[go: up one dir, main page]

JP5145721B2 - シリコン単結晶の製造方法および製造装置 - Google Patents

シリコン単結晶の製造方法および製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5145721B2
JP5145721B2 JP2007023072A JP2007023072A JP5145721B2 JP 5145721 B2 JP5145721 B2 JP 5145721B2 JP 2007023072 A JP2007023072 A JP 2007023072A JP 2007023072 A JP2007023072 A JP 2007023072A JP 5145721 B2 JP5145721 B2 JP 5145721B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
silicon single
pulling
gap
distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007023072A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008189485A (ja
Inventor
正彦 奥井
英樹 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Corp
Original Assignee
Sumco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumco Corp filed Critical Sumco Corp
Priority to JP2007023072A priority Critical patent/JP5145721B2/ja
Publication of JP2008189485A publication Critical patent/JP2008189485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5145721B2 publication Critical patent/JP5145721B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

本発明は、半導体材料として使用されるシリコンウェーハ用単結晶の製造方法に関し、詳しくは、チョクラルスキー法(以下、「CZ法」という)により育成する、赤外線散乱体欠陥(COP)や転位クラスターの存在しないGrown−in欠陥フリーとなるシリコン単結晶の製造方法および製造装置に関する。
半導体材料のシリコンウェーハに用いるシリコン単結晶の製造に最も広く採用されてい る方法は、CZ法による単結晶の引き上げ育成方法である。CZ法は、石英るつぼ内の溶融したシリコンに種結晶を浸漬させて引き上げ、単結晶を成長させる方法であるが、この育成技術の進歩により、欠陥の少ない無転位の大型単結晶が製造されるようになってきている。
半導体デバイスは、単結晶から得られたウェーハを基板として、回路形成のため多数のプロセスを経過して製品化される。そのプロセスでは数多くの物理的処理、化学的処理、さらには熱的処理が施され、中には1000℃を超える過酷な処理も含まれる。このため、単結晶の育成時にその原因が導入され、デバイスの製造過程で顕在化してその性能に大きく影響してくる微細欠陥、すなわちGrown−in欠陥が問題になる。
図1は、CZ法により得られたシリコン単結晶に存在する代表的なGrown−in欠陥の分布状況を説明する図である。この図は、育成直後の単結晶から引き上げ軸に垂直な面のウェーハを切り出し、硝酸銅水溶液に浸漬してCuを付着させ、熱処理後X線トポグラフ法により微小欠陥の分布観察を行った結果を模式的に示したものである。
このウェーハは、リング状に分布した酸素誘起積層欠陥(以下、「OSF」−Oxydation induced Stacking Fault−という)が外径の約2/3の位置に現れたものであるが、そのリングの内側部分には、赤外線散乱体欠陥またはCOP(Crystal Originated Particle)などと呼ばれる欠陥が現れ、リングの外側には、転位クラスターと呼ばれる微小転位からなる欠陥が存在する領域がある。この赤外線散乱体欠陥(以下、「COP」と記す)および転位クラスターがGrown−in欠陥といわれるものである。
