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JP5188115B2 - 高強度アルミニウム合金ブレージングシート - Google Patents

高強度アルミニウム合金ブレージングシート Download PDF

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Description

本発明は、自動車用熱交換器に使用されるアルミニウム合金ブレージングシート、特にラジエータ、コンデンサなどの熱交換器の冷却水や冷媒の通路構成材として好適に使用される高強度アルミニウム合金ブレージングシートに関する。
アルミニウム合金は軽量かつ高熱伝導性を備えているため、自動車用熱交換器、例えば、ラジエータ、コンデンサ、エバポレータ、ヒーター、インタークーラなどに用いられている。自動車用熱交換器は主にろう付法によって製造される。通常、ろう付はAl−Si系合金のろう材を用い、600℃程度の高温で行われる。
ろう付を用いて製造するアルミニウム合金製熱交換器は、主に放熱を担うコルゲート成形したフィンと、冷却水や冷媒を循環させるためのチューブとで構成される。チューブが破壊することで貫通すれば、内部を循環している冷却水や冷媒の漏洩が生じる。そのため、製品寿命を向上させるために、ろう付後の強度に優れたアルミニウム合金ブレージングシートが必要不可欠とされている。
ところで、近年は自動車の軽量化に対する要求が高まり、それに対応するため自動車用熱交換器の軽量化も求められている。そのため、熱交換器を構成する各部材の薄肉化が検討されており、アルミニウム合金ブレージングシートのろう付け後の強度をさらに向上させることが必要とされている。
従来、自動車用のラジエータやヒーターのように、冷却水がチューブ内面を循環する熱交換器のチューブ材として、JIS3003合金に代表されるようなAl−Mn系合金などの心材の内面側にAl−Zn系合金などの犠牲陽極材をクラッドし、大気側にAl−Si系合金などのろう材をクラッドした3層チューブ材が一般に用いられてきた。
しかしながら、JIS3003合金心材を使用したクラッド材のろう付け後強度は110MPa(110N/mm)程度であり、強度が不十分である。
心材の均質化処理条件を規定し、熱間圧延前の加熱を500℃以下とすることで、析出粒子の粗大化を抑制し、強度を向上させたアルミニウム合金ブレージングシートが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。しかしながら、この製造工程では、熱間圧延時の開始温度と終了温度については考慮されておらず、ろう付後のMgSiによる時効硬化に悪影響を及ぼす金属間化合物が析出する可能性があるため、ろう付後強度が不十分となる問題がある。
特開平8−246117号公報
アルミニウム合金ブレージングシートの薄肉化の要求を満たすべく、ろう付後強度等の特性を向上させる必要がある。従来技術では、肉薄でありながらさらなる強度向上を達成するに至る特性を得ることは困難であった。
本発明は、この問題点を解消するべく行われたものであって、アルミニウム合金ブレージングシートにおいて、ろう付時のろう拡散もなくろう付は良好であり、且つろう付後に優れた強度を有するアルミニウム合金ブレージングシート、特に自動車用熱交換器の流体通路構成材として好適に使用できるアルミニウム合金ブレージングシートを提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記課題について研究した結果、特定の合金組成と合金組織を有するクラッド材がその目的に適合することを見出し、これに基づき本発明をなすに至った。
すなわち本発明は、
心材の片面にAl−Si系ろう材をクラッドし、心材の他方の面には犠牲陽極材をクラッドしたアルミニウム合金ブレージングシートであって、前記心材が、Si:0.5〜1.0%(質量%、以下同じ)、Fe:0.1〜0.3%、Cu:0.3〜1.0%、Mn:1.0〜1.6%、Mg:0.1〜0.4%を含有し、さらにTi:0.05〜0.2%、Zr:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%のうち1種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物からなるAl合金であり、そのろう付後の心材の金属組織は、粒径0.1μm以上の金属間化合物の密度が10個/μm以下であり、且つろう付後の結晶粒径が100μm以上であるAl合金であり、前記犠牲陽極材が、Zn:2.0〜5.0%を含有し、さらにSi:0.05〜1.0%、Mn:0.05〜1.6%、Ti:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%のうち1種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物からなるAl合金であり、心材、犠牲陽極材は、ろう材と共に組み合わせ、この組み合わせ材を熱間圧延の開始温度を480℃以下、熱間圧延の終了温度を280℃以下として熱間圧延することによりクラッド材を作製したことを特徴とする高強度アルミニウム合金ブレージングシート。
