以下、図面を参照して、本発明に係る運転支援装置の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、本発明に係る運転支援装置を、車両に搭載される赤信号進入警報装置に適用する。本実施の形態に係る赤信号進入警報装置は、インフラ協調制御により自車両が赤信号(停止信号)のときに交差点に進入することを防止するために、光ビーコンからのインフラ情報を利用して自車両が交差点に進入するときに赤信号と予測した場合には運転者に対して警報を実施する。特に、本実施の形態に係る赤信号進入警報装置は、複数の車両が減速する際に各運転者が減速に対してストレスを感じないように、車車間通信可能な複数の車両(車群)の配置を決定する機能を有している。ここでは、複数の車両が一体となって走行する車群を形成していてもよいし、少なくとも車車間通信が可能な複数の車両であればよい。この複数の各車両には、本実施の形態に係る赤信号進入警報装置がそれぞれ搭載されているものとする。本実施の形態では、2つの形態があり、第1の実施の形態が車群配置機能の基本の形態であり、第2の実施の形態が赤信号で停止する必要がある場合に限定した車群配置機能の形態である。なお、本実施の形態では、赤信号(停止信号)は赤信号点灯(但し、矢灯信号がある信号機の場合には全消灯)であり、この赤信号以外の信号状態が進行許可信号である。
図1及び図2を参照して、第1の実施の形態に係る赤信号進入警報装置1について説明する。図1は、本実施の形態に係る赤信号進入警報装置の構成図である。図2は、本実施の形態に係る停止可能曲線の一例を示す図である。
赤信号進入警報装置1は、自車両が交差点に進入するときに赤信号と予測した場合に警報開始条件を満たしたときに運転者に対して前方の信号機が赤信号になることを通知し、停止を促す。特に、赤信号進入警報装置1では、光ビーコン周辺に存在する複数の車両の運転者についての減速タイミングの嗜好性を考慮して、車両配置を決定する。
赤信号進入警報装置1は、路車間通信装置10、車車間通信装置11、車速センサ12、GPS[Global Positioning System]受信装置13、地図データベース14、ディスプレイ20、スピーカ21及びECU[Electronic Control Unit]31を備えている。
なお、第1の実施の形態では、車車間通信装置11が特許請求の範囲に記載する受信手段に相当し、ECU31における各処理が特許請求の範囲に記載する比較手段及び配置決定手段に相当する。
路車間通信装置10は、インフラ側(路側)からの情報を提供する装置と通信を行うための装置であり、光ビーコン用の通信装置である。路車間通信装置10は、光ビーコンアンテナや処理装置などを備えており、交差点の手前の所定の位置に設置される光ビーコンから近赤外線によって情報を送受信する。特に、受信する場合、路車間通信装置10では、光ビーコンアンテナでダウンリンクエリア内で光ビーコンからの信号を受信する。そして、路車間通信装置10では、処理装置でその受信した信号を復調してダウンリンク情報を取り出し、そのダウンリンク情報をECU31に送信する。なお、路側装置が光ビーコンでない場合、路車間通信装置は、路側装置に応じた通信装置となる。
ダウンリンク情報としては、VICS[Vehicle Information CommunicationSystem]情報やインフラ情報がある。VICS情報は、全車線で共通の道路交通情報である。道路交通情報は、渋滞情報、交通規制情報、駐車場情報などがある。インフラ情報は、道路形状状況、交差点情報、車線毎の信号サイクル情報などがある。
信号サイクル情報は、青信号、黄信号、赤信号の点灯サイクル(矢灯信号を備える信号機の場合には矢灯信号も含めた点灯サイクル)、各信号の点灯時間(秒数)、現在点灯している信号とその信号が点灯してからの経過時間などである。光ビーコンから取得できる信号サイクル情報は、信号サイクルの2サイクル目までの情報を含む。ただし、感応式信号の場合には1サイクル目までが確定している情報であり、2サイクル目が未確定な情報であり、通常の信号の場合には2サイクル目までが確定している情報である。
車車間通信装置11は、自車両周辺の他車両と通信を行うための装置である。車車間通信装置11では、ECU31から車車間送信信号を受信すると、その車車間送信信号に含まれる情報を変調し、所定距離以内に存在する車両に対してその変調した信号を送信する。また、車車間通信装置11では、所定距離以内に存在する車両から信号を受信すると、その受信した信号を復調して情報を取り出し、その情報を車車間受信信号としてECU31に送信する。なお、各車両では、車車間通信により、少なくとも運転者の減速タイミングの嗜好性を推定するために必要な情報を送信する。
