JP5450941B2 - 成形加工用二軸延伸積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1で開示されている基材フィルムの成形加工性では、比較的単純な形状の樹脂成形部品でないと十分な意匠性が得られないことがある。また、フィルムを成形加工するのに高い荷重が必要であり、その為に樹脂の射出速度を下げる必要が生じ、生産性の点で十分でないことがある。
また特許文献2、特許文献3で開示されるフィルムを基材フィルムとして用いた場合、未延伸フィルムである為、二軸延伸ポリエステルフィルムと同等の耐溶剤性は備えておらず、インクによってはフィルムが白化、劣化する恐れがあると同時に、フィルム厚みが厚い為に不透明かつ経済的でない。また、これらの方法で得られる基材フィルムは、厚み斑が悪く、基材フィルム上に塗工したインクなどの樹脂の厚み斑を生み、例えば色の濃淡が不均一になることがあった。また基材フィルムの表面が粗いと印刷が不明瞭になりやすく、また転写する場合は基材フィルムの粗さが転写され、転写された外観が劣ることがある。
7MPa≦F50−F10≦30MPa ・・・(1)
5MPa≦F100−F50≦25MPa ・・・(2)
19MPa≦F100≦70MPa ・・・(3)
100%≦EB≦400% ・・・(4)
7MPa≦F10≦17MPa ・・・(5)
(上式中、F10は100℃における10%伸長時応力(単位:MPa)、F50は10
0℃における50%伸長時応力(単位:MPa)、F100は100℃における100%
伸長時応力(単位:MPa)、EBは100℃における破断伸度(単位:%)をそれぞれ
表す)
を具備するものも包含する。
また本発明は、上記の成形加工用二軸延伸積層ポリエステルフィルムを製造するに際して、ポリエステルBから構成されるポリエステル層Bと、この層に接して両側に設けられたポリエステルAから構成されるポリエステル層Aとからなる積層ポリエステルフィルムを、ポリエステルAの融点より低く、かつポリエステルBの融点Tm−3℃からTm+8℃の温度で熱固定処理を行なう、製造方法を包含する。
[ポリエステル層A]
ポリエステル層Aは配向構造の層であり、ポリエステル層Aを構成するポリエステルAの主たる成分がエチレンテレフタレートであり、かつポリエステルAの融点がポリエステルBの融点より15℃以上高いことを要する。本発明における「配向構造」とは、ポリエステル層Aが結晶構造を部分的に有することを指し、具体的には、フィルムのTD方向(幅方向または横方向と称することがある)断面について偏光顕微鏡を用いて測定した場合のポリエステル層Aの複屈折率が0.05以上であることを指す。かかる複屈折率は、より好ましくは0.07以上、さらに好ましくは0.08以上である。
融点差が15℃未満であるとポリエステル層Bを非配向構造とする為の熱処理を実施する温度の最適化が行いにくくなる。即ち、熱処理温度がポリエステル層BのポリエステルBの融点より一定温度以上低くなると、ポリエステルBが充分に溶融しないため、延伸後に熱処理を施すことによる非配向構造への変化が不充分となる。他方、熱処理温度がポリエステル層AのポリエステルAの融点に近すぎると、ポリエステルAの溶融が一部で起き始めるため、ポリエステル層Aの配向構造が破壊されてしまい、ポリエステル層Aがフィルム全域に渡って均一な配向構造を有しないため、延伸時に局所的なネッキング現象が生じ、成形加工後のフィルムの厚み斑が損なわれたり、耐溶剤性が損なわれる。また、フィルム製造時において、フィルムが切断しやすくなったり、ロール状に巻き取ったフィルムが融着してしまうことがある。
また、ポリエステルAのガラス転移温度は、フィルムおよびその加工製品の寸法安定性、耐変形性および耐カール性の面から、60℃以上であることが好ましく、さらに好ましくは70℃以上である。
また本発明におけるポリエステルAのガラス転移温度とは、ポリエステルAを一度溶融した後、急冷、固化したサンプルを、示差熱熱量計で20℃/分の速度で昇温したときの構造変化(比熱変化)温度をいう。
