以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1から図5は、本実施形態に係る紙幣処理装置の構成を示す図であり、図1は、全体構成を示す斜視図、図2は、開閉部材を装置本体の本体フレームに対して開いた状態を示す斜視図、図3A及び図3Bは、挿入口から挿入される紙幣の搬送経路を概略的に示した右側面図、図4は、紙幣収容部に配設される押圧板を駆動するための動力伝達機構の概略構成を示す右側面図、そして、図5は、紙幣搬送機構を駆動するための駆動源及び駆動力伝達機構の概略構成を示す左側面図である。
本実施形態の紙幣処理装置1は、例えば、スロットマシン等の各種の遊技機に組み込み可能に構成されており、装置本体2と、この装置本体2に設けられ、多数の紙幣などを積層、収容することが可能な収容部(収容スタッカ;金庫)100とを備えている。この収容部100は、装置本体2に対して着脱可能であっても良く、例えば、図示されていないロック機構が解除された状態で、前面に設けられた取っ手101を引くことで、装置本体2から取り外すことが可能となっている。
本発明における紙幣処理装置1は、紙幣の他に、紙幣と等価値を有するバーコードを印刷した紙葉を処理する構成となっている。このようなバーコードを印刷した紙葉は、専用のプリンタによって、図16Aに示すように、紙幣と同サイズの紙に、価値情報(紙幣の金額に相当する情報)や発行日情報、発行場所情報等の各種情報を含んだバーコードを印刷することで作成され、紙幣処理装置1は、後述する紙幣読取手段によって、紙幣の真贋を識別すると共に、そのようなバーコードが印刷された紙葉の真贋を識別するようになっている。すなわち、紙幣処理装置1は、専用のバーコードが印刷された紙葉についても、紙幣と同様に取り扱い処理できるように構成されている。
前記装置本体2は、図2に示すように、本体フレーム2Aと、本体フレーム2Aに対して一端部を回動中心として開閉されるように構成された開閉部材2Bとを有している。そして、これら本体フレーム2A及び開閉部材2Bは、図3Aに示すように、開閉部材2Bを本体フレーム2Aに対して閉じた際、両者の対向部分に紙幣が搬送される隙間(紙幣搬送路3)が形成されると共に、両者の前面露出側に、前記紙幣搬送路3に一致するようにして、紙幣挿入口5が形成されるよう構成されている。なお、前記紙幣挿入口5は、紙幣の短い辺側から装置本体2の内部に挿入できるようにスリット状の開口となっている。
また、前記装置本体2内には、前記紙幣搬送路3に沿って、紙幣を搬送する紙幣搬送機構6と、紙幣挿入口5に挿入された紙幣を検知する挿入検知センサ7と、挿入検知センサ7の下流側に設置され、搬送状態にある紙幣の情報を読取る紙幣読取手段(第1センサ)8と、この紙幣読取手段8に対して、紙幣を正確に位置決めして搬送するスキュー補正機構10と、紙幣がスキュー補正機構を構成する一対の可動片を通過したことを検知する可動片通過検知センサ12と、搬送される紙葉のバーコードが前記紙幣読取手段8で読めなかったとき、すなわち印刷面が上面側となるように挿入された紙葉のバーコードの読取りを可能にするバーコードセンサ(第2センサ)88と、紙幣が紙幣収容部100に排出されたことを検知する排出検知センサ18とが設けられている。
以下、上記した各構成部材について、詳細に説明する。 前記紙幣搬送路3は、紙幣挿入口5から奥側に向けて延出しており、第1搬送路3Aと、前記第1搬送路3Aから下流側に向けて延出し、第1搬送路3Aに対して所定角度、下方側に向けて傾斜した第2搬送路3Bとを備えている。この第2搬送路3Bの下流側は、鉛直方向に向けて屈曲しており、その下流側端部には、紙幣収容部100に紙幣を排出する排出口3aが形成されて、ここから排出される紙幣は、鉛直方向に向けて、紙幣収容部100の導入口(受入口)103に送り込まれる。
前記紙幣搬送機構6は、紙幣挿入口5から挿入された紙幣を挿入方向に沿って搬送可能にすると共に、挿入状態にある紙幣を紙幣挿入口5に向けて差し戻し搬送可能とする機構である。この紙幣搬送機構6は、装置本体2内に設置された駆動源であるモータ13(図5参照)と、このモータ13によって回転駆動され、紙幣搬送路3に紙幣搬送方向に沿って所定間隔おいて配設される搬送ローラ対(14A,14B)、(15A,15B)、(16A,16B)、及び(17A,17B)を備えている。
前記搬送ローラ対は、紙幣搬送路3に一部が露出するように設置されて、いずれも紙幣搬送路3の下側に設置される搬送ローラ14B,15B,16B及び17Bがモータ13によって駆動されるローラとなっており、上側に設置される搬送ローラ14A,15A,16A及び17Aが、これらのローラに対して従動するピンチローラとなっている。なお、紙幣挿入口5から挿入された紙幣を最初に挟持して奥側に搬送する搬送ローラ対(14A,14B)は、図2に示すように、紙幣搬送路3の中心位置に1箇所設置されており、その下流側に順次配置される搬送ローラ対(15A,15B)、(16A,16B)、及び(17A,17B)については、紙幣搬送路3の幅方向に沿って、所定間隔をおいて2箇所設置されている。
また、上記した紙幣挿入口5の近傍に配置される搬送ローラ対(14A,14B)については、通常は、上側の搬送ローラ14Aが下側の搬送ローラ14Bから離間した状態となっており、紙幣の挿入が挿入検知センサ7によって検知されると、上側の搬送ローラ14Aが下側の搬送ローラ14Bに向けて駆動され、挿入された紙幣を挟持するようになっている。
すなわち、上側の搬送ローラ14Aについては、駆動源であるローラ昇降用モータ70(図6参照)によって、下側の搬送ローラ14Bに対して、当接/離間するように駆動制御される。この場合、スキュー補正機構10によって、挿入された紙幣の傾きを無くし紙幣読取手段8に対して位置合わせする処理(スキュー補正処理)が行われる際には、上側の搬送ローラ14Aは、下側の搬送ローラ14Bから離間して紙幣に対する負荷を解除し、スキュー補正処理が終了すると、再び、上側の搬送ローラ14Aが下側の搬送ローラ14Bに向けて駆動され、紙幣を挟持する。なお、駆動源については、モータ以外にもソレノイド等によって構成されていても良い。
また、前記スキュー補正機構10は、スキューの補正を果たす左右一対の可動片10A(片側のみ図示)を備えており、スキュー補正機構用のモータ40を駆動することで、左右一対の可動片10Aを接近するように移動させ、これにより、紙幣に対するスキューの補正処理が成される。
上記した紙幣搬送路3の下側に設置される搬送ローラ14B,15B,16B及び17Bは、図5に示すように、モータ13、及び各搬送ローラの駆動軸の端部に設置されるプーリ14C,15C,16C及び17Cを介して回転駆動される。すなわち、モータ13の出力軸には、駆動プーリ13Aが設置されており、上記した各搬送ローラの駆動軸の端部に設置されるプーリ14C,15C,16C及び17Cには、駆動プーリ13Aとの間で駆動ベルト13Bが巻回されている。なお、駆動ベルト13Bには、適所にテンションプーリが係合しており、弛みを防止している。
上記した構成により、モータ13が正転駆動されると、前記搬送ローラ14B,15B,16B及び17Bは同期して正転駆動され、紙幣を挿入方向に向けて搬送し、モータ13が逆転駆動されると、前記搬送ローラ14B,15B,16B及び17Bは同期して逆転駆動され、紙幣を紙幣挿入口5側に向けて搬送する。
前記挿入検知センサ7は、紙幣挿入口5に挿入された紙幣を検知した際に検知信号を発生するものであり、この検知信号が発せられると、モータ13が正転駆動され、紙幣を挿入方向に向けて搬送する。本実施形態の挿入検知センサ7は、搬送ローラ対(14A,14B)と、スキュー補正機構10との間に設置されており、光学式のセンサ、例えば、回帰反射型フォトセンサによって構成されているが、それ以外にも、機械式のセンサによって構成されていても良い。
また、前記可動片通過検知センサ12は、紙幣の先端が、スキュー補正機構10を構成する左右一対の可動片10Aを通過したことを検知した際に検知信号を発生するものであり、この検知信号が発せられると、モータ13の駆動が停止され、スキュー補正処理が成される。本実施形態の可動片通過検知センサ12は、前記紙幣読取手段8の上流側に設置されており、前記挿入検知センサと同様、光学式のセンサや機械式のセンサによって構成される。
