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JP5368143B2 - ポリイミド金属積層板及びその製造方法 - Google Patents

ポリイミド金属積層板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板などに使用されるポリイミド金属積層板とその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化や携帯化に伴い、回路基板材料として部品、素子の高密度実装が可能なフレキシブルプリント基板の利用が増大している。
フレキシブルプリント基板として用いられるポリイミド金属積層板の製造方法として、ポリイミド前駆体溶液を金属箔に直接塗布して成膜するキャスト法が知られているが、金属箔との線熱膨張係数の整合と、高接着性を同時に付与することは難しい。
そこで、高接着化のために、高線熱膨張係数、低ガラス転移温度である熱可塑性ポリイミドを接着層に用いた積層板の製造方法が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、耐熱性、吸湿性に劣る熱可塑性ポリイミド層を利用すると、低寸法安定性などの長期信頼性が低下する可能性がある。また、コア層である非熱可塑性ポリイミド層は線熱膨張係数が低いため、互いに接した状態にある熱可塑性ポリイミド層と非熱可塑性ポリイミド層との線熱膨張係数の差が大きくなる。この結果、例えば非熱可塑性ポリイミド層と金属箔との接着面側のみに熱可塑性ポリイミド層を用いた場合、ポリイミド金属積層板を作製後、金属箔をエッチングして得られるポリイミド樹脂(ポリイミドフィルム)は大きくカールしてしまう。これに対応する為には、非熱可塑性ポリイミド層の両側に熱可塑性ポリイミド層を積層させ、ポリイミド3層構造とする必要があり、この場合は耐熱性、吸湿性等のさらなる性能低下を招くことも考えられる。
そこで熱可塑性ポリイミドを用いず、高接着性、高耐熱性を有する接着層を用いた、ポリイミド2層構造を有するフレキシブルプリント基板が検討されている(特許文献2参照)。しかしながら、その方法は金属箔に接着層を塗工、乾燥後、コア層となるポリイミドフィルムを接着層に加熱ロールプレス機を用いてラミネートし、接着層とポリイミドフィルムとを熱圧着させ、最後に高温加熱する工程が必須であり、キャスト法に比べて、工程数が増えるだけでなく、別途加熱ロールプレス機が必要となり経済的でない。また使用されるポリイミドフィルムは、種類が限定されており、フレキシブルプリント基板の性能に大きな影響を与えるポリイミド層の設計自由度は低い。
一方、近年の高密度化に対応し、配線の微細化や寸法安定性の観点から、絶縁層の低吸湿化が必要とされており、従来低吸湿化を得るために、ポリイミド骨格内にエステル骨格を導入することが開示されている(特許文献3及び特許文献4参照)。しかしながら、この場合、高接着化のために高屈曲性を有する骨格の導入を行っており、これにより耐熱性の低下が見られることが考えられる。これに対応するため、高耐熱化のための剛直構造の導入も考えられるが、この場合は接着性の低下が懸念される。
以上より、ポリイミドフィルムが、銅箔同等の線熱膨張係数、高耐熱性、低吸湿性を同時に満たし、かつポリイミドフィルムと金属箔との高接着性を有するポリイミド金属積層板はあまり知られていないのが現状である。
特許第2746555号公報 特開2006−281517号公報 特開平6−239998号公報 特開2004−285364号公報
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、銅箔同等の線熱膨張係数、高耐熱性、低湿度膨張係数、高接着性を同時に有するポリイミド金属積層板を提供することを目的とする。
本発明のポリイミド金属積層板は、金属箔と、2層のポリイミド層からなる絶縁層と、を有するポリイミド金属積層板であり、前記絶縁層が前記金属箔側から式(1)、式(2)で表される反復単位を有するポリイミドを含有するポリイミドX層、ポリエステルイミドを含有するポリイミドY層の順に積層され、前記ポリイミドX層及び前記ポリイミドY層の線熱膨張係数がそれぞれ15ppm/℃〜25ppm/℃であることを特徴とする。
Figure 0005368143
(式(2)中、Aは2価の芳香族基である。)
本発明のポリイミド金属積層板においては、前記ポリイミド層と前記金属箔との接着強度が0.7N/mm以上であることが好ましい。
本発明のポリイミド金属積層板においては、前記絶縁層の湿度膨張係数が10ppm/%RH以下であり、ガラス転移温度が360℃以上であることが好ましい。
本発明のポリイミド金属積層板においては、前記ポリイミドY層が、式(3)で表される反復単位を有するポリエステルイミドであることが好ましい。
Figure 0005368143
(式(3)中、Arは式(4)、式(5)で表される4価の芳香族基であり、Bは2価の芳香族基である。)
Figure 0005368143
Figure 0005368143
(式(5)中、Rは水素原子または炭素数1から炭素数4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基を表す。)
本発明のポリイミド金属積層板においては、前記ポリイミドX層が、イミダゾール環含有化合物、オキサゾール環含有化合物、チアゾール環含有化合物、ピラゾール環含有化合物、トリアゾール環含有化合物、テトラゾール環含有化合物のいずれか一種類以上を含有することが好ましい。
本発明のポリイミド金属積層板においては、前記ポリイミドX層が、イミダゾール環含有化合物、オキサゾール環含有化合物のいずれか一種類以上を含有することが好ましい。
本発明のポリイミド金属積層板においては、前記金属箔の前記ポリイミドX層と接する面における十点平均粗さ(Rz)が1.2μm以下であることが好ましい。
本発明のポリイミド金属積層板の製造方法は、加熱または化学処理によりポリイミドX前駆体層及びポリイミドY前駆体層を共にイミド化することを特徴とする。
本発明のフレキシブルプリント配線板は、上記ポリイミド金属積層板を配線加工してなることを特徴とする。
本発明によれば、銅箔同等の線熱膨張係数、高耐熱性、低湿度膨張係数、高接着性を同時に有するポリイミド金属積層板が得られる。
以下、発明について具体的に説明する。
本発明に係るポリイミド金属積層板は、金属箔と2層のポリイミド層(ポリイミドX層及びポリイミドY層)からなる絶縁層を有し、積層の順番としては、金属箔、ポリイミドX層、ポリイミドY層の順であることを特徴とする。以下、各構成について説明する。
まず、本発明で用いる用語について説明する。
(1)ポリイミド前駆体
ジアミンとテトラカルボン酸二無水物が反応することにより得られる重合物をいい、加熱または脱水試薬を用いる化学的な処理によりイミド化することにより、ポリイミドとなる。以下、上記ポリイミドX層、ポリイミドY層に対応して、ポリイミドX前駆体、ポリイミドY前駆体という。
(2)ポリイミド前駆体溶液
ポリイミド前駆体が溶媒に溶解しているものをいう。以下、上記ポリイミドX層、ポリイミドY層に対応して、ポリイミドX前駆体溶液、ポリイミドY前駆体溶液という。
(3)ポリエステルイミド前駆体
骨格中にエステル骨格を有するジアミンまたはテトラカルボン酸二無水物のいずれか一種類以上を原料とし、ポリイミド前駆体の骨格中にエステル骨格を有する重合物をいう。
(4)ポリエステルイミド
