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JP5278741B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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JP5278741B2
JP5278741B2 JP2008321878A JP2008321878A JP5278741B2 JP 5278741 B2 JP5278741 B2 JP 5278741B2 JP 2008321878 A JP2008321878 A JP 2008321878A JP 2008321878 A JP2008321878 A JP 2008321878A JP 5278741 B2 JP5278741 B2 JP 5278741B2
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Description

本発明は、特に発泡防止性に優れたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含有する硬化性組成物に関するものである。
従来から窯業系サイディングなどの建築物の外壁防水シーリング材、塩化ビニルシート等の樹脂製シート、タイル、木質板などの建築用部材の接着剤あるいは塗り床材として、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含有する硬化性組成物が作業のしやすさ、硬化後の接着性の高さや、低モジュラスから高モジュラス(高伸びから低伸び)まで硬化後のゴム弾性物性を広範囲に調節できるなどの優れた点から広く用いられている。
しかし、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーは、イソシアネート基濃度が高かったり、硬化速度を速めたりした場合、大気中の水分(湿気)と反応し硬化する際、発生する炭酸ガスの量が多くなったり、急激に炭酸ガスが発生したりしたとき硬化物内部に気泡が生じ、そのため外観の悪化、伸びなどのゴム引張物性の低下、接着性の低下などの不具合が生じるという問題がある。
この問題を解決する手段として、本出願人は過去に、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに、ポリオールの珪酸エステルを潜在硬化剤として配合する技術を提案してきた(特許文献1、2および3参照)。そしてこれらの技術を利用して建築用シーリング材を製造し、各種建築の外壁目地に施工したところ、通常は発泡のない硬化シーリング目地を形成することができたが、戸建住宅などのサイディングで形成された外壁の目地に充填施工する工事において、春から夏の、気温25度以上の高温の日に、特に南面および西面の目地において、施工したシーリング材が発泡してしまうという不具合が発生し、より厳しい条件下での発泡防止性能が未だ不十分であり、問題が残っていることが分かった。
ところで、イソシアネート化合物にシリルアミン化合物を配合して炭酸ガスが発生しない湿気硬化性組成物を得る技術(特許文献4参照)、および特定の総不飽和度の低いポリアルキレンポリオールに基づくウレタンプレポリマーに、加水分解によりイソシアネート基と反応しうる活性水素を発生させるシリル基含有化合物を配合して炭酸ガスによる発泡の少ない湿気硬化性組成物を得る技術(特許文献5参照)が提案されているが、夏場のような高温、多湿で著しく発泡を起こしやすい厳しい条件下では依然として発泡防止効果が不十分であり、また貯蔵安定性も不十分であるという問題がある。
特開昭63−191820号公報 特開2004−189878号公報 特開2006−213781号公報 特開平09−249727号公報 特開2000−212239号公報
本発明は、上述の問題に鑑みて、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと湿気により加水分解して活性水素を再生することが可能な有機ケイ素化合物とを含む硬化性組成物において、春から夏の25℃以上の高温の日の建築物の南面や西面の外壁などのより厳しい条件下においても、硬化物に発泡を生じない発泡防止性に極めて優れた硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、先ず、外壁がサイディングで形成されている戸建の建築物について、春から夏の気温25℃以上の晴れた高温の日に、直射日光の当っている南面や西面の外壁の表面温度を測定したところ、60〜80℃の高温の厳しい条件になることが分かった。そしてこの外壁の表面温度は外壁の色が茶系などの色の濃いほど高い温度になることも分かった。これは色の濃いほど赤外線の吸収が大きいためと推察される。したがって、このような施工対象物の温度が60〜80℃の高温の厳しい条件化においても硬化物が発泡しないように、硬化性組成物の発泡防止性能をさらに改良する必要があり、鋭意研究した結果、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、湿気により加水分解して活性水素を再生することが可能な有機ケイ素化合物(B)とを含有する硬化性組成物において、低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の存在量を、硬化性組成物全体の1質量%以下に抑えることにより前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。これは、硬化性組成物に含有される低分子量の有機イソシアネート化合物(C)が1質量%を超えて存在すると、この有機イソシアネート化合物(C)は低分子量のため反応性が高く、前記のような厳しい条件においては、このイソシアネート基と湿気等の水分との反応の方が、有機ケイ素化合物(B)が加水分解し再生した活性水素含有化合物がウレタンプレポリマーのイソシアネート基と反応するより前に起こり、発泡を生じてしまうためと推察される。
すなわち本発明は、
(1)有機イソシアネート化合物(a)と第1の活性水素含有化合物(b−1)とを反応して得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、水分により加水分解して第2の活性水素含有化合物(b−2)を生成することが可能な有機ケイ素化合物(B)とを含有する硬化性組成物において、硬化性組成物中に存在する低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量が、硬化性組成物全体の1質量%以下であることを特徴とする硬化性組成物である。
そして本発明において、
(2)前記低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の数平均分子量が、1,000未満の場合、そして特に(3)前記有機イソシアネート化合物(C)がヘキサメチレンジイソシアネートの場合、発泡に対する悪影響が大きなため、これを硬化性組成物全体の1質量%以下にすることが有効である。
また、本発明において、
(4)前記低分子量の有機イソシアネート化合物(C)が、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中に残存する未反応の有機イソシアネート化合物(a)であり、その含有量をイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中に3質量%以下の量に低減させることが好ましい。
そして前記(4)項の条件を得るため、
(5)前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)が、有機イソシアネート化合物(a)と第1の活性水素含有化合物(b−1)とを、イソシアネート基のモル数/活性水素のモル数のモル比を2.0以下で反応して得られるものであることが好ましい。
また、
(6)前記第1の活性水素含有化合物(b−1)として、数平均分子量が3,000以上のポリオキシアルキレン系ポリオールを少なくとも使用することが好ましく、
また、
(7)前記有機イソシアネート化合物(a)が、ヘキサメチレンジイソシアネートであることが好ましい。
また、発泡防止性の効果を上げるため、
(8)前記第2の活性水素含有化合物(b−2)が、アルコール性水酸基含有化合物であることが好ましい。
そして、
(9)前記アルコール性水酸基含有化合物が、数平均分子量が1,000未満のポリオール化合物であることが好ましい。
また、本発明において、
(10)さらに、硬化促進触媒(D)を配合することが好ましく、
そして、
(11)前記硬化促進触媒が、金属キレート化合物であることが好ましい。
