変数である角度θを算出する。
また、先端距離算出部24bは、CPUがメモリに記憶された先端距離算出アルゴリズムを実行することに構成されるもので、例えば支点mから距離センサ23aまでの距離daと、支点mからアーム先端22aまでの距離bの比は、上記中間点s1、s2間距離δと、アーム22の先端部22a間の距離Lの比に等しいことを利用して、変数であるアーム22、22の中間部s1、t1間の距離δからアーム22,22の先端部22a、22a間の距離Lを算出する。
蓄電部cは、前述した収納ケース1からの給電を受けて電力を蓄電する。勿論、この電子文具充電システムと切り離して構成する際には、蓄電部cは市販の電池や家庭用コンセント等の外部電力供給源から給電を受けるように構成しても構わない。
さらに、この計測器X2は、図4に示すように、角度モードまたは距離モードの選択入力を選択する操作手段25を備える。前記情報処理手段24は、操作部25から角度モードの設定又は入力を受け付けた場合に前記角度算出部24aを起動させて前記表示部21に角度値θを出力し、操作部25から距離モードの設定又は入力を受け付けた場合に前記距先端離算出部24bを起動させて前記表示部21に先端距離Lを出力する。
従来より、長さを測るためにはスケールが、角度を測るためには分度器が用いられている。しかしながら、2物品であるため、測定箇所が多い場合の持ち替えが大変であり、メモリも読み難い。これに対して、上記のような計測器X2であると、距離モードに設定し、箸を持つように把持してアーム22を操作すれば、表示部21が隠れずにアーム22の先端部22aを測定対象に合わせて距離Lを測定することができる。また、角度モードに設定し、計りたい角度位置にアーム22,22を沿わせることで角度θも検出することができる。したがって、1台で2役をこなせるものとなり、逐一持ち替える必要もなければ、表示も正確で見易くなる。
また、変位検出手段23が、アーム22,22の中間部s1、t1間の距離を検出する距離センサ23aを具備し、情報処理手段21が、前記距離センサ23aが検出する距離δからアーム22,22の角度θを算出する角度算出部24aと、前記距離センサ23aが検出する距離δからアーム22,22の先端部22a、22a間の距離Lを算出する先端距離算出部24bとを備えているので、所期の作用を有効に構成することができる。
さらに、角度モードまたは距離モードの選択入力を選択する操作手段25を備え、前記情報処理手段24は、操作手段25から角度モードの設定又は入力を受け付けた際に前記角度算出部24aを起動させて前記表示部21に角度値を出力し、操作手段25から距離モードの設定又は入力を受け付けた際に前記先端距離算出部24bを起動させて前記表示部21に先端距離を出力するようにしているので、操作性も良好となる。
図29〜図35は、上記に基づいて構成した、物差しとしても分度器としても使用できる計測器である。計測器本体には、基端部を持ち手としてアームを開閉させ、アーム先端を距離測定対象物の2点に合わせると、基端部の正面に設けたLCD表示部に2点間の距離が表示される。また、この計測器のアームを角度測定対象部上の角度を測りたい位置に沿わせると、LCD表示部に角度が表示される。基端部には、モード選択スイッチと、モードを決定するセットスイッチが設けられ、距離モードと角度モードが選択できるようになっている。その上に設けられているのは蓄電量を表すインジケータ表示部である。
<ステープラ>
図5〜図7に示すステープラX3は、一対の操作体31,32の間に加えられる相対動作ごとにステープル供給部33から打針部34にステープル33aを供給して打針を行うステープラ本体3aと、このステープラ本体3aに設けた表示部35と、前記操作体31,32の相対動作を検出する動作検出手段36と、この動作検出手段36で検出される相対動作をカウントして前記表示部35にカウント数を表示させる情報処理手段37と、この情報処理手段37を始めとして必要な電気的作動部に給電を行うための電力を蓄積する蓄電部cとを備える。
動作検出手段36は、例えば一対の操作体31,32が打針時に接近すると接触して検出信号s3を出力するメカニカルスイッチであり、操作体31,32間の適宜部位に設けられる。
情報処理手段37は、前述したと同様のプロセッサ等により構成されるもので、動作検出手段36から検出信号s3が出力される度にカウントアップして、表示部35にカウント数をデジタル表示する。