また、前記排出検知センサ18は、通過する紙幣の後端を検知して、紙幣が紙幣収容部100に排出されたことを検知するものであり、第2搬送路3Bの下流側において、紙幣収容部100の受入口103の直前に配設されている。排出検知センサ18から検知信号が発せられると、モータ13の駆動が停止され、紙幣の搬送処理が終了する。この排出検知センサ18についても、前記挿入検知センサと同様、光学式のセンサや機械式のセンサによって構成される。
前記紙幣読取手段(第1センサ)8は、スキュー補正機構10によってスキューが補正された状態で搬送される紙幣(バーコードが印刷された紙葉)について、その紙幣情報(バーコード情報)を読取り、その有効性(真贋)を識別する。本実施形態では、紙幣読取手段8は、搬送される紙幣(バーコードが印刷された紙葉)の両面側から光を照射し、その透過光と反射光を受光素子で検知することで読取を行うラインセンサを備えた構成になっており、前記第1搬送路3Aに設置されている。
本実施形態に係る紙幣の真贋識別処理は、その識別精度を高めるように、搬送される紙幣の表面の印刷領域に、発光手段から所定波長の光を照射し、当該紙幣を透過した光の透過光データ、並びに反射した光の反射光データを取得し、これを予め記憶されている真正紙幣の基準データと比較することで成される。
この場合、真正の紙幣には、照射する光の波長(例えば、可視光や赤外光)によって、取得される画像データが異なる領域があることから、本実施形態では、この点に着目し、複数の光源によって異なる波長(本実施形態では、赤色光及び赤外光を照射する)の光を紙幣に照射し、その透過光と反射光を検出することで、真贋の識別精度をより高めるようにしている。すなわち、赤色光と赤外光では、波長が異なることから、波長の異なる複数の光による透過光データや反射光データを紙幣の真贋判定に用いると、真券と偽札との特定領域を通過する透過光や特定領域から反射する反射光では、透過率、反射率がそれぞれ異なるという性質がある。このため、複数の波長の光源を用いることで、紙幣の真贋の識別精度をより高めるようにしている。
なお、具体的な紙幣の真贋識別方法については、紙幣に照射する光の波長や照射領域により、様々な受光データ(透過光データ、反射光データ)を取得できるため、詳細に説明しないが、例えば、紙幣の透かし領域では、異なる波長の光でその領域の画像を見た場合、画像が大きく異なって見えることから、この部分を特定領域とし、当該特定領域における透過光データや反射光データを取得して、予め記憶手段(ROM)に記憶してある真券の同じ特定領域における正規データと比較して、識別対象となる紙幣が真券であるか偽札であるかを識別することが考えられる。このとき、金種に応じて特定領域を定めておき、この特定領域における透過光データや反射光データに所定の重み付けを設定して、真贋識別精度のさらなる向上を図ることも可能である。
そして、前記紙幣読取手段8は、後述するように、発光部を所定の間隔で点灯制御し、紙幣が通過する際の透過光及び反射光をラインセンサによって検知するものであることから、ラインセンサによって、所定の大きさを1単位とした画素に基づいた画像データを取得することが可能となる。この場合、ラインセンサによって取得される画像データは、後述する変換部によって、画素毎に、明るさを有する色情報を含んだデータに変換される。なお、変換部において変換される明るさを有する画素毎の色情報とは、濃淡値すなわち濃度値(輝度値)に対応するものであって、1バイト情報として、その濃度値に応じて、0から255の数値(0:黒〜255:白)が各画素に割り当てられている。このため、紙幣の所定の領域を抽出し、その領域に含まれる画素情報(濃度値)と、真券の同じ領域の画素情報とを用い、これらを適宜の相関式に代入して演算した相関係数により、真贋を識別することができる。
或いは、上記した以外にも、透過光データや反射光データから、例えばアナログ波形を生成し、この波形の形状同士の比較で、真贋を識別することも可能である。
上述したように、本発明における紙幣処理装置1は、紙幣以外にも、バーコードを印刷した紙葉を処理するよう構成されている。この場合、真贋を識別するに際して、紙幣読取手段8における読取りの特性は、紙幣の場合とバーコードを印刷した紙葉の場合とでは異なっている。
例えば、取得される画像の解像度に関しては、紙幣の読取りに要求される解像度と、印刷されたバーコードの読取りに要求される解像度を考慮すると、バーコードは、その線幅が狭いことから、紙幣と比較すると、高い解像度が要求される。換言すれば、紙幣の読取りに適した解像度では、バーコードの細い線幅を明確に識別することはできず、また、バーコードの識別に適した解像度では、紙幣の読取りに際しては、負荷が大きくなって処理速度が低下してしまう。
ところで、受光素子によって得られる画像の解像度については、識別対象物に照射される光の点灯間隔を短くすることで向上することが可能である。このため、本実施形態においては、紙幣を読取る場合と、バーコードを印刷した紙葉を読取る場合とで、発光部からの点灯間隔を変化させることで、それぞれの解像度を変えるようにしている。
また、バーコードを印刷した紙葉は、そのバーコードに赤外光を照射すると吸収して反射しない反面、赤色光に関しては反射するという特徴がある。本実施形態では、上述したように、紙幣の真贋の識別精度を向上するために、異なる波長の光を照射する複数の光源を設置していることに着目し、その複数の光源の中から、バーコードの識別に適した光源を選択し、必要のない光源については、消灯するように制御している。
ここで、紙幣読取手段8の構成について、図2及び図3Aを参照して詳細に説明する。
上記した紙幣読取手段8は、開閉部材2B側に配設され、搬送される紙幣の上側に赤外光及び赤色光を照射可能とした第1発光部80aを具備した発光ユニット80と、本体フレーム2A側に配設された受発光ユニット81とを有している。
この受発光ユニット81は、紙幣(紙葉)を挟むようにして第1発光部80aと対向する受光センサを具備した受光部81aと、受光部81aの紙幣搬送方向両側に隣接して配設され、赤外光及び赤色光を照射可能とした第2発光部81bとを有している。
前記受光部81aと対向配置された第1発光部80aは透過用の光源として機能する。この第1発光部80aは、図2に示すように、一端に取り付けたLED素子80bからの光を、内部に設けた導光体80cを通して発光する合成樹脂製の矩形棒状体によって構成されている。このような構成の第1発光部は、受光部81a(受光センサ)と平行にライン状に配設されており、簡単な構成で、搬送される紙幣の搬送路幅方向全体の範囲に対して全体的に均一に照射することが可能となる。
前記受発光ユニット81の受光部81aは、紙幣搬送路3に対して交差方向に伸延し、かつ受光部81aに設けた図示しない受光センサの感度に影響を与えない程度の幅を有する帯状に形成された薄肉の板状に形成されている。なお、前記受光センサは、受光部81aの厚み方向の中央に、複数のCCD(Charge Coupled Device)をライン状に設けるとともに、このCCDの上方位置に、透過光及び反射光を集光させるように、ライン状にグリンレンズアレイ81cを配置した所謂ラインセンサとして構成されている。このため、真贋判定対象となる紙幣に向けて照射された第1発光部80aや第2発光部81bからの赤外光や赤色光の透過光あるいは反射光を受光し、受光データとして、その輝度に応じた濃淡データ(明るさの情報を含んだ画素データ)や、この濃淡データから二次元画像を生成することが可能となっている。
また、受発光ユニット81の第2発光部81bは反射用の光源として機能する。この第2発光部81bは、第1発光部80aと同様、一端に取り付けたLED素子81dからの光を、内部に設けた導光体81eを通して全体的に均一に照射可能とした合成樹脂製の矩形棒状体によって構成されている。この第2発光部81bについても、受光部81a(ラインセンサ)と平行にライン状に配設して構成されている。
前記第2発光部81bは、例えば45度の仰角で光を紙幣に向けて照射可能としており、紙幣からの反射光を受光部81aで受光するように配設されている。この場合、第2発光部81bから照射された光が受光部81aへ45度で入射するようにしているが、入射角は45度に限定されるものではなく、紙幣の表面に対して濃淡なく均一に光が照射できれば、その設置状態については適宜設定することができる。このため、第2発光部81b、受光部81aの配置については、紙幣処理装置の構造に応じて、適宜設計変更が可能である。また、前記第2発光部81bについては、受光部81aを挟んで両サイドに設置して、両側からそれぞれ入射角45度で光を照射するようにしている。これは、紙幣表面に傷や折皺などがある場合、これら傷や折皺部分に生じた凹凸に光が片側からのみ照射された場合、どうしても凹凸の部分においては光が遮られて陰になってしまう箇所が生じることがある。このため、両側から光を照射することにより、凹凸の部分において陰ができることを防止して、片側からの照射よりも精度の高い画像データを得ることを可能としている。もちろん、第2発光部81bについては、片方のみに設置した構成であっても良い。