また本発明において、
(12)さらに、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性改良剤および着色剤の群から選ばれる1種または2種以上を添加剤として添加することが好ましい。
上述の構成をとることにより、本発明の硬化性組成物は、貯蔵安定性や硬化後のゴム弾性物性や接着性などの特性を維持しつつ、春から夏の気温25℃以上の高温の日の建築物の南面や西面の外壁のような、施工対象物の表面温度が60〜80℃になる厳しい条件下で施工しても、硬化物が発泡しない、さらに改善された発泡防止性能を有するという優れた効果を発揮する。
本発明の硬化性組成物について以下に詳しく説明する。
本発明の硬化性組成物は、後述するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と湿気により加水分解して活性水素を発生することが可能な有機ケイ素化合物(B)を含有するものであり、前述したように、春から夏の25℃以上の高温の日に、建築物の南面や西面の外壁などの厳しい条件化で施工しても、硬化物に発泡を生じないようにするためには、硬化性組成物中に存在する低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量をできるだけ少量に抑える必要がある。そのため低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量(存在量)は、硬化性組成物全体の1質量%以下にするのが好ましく、さらに0〜0.8質量%、よりさらに0〜0.5質量%に抑えるのが好ましい。もちろん低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量を0質量%にすることが最も好ましいが、これは後述するようにイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成の際に、活性水素に対してイソシアネート基過剰の条件で反応することにより、未反応の有機イソシアネート化合物(a)が少量残存してしまうため困難である。
低分子量の有機イソシアネート化合物(C)としては、具体的には、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成において残存する後述の未反応の有機イソシアネート化合物(a)が、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と共に硬化性組成物に含有されてしまうものが代表的なものとして挙げられるが、これ以外に硬化性組成物に対して後から添加するものも包含される。
低分子量の有機イソシアネート化合物(C)としては、後述するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成において使用される有機イソシアネート化合物(a)と同様のものが挙げられ、その数平均分子量が1,000未満、さらに500未満のものが、そして特にヘキサメチレンジイソシアネートが、発泡に悪影響を及ぼすものとして挙げられる。本発明において、数平均分子量および重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の分子量である。
次に、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)成分およびこれに残存する未反応の有機イソシアネート化合物(a)について説明する。イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)は、有機イソシアネート化合物(a)と第1の活性水素含有化合物(b−1)とを活性水素(基)に対してイソシアネート基過剰条件で反応させて得られるものであり、本発明の硬化性組成物において、硬化成分として含有されるものである。このウレタンプレポリマー(A)の合成の際、活性水素(基)に対してイソシアネート基過剰条件で反応させるため、未反応の有機イソシアネート化合物(a)が残存してしまう。そのため、この未反応の有機イソシアネート化合物(a)が、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)を硬化性組成物に含有させるに従い、低分子量の有機イソシアネート化合物(C)として硬化性組成物に含有されることになる。すなわち未反応の有機イソシアネート化合物(a)が低分子量の有機イソシアネート化合物(C)に相当し、発泡性に悪影響を及ぼすため、厳しい条件化においても発泡を防止するためには、未反応の有機イソシアネート化合物(a)の残存量(含有量)をできるだけ少量に抑える必要がある。イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中に残存する未反応の有機イソシアネート化合物(a)の含有量は、硬化性組成物中に含有される低分子量の有機イソシアネート化合物(C)を1質量%以下にするため3質量%以下が好ましく、さらに0〜2質量%が好ましい。なお、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)に後述する充填剤などを配合した場合、充填剤により薄められる以上に、硬化性組成物中の低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量が低下する場合が多いが、これは充填剤などの含有水分により低分子量の有機イソシアネート化合物(C)が反応することにより、低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量が低下するためと推察される。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中に残存する未反応の有機イソシアネート化合物(a)の含有量を3質量%以下に抑える方法としては、有機イソシアネート化合物(a)と第1の活性水素含有化合物(b−1)とを、イソシアネート基のモル数/活性水素(基)のモル数のモル比が2.0/1.0以下、好ましくは1.3〜1.9/1.0となる範囲で同時或いは逐次に反応させる方法が好適に挙げられるが、これ以外にイソシアネート基のモル数/活性水素(基)のモル数のモル比を2.0/1.0を超えた値で反応した後、未反応の有機イソシアネート化合物(a)を抽出やゼオライト等の多孔質物質に吸着させて除去するなどの方法も挙げられる。
また、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の含有量は0.3〜12.0質量%が好ましく、特に0.5〜5.0質量%が好ましい。イソシアネート基含有量が0.3質量%未満の場合は、プレポリマー(A)の粘度が高くなり硬化性組成物の塗布等の作業性が低下し、イソシアネート基含有量が12.0質量%を超える場合は、後述の有機ケイ素化合物(B)を使用しても、湿気との反応による炭酸ガスの発生を抑えることができなくなり、硬化物が発泡するため好ましくない。
このイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の製造方法としては、ガラス製やステンレス製などの反応容器に、有機イソシアネート化合物(a)と第1の活性水素含有化合物(b−1)とを仕込み、後述する反応触媒や有機溶剤の存在下、あるいは不存在下に、50〜120℃で反応させる方法などが挙げられる。この際、イソシアネート基が湿気と反応すると、得られるウレタンプレポリマー(A)が増粘するため、窒素ガス置換、窒素ガス気流下などの湿気を遮断した状態で反応を行うことが好ましい。
なお、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)は、分子内のイソシアネート基が大気中の水分(湿気)と室温で反応硬化することにより1液湿気硬化型として好適に使用することができる。
前記有機イソシアネート化合物(a)としては、有機ポリイソシアネートと、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の変性用として場合により用いる有機モノイソシアネートが挙げられ、さらに有機ポリイソシアネートとしては、イソシアネート基が芳香族炭素に結合している芳香族系ポリイソシアネートとイソシアネート基が脂肪族炭素に結合している脂肪族系ポリイソシアネートが挙げられる。