蓄電部cは、前述した収納ケース1からの給電を受けて電力を蓄電する。勿論、この電子文具充電システムと切り離して構成する際には、蓄電部cは市販の電池や家庭用コンセント等の外部電力供給源から給電を受けるように構成しても構わない。
また、ステープル供給部33は、図7に示すように、充填されるステープル束330をプッシャ38によって打針部34に弾性的に送り出すものであって、プッシャ38の位置に関する情報を検出する位置検出手段39を更に備え、前記情報処理手段37は、前記位置検出手段39が検出する検出値に基づきステープル33aの残数を算出して前記カウント数と同時にまたは選択的に表示させるように構成される。
位置検出手段39は、プッシャ38に相対させた赤外線センサ等の距離センサ39aを用いたものであり、プッシャ38はバネ38aにより打針部34に向かって弾性的に押し付けられ、打針ごとにプッシャ38の位置が変化するので、距離センサ39aの情報は針残量に応じて変化する。
情報処理手段37は、メモリに記憶した残量算出アルゴリズムをCPUに実行させて針残量を算出し、プッシャ38の位置から針残量を求める算出式やプッシャの位置と針残量の位置とを関連づけたテーブル等がメモリには記憶してある。
さらに、このステープラX3は、図8に示すように、操作体31,32が打針位置に相対移動したことを検出する移動検出手段301と、この打針位置における操作体31,32の相対移動位置に関する情報を検出する移動位置検出手段302と、予め打針能力である紙葉類の厚み情報を記憶した記憶部303とを備え、情報処理手段37は、操作体31,32が打針位置で紙葉類を挟み込んだ段階で前記移動位置検出手段302が検出する相対移動位置に関する情報から紙葉類の厚みを算出して打針能力に相当する厚みを超えているか否かを判断し、越えていると判断した場合に少なくとも前記表示手段35にエラー表示等をもってその旨の表示をなす。
移動位置検出手段302は、例えば操作体31,32の相対動作が始まったことを検知し、その後に相対動作が0になったことを再び検知したことをもって、打針位置を検出する。これは、操作体31,32の適宜部位間に赤外線センサ等の距離センサを配置することによってその距離から検出することができる。距離センサの検出値の微分値は、操作体の相対速度を表すからである。
相対移動位置を検出する移動位置検出手段302は、操作体31,32同士の一部を接触させその接触部の抵抗変化からどの程度の深さ(角度)まで操作体が相対移動したかを検知する。この抵抗変化は、周知の簡易な手段を採用することができる。上記移動検出手段301は、この移動位置検出手段302の微分値に基づいた検出を行うものであってもよい。
ステープラは、従来より紙葉類を綴じるために一般的に広く利用されている。ステープラは、一対の操作体の間に加えられる相対動作ごとにステープル供給部から打針部にステープルを供給して打針を行うように構成されるが、使っているうちに突然ステープルが無くなる事があり、空打ちになって紙葉類を傷つけるほか、間が悪いときには作業の妨げになる。これに対して、上記のようなステープラX3であると、操作体31,32の相対動作を通じて打針数がカウントされることになるので、どの程度使用したかを常に認識して使用することができる。また、誤って二重に打針したり、空打ちしたりするミス針の発覚にも資するものとなる。
また、ステープル供給部33は、充填されるステープル束330をプッシャ38によって打針部34に弾性的に送り出すものであって、プッシャ38の位置に関する情報を検出する位置検出手段39を更に備え、前記情報処理手段37が、前記位置検出手段39が検出する検出値に基づきステープル33aの残量を算出して前記カウント数と同時にまたは選択的に表示させるように構成されるので、使用者はステープル33aの残量を確実に把握することができ、誤って二重に打針したり、空打ちしたりするミス針の発覚にも資する。そして、プッシャ38の位置情報から残量を算出するので、ステープル33aを装填するごとに針数を逐一入力すること等も一切不要になる。
