本発明の吸収性物品について、図面を参照して説明する。なお、本発明は、図面に示された実施態様に限定されるものではない。図1は、本発明の吸収性物品として尿パッドを一方面側から見た平面図を表す。図1は、尿パッドを着用した際の着用者の肌に面する側(肌面側)を表している。図2は、図1の尿パッドを他方面側から見た平面図を表す。図2は、尿パッドを着用した際の着用者とは反対側(外面側)を表す。図3は、図1のA−A断面の一例を表す。図4は、図3に示した吸収性物品において、幅方向断面が幅狭に形成された状態を表す。
本願の図では、矢印xが幅方向、矢印yが長手方向を表し、矢印x,yにより形成される面に対して垂直方向が上下方向zを表す。長手方向とは、吸収性物品を着用者が着用した際、着用者の股間の前後方向に延びる方向を意味する。幅方向とは、吸収性物品を平面に広げた状態で吸収性物品と同一面上にあり、長手方向と直交する方向を意味する。上側とは、吸収性物品を着用した際の着用者側を意味し、下側とは、吸収性物品を着用した際の着用者とは反対側、すなわち外側を意味する。
吸収性物品1は、トップシート3と中間シート4とこれらの間に配された吸収性コア5とを有する上層2と、上層2の中間シート4側に設けられ、バックシート12と弾性部材13とを有する下層11を有する(図3)。吸収性物品1は、上層2が長手方向yの中間部Mで幅方向xに3分割されて中央部分Cとこの両側にサイド部分Sが形成され、中央部分Cが下層11に接合され、サイド部分Sは幅方向xの外方側が下層11に接合され、幅方向xの内方側が下層11に接合されない(図1,図3)。そして下層11には、弾性部材13が、中央部分Cの吸収性コア5の幅方向xの両側縁より外方、かつ、サイド部分Sが下層11に接合されない部分に、長手方向yに延びるように配されている(図2,図3)。吸収性物品1は、このように中間部Mの一部が下層11に接合され、下層11に弾性部材13が設けられるため、弾性部材13の収縮力により、図4に示すように、中央部分Cの幅方向xの外方の部分が持ち上げられるように作用を受ける。その結果、サイド部分Sが幅方向xの内方にスライドして、中間部Mの幅(幅方向xの長さ)を狭くすることができる。つまり、吸収性物品1は、着用者の股間の幅に合わせて幅を狭くすることができ、吸収性物品1の着用者の股間部付近での収まりが良好となる。以下、吸収性物品1について詳しく説明する。
上層2は、液透過性のトップシート3と、液透過性または液不透過性の中間シート4と、これらの間に配された吸収性コア5を有し、長手方向yの中間部Mが幅方向xに3分割されている。詳細には、上層2は長手方向yに前方部Fと後方部Bとこれらの間の中間部Mとを有し、中間部Mにおいて幅方向xに3分割されることにより、中央部分Cとその両側にサイド部分Sが形成されている。
上層2は、少なくとも中間部Mで幅方向xに3分割されればよく、長手方向yの全体が幅方向xに3分割されてもよい。しかし、吸収性物品1の長手方向yの漏れ防止効果を高める点から、上層2は中間部Mで幅方向xに3分割され、前方部Fと後方部Bで幅方向xに分割されないことが好ましい。中央部分Cとサイド部分Sの間に形成されるスリット(隙間)6では尿等が長手方向yに拡散しやすくなるが、上層2が前方部Fと後方部Bで幅方向xに分割されていなければ、長手方向yに拡散した尿等が前方部Fまたは後方部Bを越えて長手方向yの外方に移動するのが防止され、尿等が長手方向yに漏れにくくなる。
中間部Mとは、上層2が長手方向yの一部で3分割される場合、上層2が幅方向xに3分割される部分に相当する。このとき、中間部Mの長さ(長手方向yに対する長さ)は、上層2の長さの15%以上が好ましく、25%以上がより好ましく、80%以下が好ましく、70%以下がより好ましい。中間部Mの長さが上層2の長さの15%以上であれば、サイド部分Sが幅方向xの内方にスライドして、中間部Mの幅を効果的に狭めることができる。中間部Mの長さが上層2の長さの80%以下であれば、前方部Fと後方部Bでの尿等の吸収能力が高められ、尿等が長手方向yに漏れにくくなる。なお、前記説明した中間部Mの好ましい範囲は、吸収性物品1に配された弾性部材を伸張させて吸収性物品1を完全に広げた状態に基づく。