なお、上記した発光ユニット80、受発光ユニット81の構成や配置などは、本実施形態に限定されるものではなく、適宜変形することが可能である。
また、前記バーコードセンサ(第2センサ)88は、第1搬送路3Aに対して屈曲形成されたる第2搬送路3B、詳細には、搬送ローラ対(16A,16B)と搬送ローラ対(17A,17B)との間に設置されており、光学式の反射型フォトセンサによって構成されている。このバーコードセンサ88は、図2及び図3Aに示すように、第2搬送路3Bの上方側に設置されており、搬送される紙幣や紙葉に対して上面側から光を照射するように構成されている。
このバーコードセンサ(第2センサ)88は、上述したように、搬送される紙葉のバーコードが紙幣読取手段(第1センサ)8で読めなかったとき(印刷面が上面側となるように挿入された紙葉)、そのバーコードの読取りを行う機能を有する。また、このバーコードセンサ88については、バーコードの読取り以外の機能を備えていても良い。例えば、後述するように、エスクロ位置に待機している紙幣や、バーコードが印刷された紙葉の移動を監視するような機能を別途、持たせても良い。
上記した紙幣などを収容する紙幣収容部100は、上記した紙幣読取手段8で真性と識別された紙幣(バーコードが印刷された紙葉を含む)を順次、積層、収容する。
図3Aから図5に示すように、紙幣収容部100を構成する本体フレーム100Aは、略直方体形状に構成されており、その前壁102aの内側には、付勢手段(付勢バネ)106の一端が取り付けられ、その他端には、上記した受入口103を介して送り込まれる紙幣を順次、積層する載置プレート105が設けられている。このため、載置プレート105は、前記付勢手段106を介して、後述する押圧板115側に向けて付勢された状態になっている。
本体フレーム100A内には、受入口103に連続するように、落下する紙幣をそのまま待機、保持させる押圧待機部108が設けられている。押圧待機部108の載置プレート側の両サイドには、鉛直方向に延出して一対の規制部材110が配置されている。この一対の規制部材110の間には、載置プレート105上に紙幣が順次、積層されるに際して、押圧板115が通過するように、開口部が形成されている。
また、本体フレーム100A内の両サイド壁には、載置プレート105が付勢手段106によって押圧された際、載置プレートが当て付くように、突出壁が形成されている。この突出壁は、載置プレート105上に紙幣が順次、積層されて、前記付勢手段106によって載置プレートが付勢された際、最上の紙幣の両サイドを当て付け、積層される紙幣を安定して保持する役目を果たす。
さらに、本体フレーム100A内には、受入口103から押圧待機部108に落下した紙幣を載置プレート105に向けて押圧する押圧板115が配設されている。この押圧板115は、前記一対の規制部材110の間に形成された開口部を往復移動できる程度の大きさに構成されており、この開口部内に入り込んで、紙幣を載置プレート105に押し付ける位置(押圧位置)と、前記押圧待機部108を開放する位置(初期位置)との間で往復駆動される。この場合、押圧板115の押し込み動作によって、紙幣は撓みながら開口部を通過して、載置プレート105上に載置される。
前記押圧板115は、本体フレーム100A内に配設される押圧板駆動機構120を介して、上記したように往復駆動される。押圧板駆動機構120は、押圧板115を図3A及び図4の矢印A方向に往復移動可能となるように、両端が押圧板115に軸支された一対のリンク部材115a,115bを備えており、これらのリンク部材115a,115bはX字状に連結され、それぞれの反対側の端部は、垂直方向(矢印B方向)に移動可能に設置された可動部材122に軸支されている。この可動部材122には、ラックが形成されており、このラックには、押圧板駆動機構120を構成するピニオンが噛合している。
このピニオンには、図4に示すように、押圧板駆動機構120を構成する収容部側ギヤトレイン124が連結されている。この場合、本実施形態においては、図4に示すように、上述した装置本体2内に、駆動源(モータ20)と、このモータ20に順次噛合する本体側ギヤトレイン21が配設されており、紙幣収容部100を装置本体2に装着すると、本体側ギヤトレイン21が収容部側ギヤトレイン124に連結するようになっている。すなわち、収容部側ギヤトレイン124は、ピニオンと同軸上に配設されるギヤ124B、及びこれに順次噛合するギヤ124C,124Dを備えており、紙幣収容部100を装置本体2のフレーム2Aに対して着脱する際、ギヤ124Dが、本体側ギヤトレイン21の最終ギヤ21Aと噛合、離間するよう構成されている。
この結果、上記した押圧板115は、装置本体2に設けられたモータ20が回転駆動されることで、本体側ギヤトレイン21、及び押圧板駆動機構120(収容部側ギヤトレイン124、可動部材122に形成されるラック、及びリンク部材115a,115b等)を介して、矢印A方向に往復駆動される。
また、本体フレーム100Aには、前記受入口103から搬入される紙幣に対して接触可能な搬送部材150が設置されている。この搬送部材150は、搬入される紙幣に接触して、安定して紙幣を押圧待機部108の適正位置(押圧板115で紙幣を押圧した際、紙幣が左右に片寄ることなく、安定して押圧できる位置)に案内する役目を果たす。本実施形態では、この搬送部材は、押圧待機部108に臨むように設置されたベルト状の部材(以下、ベルト150とする)によって構成されている。
この場合、ベルト150は、紙幣に対して搬入方向に沿って延在するように設置されており、搬入方向の両端部に回転可能に支持された一対のプーリ150A,150Bに巻回されている。また、ベルト150は、受入口103の領域に回転可能に支持された軸方向に延出する搬送ローラ150Cと当接しており、受入口103に搬入された紙幣を挟持して、紙幣をそのまま押圧待機部108に案内するようにしている。さらに、本実施形態では、前記ベルト150は、紙幣の両サイドの表面に接触可能となるように、上記した押圧板115を挟むようにして左右一対設けられている。なお、ベルト150は、両端におけるプーリ150A,150Bの巻回以外に、中間位置でテンションプーリを当て付け、弛みを防止するようにしても良い。
前記一対のベルト150は、装置本体2内に設置される上述した複数の搬送ローラを駆動するモータ13によって駆動されるようになっている。具体的には、図5に示すように、モータ13によって駆動される上述した駆動ベルト13Bは、駆動力伝達用のプーリ13Dに巻回されており、このプーリ13Dに順次設置される動力伝達用のギヤトレイン13Eには、受入口103側に回転可能に支持されているプーリ150Aの支軸の端部に設置されたギヤトレイン153が噛合するようになっている。すなわち、紙幣収容部100が装置本体2に装着された際、ギヤトレイン13Eの最終ギヤには、ギヤトレイン153の入力ギヤが噛合するようになっており、一対のベルト150は、モータ13の回転駆動により、上述した紙幣搬送用の搬送ローラ14B,15B,16B,17Bと一体的に回転駆動されるようになっている。
上述したように、紙幣が紙幣挿入口5を介して内部に挿入されると、紙幣は、上記した紙幣搬送機構6によって、紙幣搬送路3内で移動して行く。紙幣搬送路3は、図3Aに示すように、紙幣挿入口5から奥側に向けて延出した第1搬送路3Aと、前記第1搬送路3Aから下流側に向けて延出し、第1搬送路3Aに対して所定角度傾斜した第2搬送路3Bとを備えており、この第2搬送路3Bには、不正行為等により、紙幣挿入口5側に向けて紙幣の搬送を阻止するシャッタ部材170が設置されている。
次に、上述した紙幣搬送機構6、紙幣読取手段8等の駆動部材の駆動を制御する制御手段200について、図6のブロック図を参照して説明する。