これらの欠陥の成因については必ずしも明らかではないが、次のように考えられる。すなわち、単結晶の育成時の固液界面近傍の結晶中では、空孔と格子間原子が、軸方向では、固液界面から結晶中に拡散していき、径方向では、結晶表面に拡散していき、空孔と格子間原子が結び付けば、消滅していく。拡散係数は、格子間原子の方が空孔よりも大きいが、結晶固化時に取り込まれる濃度は、空孔の方が格子間原子よりも大きいと考えられている。引き上げ速度が大きい場合は、結晶中にCOPが形成される温度にまで冷える過程で、固液界面から、格子間原子が結晶中に拡散して、入ってくる量が少なく、その入ってきた格子間原子が、固液界面で多く取り込まれた空孔を消滅させるには至らないため、空孔の方が格子間原子よりも濃度が優勢となり、この優勢となった空孔が合体してCOPを生じさせる。一方、引き上げ速度が小さい場合は、結晶中に転位クラスターが形成される温度にまで冷える過程で、固液界面から、格子間原子が結晶中に拡散して、入ってくる量が多くなり、はじめに多く取り込まれた空孔を消滅させ、格子間原子の方が空孔よりも濃度が優勢となり、この優勢となった格子間原子が合体して転位クラスター欠陥を形成させる。なお、OSFは、酸化熱処理時に生じる格子間原子による積層欠陥である。
リング状OSFの発生する領域の近傍ではCOPも転位クラスター欠陥も極めて少なく、リング状OSF発生領域に接してその外側に、処理条件によっては酸素析出の現れる酸素析出促進領域があり、さらにその外側の転位クラスター発生領域との間に、酸素析出を生じない酸素析出抑制領域がある。これら酸素析出促進領域および酸素析出抑制領域は、いずれもGrown−in欠陥のきわめて少ない無欠陥領域である。
上述した欠陥の発生状態は、通常、単結晶育成の際の引き上げ速度と、凝固直後の単結晶内温度分布に大きく影響される。
図2は、単結晶引き上げ時の、引き上げ速度と結晶欠陥の発生位置との一般的な関係を模式的に示す図である。この図は、例えば、引き上げ速度を徐々に低下させつつ成長させた単結晶を結晶中心の引き上げ軸に沿って切断し、その断面について前記図1に示した結果を得るのと同様な手法で欠陥の分布を調べることにより、得ることができる。
図2において、引き上げ軸に垂直な面で見ていくと、引き上げ速度が速い段階では、単結晶周辺部にリング状OSFがあり、内部はCOPが多数発生する領域となっている。そして、引き上げ速度の低下にしたがって、リング状OSFの径は次第に小さくなり、それとともにリング状OSFの外側部分には、転位クラスターの発生する領域が現れ、やがてリング状OSFは消滅して、全面が転位クラスター欠陥発生領域になる。
前記図1は、この図2に示した単結晶のAの位置での引き上げ軸に垂直な断面、またはこのAの位置に相当する引き上げ速度で育成された単結晶の引き上げ軸に垂直な断面を表したものである。
前記のOSFは、デバイスの活性領域となるウェーハ表面に生成、成長した場合には、リーク電流の原因となり、デバイス特性を劣化させる。Grown−in欠陥の一つである転位クラスターも同様で、デバイスの特性不良の原因となり、また、COPは酸化膜耐圧性を低下させる因子となる。
そのため、リング状OSFやGrown−in欠陥が極めて少なくなるような無欠陥のウェーハを得ようとする技術開発がなされてきた。
例えば、特許文献1に開示された発明では、引き上げ速度V(mm/min)と融点から1300℃までの温度範囲における引き上げ軸方向の結晶内温度勾配をG(℃/mm)とするとき、結晶中心位置と外周から30mmまでの位置との間ではV/Gを0.20〜0.22mm2/(℃・min)とし、結晶外周部に向かっては、これを漸次増加させるように温度勾配を制御してシリコン単結晶ウェーハを製造する。このようにして、引き上げを行うと、OSFおよび転位クラスターを生成させることなく、リング状OSFの外側の酸素析出促進領域や酸素析出抑制領域のCOPフリー領域(無欠陥領域)のみが、ウェーハ面内全体に拡大する。
しかし、この方法では、COPフリーの単結晶を育成できても、その条件範囲が限られるため、引き上げ速度の増加や単結晶の大口径化などへの対応が困難で、実際の生産においては、安定した歩留りの維持が容易には実現し難いところがある。