ポリエステルイミド前駆体を、加熱または脱水試薬を用いる化学的な処理によりイミド化することにより得られるポリイミドのことをいう。
<ポリイミドX層>
本発明に係るポリイミド金属積層板は、金属箔と、ポリイミドX層が接するように積層されていることを特徴とする。
ポリイミドX層は、耐熱性、接着性、線熱膨張係数の観点から、式(1)、式(2)で表される反復単位を有するポリイミドを含有することを特徴とする。また線熱膨張係数、耐熱性等の観点から式(1)及び式(2)のモル比が、式(1)/式(2)=1/99〜99/1の割合であることが好ましく、10/90〜90/10の割合であることがより好ましく、30/70〜90/10の割合のモル比であることが特に好ましい。
Figure 0005368143
(式(2)中、Aは2価の芳香族基である。)
また式(2)中のAは公知の2価の芳香族基であれば特に限定されないが、原料入手性、線熱膨張係数の観点から、下記構造式群(a)で表される2価の芳香族基のいずれかから選択されることが好ましい。
Figure 0005368143
(式中、RからRは水素原子、メチル基を表し、それぞれ独立であり、同じであっても、異なっていても良い。)
またその中でも、イミダゾール環含有化合物を添加剤として用いた際のフィルムの脆弱化を防止する観点から、一般式(2)中、Aは下記構造式群(b)で表される2価の芳香族基のいずれかから選択されることが好ましい。また、添加剤にイミダゾール環含有化合物以外の含窒素環化合物(チアゾール環含有化合物、ピラゾール環含有化合物、トリアゾール環含有化合物、テトラゾール環含有化合物)を使用し、該添加剤の塩基性が強いためにフィルムの脆弱化が見られるような場合にも、これを防止するために、一般式(2)中のAは下記構造式群(b)のいずれかから選択されることが好ましい。
Figure 0005368143
さらに、耐熱性、接着性等の観点から、一般式(2)中、Aは下記構造式群(c)で表される2価の芳香族基のいずれかから選択されることが特に好ましい。
Figure 0005368143
本発明に係るポリイミドX層は、ポリイミド前駆体(以下、「ポリイミドX前駆体」ともいう)を加熱、もしくは脱水試薬を用いる化学処理などの公知の方法によりイミド化させることで形成される。
ポリイミドX層の要求特性、ポリイミドX前駆体の重合性を損なわない範囲で、パラフェニレンジアミンと併用可能な公知の芳香族ジアミンとしては、メタフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート、2−メチル−4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート、4−アミノフェニル−3’−アミノベンゾエート、2−メチル−4−アミノフェニル−3’−アミノベンゾエート、ビス(4−アミノフェニル)テレフタレート、ビス(4−アミノフェニル)イソフタレート、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホンなどが挙げられる。また各々の芳香族ジアミンは、2種類以上併用して用いてもよい。
ポリイミドX層の要求特性、ポリイミドX前駆体の重合性を損なわない範囲で、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と併用可能な芳香族テトラカルボン酸二無水物として、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p−メチルフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p−ビフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物等のテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。また、各々の芳香族テトラカルボン酸二無水物は2種類以上併用して用いてもよい。また、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物を、本発明の効果を損なわない範囲で用いてもよい。
本発明に係るポリイミド金属積層板の、金属箔とポリイミド層との接着性の観点から、ポリイミドX層は含窒素環化合物を含んでいることが好ましく、その中でもイミダゾール環含有化合物、オキサゾール環含有化合物、チアゾール環含有化合物、ピラゾール環含有化合物、トリアゾール環含有化合物、テトラゾール環含有化合物のいずれか一種類以上を含むことがより好ましく、イミダゾール環含有化合物、オキサゾール環含有化合物のいずれか一種類以上を含むことが特に好ましく、吸湿性、線熱膨張係数、接着性の観点から、オキサゾール環含有化合物であることが最も好ましい。
従来、イミダゾール環含有化合物を添加剤として用いることにより接着性が向上することが知られていたが、イミダゾール環含有化合物はイミダゾール環に由来する塩基性ため、ポリエステルイミドのエステル骨格を分解し、フィルムの脆弱化が見られた。そこで、本発明に係るポリイミド金属積層板のようにポリイミド2層構造とすることにより、イミダゾール環含有化合物を含むポリイミド層には、エステル骨格を含まないポリイミド層を用いることで、高接着化に寄与する含窒素環化合物と低吸湿性を有するポリエステルイミドを同時に用いることが可能となった。
また、ポリイミドX層中に含まれるオキサゾール環含有化合物は、公知のオキサゾール環含有化合物であれば特に限定されないが、その中でも耐熱性の観点から、ポリベンゾオキサゾール、もしくは、下記構造式群(d)で表されるベンゾオキサゾール環含有化合物のいずれかから選択することが好ましい。
Figure 0005368143
(式中、RからR13は水素原子、炭素数1から炭素数4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、チオール基、シアノ基を表し、それぞれ独立であり、同じであっても、異なっていても良い。Zはエーテル基、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基を表す。)
またさらに、耐熱性、吸湿性、線熱膨張係数の観点から、下記構造式群(e)で表されるベンゾオキサゾール環含有化合物のいずれかから選択することが好ましい。
Figure 0005368143
(式中、RからR13は水素原子、炭素数1から炭素数4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、チオール基、シアノ基を表し、それぞれ独立であり、同じであっても、異なっていても良い。Zはエーテル基、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基を表す。)
ポリイミドX層に含まれる上記含窒素環化合物は、ポリイミドX前駆体合成途中、ポリイミドX前駆体合成直後に反応系中に導入するか、もしくは、ポリイミドX前駆体合成後に、超音波洗浄機やオイルバスなどの利用により、加温しながら導入しても良い。ポリイミドX前駆体の合成完了は、ジアミンを溶解させた溶液中に、テトラカルボン酸二無水物投入し、付加重合を3時間〜6時間反応させ、十分な粘度上昇が見られたことをもって判断する。
含窒素環化合物の添加量は、ポリイミドX前駆体100質量部に対して、0.01質量部〜20質量部が好ましく、線熱膨張係数、湿度膨張係数、接着性の観点から、0.1質量部〜10質量部がより好ましい。
