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JP5406405B1 - 水道部材用銅合金 - Google Patents

水道部材用銅合金 Download PDF

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JP5406405B1
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Abstract

【課題】鉛の使用を抑制するだけでなく、Niの使用量を出来るだけ少なくしながら、Biの使用量を抑制した上で、好適な性質を発揮する水道部材用銅合金を得る。
【解決手段】Niの含有量を0.5質量%未満とし、Biの含有量を0.2質量%以上0.9質量%以下とし、12.0質量%以上20.0質量%以下のZn、1.5質量%以上4.5質量%以下のSn、0.005質量%以上0.1質量%以下のPを含有し、Zn+Snの合計含有量が21.5質量%以下であり、残部が微量元素とCuとからなる合金とする。
【選択図】なし

Description

この発明は、銅合金製であって、鉛の浸出が規定以下である水道部材に適用する材料に関する。
従来、水道用資機材や給水装置の部品に用いられてきたJIS H5120 CAC406は、鉛を4.0〜6.0重量%含んでおり、水道水への鉛の浸出が多く見られた。そのため、有害な鉛の浸出量を削減するために、鉛の含有量を低下させた、又は鉛を使用しない鉛フリー銅合金の製造が検討されている。
ただし、鉛の含有量を低下させたり、鉛を用いなかったりすると、銅合金の鋳造性や切削性、耐圧性が低下し、例えばバルブに用いた場合に水漏れが発生するなどの要因となっている。そこで、単に鉛の含有量を削減するだけではなく、耐圧性などの機能性の低下を、鉛使用合金に比べて出来るだけ抑えた合金が検討されている。
例えば特許文献1には、鉛の使用を抑える代わりに、0.5〜6重量%のBiと、0.05〜3重量%のSbとを用いた青銅合金が記載されている。特にその中の実施例7には、1.5重量%のSn、17.5重量%のZn、0.7重量%のBi、0.06重量%のSb、0.003重量%のP、0.8重量%のNiを有し、Pbを0.1重量%に抑えた青銅合金が、好適な結果を示す実施例として挙げられている。
また、特許文献2でも、2.0〜3.0重量%のNiを含有し、0.5〜1.1重量%以下のBiによって鉛の使用を抑えながら好適な性質を示す水道部材用の銅合金が記載されている(請求項1等)。
さらに別の特許文献3には、1.5〜2.5%のBiと、0.1〜0.5%のNiを含む青銅合金が記載されている。
特許第2889829号公報 特許第4866717号公報 特許第4294793号公報
しかしながら、最近の研究過程において、特許文献1の実施例7や特許文献2が含有するNiにはアレルギーを起こす可能性が否定できない報告がされるようになってきた。今後は水道部材においても出来るだけNiの含有量を少なくする方が好ましいと考えられる。一方で、特許文献3に記載の青銅合金ではNiをあまり含有しないにも関わらずBiが多すぎるため、砂型鋳造時に引け巣が発生しやすくなり、機械的性質が低下しやすいことがわかった。
そこでこの発明は、鉛の使用を抑制するだけでなく、Niの使用量を出来るだけ少なくしながら、なおかつBiの使用量を抑制した上で、好適な性質を発揮する水道部材用銅合金を提供することを目的とする。
この発明は、Niの含有量を0.5質量%未満とし、Biを0.2質量%以上0.9質量%以下含有し、
12.0質量%以上20.0質量%以下のZn、1.5質量%以上4.5質量%以下のSn、0.005質量%以上0.1質量%以下のPを含有し、Zn+Snの合計含有量が21.5質量%以下である銅合金により、上記の課題を解決したのである。
つまりPbに加えてNiの含有量を規制して、健康被害を防止しつつ、Biを低減しても砂型鋳造時の引け巣の発生を防止しながらも、Biの減少による影響を補って、十分な機械的性質を発揮できるような配合を見出したのである。