ポリエステル層Bは非配向構造の層であり、ポリエステル層Bを構成するポリエステルBが全酸成分を基準として10〜30モル%の共重合成分を含む共重合ポリエチレンテレフタレートであり、かつポリエステルBの融点がポリエステルAの融点より15℃以上低いことを要する。本発明における「非配向構造」とは、ポリエステル層Bが結晶構造を有しておらず、非晶構造からなることを指し、具体的には、フィルムのTD方向断面について偏光顕微鏡を用いて測定した場合のポリエステル層Bの複屈折率が0.05未満であることを指す。かかる複屈折率は、より好ましくは0.04以下、さらに好ましくは0.03以下である。
本発明のポリエステルBの固有粘度は、0.60〜1.00dL/gであることが好ましい。かかる固有粘度の下限はさらに好ましくは0.64dL/gであり、上限はさらに好ましくは0.90dL/gである。ポリエステルBの固有粘度が下限に満たない場合、成形加工工程においてフィルムの切断が発生したり、フィルムの厚み斑が生じることがある。他方、ポリエステルBの固有粘度が上限を超える場合、フィルムを製膜する上で溶融樹脂を押し出すことが困難となり、結果として製膜する速度を下げるなどにより生産性が劣ることがある。
また本発明におけるポリエステルBのガラス転移温度とは、ポリエステルBを一度溶融して後、急冷、固化したサンプルを、示差熱熱量計で20℃/分の速度で昇温したときの構造変化(比熱変化)温度をいう。
本発明の成形加工用積層ポリエステルフィルムは、少なくとも2種類の不活性粒子を含有することが好ましく、これらの不活性粒子は表面のポリエステル層Aに含有されることが好ましい。不活性粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリンなどの無機微粒子、触媒残渣の析出微粒子、シリコーン、ポリスチレン架橋体、アクリル系架橋体などの有機微粒子を用いることができる。
不活性粒子としては、平均粒子径1.0〜2.0μmの球状粒子と平均粒子径0.05〜0.5μmの球状粒子との2種類の球状粒子を併用することが好ましい。これらの球状粒子を併用することにより、フィルムの透明性を維持しながら効率的に滑性、すなわち巻取り性や取り扱い性を向上させることができる。これらの不活性粒子は表面のポリエステル層Aにのみに含有させることにより、非常に高い透明性を発現することができる。
本発明の成形加工用積層ポリエステルフィルムは、長手方向または幅方向の少なくともいずれか一方向における100℃での10%伸長時応力、100℃での50%伸長時応力および100℃での100%伸長時応力の関係ならびに100℃での破断伸度が下記式(1)〜(4)を満たすことが必要である。
7MPa≦F50−F10≦30MPa ・・・(1)
5MPa≦F100−F50≦25MPa ・・・(2)
15MPa≦F100≦70MPa ・・・(3)
100%≦EB≦400% ・・・(4)
(上式中、F10は100℃における10%伸長時応力(単位:MPa)、F50は100℃における50%伸長時応力(単位:MPa)、F100は100℃における100%伸長時応力(単位:MPa)、EBは100℃における破断伸度(単位:%)をそれぞれ表す)
また式(2)で表わされるF100とF50との応力差は、好ましくは6MPa以上20MPa以下である。
これら、F10、F50およびF100の関係が、式(1)および式(2)で表わされる下限に満たない場合、積層フィルムの両外層を構成するポリエステル層Aの配向が十分でなく、フィルムが均一に延伸せずに成形加工した後のフィルムに厚み斑が生じるため、フィルム上に塗工したインクなどの樹脂の厚み斑が悪くなり、色の濃淡斑が生じる。他方、これらF10、F50およびF100の関係が、式(1)および式(2)で表わされる上限を超える場合、積層フィルムの芯層を構成するポリエステル層Bに配向が生じて積層フィルムとしての伸長応力が高くなりすぎるため、成形加工の工程において、フィルムを変形する為に高い応力が必要となり、成形性の劣るものとなってしまう。