ポリイミドX前駆体は、前記のテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られる。ポリイミド前駆体を構成する繰り返し単位の規則性は、ブロック構造が含有されていても、あるいはランダム構造であってもよい。通常、製造にあたってテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の仕込み比を調節することによって、生成するポリイミドの分子量や末端構造を調節することができる。好ましい全テトラカルボン酸二無水物と全ジアミンのモル比は、0.90〜1.10である。
得られるポリイミドの末端構造は、製造時における全テトラカルボン酸二無水物と全ジアミンのモル仕込み比によって、アミンもしくは酸無水物構造となる。末端構造がアミンの場合は、カルボン酸無水物にて末端封止してもよい。これらの例としては、無水フタル酸、4−フェニルフタル酸無水物、4−フェノキシフタル酸無水物、4−フェニルカルボニルフタル酸無水物、4−フェニルスルホニルフタル酸無水物などが挙げられるが、これに限るものではない。これらのカルボン酸無水物を単独もしくは2種以上を混合して用いてもよい。
また、末端構造が酸無水物の場合は、モノアミン類にて末端封止してもよい。具体的には、アニリン、トルイジン、アミノフェノール、アミノビフェニル、アミノベンゾフェノン、ナフチルアミンなどが挙げられる。これらのモノアミンを単独もしくは2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に係るポリイミドX前駆体溶液に用いる溶媒としては、前記のポリイミドX前駆体と混合するものであればよく、例として、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラメチル尿素などが挙げられる。本発明に使用する好ましい溶媒は、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドンである。これらは単独、または2種以上を混合して用いることができる。
また、物性を損なわない範囲において、含窒素環化合物の他に、ポリイミドX前駆体溶液に含有する添加剤として、脱水剤、シリカなどのフィラー、及びシランカップリング剤やチタネートカップリング剤などの表面改質剤や、ポリイミドの硬化を促進するピリジンなどのイミド化剤などを加えても良い。
これらの溶媒の使用量には、特に制限はなく、ポリイミドX前駆体溶液の粘度などに応じて利用することができる。
溶媒中での固形分濃度に特に制限はない。固形分濃度とは、ポリイミドX前駆体溶液の総質量に対する全芳香族テトラカルボン酸二無水物成分と全ジアミン成分との質量の和の百分率である。好ましい固形分濃度は、5質量%〜35質量%であり、より好ましくは10質量%〜25質量%である。
付加重合条件については、従来行われているポリイミドX前駆体の付加重合条件に準じて行うことができる。具体的には、まず、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性雰囲気下、大気圧中でジアミン類を溶媒に0℃〜80℃にて溶解させ、40℃〜100℃にてテトラカルボン酸二無水物を、すみやかに加えながら、4時間〜8時間付加重合させる。これによりポリイミドX前駆体が得られる。ポリイミドフィルムの靭性およびワニスのハンドリングの観点から、ポリイミド前駆体溶液の粘度が0.02Pa・s〜10000Pa・sであることが好ましく、1Pa・s〜2000Pa・sであることがより好ましい。ポリイミド前駆体溶液の粘度は、コーン&プレート型回転粘度計(E型粘度計)を用い、23℃で計測した値である。
<ポリイミドY層:ポリエステルイミド>
本発明に係るポリイミド金属積層板は、金属箔に接するようにポリイミドX層が積層され、さらにポリイミドX層に接するようにポリイミドY層(ポリエステルイミド層)が積層されていることを特徴とする。
本発明に係るポリイミドY層は、ポリイミド前駆体(以下、「ポリイミドY前駆体」ともいう)を加熱、もしくは脱水試薬を用いる化学処理などの公知の方法によりイミド化させることで形成される。
ポリイミドY前駆体を重合する際には、イミド化後に形成されるポリイミドY層、本発明に係るポリイミド金属積層板における絶縁層の吸湿性の観点から、骨格中にエステル骨格を有するジアミンまたはテトラカルボン酸二無水物のいずれか一種類以上を原料として用いることが必須である。
そのため用いられるポリイミドY層は、ポリイミド骨格中にエステル基を含むポリエステルイミドであれば特に限定されないが、吸湿性、耐熱性、線熱膨張係数の観点から、式(3)中、Arが式(4)、式(5)で表される反復単位を有するポリエステルイミドであることが好ましく式(3)中、Arは式(4)、式(6)であることが好ましく、Arが式(4)であることが特に好ましい。
Figure 0005368143
(式(3)中、Arは式(4)、式(5)で表される4価の芳香族基であり、Bは2価の芳香族基である。)
Figure 0005368143
Figure 0005368143
(式(5)中、Rは水素原子または炭素数1から炭素数4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基を表す。)
Figure 0005368143
その中でも、引裂き強度、難燃性、吸湿性などの観点からポリイミドY層が、式(7)、式(8)で表される反復単位を有し、式(7)及び式(8)のモル比が、式(7)/式(8)=1/99〜99/1の割合であることが好ましく、式(7)及び式(8)のモル比が式(7)/式(8)=20/80〜80/20の割合がより好ましい。また、線熱膨張係数、弾性率の観点から、式(8)中、Bが式(9)で表される2価の芳香族基であることが特に好ましい。
Figure 0005368143
(式(8)中、Bは2価の芳香族基を表す。)
Figure 0005368143
ポリイミドY層の要求特性、ポリイミドY前駆体の重合性を損なわない範囲で、併用可能な芳香族テトラカルボン酸二無水物として、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p−メチルフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p−ビフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などのテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。また、各々の芳香族テトラカルボン酸二無水物は2種類以上併用して用いてもよい。また、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物を、本発明の効果を損なわない範囲で用いてもよい。
ポリイミドY層の要求特性、ポリイミドY前駆体の重合性を損なわない範囲で、併用可能な芳香族ジアミンとして、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート、2−メチル−4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート、4−アミノフェニル−3’−アミノベンゾエート、2−メチル−4−アミノフェニル−3’−アミノベンゾエート、ビス(4−アミノフェニル)テレフタレート、ビス(4−アミノフェニル)イソフタレート、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホンなどが挙げられる。また各々の芳香族ジアミンは、2種類以上併用して用いてもよい。