加えて、特にZnが多くなりすぎるとSnの固溶度が低下し、凝固時の残留液相中にSnが濃縮され、包晶反応によってβ相を晶出しやすくなる。最終的に硬いδ相の中にα相が点在するα+δの共析晶がデンドライト間に生成し、材料強度の低下や鋳造欠陥が発生しやすくなる。この作用が、同じくCuと固溶せずに分散するBiと相乗的に悪化させるという性質を見出したことによる。Biを減らしつつ、SnがCuに固溶できる範囲となるようにZnとSnとの合計量を調整することで、この環境下での銅合金の強度と鋳造欠陥の発生を生じにくくなるようにしたのである。
この銅合金は、他の微量元素を含んでいてもよい。ただし、その合計量は本発明の効果を阻害しない範囲に留める必要があり、1.0質量%未満であると好ましく、一つの微量元素あたりの含有量が0.5質量%未満であると好ましい。さらに好ましくは、不可避不純物として含有されるのみであると、銅合金の性質を安定させることが期待できる。特に、Pbは浸出を抑えるために0.25質量%未満とすることが好ましい。その他、不可避不純物は0.5質量%未満であると好ましく、0.1質量%未満であればより好ましい。
なお、不純物ではない微量元素として、0.0003質量%以上0.006質量%以下のBを含有していると、この発明にかかる銅合金の主に湯流れ性の効果を顕著に向上させることができる。
この発明により、Pbの使用を抑制しつつ、アレルギーの可能性が疑われるNiの使用量も抑制しながら、機械的強度を十分に有しかつ砂型鋳造時に引け巣が生じにくく扱いやすい銅合金を得ることができ、より安全性を確保した水道部材を製造することができる。
実施例における切削性試験の評価分類基準図 実施例において湯流れ性試験に用いる渦巻型試験形状鋳型 実施例において引け巣試験に用いる階段状鋳型の構成図 実施例と比較例において行った切削試験で得られた切削粉の写真 実施例と比較例において行った浸透探傷試験の結果写真の1 実施例2及び5においてZn+Snの合計量に伴う組織変化を示す写真 実施例3及び比較例3においてZn+Snの合計量に伴う組織変化を示す写真 実施例と比較例において行った切削試験の結果写真の2
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明は、Pb、Ni、Biの含有量を抑制した水道部材用の銅合金である。
上記銅合金のNi含有量は0.5質量%未満である必要があり、0.3質量%未満であると好ましい。Niの浸出によるアレルギーの発生条件は未だはっきりとはしていないが、WHOが水中への浸出試験について浸出の上限値を0.07mg/L以下と定めており、0.5質量%以上であると、この条件を満足することが難しくなるおそれがある。なお、Niの有害作用については不明な点が多く、現段階においては少ないほど望ましいと考えられる。
上記銅合金のBi含有量は0.2質量%以上である必要があり、0.3質量%以上であると好ましく、0.4質量%以上であるとより好ましい。Biが含有されることにより、Pbを削減した分の物性の低下を補完することができるが、0.2質量%未満であると、切削性の低下が無視できないものとなり、また砂型鋳造時に引け巣が発生しやすくなってしまう。これらの問題をより確実に回避するには0.3質量%以上であると好ましい。一方で、Biの含有量は、0.9質量%以下である必要があり、0.8質量%以下であると好ましい。BiはCuに固溶せずに分散するため、含有量が多いとそれだけ強度低下を招きやすく、0.9質量%を越えてしまうと、その分散したBiによって逆に砂型鋳造時の引け巣の発生しやすさが顕著になってしまい、引張強さの低下も無視できないものとなってしまう。
上記銅合金のZn含有量は、12質量%以上である必要があり、13質量%以上であると好ましい。12質量%未満であると、切削粉が巻いた形状となり、切削性が低下してしまう。また、Zn含有量を増加させると、Niの浸出量を減らす効果を発揮する。一方で、20質量%以下である必要があり、19質量%以下であると好ましく、16質量%以下であるとより好ましい。Znが多すぎると機械的性質が低下するだけでなく、亜鉛滓が増加して鋳造困難となってしまう。
上記銅合金のSn含有量は、1.5質量%以上である必要があり、2.0質量%以上であると好ましい。1.5質量%未満であると、Znの効果同様、切削粉が巻いた形状となり切削性が低下してしまう。一方で、4.5質量%以下である必要があり、4.3質量%以下であると好ましく、3.0質量%以下であるとより好ましい。Snが多すぎると伸びが低下してしまったり、砂型鋳造時に引け巣が発生したりするためである。