特許文献2には、引き上げ速度F(mm/min)と融点から1400℃までの温度範囲における引き上げ軸方向の結晶内温度勾配をG(℃/mm)とするとき、結晶中心部のF/Gを0.112〜0.142mm2/(℃・min)として結晶を引き上げるシリコン単結晶ウェーハの製造方法が、また、特許文献3には、前記F/Gを0.119〜0.142mm2/(℃min)として結晶を引き上げるシリコン単結晶の製造方法が記載されている。いずれの製造方法も、リング状OSFの発生領域は含まれるが、転位クラスターやCOPの発生領域を含まないシリコン単結晶ウェーハを得ようとするものであり、特許文献3に記載の方法を適用すれば、更に、ゲッタリング能力が高いウェーハが得られるとしている。なお、リング状OSFが顕在化しないようにするため、酸素濃度を24ppma未満にして、酸素析出が生じにくくなるように引き上げるか、あるいは、成長結晶が1050℃〜850℃の温度領域を通過する時間を140分以下にして引き上げを行う。
しかしながら、これら特許文献2または特許文献3に記載される方法には、通常の引き上げ炉では、結晶長さ方向で引き上げ軸方向の結晶内温度勾配(G)が変化し、そのGの面内分布も、結晶長さによって異なるため、COPや転位クラスターの存在しない結晶を、結晶全長で歩留りよく量産することが生産技術的に困難であるという問題がある。
また、特許文献4には、引き上げ直後の単結晶の周囲を取り囲む熱遮蔽材の寸法や位置の選定、さらには冷却用部材の使用などにより、引き上げ直後の単結晶の引き上げ軸方向における結晶内温度勾配を、中心部で大きく外周部で小さくするシリコン単結晶の製造装置が提示されており、この装置を用いて、引き上げ速度を0.70〜0.74mm/min付近の適度の範囲に制御して引き上げ育成を行うことにより、単結晶の直胴部の大半が無欠陥領域となる単結晶を得たことが記載されている。
特開平8−330316号公報 特開平11−147786号公報 特開平11−157996号公報 特開2001−220289号公報
本発明の目的は、CZ法により転位クラスターやCOPのようなGrown−in欠陥のない単結晶を育成するに際し、結晶全長で歩留りよく、安定して引き上げることができるシリコン単結晶の製造方法、およびこの方法の実施に好適な製造装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明者らは、単結晶の引き上げの際に、無欠陥結晶が得られる引き上げ速度範囲(幅)を広くできる条件について検討した。無欠陥結晶が得られる引き上げ速度の範囲が広ければ、引き上げ速度の許容範囲が広くなるので引き上げ時に適切な速度範囲から外れるケースが減少し、歩留りが向上するとともに、安定した量産が可能となるからである。
ところで、前掲の特許文献4に記載されているシリコン単結晶の製造装置は、引き上げ直後の単結晶の引き上げ軸方向における結晶内温度勾配が、中心部では大きく外周部では小さくなるように構成されているが、これは、単結晶の育成時に固液界面近傍で多量に取り込まれた空孔と格子間原子の結晶径方向における濃度分布を均一にするためである。
引き上げ軸方向の結晶内温度勾配は、通常は、凝固直後の引き上げ中の単結晶は表面からの熱放散により冷却されるので、外周部で大きく中心部では小さい。すなわち、中心部の温度勾配をGc、外周部の温度勾配をGeとすると、Gc<Geである。これに対し、前掲の特許文献4に記載の装置では、引き上げ直後の単結晶の周囲を取り囲む熱遮蔽材や冷却用部材の使用など、ホットゾーンの構造の改良により、融点から1250℃近傍までの温度域において、Gc>Geとすることができ、この温度分布条件によって、引き上げ直後の結晶の周辺部における空孔や格子間原子の径方向での結晶表面への拡散量と軸方向の固液界面から結晶中への拡散量が調整され、空孔や格子間原子の結晶径方向での濃度分布が、全面でほぼ等しくなる。
図3は、このような濃度分布が得られる条件下で、引き上げ速度を連続的に低下させつつ結晶の引き上げを行い、得られた単結晶の中心軸を含む断面における結晶欠陥の発生位置と引き上げ速度との関係を示した図であるが、リング状OSFや無欠陥領域などが水平に近い状態になっている。
特許文献4に記載の装置により、前記のように、引き上げ速度0.70〜0.74mm/min付近で引き上げを行っているのは、図3に示される無欠陥領域(Grown−in欠陥のきわめて少ない酸素析出促進領域を含む)を引き上げ結晶全長で得るためである。この無欠陥領域が現れる引き上げ速度の範囲を広げることができれば、前述のように無欠陥結晶の引き上げ歩留りの向上に大きく寄与することができる。
そこで、引き上げ直後の結晶の周りに熱遮蔽体および水冷体を組み込んだ輻射熱遮断スクリーンを配置し、引き上げ結晶長さに応じて溶融液表面と輻射熱遮断スクリーンの下端との距離(この距離を、以下「ギャップ」ともいう)を変化させることにより、前記無欠陥結晶が得られる引き上げ速度範囲(以下、「許容引き上げ速度幅」と記す)を広げることの可能性について調査した。なお、用いた装置は、前掲の特許文献4に記載される装置と同様に、引き上げ直後の単結晶の引き上げ軸方向における温度勾配を、中心部がGc、外周部がGeとしたとき、Gc>Geとすることができる装置である。