本発明の成形加工用積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル層Bと、この層に接して両面に設けられたポリエステル層Aとからなる積層構成であり、A/B/A(ここで、/は層の構成を示す)タイプの3層構成を最小単位として有する。本発明の成形加工用積層ポリエステルフィルムは、A/B/Aの3層構成の構成体を含んでいれば、さらにB/Aを設けた構成であってもよい。例えばA/B/A/B/Aタイプの5層構成、さらにこれらの順序による7層、9層、2n+1(nは自然数)構成であってもよい。また、ポリエステル層Aを2層以上とする場合には必要に応じて、1以上の層を違うポリマーで構成することができる。ポリエステル層Bが2層以上の場合も同様である。例えば、ポリエステル層Aが2種のポリマー(A1、A2)、ポリエステル層Bが2種のポリマー(B1、B2)からなるとき、A1/B1/A2タイプの3層構成、A1/B1/A2/B2/A1タイプの5層構成をとってもよい。これらの層構成のうちでも、3層構成、5層構成が好ましく、特に3層構成が好ましい。
本発明の成形加工用積層ポリエステルフィルムのフィルム総厚みは、好ましくは30〜300μm、さらに好ましくは40〜200μm、特に好ましくは50〜100μmである。フィルム総厚みが下限に満たないとフィルムの腰が弱く、成形時の樹脂を射出する工程において、射出樹脂の圧力によりフィルムが破断してしまうなどの問題が生じやすくなる。また、該工程において、フィルムにしわが入ってしまう問題が生じやすくなり、同時にこれらの問題はフィルム上に塗工したインクなどの樹脂の不良をもたらすことがある。他方、フィルム総厚みが上限を超えると、フィルムの腰が強すぎ、成形加工時に必要な荷重が大きくなる為に、射出樹脂の押出圧力を高くしたり、射出速度を遅くする必要が生じ、結果として生産性が劣ることがある。
0.01≦総厚み比(a/b)≦1 ・・・(1)
(上式中、aはポリエステル層Aの総厚み(μm)を表し、bはポリエステル層Bの総厚み(μm)をそれぞれ表す)
本発明の成形加工用積層ポリエステルフィルムは、フィルムの厚み斑がフィルム長手方向、幅方向ともに7.0%以下であることが好ましく、さらに好ましくは6.0%以下である。フィルムの厚み斑が上限を超える場合、フィルム上に塗工したインクなどの樹脂の厚み斑が悪く、インクの場合は色の濃淡の斑となる。一方フィルムの厚み斑はかかる範囲内でより小さい方が好ましいが、フィルムの厚み斑をより小さくするためにはフィルムをより高い延伸倍率で延伸する必要があり、伸長時応力が高くなりすぎて成形加工性が低下することがあるため、下限は2.0%以上であることが好ましい。
ここでフィルムの厚み斑とは、未延伸積層フィルムを二軸延伸し、熱固定処理した後のフィルムの厚み斑を指し、打点式厚み測定器を用いてフィルム長手方向2m、またフィルム幅方向3mについてそれぞれ100箇所ずつ厚みを測定し、それぞれの方向について、平均値をフィルム厚み(単位:μm)とし、その最大値と最小値の差を、フィルム厚みで割った値を厚み斑(単位:%)として求められるものである。
このようなフィルム厚み斑を有する積層ポリエステルフィルムを得るためには、ポリエステルBからなる非配向構造のポリエステル層Bと、この層に接して両側に設けられた、ポリエステルAからなる配向構造のポリエステル層Aとからなる二軸延伸積層ポリエステルフィルムを用い、積層ポリエステルフィルムを少なくとも一方向については3.4倍〜4.1倍、好ましくは3.7倍〜4.1倍の延伸倍率で二軸延伸製膜した後、B層を溶かし、かつA層を結晶化させすぎない程度に熱固定処理を行い、かかる熱固定温度をポリエステルAの融点より15℃以上低い温度で、かつポリエステルBの融点付近、すなわちポリエステルBの融点Tm−3℃からTm+8℃、好ましくはポリエステルBの融点TmからTm+5℃の温度範囲で行うことにより達成される。
本発明の成形加工用積層ポリエステルフィルムは、少なくとも片方の面の中心線平均表面粗さ(Ra)が0nm以上20nm以下であることが好ましい。フィルムの中心線平均表面粗さ(Ra)が上限を越えると、フィルム上に塗工したインクなどの樹脂にフィルム表面の粗さが転写してしまいインク層表面が粗くなるため、インク層は光沢性の劣ったものとなり、高級感のある印刷が得られにくくなることがある。
ポリエステルフィルムにコーティング層が塗設されている場合は、コーティング層を含めた中心線平均表面粗さの上限が20nm以下であることが好ましい。
