以下、添付図面を参照して、本発明に係るレンズ装置について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るレンズ装置の全体構成を示す斜視図である。
図1に示すように、レンズ装置1は、レンズ鏡胴2と、このレンズ鏡胴2の外周側面に取り付けられるドライブユニットと呼ばれるレンズ駆動部(以下単に駆動部という)3とから構成される。
図1において、レンズ装置1のレンズ鏡胴2は、略円筒状に形成され、その前端部にはレンズフード24が装着され、レンズ鏡胴2の外周部には前側から第1フォーカスリング70、ズームリング50及びアイリスリング60がそれぞれ回動可能に配置されている。また、レンズ鏡胴2の後端部にはマウント取付枠20及びマウント環22が取り付けられており、レンズ装置1はマウント環22を介してレンズ交換式のカメラ本体(図示省略)に装着されるようになっている。
なお、レンズ鏡胴2の詳しい構成については、後で説明する。
駆動部3は、レンズ鏡胴2の外周に回動自在に設けられた各種操作リングを回転するためのものであり、この駆動部3が操作リングを回動することによって、レンズ鏡胴2が保持している光学系の調節、例えばズーミング、ピント調節、アイリス調節が行われる。このような駆動部3は、駆動力を発生させるモータと、操作リングの周面に形成された歯列と噛合する連結ギアと、モータの駆動力を連結ギアに伝達するギア列などから構成されており、連結ギアが駆動部3のケース(筐体)の側面に形成された開口から露呈するようになっている。
駆動部3は、そのケースの外面をグリップし易いように卵を横に寝かせた面形状をしており、またそのレンズ鏡胴2側に対向する側面はレンズ鏡胴2の周面に沿うように凹面に形成されている。また、駆動部3とレンズ鏡胴2の後端に取り付けられたテレビカメラ(図示省略)とはケーブルで接続されこれらの間で各種信号の授受が行われるようになっている。
また図1に示すように、駆動部3には、ズームスイッチ122、モード切替スイッチ123、オートスイッチ124、リターンスイッチ125等のスイッチからなる操作部127が設けられている。
ズームスイッチ122は、レンズ鏡胴2の焦点距離を変化(ズーム)させるためのものであり、光軸に略直交する軸を中心として揺動自在に設けられている。このズームスイッチ122は、前方のテレ側凸部を押圧するとレンズ鏡胴2が望遠側に向けて変倍し、逆に後方のワイド側凸部を押圧するとレンズ鏡胴2が広角側に向けて変倍するようになっている。いずれの押圧操作においても、ズームスイッチ122の押し込み量(操作量)によって変倍スピードを調整することができ、その押し込み量が大きいほど変倍スピードが高速になる。なお、ズームスイッチ122は、押圧を解除することで中立位置に復帰する。
モード切替スイッチ123は、アイリス調節を自動で行うオートモードと、手動で行うマニュアルモードとに切り替えるものである。モード切替スイッチ123は、光軸と略平行な方向に沿ってスライド自在に設けられており、モード切替スイッチ123をスライド操作することでオートモードとマニュアルモードとのいずれか一方のモードに切り替えられる。
オートスイッチ124は、アイリス調節をマニュアルモードに設定しているときに、一時的にオートモードとするためのスイッチである。このオートスイッチ124はボタン式のスイッチであり、アイリス調節をマニュアルモードに設定しているときにそのボタンを押圧している間だけアイリス調節がオートモードとなる。
リターンスイッチ125は、オンエア中の画面や他のカメラで撮影している画面などの他の画面をテレビカメラ(図示省略)に設けたビューファインダに表示するか否かを切り替えるスイッチである。このリターンスイッチ125はボタン式のスイッチであり、これを押圧するごとにビューファインダでの他画面の表示の有無が切り替えられる。
また、図示を省略するが駆動部3はこの他にボタン式の録画スイッチを有しており、録画ボタンの押圧操作ごとに録画の開始及び終了が切り替わるようになっている。録画ボタンは撮影者が駆動部3をグリップしたときにそのグリップする右手の親指が自然に掛かる位置に配置される。録画が開始されると撮影中の映像がビデオテープやメモリ等の記録媒体に記録(録画)される。
なお、駆動部3には、さらに、レンズ鏡胴2の外周に設けられ光軸方向に移動する第1フォーカスリング70の光軸方向の位置を検出する検出部100が、第1フォーカスリング70に対向する駆動部3のケース内に設けられている。これについては後で詳述する。
図2は、レンズ鏡胴2を側面から見た断面図であり、光軸Oから上半分のみを表示している。