中央部分Cとサイド部分Sの間に形成されるスリット6の形状は特に限定されず、例えば、長手方向yに延びる直線状や、長手方向yに延びる曲線状が挙げられる。図1,図2では、スリット6は長手方向yに延びる直線状で設けられている。
スリット6はまた、幅方向xの内方に膨らんだ形状であることも好ましい。この場合、スリット6は幅方向xの内方に湾曲する曲線状でもよく、幅方向xの内方に出っ張った直線状でもよい。後者の場合、スリット6の形状としては、三角形の一辺が欠けた形状や、台形の底辺が欠けた形状等が挙げられる。スリット6が幅方向xの内方に膨らんだ形状で形成されていれば、サイド部分Sが幅方向xの内方にスライドしやすくなる。
スリット6は、図5に示すように、サイド部分Sの幅方向xの内方縁に切欠き7が形成されていることも好ましい。サイド部分Sの幅方向xの内方縁に切欠き7が形成されれば、切欠き7が形成された部分でサイド部分Sどうしの間隔が広がる。従って、サイド部分Sが幅方向xの内方にスライドしても、切欠き7が形成された部分では、着用者から排泄された尿等は、より多くの量がサイド部分Sよりも中央部分Cに収容され、尿等の横漏れが防止されやすくなる。なお、切欠き7は着用者の排尿部が当てられる付近に形成されることが好ましい。
スリット6は、上層2の幅方向xの中心線(長手方向yに延びる中心線)に対し、略左右対称に形成されていることが好ましい。このようにスリット6が形成されれば、上層2の幅方向xの中心線上には中央部分Cが存在することとなる。従って、着用者の排尿部には中央部分Cが面して、着用者から排泄された尿等が速やかに吸収されやすくなる。
上層2の中間シート4側には下層11が設けられる(図3)。すなわち、下層11は上層2の下側に設けられる。下層11は、少なくともバックシート12と弾性部材13を有し、例えば、後述するようにシート状吸収層14をさらに有してもよい。
上層2は、一部が下層11に接合され他部が下層11に接合されない。上層2は、下層11を構成するいずれの部材に接合されてもよい。上層2は、例えばバックシート12に接合されたり、後述するシート状吸収層14に接合されてもよい。
下層11は、上層2を構成するいずれの部材に接合されてもよく、例えば、トップシート3に接合されても、中間シート4に接合されてもよい。図3では、下層11は中間シート4に接合されているが、サイド部分Sでは、例えばトップシート3が中間シート4よりも幅広な場合は、下層11はトップシート3に接合されたり、あるいはトップシート3と中間シート4に跨って接合され得る。
上層2は、中間部Mの中央部分Cが下層11に接合されるとともに、中間部Mのサイド部分Sの幅方向xの外方側が下層11に接合される。しかし、サイド部分Sの幅方向xの内方側は下層11に接合されない。このとき、サイド部分Sの幅方向xの内方側はいずれの部材にも接合されない。その結果、上層2は、サイド部分Sの内方側が下層11に対しスライド可能となる。図3では、中央部分Cは接合部17で下層11に接合され、サイド部分Sは接合部18で下層11に接合されている。なお、上層2の前方部Fと後方部Bは、下層11に接合されることが好ましい。
吸収性物品1は、サイド部分Sの幅方向xの外方側が下層11に接合され、幅方向xの内方側が下層11に接合されないため、中央部分Cの幅方向xの外方では、上層2と下層11との間に隙間が形成されやすくなり、この隙間を利用して尿等が長手方向yに拡散しやすくなる。従って、吸収性物品1は尿等を速やかに吸収することが可能になる。
中央部分Cは、吸収性コア5が存在する領域で下層11に接合されることが好ましい。さらに、中央部分Cと下層11を接合する接合部17は、吸収性コア5の幅方向xの両側縁から15mm以内の領域(より好ましくは7mm以内の領域)にあることが好ましい。このように中央部分Cが下層11に接合されれば、弾性部材13の収縮力により、中央部分Cの吸収性コア5の幅方向xの両側縁を起点として、それより外方の上層2の部分が持ち上げられやすくなる。
サイド部分Sの外方側は、吸収性コア5が存在する領域で下層11に接合されることが好ましい。このようにサイド部分Sが下層11に接合されれば、弾性部材13の収縮力により、サイド部分Sが幅方向xの内方にスライドしやすくなる。図3では、サイド部分Sは、吸収性コア5が存在する領域で、接合部18で下層11に接合されている。