上記銅合金のZnとSnとの合計含有量は、21.5質量%以下である必要があり、好ましくは21.0質量%以下である。Cuに固溶するZnが多くなりすぎると、Snの固溶度が低下し、凝固時の残留液相中にSnが濃縮され、包晶反応によってβ相を晶出しやすくなる。最終的に硬いδ相(Cu31Sn)の中にα相が点在するα+δ相がデンドライト間に生成し、材料強度低下を招く。さらに、このα+δ相近傍にBiが分散して生成することで、相乗的な強度の低下を招く。また、厚肉鋳物や砂型鋳物など、凝固速度が遅い条件で鋳造を行った場合、最終凝固するときに、Snが汗をかいたように滲み出てくるスズ汗と呼ばれる欠陥や引け巣欠陥といった鋳造欠陥が生じてしまうおそれもある。Zn+Snの合計含有量が21.5質量%を越えるとこれらの機械的性質の低下や鋳造欠陥が無視できなくなってしまう。
上記銅合金のP含有量は、0.005質量%以上である必要があり、0.01質量%以上であると好ましい。Pは脱酸効果を発揮するので、少なすぎると鋳造時の脱酸効果が低下し、ガス欠陥が増加するだけでなく、溶湯が酸化して湯流れ性が低下してしまう。一方、0.1質量%以下である必要があり、0.05質量%以下であると好ましい。Pが増加しすぎると、鋳型の水分と反応しガス欠陥の発生や引け巣欠陥が増加し、さらには機械的性質も低下してしまう。一方、上記銅合金は、Znを多く含有しているため、Znの脱ガス効果によりガス吸収が少なく、青銅で代表されるJIS H5120 CAC406と比較して、Pが少なくても鋳造欠陥の少ない鋳物が製造できる。
上記銅合金は残分として、Cuの他に、他の微量元素を含有していてもよい。その微量元素の合計量は本発明の効果を阻害しない範囲に留める必要が有り、1.0質量%未満であると好ましく、0.5質量%未満であるとより好ましい。予期せぬ元素が多すぎると上記の元素の範囲であっても、物性に支障を来すおそれがあるからである。また、一つの微量元素あたりの含有量は、0.4質量%未満であると好ましい。さらに好ましくは不可避不純物として含まれるのみであると安定した効果が期待できる。
上記微量元素の中でも、不純物となるPbの含有量は、0.25質量%未満であると好ましい。Pbは本来浸出をできるだけ抑制すべき元素であり、0.25質量%を越えると、浸出試験において浸出基準値を満足することが困難になってしまう。好ましくは0.1質量%未満であり、少ないほど好ましい。
上記微量元素の中でも、不純物となるSiの含有量は0.01質量%未満であると好ましく、0.005質量%未満であるとより好ましい。Siが多すぎると引け巣を助長し、健全な鋳物ができなくなってしまう。
上記微量元素の中でも、不純物となるAlの含有量は、0.01質量%未満であると好ましく、0.005質量%未満であるとより好ましい。Siと同様に、Alも多すぎると引け巣を助長し、健全な鋳物ができなくなってしまう。
上記微量元素の中でも、不純物であるSbの含有量は、0.05質量%未満であると好ましく、0.03質量%未満であるとより好ましく、検出限界未満であると最も好ましい。Sbは、Cu−Sn−Sb系の金属間化合物を生成しやすく、靭性が低下しやすいため、機械的性質の低下を招くおそれがある。
上記微量元素の中でも、その他、原材料や製造時の問題から不可避的に含有される不可避不純物は、いずれも0.4質量%未満であると好ましく、0.2質量%未満であるとより好ましく、検出限界未満であるとさらに好ましい。このような不純物としては、例えば、Fe、Mn、Cr、Zr、Mg、Ti、Te、Se、Cdなどが挙げられる。この中でも特に、毒性が知られているSe、Cdは0.1質量%未満であることが望ましく、検出限界未満であるとさらに望ましい。
一方、上記微量元素として、Bを0.0003質量%以上含むと、鋳造時の湯流れ効果が向上し、0.0005質量%以上含むとさらに向上するため好ましい。一方で、0.006質量%を越えて含むと急激に引張強さが低下すると同時に、引け巣欠陥が増加するため、0.006質量%以下であると好ましく、0.003質量%以下であると機械的性質の悪化や鋳造欠陥の発生をほとんど招くことなく湯流れ性の向上効果を得ることができる。