さらに、このステープラX3は、一対の操作体31,32の間に加えられる相対動作ごとにステープル供給部33から打針部34にステープル33aを供給して打針を行う前記ステープラ本体31と、このステープラ本体31に設けた前記表示部35と、前記操作体31,32が打針位置に移動したことを検出する移動検出手段301と、この打針位置における操作体31,32の相対移動位置に関する情報を検出する移動位置検出手段302と、予め打針能力である紙葉類の厚み情報を記憶した記憶部303と、前記移動位置検出手段301が検出する相対移動位置に関する情報から紙葉類の厚みを算出して打針能力に相当する厚みを超えているか否かを判断し、これを越えていると判断した場合に少なくとも前記表示手段にその旨の表示をなす前記情報処理手段37とを具備している。
従来より、綴じようとする紙葉類が厚すぎる場合には、不完全な綴じ込み状態となって、ステープルの浪費や面倒な後処理が発生し、紙葉類も傷つけることがあったが、このような構成によれば、紙葉類の厚みが能力を超えた場合の打ち損ないを防げるため、ステープルの浪費や無駄な後処理を防ぎ、紙葉類を傷つけることも有効に防止することができる。
図36〜図40は、上記に基づいて構成したステープラである。このステープラは、親指側の持ち手となる操作体の正面にはLCD表示部が設けられ、その近くにモードボタンとセットボタンが設けられる。モードボタンで打針数とステープル残量、厚み検出のモードを選択でき、それぞれにセットボタンで特定すると、打針数モードのときには打針数をLCD表示部に表示し、ステープル残量モードのときにステープル残量をLCD表示部に表示し、厚み検出モードのときに厚みが厚過ぎるとLCD表示部にエラー表示がなされるようになっている。その下にあるのは蓄電量を表示するインジケータ表示部である。
<テープカッタ>
図9および図10に示すテープカッタX4は、テープロール40が装填されるリール41および前記テープロール40から引き出されるテープ40aを切断するカッタ42を具備してなるカッタ本体4aと、このカッタ本体4aに設けた表示部43と、前記テープ40aの引出量に関する情報を検出する引出量検出手段44と、テープロール40の全長情報の入力を受け付ける入力受付部45と、この入力受付部45から入力される全長情報と前記引出量検出手段44が検出する引出量に関する情報とからテープ残量を算出して前記表示部43に表示する情報処理手段46と、この情報処理手段46を始めとして必要な電気的作動部に給電を行うための電力を蓄積する蓄電部cとを具備する。
引出量検出手段44は、前記カッタ本体4aに設けられたテープ40aの繰り出しローラ47がテープ40aと同期して回転することをもって引出量を検出することができる。或いは、赤外線センサから投光される光がテープに反射した際の反射光をイメージセンサで読み取って引出量に関する情報を検知する、いわゆる光学マウスと同様の機構を採用することも可能である。
入力受付部45は、カッタ本体4aに設けられ、テープ未使用時の全長情報の入力を受け付ける。
情報処理手段46は、前述したと同様のプロセッサ等により構成されるもので、メモリには繰り出しローラ47の回転を積算してテープ40aの引出量に換算し、予め入力された全長情報とから、その差分によってテープ40aの残量を算出するアルゴリズムが記憶してある。そして、CPUは適時このアルゴリズムを実行し、表示部43にテープ残量をデジタル表示する。
蓄電部cは、前述した収納ケース1からの給電を受けて電力を蓄電する。勿論、この電子文具充電システムと切り離して構成する際には、蓄電部cは市販の電池や家庭用コンセント等の外部電力供給源から給電を受けるように構成しても構わない。
また、この実施形態は、前記テープ40aの引出量に関する情報を検出する引出量検出手段44に加えて、テープ40aの引出を拘束する拘束手段48を設けるとともに、テープ40aの希望使用量に関する入力を入力受付部45で受け付けて、前記情報処理手段46に、前記引出量検出手段44の検出値を通じて得られる引出量と前記入力受付部45から入力される希望使用量とに基づいて引出量が希望使用量に達したと判断した場合に前記拘束手段を作動させる処理を実行させるようにしている。
拘束手段48は、例えばリール41にブレーキ機構を設け、このブレーキ機構を情報処理手段46からのブレーキ信号で作動させるように構成する。
引出量は前述したアルゴリズムと同様に算出されるので、希望使用量との差分を計算すれば、引出量が希望使用量に達したか否かを算出することができる。そして、達したと判断した場合に、前記拘束手段48のブレーキ機構にブレーキ信号s10を出力するように構成する。ブレーキの解除は所定時間経過後に情報処理手段46がブレーキ信号の停止またはブレーキ解除信号を出力することをもって行う。