(但し、粒径0.1μm以上の金属間化合物の密度は、心材のL−LT面(圧延方向(L方向)と、圧延面に対して平行でL方向に対して垂直な方向(LT方向)で形成される面)を研磨で面出し、心材の透過型電子顕微鏡(TEM)観察を以下のように行うことで調べた。等厚干渉縞から観察部の膜厚を測定し、膜厚が0.1〜0.3μmの箇所でのみTEM観察を行い、TEM写真を画像解析することで、ろう付後の金属間化合物の密度であり、この金属間化合物の密度は、10視野についての値の平均値をとる。)
を提供するものである。
本発明によれば、肉薄でありながらフィン接合率、耐エロージョン性などろう付性に優れ、且つろう付後の強度が高いアルミニウム合金ブレージングシートを得ることができる。そして、このブレージングシートは肉薄であり、自動車用の熱交換器として軽量で熱伝導性に優れ、ろう付後強度が高いことにより、熱交換器の寿命をさらに長くさせることができる。
本発明のアルミニウム合金ブレージングシートの好ましい実施の態様について、詳細に説明する。
本発明のアルミニウム合金ブレージングシートを構成する心材、犠牲陽極材の成分元素の添加理由および添加範囲について説明し、ろう材について述べる。
[1.心材]
Siは、Fe、MnとともにAl−Fe−Mn−Si系の化合物を形成し、分散強化として作用し、或いはマトリクスに固溶して固溶強化により強度を向上させる。また、Mgと反応してMgSi化合物を形成することで強度が向上する。Siの含有量は、0.5〜1.0%(組成の%は質量%を表す、以下同じ)の範囲であり、0.5%未満ではその効果が小さく、1.0%を超えると心材の融点が低下し、溶融が起こる可能性が高くなる。好ましくは、0.6〜0.9%である。
Feは、再結晶核となり得るサイズの金属間化合物を作りやすい。ろう付後の結晶粒径を粗大にしてろう拡散を抑制するためには、Feの含有量は、0.1〜0.3%であり、0.1%未満では高純度アルミニウム地金を使用しなければならずコスト高となり、0.3%を超えるとろう付後の結晶粒径が微細となり、ろう拡散が生じる恐れがある。好ましくは、0.1〜0.2%である。
Cuは、固溶強化により強度を向上させ、また電位を貴にして犠牲陽極材、フィン材との電位差を大きくし、犠牲陽極効果による防食効果を向上させる。Cuの含有量は、0.3〜1.0%の範囲であり、0.3%未満ではその効果が小さく、1.0%を超えると粒界腐食が発生する可能性が高くなる。好ましくは、0.3〜0.9%である。
Mnは、強度とろう付性、耐食性を向上させ、また電位を貴にする効果がある。Mnの含有量は、1.0〜1.6%であり、1.0%未満ではその効果が小さく、1.6%を超えると鋳造時に巨大金属間化合物が形成されやすくなり、塑性加工性を低下させる。好ましくは、1.1〜1.5%である。
Mgは、MgSi析出による強度向上に効果がある。Mgの含有量は、0.1〜0.4%であり、0.1%未満ではその効果が小さく、0.4%を超えるとろう付性が低下する。好ましくは、0.15〜0.4%である
本発明における心材には、さらにTi、ZrおよびVのうち1種以上を所定量含有させる。
Tiは、固溶強化により強度を向上させ、また耐食性の向上が図れる。好ましい含有量は、0.05〜0.2%であり、0.05%未満ではその効果は得られず、0.2%を超えると巨大金属間化合物を形成しやすくなり、塑性加工性を低下させる。より好ましくは、0.1〜0.15%である。
Zrは、固溶強化により強度を向上させ、またAl−Zr系の微細化合物が析出し、ろう付後の結晶粒粗大化に作用する。好ましい含有量は、0.05〜0.2%であり、0.05%未満ではその効果は得られず、0.2%を超えると巨大金属間化合物を形成しやすくなり、塑性加工性を低下させる。より好ましくは、0.1〜0.15%である。
Vは、固溶強化により強度を向上させ、また耐食性の向上が図れる。好ましい含有量は、0.05〜0.2%であり、0.05%未満ではその効果は得られず、0.2%を超えると巨大金属間化合物を形成しやすくなり、塑性加工性を低下させる。より好ましくは、0.1〜0.15%である。