芳香族系ポリイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、あるいはこれらの混合物等のジフェニルメタンジイソシアネート類(MDI類);2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートあるいはこれらの混合物等のトルエンジイソシアネート類(TDI類);この他フェニレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族系ポリイソシアネートとしては、キシリレンジイソシアネート等の主鎖に芳香環を有する芳香脂肪族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート等の主鎖が鎖状の炭化水素からなる脂肪族ポリイソシアネート;シクロヘキサンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート等の主鎖に脂環を有する脂環族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
また、これらジイソシアネートのカルボジイミド変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、イソシアヌレート変性体の他、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDIまたはポリメリックMDIとも称す。)なども挙げられ、これらは単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、硬化後のゴム弾性や耐候性に優れている点で、芳香族系ポリイソシアネートの中ではMDI類が好ましく、芳香脂肪族ポリイソシアネートの中ではキシリレンジイソシアネートが、脂肪族ポリイソシアネートの中ではヘキサメチレンジイソシアネートが、脂環族ポリイソシアネートの中ではイソホロンジイソシアネートが、それぞれ好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネートが特に好ましい。
また、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の変性用として、場合により用いる有機モノイソシアネートとしては、n−ブチルモノイソシアネート、n−ヘキシルモノイソシアネート、n−オクタデシルモノイソシアネートなどの脂肪族系モノイソシアネートが挙げられる。
前記第1の活性水素含有化合物(b−1)としては、高分子ポリオールや高分子ポリアミンの他、場合により使用する鎖延長剤としての、低分子ポリオール、低分子アミノアルコール、低分子ポリアミン、或いはイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの変性用として場合により用いる高分子や低分子のモノオールなどが挙げられる。
高分子ポリオールとしては、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオキシアルキレン系ポリオール、炭化水素系ポリオール、動植物系ポリオール、これらのコポリオール、またはこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。
高分子ポリオールの数平均分子量は、1,000〜100,000、さらに1,000〜30,000、特に1,000〜20,000が好ましい。数平均分子量が1,000未満では、得られる硬化性組成物の硬化後の伸びなどのゴム弾性物性が低下し、100,000を超えると、得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の粘度が高くなり過ぎ、作業性が悪化するため好ましくはない。
ポリエステル系ポリオールとしては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロオルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸等のポリカルボン酸;これらポリカルボン酸の無水物;あるいはこれらポリカルボン酸のメチルエステルやエチルエステル等の低級アルキルエステルの1種以上と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール;ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン等の低分子ポリアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等の低分子アミノアルコールの1種以上との脱水縮合反応や脱アルコール反応で得られる、ポリエステルポリオールまたはポリエステルアミドポリオールが挙げられる。
また、低分子ポリオール、低分子ポリアミンまたは低分子アミノアルコールを開始剤として、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル(ラクトン)モノマーの開環重合で得られるラクトン系ポリエステルポリオールも挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、前述のポリエステルポリオールの合成に用いられるのと同様の低分子ポリオールとホスゲンとの脱塩酸反応、あるいは低分子ポリオールとジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネートなどとのエステル交換反応で得られるものが挙げられる。
ポリオキシアルキレン系ポリオールとしては、前述のポリエステル系ポリオールの合成に用いられるのと同様の低分子ポリオール、低分子ポリアミン、低分子アミノアルコール、ポリカルボン酸の他、ソルビトール、マンニトール、ショ糖(スクロース)、グルコース等の糖類系低分子多価アルコール類;ビスフェノールA、ビスフェノールF等の低分子多価フェノール類の一種以上を開始剤として、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等の環状エーテル化合物の1種以上を開環付加重合あるいは共重合(以下、「重合あるいは共重合」を(共)重合という。)させた、ポリオキシエチレン系ポリオール、ポリオキシプロピレン系ポリオール、ポリオキシブチレン系ポリオール、ポリオキシテトラメチレン系ポリオール、ポリ−(オキシエチレン)−(オキシプロピレン)−ランダムあるいはブロック共重合系ポリオール、さらに、前述のポリエステルポリオールやポリカーボネートポリオールを開始剤としたポリエステルエーテルポリオール、ポリカーボネートエーテルポリオールなどが挙げられる。また、これらの各種ポリオールと有機イソシアネートとを、イソシアネート基に対し水酸基過剰で反応させて、分子末端を水酸基としたポリオールも挙げられる。
ポリオキシアルキレン系ポリオールの1分子当たり平均してアルコール性水酸基の数は2個以上、さらに2〜4個、特に2〜3個が望ましい。
さらに、ポリオキシアルキレン系ポリオールは、その製造時に、水素化セシウム、セシウムメトキシド、セシウムエトキシド等のセシウムアルコキシド、水酸化セシウムなどのセシウム系化合物、ジエチル亜鉛、塩化鉄、金属ポルフィリン、ホスファゼニウム化合物、複合金属シアン化錯体など、なかでも亜鉛ヘキサシアノコバルテートのグライム錯体やジグライム錯体等の複合金属シアン化錯体を触媒として使用して得られる、総不飽和度が0.1meq/g以下、さらに0.07meq/g以下、特に0.04meq/g以下のものが好ましく、分子量分布(重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比=Mw/Mn)が1.6以下、特に1.0〜1.3の狭いものが、得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の粘度を低下でき、かつ得られる硬化組成物の硬化後のゴム弾性物性が良好となる点で好ましい。
また、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の変性用として、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等の低分子モノアルコールを開始剤として、前記プロピレンオキシド等の環状エーテル化合物を開環付加重合させたポリオキシプロピレン系モノオール等のポリオキシアルキレン系モノオールなどを場合により使用することもできる。
なお、前記ポリオキシアルキレン系ポリオールあるいはポリオキシアルキレン系モノオールなどの「系」とは、分子1モル中の水酸基を除いた部分の50質量%以上、さらに80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上がポリオキシアルキレンで構成されていれば、残りの部分がエステル、ウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ(メタ)アクリレート、ポリオレフィンなどで変性されていてもよいことを意味するが、水酸基を除いた分子の95質量%以上がポリオキシアルキレンから成るものが最も好ましい。