車速センサ12は、車速を検出するセンサである。車速センサ12では、車速を検出し、検出した車速を車速信号としてECU31に送信する。
GPS受信装置13は、GPSアンテナや処理装置などを備えており、自車両の現在位置などを推定する。GPS受信装置13では、GPSアンテナでGPS衛星からのGPS信号を受信する。そして、GPS受信装置13では、処理装置でそのGPS信号を復調し、その復調された各GPS衛星からの情報に基づいて自車両の現在位置(緯度、経度)などを演算する。そして、GPS受信装置13では、自車両の現在位置などを現在位置信号としてECU31に送信する。なお、車両にナビゲーションシステムが搭載される場合、ナビゲーションシステムのGPS受信装置を共有するか、あるいは、ナビゲーションシステムから現在位置を取得する。
地図データベース14は、記憶装置の所定の領域に構成され、道路情報、交差点情報などが格納される。地図データベース14には、光ビーコンのダウンリンクエリアも格納されていてもよい。なお、車両にナビゲーションシステムが搭載される場合、ナビゲーションシステムの地図データベースを利用する。
ディスプレイ20は、他のシステムと共用される車載ディスプレイである。ディスプレイ20では、ECU31からの警報画像信号を受信すると、その警報画像信号に示される画像を表示する。
スピーカ21は、他のシステムと共用される車載スピーカである。スピーカ21では、ECU31から警報音声信号を受信すると、その警報音声信号に応じて音声を出力する。
ECU31は、CPU[Central ProcessingUnit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]などからなる電子制御ユニットであり、赤信号進入警報装置1を統括制御する。ECU31では、ダウンリンクエリア通過時に路車間通信装置10から信号を受信し、自車両周辺に通信可能な車両が存在するときには車車間通信装置11から車車間受信信号を受信し、所定時間毎に車速センサ12、GPS受信装置13から各信号をそれぞれ受信する。そして、ECU31では、これら各信号や地図データベース14の情報に基づいて赤信号進入警報処理、車群配置処理などを実行し、警報通知する場合にはディスプレイ20やスピーカ21に各警報信号をそれぞれ送信するとともに必要に応じて車車間通信装置11に車車間送信信号を送信する。
赤信号進入警報処理について説明する。ECU31では、路車間通信装置10からのインフラ情報(特に、信号サイクル情報)を取得すると、信号情報利用サービス(ここでは、赤信号予測での警報通知サービス)を提供できるか否かを判定する。この判定方法としては、インフラ情報(信号サイクル情報など)や各センサによる自車両情報(車速情報など)が正常な情報であるか否か、停止線までの距離が十分か、信号時間が十分に残っているか、経路案内情報に基づいて前方の交差点を通過するか否か、自車両が正常な状態か否かなどで判定する。例えば、信号サイクル情報の場合、感応式信号の場合には上記したように1サイクルの情報しか得られないが、この1サイクルの情報の赤信号の情報しか得られないなど不完全な場合には交差点進入時の点灯色を予測できないので、信号情報利用サービスを提供できない。
信号情報利用サービスを提供できる場合、ECU31では、路車間通信装置10からの停止線位置情報と信号サイクル情報、車速センサ12からの車速情報、GPS受信装置13からの現在位置情報に基づいて、自車両が現在車速を維持したと仮定した場合に自車両が交差点に進入するとき(特に、停止線に到達するとき)の信号機の点灯色を予測する。具体的には、ECU31では、自車両の現在位置と停止線位置に基づいて停止線までの残距離を算出し、その残距離と自車両の現在車速に基づいて停止線に到達するまでの残時間を算出する。そして、ECU31では、その残時間と信号サイクル情報に基づいて、停止線に到達するときの点灯色を予測する。なお、自車両の加速度などの他の情報を考慮して予測してもよい。
自車両が交差点に進入するときに赤信号と予測した場合、ECU31では、路車間通信装置10からの停止線位置情報、車速センサ12からの車速情報、GPS受信装置13からの現在位置情報に基づいて、警報タイミングを算出する。具体的には、ECU31では、自車両の現在位置と停止線位置に基づいて、停止線までの残距離を算出する。そして、ECU31では、その残距離と現在車速に基づいて、自車両が現在車速を維持したと仮定した場合の停止可能曲線C上の警報タイミングを算出する(図2参照)。なお、自車両の加速度などの他の情報を考慮して警報タイミングを算出してもよい。