サイド部分Sの内方側は、中間部Mの長手方向yの一部または全部の領域で下層11に接合されればよい。サイド部分Sの内方側の下層11に接合されない部分は、サイド部分Sから前方部Fおよび/または後方部Bに延在してもよい。サイド部分Sの内方側の下層11に接合されない部分は、長手方向yに対し、中間部Mの50%以上にわたって設けられることが好ましく、65%以上にわたって設けられることがより好ましい。このようにサイド部分Sの内方側に下層11に接合されない部分が設けられれば、サイド部分Sの内方側が幅方向xの内方にスライドして、中間部Mの幅を効果的に狭めることができる。なお、前記説明したサイド部分Sの内方側の下層11に接合されない部分の好ましい範囲は、吸収性物品1に配された弾性部材を伸張させて吸収性物品1を完全に広げた状態に基づく。
サイド部分Sは、幅方向xの内方縁から10mm以上の領域が下層11に接合しないことが好ましい。すなわち、サイド部分Sは、幅方向xの内方縁から10mm以上にわたって下層11に接合しない部分が存在することが好ましい。このようにサイド部分Sの幅方向xの内方側に下層11に接合しない部分が形成されれば、サイド部分Sが幅方向xの内方にスライドして、中間部Mの幅を効果的に狭めることが可能となる。より好ましくは、サイド部分Sは、幅方向xの内方縁から20mm以上の領域が下層11に接合せず、さらに好ましくは、幅方向xの内方縁から30mm以上の領域が下層11に接合しない。
下層11には、中央部分Cの吸収性コア5の幅方向xの両側縁より外方、かつ、サイド部分Sが下層11に接合されない部分に、長手方向yに延びる弾性部材13が配される。中央部分Cの吸収性コア5より幅方向xの外方に設けられた弾性部材13は、図4に示すように、中央部分Cの吸収性コア5の幅方向xの両側縁を起点として、それより外方の上層2の部分を持ち上げるように作用する。その結果、サイド部分Sを幅方向xの内方にスライドさせて、中間部Mの幅(幅方向xの長さ)を狭くすることができる。そのため、吸収性物品1は、着用者の股間の幅に合わせて幅を狭くすることができ、吸収性物品1の着用者の股間部付近での収まりが良好となる。
例えば、弾性部材13の全部が、サイド部分Sが下層11に接合される部分(すなわち図3における接合部18)に配されると、弾性部材13は、中央部分Cの幅方向xの外方のサイド部分Sが下層11に接合されない部分とともに、サイド部分Sも上方に持ち上げるように作用するため、サイド部分Sが幅方向xの内方にスライドしにくくなる。つまり、弾性部材13が、サイド部分Sが下層11に接合されない部分に設けられれば、弾性部材13の収縮力によりサイド部分Sを幅方向xの内方にスライドさせて、中間部Mの幅を狭くしやすくできる。なお、弾性部材13は、少なくとも一部が、サイド部分Sが下層11に接合されない部分に設けられればよい。
弾性部材13は、サイド部分Sが下層11に重なる部分に設けられることが好ましい。このように弾性部材13が設けられれば、弾性部材13はサイド部分Sを上方に持ち上げつつ、中央部分Cの幅方向xの外方の部分を立ち上げるように作用するため、サイド部分Sが幅方向xの内方にスライドしやすくなる。
弾性部材13は、中央部分Cの吸収性コア5の幅方向xの両側縁より5mm以上離間して配されることが好ましく、10mm以上離間して配されることがより好ましく、15mm以上離間して配されることがさらに好ましい。弾性部材13が中央部分Cの吸収性コア5の幅方向xの両側縁より5mm以上離間して配されれば、サイド部分Sが幅方向xにスライドすることにより、中間部Mの幅を効果的に狭めることができる。
弾性部材13は、長手方向yに対し、中間部Mの40%以上にわたって設けられることが好ましく、50%以上にわたって設けられることがより好ましい。弾性部材13が中間部Mの40%以上にわたって設けられれば、弾性部材13の収縮力により中央部分Cの幅方向xの外方の部分を立ち上げて、サイド部分Sを幅方向xの内方にスライドさせやすくなる。なお、弾性部材13は、中間部Mから前方部Fおよび/または後方部Bに延在してもよい。
弾性部材13は下層11に設けられる限り、下層11を構成するいずれの部材に固定されてもよい。弾性部材13はバックシート12に設けられてもよいし、後述するようにシート状吸収層14に設けられてもよい。弾性部材13がバックシート12に設けられる場合、弾性部材13は、バックシート12の上面に設けられてもよいし、下面に設けられてもよい。バックシート12が2以上のシート部材から構成される場合、弾性部材13はバックシート12を構成するシート部材間に設けられてもよい。