炭化水素系ポリオールとしては、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール;水添ポリブタジエンポリオール、水添ポリイソプレンポリオール等のポリアルキレンポリオール;塩素化ポリプロピレンポリオール、塩素化ポリエチレンポリオール等のハロゲン化ポリアルキレンポリオールなどが挙げられる。
ポリ(メタ)アクリレート系ポリオールとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を含有する(メタ)アクリレート単量体類と他の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体とを、ラジカル重合開始剤の存在下あるいは不存在下に共重合したものなどが挙げられる。
動植物系ポリオールとしては、ヒマシ油系ジオールなどが挙げられる。
鎖延長剤としては、前記のポリエステルポリオールの合成に用いられる低分子のポリオール類、ポリアミン類、アミノアルコール類の他、前述のポリオキシアルキレンポリオールで、数平均分子量が1,000未満の低分子量のもの、またはこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
前記の第1の活性水素含有化合物(b−1)として挙げた化合物は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができるが、これらのうち、得られる硬化性組成物のゴム弾性物性や接着性が良好な点で、高分子ポリオールが好ましく、さらにポリオキシアルキレン系ポリオールが好ましく、ポリオキシプロピレン系ポリオールが最も好ましい。
次に、本発明において用いられる、湿気により加水分解して第2の活性水素含有化合物(b−2)を生成(あるいは再生ともいう。)することが可能な有機ケイ素化合物(B)(以下、略して「有機ケイ素化合物(B)」と称す。)について説明する。有機ケイ素化合物(B)は、これを前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)に配合して得られる本発明の硬化性組成物を湿気等の水分に接触させたとき、有機ケイ素化合物(B)が水分と加水分解反応し、第2の活性水素含有化合物(b−2)を再生し、この再生した化合物(b−2)の活性水素とウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基とが反応することによりウレタン結合や尿素結合を形成し架橋して硬化することにより、いわゆる潜在硬化剤として機能するものである。前記第2の活性水素含有化合物(b−2)としては、アルコール性水酸基含有化合物またはアミノ基含有化合物が挙げられ、このうち加水分解し易く、発泡防止性能の効果が大きく、かつ得られる硬化性組成物の貯蔵安定性にも優れている点で、アルコール性水酸基含有化合物が好ましい。
前記有機ケイ素化合物(B)としては、下記一般式(I)で表される、アルコール性水酸基含有化合物の活性水素をシリル基で置換したR−O−Si結合、あるいは下記一般式(II)で表される、アミノ基含有化合物の活性水素をシリル基で置換したR−N−Si結合を有する化合物がそれぞれ挙げられる。
Figure 0005278741
Figure 0005278741
{式(I)および(II)中、R、Rは、それぞれアルコール性水酸基含有化合物の水酸基を除いた残基およびアミノ基含有化合物のアミノ基を除いた残基を示す。X、Yはアルコシキ基またはハロゲン原子を示すが、取り扱い易い点でアルコキシ基が好ましい。R、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、ビニル基あるいはグリシドキシ基等の官能基を有する炭素数3以上のアルキル基を示す。R、Rが複数の場合は同じ基であっても異なっていてもよい。Rは炭素数1〜15のアルキル基またはハロゲン置換アルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン置換アリール基、炭素数7〜20のアラルキル基またはハロゲン置換アラルキル基、あるいは−Si(Y3−j)R 基を示す。m、jは0または1〜3の整数である。n、kは1以上の整数を示し、2または3が好ましい。x、yはnx/yが1〜4の整数であることを満足する1以上の整数である。またx、yは式(I)の化合物を合成した時の使用原料のモル数に相当する整数である。}
そして、前述したように、一般式(I)または(II)に表す有機ケイ素化合物(B)は、一般式(III)または(IV)に表すように、水分により加水分解して、アルコール性水酸基含有化合物またはアミノ基含有化合物を再生し、これらの化合物が硬化剤となり、硬化性組成物中に共存するウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基が水分と反応する前に反応して、硬化性組成物が発泡することなく硬化する。そしてこの硬化性組成物において、前述したように低分子量の有機イソシアネート化合物(C)が1質量%を超えて共存していた場合、低分子の有機イソシアネート化合物(C)の方がウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基より反応性が高いため、有機イソシアネート化合物(C)のイソシアネート基が、再生したアルコール性水酸基含有化合物またはアミノ基含有化合物と反応する前に、水分と反応し炭酸ガスを発生することにより、有機ケイ素化合物(B)を使用していても発泡を生じてしまうと推察される。
Figure 0005278741
Figure 0005278741
{式(III)および(IV)中のR、R、R、R、R、X、Y、m、n、j、k、x、yは前記に同じである。}
前記有機ケイ素化合物(B)のなかでは、合成が容易で、発泡防止に効果が大きく、かつ得られる硬化性組成物の貯蔵安定性も良好な点で、一般式(I)に表すアルコール性水酸基含有化合物の活性水素基をシリル基で置換した化合物が好ましい。したがって加水分解して再生する第2の活性水素含有化合物(b−2)としては、一般式(III)に表すアルコール性水酸基含有化合物が好ましい。
本発明において、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と有機ケイ素化合物(B)との配合割合は、有機ケイ素化合物(B)の加水分解によって再生する第2の活性水素含有化合物(b−2)の活性水素が、ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基1モルに対して0.2〜2.0モル、さらに0.3〜1.0モルとなるように配合するのが好ましい。再生する活性水素が0.2モル未満の場合、過剰のイソシアネート基が水分と反応して発泡の原因となり、逆に、2.0モルを超えると分子末端が活性水素で止まってしまい高分子化できず、硬化後の接着性やゴム弾性などの諸物性が悪くなるため好ましくない。
一般式(I)に表される有機ケイ素化合物(B)は、下記一般式(V)に表されるように、アルコール性水酸基含有化合物とシリル化剤またはシランカップリング剤との脱アルコール反応または脱ハロゲン化水素反応により、一般式(II)に表される有機ケイ素化合物(B)は、下記一般式(VI)に表されるように、アミノ基含有化合物とシリル化剤またはシランカップリング剤との脱ハロゲン化水素反応により合成することができる。
Figure 0005278741
Figure 0005278741
{式(V)および(VI)中、R、R、R、R、R、X、Y、m、n、j、k、x、yは前記に同じである。}
一般式(V)または(VI)において、ハロゲン原子としてはClが好ましく、R、Rとしてはそれぞれ独立にメチル基、エチル基、ビニル基、官能基を有する炭素数3以上のアルキル基が好ましい。前記官能基としてはグリシドキシ基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基などのイソシアネート基と反応しない官能基が挙げられる。なお、本発明においては一般式(I)に表す加水分解してアルコール性水酸基含有化合物を生成する有機ケイ素化合物(B)をアルコール性水酸基含有化合物の珪酸エステルとも称す。
前記シリル化剤としては、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン等のクロロシラン;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルモノメトキシシラン、トリメチルモノエトキシシラン等のアルコキシシランまたはアルキルアルコキシシラン;ヘキサメチルシラザン等のシラザンなどが挙げられる。