その結果、下記(a)〜(e)の知見が得られた。
(a)無欠陥領域を結晶径方向で均一化するには、Gc>Geの関係を満足させる必要があり、Gc>Geが満たされる条件内でギャップを設定しなければならない。
(b)Gc>Geとするには、ギャップを大きくすることが有効であるが、引き上げ速度の低下も生じる。
(c)ギャップが小さいと引き上げ速度が上がるが、引き上げ結晶のトップ側での許容引き上げ速度幅が狭くなる。
(d)トップ側でのギャップが大きいほどトップ側での許容引き上げ速度幅が広がるが、ミドル部においてギャップが大きい場合には、許容引き上げ速度幅が極端に低下する。
(e)したがって、ギャップを大きくしてトップ部を育成し、ギャップを小さくしてミドル部以降を育成するのがよい。
本発明は、このような知見に基づいてなされたもので、その要旨は下記(1)のシリコン単結晶の製造方法、および(2)のシリコン単結晶製造装置にある。
(1)シリコン単結晶の引き上げ域の周囲に水冷体および熱遮蔽体から構成される輻射熱遮断スクリーンを配設してCZ法によりシリコン単結晶を製造するに際し、シリコン単結晶の直胴部育成中の直胴部長さに応じてギャップを変化させるシリコン単結晶の製造方法であって、シリコン単結晶の直胴部のトップ部からミドル部にわたる育成の間で、前記ギャップを一旦狭め、その後のボトム部の育成で当該ギャップを一定に保持することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
ここでいう「ギャップ」とは、前記のように、輻射熱遮断スクリーンの下端(この場合は、輻射熱遮断スクリーンに組み込まれた熱遮蔽体の下端)から溶融液表面までの距離である。また、「引き上げ域」とは、引き上げ直後の、高温状態(1250℃程度以上)の単結晶が存在する領域をいう。なお、前記のように、「直胴部育成中の直胴部長さに応じてギャップを変化させる」と記すのが正確な表現であるが、「直胴部」を「結晶」に置き換え、以下、単に「(引き上げ)結晶長さに応じてギャップを変化させる」などとも表記する。すなわち、ここでいう「結晶」とは、引き上げられたインゴットの直胴部を指すものとする。
前記本発明のシリコン単結晶の製造方法によれば、育成されるシリコン単結晶を、転位クラスターが存在せず、かつCOPが存在しない無欠陥のシリコン単結晶とすることができる。
また、前記本発明のシリコン単結晶の製造方法において、ギャップを、許容引き上げ速度幅が広くなるように調整してシリコン単結晶の直胴部の育成を開始し、当該ギャップでは許容引き上げ速度幅が狭くなる単結晶引き上げ長さに到達する前に、当該ギャップを減少させてシリコン単結晶を育成することとすれば、一層望ましい。
なお、「許容引き上げ速度幅」とは、前記のとおり、無欠陥結晶が得られる引き上げ速度の範囲である。
(2)シリコン単結晶の引き上げ域の周囲に水冷体および熱遮蔽体から構成される輻射熱遮断スクリーンを配設したチョクラルスキー法によるシリコン単結晶製造装置であって、シリコン単結晶の直胴部育成中の直胴部長さに応じて輻射熱遮断スクリーン下端から溶融液表面までの距離(すなわち、ギャップ)を変化させる距離制御手段を備えており、前記距離制御手段は、シリコン単結晶の直胴部のトップ部からミドル部にわたる育成の間で、前記輻射熱遮断スクリーン下端から溶融液表面までの距離を一旦狭め、その後のボトム部の育成で当該距離を一定に保持することを特徴とするシリコン単結晶製造装置。
この本発明のシリコン単結晶製造装置において、前記距離制御手段を、育成中のシリコン単結晶直胴部長さに対するギャップの測定値と、シリコン単結晶長さに応じてギャップを変化させるために設定入力されたギャップの設定値とを比較演算してギャップの補正量を算出する演算部を備え、前記演算部により算出されたギャップの補正量に基づきギャップを調整する制御手段とする実施形態を採ることができる。
また、その際、前記ギャップの調整手段が、ルツボの上下昇降手段および/または輻射熱遮断スクリーンの上下昇降手段により構成されたものとすることができる。
本発明のシリコン単結晶の製造方法によれば、結晶引き上げ中にギャップを変化させることによって、許容引き上げ速度幅を広くすることが可能である。その結果、COPや転位クラスターのようなGrown−in欠陥のない結晶を、結晶全長で歩留りよく、安定して引き上げることが可能となり、無欠陥結晶を量産する際における歩留りを向上させることができる。この方法は、本発明のシリコン単結晶製造装置を用いて好適に実施することができる。