本実施形態に係る紙幣の真贋判定手法は、まず、紙幣、或いは、バーコードを印刷した紙葉(以下、紙葉類或いは識別対象物とする)が紙幣搬送機構6によって搬送された状態で、前記受発光ユニット81における第2発光部81bから識別対象物に光(赤色光)を照射し、その反射光を受光部(ラインセンサ)81aで受光して紙葉類の読取りを実行する。この読取りは、紙葉類の搬送処理が行われている間、所定の大きさを1単位とする画素毎に実行され、このようにして読取られた多数の画素(複数の画素)によって構成される画像データは、RAMなどの記憶手段に記憶される。なお、ここで記憶される複数の画素によって構成される画像データは、後述するように、変換部によって、画素毎に、明るさを有する色情報(濃度値)を含んでおり、1バイト情報として、その濃度値に応じて0から255の数値(0:黒〜255:白)が各画素に割り当てられる。
このように、ラインセンサで得られた画像を、変換部によって明るさを有する色情報(濃度値)を含む画素情報に変換することで、紙幣、及びバーコードを印刷した紙葉の真贋判定で、共通利用できる受光部及び発光部により、識別対象物を判別できるようになり、安価に紙幣、及びバーコードを印刷した紙葉の真贋判定が行えるようになる。
図6のブロック図に示す制御手段200は、上記した各駆動装置の動作を制御する制御基板210を備えており、この制御基板210上には、各駆動装置の駆動を制御すると共に、紙幣識別手段を構成するCPU(Central Processing Unit)220と、ROM(Read Only Memory)222と、RAM(Random Access Memory)224と、真贋判定部230とが実装されている。
前記ROM222には、紙幣搬送機構用のモータ13、押圧板駆動用のモータ20、スキュー補正機構用のモータ40、ローラ昇降用のモータ70等、各種駆動装置の作動プログラムや、真贋判定部230における真贋判定プログラム等の各種プログラム等、恒久的なデータが記憶されている。
前記CPU220は、ROM222に記憶されている前記プログラムに従って作動して、I/Oポート240を介して上述した各種駆動装置との信号の入出力を行い、紙幣処理装置の全体的な動作制御を行う。すなわち、CPU220には、I/Oポート240を介して、紙幣搬送機構用のモータ13、押圧板駆動用のモータ20、スキュー補正機構用のモータ40、ローラ昇降用のモータ70が接続されており、これらの駆動装置は、ROM222に格納された作動プログラムに従って、CPU220からの制御信号により動作が制御される。また、CPU220には、I/Oポート240を介して、挿入検知センサ7、可動片通過検知センサ12、排出検知センサ18、及びバーコードセンサ88からの検知信号が入力されるようになっており、これら検知信号に基づいて、上記した各種駆動装置の駆動制御が行われる。なお、バーコードセンサ88は、バーコードを印刷した紙葉が上向きの状態で搬送されたとき、そのバーコードの真贋を識別する機能も備えている。
さらに、CPU220には、I/Oポート240を介して、上述した紙幣読取手段8における受光部81aから、識別対象物に照射された光の透過光や反射光に基づく検知信号が入力されるようになっている。
前記RAM224には、CPU220が作動する際に用いるデータやプログラムが一時的に記憶されると共に、識別対象物である紙幣やバーコードが印刷された紙葉の受光データ(複数の画素によって構成される画像データ)を取得して一時的に記憶する機能を備えている。
前記真贋判定部230は、前記RAM224に格納された識別対象物の受光データに関し、画素毎に、明るさを有する色情報(濃度値)を含んだ画素情報に変換する変換部231と、前記変換部231で変換された画素情報を元にして、搬送された識別対象物が紙幣なのか、バーコードを印刷した紙葉なのかを判別する判別部232と、紙幣や紙葉に関する基準のデータを格納した基準データ記憶部233と、変換部231において濃度値を含む画素データと基準データ記憶部233に格納されている基準データとを比較し、真贋判定の処理を行う判定処理部235と、を備えている。
この場合、本実施形態では、基準データを、専用の基準データ記憶部233に記憶させているが、これを上記したROM222に記憶させておいても良い。また、比較対象とされる基準データについては、基準データ記憶部233に予め記憶させても良いが、例えば、真券を、紙幣搬送機構6を通して搬送させながら受光データを取得し、これを基準データとして記憶させても良い。
さらに、CPU220には、I/Oポート240を介して、上述した紙幣読取手段8における第1発光部80aと、第2発光部81bが接続されている。これら第1発光部80a及び第2発光部81bは、上記したROM222に格納された動作プログラムに従い、CPU220からの制御信号によって、発光制御回路260を介して、点灯間隔、及び消灯が制御される。すなわち、第1発光部80a及び第2発光部81bは、CPU220、ROM222、及び発光制御回路260によって構成される発光制御部によって、その点灯状態、並びに消灯が制御される。
具体的には、搬送される識別対象物に対して、第1発光部80a、及び第2発光部81bから所定の点灯間隔(第1の点灯間隔)で光を照射し、それが判別部232において紙幣と判別された場合、そのまま第1発光部80a、及び第2発光部81bからの点灯処理を続行する。また、判別部232において、バーコードを印刷した紙葉と判別された場合、第1発光部80a、及び第2発光部81bにおける赤外光を消灯すると共に、第2発光部81bにおける赤色光の点灯間隔が短くなるように(第2の点灯間隔)発光制御して照射を続ける。
なお、上述したように、バーコードを読取るに際しては、その線幅の最小幅(0.508mm程度)を識別する必要があり、紙幣を読取る場合と比較して、解像度を向上する(赤色光の点灯間隔を短くする)必要がある。本実施形態では、紙幣を読取るに際して必要とされる解像度(例えば、50dpiとされる)に対して、点灯間隔を1/4(200dpi)にして解像度を高め、バーコードを読取るようにしている。
また、前記バーコードセンサ88については、挿入される紙葉類に対し、常時、読取り処理を実行する。
次に、上述した制御手段200によって実行される紙幣処理装置1における紙幣の処理動作について、図7〜図13のフローチャートに従って説明する。
操作者が紙幣、或いはバーコードを印刷した紙葉(以下、これらを紙葉類と称する)を紙幣挿入口5に挿入する際、紙幣挿入口の近傍に設置される搬送ローラ対(14A,14B)は、初期状態において離間した状態にある(後述するST18,ST56参照)。また、押圧板115は、押圧板115を駆動する一対のリンク部材115a,115bが押圧待機部108に位置しており、紙葉類が一対のリンク部材115a,115bによって受入口103から押圧待機部108に搬入できない待機位置に設定されている。すなわち、この状態では、一対の規制部材110の間に形成された開口部に押圧板115が入り込んでいるため、開口部を介して紙幣収容部内に収容されている紙葉類を抜き取ることができない状態となっている。
さらに、搬送ローラ対(14A,14B)の下流側に位置するスキュー補正機構10を構成する一対の可動片10Aは、初期状態において、あらゆる紙葉類の引き抜きができないように最小幅(例えば一対の可動片10Aの間隔が52mm;後述するST17,ST57参照)に移動した状態にある。
上記した搬送ローラ対(14A,14B)の初期状態では、皺のある紙葉類であっても、操作者は容易に挿入することができる。そして、挿入検知センサ7によって紙葉類の挿入が検知されると(ST01)、上述した押圧板115の駆動用のモータ20を所定量逆転駆動し(ST02)、押圧板115を初期位置に移動させる。すなわち、挿入検知センサ7によって紙葉類の挿入が検知されるまでは、前記押圧板115は、一対の規制部材110の間に形成された開口部に移動された状態となっており、開口部を介して紙葉類が通過できないように設定されている。
押圧板115が待機位置から初期位置に移動されると、押圧待機部108は開放状態となり(図4参照)、紙葉類は、紙幣収容部100内に搬入可能な状態となる。すなわち、モータ20を所定量逆転駆動することで、押圧板115は、本体側ギヤトレイン21、及び押圧板駆動機構120(収容部側ギヤトレイン124、可動部材122に形成されるラック、及びリンク部材115a,115b)を介して、前記待機位置から初期位置に移動される。
また、上述したローラ昇降用モータ70を駆動し、上側の搬送ローラ14Aを下側の搬送ローラ14Bに当接するように移動させる。これにより、挿入された紙葉類は搬送ローラ対(14A,14B)によって挟持される(ST03)。