前記シランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシランカップリング剤などを挙げることができる。これらは単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、加水分解後の生成物に接着付与効果もある点から、アルコキシシランカップリング剤が好ましく、特に3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
前記アルコール性水酸基含有化合物としては、再生してイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)を架橋する働きをする分子内に水酸基を2個以上有するポリオール化合物と、得られる有機ケイ素化合物(B)の粘度低下や再生してイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)が硬化するとき物性の変性の働きをさせるため場合により用いる分子内に水酸基を1個有する炭素数3個以上のアルキルモノオール化合物が挙げられるが、硬化後の物性の発現性が良好な点でポリオール化合物が好ましい。
ポリオール化合物としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等の1級水酸基のみからなるポリオール化合物、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ペンタンジオール、グリセリン、ポリオキシプロピレングリコール等の1級水酸基と2級水酸基からなるポリオール化合物などが挙げられる。これらは単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、再生したポリオールがウレタンプレポリマーのイソシアネート基と反応する速度が大きく、発泡防止の効果に優れている点で、分子量500以下、好ましくは分子量150以下の、1級水酸基のみからなる低分子量のポリオール化合物が好ましく、更にエチレングリコールまたはネオペンチルグリコールが好ましく、特にエチレングリコールが好ましい。
前記モノオール化合物としては、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ステアリルアルコールなどが挙げられる。
前記アミノ基含有化合物としては、分子内にアミノ基を2個以上有するポリアミン化合物と、硬化物の変性用として場合により用いる分子内にアミノ基を1個有するモノアミン化合物が挙げられるが、硬化後のゴム弾性物性を高める点で、ポリアミン化合物が好ましい。ポリアミン化合物としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルトリメチレンジアミン、N,N’−ジメチルテトラメチレンジアミン、N,N’−ジメチルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジメチルオクタメチレンジアミン、N,N’−ジメチルデカメチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−ビス(3−アミノプロピル)エーテル、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノシクロヘキサン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノシクロヘキサン、N,N’−ジメチルイソホロンジアミン、N,N’−ジメチル−o−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−m−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどが挙げられ、これらは単独または2種以上組み合わせて使用できる。
モノアミン化合物としては、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ステアリルアミン、メチルエチルアミン、ジエチルアミンなどが挙げられる。
次に、本発明における硬化促進触媒(D)について説明する。硬化促進触媒(D)は、前記有機ケイ素化合物(B)が、湿気等の水分と加水分解反応して第2の活性水素含有化合物(b−2)を再生する加水分解反応速度、さらに再生した化合物(b−2)の活性水素がイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基と反応して硬化する硬化速度を高めるため本発明の硬化性組成物に配合する添加剤の一種である。
前記硬化促進触媒(D)としては、酢酸マンガン、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、オクチル酸亜鉛、オクチル酸ビスマス、オクチル酸ジルコニウム等の、マンガン、鉄、銅、ビスマス、亜鉛、ジルコニウム、錫、鉛等の金属と、オクチル酸、ネオデカン酸、ステアリン酸、ナフテン酸等の有機酸との塩;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジネオデカネート、ジブチル錫ジステアレート、ジブチル錫ジオクトエート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジネオデカネート等の有機錫と有機酸との塩;ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、錫系のキレート触媒である旭硝子社のEXCESTARC−501等の錫キレート化合物の他、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アセチルアセトン第一コバルト、第二鉄トリス(アセチルアセトナート)、銅ビス(アセチルアセトナート)、マグネシウムビス(アセチルアセトナート)、亜鉛ビス(アセチルアセトナート)、マンガンビス(アセチルアセトナート)、チタントリス(アセチルアセトナート)、ジイソプロポキシチタンビス(アセチルアセトナート)等の金属キレート化合物などが挙げられる。これらは単独または2種以上組み合わせて使用することができるが、これらのうち有機ケイ素化合物(B)の加水分解反応速度および再生した活性水素とイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基との反応速度を高め、硬化組成物の発泡防止と硬化促進に優れている点で、有機錫と有機酸との塩または金属キレート化合物が好ましく、さらに金属キレート化合物、特に錫キレート化合物が好ましい。
硬化促進触媒(D)の使用量はイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.001〜10質量部、特に0.01〜5質量部配合するのが好ましい。使用量が0.001質量部未満では硬化促進効果が無く、10質量部を超えると貯蔵安定性が低下するため好ましくない。
次に、本発明の硬化性組成物にさらに配合することができる、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性向上剤、着色剤などの他の添加剤成分について説明する。可塑剤は、硬化性組成物の粘度を下げ作業性を改善するとともに、硬化物のゴム弾性物性を調節するため、耐候安定剤は耐候性を向上させるため、充填剤は増量や硬化物の物性補強のため、揺変性付与剤は硬化性組成物のタレ(スランプ)の防止のため、接着性向上剤は硬化後の接着性の向上のため、貯蔵安定性向上剤は硬化性組成物の貯蔵安定性を向上させるため、着色剤は硬化性組成物を着色し、硬化物に意匠性を付与させるためそれぞれ使用され、硬化性組成物の用途に応じて、これらの群から選択される1種または2種以上を組み合わせて使用される。
可塑剤としては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;ペンタエリスリトールエステルなどのアルコールエステル類;リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルのリン酸エステル類;塩素化パラフィンなどの分子量1,000未満の低分子量の可塑剤;前記のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの合成に使用されるのと同様のポリエーテルポリオールまたはポリエーテルモノオールをエーテル化またはエステル化、あるいは前記のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの合成に使用されるのと同様の有機ポリイソシアネートや有機モノイソシアネートなどでウレタン化した水酸基を含有しないポリオキシアルキレン類;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、水素添加ポリブテンなどのオリゴマー類、(メタ)アクリレート共重合体などのイソシアネート基と反応しない分子量1,000以上の高分子量の可塑剤が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。