なお、この発明における含有量の値は、原料における比ではなく、鋳造や鍛造など製造した時点における含有量を示す。
上記銅合金の残分はCuである。この発明にかかる銅合金は、一般的な銅合金の製造方法で得ることができ、この銅合金で水道部材を製造する際には、一般的な鋳造方法(例えば砂型鋳造)により製造することができる。例えば、重油炉、ガス炉、高周波誘導溶解炉などを用いて合金の溶解を行い、各形状の鋳型に鋳造する方法が挙げられる。
以下、この発明にかかる銅合金を実際に製造した例を挙げて報告する。まず、銅合金に対して行う試験方法について説明する。
<機械的性質試験>
各々の合金について、JIS H5120に記載のA号供試材を鋳造した後、JIS Z2201に従って4号試験片に機械加工を行い、JIS Z2241に従って引張強さと伸びとを測定した。その結果の数値と、機械的性質としての評価を示す。
・引張強さの評価は、○……195MPa以上、×……195MPa未満とした。
・伸びの評価は、○……15%以上、×……15%未満とした。
なお、この閾値は通常水道部材に用いられるJIS H5120 CAC406の基準値である。
<切削性試験>
下記の穿孔試験、旋盤加工試験の評価を合わせて切削性総合評価とした。切削性総合評価は、穿孔試験が◎かつ旋盤加工試験が○であれば◎とし、穿孔試験と旋盤加工試験が共に○であれば○とし、うち一つでも△があれば△とし、一つでも×があれば×とした。
<切削性試験・穿孔試験>
各々の合金について、ボール盤による穿孔試験を実施した。穿孔試験は、各供試材をφ20mm×10Hに機械加工し、ボール盤を用いて表1に示す穿孔条件で評価を行った。評価方法は、5mmの穿孔に要する時間を測定し、5sec以下を◎、5secを超え10sec以下を○、10secを超え15sec以下を△、15secを超えるものを×と評価した。
<切削性試験・旋盤加工試験>
各々の合金について、旋盤加工により引張試験片を機械加工した時に採取した切削粉形状により良否を判定した。旋盤加工条件は、使用工具:高速度鋼(ハイス)、回転数700rpm、切込量2mm、送り速度0.07mm/revの条件で加工した後、切削粉を採取した。切削粉の評価方法は、図1に示すように、形状により分類して良好なものを(○)、不良なものを(×)と判定した。
<湯流れ性試験>
図2に示す渦巻き試験形状鋳型に、加熱して溶解させたそれぞれの実施例及び比較例の
銅合金を鋳造し、渦巻き試験片を作製した。鋳込温度は、各々のZn含有量によって凝固開始温度が異なるため、一定の鋳込温度では、合金本来の湯流れ性が評価できない。このため、各々の合金について熱分析法により凝固開始温度を測定した後、凝固開始温度+140℃の温度で鋳造を行った。その後、鋳造した渦巻き試験片の渦巻き部の流動長を測定した。基準材として後述する比較例11であるJIS H5120 CAC406の渦巻き試験片(298mm)と同じもしくは、それ以上の長さを有するものを(○)、それ以下を(×)とした。
<鋳造欠陥試験>
<階段状供試材における浸透探傷試験>
各々の合金について、階段状供試材における浸透探傷試験を行い、鋳造欠陥に関する良否を判定した。表中「―」は実施していない例である。具体的には次の通りである。実施する各々の合金について、肉厚を10、20、30mmの3段階に変化させた図3に示すように押湯効果を少なくし鋳造欠陥を生じやすい形状とした階段状のCO鋳型を製作して、これにより得られた鋳物の中心部を切断し、JIS Z2343浸透探傷試験に従って試験を行い、この浸透探傷試験における鋳造欠陥及び微小空隙の発生状況を観察した。判定方法は、切断面に引け巣欠陥やガス欠陥といった欠陥指示模様が確認されず、且つ、供試材の外観観察の結果、スズ汗が発生せず、基準材となるJIS H5120 CAC406と同様の鋳造方法での生産が可能であるものを(○)とし、肉厚中心部に欠陥指示模様やスズ汗が多少確認されるものの、同様の鋳造方法での生産が可能であるものを合格(△)とした。ただしこれは、鋳造品形状や鋳造条件によっては欠陥が発生する場合があるため、製造方法等を考慮すべきものである。また、その他の結果のものを(×)とした。
<製造方法>