弾性部材13としては、ポリウレタン糸、ポリウレタンフィルム、天然ゴム等の通常の吸収性物品に用いられる弾性伸縮材料が用いることができる。弾性部材13は、伸張状態で、ホットメルト接着剤で固定されることが好ましい。例えば、繊度100〜2,500dtexのポリウレタン糸を、倍率1.1〜5.0倍に伸張して配設し、固定する。接合手段としては、ゴム系のホットメルト接着剤を用いることが好ましい。
吸収性物品1の上面には、図3に示すように、幅方向xの両側に一対の立ち上がりフラップ21が備えられることが好ましい。立ち上がりフラップ21が備えられることにより、尿等の排泄物の横漏れを防ぐことができる。立ち上がりフラップ21は、図3に示すように、上層2のサイド部分Sに液不透過性のシートを接合し、このシートの幅方向xの内方端に弾性部材22を設けることにより形成されることが好ましい。このように立ち上がりフラップ21を設けることにより、吸収性物品1を着用した際、立ち上がりフラップ21が弾性部材22の収縮力により上方に立ち上がり、防漏壁が形成される。立ち上がりフラップ21を構成する液不透過性のシートとしては、液不透過性のプラスチックフィルムや液不透過性の不織布等を採用すればよい。
立ち上がりフラップ21は、上方に立ち上がる部分の基部に、弾性部材23が設けられることが好ましい。立ち上がりフラップ21の基部に弾性部材23が設けられることにより、弾性部材23が設けられた部分でサイド部分Sが着用者側に持ち上げられるとともに、サイド部分Sが長手方向yに対し湾曲するようになる。その結果、サイド部分Sの着用者へのフィット性が高まる。
吸収性物品1を構成する各部材の材料について、説明する。
トップシート3は液透過性であれば、その材料は特に限定されない。吸収性物品1は、着用時、トップシート3が着用者の肌に面するように配され、着用者から排泄された尿等がトップシート3を通って吸収性コア5に吸収される。
中間シート4は、液透過性であっても液不透過性であってもよい。吸収性物品1は、中間シート4の下側に液不透過性のバックシート12が配されるため、中間シート4は液透過性であっても液不透過性であってもよい。
バックシート12は液不透過性であれば、その材料は特に限定されない。バックシート12は、吸収性物品1に収容された排泄物が外部へ漏れるのを防ぐ。
トップシート3や中間シート4に使用可能な液透過性のシートとしては、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維から形成された不織布や;ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等の疎水性繊維から形成された不織布であって、疎水性繊維の表面が界面活性剤により親水化されたもの等が挙げられる。また、液透過性のシートとして、織布、編布、孔が形成されたプラスチックフィルムを用いてもよい。
バックシート12や中間シート4に使用可能な液不透過性のシートとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等の疎水性繊維から形成された不織布や、プラスチックフィルム等が挙げられる。また、液不透過性のシートとして、不織布とプラスチックフィルムとの積層体を用いてもよい。
トップシート3や中間シート4やバックシート12として不織布を用いる場合、不織布としては、スパンボンド法、エアスルー法、ポイントボンド法、メルトブロー法、エアレイド法やそれらの製法の組み合わせ等により製造されるものが好ましい。また、スパンボンド法とメルトブロー法を組み合わせたSMS法により製造された不織布を用いてもよい。