可塑剤は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の100質量部に対して、1〜200質量部、さらに2〜50質量部配合するのが好ましい。
耐候安定剤は硬化物の酸化、光劣化、熱劣化を防止して耐候性だけでなく耐熱性をさらに向上させる目的で使用され、耐候安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられ、ヒンダードアミン系光安定剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステル、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の分子量1,000未満の低分子量のヒンダードアミン系光安定剤;コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物の他、ADEKA社製、商品名アデカスタブLA−63P、LA−68LDなどの分子量1,000以上の高分子量のヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオアミド]、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシC7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノールなどが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤;オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系紫外線吸収剤などが挙げられる。
これらは単独または2種以上を組み合わせて使用できるが、これらのうち耐候性向上の効果が高い点で、ヒンダードアミン系光安定剤および/またはヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。
耐候安定剤は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.01〜30質量部、さらに0.1〜10質量部配合するのが好ましい。
充填剤としては、マイカ、カオリン、ゼオライト、グラファイト、珪藻土、白土、クレー、タルク、スレート粉、無水ケイ酸、石英微粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、沈降性シリカ等の合成シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどの無機粉末状充填剤;ガラス繊維、炭素繊維等の繊維状充填剤;ガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン、セラミックバルーン等の無機系バルーン状充填剤などの無機系充填剤;あるいはこれらの表面を脂肪酸などの有機物で処理した充填剤;木粉、クルミ殻粉、もみ殻粉、パルプ粉、木綿チップ、ゴム粉末、熱可塑性あるいは熱硬化性樹脂の微粉末、ポリエチレンなどの粉末や中空体、サランマイクロバルーンなどの有機系バルーン状充填剤などの有機系充填剤などの他、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の難燃性付与充填剤なども挙げられ、粒径0.01〜1,000μmのものが好ましい。
揺変性付与剤としては、コロイダルシリカ、脂肪酸処理炭酸カルシウム等の無機揺変性付与剤;有機ベントナイト、脂肪酸アマイド等の有機揺変性付与剤が挙げられ、これらのうち安定した揺変性付与効果が得られる点で脂肪酸処理炭酸カルシウムが好ましい。
接着性向上剤としては、シラン系、アルミニウム系、ジルコアルミネート系などの各種カップリング剤またはその部分加水分解縮合物を挙げることができ、このうちシラン系カップリング剤またはその部分加水分解縮合物が接着性に優れているため好ましい。
このシラン系カップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなどのアルコキシシリル基を含有する分子量500以下、好ましくは400以下の低分子化合物またはこれらシラン系カップリング剤の1種または2種以上の部分加水分解縮合物で分子量200〜3,000の化合物を挙げることができる。これらは単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
貯蔵安定性向上剤としては、硬化性組成物中に存在する水分と反応して脱水剤の働きをするビニルトリメトキシシラン、酸化カルシウム、p−トルエンスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。なお、p−トルエンスルホニルイソシアネートはこのままでは低分子量の有機イソシアネート化合物(C)に相当するが、硬化性組成物を製造する途中や貯蔵している間に組成物中に存在する水分と反応し、ほとんどがp−トルエンスルホニルアミドとなり、発泡には悪影響を及ぼさないため、本発明における低分子量の有機イソシアネート化合物(C)には含めない。
着色剤としては、酸化チタンや酸化鉄などの無機系顔料、銅フタロシアニンなどの有機系顔料、カーボンブラックなどが挙げられる。これらは単独あるいは2種以上を混合して使用できる。
充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性改良剤、および着色剤の合計の配合量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して0〜500質量部、特に5〜300質量部であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物の粘度を下げ、押出しや塗布の作業性を向上させるため、酢酸エチルなどのエステル系溶剤、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、n−ヘキサンなどの脂肪族系溶剤、シクロヘキサンなどの脂環族系溶剤、トルエンやキシレンなどの芳香族系溶剤など従来公知の有機溶剤でイソシアネート基と反応しないものであればどのようなものでも単独であるいは2種以上を混合して使用することができる。しかしながら、揮発物質の放散を抑え、環境に対して悪影響を及ぼさないためには、有機溶剤の使用量はできるだけ少量に抑えることが好ましく、硬化性組成物全体の10質量%以下、さらに5質量%以下にすることが好ましく、0質量%と使用しないのが最も好ましい。
本発明の硬化性組成物の製造方法としては特に限定されないが、例えば、ステンレス製や鉄製の反応装置を用いて、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)成分と有機ケイ素化合物(B)成分を別々に反応合成しておく。これらの反応は、添加剤成分の存在下において行ってもよいし、不存在下において行ってもよい。次いで攪拌、混合装置に(A)成分と(B)成分を仕込み、さらに好ましくは硬化促進触媒(D)と他の添加剤成分を加え混練り後、減圧脱泡して製造する方法が挙げられる。(A)成分や(B)成分は湿気に触れると反応して、増粘や加水分解を起こすため、反応合成や攪拌、混合は、湿気に触れないように密封状態または窒素ガス雰囲気下などの湿気を遮断した状態において行うのが好ましい。攪拌、混合装置としては、ステンレス製や鉄製のプラネタリーミキサー、ニーダー、アジター、ナウタミキサー、ラインミキサーなど各種挙げられる。製造した硬化性組成物もまた湿気に触れると反応して、増粘、硬化するものであるため、貯蔵に際しては、湿気を遮断できる容器に詰め、密封して貯蔵するのが好ましい。前記容器としては、特に限定されないが、ステンレス製、鉄製等の金属製ドラム缶、金属製や合成樹脂製のペール缶や袋状容器、ラミネート処理した紙製や合成樹脂製のカートリッジ状容器など各種挙げられる。
なお、本発明の硬化性組成物は主剤と硬化剤の混合の手間がなく、配合ミスによる硬化不良の発生もなく作業性に優れているため、一液湿気硬化型として使用するのが特に好ましいが、硬化性組成物を主剤とし、水を硬化剤とする二液硬化型としても使用できる。