それぞれの元素を構成する材料を混合し、高周波誘導溶解炉にて溶製した後、CO鋳型により鋳造して表2に記載の含有量となる各々の例で供試材を作製した。なお、含有量の値は全て質量%であり、製造後の測定値である。また、比較例11として、従来から用いられていた鉛入りの青銅材料JIS H5120 CAC406を基準材として用い、物性の比較対象とした。その含有量も記載する。それぞれの得られた銅合金について、下記の試験を行った。なお、表中いずれの例においても、Sb、Al、Si、Feは検出限界未満であった。また、表中の含有量0とは検出限界未満であることを示す。総合評価は、試験した項目全てが◎もしくは○であれば○とし、試験した項目のうち一つでも△があれば△とし、一つでも×があれば×とした。
はじめに表2において比較例11とした、基準材のCAC406について説明する。機械的性質は、JISの規格値である引張強さ195MPa以上、伸び15%以上となっている。表2、図8に示す切削性は、5.38質量%のPbが含有するため、穿孔試験ならびに旋盤加工試験において良好な結果が得られた。さらに、表2に示す湯流れ試験では、流動長が298mmとなり、これを基準として各々の合金の流動長と比較を行った。図5に示す階段状試験では、各肉厚に欠陥指示模様は見られず良好な結果が得られた。一方、Pbを4〜6質量%含有するため、鉛の浸出に問題がある。
次に、表中の第1項目に列挙した比較例1及び実施例1〜4はZnの含有量を変化させ、それ以外の元素の含有量をできるだけ近づけたものである。切削性試験の結果を表2および図4中に示す。穿孔試験では、比較例1、実施例1〜4は、穿孔時間も短く良好な結果となったが、比較例1の旋盤加工試験では、Znの含有量が12.0質量%未満の10.66質量%であり、切削粉が円筒巻き切削粉となってしまい、総合的な切削性に問題を生じた。一方、Znが範囲条件を満たす実施例1〜4の旋盤加工試験では、いずれも良好な剪断型切り屑となった。また、実施例3を除く鋳造欠陥試験の結果を図5に示す。いずれも引け巣などは見あたらず、良好な結果が得られた。
次に、表中の第2項目に列挙した比較例2、実施例2,5〜8は、実施例2を中心として、Snの含有量を変化させそれ以外の元素の含有量を近づけた例をSnの含有量順に並べたものである。上記と同様に、切削性試験の結果を表2および図4に、実施例6、7を除く鋳造欠陥試験の結果を図5に示す。穿孔試験では、比較例2、実施例2,5〜8は、穿孔時間も短く、良好な結果が得られたが、Snの含有量が1.5質量%未満である0.96質量%の比較例2の旋盤加工試験では、円筒巻き切削粉となってしまい総合的な切削性に問題を生じてしまった。一方、実施例2,5〜8ではいずれも良好な剪断型切り屑となった。また、鋳造欠陥試験では、比較例2、実施例2、5、8は、引け巣などが見あたらず、良好な結果が得られた。なお、実施例8の肉厚30mmの上部に見られる指示模様は、観察面以外に残存した浸透液が発色したもので鋳造欠陥とは無関係である。
次に、表中の第3項目に列挙した実施例5,実施例2、実施例3,比較例3は、Zn+Snの合計含有量の順に並べたものである。比較例3は、ZnとSnの合計含有量が21.5質量%を上回る22.37質量%であり、切削性に関しては良好であったが、引張強さに問題を生じてしまった。これは、α+δ相が生成し過ぎ、且つBiが相乗的に悪影響を及ぼし、引張強さを低下させてしまったためと考えられる。これらの作用について、金属組織的に判断するため、日本電子製JSM−7000を使用し、SEM−EDS分析による組織観察および元素分析を行った。分析結果を図6(a)(b)及び図7(a)(b)にそれぞれ示す。このうち左上がSEM像、右上がCu,左下がSn,右下がBiの結果である。実施例5、実施例2、実施例3ではSn濃度の高いδ相が生成していない、もしくは、少量で微細に分散していることがわかった。一方、比較例3は、図7(b)左下図中の明るい部分としてSn濃度の高い粗大なδ相が観察され、その周囲(図中矢印にて代表的な対応箇所を示す)にBiも生成していることが図7(b)右下図中に確認された。また、比較例3の鋳造欠陥試験の結果を図5に示す。微細な欠陥指示模様が10〜30mmの各肉厚の中心部に観察され、微細な引け巣の発生が確認された。なお、比較例3の肉厚30mmの外周上部、外周右端に見られる指示模様は、観察面以外に残存した浸透液が発色したもので鋳造欠陥とは無関係である。