本発明におけるポリイミドY前駆体は、前記のテトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られる。ポリイミドY前駆体を構成する繰り返し単位の規則性は、ブロック構造が含有されていても、あるいはランダム構造であってもよい。
本発明に係るポリイミドY層は、本発明のポリイミドY前駆体を従来の公知技術によりイミド化することにより得られる。通常、製造に用いるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の仕込み比を調節することによって、生成するポリイミドの分子量や末端構造を調節することができる。好ましい全テトラカルボン酸二無水物と全ジアミンのモル比は、0.90〜1.10である。
得られるポリイミドの末端構造は、製造時における全テトラカルボン酸二無水物と全ジアミンのモル仕込み比によって、アミンもしくは酸無水物構造となる。末端構造がアミンの場合は、カルボン酸無水物にて末端封止してもよい。これらの例としては、無水フタル酸、4-フェニルフタル酸無水物、4−フェノキシフタル酸無水物、4−フェニルカルボニルフタル酸無水物、4−フェニルスルホニルフタル酸無水物などが挙げられるが。これに限るものではない。これらのカルボン酸無水物を単独もしくは2種以上を混合して用いてもよい。
また、末端構造が酸無水物の場合は、モノアミン類にて末端封止してもよい。具体的には、アニリン、トルイジン、アミノフェノール、アミノビフェニル、アミノベンゾフェノン、ナフチルアミンなどが挙げられる。これらのモノアミンを単独もしくは2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に係るポリイミドY前駆体溶液における溶媒としては、前記のポリイミドY前駆体と混合するものであればよく、例として、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラメチル尿素などが挙げられる。本発明に使用する好ましい溶媒は、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドンである。これらは単独、または2種以上を混合して用いることができる。
また、物性を損なわない範囲において、ポリイミドY前駆体溶液に含有する添加剤として、脱水剤、シリカなどのフィラー、及びシランカップリング剤やチタネートカップリング剤などの表面改質剤や、ポリイミドの硬化を促進するピリジン、イミダゾール、トリアゾールなどのイミド化剤などを加えても良い。
これらの溶媒の使用量には、特に制限はなく、ポリイミドY前駆体溶液の粘度などに応じて利用することができる。
溶媒中での固形分濃度に特に制限はない。固形分濃度とは、ポリイミドY前駆体溶液の総質量に対する全芳香族テトラカルボン酸二無水物成分と全ジアミン成分との質量の和の百分率である。好ましい固形分濃度は、5質量%〜35質量%であり、より好ましくは10質量%〜25質量%である。
付加重合条件については、従来行われているポリイミドY前駆体の付加重合条件に準じて行うことができる。具体的には、まず、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性雰囲気下、大気圧中でジアミン類を溶媒に0℃〜80℃にて溶解させ、40℃〜100℃にてテトラカルボン酸二無水物を、すみやかに加えながら、4時間〜8時間付加重合させる。これによりポリイミドY前駆体溶液が得られる。ポリイミドフィルムの靭性およびワニスのハンドリングの観点から、ポリイミド前駆体溶液の粘度が0.02Pa・s〜10000Pa・sであることが好ましく、1Pa・s〜2000Pa・sであることがより好ましい。ポリイミド前駆体溶液の粘度は、コーン&プレート型回転粘度計(E型粘度計)を用い、23℃で計測した値である。
<金属箔>
本発明のポリイミド金属積層板に使用される金属箔としては、種々の金属箔を使用することができるが、フレキシブルプリント基板用としては、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔などが好適に用いられる。これらの金属箔は、マット処理、メッキ処理、クロメート処理、アルミニウムアルコラート処理、アルミニウムキレート処理、シランカップリング剤処理などの表面処理を行ってもよい。フレキシブル基板が用いられる用途において、導電性などの観点から、該金属箔としては、銅箔が特に好ましい。
金属箔の厚みは、特に限定されないが、好ましくは35μm以下、より好ましくは18μm以下である。
本発明に係るポリイミド金属積層板に用いる金属箔とポリイミドが接する面の表面粗さは特に限定されないが、近年の電子材料の高密度化による微細配線化の観点から、低粗化金属箔を用いることが好ましい。即ち、金属箔のポリイミド層と接する面における十点平均粗さ(Rz)が1.2μm以下であることが好ましい。特に、表面の低粗化による加工時の視認性の観点からRzは、1.0μm以下が好ましく、0.7μm以下の金属箔がより好ましい。ここでRzは、JIS B0601:1994に規定された方法で測定された値である。
一般的に、金属箔を低粗度化した場合、粗度を施すことで得られるアンカー効果などが失われる、即ち物理的な接着作用が失われるため、金属箔のマット面が粗化された金属箔に比べて、金属箔とポリイミドフィルムとの高接着性は得難い。これに対し、本発明では、高接着性の非熱可塑性ポリイミドを接着層として用い、絶縁層全体としてポリイミド2層構造とすることにより、このような低粗度の金属箔を用いた場合においても、高接着性を達成することができる。
また金属箔にポリイミド層を積層するため、十点平均粗さは、ポリイミド層の金属箔と接する面側に保持されると考えられる。よって、ポリイミド金属積層板から、金属箔を除去し、ポリイミド層の金属箔と接する面側の粗度を接触式表面粗度測定機にて測定することで、ポリイミドフィルムと接していた面の金属箔の粗度とすることができる。
<ポリイミド金属積層板>
本発明のポリイミド金属積層板は、金属箔上に絶縁層である2層のポリイミド層が設けられていることを特徴とする。金属箔上にて2種類のポリイミド前駆体溶液を塗布、乾燥した後に、イミド化して絶縁層(ポリイミドフィルム)を形成することで、ポリイミド金属積層板を得ることができる。絶縁層全体の厚みは、特に限定されないが、好ましくは1μm〜100μm、より好ましくは3μm〜75μmである。
また、絶縁層を形成する2層のポリイミド層を、ポリイミドX層及びポリイミドY層とし、各々の厚みをt及びtとすると、厚みの比(t/t)は、吸湿性、接着性などの観点から、0.1〜200の範囲が好ましく、1〜100の範囲がより好ましく、2〜50の範囲であることが特に好ましい。
本発明に係るポリイミド金属積層板は、上記2層のポリイミド層X及びポリイミドY層がともに、高耐熱性を有しており、製造方法は、上記2層のポリイミド層を形成するポリイミド前駆体(ポリイミドX前駆体及びポリイミドY前駆体)を一度にイミド化させて、ポリイミド金属積層板を得ることができる。そのため、既製のポリイミドフィルムを用いていないため、積層板の性能に大きな影響を与えるポリイミド層の設計自由度が高い。また接着層とポリイミドフィルムを熱ラミネートする工程がないため、工程数の低減や特殊な装置の導入を必要とせず、簡易な工程、かつ経済的に製造することができる。