[2.犠牲陽極材]
Znは、電位を卑にすることができ、心材との電位差を形成することで犠牲陽極効果により耐食性を向上できる。Znの含有量は、2.0〜5.0%であり、2.0%未満ではその効果が十分ではなく、5.0%を超えると、腐食速度が速くなり早期に犠牲陽極材が消失し、耐食性が低下する。好ましくは、3.0〜5.0%である。
Siは、Fe、MnとともにAl−Fe―Mn−Si系の化合物を形成し、分散強化として作用し、或いはマトリクスに固溶して固溶強化により強度を向上させる。また、ろう付時に心材から拡散してくるMgと反応してMgSi化合物を形成することで強度が向上する。好ましいSi含有量は0.05〜1.0%、より好ましくは0.1〜0.8%である。1.0%を超えると犠牲陽極材の融点が低下し、溶融が起こる可能性が高くなる。また犠牲陽極材の電位を貴にするため、犠牲陽極効果を阻害し、耐食性が低下する。0.05%未満では、強度の向上に対して不十分である。
Mnは、強度と耐食性を向上させる。好ましい含有量は0.05〜1.6%、より好ましくは0.1〜1.0%である。1.6%を超えると鋳造時に巨大金属間化合物が形成されやすくなり、塑性加工性を低下させる。また犠牲陽極材の電位を貴にするため、犠牲陽極効果を阻害し、耐食性が低下する。0.05%未満では、強度の向上に対して不十分である。
Tiは、固溶強化により強度を向上させ、また耐食性の向上が図れる。好ましい含有量は、0.05〜0.2%以下である。0.2%を超えると巨大金属間化合物を形成しやすくなり、塑性加工性を低下させる。より好ましくは、0.1〜0.15%である。
Vは、固溶強化により強度を向上させ、また耐食性の向上が図れる。好ましい含有量は、0.05〜0.2%であり、0.05%未満ではその効果は得られず、0.2%を超えると巨大金属間化合物を形成しやすくなり、塑性加工性を低下させる。より好ましくは、0.1〜0.15%である。
これら、Si、Mn、Ti、Vは、犠牲陽極材中に必要により少なくとも1種が添加されていればよい。
なお、犠牲陽極材中には、不可避的不純物として0.05〜0.2%程度のFeが含有されていてもかまわない。
[3.ろう材]
ろう材は通常使用されているAl−Si系合金ろう材を使用することができ、特に制限されるものではなく、例えば、JIS4343、4045、4047合金(Al−7〜13wt%Si)が好ましい。
本発明のブレージングシートは、ろう付後の心材の金属組織は、粒径0.1μm以上の金属間化合物、例えばAl−Mn、Al−Mn−Si、Al−Fe−Mn―Si等、の密度が10個/μm以下、より好ましくは、5個/μm以下とする。本発明におけるアルミニウム合金ブレージングシートは、MgSiの時効硬化による強化をメインに強度アップを図っているが、粒径0.1μm以上の金属間化合物がろう付終了後に存在すると、ろう付後の冷却の過程において、MgSiがそれら金属間化合物の表面に析出し、時効硬化に寄与しないMgSi量が増える。その結果、心材に添加したMgおよびSiが強度向上に有効に作用せず、十分なろう付後の強度が得られない可能性がある。そこで、MgSiの時効硬化を効果的に作用させるため、ろう付後心材中に存在する粒径0.1μm以上の金属間化合物の密度が10個/μm以下とした。好ましくは、5個/μm以下である。粒径0.1μm以上の金属間化合物の密度は、心材のL−LT面(圧延方向(L方向)と、圧延面に対して平行でL方向に対して垂直な方向(LT方向)で形成される面)を研磨で面出しし、心材の透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行うことで調べた。等厚干渉縞から観察部の膜厚を測定し、膜厚が0.1〜0.3μmの箇所でのみTEM観察を行った。TEM写真を画像解析することで、ろう付後の金属間化合物の密度を求めた。ここで、金属間化合物の粒径は円相当径のことである。
また、本発明ではろう付後の心材の結晶粒径を100μm以上とする。ろう付時に溶融したろうは、結晶粒界を経路として心材側へ拡散し、エロージョンが生じることがある。ろう付後の心材の結晶粒径が微細であれば、溶融ろうの経路が増えるため、心材側へ拡散するろうが多くなり、エロージョンが発生する。エロージョンが発生すると、強度、耐食性等のろう付後の特性が低下し、接合に使用される有効ろう量が少なくなってろう付性の低下をまねく。そのため、ろう付後の心材の結晶粒径は100μm以上であり、より好ましくは150μm以上とする。
心材の結晶粒径は、心材のL−LT面を研磨で面出しし、その後バーカーエッチングを行い、光学顕微鏡で写真撮影し、面積法にて平均結晶粒径を求めたものである。