以下に、本発明のシリコン単結晶の製造方法および製造装置を、図面を参照して説明する。
図4は、本発明の製造方法を実施するのに適した引き上げ装置の要部構成を模式的に示す図である。引き上げ装置の外観は図示しないチャンバーで構成され、その中心部にルツボ1が配設されている。ルツボ1は回転および昇降が可能な支持軸6の上端部に固定され、ルツボ1の外側にはヒーター2が概ね同心円状に配設されている。前記ルツボ1内に投入されたシリコン原料は溶融され、溶融液3が形成される。前記ルツボ1の中心軸上には、支持軸6と同一軸上で逆方向または同方向に所定の速度で回転する引き上げ軸5が配設されており、引き上げ軸5の下端には種結晶7が保持されている。
更に、この装置には、引き上げた単結晶4の周りに輻射熱遮断スクリーン8が配設されている。この輻射熱遮断スクリーン8は、単結晶4の長さ方向に平行に配置された水冷体8aと、溶融液3および水冷体8aの間、石英るつぼ1および水冷体8aの間を遮蔽する縦断面がL字形の熱遮蔽体8bとから構成されている。なお、熱遮蔽体8bは、表面が高純度カーボン9で被覆された断熱材10である。
本発明のシリコン単結晶の製造方法は、前記のとおり、シリコン単結晶の引き上げ域の周囲に輻射熱遮断スクリーンを配設してCZ法によりシリコン単結晶を製造する方法であって、シリコン単結晶の直胴部育成中の直胴部長さに応じて、ギャップを変化させることを特徴とする方法である。
本発明の製造方法において、図4に示したように、シリコン単結晶4の引き上げ域の周囲に輻射熱遮断スクリーン8を配設して引き上げを行うのは、引き上げ直後の引き上げ軸方向の結晶内温度勾配が、外周部よりも中心部で大きくなるようにするためである。すなわち、凝固直後(例えば融点から1300℃の温度領域)の前記結晶内温度勾配を、Gc>Ge(但し、Gc:中心部における温度勾配、Ge:外周部における温度勾配)となるように調整して、結晶径方向の無欠陥領域の面内分布を均一にするためである。このような無欠陥の均一面が得られる速度で引き上げ育成を行うことにより、Grown−in欠陥のない単結晶の製造が可能となる。
前記引き上げ軸方向の結晶内温度勾配の調整は、輻射熱遮断スクリーン8で行う。すなわち、引き上げ中の単結晶の溶融液表面から熱遮蔽体8bの下端までの間はるつぼ壁面や溶融液表面からの熱輻射により保温するようにし、そのすぐ上の部分では、冷却体8aおよび熱遮蔽体8bを用いてより強く冷却し、その冷却された結晶表面からの熱伝導により中心部の温度も低下させ、中心部の方の温度勾配を相対的に大きくなるようにして、凝固直後の引き上げ軸方向の結晶内温度勾配が、前記Gc>Geの条件を満たすようにする。
本発明の製造方法は、このように構成された引き上げ装置によりシリコン単結晶を製造する方法であるが、その特徴は、シリコン単結晶の直胴部育成中の直胴部長さに応じて、ギャップ(溶融液表面と輻射熱遮断スクリーン下端との距離)を変化させることにある。
このようにギャップを変化させる操業を行うのは、以下に述べるギャップの変化と許容引き上げ速度幅(無欠陥結晶が得られる引き上げ速度の範囲)の拡大に関する調査結果に基づくものである。
すなわち、凝固直後の引き上げ軸方向の結晶内温度勾配が、前記Gc>Geの条件を満たすように構成した前記図4に示した引き上げ装置を用い、ギャップを変化させることによる許容引き上げ速度幅の拡大の可能性について調査した。具体的には、ギャップを30mm〜80mmの間で変化させるとともに、各ギャップに対して、図5に例示するように、引き上げ速度Vpを結晶の引き上げ長さに応じて0.90〜0.60mm/minの範囲で、徐々に下降させたり上昇させたりしながら、直径200mmのシリコン単結晶を育成した。
結晶欠陥の分布については、得られた単結晶を引き上げ軸に沿って縦割りし、引き上げ軸近傍を含む板状試片を作製し、この試片を硝酸銅水溶液に浸漬して、Cuを付着させ、900℃×20minの熱処理を施した後、X線トポグラフ法により調査した。
その結果、ギャップを45mmの一定に制御した状態で、引き上げ速度Vpを変更しながら、結晶引き上げを行った場合は、引き上げ速度のある幅(許容引き上げ速度幅であり、後にまとめて表示する)で、リング状OSF、COP、転位クラスターが存在しない無欠陥領域が結晶径方向の面内全面で得られている状態が認められた。引き上げ結晶のトップ部では、無欠陥領域の面内分布に不均一性があり、許容引き上げ速度幅も狭かった。ミドル部とボトム部では、トップ部に比べて面内均一性が良好で、許容引き上げ速度幅も広かった。