警報タイミングを算出すると、ECU31では、その警報タイミングと停止線までの現在の残距離に基づいて、警報開始条件(自車両の現在の残距離が警報タイミングで示される残距離になったか否か)を満たすか否かを判定する。
図2には、横軸を交差点の停止線までの残距離とし、縦軸を車速とし、停止可能曲線Cを示している。停止可能曲線Cは、安全に停止線で停止することが可能な所定の減速度で減速した場合の残距離と車速との関係を示す曲線であり、警報が必要か否かの境界線でもある。停止可能曲線Cの下側の領域は、自車両が停止線で安全に止まることができる領域であり、警報が必要ない領域である。停止可能曲線Cの上側の領域は、停止線で停止するためには非常に高い減速度が必要であり、自車両が停止線で安全に止まることができない領域であり、警報が必要な領域である。したがって、この停止可能曲線Cの上側の領域に入る前に減速を開始する必要があるので、この停止可能曲線C上に警報タイミングを設定する。例えば、図2に示す点Pが自車両の現在の残距離と車速の場合、その車速を維持したとすると停止可能曲線C上の点Wが警報タイミングとして算出され、その点Wにおける残距離に自車両が実際に到達したときに警報開始条件を満たすことになる。
なお、警報開始条件の判定では、アクセル状況やブレーキ状況などを加味して判定を行ってもよい。また、警報開始条件の判定方法としては、停止線に到達するまでの予測時間であるTTC[Time To Collison]を算出し、TTCに基づいて判定してもよい。
警報開始条件を満たす場合、ECU31では、交差点進入時の赤信号に対する警報音声や警報画像を生成し、警報画像信号をディスプレイ20に送信するとともに警報音声信号をスピーカ21に送信する。
車群配置処理について説明する。ECU31では、光ビーコンからの信号を受信可能なダウンリンクエリア(すなわち、インフラ協調用の信号サービスエリア)付近か否かを判定する。この判定としては、例えば、過去に通過した光ビーコンからの受信エリアを記録しておくことにより、その受信履歴から判定を行ってもよいし、あるいは、地図データベース14に光ビーコンのダウンリンクエリアが格納されている場合にはその情報を利用して判定を行ってもよい。
インフラ協調用信号サービスエリア付近の場合、ECU31では、自車両の走行ルート上に信号情報利用サービスを行う対象の交差点(信号機)があるか否かを判定する。この判定としては、例えば、ナビゲーションシステムが搭載されている場合には経路案内の走行ルートに基づいて判定を行ってもよいし、あるいは、過去の走行ルート(帰宅ルート、通勤ルートなど)を記録しておくことにより、その過去の走行ルートから判定を行ってもよい。
自車両の走行ルート上に対象の交差点がある場合、ECU31では、自車両の周辺に車車間通信可能な車両が存在するか否かを判定する。この判定としては、例えば、他車両に車車間通信装置が搭載されており、その車車間通信装置との間で通信を行うことができる範囲内か否か(車車間通信装置11で信号を受信できるか否か)で判定する。自車両の周辺に車車間通信可能な車両が存在しない場合、ECU31では、車群配置処理を終了する。この場合、車両配置を行う対象の他車両が存在しない。
自車両の周辺に車車間通信可能な車両が存在する場合、ECU31では、車車間通信装置11からの自車両周辺の車両の情報(特に、運転者の減速タイミングを推定するために必要な情報)を取得する。運転者の減速タイミングを推定するために必要な情報としては、例えば、運転者の普段の減速行動(減速開始位置から停止線位置までの平均距離、減速時の平均減速度、平均ブレーキ踏み込み速度、平均ブレーキ踏み込む量など)、各種運転支援(特に、停止支援)での運転者による設定タイミング、車間距離制御での運転者による目標車間距離の設定レベルがある。各車両で運転者の減速タイミングの嗜好性を推定している場合、このような推定するために必要な情報ではなく、減速タイミングの嗜好性自体を他車両から取得してもよい。なお、自車両の情報(運転者の減速タイミングを推定するために必要な情報など)を周辺の他車両に送信するために、ECU31では、自車両の情報を車車間送信信号として車車間通信装置11に送信する。