さらに、情報処理手段46は、引出量検出手段44が検出する引出量に関する情報が予め定めた所定時間以上変化しない場合に引出量をゼロにリセットする処理を行うようにしている。テープ40aの引出操作が途中で一時的に止まった場合には誤検出を起こすため、引出操作が完了されたと推定される時間(例えば2〜3秒)までは一旦停止しても引出量の積算を続ける。
テープカッタは、従来よりテープを切断して使用する際に一般的に広く利用されている。従来のテープカッタは、テープロールが装填されるリールおよび前記テープロールから引き出されるテープを切断するカッタを備えて構成されるが、使っているうちに突然テープが無くなる事が多々あり、作業の妨げになるときがある。これに対して、上記のように構成すれば、テープ残量を常には把握しながら使用することができるようになる。
また、この実施形態のテープカッタX4は、テープロール40が装填されるリール41およびこのテープロール40から引き出されるテープ40aを切断するカッタ42を具備してなるカッタ本体4aと、テープ40aの引出を拘束する拘束手段48と、テープ40aの希望使用量に関する入力を受け付ける入力受付部45と、前記テープ40aの引出量に関する情報を検出する引出量検出手段44と、前記引出量検出手段44の検出値を通じて得られる引出量と前記入力受付部45から入力される希望使用量とに基づいて引出量が希望使用量に達したと判断した場合に前記拘束手段48を作動させる情報処理手段46と、この情報処理手段46を始めとして必要な電気的作動部に給電を行うための電力を蓄積する蓄電部cとを具備しているものである。
従来のテープカッタは、引出量が長かったり短かったりして適切な使用できなくなることが多々あり、テープの使用状態の見栄えを損ねたり、テープの浪費が生じる場合があった。これに対して、上記のように構成すれば、必要な引出量を確実に引き出すことができるので、テープの使用状態の見栄えを損ねたり、テープの浪費が生じる不都合を解消することができる。
この場合、情報処理手段46は、引出量検出手段44が検出する引出量に関する情報が予め定めた所定時間以上変化しない場合に引出量をゼロにリセットする処理を行うようにしているので、途中で引出操作が一時的にゼロになっても、誤検出するおそれを有効に低減することができる。
図41〜図45、上記に基づいて構成したテープカッタである。このテープカッタは、テープ引出側を下にして設置した状態で正面にLCD表示部が設けられ、その近くに入力受付部としてモードボタンとセットボタンが設けられる。モードボタンでテープ引出量と希望使用量のモードを選択でき、それぞれにセットボタンで特定すると、テープ引出量モードのときにはテープ引出の度にテープ引出量をLCD表示部に表示し、希望使用量モードのときにはテープが希望引出量に達したときにリールがロックされるようになっている。上にあるのは蓄電量を表示するインジケータ表示部である。
<マグネット式表示装置>
図11および図12に示すマグネット式表示装置X5は、マグネット51を内有することにより磁性面に吸着される吸着面を有した表示装置本体50と、この表示装置本体50の吸着面以外の面に設けた表示部52と、外部操作によって作動するタイマー部53と、このタイマー部53のカウントに応じた経過時間に関する情報を前記表示部52に表示させる情報処理手段54と、この情報処理手段54を始めとして必要な電気的作動部に給電を行うための電力を蓄積する蓄電部cとを具備する。
表示装置本体50は、例えばアクリル等の半透明の素材で作られたもので、透光性を備えている。表示部52はこの表示装置本体50それ自体を構成要素とするものであり、LED光源55a〜55cからの光を透過させその発光パターンをもって表示となす。この実施形態では、LED光源55a〜55cの光は、発光色の異なる複数の色(例えば三原色)を採用している。
タイマー部53は、一般的なタイマー回路を用いて構成されるものである。表示装置本体50には圧電素子等の感圧部(図示省略)が設けてあり、表示装置本体50の適宜部位を軽くタッチもしくはプッシュすると、タイマー部53が作動するように構成されている。