ギャップを50mmの一定に制御した状態で、同様に結晶引き上げを行った場合は、ギャップを45mmで一定とした場合に比べて無欠陥領域の面内均一性が増大した。しかし、引き上げ結晶のトップ部で、若干、面内分布に不均一性があり、許容引き上げ速度幅もミドル部およびボトム部に比べて僅かながら狭かった。ミドル部とボトム部は、面内均一性も良好であった。
ギャップを55mmの一定に制御した状態で、同様に結晶引き上げを行った場合は、トップ部では、ギャップを45mm、または50mmで一定とした場合に比べて無欠陥領域の面内均一性および許容引き上げ速度幅のいずれも増大した。しかし、ミドル部では、ギャップが広すぎて、Gc>Geが強調されすぎたために、結晶中心部から転位クラスターが発生し、かなりの面内不均一性が見られ、許容引き上げ速度幅も減少した。
上記の調査結果を、表1にまとめて示す。さらに、図6にグラフで示した。
Figure 0005145721
表1および図6に示すように、ギャップを50mm(一定)に制御した場合、トップ部からボトム部まで全体にわたって面内均一性が良く、許容引き上げ速度幅も広くなる。しかし、トップ部では、ギャップをさらに拡大して55mm(一定)に制御した場合の方が、面内均一性が良く、許容引き上げ速度幅も広くなる。
したがって、引き上げ結晶の各部位で、許容引き上げ速度幅を広くして、歩留り良く無欠陥結晶を得るためには、次のいずれかの引き上げ条件で結晶育成を行うのが望ましい。
i)ギャップ=55mmで引き上げを開始し、徐々に、ギャップ=50mmとし、そして、ギャップ=45mmにして、引き上げる。
ii)最初、ギャップ=50mmで引き上げ、途中、徐々にギャップを狭めて、後半ギャップ=45mmにする。
iii)最初、ギャップ=55mmで引き上げ、途中、徐々にギャップを狭めて、後半ギャップ=45mmで一定にする。
本発明の製造方法において、シリコン単結晶の直胴部育成中の直胴部長さに応じて、ギャップを変化させるのは、上述したように、引き上げの途中で、引き上げた結晶の長さに応じてギャップを変える操業を行うことにより、無欠陥領域の面内均一性や許容引き上げ速度幅を変化させることが可能になるからである。
引き上げ途中でのギャップの調整は、例えば次のようにして行うことができる。すなわち、ギャップを一定に維持する場合は、結晶化して減少したシリコン溶融液の体積に相当する融液面レベルの低下分を溶融液の入ったルツボを上昇させることにより補い、ルツボ内の溶融液表面の位置が変動しないように制御する。また、ギャップを、引き上げた結晶長さに応じて変更する場合は、結晶長さに応じたギャップを設定し、あらかじめその結晶長さにおける溶融液表面の高さまたはギャップを把握しておき、ルツボの上昇速度を調整して、設定したギャップになるように制御する。
この本発明のシリコン単結晶の製造方法によれば、育成されるシリコン単結晶を、転位クラスターが存在せず、かつCOPが存在しない無欠陥のシリコン単結晶とすることができる。
すなわち、育成中のシリコン単結晶の引き上げ長さに応じてギャップを変化させる本発明の方法を実施するに際し、前述の調査結果に基づく、i)〜iii)のいずれかの望ましい引き上げ条件を適用することにより、無欠陥領域の面内分布が均一なシリコン単結晶を育成することが可能となる。
図7は、許容引き上げ速度幅を広くすることができる望ましいギャップと引き上げ結晶長さの関係を示す図である。前記の望ましいi)〜iii)の引き上げ条件をグラフに表したものである。
図7に表示した望ましい引き上げ条件を表す曲線i)〜iii)には、共通して、トップ部でギャップが広く、ミドル部、ボトム部ではこれより狭いという一定の傾向が見られる。この傾向から判断して、無欠陥のシリコン単結晶の引き上げ方法としては、
『引き上げ結晶のトップ部では、広いギャップで引き上げを開始し、結晶が引き上げられるに伴いギャップを徐々に狭め、ミドル部ではギャップを引き上げ開始時に比べて狭い状態とし、その後、ギャップを一定に保持する』というギャップ制御を行いつつ引き上げる方法が望ましいと言える。
望ましい結晶引き上げ方法の具体例としては、例えば、直径200mm、結晶の直胴部長さが1500mm以上の単結晶(インゴット)を育成する場合は、少なくとも結晶長さ200mmまでの間は、ギャップを65mm〜50mmの範囲として、徐々に狭めることとし、少なくとも結晶長さ1500mmに到達した時点においては、50mm〜45mmの範囲のギャップが保たれるようにギャップを制御しつつ育成する引き上げ方法が挙げられる。