次に、本発明のアルミニウム合金ブレージングシートの製造方法について説明する。
本発明のアルミニウム合金ブレージングシートは、上記記載の合金からなる心材の片面にAl−Si系ろう材をクラッドし、心材の他方の面には犠牲陽極材をクラッドすることで製造される。
心材、犠牲陽極材用として、前記した所望の成分組成を有するアルミニウム合金をそれぞれ溶解し、鋳造し、面削して仕上げ、熱間圧延前に、心材に対しては、鋳塊の均質化処理を行わないか、または550℃以上で行い、熱間圧延により所望の厚さまで圧延し、それぞれ心材および犠牲陽極材を作製する。心材の均質化処理を550℃以上で行うことで、心材中のAl−Mn系化合物の分布を疎にすることができ、ろう付後の心材の金属間化合物密度を下げることができる。或いは、心材の均質化処理を行わないことで、熱間圧延前の心材の固溶度を高い状態に維持できるため、熱間圧延時に微細な金属間化合物を析出させ、これらの微細な金属間化合物はろう付時に再固溶するため、ろう付後の心材の金属間化合物密度を下げることができる。
得られた心材、犠牲陽極材は、公知のろう材と共に組み合わせ、この組み合わせ材を熱間圧延の開始温度を480℃以下、熱間圧延の終了温度を280℃以下として熱間圧延することによりクラッド材を作製する。熱間圧延の開始温度を480℃以下とすることで、熱間圧延終了後の心材中の金属間化合物の分布を微細とすることができる。開始温度が480℃を超えると、金属間化合物の粗大な分布が得られる。熱間圧延時の析出物を微細にしておくことで、ろう付中に微細な金属化合物がマトリクスに再固溶し、ろう付後の金属間化合物の密度を低くすることができる。熱間圧延の開始温度は、より好ましくは460℃以下である。また、熱間圧延の終了温度を280℃以下とすることで、熱間圧延終了後にコイルに巻いた後の析出を抑制することができる。終了温度が280℃を超えると、コイルに巻いた後も心材で金属間化合物の析出或いは粗大化が起こり、適正な金属間化合物の分布が得られない。熱間圧延の終了温度は、より好ましくは260℃以下である。
本発明の方法は、この後このクラッド材を冷間圧延するが、冷間圧延の間に中間焼鈍を少なくとも1回行うものである。その後、最終板厚まで冷間圧延を行う。ここで中間焼鈍には、バッチ式焼鈍炉、或いは連続焼鈍炉(CAL)のいずれを用いてもよい。
なお、本発明のアルミニウム合金ブレージングシートの厚さ、各層のクラッド率には特に制限はないが、通常冷却水や冷媒を循環させるチューブ材として使う場合では、約0.3mm程度以下の薄肉ブレージングシートとすることができる。犠牲陽極材層、ろう材層のクラッド率は通常7〜20%程度である。
このアルミニウム合金ブレージングシートは、肉薄でありながら強度に優れ、ろう付性も良好であるので、軽量の自動車用熱交換器の作製に好適である。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
表1、2に示す金属成分および組成をもつ心材、犠牲陽極材合金をそれぞれDC鋳造により鋳造して各々両面を面削して仕上げた。ろう材には、JIS4045合金を用い、ろう材、犠牲陽極材を熱間圧延によりそれぞれ所望の厚さまで圧延した。これらの合金材をろう材―心材―犠牲陽極材の組み合わせで表3に示すように組み合わせて、その際のろう材、犠牲陽極材のクラッド率を全て15%とし、熱間圧延の開始温度を460℃、熱間圧延の終了温度を260℃として熱間圧延を行い、3.5mmの3層クラッド材とした。その後、中間焼鈍、最終冷間圧延を実施し、H1n調質の板厚0.25mmの板材とした。
Figure 0005188115
Figure 0005188115
Figure 0005188115
次に、前記作製した板材の一部を供試材とし、供試材のろう付後の金属間化合物の密度、ろう付後の結晶粒径、およびろう付後強度、ろう付性の評価を下記に示す方法で行い、それらの結果を表4に示した。
(1)ろう付後の金属間化合物の密度:
600℃×3分のろう付加熱後、心材のL−LT面を研磨で面出しし、心材の透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行うことで調べた。具体的には、等厚干渉縞から観察部の膜厚を測定し、膜厚が0.1〜0.3μmの箇所でのみTEM観察を行った。各サンプル10視野ずつ観察を行い、それぞれの視野のTEM写真を画像解析することで、ろう付後の粒径0.1μm以上の金属間化合物の密度を求めた。表記したろう付後の金属間化合物の密度は、各10視野より求めた値の平均値とした。
(2)ろう付加熱後の結晶粒径:
600℃×3分のろう付加熱後、心材のL−LT面を研磨して面出しし、その後バーカーエッチングを行い、面積法にて平均結晶粒径の算出を行った。(参考文献;金属学会会報 第10巻(1971)、p.279−289)
(3)ろう付後の引張強度:
600℃×3分のろう付加熱後、200℃/minの冷却速度で冷却し、その後室温で1週間放置した。このサンプルを引張速度10mm/min、ゲージ長50mmの条件で、JIS Z2241に従って、常温にて引張試験を実施した。
(4)フィン接合率:
JIS 3003合金に1.5%のZnを添加した合金のフィン材をコルゲート成形し、供試材のろう材面とあわせた後、これを5%のフッ化物フラックス懸濁液中に浸漬し、200℃で乾燥後に600℃×3分のノコロックろう付加熱を行った。この試験コアのフィンの全山数に対する接合したフィンの山数の割合をフィン接合率とした。
フィン接合率が95%以上のものはろう付性が良好「○」、95%未満のものはろう付性が不十分「×」とした。
(5)耐エロージョン性:
上記と同様の条件で試験コアを作製後、断面ミクロ観察を行い、エロージョン発生の有無を確認した。エロージョン無しは「○」、エロージョン有りは「×」とした。
(6)外部耐食性評価:
上記と同様の条件で試験コアを作製後、犠牲陽極材側をシールし、CASS試験(JIS H8681)500hを実施し、最大孔食深さを測定した。
(7)内部耐食性評価:
引張試験試料と同様、600℃×3分のろう付加熱を行った後、ろう材側をシールし、Cl500ppm、SO 2−100ppm、Cu2+10ppmを含む88℃の高温水中で8h、室温放置で16hのサイクル浸漬試験を3ヶ月実施し、最大孔食深さを測定した。
Figure 0005188115
表4から明らかなように、本発明例である試験材No.1〜4は、ろう付後の引張強さが185N/mm以上と高く、またフィン接合率、耐エロージョン性などのろう付性が優れており、さらに外側(熱交換器の大気側に相当)、内側(冷媒側に相当)共に耐食性が良好である。
それに対して、比較例である試験材No.5、6は、ろう付後の引張強さが180N/mm未満であり、本発明例よりも低かった。試験材No.5、6、7については、フィン接合率の低下、或いはエロージョンの発生により、ろう付性が低下した。試験材No.5、8、9については、外側もしくは内側で貫通腐食が生じた。試験材No.6、8、9については、心材或いは犠牲材において鋳造時に巨大金属間化合物が生成した。

Claims (1)

  1. 心材の片面にAl−Si系ろう材をクラッドし、心材の他方の面には犠牲陽極材をクラッドしたアルミニウム合金ブレージングシートであって、前記心材が、Si:0.5〜1.0%(質量%、以下同じ)、Fe:0.1〜0.3%、Cu:0.3〜1.0%、Mn:1.0〜1.6%、Mg:0.1〜0.4%を含有し、さらにTi:0.05〜0.2%、Zr:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%のうち1種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物からなるAl合金であり、そのろう付後の心材の金属組織は、粒径0.1μm以上の金属間化合物の密度が10個/μm以下であり、且つろう付後の結晶粒径が100μm以上であるAl合金であり、前記犠牲陽極材が、Zn:2.0〜5.0%を含有し、さらにSi:0.05〜1.0%、Mn:0.05〜1.6%、Ti:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%のうち1種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物からなるAl合金であり、心材、犠牲陽極材は、ろう材と共に組み合わせ、この組み合わせ材を熱間圧延の開始温度を480℃以下、熱間圧延の終了温度を280℃以下として熱間圧延することによりクラッド材を作製したことを特徴とする高強度アルミニウム合金ブレージングシート。
    (但し、粒径0.1μm以上の金属間化合物の密度は、心材のL−LT面(圧延方向(L方向)と、圧延面に対して平行でL方向に対して垂直な方向(LT方向)で形成される面)を研磨で面出し、心材の透過型電子顕微鏡(TEM)観察を以下のように行うことで調べた。等厚干渉縞から観察部の膜厚を測定し、膜厚が0.1〜0.3μmの箇所でのみTEM観察を行い、TEM写真を画像解析することで、ろう付後の金属間化合物の密度であり、この金属間化合物の密度は、10視野についての値の平均値をとる。)
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