本発明に係るポリイミド金属積層板が有するポリイミドX層及びポリイミドY層は、銅箔との線熱膨張係数の整合性の観点から、50℃〜200℃における線熱膨張係数が15ppm/℃〜25ppm/℃であることが好ましい。また、ポリイミド金属積層板の金属箔をエッチングした後に得られるポリイミドフィルムのカール性の観点から、ポリイミドX層、ポリイミドY層は、50℃〜200℃における線熱膨張係数が15ppm/℃〜25ppm/℃であることが好ましい。また同様の理由から、ポリイミドX層とポリイミドY層の線熱膨張係数の差が5ppm/℃以下であることが好ましく、3ppm/℃以下であることがより好ましく、1ppm/℃以下であることが特に好ましい。
本発明に係るポリイミド金属積層板のポリイミド層と金属箔との接着強度は、耐久性、実装工程での取り扱いの観点から、0.7N/mm以上が好ましく、0.8N/mm以上がさらに好ましく、1.0N/mm以上が特に好ましい。
本発明に係るポリイミド金属積層板が有する絶縁層の湿度膨張係数は、寸法安定性、長期信頼性の観点から、10ppm/%RH以下が好ましく、8ppm/%RH以下がより好ましく、7ppm/%RH以下が特に好ましい。
本発明に係るポリイミド金属積層板が有するポリイミドフィルムのガラス転移温度は、耐熱性の観点から、350℃以上が好ましく、360℃以上がより好ましく、380℃以上が特に好ましい。
本発明に係るフレキシブルプリント配線板は、ポリイミド金属積層板を配線加工することにより作製でき、例えば、以下の工程により製造することができる。まず金属箔に、ドライフィルムレジストやレジストインキなどを用いてエッチングレジスト層を形成する。次いで現像を行い、エッチングレジスト層を所望の形状にパターニングする。現像により金属層が露出した部分を塩化銅や塩化鉄などの薬液で溶解させ、エッチングレジスト層を除去する。さらに、両面の金属層間の導通を行うための穴を開け、さらに穴の側面にめっきを施すことで両面を導通させる。
本発明に係るポリイミド金属積層板は、加熱、もしくは化学処理することで二層のポリイミド前駆体層を共にイミド化させることができる。
加熱によりイミド化する場合、ポリイミド前駆体層を200℃〜450℃に加熱してイミド化することができる。また、化学処理によってイミド化する場合、無水酢酸などの脱水剤を用い、室温〜300℃で反応することにより、イミド化することができる。
具体的には、以下の様にして製造することができる。まず、上述の金属箔の上に、ポリイミドX前駆体溶液(以下、溶液Aとする)、ポリイミドY前駆体溶液(以下、溶液Bとする)を塗布、乾燥させ、ポリイミド前駆体金属積層板を作製する。その後、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性雰囲気下にて、200℃〜400℃にて熱イミド化させることによりポリイミド層を形成することができる。
このようにして得られるポリイミド金属積層板は、金属、特に銅とポリイミド層との密着性が良好である。
溶液Aと溶液Bを塗布、乾燥する方法としては、以下のようなものが例として挙げられる。例えば、溶液Aを塗布、乾燥した後、溶液Aを乾燥し得られたポリイミド前駆体樹脂層の上に、溶液Bを塗布、乾燥する、もしくは、多層ダイコーターなどを用いて2種類のポリイミド前駆体溶液を同時に押し出すことにより塗布し、2層のポリイミド前駆体を一度に乾燥する方法等である。塗布方法としては、バーコーター、ロールコーター、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーターなどが挙げられる。
本発明においては、キャスト法を用いているので、吸水性を調整して低くすることが可能である。すなわち、低吸水組成のフィルムを実現することができる。このように、キャスト法を用いることにより、ポリイミドの設計の自由度を高めることができる。また、この方法によれば、製造工程の数を減少させることが可能である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。なお、物性値は以下に示す方法により測定した。
<ポリイミド前駆体溶液>
(ポリイミドX前駆体溶液合成例1:PAA−X1)
よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中にパラフェニレンジアミン(精工化学社製、以下PPDとする)75.33mmol、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(和歌山精化社製、以下ODAとする)25.11mmolを入れ、N−メチル−2−ピロリドン(和光純薬工業社製、以下NMPとする)281mLを加え、溶液を60℃に加温し溶解させた。溶解後に、この溶液に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(三菱化学社製、以下BPDAとする)101.96mmolを徐々に加えた。30分間攪拌することで、溶液粘度が急激に増加した。さらに4時間撹拌させ、均一で粘稠なポリイミド前駆体溶液(PAA−X1)を得た。得られたPPA−X1をGPCにて測定した結果、重量平均分子量はポリスチレン換算で198000であった。合成条件を表1に示す。
(ポリイミドX前駆体溶液合成例2:PAA−X2)
よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中にPPD30.13mmol、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(三井化学社製、以下APBとする)3.35mmolを入れ、NMP93mLを加え、溶液を60℃に加温し溶解させた。溶解後に、この溶液に、BPDA33.99mmolを徐々に加えた。30分間攪拌することで、溶液粘度が急激に増加した。さらに4時間撹拌させ、均一で粘稠なポリイミド前駆体溶液(PAA−X2)を得た。得られたPAA−X2をGPCにて測定した結果、重量平均分子量はポリスチレン換算で185000であった。合成条件を表1に示す。
(ポリイミドX前駆体溶液合成例3:PAA−X3)
よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中にPPD31.14mmol、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン(和歌山精化社製、以下BAPPとする)2.34mmolを入れ、NMP94mLを加え、溶液を60℃に加温し溶解させた。溶解後に、この溶液に、BPDA33.99mmolを徐々に加えた。30分間攪拌することで、溶液粘度が急激に増加した。さらに4時間撹拌させ、均一で粘稠なポリイミド前駆体溶液(PAA−X3)を得た。得られたPAA−X3をGPCにて測定した結果、重量平均分子量はポリスチレン換算で145000であった。合成条件を表1に示す。
(ポリイミドY前駆体溶液合成例1:PAA−Y1)
よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中に式(10)で表されるエステル構造を有するジアミン(以下BPIPとする)27.52mmol、式(11)で表されるエステル構造を有するジアミン(以下APABとする)27.52mmolを入れ、NMP299mLを加え、溶液を80℃に加温し溶解させた。溶解後に、この溶液に式(12)で表されるエステル構造を有するテトラカルボン酸二無水物(以下TABPとする)56.17mmolを徐々に加えた。30分間攪拌することで、溶液粘度が急激に増加した。さらに4時間撹拌させ、均一なポリイミド前駆体溶液(PAA−Y1)を得た。得られたPPA−Y1をGPCにて測定した結果、重量平均分子量はポリスチレン換算で146000であった。合成条件を表1に示す。