なお、ECU31では、赤信号などで減速(停止)する毎に、ブレーキの踏み込み開始位置と停止線位置、車速の時間変化、ブレーキペダルの踏み込み量の時間変化などを記録しておく。そして、ECU31では、これらの記録したデータに基づいて減速開始位置から停止線位置までの平均距離、平均減速度、平均ブレーキ踏み込み速度、平均ブレーキ踏み込む量を算出し、それらの算出値を記録している。また、ECU31では、停止支援装置を搭載している場合には運転者が設定する支援タイミング、車間距離制御装置を搭載している場合には運転者が設定する目標車間距離なども記録している。ちなみに、減速タイミングの嗜好性を推定するためには、少なくとも減速開始位置から停止線位置までの平均距離の情報があればよい。
ECU31では、運転者毎(自車両の運転者も含む)に、運転者の減速タイミングを推定するために必要な情報に基づいて減速タイミングの嗜好性を推定する。例えば、減速開始位置から停止線位置までの平均距離が長いほど早い減速タイミングを嗜好、停止支援の設定タイミングが早いほど早い減速タイミングを嗜好と推定する。そして、ECU31では、複数の車両の運転者の減速タイミングの嗜好性を比較する。
なお、減速タイミングの嗜好性を推定する場合、上記の普段の減速行動、各種運転支援(特に、停止支援)での設定タイミング、車間距離制御での目標車間距離の設定レベルの少なくとも1つの情報があれば推定することができ、複数の情報を組み合わせて推定することによってより高精度な推定が可能となる。また、他の情報を用いて推定を行ってもよい。
前方に自車両の運転者より早い減速タイミングを嗜好の運転者が存在しない場合、減速する際に前方で自車両より早く減速を開始する車両がいないので、現状の車両配置(自車両が後方)を維持する。
前方に自車両の運転者より早い減速タイミングを嗜好の運転者が存在する場合、減速する際に前方で自車両より早く減速を開始する車両がいるので、ECU31では、自車両とその前方車両との配置を変更するための指令を行う。この指令としては、例えば、自車両の直前の車両が早い減速タイミングを嗜好の運転者の車両の場合にはディスプレイ20やスピーカ21を利用して自車両の運転者に対して前方車両を追い越すための指令を行ったり、前方車両に対して車車間通信を利用して車線変更や減速などを行ってもらう指令を行ったりする。この際、前方車両に対して、車車間通信を利用して、配置を変更することを通知する。ここでは、車車間通信可能な各車両において上記のような配置変更を行うので、最終的には、車車間通信が可能な複数の車両の中で、早い減速タイミングを嗜好する運転者の車両ほど後方に配置される。
そして、ECU31では、路車間通信装置10から自車両で受信したインフラ情報を取得し、そのインフラ情報を用いて赤信号進入警報処理を行う。
なお、車両の配置変更を行う際に以下の条件を考慮するとよい。この条件としては、車間距離が十分であるか否か、車線変更をし易いか否か(車線数、無関係な車両の有無、車速など)、停止線までの距離が十分か否か、急激な加減速が必要か否かがある。
図1〜図2を参照して、赤信号進入警報装置1における動作について説明する。特に、ECU31における車群配置処理については図3のフローチャートに沿って説明する。図3は、第1の実施の形態に係るECUにおける車群配置処理の流れを示すフローチャートである。
自車両が交差点手前のダウンリンクエリアに入ると、路車間通信装置10では、光ビーコンからインフラ情報などを受信し、そのインフラ情報をECU31に送信している。また、所定距離以内に存在する他車両から信号が送信されると、車車間通信装置11では、その他車両からの各種情報を受信し、その各種情報をECU31に送信している。
一定時間毎に、車速センサ12では、自車両の車速を検出し、車速信号をECU31に送信している。GPS受信装置13では、各GPS衛星からGPS情報をそれぞれ受信し、各GPS情報に基づいて現在位置などを算出し、現在位置信号をECU31に送信している。ECU31では、これらの各信号を受信し、自車両の情報を取得する。
車群配置処理を実行すると、ECU31では、光ビーコンのダウンリンクエリアの位置情報に基づいて、インフラ協調用の信号サービスエリア付近か否かを判定する(S10)。S10にてインフラ協調用信号サービスエリア付近でないと判定した場合、ECU31では、車群配置処理を終了する。
S10にてインフラ協調用信号サービスエリア付近と判定した場合、ECU31では、ナビの経路案内用の走行ルートなどを利用し、自車両の走行ルート上に対象の交差点があるか否かを判定する(S11)。S11にて対象の交差点がないと判定した場合、ECU31では、車群配置処理を終了する。
S11にて対象の交差点があると判定した場合、ECU31では、自車両周辺に車車間通信可能な車両が存在するか否かを判定する(S12)。S12にて車車間通信可能な車両が存在しないと判定した場合、ECU31では、路車間通信装置10での路車間通信によってインフラ情報を取得し(S18)、そのインフラ情報を利用して赤信号進入警報処理を行う(S19)。