また、本発明の硬化性組成物は、夏場の季節を想定した高温、多湿の厳しい条件下でも硬化物が発泡せず、硬化後のゴム弾性物性を低硬度で高伸びから高硬度で低伸びのものまで広範囲に調節することができ、さらに接着性、耐水性や耐候性等の耐久性などにも優れているため、建築用、土木用の塗料、塗膜防水剤、接着剤、シーリング材などの各種の用途に使用できるが、特に建築用あるいは土木用のシーリング材として使用するのが、本発明の効果を最大限に発揮できるため好ましい。
また、本発明の硬化性組成物が施工の対象とする材料としては、モルタルやコンクリート等のセメント系材料;大理石等の天然石材料、サイディングやタイル等の窯業系材料、ポリプロピレンや塩化ビニル等の各種合成樹脂製のシート状や板状の材料、木材や合板等の木質系材料などが挙げられるが、これらのうち本発明の効果を最大限に発揮できる点で、サイディングで形成された目地が好適である。
[実施例]
以下、本発明について硬化性組成物として1液湿気硬化型シーリング材を例にとり実施例等により更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
合成例1 イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−1の合成
攪拌機、温度計、窒素シール管および加熱・冷却装置付き反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製、エクセノール−3021、数平均分子量3,230)を1,620gとポリオキシプロピレントリオール(三井化学社製、MN−4000、数平均分子量3,960)を396g仕込み、攪拌しながらヘキサメチレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、HDI、分子量168.2)を164g仕込み、さらに反応触媒としてジブチル錫ジラウレート(日東化成社製、ネオスタンU−100)0.2gを加え、70〜80℃で2時間攪拌し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(1.24質量%)以下になった時点で反応を終了し、冷却してイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−1を合成した。このときの反応モル比(イソシアネート基のモル数/水酸基のモル数)は1.5である。
得られたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−1は、滴定によるイソシアネート基含有量1.15質量%、25℃における粘度34,000mPa・sの常温で粘稠な透明液体であり、下記のウレタンプレポリマー中の未反応HDIモノマー含有量の測定方法により求めた、未反応HDIモノマーの含有量は0.5質量%であった。
合成例2 イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−2の合成
合成例1において、ヘキサメチレンジイソシアネートを208g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(2.21質量%)以下になった時点で反応を終了した以外は同様にして反応し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−2を合成した。このときの反応モル比(イソシアネート基のモル数/水酸基のモル数)は1.9である。
得られたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−2は、滴定によるイソシアネート基含有量2.17質量%、25℃における粘度23,000mPa・sの常温で粘稠な透明液体であり、ウレタンプレポリマー中の未反応HDIモノマーの含有量は1.6質量%であった。
合成例3 イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−3の合成
合成例1において、ヘキサメチレンジイソシアネートを219g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(2.44質量%)以下になった時点で反応を終了した以外は同様にして反応し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−3を合成した。このときの反応モル比(イソシアネート基のモル数/水酸基のモル数)は2.0である。
得られたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−3は、滴定によるイソシアネート基含有量2.40質量%、25℃における粘度19,000mPa・sの常温で粘稠な透明液体であり、ウレタンプレポリマー中の未反応HDIモノマーの含有量は2.2質量%であった。
合成例4 イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー比較P−1の合成
合成例1において、ヘキサメチレンジイソシアネートを274g使用し、滴定によるイソシアネート基含有量が理論値(3.59質量%)以下になった時点で反応を終了した以外は同様にして反応し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー比較P−1を合成した。このときの反応モル比(イソシアネート基のモル数/水酸基のモル数)は2.5である。
得られたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー比較P−1は、滴定によるイソシアネート基含有量3.53質量%、25℃における粘度8,000mPa・sの常温で粘稠な透明液体であり、ウレタンプレポリマー中の未反応HDIモノマーの含有量は3.4質量%であった。
合成例5 エチレングリコールの珪酸エステルの合成
攪拌機、温度計、窒素シール管、還流冷却器および加熱・冷却装置付き反応容器に、エチレングリコール(分子量62.1)を93.8g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−403、分子量236.3)を240.4gおよび反応触媒としてテトラブチルチタネート0.01gを仕込み、窒素ガスを流しながら攪拌、過熱し、2時間還流した。液温は135℃から100℃に低下した。その後、還流冷却器を冷却器に代え、副生メタノールを系外に留去させながら液温が150℃になり、副生メタノールが留出しなくなるまで加熱し続けた後、冷却しエチレングリコールの珪酸エステルを得た。このものは赤外分光法で3300〜3500cm−1に水酸基による吸収がなく、ガスクロマトグラフィー〔FID、ガスクロパック55−カラム(ガスクロ工業社製)、オーブン温度200℃〕にかけても、エチレングリコールのピークを示さない、常温で固体のものであった。
参考として、このものに水を加えて加水分解したものをガスクロマトグラフィーにかけたところ、エチレングリコールのピークを示し、再生していることが確認できた。
加熱、冷却装置および窒素シール管付混練容器に、窒素ガスを流しながら、合成例1で得たイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−1を1,000g、フタル酸ジオクチル(DOP)を200gおよびトルエンを100g仕込み、攪拌しながら、それぞれ予め100〜110℃の乾燥器中で乾燥し、水分含有量を0.05質量%以下にした重質炭酸カルシウム500gと脂肪酸表面処理炭酸カルシウム(白石工業社製、白艶華CCR)700gとを順次仕込み、内容物が均一になるまで30〜50℃で攪拌、混練した。次いでp−トルエンスルホニルイソシアネートを10g、合成例5で得たエチレングリコールの珪酸エステル17gおよびヒンダードアミン系光安定剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、CHIMASSORB944LD、分子量2000〜3100、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}] )を10g仕込みさらに均一になるまで攪拌、混練した。次いで硬化促進触媒としてジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)(日東化成社製、ネオスタンU−220)を0.5g添加し、さらに30分間混合した後、50〜100hPaで減圧脱泡し、紙製のカートリッジ状容器に充填密封して、ペースト状の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材S−1を製造した。