Figure 0005368143
Figure 0005368143
Figure 0005368143
(ポリイミドY前駆体溶液合成例2:PAA−Y2)
よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中にODA8.26mmol、APAB19.27mmolを入れ、NMP119mLを加え、溶液を80℃に加温し溶解させた。溶解後に、この溶液にTABP28.09mmolを徐々に加えた。30分間攪拌することで、溶液粘度が急激に増加した。さらに4時間撹拌させ、均一なポリイミド前駆体溶液(PAA−Y2)を得た。得られたPPA−Y2をGPCにて測定した結果、重量平均分子量はポリスチレン換算で72000であった。合成条件を表1に示す。
(ポリイミドY前駆体溶液合成例3:PAA−Y3)
よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中にODA6.23mmol、APAB35.29mmolを入れ、NMP191mLを加え、溶液を80℃に加温し溶解させた。その後、この溶液に式(13)で表されるエステル構造を有するテトラカルボン酸二無水物(以下MTAHQとする)42.37mmolを徐々に加えた。30分間攪拌することで、溶液粘度が急激に増加した。さらに4時間撹拌させ、ポリイミド前駆体溶液(PAA−Y3)を得た。得られたPPA−Y3をGPCにて測定した結果、重量平均分子量はポリスチレン換算で168000であった。合成条件を表1に示す。
Figure 0005368143
<ポリイミド金属積層板>
金属製の塗工台に、12μm厚の銅箔を、マット面側が表面になるように静置した。塗工台の表面温度を80℃に設定し、上述で得られたポリイミドX前駆体溶液をドクターブレードにて銅箔マット面に、熱硬化後の厚みが2μmになるように塗布した。その後、塗工台で7分静置、さらに乾燥器中、80℃で5分間静置後、タック性のないポリイミドX前駆体金属積層板を得た。再度、得られたポリイミドX前駆体金属積層板を塗工台に静置し、ポリイミドX前駆体層の上に、上述で得られたポリイミドY前駆体溶液をドクターブレードにて、熱硬化後の得られる絶縁層の厚みが25μm(熱硬化後、ポリイミドX層2μm+ポリイミドY層23μm)になるように塗布した。その後、塗工台で15分静置、さらに乾燥器中、80℃で20分間静置の後、タック性のないポリイミド前駆体金属積層板を得た。得られたポリイミド前駆体金属積層板をSUS製金属板上に耐熱性テープではりつけ固定し、窒素雰囲気下、クリーンオーブン中にて、昇温速度5℃/分にて、150℃で30分、200℃で1時間、350℃で1時間にてイミド化を行った。冷却後、SUS製金属板を取り外し、ポリイミド金属積層板を得た。
<ポリイミドフィルム>
得られたポリイミド金属積層板の銅箔を塩化第二鉄溶液(鶴見曹達社製、40ボーメ、塩化第二鉄37%以上)を室温、もしくは50℃以下の加熱条件下にてエッチングすることにより、膜厚25μmのポリイミドフィルムを得た。
<重量平均分子量:Mw>
ポリイミド前駆体溶液0.01gを精密天秤により計測し、10gの展開溶媒に溶解させた。展開溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド(和光純薬工業社製、液体クロマトグラフィー用)1Lに対し、リチウムブロマイド(アルドリッチ社製)2.61g、リン酸水溶液(和光純薬工業社製、純度85%)5.88gを溶解させ作製した。この溶液を10μmのフィルターを通してろ過した。その後、ガードカラムとして、TSK guard Column Super H−H(商品名 東ソー社製)、分取カラムとしてTSK−GEL SUPER HM−H(商品名 東ソー社製)を2本直列に繋いだGPC(日本分光社製)により、上記展開溶媒を用いて、流速0.5ml/分にて分子量を測定した。分子量は、ポリスチレンを用いて換算した。
<ガラス転移温度:Tg>
熱機械分析装置(TMA−50、島津製作所社製)を用いて、熱機械分析により、幅3mm、長さ18mm(チャック間長さ15mm)、厚み25μmのポリイミドフィルムを、荷重5g、昇温速度10℃/分、窒素雰囲気下(流量20ml/分)、温度50℃〜450℃の範囲における伸びの測定を行い、得られた曲線の変曲点からポリイミドフィルム(25μm厚)のガラス転移温度を求めた。
<線熱膨張係数:CTE>
熱機械分析装置(TMA−50、島津製作所社製)を用いて、熱機械分析により、幅3mm、長さ18mm(チャック間長さ15mm)、厚み25μmのポリイミドフィルムを、荷重5g、昇温速度10℃/分、窒素雰囲気下(流量20ml/分)、温度50℃〜450℃の範囲における伸びの測定を行い、50℃〜200℃の範囲でのフィルム伸びの平均値としてポリイミドフィルム(25μm厚)の線熱膨張係数を求めた。
<湿度膨張係数:CHE>
熱機械分析装置(TM−9400、アルバック理工社製)及び湿度雰囲気調整装置(HC−1)を用いて、幅3mm、長さ30mm(チャック間長さ15mm)、厚み25μmのポリイミドフィルムを、23℃、荷重5gにて湿度30%RHから湿度70%RHに変化させた際の伸びの測定を行い、湿度30%RHから湿度70%RHにおけるフィルムの伸び平均値としてポリイミドフィルムの湿度膨張係数を求めた。
<ピール強度:銅箔とポリイミド層との接着強度>
試験片の測定法についてはJIS C6471規格に準じて行った。試験片は、ポリイミド金属積層板を長さ15cm×幅1cmの大きさに切断し、マスキングテープを用いて1cmの中心幅1mmのマスキングを行い、上記と同様の条件下にて塩化第二鉄溶液を用いて銅箔をエッチングした。得られた試験片を乾燥器105℃にて1時間以上放置し乾燥させ、その後、厚み3mmのFR−4基板に両面粘着テープにて取り付けた。幅1mmの銅箔をポリイミドフィルムとの界面で引剥がし、アルミ製テープに張りつけ掴み代とし、試料を作製した。
得られた試料を引っ張り試験機(オートグラフAG-10KNI、島津製作所社製)に固定した。固定する際、確実に90°の方向に引き剥がすために治具をとりつけ、約50mm/分の速度にて50mm引き剥がした際の荷重を測定し、1mmあたりの接着強度として算出した。
(実施例1)
金属製の塗工台に、12μm厚の銅箔(USLP箔、日本電解社製、Rz=1.8μm)を、マット面側が表面になるように静置した。塗工台の表面温度を80℃に設定し、上述で得られたポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)をドクターブレードにて銅箔マット面に、熱硬化後の厚みが2μmになるように塗布した。その後、塗工台で7分静置、さらに乾燥器中、80℃で7分間静置後、タック性のないポリイミドX前駆体金属積層板を得た。再度、得られたポリイミドX前駆体金属積層板を塗工台に静置し、ポリイミドX前駆体層の上に、上述で得られたポリイミドY前駆体(PAA−Y1)溶液をドクターブレードにて、熱硬化後の得られる絶縁層の厚みが25μm(熱硬化後、ポリイミドX層2μm+ポリイミドY層23μm)になるように塗布した。その後、塗工台で15分静置、さらに乾燥器中、80℃で20分間静置し、ポリイミド前駆体金属積層板を得た。得られたポリイミド前駆体金属積層板をSUS製金属板上に耐熱性テープではりつけ固定し、窒素雰囲気下、クリーンオーブン中にて、昇温速度5℃/分にて、150℃で30分、200℃で1時間、350℃で1時間にてイミド化を行った。冷却後、SUS製金属板を取り外し、ポリイミド金属積層板を得た。