S12にて車車間通信可能な車両が存在すると判定した場合、ECU31では、車車間通信装置11での車車間通信によって自車両周辺に存在する各車両(複数台の場合あり)の運転者の減速タイミングの嗜好性を推定するために必要な情報を取得する(S13)。そして、ECU31では、自車両を含む複数の車両の運転者毎に減速タイミングの嗜好性を推定するために必要な情報に基づいて減速タイミングの嗜好性を推定し、複数の車両の運転者の減速タイミングの嗜好性を比較する(S14)。
ECU31では、複数の車両の運転者の中に自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在するか否かを判定する(S15)。S15にて自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在すると判定した場合、ECU31では、その早い減速タイミングを嗜好する運転者の車両を自車両より後方に配置を変更するための指令を行う(S16)。これによって、自車両が、その車両を追い越したりする。車車間通信可能な各車両において同様の車両の配置変更が行われ、早い減速タイミングを嗜好する運転者の車両ほど後方に配置される。そして、ECU31では、前方に自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在しないか否かを判定する(S17)。S17にて前方に自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在すると判定した場合、ECU31では、S16の処理に戻る。
S15にて自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在しないと判定した場合又はS17にて前方に自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在しないと判定した場合、ECU31では、路車間通信装置10での路車間通信によってインフラ情報を取得する(S18)。そして、ECU31では、そのインフラ情報を利用して赤信号進入警報処理を行う(S19)。
赤信号進入警報処理を実行すると、ECU31では、取得したインフラ情報などに基づいて、信号サイクル情報利用サービスが可能か否かを判定する。信号情報利用サービスが不可と判定した場合、ECU31では、前方の信号機に対する処理を終了する。
信号情報利用サービスが可能と判定した場合、ECU31では、インフラ情報(停止線位置情報、信号サイクル情報)、車速情報、現在位置情報に基づいて、自車両が交差点に進入するときの点灯色を予測し、交差点進入時に赤信号か否かを判定する。交差点進入時の点灯色が赤信号でないと判定した場合、ECU31では、前方の信号機に対する処理を終了する。
交差点進入時の点灯色が赤信号と判定した場合、ECU31では、インフラ情報(停止線位置情報)、車速情報、現在位置情報に基づいて、警報タイミングを算出する。そして、ECU31では、警報タイミングに基づいて警報開始条件が成立したか否かを判定する。警報開始条件が成立と判定した場合、ECU31では、警報音声や警報画像を生成し、警報画像信号をディスプレイ20に送信するとともに警報音声信号をスピーカ21に送信する。この警報画像信号を受信すると、ディスプレイ20では、警報画像を表示する。また、この警報音声信号を受信すると、スピーカ21では、警報音声を出力する。
この赤信号進入警報装置1によれば、複数の車両の運転者について早い減速タイミングを嗜好するほど車両を後方に配置させることにより、その複数の車両が減速する際に後方の車両の運転者から減速行動をとり、後方の車両から前方の車両へ順々に減速が開始する。その結果、遅い減速タイミングを嗜好する運転者が、自身のタイミングで減速を開始でき、ストレスを感じない。
また、赤信号進入警報装置1によれば、運転者の普段の減速行動(停止行動)、停止支援の設定タイミング、目標車間距離の設定距離などに基づいて運転者の減速タイミングの嗜好性を推定することにより、減速タイミングの嗜好性を高精度に推定できる。
図1及び図2を参照して、第2の実施の形態に係る赤信号進入警報装置2について説明する。なお、赤信号進入警報装置2では、第1の実施の形態に係る赤信号進入警報装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
赤信号進入警報装置2は、第1の実施の形態に係る赤信号進入警報装置1と比較すると、赤信号で停止する必要があると判断された場合にだけ運転者の減速タイミングの嗜好性に基づく車両配置変更を行う点だけが異なる。そこで、その点について詳細に説明する。