前記本発明のシリコン単結晶の製造方法において、シリコン単結晶の直胴部のミドル部および/またはボトム部育成中におけるギャップを、トップ部育成中におけるギャップよりも小さくするという実施形態には、(a)シリコン単結晶の直胴部のミドル部およびボトム部育成中におけるギャップをトップ部育成中におけるギャップよりも小さくする場合と、(b)同ミドル部またはボトム部育成中におけるギャップをトップ部育成中におけるギャップよりも小さくする場合、とが含まれるが、前者(a)は前記の図7から導き出された望ましい引き上げ方法と実質的に同一である。
一方、後者の(b)は、ミドル部育成中、ボトム部育成中のいずれかで、ギャップをトップ部育成中におけるギャップよりも小さくするのであるが、前記の図6に示した調査結果でみる限り、ギャップを小さくする部位がミドル部、ボトム部のいずれであっても、トップ部からボトム部にわたって広い許容引き上げ速度幅が得られる。すなわち、トップ部育成中においては、許容引き上げ速度幅が広くなるように、55mm、50mmの大きいギャップとするのが良く、ミドル部またはボトム部育成中においては、これより小さい50mm、45mmのギャップに設定すれば、例えばギャップを55mmとした場合に見られるミドル部における許容引き上げ速度幅の減少を回避して、該速度幅を広くできるので望ましい。
また、前記本発明のシリコン単結晶の製造方法において、ギャップを、許容引き上げ速度幅が広くなるように調整してシリコン単結晶の直胴部の育成を開始し、当該ギャップでは許容引き上げ速度幅が小さくなる単結晶引き上げ長さに到達する前に、当該ギャップを減少させてシリコン単結晶を育成することとすれば、一層望ましい。
これも、前記の図6に示したような調査結果をあらかじめ保有しておけば、その結果に基づいて採用できるより望ましい実施形態である。例えば、図6の調査結果によれば、直胴部の育成開始時に許容引き上げ速度幅が大きくなるようにギャップを55mmに設定して引き上げを続けた場合、ミドル部では許容引き上げ速度幅が小さくなるので、結晶引き上げ長さがミドル部に相当する長さに達する前に、あらかじめギャップを50mmまたは45mmに減少させることによって、許容引き上げ速度幅を常時広く維持しながら育成を続けることができる。
以上説明した前記本発明のシリコン単結晶の製造方法によれば、結晶引き上げ中にギャップを適宜変更することにより許容引き上げ速度幅を広く維持することが可能である。この方法を適用することにより、引き上げ時に適正な速度範囲から外れるケースを減少させ得るので、引き上げ歩留りを向上させることができ、その結果、COPや転位クラスターのようなGrown−in欠陥のない、結晶径方向の無欠陥領域の面内分布が均一な単結晶を、結晶全長で歩留りよく、安定して引き上げることが可能となる。安定した引き上げができるので、量産にも十分対応可能である。
次に、本発明のシリコン単結晶製造装置について説明する。
この装置は、前記のとおり、シリコン単結晶の引き上げ域の周囲に輻射熱遮断スクリーンを配設したチョクラルスキー法によるシリコン単結晶製造装置であって、シリコン単結晶の直胴部育成中の直胴部長さに応じてギャップを変化させる距離制御手段を備えたことを特徴とするシリコン単結晶製造装置である。
本発明の製造装置において、このような距離制御手段を備えることとするのは、この装置を用いることによって、前述のように、引き上げの途中で、引き上げた結晶の長さに応じてギャップを変える操業を行うことができ、無欠陥領域の面内均一性や許容引き上げ速度幅を変化させることが可能になるからである。
この本発明のシリコン単結晶製造装置において、前記距離制御手段を、育成中のシリコン単結晶直胴部長さに対するギャップの測定値と、シリコン単結晶長さに応じてギャップを変化させるために設定入力されたギャップの設定値とを比較演算してギャップの補正量を算出する演算部を備え、前記演算部により算出されたギャップの補正量に基づきギャップを調整する制御手段とする実施形態を採ることができる。
図8は、本発明のシリコン単結晶製造装置の要部の概略構成例を模式的に示す図である。引き上げ装置11には、シリコン単結晶の直胴部育成中の直胴部長さに応じてギャップを変化させる距離制御手段12が配設されている。
この距離制御手段12には、育成中のシリコン単結晶直胴部の長さを常時検出することができるインゴット長さ検出手段13と、ルツボ1の上方に取り付けられた光学的表面位置検出手段14を介してルツボ1内の溶融液3の表面位置を検出し、ギャップを測定することができる溶融液表面位置検出手段15が配備されている。さらに、前記シリコン単結晶直胴部の長さに対するギャップの測定値と、シリコン単結晶直胴部長さに応じてギャップを変化させるために設定入力されたギャップの設定値(すなわち、前記i)〜iii)のいずれかの望ましい引き上げ条件が入力されたギャップ設定値であり、以下、「ギャップ設定プロファイル」という)とを比較演算してギャップの補正量を算出する演算部16が具備されている。