この金属ポリイミド積層板の銅箔を塩化第二鉄水溶液(鶴見曹達社製、40ボーメ、塩化第二鉄37%以上)を室温、もしくは50℃以下の加熱条件下にてエッチングすることにより、膜厚25μmの薄茶色のポリイミドフィルムを得た。
得られた金属ポリイミド積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例2)
ポリイミドY前駆体溶液として、実施例1に記載のPAA−Y1の代わりにPAA−Y2を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例3)
ポリイミドY前駆体溶液として、実施例1に記載のPAA−Y1の代わりにPAA−Y3を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例4)
金属製の塗工台に、12μm厚の銅箔(NA−DFF箔、三井金属社製、Rz=0.6μm)を、マット面側が表面になるように静置した。塗工台の表面温度を80℃に設定し、上述で得られたポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)をドクターブレードにて銅箔マット面に、熱硬化後の厚みが2μmになるように塗布した。その後、塗工台で7分静置、さらに乾燥器中、80℃で7分間静置後、タック性のないポリイミドX前駆体金属積層板を得た。再度、得られたポリイミドX前駆体金属積層板を塗工台に静置し、ポリイミドX前駆体層の上に、上述で得られたポリイミドY前駆体(PAA−Y1)溶液をドクターブレードにて、熱硬化後の得られる絶縁層の厚みが25μm(熱硬化後、ポリイミドX層2μm+ポリイミドY層23μm)になるように塗布した。その後、塗工台で15分静置、さらに乾燥器中、80℃で20分間静置し、ポリイミド前駆体金属積層板を得た。得られたポリイミド前駆体金属積層板をSUS製金属板上に耐熱性テープではりつけ固定し、窒素雰囲気下、クリーンオーブン中にて、昇温速度5℃/分にて、150℃で30分、200℃で1時間、350℃で1時間にてイミド化を行った。冷却後、SUS製金属板を取り外し、ポリイミド金属積層板を得た。
この金属ポリイミド積層板の銅箔を塩化第二鉄水溶液(鶴見曹達社製、40ボーメ、塩化第二鉄37%以上)を室温、もしくは50℃以下の加熱条件下にてエッチングすることにより、膜厚25μmの薄茶色のポリイミドフィルムを得た。
得られた金属ポリイミド積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例5)
式(14)で表されるオキサゾール環含有化合物(以下OXAとする)を添加剤として、上述のポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)の樹脂固形分に対して5質量部加えて、攪拌しながら超音波洗浄機を用いて溶解し、均一なポリイミドX前駆体ワニス組成物を得た。
得られたポリイミドX前駆体ワニス組成物を実施例1記載のPAA−X1の代わりに用いた以外は、実施例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
Figure 0005368143
(実施例6)
ポリイミドY前駆体溶液として、実施例4記載のPAA−Y1の代わりにPAA−Y2を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例7)
OXAを添加剤として、上述のポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)の樹脂固形分に対して5質量部加えて、攪拌しながら超音波洗浄機を用いて溶解し、均一なポリイミドX前駆体ワニス組成物を得た。
得られたポリイミドX前駆体ワニス組成物を実施例1記載のPAA−X1の代わりに用い、さらに、ポリイミドY前駆体溶液として実施例1記載のPAA−Y1の代わりにPAA−Y2を用いた以外は、実施例4と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例8)
ポリイミドY前駆体溶液として、実施例4記載のPAA−Y1の代わりにPAA−Y3を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例9)
OXAを添加剤として、上述のポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)の樹脂固形分に対して5質量部加えて、攪拌しながら超音波洗浄機を用いて溶解し、均一なポリイミドX前駆体ワニス組成物を得た。
得られたポリイミドX前駆体ワニス組成物を実施例1記載のPAA−X1の代わりに用い、さらに、ポリイミドY前駆体溶液として実施例1記載のPAA−Y1の代わりにPAA−Y3を用いた以外は、実施例4と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例10)
ポリイミドX前駆体溶液としてポリイミドX前駆体溶液合成例2で得られたPAA−X2を実施例1記載のPAA−X1の代わりに用いた以外は、実施例4と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例11)
OXAを添加剤として、上述のポリイミドX前駆体溶液(PAA−X2)の樹脂固形分に対して5質量部加えて、攪拌しながら超音波洗浄機を用いて溶解し、均一なポリイミドX前駆体ワニス組成物を得た。
得られたポリイミドX前駆体ワニス組成物を実施例1記載のPAA−X1の代わりに用いた以外は、実施例4と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例12)
ポリイミドX前駆体溶液としてポリイミドX前駆体溶液合成例3で得られたPAA−X3を実施例1記載のPAA−X1の代わりに用いた以外は、実施例4と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(実施例13)
OXAを添加剤として、上述のポリイミドX前駆体溶液(PAA−X3)の樹脂固形分に対して5質量部加えて、攪拌しながら超音波洗浄機を用いて溶解し、均一なポリイミドX前駆体ワニス組成物を得た。
得られたポリイミドX前駆体ワニス組成物を実施例1記載のPAA−X1の代わりに用いた以外は、実施例4と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(比較例1)
金属製の塗工台に、12μm厚の銅箔(NA−DFF箔、三井金属社製、Rz=0.6μm)を、マット面側が表面になるように静置した。塗工台の表面温度を80℃に設定し、上述で得られたポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)をドクターブレードにて銅箔マット面に、熱硬化後の厚みが25μmになるように塗布した。その後、塗工台で15分静置、さらに乾燥器中、80℃で20分間静置し、ポリイミド前駆体金属積層板を得た。得られたポリイミド前駆体金属積層板をSUS製金属板上に耐熱性テープではりつけ固定し、窒素雰囲気下、クリーンオーブン中にて、昇温速度5℃/分にて、150℃で30分、200℃で1時間、350℃で1時間にてイミド化を行った。冷却後、SUS製金属板を取り外し、ポリイミド金属積層板を得た。