情報処理手段54は、前述したと同様のプロセッサ等により構成されるもので、メモリには経過時間と発光させるべきLED光源55a〜55cの組み合わせとの関係や、その出力輝度などがテーブル化して記憶してある。そして、タイマー部53から経過時間に関する情報を取り込み、前記テーブルに従って、発光させるべきLED光源55a〜55cへの通電量を取り出して、当該LED光源55a〜55cへの通電を制御し、発光パターンを変化させるようにしている。
蓄電部cは、前述した収納ケース1からの給電を受けて電力を蓄電する。勿論、この電子文具充電システムと切り離して構成する際には、蓄電部cは市販の電池や家庭用コンセント等の外部電力供給源から給電を受けるように構成しても構わない。
また、他の形式のマグネット式表示装置としては、図13に示すように、表示装置本体の吸着面以外の面に表示部であるセグメント表示部152と、日時情報を出力する時計機能部153とを設けている。そして、前述したと同様に表示装置本体に対して外部操作がなされると、情報処理部54が操作日時を前記時計機能部153から取り出して前記表示部152に表示させるようにしている。この場合のマグネット本体は透明性を有してなくてもよい。外部操作を検知する機構は上記と同様に構成することができる。
このようなマグネット式表示装置X5は、図14に示すマグネットホルダ500に積層状態で収容可能とされ、このマグネットホルダ500ごと前述した図1の収納ケース1に収納することができる。なお、このマグネットホルダ500自体にも蓄電機能を備え、収納ケース1から受電した電力を各マグネット式表示装置5Xに二次的に電力供給しても構わない。図に符号500aで示すものは、この場合にマグネットホルダ500の蓄電残量を表示するインジケータ表示部である。
この種の掲示用のマグネットは従来より広く一般に使用されている。この種のマグネットは、例えば行事の催し等を広く了知させる目的や、個人的な予定を確認する目的等で使用される。しかし、いつ頃掲示したものであるかが定かではないため、新しい掲示物であるのか古い掲示物であるのかを把握できない場合がある。これに対して、上記のように構成すれば、掲示物を掲示するマグネットとして利用できるだけでなく、掲示とともに外部操作によってタイマー部を作動させれば、どれくらい経過した掲示物であるかを一見して了知させることができる。勿論、用途は掲示に限らず、単にタイマーとして用いることも可能である。
また、前記表示装置本体50に更にLED光源55a〜55cおよび表示面である発光面を有し、前記情報処理手段54は前記経過時間に応じて前記LED光源55a〜55cの輝度または発光色等の発光パターンを変化させるように構成すると、マグネット表示装置X5の発光パターンの変化をもって経過時間が発光面を通じて一目瞭然となり、時刻まで読まずとも遠くからでも経過時間を認識することができる。
さらに、発光色の異なる複数のLED光源55a〜55cを具備し、前記情報処理手段54は予め記憶した経過時間と発光させるべきLED光源55a〜55cとの組み合わせに従って前記LED光源55a〜55cの発光パターンを変化させるように構成することで、色の変化にバリエーションをもたせ、経過時間の表示を細かく行うことができるようになる。
また、図13に示したものは、マグネットを内有することにより磁性面に吸着される吸着面を有した上記表示装置本体50と、この表示装置本体50の吸着面以外の面に設けたセグメント表示部152と、日時情報を出力する時計機能部153と、タッチ式の外部操作部と、外部操作された日時情報を前記時計機能部153から取り出して前記セグメント表示部152に表示させる情報処理手段54と、この情報処理手段54を始めとして必要な電気的作動部に給電を行うための電力を蓄積する蓄電部cとを具備しているので、掲示とともに外部操作によって日時を特定する入力をすることで、掲示した日時が正確に表示されて、いつの掲示物であるかが一目瞭然となる。勿論、この場合も用途は掲示に限らず、単にタイマーとして用いることも可能である。
図46〜図53は、上記に基づいて構成したマグネット式表示装置である。偏平な丸板状あるいは角板状の表示装置本体であるケースはアクリル等の半透明な素材でできている。内部にはマグネットのほか、LEDやタイマー回路が設けられている。ケース全体がスイッチになっており、加圧するとスイッチが入り、タイマー回路が作動して、LEDの発光パターンが経過時間とともに変化する機能を備える。