次いで、紙幣搬送路の開放処理が成される(ST04)。この開放処理は、図10に示すフローチャートが示すように、上述したスキュー補正機構用のモータ40を逆転駆動することで、一対の可動片10Aを互いに離間する方向に駆動することで成される(ST100)。このとき、一対の可動片10Aの位置を検知する可動片検知センサによって、一対の可動片10Aが所定位置(最大幅位置)に移動したことが検知されると(ST101)、モータ40の逆転駆動が停止される(ST102)。この搬送路開放処理により、一対の可動片10A内に紙葉類が進入できる状態になっている。なお、このST04の前段階では、紙幣搬送路3は、後述する搬送路閉鎖処理(ST17,ST57)によって閉鎖された状態にあるが、このように、紙葉類挿入前に紙幣搬送路3を閉じておくことで、例えば、不正目的などで紙幣挿入口から板状の部材を挿入して、ラインセンサなどの素子を破損させることを防止することができる。
次いで、紙幣搬送用のモータ13が正転駆動される(ST05)。紙葉類は、搬送ローラ対(14A,14B)によって装置内部に搬送され、スキュー補正機構10よりも下流側に配設されている可動片通過検知センサ12が紙葉類の先端を検知すると、紙幣搬送用のモータ13は停止される(ST06,ST07)。このとき、紙葉類は、スキュー補正機構10を構成する一対の可動片10A間に位置している。
引き続き、上述したローラ昇降用モータ70を駆動し、紙葉類を挟持した状態となっている搬送ローラ対(14A,14B)を離間させる(ST08)。このとき、紙葉類には、何等、負荷が作用していない状態となる。
そして、この状態でスキュー補正作動処理を行う(ST09)。このスキュー補正作動処理は、上述したスキュー補正機構用のモータ40を正転駆動することで、一対の可動片10Aを互いに接近する方向に駆動することで成される。すなわち、このスキュー補正作動処理は、図11のフローチャートに示すように、上述したモータ40を正転駆動することで、一対の可動片10Aを、互いに接近する方向に移動する(ST110)。この可動片の移動は、制御手段における基準データ記憶部に登録されている紙幣の最小幅(例;幅62mm)となるまで実行され、これにより、紙幣は、両側に当て付く可動片10Aによって、スキューが補正され、正確な中心位置となるように位置決めされる。
上述したようなスキュー補正作動処理が終了すると、引き続き、搬送路開放処理が実行される(ST10)。これは、上述したスキュー補正機構用のモータ40を逆転駆動することで、一対の可動片10Aを離間する方向に移動することで成される(図10のST100〜ST102参照)。
続いて、上述したローラ昇降用モータ70を駆動し、上側の搬送ローラ14Aを下側の搬送ローラ14Bに当接するように移動させ、紙葉類を搬送ローラ対(14A,14B)に挟持させる(ST11)。その後、紙幣搬送用のモータ13を正転駆動して紙葉類を装置内部に向けて搬送し、紙葉類が紙幣読取手段8を通過する際に、紙葉類の読取処理を開始する(ST12,ST13)。また、これに伴ってバーコードセンサ88が紙葉類の読取りを開始する(ST14)。図3Bには、このときの紙幣の位置が示されている。紙幣Mは、搬送ローラ対(15A,15B)に挟持され、その回転により搬送路3Aから3Bへと搬送される。図は紙幣Mの先端部分がバーコードセンサ88により検知さるところ示している。尤も、搬送される紙幣を含む紙葉類の大きさ(特に搬送方向の長さ)により、紙幣読取手段8での読取と、バーコードセンサ88による読取り開始のタイミングは異なってもよい。
紙葉類の読取処理においては、まず、紙幣/バーコードの判別処理が実行される(ST15)。この紙幣/バーコードの判別処理は、図12のフローチャートに示すように、まず、その識別対象物が、バーコードが印刷される紙葉の幅と一致するか否かが判別される(ST120)。すなわち、バーコードが印刷される紙葉についても、その幅については、所定国の紙幣(使用される紙幣)と同一に設定されていることから、その幅が一致しない場合、所定国以外の紙幣と判別し、後述する真贋判定処理(ST22)が実行される。
次に、紙幣読取手段8に搬送された識別対象物を所定長、読取る(ST121)。この所定長の読取りに際しては、図15Aのタイミングチャートに示すように、上記した第1発光部80a及び第2発光部81bを、紙幣の読取り状態に設定する。すなわち、第1発光部80a及び第2発光部81bにおける赤色光と赤外光の透過用の光源と、赤色光と赤外光の反射用の光源からなる4つの光源が、一定の間隔(第1の点灯間隔)で点灯、消灯を繰り返し、しかも、各光源の位相を重ねることなく、2つ以上の光源が同時に点灯することがないように点灯制御する。換言すれば、ある光源が点灯しているときには、他の3つの光源は消灯するように点灯制御する。これにより、本実施形態のように、1つの受光部81aであっても、各光源の光を一定間隔で検出し、赤色光の透過光及び反射光、赤外光の透過光及び反射光による識別対象物の印刷領域の濃淡データからなる画像を読取ることができる。
図15Cのタイミングチャートを用いて、より詳しく説明する。時刻t0において、第2発光部81bの赤色光が点灯し、少しタイムラグをおいて、時刻t1において受光部(ラインセンサ)81aが読み取りを開始する。時刻t2において、第2発光部81bの赤色光が消灯し、直ちにラインセンサ81aが読み取りを停止する。次に、時刻t3において、第2発光部81bの赤外光が点灯し、少しタイムラグをおいて、時刻t4においてラインセンサ81aが読み取りを開始する。時刻t5において、第2発光部81bの赤外光が消灯し、直ちにラインセンサ81aが読み取りを停止する。そして、時刻t6において、第1発光部80aの赤色光が点灯し、少しタイムラグをおいて、時刻t7においてラインセンサ81aが読み取りを開始する。時刻t8において、第1発光部80aの赤色光が消灯し、直ちにラインセンサ81aが読み取りを停止する。次に、時刻t9において、第1発光部80aの赤外光が点灯し、少しタイムラグをおいて、時刻t10においてラインセンサ81aが読み取りを開始する。時刻t11において、第1発光部80aの赤外光が消灯し、直ちにラインセンサ81aが読み取りを停止する。そして、第1の点灯間隔(t12−t0)をおいて再び時刻t12において、第2発光部81bの赤色光が点灯する。このように、各発光部が同時に発光することがないので、ラインセンサ81aにおける読み取り精度は向上する。一方、識別対象物は、この間に搬送されるので、読み取り位置が刻々と変わる。このため、点灯間隔が長いと、読み取り間隔も粗くなる。
次いで、上述した判別部232において、所定長読取った識別対象物が、紙幣かバーコードを印刷した紙葉かが判別される(ST122)。すなわち、判別部232では、所定長読取った画像に関し、前記変換部231で変換された画素情報(画素毎に濃度値を含んだ画素情報)を元にして、搬送された識別対象物が紙幣なのか、バーコードを印刷した紙葉なのかを判別する。具体的には、図16Aの模式図に示すように、識別対象物Sがバーコードを印刷した紙葉であれば、そのバーコードは、紙葉の中央領域に設けられているため、最初の10mm程度、読取った画素情報の平均値を求めると、その平均値は、絵柄や文字の領域が少ない(もしくは存在しない)ことから、白色系の度合いが強まり、紙幣の場合よりも大きくなる。このため、識別対象物を搬送して最初の10mm程度の反射光(赤色光)を取得することで、その識別対象物が紙幣なのか、バーコードを印刷した紙葉なのかを容易に判別することが可能となる。なお、もちろん、透過光を取得することでも、それがバーコードを印刷した紙葉であるか、紙幣であるかを判別することが可能である。
そして、識別対象物が紙幣と判別されれば、そのまま上記した第1の点灯間隔で第1発光部80a及び第2発光部81bの点灯制御を行い(ST122;Yes)、識別対象物がバーコードを印刷した紙葉と判別されれば(ST122;No)、第2発光部81bの点灯間隔を第2の点灯間隔に変更制御する(ST123)。また、ST123の処理に伴い、第1発光部80aを消灯(透過の赤色光及び赤外光の消灯)し、かつ第2発光部81bの赤外光を消灯する(ST124)。