次に、表中の第4項目に列挙した比較例4、実施例9,10、実施例2,実施例11,12,比較例5は、実施例2を中心として、Pの含有量を変化させそれ以外の元素の含有量を近づけた例をPの含有量順に並べたものである。上記と同様に、切削性試験の結果を表2、図4及び図8に、実施例10と11を除く鋳造欠陥試験の結果を図5に示す。比較例4はPが0.005質量%未満であり、湯流れ性に問題を生じるとともに、やや引け巣が生じる傾向がみられた。一方、比較例5はPが0.1質量%を上回り、ガス欠陥、引け巣、スズ汗といった鋳造欠陥が生じてしまった。切削性は、穿孔時間も短く、旋盤切削試験を行った際の切削粉はいずれも剪断型切り屑となっており、総合的に切削性は良好であった。なお、実施例12の肉厚30mmの外周上部、外周右端、比較例4の肉厚20mmと30mmの境界角部に見られる指示模様は、観察面以外に残存した浸透液が発色したもので鋳造欠陥とは無関係である。
次に、表中の第5項目に列挙した比較例6,実施例13,実施例2,実施例14、15、比較例7〜9は、実施例2を中心として、Biの含有量を変化させた例をBiの含有量順に並べたものである。上記と同様に、比較例8、9を除く、切削性試験の結果を表2および図8に、実施例14を除く鋳造欠陥試験の結果を図5に示す。比較例6はBiが0.2質量%未満であり、穿孔時間は、CAC406と比較して約10倍の時間を要し、さらに切削粉は、ヘリカル巻となって切削性に問題を生じるとともに、鋳造欠陥試験では欠陥指示模様が大きく発色し、引け巣も生じてしまった。比較例7はBiが0.9質量%を上回り、切削性は優秀だが機械的性質やガス欠陥や引け巣欠陥が発生してしまった。さらに、Biを過剰に添加して機械的性質および鋳造欠陥を調査した比較例8、9では、機械的性質は、比較例8において引張強さに問題を生じ、比較例9では、引張強さ、伸びに問題が生じた。また、鋳造欠陥試験では、比較例8、9共に欠陥指示模様が観察され、ガスや引け巣といった欠陥が発生してしまった。
また、実施例16〜18及び比較例10は、実施例2に近い成分比でなおかつ微量元素のBを添加したものである。上記と同様に、切削性試験の結果を表2および図8に、実施例17を除く鋳造欠陥試験の結果を図5に示す。Bの添加により湯流れ性が大きく向上するが、過剰となった比較例10では伸びと引張強さの両方が低下しすぎてしまった。また、比較例10ではBの増加に伴ってガス欠陥や引け巣が発生してしまった。なお、切削性はいずれも良好であった。
さらに、実施例19〜22は、実施例2に近い成分比でなおかつ微量元素のNiを添加したものである。0.5質量%未満であれば、本発明にかかる合金として求められる性質を満足できることが示された。
<Ni浸出試験>
同様の手順により、表3に記載の配合比となるNi含有銅合金を製造した。これらについて、JIS S3200−7 水道用器具−浸出性能試験方法に準じて浸出試験を実施した。Niの評価方法として、JIS S3200−7には、Niの浸出基準値が定められていないため、世界保健機関(WHO)で定められているNiのガイドライン値を採用し、Niの浸出量が0.07mg/L以下を○、0.07mg/Lを超えるものを×として評価した。
実施例23〜25はNiの含有量が0.5質量%未満であり、比較例12はその上限を超えている。これらの銅合金について、Ni浸出試験を行ったところ、比較例12の浸出量は0.07mg/Lを越えてしまった。

Claims (3)

  1. Niの含有量を0.5質量%未満とし、Biを0.2質量%以上0.9質量%以下含有し、
    12.0質量%以上20.0質量%以下のZn、1.5質量%以上4.5質量%以下のSn、0.005質量%以上0.1質量%以下のPを含有し、Zn+Snの合計含有量が21.5質量%以下であり、残部が不可避不純物とCuとからなる水道部材用銅合金。
  2. Znが12.51質量%以上である、請求項1に記載の水道部材用銅合金。
  3. 請求項1又は2に記載の水道部材用銅合金に、さらにBを0.0003質量%以上0.006質量%以下含有させた水道部材用銅合金。
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