或いは、偏平な丸板状あるいは角板状の表示装置本体であるケースの表面にはセグメント表示部が設けられ、内部にはマグネットと時計機能部が設けられている。ケース全体がスイッチになっており、加圧するとスイッチが入り、タイマー回路が作動して、セグメント表示部に掲示した日時がデジタル表示されるようになっている。
<イレイサ付筆記具>
図15及び図16に示すイレイサ付筆記具X6は、筆記具本体61と、この筆記具本体61に内有された芯軸62と、同じく前記筆記具本体61に内有され電力を利用して前記芯軸62による筆記内容を消去可能なイレイサ63と、芯軸62又はイレイサ63を前記筆記具本体61の同一端部61a側から選択的に使用可能な状態に突出させるための切替操作部64と、前記イレイサ63に給電を行うための電力を蓄積する蓄電部cとを具備する。
筆記具本体61は、中空体状のもので、鉛筆やボールペン等の芯軸62とイレイサ63とをほぼ同軸上に配置するとともに、モータ65を内蔵している。すなわち、イレイサ63は、内部に前記芯軸62を収容した筒体であって、基端がモータ65の出力部65aに接続され、先端が筆記具本体61の端部61aから僅かに外に突出している。芯軸62は更にこのイレイサ63の軸心位置においてイレイサ63よりも外方に突出した位置にある。イレイサ63は、芯軸62が鉛筆の場合にはこれに対応した消しゴムの素材が採用され、芯軸62が熱を加えると滅色する染料を使用したものである場合にはカスの発生し難い樹脂などで作った摩擦材が採用される。
切替操作部64は、イレイサ63とモータ出力部65aとの結合を保ってイレイサ63を突没させるもので、筆記具本体61を構成する筐体の2箇所を三色ボールペンのようにひねると前記突没動作に変換させる周知の機構を採用している(図示省略)。このイレイサ63は、不使用時に前記芯軸62よりも没入した位置に待機しているが、使用時に前記芯軸62よりも前端部61a側に突出した位置に配置される。
蓄電部cは、前述した収納ケース1からの給電を受けて電力を蓄電する。勿論、この電子文具充電システムと切り離して構成する際には、蓄電部cは市販の電池や家庭用コンセント等の外部電力供給源から給電を受けるように構成しても構わない。
そして、前記切替操作部64はモータ65のスイッチを兼ねており、使用位置で前記蓄電部cの電力を利用して回転し、前記芯軸62による筆記内容の消去機能を発揮するものである。
従来のイレイサは、鉛筆に対して消しゴム、熱を加えると筆記内容が消える特殊な染料を用いたボールペンに対しては摩擦材が従来より用いられている。ところが、消しゴムにしても摩擦材にしても、手操作で消去作業を行わなければならないため労力を要し、また、イレイサが筆記具と別体のものである場合は勿論のこと、一体のものであっても芯軸と反対側の端部に装着されているのが通例であるため、逐一筆記具を持ち替える必要があって面倒である。更に、手作業に頼る場合には筆記内容を消去する領域が定まらないため、誤って必要な筆記内容まで消してしまうことが多々ある。
これに対して、上記のように構成すれば、電力を利用して筆記内容を消去するので、労力を必要とせず、同一端部61a側で選択利用できるため持ち替える必要もなく、筆記具の端部61aから突出させた比較的細径ないし巾狭なイレイサ63を対象部位に当てがうだけでよいので、誤った領域を消去する可能性を有効に低減することができる。
また、イレイサ63は、内部に前記芯軸62を収容した筒体であって、モータ65の出力部65aに接続されており、不使用時に前記芯軸62よりも没入した位置に待機し、使用時に前記芯軸62よりも前端部61a側に突出した位置で前記蓄電部cの電力を利用して回転し、前記芯軸62による筆記内容を消去するようにしているので、鉛筆やシャープペンシル等の芯軸と消しゴムの関係の筆記具、或いは熱を加えると消える特殊な染料を用いた芯軸と摩擦材の関係の筆記具に適用する場合に有用となる。
なお、図17に示すように構成することもできる。このものは、熱を加えることによって筆記内容が視認されなくなる染料を利用した芯軸162に対して、回転によって消去機能を発揮するイレイサに代えて、蓄電部の電力を利用して発熱するサーマルヘッド163をイレイサとしているものである。このように構成しても、上記と同様の作用効果が奏される。