本発明の成形加工用積層ポリエステルフィルムの初期ヘイズは、好ましくは0%以上5%以下である。ここで初期ヘイズとは、得られたフィルムに特に付加的な熱処理等を加えない状態でのヘイズを指す。ポリエステルフィルムの初期ヘイズの上限は、より好ましくは3%以下、特に好ましくは2%以下である。ヘイズが上限を超えると、印刷されたフィルムと成形樹脂を一体化させる用途において、フィルムが印刷層よりも外側の層を形成した場合に意匠が不明瞭となることがある。ポリエステルフィルム自体のヘイズは、滑剤の種類、添加量によって達成される。
以下、本発明の成形同時加飾用積層ポリエステルフィルムの製造方法を、A/B/Aの3層構成の積層フィルムを例に説明する。
本発明において、ポリエステル層Aを構成するポリエステルA、ポリエステル層Bを構成するポリエステルB自体は周知の方法で製造することができる。具体的な例としては、ポリエステル製造の反応工程で、1種または複数のジカルボン酸エステル形成性誘導体と1種または複数のグリコ−ルを反応させる方法が挙げられ、また共重合ポリエステルの場合は、2種以上のポリエステルを、単軸あるいは2軸押出し機を用い、溶融混合してエステル交換反応(再分配反応)させる等の方法が挙げられる。なお、これらの工程において、必要に応じて粒子などの各種添加剤をポリエステル中に含有させることもできる。
このような方法により、本発明の成形加工用二軸延伸積層ポリエステルフィルムを得ることができる。
フィルム各層の配向構造、非配向構造を確認する指標として複屈折率を次の方法で測定する。すなわちフィルムサンプルのTD方向断面をエポキシ樹脂に包埋したのち、エポキシ樹脂を硬化させてから、断面をミクロトームにて約4μmにスライスして、偏光顕微鏡で複屈折率(Δn)を測定し、下記指標によりそれぞれの層の配向構造、非配向構造の判断を行った。
A:0.00<Δn<0.03
B:0.03≦Δn<0.05
C:0.05≦Δn<0.07
D:0.07≦Δn<0.12
固有粘度([η])(単位:dL/g)は、35℃のo−クロロフェノール溶液で測定した。 原料の固有粘度については、ポリエステル原料ペレットについての測定値であり、ポリエステル層Aとポリエステル層Bを構成するポリエステルA、ポリエステルBの固有粘度については、フィルムを製膜する工程中、ダイより押し出された樹脂を各々個別に採取し、測定した値を用いた。ポリエステルA、ポリエステルBの固有粘度は、得られた積層フィルムの各層を採取して測定してもよい。積層ポリエステルフィルムの固有粘度は、得られた積層フィルムを所定量カットして得られた測定値である。
フィルムサンプルの各層について、1H−NMR測定より求めた。
(4−1)ポリエステル樹脂(ポリエステルA、ポリエステルB)
ポリエステルA、ポリエステルBそれぞれのペレットサンプル約10mgを測定用のアルミニウム製パンに封入して示差熱量計(TA Instruments社製、商品名「DSC2920 Modulated」)に装着し、25℃から20℃/分の速度で290℃まで昇温させ、290℃で3分間保持した後取り出し、直ちに氷の上に移して急冷した。このパンを再度示差熱量計に装着し、25℃から20℃/分の速度で昇温させて、それぞれのガラス転移温度Tg(単位:℃)及び融点Tm(単位:℃)を測定した。
なお、ポリエステル層A、ポリエステル層Bからそれぞれサンプルを約10mg採取し、同様の条件でTg、Tm及び結晶化エネルギーを求めても良い。
積層フィルム全体のサンプル約20mgを測定用のアルミニウム製パンに封入して示差熱量計(TA Instruments社製、商品名「DSC2920 Modulated」)に装着し、25℃から20℃/分の速度で昇温させて結晶化エネルギー(単位:J/g)を測定した。