実施例1において、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−1の代わりに、合成例2で得たイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−2を1,000g使用し、エチレングリコールの珪酸エステルを33g使用し、ヒンダードアミン系光安定剤10gに加え、さらにヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGANOX1010、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 )を10g配合した以外は同様にして、ペースト状の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材S−2を製造した。
実施例1において、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−1の代わりに、合成例3で得たイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−3を1,000g使用し、エチレングリコールの珪酸エステルを36g使用し、ヒンダードアミン系光安定剤の代わりに、実施例2で使用したのと同様のヒンダードフェノール系酸化防止剤を10g使用した以外は同様にして、ペースト状の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材S−3を製造した。
[比較例1]
実施例2において、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−2の代わりに、合成例4で得たイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー比較P−1を1,000g使用し、エチレングリコールの珪酸エステルを53g使用した以外は同様にして、ペースト状の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材比較S−1を製造した。
(ウレタンプレポリマーの試験)
合成例1〜4において得られたウレタンプレポリマーの粘度、イソシアネート基含有量および下記のウレタンプレポリマー中の未反応HDIモノマーの測定方法により測定したウレタンプレポリマー中の未反応HDIモノマーの含有量を、原料仕込み量とともに表1の上段に記す。そして、対応するウレタンプレポリマーを用いて得られた実施例1〜3および比較例1の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材を用い、下記のシーリング材の試験方法により試験した結果を、それぞれシーリング材の配合組成とともに表1の下段に記す。
(ウレタンプレポリマー中の未反応HDIモノマー含有量の測定方法)
得られたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを試料とし、この試料を0.2g採取し10mlのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し試料溶解液とした。この試料溶解液を以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にかけ、得られたクロマトグラムのウレタンプレポリマーのピーク面積とHDIモノマーのピーク面積とから、計算によりウレタンプレポリマー中の未反応HDIモノマーの含有量(質量%)を求めた。
GPCの条件
装置:東ソー社製、HLC−8220 GPC
カラム:TSKgelSuperHM−MとSuper2000
溶離液:THF
検出器:RI
(シーリング材の試験方法)
1)シーリング材中の未反応HDIモノマーの含有量の測定
得られた1液湿気硬化型シーリング材を試料とし、この試料を0.2g採取し10mlのテトラヒドロフラン(THF)に溶解した後、遠心分離機にかけて得られた上澄み液を試料溶解液とした。この試料溶解液を前記ウレタンプレポリマー中の未反応HDIモノマーの含有量の測定と同様の条件でGPCにかけ、得られたクロマトグラムのウレタンプレポリマーのピーク面積とHDIモノマーのピーク面積とから、下記の計算式(1)によりシーリング材中の未反応HDIモノマーの含有量(質量%)を求めた。
Figure 0005278741
計算式(1)において、
a:シーリング材中の未反応HDIモノマーの含有量(質量%)
S1:未反応HDIモノマーのピーク面積
S2:ウレタンプレポリマーのピーク面積
M:シーリング材の総仕込み量(g)
H:ウレタンプレポリマーの仕込み量(g)(表1においては1,000g)
2)スランプ
JIS A 1439(1997、改正2002)「建築用シーリング材の試験方法」の「4.1スランプ試験」により、幅10mmの溝型容器を用い、23℃におけるスランプ(縦)を測定した。
3)発泡防止性
厚さ3mmのラワン合板の表面に、14mm角×長さ100mmのラワンの角棒を20mmの幅をあけて並列に配置し接着し、幅20mm×深さ14mm×長さ100mmの目地を作製し、この目地にシーリング材を充填し、余分のシーリング材をヘラでかきとり表面を平らにしたものを作製し試験体とした。
この試験体を60℃、80%相対湿度の恒温・恒湿器中で3日間養生硬化させた後取り出し、硬化後のシーリング材をカッターで切り取り、中央付近を長さ方向に切り、硬化物内部の発泡の有無を目視により観察した。発泡や亀裂が認められないか、または極めて少ないものを○、発泡が多数認められるものを×と評価した。
Figure 0005278741

Claims (8)

  1. 有機イソシアネート化合物(a)と第1の活性水素含有化合物(b−1)とを反応して得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、水分により加水分解して第2の活性水素含有化合物(b−2)を生成することが可能な有機ケイ素化合物(B)と、硬化促進触媒(D)とを含有する硬化性組成物において、
    該第2の活性水素含有化合物(b−2)が、エチレングリコールを含み、
    該有機ケイ素化合物(B)が、少なくともエチレングリコールを含むアルコール性水酸基含有化合物と3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとを反応して得られるものであり、
    該硬化性組成物中に存在する低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の含有量が、硬化性組成物全体の1質量%以下であり、
    該硬化促進触媒(D)が錫キレート化合物であることを特徴とする硬化性組成物。
  2. 前記低分子量の有機イソシアネート化合物(C)の数平均分子量が、1,000未満である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記低分子量の有機イソシアネート化合物(C)が、ヘキサメチレンジイソシアネートである、請求項1に記載の硬化性組成物。
  4. 前記低分子量の有機イソシアネート化合物(C)が、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中に、3質量%以下の量で残存する未反応の有機イソシアネート化合物(a)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 前記イソシアネート基含有ウレタンプレプリマー(A)が、有機イソシアネート化合物(a)と第1の活性水素含有化合物(b−1)とを、イソシアネート基のモル数/活性水素のモル数のモル比を2.0以下で反応して得られるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  6. 前記第1の活性水素含有化合物(b−1)が、数平均分子量が3,000以上のポリオキシアルキレン系ポリオールを少なくとも含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  7. 前記有機イソシアネート化合物(a)が、ヘキサメチレンジイソシアネートである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  8. さらに、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性改良剤および着色剤の群から選択される1種または2種以上を配合する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
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