図2において、レンズ鏡胴2は、主として前枠10、前固定環12、第1本体環14、第2本体環16、後固定環18、マウント取付枠20及びマウント環22によって略円筒状に構成されている。
第1本体環14は、レンズ鏡胴2の最内周の構成部材であり、この第1本体環14の外周前方側に前固定環12がねじにより固定され、前固定環12の前方に前枠10がねじにより固定されている。また、第1本体環14の外周後方側に第2本体環16がねじにより固定され、第2本体環16の後方に後固定環18が、後固定環18の後方にマウント取付枠20が、マウント取付枠20の後方にマウント環22がそれぞれねじにより固定されている。なお、前枠10には、レンズフード24が装着され、レンズ鏡胴2はマウント環22を介してレンズ交換式のカメラ本体(図示省略)に装着される。
このレンズ鏡胴2における光学系は、物体側から順に、固定レンズ(第1群レンズ)30、ズーム(変倍)レンズ(第2群レンズ)32、前マスターレンズ(第3群レンズ)34、フォーカスレンズ(第4群レンズ)36、及び後マスターレンズ(第5群レンズ)38の5群から構成されている。また、前マスターレンズ34の直前には、虹彩絞り40が設けられている。
ズームレンズ32が取り付けられたレンズ枠42は、押さえ環44により移動枠46に固定されている。第1本体環14の内周部にはカム筒48が回動可能に保持されており、移動枠46は、カムピン46Aを介してカム筒48の内周部に保持されている。
すなわち、第1本体環14の内周面には光軸O方向の直進溝14Aが形成されるとともに、カム筒48にはカム溝(カム形状の孔)48Aが形成されており、移動枠46に固定されたカムピン46Aが、カム筒48のカム溝48Aを挿通して第1本体環14の直進溝14Aに係合されている。これによって移動枠46は、回転が規制された状態で光軸O方向に直進可能に保持されるとともに、カムピン46Aがカム溝48Aに係合する位置に保持される。
従って、カム筒48が回動すると、カム筒48のカム溝48Aと第1本体環14の直進溝14Aとの交差位置がカム形状に応じた位置に変化し、その交差位置へのカムピン46Aの移動によって移動枠46が光軸O方向に進退移動する。
一方、第2本体環16の外周部には、ズームリング50が回動可能に配置されており、そのズームリング50の内周面の径方向内向きに棒状の連結軸52が取り付けられている。この連結軸52は、第1本体環14に形成された周方向の長孔(図示省略)を挿通してカム筒48に連結されている。これにより、ズームリング50を回動操作すると、それに連動してカム筒48が回動する。カム筒48が回動すると、上述のように移動枠46が進退移動し、移動枠46と連動してズームレンズ32が光軸O方向に移動する。従って、ズームリング50の回動操作によりズーム倍率が変更されるようになっている。
虹彩絞り40は、主としてプラスチック製の地板54Aと、菊座(カム板)56と、地板54Aとカム板56との環に配置された複数枚の絞り羽根58とによって構成されている。後固定環18とマウント取付枠20との間には、アイリスリング60が回動可能に配設され、このアイリスリング60には、カム板56から延出する連結軸56Aが連結されている。これにより、アイリスリング60の回動によりカム板56が回動し、絞り羽根58が開閉動作するようになっている。
フォーカスレンズ36は、光学系の焦点位置を変更するもので、前マスターレンズ34等を保持する保持枠62と、この保持枠62の後端に配設される後マスターレンズ38のレンズ枠64との間に保持されているガイド軸及び回り止め(図示省略)により、光軸O方向に移動可能に支持されている。また、保持枠62には、ガイド軸を挟んで一対のボイスコイルモータ(VCM)66が配設されており、フォーカスレンズ36は、このVCM66の動力によって電動で駆動されるようになっている。
前固定環12の外周部には、第1フォーカスリング70、及び第2フォーカスリング72がそれぞれ回動可能に配置されている。第1フォーカスリング70は、回動範囲が規制されておらず、エンドレスに回転させることができるとともに、光軸方向にスライド可能に配設されている。また、第2フォーカスリング72は、ストッパー軸74により約120度の範囲内で回動できるように規制されている。
第1フォーカスリング70及び第2フォーカスリング72とが対向する端面には、それぞれ鋸歯状のクラッチ部70A及び72Aが形成されており、図2に示す状態(第1フォーカスリングの第2の位置)では、クラッチ部70Aとクラッチ部72Aが連結(噛合)し、第1フォーカスリング70と第2フォーカスリング72とが一体的に回動するようになっている。従って、この状態で、第1フォーカスリング70を手動で回動させる場合には、約120度の回動範囲の制限内でのみ回動させることができる。