すなわち、消灯される光については、バーコードを読取るに際しては不要な光源であるため、消灯制御する。この結果、図15Bのタイミングチャートに示すように、上記した第2発光部81bにおける赤色光のみが、点灯間隔が短くなった状態(紙幣の場合と比較すると1/4に点灯制御される)で照射制御され、線幅の細いバーコード情報であっても、解像度を向上した状態で、その情報を読取ることが可能となる。
そして、搬送される紙葉類が紙幣読取手段8を通過して、紙葉類の後端が、可動片通過検知センサ12によって検知されると(ST16)、紙幣搬送路3の閉鎖処理が実行される(ST17)。この処理においては、まず、図13のフローチャートに示すように、紙葉類の後端が、可動片通過検知センサ12によって検知された後、上述したモータ40を正転駆動することで、一対の可動片10Aを、互いに接近する方向に移動する(ST130)。次に、可動片検知センサによって、可動片10Aが所定位置(最小幅位置、例えば52mm)に移動したことが検知されると(ST131)、モータ40の正転駆動が停止される(ST132)。
この搬送路閉鎖処理により、一対の可動片10Aは、挿入可能なあらゆる紙葉類の幅よりも狭い最小幅位置(幅52mm)に移動されており、これにより、紙葉類の引き抜きを効果的に防止するようにしている。すなわち、このような紙幣搬送路の閉鎖処理を実行することで、挿入された紙葉類の幅よりも、可動片10A間の距離が狭くなり、操作者が不正目的で紙葉類を挿入口方向に向けて引き抜く等の行為を効果的に防止することが可能となる。
なお、この状態で、上述した可動片検知センサが、可動片10Aの移動を検知した際、操作者が何らかの不正行為を行っているとみなし、所定の処理を実行するようにしても良い。例えば、紙幣処理装置の動作を管理する上位装置に対して不正操作信号(異常検知信号)を送信したり、紙幣処理装置に報知ランプを設けておき、これを点滅させたり、その後に操作者によって入力される入力受付(ST24)の処理を有効化することなく、強制的に排出動作を行う等の処理を実行しても良い。或いは、紙幣処理装置の動作を無効(例えば、処理の停止処理、紙幣の排出処理など)にする等、適正な処理を行うようにしても良い。
また、上記した搬送路閉鎖処理(ST17)に引き続いて、上述したローラ昇降用モータ70を駆動し、紙葉類を挟持可能な状態となっている搬送ローラ対(14A,14B)を離間させる搬送ローラ対離間処理が行われる(ST18)。この搬送ローラ対離間処理を行うことで、操作者が誤って紙葉類を追加投入(二重投入)しても、紙葉類は、搬送ローラ対(14A,14B)による送り動作を受けることはなく、また、ST17において接近した状態にある一対の可動片10Aの前端に突き当たることから、紙葉類の二重投入動作を確実に防止することができる。
上記した紙幣搬送路の閉鎖処理と共に、紙幣読取手段8が紙葉類の後端までデータを読取ると、紙幣搬送用のモータ13を予め特定された所定量だけ駆動し、紙葉類を所定位置(エスクロ位置;紙幣読取手段8の中心位置から13mm、紙葉類の後端が下流側に搬送された位置とされる)で停止させ、このときに、上述した制御手段200の真贋判定部230において、基準データ記憶部233に記憶されている正規のデータを参照し、判定処理部235で紙葉類の真贋判定処理を実行する(ST19〜ST22)。
なお、このエスクロ位置は、バーコードセンサ88が、バーコードが上向きになって挿入された紙葉のバーコードの読取りが終了し、かつその紙葉を検知できる位置とされている。
そして、記したST22の真贋判定処理において、紙葉類が真券であると判定されると(ST23;Yes)、操作者の入力を受付ける(ST24)。これは、操作者が、サービスの提供(例えば、ゲーム装置であればゲーム開始に伴う受付処理)を受入れるべく、受入ボタンを押下する受入操作、及び、挿入した紙葉類の返却処理を行うべく、返却ボタンを押下する処理が該当する。
また、このST23、ST24の処理が実行される間、図14に示すような割り込み処理が実行される。この割り込み処理は、バーコードセンサ88が識別対象物の移動を検知すると(ST150;Yes)、それは、本来、エスクロ位置に停止している識別対象物が移動したということであり、何らかの不正な行為が成されているとみなし、装置の動作を無効化する処理(例えば、搬送機構の停止、紙葉類の排出、上位装置との取引処理の停止等)を実行する(ST151)。
そして、各種サービスの提供を受入れる操作が入力されると(ST25;Yes)、引き続き、この状態で紙幣搬送用のモータ13を正転駆動し、紙葉類を、紙幣収容部100に向けて搬送する(ST26)。
このST26の処理に際しては、バーコードセンサ88が識別対象物の存在を検知しており(ST27)、紙葉類の搬送処理の段階(紙葉類が移動する時間内)において、紙葉類の存在が確認されなければ、それは紙葉類の引き抜き等が行われたと判断し、装置の動作の無効化処理を実行する(ST27;No、ST40)。また、ST26の処理に際しては、バーコードセンサ88から紙葉類の移動する時間が特定されているため、その時間を検知しており(ST28)、その時間が経過した段階で(ST28;Yes)、バーコードセンサ88が識別対象物の存在を検知すれば、それは紙葉類が詰まったものと判断し、装置の動作の無効化処理を実行する(ST29;Yes、ST40)。
そして、ST26の処理における紙葉類の搬送に際しては、紙葉類の後端が排出検知センサ18によって検知されるまでは紙幣搬送用のモータ13は正転駆動され(ST30)、紙葉類の後端が排出検知センサ18によって検知されてから、紙幣搬送用のモータ13は所定量だけ正転駆動される(ST31,ST32)。
このST31、及びST32における紙幣搬送用のモータ13の正転駆動処理は、紙葉類が、装置本体2の紙幣搬送路3の下流側にある排出口3aから紙幣収容部100の受入口103に搬入され、前記一対のベルト150が、搬入される紙幣の両側表面に接触し、安定して押圧待機部108に案内される駆動量に対応している。すなわち、紙葉類の後端が排出検知センサ18によって検知された後、更に、所定量、紙幣搬送用のモータ13を正転駆動することで、前記一対のベルト150は、搬入される紙葉類に接触しつつ送り方向に駆動され、紙葉類を安定した状態で押圧待機部108に案内する。
そして、上記した紙幣搬送用のモータ13が停止した後、紙葉類を載置プレート105上に載置すべく押圧板115の駆動処理を実行し(ST33)、押圧処理が終了すると、押圧板115は再び待機位置に移動され、その位置で停止される。
また、上述した処理手順のST23の真贋判定処理において、挿入された紙葉類が真券でないと識別された場合、或いは、操作者によって返却ボタンが押下された場合(ST25;No)、搬送路開放処理を実行し(ST51、図10のST100〜ST102参照)、その後、紙幣搬送用のモータ13を逆転駆動し、搬送ローラ対(14A,14B)の挟持処理を実行した後、エスクロ位置に待機している紙葉類を、紙幣挿入口5に向けて搬送する(ST52,53)。そして、挿入検知センサ7が、紙幣挿入口5に向けて差し戻される紙葉類の後端を検知した際に、紙幣搬送用のモータ13の逆転駆動を停止すると共に、上述したローラ昇降用モータ70を駆動し、紙葉類を挟持した状態となっている搬送ローラ対(14A,14B)を離間させる(ST54〜ST56)。その後、搬送路閉鎖処理を実施(ST57,図13のST130〜ST132参照)すると共に、押圧板115の駆動用のモータ20を所定量正転駆動することで(ST58)、初期位置にある押圧板115を待機位置に駆動し、一連の処理が終了する。
上記した構成の紙幣処理装置1によれば、紙幣挿入口から挿入された紙葉類は、まず判別部232において、それが紙幣であるか、バーコードを印刷した紙葉であるかが判別される。そして、その判別結果に応じて、発光制御部220,222,260が、ラインセンサにおける解像度を変更すること、すなわち、紙幣又はバーコードを印刷した紙葉の真贋を判定するのに最適な解像度となるように、第1発光部80a及び第2発光部81bの点灯間隔を変更させるようにしている。従って、単に、発光部の点灯間隔を変更することで、共通のラインセンサを用いて紙幣の真贋判定、及びバーコードを印刷した紙葉の真贋判定が行えるため、安価に紙幣及びバーコードを付した紙葉類の真贋判定が行える紙幣処理装置が得られるようになる。
紙幣処理装置1の上述してきた実施例とは異なる別の実施例として、紙幣の処理動作について、図17〜図19のフローチャートに従って説明する。尚、図7、9−11、13−15Cは、共通するので、重複する説明は割愛する。