赤信号進入警報装置2は、路車間通信装置10、車車間通信装置11、車速センサ12、GPS受信装置13、地図データベース14、ディスプレイ20、スピーカ21及びECU32を備えている。
なお、第2の実施の形態では、ECU32における各処理が特許請求の範囲に記載する比較手段及び配置決定手段に相当する。
ECU32は、CPU、ROM、RAMなどからなる電子制御ユニットであり、赤信号進入警報装置2を統括制御する。ECU32では、第1の実施の形態に係るECU31と同様に、赤信号進入警報処理、車群配置処理などを実行するが、車群配置処理の一部の処理が異なる。そこで、車群配置処理の異なる点について詳細に説明する。
車群配置処理について説明する。ECU32では、路車間通信装置10で光ビーコンからの信号(特に、インフラ情報)を受信したか否かを判定する。受信した場合、ECU32では、第1の実施の形態に係るECU31と同様の処理により、自車両の走行ルート上に対象の交差点(信号機)があるか否かを判定し、走行ルート上に対象の交差点がある場合には自車両の周辺に車車間通信可能な車両が存在するか否かを判定する。
自車両の周辺に車車間通信可能な車両が存在する場合、ECU32では、車車間通信装置11からの自車両周辺の車両の情報(特に、運転者の減速タイミングを推定するために必要な情報、赤信号で停止するか否かの予測に必要な情報)を取得する。赤信号で停止するか否かの予測に必要な情報としては、現車速、現在位置などである。停止位置情報や信号サイクル情報については、自車両で取得したインフラ情報を用いる。なお、自車両の情報(運転者の減速タイミングを推定するために必要な情報、赤信号で停止するか否かの予測に必要な情報など)を周辺の他車両に送信するために、ECU32では、自車両の情報を車車間送信信号として車車間通信装置11に送信する。
ECU32では、停止線位置情報、信号サイクル情報及び自車両の現在車速、現在位置に基づいて、自車両が現在車速を維持したと仮定した場合に自車両が交差点に進入するときの信号機の点灯色を予測し、その予測が赤信号か否かを判定する。この予測方法は、第1の実施の形態で説明した赤信号進入警報処理での予測方法を用いる。自車両が交差点に進入するときに赤信号と判定した場合(赤信号で停止する必要がある場合)、ECU32では、周辺の他車両(特に、前方車両)毎に、停止線位置情報、信号サイクル情報及び他車両の現在車速、現在位置に基づいて、他車両が現在車速を維持したと仮定した場合に他車両が交差点に進入するときの信号機の点灯色を予測し、その予測が赤信号か否かを判定する。ここで、自車両が赤信号で停止する必要がない場合には自車両は減速を行わないので、車両配置変更を行わない。また、自車両が赤信号で停止する必要があるが、他に赤信号で停止する必要がある他車両(特に、前方車両)が存在しない場合には自車両しか減速を行わないので、車両配置変更を行わない。
他車両も交差点に進入するときに赤信号と判定した場合(自車両の他に少なくとも1台以上の車両(特に、前方車両)が赤信号で停止する必要がある場合)、ECU32では、その赤信号で停止する必要のある複数の車両(自車両を含む)の運転者毎に、運転者の減速タイミングを推定するために必要な情報に基づいて減速タイミングの嗜好性を推定する。そして、ECU32では、その赤信号で停止する必要のある複数の車両の運転者の減速タイミングの嗜好性を比較する。
これ以降の処理については、第1の実施の形態に係るECU31の車群配置処理における処理を同様の処理なので、説明を省略する。
図1〜図2を参照して、赤信号進入警報装置2における動作について説明する。特に、ECU32における車群配置処理については図4のフローチャートに沿って説明する。図4は、第2の実施の形態に係るECUにおける車群配置処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、第1の実施の形態に係る赤信号進入警報装置1における動作と異なる車群配置機能についての動作のみ説明する。
車群配置処理を実行すると、ECU32では、インフラ情報を受信済みか否かを判定する(S30)。S30にてインフラ情報を受信済みでないと判定した場合、ECU32では、車群配置処理を終了する。
S30にてインフラ情報を受信済みと判定した場合、ECU32では、自車両の走行ルート上に対象の交差点があるか否かを判定する(S21)。S21にて対象の交差点がないと判定した場合、ECU32では、車群配置処理を終了する。