一方、第1フォーカスリング70を、クリック用弾性部材76を乗り越えるように前方にスライドさせると(第1フォーカスリングの第1の位置)、前記クラッチ部70A、72Aの連結が外れる。これにより第1フォーカスリング70は、回動範囲に制限無くエンドレスで回転できるようになる。
また、レンズ鏡胴2の側面には、グリップ部を兼ねた駆動部3を取り付けるためのねじ孔80、82が形成されている。
第1本体環14の外周面には、光軸方向に沿ってリニアポテンショメータ基板が配設されており、このリニアポテンショメータ基板(リニアPOT基板)は、カム筒48の回転によりズームレンズ32が光軸方向に移動すると、その移動位置に対応した位置検出信号(絶対位置を示す信号)をリード線を介して駆動部3に出力する。
カム筒48の後端面には、N極、S極が着磁された磁気リング84が接着されており、第1本体環14には、前記磁気リング84に対向して磁気センサ(MRセンサ)が配設されている。カム筒48とともに磁気リング84が回転すると、MRセンサはその回転量に対応するパルス数のパルス信号(相対位置を示す信号)をリード線を介して駆動部3に出力する。
なお、ズームリニアPOTの出力は、電源投入時に使用され、その後はズーム位置検出用のMRセンサの出力が使用される。
フォーカスレンズ36のガイド軸に対向する保持枠62には、フォーカスレンズ位置検出用のMRセンサが配設されており、このMRセンサはフォーカスレンズ36の移動量に対応するパルス数のパルス信号(相対位置を示す信号)をリード線を介して駆動部3に出力する。また、フォーカスレンズ36の基準位置を検出するためのホームポジションセンサ(フォトインタラプタ)が保持枠62内に配設されており、駆動部3は、ホームポジションセンサによって検出されたフォーカスレンズ36の基準位置を基準にしてMRセンサの出力信号をカウントすることによりフォーカスレンズ36の絶対位置を検知している。
第1フォーカスリング70及び第2フォーカスリング72の周囲には、それぞれ歯車(フォーカス用リングギア)70B、72Bが形成されており、これらの歯車70B、72Bは、それぞれ駆動部3側に設けられた相対位置検出型センサ(インクリメンタルエンコーダ)、及び絶対位置検出型センサ(アブソリュートエンコーダ)の検出軸の歯車に連結している(後述、図3参照)。これにより、駆動部3は、第1フォーカスリング70の相対的な回転量を検知することができるとともに、第2フォーカスリング72の絶対的な回転位置を検知することができる。
また第1フォーカスリング70(歯車70B)に対向する駆動部3側には光軸O方向に移動する第1フォーカスリング70の光軸方向の位置を検出する検出部100が設けられており(図1参照)、これにより、駆動部3は検出部100からの検出信号により第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結しているか否かを検知することができる。なお、この検出部100については後で詳しく述べる。
マウント取付枠20の側面には、スライド式のマクロON/OFFスイッチと、AF/MF切替えスイッチと、ノンロック式のAFプッシュスイッチとが配設されており、これらのスイッチの操作に伴う出力信号は、リード線を介して駆動部3に加えられるようになっている。
ここで、マクロON/OFFスイッチは、マクロ撮影モードをON/OFFさせるスイッチである。AF/MF切替えスイッチは、被写体像のコントラストが最大になるように自動的にフォーカスレンズ36を移動させて焦点調節を行うオートフォーカス(AF)モードと、第1フォーカスリング70を手動で回動操作することによりフォーカスレンズ36を移動させて焦点調節を行うマニュアルフォーカス(MF)モードとを切り替えるスイッチである。AFプッシュスイッチは、AF/MF切替えスイッチによりMFモードに切り替えられている場合に、キートップが押下(プッシュ)されている期間だけAFモードに切り替えるスイッチである。
AF/MF切替えスイッチによりAFモードに切り替えられている場合には、駆動部3は、第1フォーカスリング70、第2フォーカスリング72の操作にかかわらず、自動的にフォーカスレンズ36を合焦位置に移動させるAF制御を行う。
一方、AF/MF切替えスイッチによりMFモードに切り替えられている場合には、第1フォーカスリング70のスライド位置に応じて、フルMFモード(端付き)とAF/MFモード(エンドレス)とが切り替えられるようになっている。