複数国の紙幣を受入可能に対応する場合、光を吸収し易い成分を含んだインクを印刷に利用した紙幣(例:米国ドル、図16B)や、光を吸収する成分が少ないインクを印刷に利用した紙幣(例:フィリピンペソ、図16C)が存在し、上述のような実施例の処理では紙幣とバーコード付きチケットの判別が困難になる場合がある。例えば、図16Bから16Dに示すように、米国ドル紙幣と、フィリピンペソ紙幣と、バーコード付きチケット(図16D)において、紙の大きさ(幅)がXmmと実質的に同一であれば、紙の大きさでは判別できないことになる。また、バーコート付きチケットにおいて、バーコードが表(図3Bでは、上面)に印刷されていれば、バーコードセンサ(第2センサ)88により読取可能であるが、裏(図3Bでは、下面)に印刷されていれば、バーコードセンサ88により読取ができない。
そこで、以下のような処理を行い各国紙幣に対応した識別装置を提供することができる。紙幣を含む紙葉類が紙幣挿入口5に挿入され(ST01、図7)、スキュー補正機構10において補正され(ST09、図7)、搬送路開放処理が実行される(ST10、図7)。
続いて、紙葉類を搬送ローラ対(14A,14B)に挟持させる(ST11、図17)。その後、紙葉類を装置内部に向けて搬送し、紙葉類が紙幣読取手段8を通過する際に、紙葉類の読取処理を開始する(ST12,ST13、図17)。そして、紙葉類の読取処理においては、まず、紙幣/バーコードの判別処理(1)が実行される(ST15、図17)。この紙幣/バーコードの判別処理は、図18のフローチャートに示すように、まず、その識別対象物が、バーコードが印刷される紙葉の幅と一致するか否かが判別される(ST211)。すなわち、バーコードが印刷される紙葉についても、その幅については、所定国の紙幣(使用される紙幣)と同一に設定されていることから、その幅が一致しない場合、所定国以外の紙幣と判別し、後述する真贋判定処理(ST22)が実行される。
次に、紙幣読取手段8に搬送された識別対象物を所定長(例えば、25mm)、読取る(ST212)。この所定長の読取りに際しては、図15Aのタイミングチャートに示すように、上記した第1発光部80a及び第2発光部81bを、紙幣の読取り状態に設定する。すなわち、第1発光部80a及び第2発光部81bにおける赤色光と赤外光の透過用の光源と、赤色光と赤外光の反射用の光源からなる4つの光源が、一定の間隔(第1の点灯間隔)で点灯、消灯を繰り返し、しかも、各光源の位相を重ねることなく、2つ以上の光源が同時に点灯することがないように点灯制御する。これにより、本実施形態のように、1つの受光部81aであっても、各光源の光を一定間隔で検出し、赤色光の透過光及び反射光、赤外光の透過光及び反射光による識別対象物の印刷領域の濃淡データからなる画像を読取ることができる。
次いで、上述した判別部232において、所定長読取った識別対象物が、紙幣かバーコードを印刷した紙葉かが判別される(ST213)。具体的には、図16Bから16Dの模式図に示すように、紙幣であれば、最初の25mm程度の読取で識別対象物が現れ、読取った画素情報は、25mmでは識別対象物が現れないバーコードの場合とは異なる。つまり、バーコードは、紙葉の中央領域に設けられているため、最初の25mm程度、読取った画素情報の平均値を求めると、その平均値は、絵柄や文字の領域が少ない(もしくは存在しない)ことから、白色系の度合いが強まり、紙幣の場合よりも大きくなる。バーコードが印刷された面を上下どちらに向けて紙葉を挿入したか事前に分からないため、識別対象物を備える紙葉類を搬送して最初の25mm程度の透過光を取得することで、その挿入された物が紙幣なのか、バーコードを印刷した紙葉なのかを容易に判別することが可能となる。
そして、識別対象物を備える紙葉類が紙幣と判別されれば、そのまま上記した第1の点灯間隔で第1発光部80a及び第2発光部81bの点灯制御を行い(ST213;Yes、図18)、紙幣であるという判別結果を記憶する。一方、識別対象物を備える紙葉類が紙幣の特徴を持たず、紙幣ともバーコード付きチケットとも判別できない場合(ST213;No、図18)、紙幣という判別結果は記憶されず、処理は図17のフローに戻る。尚、ここでは特に識別対象物を赤外光の透過によって先端から25mmを読取し、その画像から明らかに紙幣であるものを除く。赤外光の透過の画像を利用する理由は、紙幣の多くは赤外光を吸収するインクを使って印刷されているところ、バーコード付きチケットは、赤外光を吸収するインクが利用されていたとしても印刷領域自体が小さいため、その切り分けをするのがより容易だからである。但し、フィリピンペソのように赤外光に対する感度が低い紙幣も存在するため、後述する「紙幣/バーコード判別処理(2)」を行う。
すなわち、消灯される光については、バーコードを読取るに際しては不要な光源であるため、消灯制御する。この結果、図15Bのタイミングチャートに示すように、上記した第2発光部81bにおける可視光のみが、点灯間隔が短くなった状態(紙幣の場合と比較すると1/4に点灯制御される)で照射制御され、線幅の細いバーコード情報であっても、解像度を向上した状態で、その情報を読取ることが可能となる。また、可視光の透過の画像をここでは利用していないが、バーコード付きチケットの裏面は広告が印刷されている場合があり、紙幣として誤って判定する可能性があるからである。従って、バーコード付きチケットの裏面に印刷がされてない場合若しくはその他適合する条件であれば、可視光の透過の画像を利用できるので、本願の発明に含むことができる。
図17のメインフローに戻り、搬送される紙葉類が紙幣読取手段8を通過して、紙葉類の後端が、可動片通過検知センサ12によって検知されると(ST16)、紙幣搬送路3の閉鎖処理が実行される(ST17、図13参照)。そして、搬送ローラ対(14A,14B)を離間させる搬送ローラ対離間処理が行われる(ST18)。
上記した紙幣搬送路の閉鎖処理と共に、紙幣読取手段8が紙葉類の後端までデータを読取ると(ST19)、紙幣/バーコード判別処理(1)の判別結果を確認する(ST19−1)。ここで、判別結果が紙幣であれば(ST19−1;Yes、図17)、紙葉類をエスクロ位置に搬送する処理を行う(ST20)。一方、判別結果が紙幣でなければ(ST19−1;No、図17)、図19に示す紙幣/バーコード判別処理(2)工程に進む(ST19−2)。
紙幣/バーコード判別処理(2)では、バーコードセンサ88により取得したデータがバーコードによるものであるか否かを確認する(ST221)。バーコードによる情報の取得ができた場合(ST221;Yes)、紙葉類はそのバーコードの印刷を上にして挿入されたと判断し、処理をメインフローに戻す。一方、バーコードが確認できなかった場合(ST221;No)、紙幣読取手段8のラインセンサで読み取った画像がバーコードの特徴を備えるか否かを判断する(ST222)。例えば、可視光の反射で読み取った画像にバーコードの特徴を備える画像があれば、バーコードが印刷された面を下向きにして挿入したと判断してもよい。また、この紙幣読取手段8のラインセンサの読取は、図15Bのような発光制御を行っていないため、紙葉類の下面にあるバーコードを正確には読み取ることができない。しかし、紙葉類全体の可視光の反射画像を確認すれば、紙葉類の下側のバーコードの存在の有無は判別できるのである。また、バーコードの特徴を持っていないと判断された場合(ST222;No)、それは紙幣である可能性があるので、メインフローに戻り、後述する真贋判定(ST22)を実行する。
特徴を持つことから、バーコード付きチケットであると判定された場合(ST222;Yes)、バーコードを正確に読み取るため、一度紙葉類を差し戻す処理を行い、発光制御後に再度バーコードの読取を行う。具体的には、図10に示す搬送路開放処理を行う(ST223)。そして、紙幣搬送用モータを逆転駆動し(ST224)、紙幣読取手段8のラインセンサが紙幣の先端(逆向きに搬送されるため、搬送方向における先端が最後にこのラインセンサに検知される。図16A〜16D参照。)を検知するまで逆送を続ける(ST225、No)。この先端を検知した後(ST225、Yes)、紙幣搬送用モータ13を停止し(ST226)、発光部の点灯間隔を変更し(ST227)、反射の赤外光、透過の赤色光、そして、透過の赤外光を消灯する(ST228)。このようにして、バーコードの再読取を行うためにラインセンサの手前までバーコード付きチケットを差し戻し、各種発光部やセンサの準備を整える。