100℃における10%、50%、100%の各伸長時応力と破断伸度は、測定装置としてチャック部を加熱チャンバーで覆った引張試験機(東洋ボールドウィン社製、商品名「テンシロン」)を用いて測定した。得られたポリエステルフィルムから、縦方向(MD)と横方向(TD)について、それぞれ長手方向100mm×幅方向10mmのサンプルを採取し、間隔を50mmにセットしたチャックに挟んで固定した。その際、引張試験機のチャック部分に設置されている加熱チャンバーにより、サンプルの存在する雰囲気下は100℃に保った。50mm/分の速度で引張り、試験機に装着されたロードセルで荷重を測定した。荷伸曲線の10%、50%、100%各々の伸長時の荷重を読取り、引張前のサンプル断面積で割って10%伸長時応力(F10)(単位:MPa)、50%伸長時応力(F50)(単位:MPa)、100%伸張時応力(F100)(単位:MPa)を計算した。また100℃における破断伸度は、破断時の伸度を読み取り求めた。
打点式厚み測定器(アンリツ(株)製)を用いて、フィルムの縦方向(MD)、及び横方向(TD)の厚みをそれぞれ以下の条件で測定し、それぞれの平均値をフィルム厚み(単位:μm)とし、その最大値と最小値の差をフィルム厚みで割った値を各方向における厚み斑(単位:%)とした。また表1に記載のフィルム厚みは、フィルム縦方向のフィルム厚み平均値とフィルム横方向のフィルム厚み平均値とを平均した値を示した。
サンプル長さ:縦方向(MD)・・・2m、横方向(TD)・・・3m
測定点数:各100点
得られた二軸延伸積層ポリエステルフィルムから10cm×10cmのサンプルを採取し、フィルム2軸延伸装置((株)井元製作所製)を用いて、100℃雰囲気下において縦方向(MD)を1.0倍で固定したまま、横方向(TD)に1.5倍延伸し、成形加工後のサンプルを得た。得られたサンプルを、打点式厚み測定器(アンリツ(株)製)を用いてフィルム厚みを測定し、計100点のデータを求めた。得られたデータのうち、最大厚み、最小厚みを求め、その差を成形加工後の厚み斑(μm)とした。
ポリエステル層A、ポリエステル層Bの層厚みは、フィルムの小片をエポキシ樹脂(リファインテック(株)製の商品名「エポマウント」)中に包埋し、Reichert−Jung社製Microtome2050を用いて包埋樹脂ごと50nm厚さにスライスし、透過型電子顕微鏡(LEM−2000)により加速電圧100KVで測定して求めた。
フィルムサンプルを用い、JIS K7105に準じて、ヘイズ測定機(日本電色工業(株)製、商品名「NDH−2000」)を使用して全光線透過率Tt(単位:%)と散乱光透過率Td(単位:%)とを測定し、以下の式から初期ヘイズ(単位:%)を算出した。
ヘイズ(%)=(Td/Tt)×100
内部を150℃にした熱風循環型のオーブン中に、測定方向に一定の間隔(約30cm)の評点をつけたフィルムサンプルを設置した。30分後に取り出したサンプルの評点間距離を測定し、下記式によって収縮率を算出した。
S=100×(L−L0)/L0
(S:熱収縮率(単位:%)、L:熱処理後の評点間間隔(単位:mm)、L0:熱処理前の評点間間隔(単位:mm))
JIS B0601に準じ、(株)小坂研究所製の高精度表面粗さ計 SE−3FATを使用して、針の半径2μm、荷重30mgで拡大倍率20万倍、カットオフ0.08mmの条件下にチャートを描かせ、表面粗さ曲線からその中心線方向に測定長さLの部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向とY軸として、粗さ曲線をY=f(x)で表わした時、下記式(5)で与えられた値をnm単位で表わした。また、この測定は、基準長を1.25mmとして4個測定し、平均値で表わした。
出発原料としてテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールを用い、常法によりエステル交換反応、重縮合反応を実施し、得られたポリマーを反応釜から吐出、冷却して、ポリエチレンテレフタレートのペレット(以下「PET」と略記する)を得た。得られたPETのガラス転移温度は80℃、融点は256℃、固有粘度は0.65dL/gであった。
上記で得られたPETとIA−PETを(PET)/(IA−PET)=67/33重量%となるように混合した混合物をポリエステルAとして単独で用い、一方IA−PETとNDC−PETを(IA−PET)/(NDC−PET)=50/50重量%となるように混合した混合物をポリエステルBとして用いて別々に乾燥し、表1に示す溶融押出温度に設定した単軸スクリュー押出機で溶融した後、ダイ内部で(PETとIA−PET混合物)|(IA−PETとNDC−PET混合物)|(PETとIA−PET混合物)の3層に溶融ポリマーを積層し、この状態で冷却ドラム上にキャスティングし、未延伸積層フィルムを得た。ポリエステル層Aには、層Aの重量を基準に、滑剤として平均粒子径1.2μmの真球状シリコーンを100ppm、平均粒子径0.1μmの真球状シリカを600ppm含有した。