すなわち、駆動部3は、検出部100からの検出信号により第1フォーカスリング70の光軸方向のスライド位置(第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結しているか否か)を検知することができ、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結している場合にはフルMFモードに切り替え、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結していない場合にはAF/MFモードに切り替えるようにする。
駆動部3は、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結しているフルMFモード時には、第2フォーカスリング72の絶対的な回転位置を検知する第2フォーカスリング72の歯車72Bに連結している絶対位置検出型センサからの絶対位置信号(至近から無限遠の範囲内の撮影距離を指令する信号)と、電源投入時のズームリニアPOTの出力及びその後のズーム位置検出用のMRセンサの出力から得られるズーム位置の絶対位置を示す信号(ズーム倍率を示す信号)とに基づいてフォーカスレンズ36を駆動制御する。すなわち、撮影距離に対応するフォーカスレンズ36の移動すべき位置は、ズームレンズ32の現在のズーム位置(ズーム倍率)に応じて予め設定されており、駆動部3は、第1フォーカスリング70の手動操作に連動して第2フォーカスリング72が回動すると、その回動位置を示す信号(撮影距離を指令する信号)と現在のズーム倍率とに基づいてフォーカスレンズ36を対応する位置に移動させる。
このようにフルMFモードに切り替えられると、第1フォーカスリング70を手動で操作することにより、フォーカスレンズ36を所望の撮影距離に対応する位置に移動させることができる。なお、第1フォーカスリング70は、ストッパー軸74によって回動範囲が規制されている端付きの第2フォーカスリング72に連結しているため、その回動範囲が第2フォーカスリング72と同様に規制され、至近端から無限遠端に対応する回動範囲内で回動できるようになっている。
上記フルMFモードは、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72を介して回動範囲が制限されており、操作者は、第1フォーカスリング70が端に到達したときの操作感によってフォーカスレンズ36が至近端又は無限遠端に到達したことを認識することができる。このような第1フォーカスリング70のみによるフォーカス操作は、本職のカメラマン等が使い慣れた方式である。
一方、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結していないAF/MFモード時には、第1フォーカスリング70を回動させることによりフォーカスレンズ36を移動させるMFモードと、前述したAFプッシュスイッチの押下によるAFモードとを適宜使い分けてフォーカス制御を行うことができる。
すなわち、駆動部3は、AF/MFモード時に第1フォーカスリング70が操作され、第1フォーカスリング70の歯車70Bに連結している第1フォーカスリング70の相対的な回転量を検知する相対位置検出型センサからの相対位置信号を入力すると、その相対位置信号に基づいてフォーカスレンズ36を駆動制御し、第1フォーカスリング70の回動量に対応した移動量だけフォーカスレンズ36を移動させる。
なお、AF/MFモード時には第1フォーカスリング70は、第2フォーカスリング72に連結していないため、その回動範囲が規制されずエンドレスで回転できるが、駆動部3は、フォーカスレンズ36が無限遠端又は至近端の位置まで移動すると、その端を超える移動指令は出力しないようにしている。
また、AF/MFモード時にAFプッシュスイッチの押下によりAFモードに一時的に切り替え、その後、AFプッシュスイッチから手を離してMFモードに切り替えると、AFモードによって自動的に合焦したフォーカスレンズ36の位置を引き継いで、第1フォーカスリング70を操作した分だけフォーカスレンズ36を変位させることができ、使い勝手が良くなる。
駆動部3に設けられているシーソー式のズームスイッチ122を操作すると、駆動部内の電動モータからズームリング50への周囲に形成されている歯車50Aに回転駆動力が伝達され、これによりズームリング50を回動させることができるようになっている。また、ズームリング50(ズームリング50に植設された図示しないズームレバー)を手動で操作することにより、ズームリング50を回動させることができるようになっている。
ズームリング50が回動すると、連結軸52を介して連結されているカム筒48が回動し、カム筒48が回動すると、第1本体環14に形成されている直進溝14A及びカム筒48のカム溝48Aに係合しているカムピン46Aを介して移動枠46が光軸O方向に進退移動する。このようにズームリング50を回動させると、ズームレンズ32を光軸O方向に移動させることができ、ズーム倍率を変更させることができる。