吸収性コア5は、尿等の排泄物を吸収できるものであれば特に限定されない。吸収性コア5としては、例えば、吸収性材料を所定形状に成形した成形体を用いたり、吸収性材料を紙シート(例えば、ティッシュペーパー)や液透過性不織布等の被覆シートで覆ったものを用いることができる。吸収性コア5に含まれる吸収性材料としては、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維や、ポリアクリル酸系、ポリアスパラギン酸系、セルロース系、デンプン・アクリロニトリル系等の吸水性樹脂等が挙げられる。また、吸水性材料には、吸収性コアの保形性を高めるために、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維や、PET等のポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の熱融着性繊維が含まれてもよい。熱融着性繊維はまた、尿等の体液との親和性を高めるために、界面活性剤等により親水化処理がされていてもよい。なお、熱融着性繊維とは、熱可塑性樹脂からなる繊維を意味する。
吸収性コア5はパルプ繊維を含むことが好ましい。吸収性コア5がパルプ繊維を含んでいれば、吸収性コア5がある程度の厚みと剛性を有するようになるため、下層11に弾性部材13が設けられても、上層2は吸収性コア5が設けられた部分で折れ曲がりにくくなる。その結果、弾性部材13の収縮力により、サイド部分Sが幅方向xの内方にスライドして中央部分Cに重なりやすくなり、中間部Mを幅狭にすることが容易になる。
吸収性コア5に含まれるパルプ繊維としては、解繊パルプ繊維が好ましく用いられる。また、解繊パルプ繊維は、繊維塊として用いられることが好ましい。
吸収性コア5の目付は、80g/m2以上が好ましく、100g/m2以上がより好ましく、また200g/m2以下が好ましく、180g/m2以下がより好ましい。吸収性コア5の目付が80g/m2以上であれば、吸収性コア5が十分な剛性を有しやすくなる。従って、上層2は吸収性コア5が設けられた部分で折れ曲がりにくくなり、中間部Mが幅方向xにスライドしやすくなる。吸収性コア5の目付が200g/m2以下であれば、吸収性物品1の全体が厚くなり過ぎず、吸収性物品1の装着感が向上する。
吸収性コア5の外縁形状は特に限定されない。吸収性コア5の外縁形状としては、例えば、略長方形、砂時計型、ひょうたん型、羽子板型等が挙げられる。
次に、本発明の吸収性物品の別の実施態様について図6を参照して説明する。図6は、図1に示した吸収性物品1のA−A断面の他の一例を表す。図6に示した吸収性物品は、下層11にシート状吸収層14が設けられ、弾性部材13がシート状吸収層14に設けられる以外は、図1〜図4に示した吸収性物品と同じである。従って、下記の説明において、図1〜図4の実施態様と重複する部分の説明は省略する。
下層11は、中間シート4とバックシート12の間に配されたシート状吸収層14を有してもよい。なおシート状吸収層14は、不織布シート16,16間に吸水性樹脂15を有しパルプ繊維を有しない。シート状吸収層14は不織布シート16,16間に吸水性樹脂15を有するため、高い吸収容量を実現できる。従って、下層11にシート状吸収層14を設けることにより、下層11の吸収容量を高めることができる。また、シート状吸収層14は不織布シート16,16間にパルプ繊維を有しないため、嵩張らず薄型に形成することができる。従って、シート状吸収層14は厚みを薄くして柔軟に形成することができ、シート状吸収層14が例えば中央部分Cより幅方向xに広く設けられても、中央部分Cの幅方向xの外方の部分を弾性部材13の収縮力により立ち上げることが容易になる。
シート状吸収層14に設けられる吸水性樹脂15としては、吸収性コア5に使用可能な吸水性樹脂を用いればよく、高い吸収容量を有する点で、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸系の吸水性樹脂を用いることが好ましい。
シート状吸収層14に用いられる不織布シート16は液透過性であり、そのような不織布シートとしては、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維;ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド等の疎水性繊維を界面活性剤で親水化したものを用いればよい。
シート状吸収層14は、図6に示すように、上側の第1不織布シートと下側の第2不織布シートとからなる2枚の不織布シートの間に吸水性樹脂が配されてもよい。この場合、第1不織布シートと第2不織布シートは、各々1枚の不織布シートから構成されてもよく、2枚以上の不織布シートが重ねられて構成されてもよい。また、第1不織布シートと第2不織布シートとが、1枚の不織布シートが折り目で折り返されて、折り目を挟んで一方側を第1不織布シートとして、他方側を第2不織布シートとしてもよい。この場合、1枚の不織布シートが折り返された内側に吸収性樹脂が配される。