延伸倍率と熱固定温度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様の方法で3層構成の二軸延伸積層フィルムを得た。得られた二軸延伸積層フィルムの構成と特性を表1に示す。
実施例1〜4で得られたフィルムは、100℃における破断伸度が100%を超えている為に成形性が良好であり、同時に伸長時応力が所定関係にあることからフィルム厚み斑が良好であり、成形加工後のフィルム厚み斑も良好であった。
延伸倍率と熱固定温度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様の方法で3層構成の二軸延伸積層フィルムを得た。得られた二軸延伸積層フィルムの構成と特性を表1に示す。
比較例1で得られたフィルムは、熱固定温度がポリエステルBの融点より10℃高いと同時に横延伸倍率が高すぎた為、100℃における破断伸度が100%に満たず、成形性に劣るものであった。
比較例2で得られたフィルムは横延伸倍率が低すぎ、フィルムの厚み斑に劣るものであった。また、F50とF10の差、F100とF50の差が小さくなり、成形加工後の厚み斑に劣るものであった。
比較例3で得られたフィルムは、ポリエステル層Aを構成するポリエステルの融点とポリエステル層Bを構成するポリエステルの融点に対して熱固定温度が高すぎたと同時に横延伸倍率が低すぎた為、フィルムの厚み斑に劣るものであった。また、F50とF10の差、F100とF50の差が小さくなり、成形加工後の厚み斑に劣るものであった。
Claims (3)
- 非配向構造のポリエステル層Bと、この層に接して両側に設けられた配向構造のポリエステル層Aとからなる二軸延伸積層ポリエステルフィルムであって、ポリエステル層Aを構成するポリエステルAの主たる成分がエチレンテレフタレート、ポリエステル層Bを構成するポリエステルBが全酸成分を基準として10〜30モル%の共重合成分を含む共重合ポリエチレンテレフタレートであり、かつポリエステルAの融点がポリエステルBの融点より15℃以上高く、該積層ポリエステルフィルムの長手方向または幅方向の少なくともいずれか一方向における100℃での10%伸長時応力、100℃での50%伸長時応力および100℃での100%伸長時応力の関係ならびに100℃での破断伸度が下記式(1)〜(5)を満たすことを特徴とする成形加工用二軸延伸積層ポリエステルフィルム。
7MPa≦F50−F10≦30MPa ・・・(1)
5MPa≦F100−F50≦25MPa ・・・(2)
19MPa≦F100≦70MPa ・・・(3)
100%≦EB≦400% ・・・(4)
7MPa≦F10≦17MPa ・・・(5)
(上式中、F10は100℃における10%伸長時応力(単位:MPa)、F50は100℃における50%伸長時応力(単位:MPa)、F100は100℃における100%伸長時応力(単位:MPa)、EBは100℃における破断伸度(単位:%)をそれぞれ表す) - ポリエステルBを構成する共重合成分が、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびジエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の成形加工用二軸延伸積層ポリエステルフィルム。
- 請求項1に記載の成形加工用二軸延伸積層ポリエステルフィルムを製造するに際して、
ポリエステルBから構成されるポリエステル層Bと、この層に接して両側に設けられたポリエステルAから構成されるポリエステル層Aとからなる積層ポリエステルフィルムを、
ポリエステルAの融点より低く、かつポリエステルBの融点Tm−3℃からTm+8℃の温度で熱固定処理を行なう、製造方法。
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