上記のようにしてズームレンズ32の移動によりズーム倍率が変化すると、焦点面が移動するが、駆動部3は、ズーム倍率の変化に伴う焦点面の移動を補正する補正光学系としてフォーカスレンズ36を兼用し、ズーム倍率にかかわらず焦点面が移動しないようにフォーカスレンズ36の位置を制御している。
すなわち、駆動部3は、ズーム操作前の現在のズームレンズ32のズーム位置を、電源投入時のズームリニアPOTの出力及びその後のズーム位置検出用のMRセンサの出力から取得するとともに、現在のフォーカスレンズ36の位置をフォーカスレンズ位置検出用のMRセンサから取得し、予め撮影距離毎に準備されている焦点面を移動させないズーム位置とフォーカスレンズ位置との関係を示す補正曲線から、前記取得したズーム位置及びフォーカスレンズ位置に基づいて対応する補正曲線を選択し、その後、ズームレンズ32の移動量が、ズームレンズ位置検出用のMRセンサの出力信号に基づいて検出されると、この検出されたズーム位置に対応するフォーカスレンズ位置(焦点面を移動させないフォーカスレンズ位置)を前記選択した補正曲線から読み出し、読み出したフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ36を移動させる。
これにより、フォーカス制御により焦点面がレンズ鏡胴2が装着されたカメラ本体の撮像素子上に位置するようにピント調整した後、ズーム倍率を変更しても焦点面が移動しないようにする(ピントがずれないようにする)ことができる。
これにより、ズーム倍率を変更しても焦点面が移動しないようにすることができるので、一旦、フォーカス制御により焦点面がレンズ鏡胴2が装着されたカメラ本体の撮像素子上に位置するようにピント調整すると、その後、ズーム操作してもピントがずれないようにすることができる。
図3は、第1のフォーカスリングの位置を検出するセンサとレンズ鏡胴との位置関係を示す斜視図である。
図3に示すように、第1フォーカスリング70の光軸方向の位置を検出する検出部100として、反射型センサ110が、第1フォーカスリング70の歯車(フォーカス用リングギア)70B及び歯車70Bに沿って形成された溝部70Dの上方に配置されている。
反射型センサ110は、第1フォーカスリング70に向けて光を発光し反射光を受光するものである。このとき、第1フォーカスリング70の光軸方向の位置に応じて、その光を歯車70Bが反射したり、溝部70Dが反射したりする。反射型センサ110は、その反射光の光量の違いによって第1フォーカスリング70の光軸方向の位置を検出する。
また、第1フォーカスリング70の歯車70Bには、歯車102が係合(噛合)している。また、歯車102には歯車104が係合(噛合)し、歯車104はエンコーダ106に結合しており、これにより第1フォーカスリング70の回転量が検出されるようになっている。すなわち、第1フォーカスリング70の歯車70Bは、第1フォーカスリング70の回転方向の位置(回転量)を検出するため設けられたものである。
なお、図3では、駆動部3のケースの図示を省略しているが、検出部100(反射型センサ110)や歯車102、104及びエンコーダ106等は駆動部3のケース内に配置され、ケースに設けられる開口から、反射型センサ110が光を第1フォーカスリング70に向けて発光したり、歯車102が第1フォーカスリング70の歯車70Bと係合するようになっている。
図4に、第1フォーカスリング70の光軸方向の位置を検出する検出部100の概略構成を側面図で示す。
図4(a)に示すように、検出部100は、フォーカス制御のモードを切り替えるための第1フォーカスリング70の光軸方向への移動を光で検出する反射型センサ110によって構成されている。
反射型センサ110は、光を発する発光部111と、反射光を受光する受光部112とを有しており、反射光の有無(受光量)によって第1フォーカスリング70の位置を検出することができる。
図4(a)は、第1フォーカスリング70が前側の位置(第1の位置)、すなわち第1フォーカスリング70と第2フォーカスリング72が連結していない状態を表すものであり、図4(b)は、第1フォーカスリング70が後側の位置、すなわち第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72と連結している状態を表すものである。