シート状吸収層14は、中央部分Cの幅方向xの外方に少なくとも配されることが好ましい。中央部分Cの幅方向xの外方では上層2と下層11との間に隙間が形成されやすく、当該部分で尿等が吸収性コア5により吸収されにくくなるおそれがある。従って、中央部分Cの幅方向xの外方にシート状吸収層14が設けられれば、中央部分Cの幅方向xの外方でシート状吸収層14によって尿等が吸収されて、尿等の吸収能力が向上する。製造容易性の点からは、シート状吸収層14は中央部分Cの下側に、中央部分Cよりも幅方向xに広く設けられることが好ましい。
下層11がシート状吸収層14を有する場合、弾性部材13は、バックシート12に固定されても、シート状吸収層14に固定されてもよい。しかし、シート状吸収層14が中央部分Cの幅方向xの外方に配される場合は、弾性部材13がシート状吸収層14に設けられることが好ましい。シート状吸収層14はバックシート12よりも剛性が高くなるのが一般的であり、シート状吸収層14に弾性部材13が設けられれば、弾性部材13の収縮力がシート状吸収層14に直接作用し、中央部分Cの幅方向xの外方の部分が立ち上がりやすくなる。その結果、サイド部分Sが幅方向xの内方にスライドしやすくなる。
シート状吸収層14に弾性部材13が設けられる場合、シート状吸収層14は、不織布シート16,16間に、吸水性樹脂15が配された吸水性樹脂存在領域と、吸水性樹脂存在領域に隣接して長手方向yに延在する吸水性樹脂非存在領域とを有し、弾性部材13が吸水性樹脂非存在領域に配されることが好ましい。弾性部材13がシート状吸収層14の吸水性樹脂非存在領域に配されていれば、弾性部材13の収縮力が吸水性樹脂15の存在により阻害されにくくなる。
吸水性樹脂存在領域と吸水性樹脂非存在領域は、シート状吸収層14の長手方向yの長さとほぼ等しい長さを有する略長方形状で設けられることが好ましい。このように吸水性樹脂存在領域と吸水性樹脂非存在領域が設けられれば、シート状吸収層14に移行した尿等が長手方向yに拡散しやすくなり、尿等がシート状吸収層14によって速やかに吸収されるようになる。また、吸水性樹脂を所定幅で一方向に連続的に散布することにより吸水性樹脂存在領域と吸水性樹脂非存在領域を形成することができるので、シート状吸収層14の製造が容易になる。
シート状吸収層14は、吸水性樹脂非存在領域で、不織布シート16,16どうしが接合されることが好ましい。このようにシート状吸収層14が形成されれば、シート状吸収層14の吸水性樹脂15が尿等を吸収して膨潤しても、不織布シート16,16どうしが接合された封止部に吸水性樹脂15が侵入しにくくなる。従って、弾性部材13の収縮力が吸水性樹脂15の存在により阻害されにくくなる。また、封止部では尿等が拡散しやすくなり、シート状吸収層14により尿等が速やかに吸収されるようになる。
封止部は、シート状吸収層14が吸水しても、不織布シート16,16どうしの接合が維持されることが好ましい。従って、不織布シート16,16どうしは、ゴム系接着剤やスチレン系エラストマーで接着することが好ましい。このような接着剤を用いれば、吸水性樹脂15が吸水して膨潤しても、不織布シート16,16どうしの接合が維持されやすくなる。ゴム系接着剤としては、例えば、天然ゴム系、ブチルゴム系、ポリイソプレン等の接着剤が挙げられ、スチレン系エラストマーとしては、例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)等が挙げられる。
上記では、本発明の吸収性物品を尿パッドに適用する場合について説明したが、本発明の吸収性物品は尿パッドに限定されず、使い捨ておむつや生理用ナプキン等にも適用できる。もちろん、吸収性物品を尿パッドに適用する場合も、図面に示した実施態様に限定されない。吸収性物品が使い捨ておむつである場合、使い捨ておむつは、左右に一対の止着部材が設けられ、当該止着部材により着用時にパンツ型に形成するオープン型使い捨ておむつであってもよく、ウェスト開口部と一対の脚開口部とが形成されたパンツ型使い捨ておむつであってもよい。