S21にて対象の交差点があると判定した場合、ECU32では、自車両周辺に車車間通信可能な車両が存在するか否かを判定する(S22)。S22にて車車間通信可能な車両が存在しないと判定した場合、ECU32では、取得済みのインフラ情報を利用して赤信号進入警報処理を行う(S29)。
S22にて車車間通信可能な車両が存在すると判定した場合、ECU32では、車車間通信装置11での車車間通信によって自車両周辺に存在する各車両の運転者の減速タイミングの嗜好性を推定するために必要な情報及び赤信号で停止するか否かの予測に必要な情報を取得する(S23)。そして、ECU32では、自車両が赤信号で停止する必要があるか否かを判定し、自車両が赤信号で停止する必要があると判定した場合には他車両(特に、前方車両)が赤信号で停止する必要があるか否かを判定する(S24)。S24にて自車両を含めて複数の車両が赤信号で停止する必要がないと判定した場合、ECU32では、車群配置処理を終了する。
S24にて自車両を含めて複数の車両が赤信号で停止する必要があると判定した場合、ECU32では、その複数の車両の運転者毎に減速タイミングの嗜好性を推定するために必要な情報に基づいて減速タイミングの嗜好性を推定し、その複数の車両の運転者の減速タイミングの嗜好性を比較する(S25)。
ECU32では、その複数の車両の運転者の中に自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在するか否かを判定する(S26)。S26にて自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在すると判定した場合、ECU32では、その早い減速タイミングを嗜好する運転者の車両を自車両より後方に配置を変更するための指令を行う(S27)。そして、ECU32では、前方に自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在しないか否かを判定する(S27)。S27にて前方に自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在すると判定した場合、ECU32では、S27の処理に戻る。
S26にて自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在しないと判定した場合又はS28にて前方に自車両の運転者よりも早い減速タイミングを嗜好する運転者が存在しないと判定した場合、ECU32では、取得済みのインフラ情報を利用して赤信号進入警報処理を行う(S29)。
この赤信号進入警報装置2によれば、第1の実施の形態に係る赤信号進入警報装置1と同様の効果を有する。特に、赤信号進入警報装置2では、自車両を含めて複数の車両が赤信号で停止する必要がある場合だけ車両配置変更を行うので、有効な車両配置変更だけを行うことができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では車両に搭載され、インフラ側からの情報を利用して運転支援を行う赤信号進入警報装置における車群配置機能に適用したが、減速を伴う他の運転支援装置(例えば、一時停止線や踏切などでの停止支援装置)あるいは車群制御装置に適用してもよいし、あるいは、インフラ側(路側)の装置に適用してもよい。また、インフラ情報を利用しない他の運転支援装置にも適用してもよい。本実施の形態では車群を形成する複数の各車両に車群配置機能を有する赤信号進入警報装置がそれぞれ搭載される構成としたが、車群を形成する複数の車両の中の1台だけが車群配置機能を有する装置が搭載され、その車両から他の車両に指令を出すようにしてもよい。
また、本実施の形態では減速の嗜好性として減速を開始するタイミングの嗜好性としたが、減速を行う際の緩急の程度などの他の減速の嗜好性でもよい。
また、本実施の形態では車両の配置として車両の前後の位置関係を変える構成としたが、車両の左右位置を変える構成としてもよいし、前後の車両間の距離を変える構成としてもよい。例えば、前方車両の運転者が自車両の運転者よりも緩やかな減速を嗜好する場合、前方車両と自車両との車間距離を通常よりも短く距離に変更する。また、前方車両の運転者が自車両の運転者よりも急な減速を嗜好する場合、前方車両と自車両との車間距離を通常よりも長い距離に変更する。
また、本実施の形態では赤信号進入警報装置の専用のECUとしたが、ナビゲーション用のECUなどに1つの機能として赤信号進入警報機能を組み込んでもよい。
1,2…赤信号進入警報装置、10…路車間通信装置、11…車車間通信装置、12…車速センサ、13…GPS受信装置、14…地図データベース、20…ディスプレイ、21…スピーカ、31,32…ECU