図4(a)に示すように、第1フォーカスリング70が前側の位置にある場合には、反射型センサ110の略真下に第1フォーカスリング70の歯車70Bが位置するようになっている。このときは、発光部111から発した光は、歯車70Bで反射する。第1フォーカスリング70及び歯車70Bは樹脂で形成されており、その上歯車70Bは凹凸形状をしており、この場合光の反射が少ないので、反射型センサ110の受光部112が受光する光量は少なく、第1フォーカスリング70が前側の位置にあることが検出される。
また、図4(b)に示すように、第1フォーカスリング70が後側の位置(第2の位置)にある場合には、第1フォーカスリング70の溝部70Dが反射型センサ110の略真下に位置する。このとき、図4(b)に破線の矢印で示すように、反射型センサ110の発光部111から出た光は、溝部70Dの平滑な表面で反射して、受光部112で受光される。この場合平滑面で反射されるため、受光部112で受光される光量は図4(a)に示す歯車70Bで反射する場合よりも多くなる。これにより、反射型センサ110は第1フォーカスリング70が後側の位置にあることを検出できる。
なお、このとき、溝部70Dも樹脂で形成されているが、平滑面であるために、歯車70Bよりも光の反射が多いが、その違いをより大きくするために、溝部70Dと歯車70Bとで色を変えて、例えば歯車70Bは黒等の暗色系、溝部70Dは白あるいは銀等の白色系というように塗り分けても良い。あるいは、溝部70Dに対してテープを貼ったりしてもよい。このとき金属テープを貼るとより効果的である。
なお、このように色違いにしたりテープを貼ったりするのは第1フォーカスリング70の全周に亙って施される。このように、色を変えたりテープを貼ったりして反射面の状態に大きく差をつけた場合には、溝部70Dと歯車70Bの高さを同じにして、溝部70Dを単なる反射面としてもよい。
ここで、反射型センサ110が発光する光は、ずっと続けて連続的に発光していてもよいし、所定のタイミング毎に発光するようにしてもよい。
また上述した例では、反射型センサ110で、反射光の光量を検出することで溝部70Dと歯車70Bとの相違を検出するようにしているが、歯車70B(特に山部)と溝部70Dとの形状の違いを利用して、反射型センサ110と反射点との距離を測定することによって溝部70Dと歯車70Bとの相違を検出するようにしてもよい。
このように第1フォーカスリング70の歯車70B及び溝部70Dのように、元々存在する部材を用いているので、駆動部3側に反射型センサ110を配置するだけで第1フォーカスリング70の光軸方向の位置検出を容易に行うことができ、駆動部3側に検出部100を配置したので、レンズ鏡胴2の径を小さくすることができる。
また、図5に、その他の実施例を示す。上で説明した実施例は、第1フォーカスリング70の歯車70Bと平滑部である溝部70Dのそれぞれに光を反射させるようにしていたが、この例は、反射型センサ110の位置を前の例より少しずらして、第1フォーカスリング70の歯車70Bと第2フォーカスリング72の平滑部72Dのそれぞれに光を反射させてその反射光量差で第1フォーカスリング70の位置を検出するようにしたものである。
図5(a)は、第1フォーカスリング70が光軸方向後側の第2の位置にある場合を示したものである。図に示すように、この場合は、第1フォーカスリング70が後側にあり、その歯車70Bは第2フォーカスリング72の歯車72Bに接近して、反射型センサ110の略真下に第1フォーカスリング70の歯車70Bが位置するようになっている。このとき、発光部111から発した光は、歯車70Bで反射する。前述したように、この場合光の反射光が少ないので、反射型センサ110の受光部112が受光する光量は少なく、第1フォーカスリング70が後側の位置にあることが検出される。
また、図5(b)は、第1フォーカスリング70が光軸方向前側の第1の位置にある場合を示す。この場合は、反射型センサ110の略真下に、第2フォーカスリング72の歯車72Bの前側に形成された平滑部72Dが位置するようになっている。このとき反射型センサ110の発光部111から出た光は、第2フォーカスリング72の平滑部72Dの表面で反射して、受光部112で受光される。この場合は、受光部112で受光される光量は、図5(a)に示す第1フォーカスリング70の歯車70Bで反射される場合よりも多く、これにより反射型センサ110は、第1フォーカスリング70が光軸方向前側の位置にあることを検出する。
なお、この例においても、第2フォーカスリング72の平滑部72Dに白色系の色を塗ったり、テープを貼ったりして、反射光量を多くするようにしてもよい。
以上、本発明のレンズ装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。