なお、本実施例ではイレイサ付の筆記具を例示したが、イレイサ単独のものでよい。このときイレイサは公知の(棒状の)消しゴムを配してもよい。
図54〜図60は、上記に基づいて構成したイレイサ付筆記具である。筆記具本体には芯軸とイレイサが同軸状に内有されていて、芯軸は筆記具本体から一端部側に突出し、イレイサはそれよりもやや没入した位置に筆記具本体から同一端部側に突出した状態にある。三色ボールペンのように本体をひねると、芯軸とイレイサの機能が入れ替わり、イレイサが芯軸よりも突出して回転し始めるようになっている。本体部の一部には蓄電量を示すインジケータ表示部が設けてある。
<電子掃除具>
図18及び図19に示す電子掃除具X7は、掃除具本体71と、この掃除具本体71内でモータ72によって回転可能な回転軸73と、この回転軸73上で作動するファン74及びブラシ等の掃除ヘッド75と、前記モータ72に給電を行うための電力を蓄積する蓄電部cとを具備し、前記掃除ヘッド75を前記掃除具本体71に設けた開口部71aより突出させた状態で回転させ、これと同時又はこの掃除ヘッド75の作動と選択的に、前記掃除具本体71の開口部71aを介して前記ファン74による吸引又は噴射を行い得るようにしている。
モータ72は、図示しない適宜の位置に設けたスイッチによって正逆回転可能とされ、回転軸73の基端側にファン74を取り付けている。
また、適宜の位置にモータ72の回転方向を切り替える操作部75を備え、この切り替えによって、エアクリーナ又はエアダスタとしての使用を可能にしている
掃除具本体71は、ノズル状の先端部が支軸n回りに折曲げ可能な可動部71xをなしており、この可動部71xの作動に伴って、前記掃除ヘッド75をファン74の前方から図19に想像線で示すように退避させ、吸い込み用または噴射用の別異の開口71bを表出させるようにしている。この場合、回転軸73の分断部分にはジョイント73aが設けられる。
また、掃除具本体71には、開口部71aの開口方向を照らすLED等の照明手段76備えられている。
蓄電部cは、前述した収納ケース1からの給電を受けて電力を蓄電する。勿論、この電子文具充電システムと切り離して構成する際には、蓄電部cは市販の電池や家庭用コンセント等の外部電力供給源から給電を受けるように構成しても構わない。
なお、掃除ヘッドとファンは、一方を回転軸に、他方を回転軸と平行な軸回りに設けるようにしてもよい。
従来より、掃除用具としてエアクリーナやエアダスタが知られている。しかし、例えば眼鏡などのように小さいアイテムの隅に付着した埃を掃除するような場合、大掛かりな掃除用具は局所的な掃除には全く不向きである。これに対して、上記のような掃除ヘッド75を備えれば、同軸上又は軸と平行な軸回りにファン74とともにコンパクトに組み込めるので、指先で取り扱えるハンディタイプの小型電子掃除具X7を実現することが可能になる。そして、埃を掻き出す操作と、吸引又はパージする操作とを単一アイテムで行うことができるので、極めて便利なものとなる。
また、モータ72の回転方向を切り替える操作部75を備え、この切り替えによって、エアクリーナ又はエアダスタとしての使用を可能にしているので、1つで2役を果たす便利なアイテムとしての利用価値を有する
さらに、掃除ヘッド75を回転させながら吸引またはパージしてもよいが、掃除具本体71は、先端部が折曲げ又はスライド可能な可動部71xをなし、この可動部71xの作動に伴って、前記掃除ヘッド75を前記回転軸73の基端側から切り離して開口部71bから退避させるようにしているので、掃除ヘッド75が流路抵抗となることを回避して吸引またはパージの流速を有効に維持することができる。
さらにまた、掃除具本体71の開口部71aの開口方向を照らす照明手段76を前記掃除具本体71に備えているので、光の届き難い隅部や凹所等に対してもターゲットを捉えた適切な掃除を行うことができる。
図61〜図69は、上記に基づいて構成した電子掃除具である。本体部に対してノズル状の先端部に掃除ヘッドが回転可能な状態で配されている。ノズル状の先端部は本体部に対して折り畳み可能であり、掃除ヘッドを本体部から退避させた状態でエアクリーナ又はダスターとしての使用が可能とされている。本体部の正面には掃除ヘッドの回転のオンオフや内部のファンのオンオフ切り替えを行うスイッチが設けてある。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。