この金属ポリイミド積層板の銅箔を塩化第二鉄水溶液(鶴見曹達社製、40ボーメ、塩化第二鉄37%以上)を室温、もしくは50℃以下の加熱条件下にてエッチングすることにより、膜厚25μmの薄茶色のポリイミドフィルムを得た。
得られた金属ポリイミド積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(比較例2)
ポリイミドX前駆体溶液としてPAA−X2を比較例1に記載のPAA−X1の代わりに用いた以外は、比較例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(比較例3)
ポリイミドX前駆体溶液としてPAA−X3を比較例1に記載のPAA−X1の代わりに用いた以外は、比較例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(比較例4)
比較例1に記載のポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)の代わりに、ポリイミドY前駆体溶液(PAA−Y1)を用いた以外は、比較例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(比較例5)
比較例1に記載のポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)の代わりに、ポリイミドY前駆体溶液(PAA−Y2)を用いた以外は、比較例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(比較例6)
比較例1に記載のポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)の代わりに、ポリイミドY前駆体溶液(PAA−Y3)を用いた以外は、比較例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(比較例7)
12μm厚銅箔として、NA−DFF箔の代わりに、USLP箔を用い、ポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)の代わりに、ポリイミドY前駆体溶液(PAA−Y1)を用いた以外は、比較例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(比較例8)
12μm厚銅箔として、NA−DFF箔の代わりに、USLP箔を用い、ポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)の代わりに、ポリイミドY前駆体溶液(PAA−Y2)を用いた以外は、比較例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
(比較例9)
12μm厚銅箔として、NA−DFF箔の代わりに、USLP箔を用い、ポリイミドX前駆体溶液(PAA−X1)の代わりに、ポリイミドY前駆体溶液(PAA−Y3)を用いた以外は、比較例1と同様の操作を行うことによりポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを得た。
得られたポリイミド金属積層板、ポリイミドフィルムを用いて、上記に示した測定法により物性の測定を行った。測定結果を表2に示す。
Figure 0005368143
Figure 0005368143
表2に示すように、本発明に係るポリイミド金属積層板は、ポリイミド層が単層である比較例1から比較例9と比較して低吸湿性、銅箔との高接着性を同時に付与することができる。その中でも、オキサゾール環含有化合物であるOXAを添加剤として導入した実施例5、実施例7、実施例9、実施例11、実施例13はより高接着性を得ることができる。
本発明のポリイミド金属積層板は、電子デバイスの配線基材、特にフレキシブルプリント配線板に好適に利用することができる。

Claims (9)

  1. 金属箔と、2層のポリイミド層からなる絶縁層と、を有するポリイミド金属積層板であり、前記絶縁層が前記金属箔側から式(1)、式(2)で表される反復単位を有するポリイミドを含有するポリイミドX層、ポリエステルイミドを含有するポリイミドY層の順に積層され、前記ポリイミドX層及び前記ポリイミドY層の線熱膨張係数がそれぞれ15ppm/℃〜25ppm/℃であることを特徴とするポリイミド金属積層板。
    Figure 0005368143
    (式(2)中、Aは2価の芳香族基である。)
  2. 前記ポリイミド層と前記金属箔との接着強度が0.7N/mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリイミド金属積層板。
  3. 前記絶縁層の湿度膨張係数が10ppm/%RH以下であり、ガラス転移温度が360℃以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポリイミド金属積層板。
  4. 前記ポリイミドY層が、式(3)で表される反復単位を有するポリエステルイミドであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のポリイミド金属積層板。
    Figure 0005368143
    (式(3)中、Arは式(4)、式(5)で表される4価の芳香族基であり、Bは2価の芳香族基である。)
    Figure 0005368143
    Figure 0005368143
    (式(5)中、Rは水素原子または炭素数1から炭素数4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基を表す。)
  5. 前記ポリイミドX層が、イミダゾール環含有化合物、オキサゾール環含有化合物、チアゾール環含有化合物、ピラゾール環含有化合物、トリアゾール環含有化合物、テトラゾール環含有化合物のいずれか一種類以上を含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のポリイミド金属積層板。
  6. 前記ポリイミドX層が、イミダゾール環含有化合物、オキサゾール環含有化合物のいずれか一種類以上を含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のポリイミド金属積層板。
  7. 前記金属箔の前記ポリイミドX層と接する面における十点平均粗さ(Rz)が1.2μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のポリイミド金属積層板。
  8. 加熱または化学処理によりポリイミドX前駆体層及びポリイミドY前駆体層を共にイミド化することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のポリイミド金属積層板の製造方法。
  9. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のポリイミド金属積層板を配線加工してなることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。

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