次に、バーコードを下面に印刷した紙葉類について、紙幣読取手段8のラインセンサによるバーコードの読取を可視光により開始する(ST229)。そこで、紙幣搬送用モータ13を正転駆動し(ST230)、可動片通過検知センサ12が紙幣の後端を検知するまで続ける(ST231)。その後、図13に示す搬送路の閉鎖処理を行い(ST232)、ラインセンサが紙幣の後端までデータ読取したことを確認して(ST233;Yes)、処理をメインフローに戻す。
紙幣/バーコードの判定処理後、図17に戻り、紙幣搬送用のモータ13を予め特定された所定量だけ駆動し(ST20)、紙葉類を所定位置(エスクロ位置;紙幣読取手段8の中心位置から13mm、紙葉類の後端が下流側に搬送された位置とされる)で停止させ(ST21)、このときに、上述した制御手段200の真贋判定部230において、基準データ記憶部233に記憶されている正規のデータを参照し、判定処理部235で紙葉類の真贋判定処理を実行する(ST22)。以降は、図9のフローに進むため、重複する記載を割愛する。
以上のように、別の実施例では、各国の紙幣に対応可能な紙幣処理装置を提供することができる。また、上記した実施形態では、識別対象物に対する読取り開始時は、紙幣の読取りに適した第1の点灯間隔で光を照射しており、発光制御部による点灯間隔の変更の制御は、バーコードと判別された場合に行えば良いため、発光制御部による無用な制御時間を無くすことで真贋判定に掛かる時間を抑えることが可能になる。この場合、識別対象物が線幅のピッチが狭いバーコードを印刷した紙葉の場合、第1の点灯間隔よりも短い第2の点灯間隔で光を照射するため、その解像度の向上が図れ、紙幣に対して光を照射する光源をそのまま用いて、バーコード情報を適正に読取ることが可能となる。
また、本実施形態では、複数の光源(赤色光、赤外光の複数の光源)によって真贋判定を行うため、紙幣の真贋の識別精度を向上することができる。更には、バーコードを印刷した紙葉の場合、単一の光源でも読取りが可能であることから、複数の光源を利用することによる無駄な発光制御が防止される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することが可能である。本発明は、紙幣読取手段8において、その読取対象物が紙幣の場合と、バーコードを印刷した紙葉の場合とで、紙幣に照射する光の発光の点灯間隔を変えるように制御するよう構成されていれば良く、具体的な真贋の識別方法や、用いられる光源の種類、設置状態については適宜変形することが可能である。また、紙幣処理装置内に設置される各種の駆動部材を駆動する駆動源、或いは、その駆動源からの動力伝達機構については、適宜変形することが可能である。
上記した実施例の紙幣処理装置によれば、発光部から識別対象物に向けて照射され、識別対象物からの光を受光部で受光することで、その識別対象物の真贋を判定することが可能となる。この場合、まず判別部において、識別対象物について、それが紙幣であるか、バーコードを印刷した紙葉であるかを判別する。そして、その判別結果に応じて、発光制御部が、受光部における解像度を変更すること、すなわち、紙幣又はバーコードを印刷した紙葉の真贋を判定するのに最適な解像度となるように発光部における点灯間隔を変更させる。このように、発光部の点灯間隔を変更することで、共通の受光部で紙幣の真贋判定、及びバーコードを印刷した紙葉の真贋判定が行えるため、安価に紙幣及びバーコードを付した紙葉の真贋判定が行える紙幣処理装置が得られるようになる。
また、前記発光制御部は、第1の点灯間隔で光を照射し、前記判別部により識別対象物がバーコードを印刷した紙葉と判別された場合、前記第1の点灯間隔よりも短い第2の点灯間隔で光を照射することができる。
このような構成では、識別対象物の読取り開始時は、第1の点灯間隔で光を照射しており、発光制御部による点灯間隔の変更の制御は、バーコードと判別された場合に行えば良く、発光制御部による無用な制御時間を無くすことで真贋判定に掛かる時間を抑えることが可能になる。また、識別対象物が線幅のピッチが狭いバーコードを印刷した紙葉の場合、第1の点灯間隔よりも短い第2の点灯間隔で光を照射するため、その解像度の向上が図れ、紙幣に対して光を照射する光源をそのまま用いて、バーコード情報を適正に読取ることが可能となる。
また、前記発光部は、複数の光源を備えており、前記発光制御部は、前記判別部によって判別された識別対象物に応じて、複数の光源の中から所定の光源を選択することができる。
このような構成では、識別対象物の識別に適した光源を選択できるため、識別精度の向上が図れるようになる。例えば、紙幣の場合、可視光、赤外光等の複数の光源を利用することで真贋判定精度を向上でき、バーコードを印刷した紙葉の場合、単一の光源でも読取りが可能であることから、複数の光源を利用することによる無駄な発光制御を防止することが可能になる。
また、前記受光部により受光された光を、所定の大きさを1単位とし、明るさを有する色情報を含んだ画素に変換する変換部を含んでおり、前記判別部は、前記変換部により変換された画素に基づいて前記識別対象物が紙幣か、バーコードを印刷した紙葉かを判別することができる。
このような構成では、紙幣、及びバーコードを印刷した紙葉の真贋判定で共通利用できる受光部、発光部により識別対象物を判別できるため、更に、安価に紙幣、及びバーコードを印刷した紙葉の真贋判定を行える紙幣処理装置が得られる。
また、上記した実施例の真贋判定処理方法は、搬送路を通過する識別対象物に対し光を照射する発光部と、前記発光部から照射され、前記識別対象物からの光を受光する受光部と、を備え、前記受光部で受光した光に基づいて、前記搬送路を通過する識別対象物が紙幣かバーコードを印刷した紙葉かを判別し、かつその真贋を判定するにあたり、前記搬送路を通過する識別対象物が、紙幣かバーコードを印刷した紙葉かを判別する判別工程と、前記判別工程によって判別した識別対象物に応じて、前記発光部から照射される光の点灯間隔を変更する点灯間隔変更工程と、を有することができる。
上記した実施例の真贋判定処理方法によれば、発光部から識別対象物に向けて照射され、識別対象物からの光を受光部で受光することで、その識別対象物の真贋を判定することが可能となる。この場合、まず判別工程において、識別対象物について、それが紙幣であるか、バーコードを印刷した紙葉であるかを判別する。そして、その判別結果に応じて、受光部における解像度を変更すること、すなわち、紙幣又はバーコードを印刷した紙葉の真贋を判定するのに最適な解像度となるように発光部における点灯間隔を変更させている。このように、発光部の点灯間隔を変更することで、共通の受光部で紙幣の真贋判定、及びバーコードを印刷した紙葉の真贋判定が行えるため、安価に紙幣及びバーコードを付した紙葉の真贋判定が行えるようになる。
また、前記点灯間隔変更工程は、搬送される識別対象物に対し第1の点灯間隔で光を照射し、前記判別工程によって識別対象物が紙幣であると判別した場合、第1の点灯間隔で光を照射し、バーコードを印刷した紙葉と判別した場合、搬送される識別対象物に対する光の照射を第2の点灯間隔に変更することができる。
このような構成では、判別工程における識別対象物の判別に際して、紙幣の真贋判定が可能な第1の点灯間隔で照射を行い、識別対象物が紙幣であれば、そのまま第1の点灯間隔で紙幣に対して光を照射して真贋判定を行う。また、判別工程において、識別対象物がバーコードを印刷した紙葉と判別されれば、それまでの第1の点灯間隔を第2の点灯間隔に変更して、その紙葉に光を照射して真贋判定を行うことから、発光部における発光の制御が容易になり、真贋判定に掛かる時間を抑えることが可能になる。
また、前記発光部は、複数の光源を備えており、前記判別工程によって判別された識別対象物に応じて、前記複数の光源の中から所定の光源を選択する選択工程を有することができる。
このような構成では、識別対象物の識別に適した光源を選択できるため、識別精度の向上が図れるようになる。例えば、紙幣の場合、可視光、赤外光等の複数の光源を利用することで真贋判定精度を向上でき、バーコードを印刷した紙葉の場合、単一の光源でも読取りが可能であることから、複数の光源を利用することによる無駄な発光制御を防止することが可能になる。
以上のように、安価に紙幣及びバーコードを付した紙葉の真贋判定が行える紙幣処理装置、並びにそのような紙幣処理装置に用いられる真贋判定処理方法が得られる。
本発明は、例えば、紙幣が挿入されたことで、商品やサービスを提供する各種の装置に組み込むことが可能である。