本発明のシリコン単結晶製造装置における構成の特異点は、このように、育成中のインゴット長さに対するギャップ測定値と、前記のギャップ設定プロファイルとを比較演算してギャップ補正量を算出する演算部をギャップ制御手段に備える点にある。
この装置を用いて本発明のシリコン単結晶の製造方法を実施するには、まず、インゴット長さ検出手段13により、育成中のシリコン単結晶直胴部の長さを常時検出し、単結晶育成中のルツボ1内のシリコン溶融液表面位置を溶融液表面位置検出手段15で検出する。なお、育成中の単結晶直胴部の長さは、直胴部の育成を開始した後の引き上げワイヤーの上昇量から検出できる。
インゴット長さ検出手段13からのインゴット直胴部長さ情報と溶融液表面位置検出手段15により得られる溶融液表面位置の測定結果から、育成中のインゴット直胴部長さに対するギャップを求めることができる。
溶融液表面位置検出手段15としては、輻射熱遮断スクリーンが据え置き式の固定タイプである場合には、ルツボ1の上方に備えた光学的表面位置検出手段14(例えば、二次元CCDカメラ)を用いることができ、インゴットと溶融液との成長界面に発生するフュージュンリングを検出することによって、単結晶インゴット育成中のルツボ1内の溶融液表面位置を検出することができる。
次に、算出された育成中のインゴット長さに対するギャップと、ギャップ設定プロファイルとを比較し、演算部16で演算することにより、ギャップ設定プロファイルに対する偏差(すなわち、前記の補正量)を求める。
続いて、この偏差を相殺するように、距離制御手段12からルツボ上昇速度の制御指令がルツボ昇降装置17に伝達され、該ルツボ昇降装置17が作動してルツボを上下動させ、ギャップが設定値通りに調整される。
ギャップ設定プロファイルは、引き上げ条件制御PC18から演算部16に入力される。なお、ギャップ設定プロファイルを求めるにあたっては、各引き上げ装置ごとにギャップを変更させた引き上げ実験を行って、許容引き上げ速度幅が大きくなる最適なギャップ設定プロファイルを各引き上げ装置それぞれについて求めておくことが望ましい。
本発明のシリコン単結晶製造装置においては、前記ギャップの調整手段が、ルツボの上下昇降手段および/または輻射熱遮断スクリーンの上下昇降手段により構成されたものとすることができる。
前述の説明では、ルツボの昇降によってギャップを調整する場合について説明したが、これに限定されるものではない。輻射熱遮断スクリーンを昇降可能な構成とし、輻射熱遮断スクリーンの昇降操作によりギャップを調整するようにしてもよいし、ルツボの昇降と輻射熱遮断スクリーンの昇降とを併用してもよい。
輻射熱遮断スクリーンの昇降操作により調整する場合、シリコン単結晶成長に伴い溶融液表面位置が低下するが、この低下分を補正して溶融液表面位置が常に一定の状態となるようにルツボ昇降操作を行えば、輻射熱遮断スクリーンの昇降移動量を検出することによって単結晶育成中のギャップ値を検出することができる。その後は、前記と同様に、ギャップ設定プロファイルに対する偏差を相殺するように、輻射熱遮断スクリーンを昇降させ、所望のギャップ値に制御することができる。
以上述べた本発明のシリコン単結晶製造装置を用いれば、本発明の方法を容易に、且つ好適に実施することができる。
(実施例1)
図4に示した構成の引き上げ装置により、目標直径210mm、直胴部長さ1700mmのシリコン単結晶の引き上げを行った。
るつぼ内にシリコン原料を装入し、所定の電気抵抗率になるようにp型ドーパントのボロン(B)を添加した。続いて、装置内をアルゴンの減圧雰囲気とし、ヒーターを用いて加熱し、原料を溶融させ、溶融液とした。次いで、種結晶を溶融液に浸漬し、るつぼと引き上げ軸を回転させつつ、引き上げを行った。なお、引き上げ軸に垂直な面の結晶方位を<100>とし、シード絞りを行った後、ショルダー部を形成させ、肩変えして、目標直径とした。
引き上げの際、トップ部ではギャップを55mmと広くし、ミドル部以降ではギャップを50mmの一定にして結晶育成を行った。これは、前述した本発明の望ましい引き上げ方法であり、図7に示したii)またはiii)の引き上げ条件に準ずる方法である。この結果、トップ部でも、前記図6に示したギャップ=55mmのときの許容引き上げ速度幅と同程度の広い許容引き上げ速度幅が得られた。
この方法により、引き上げ終了までギャップを55mmの一定とした場合よりも許容引き上げ速度幅を広く採り得ることが確認できた。
(実施例2)
実施例1の場合と同様に、シリコン単結晶の引き上げを行った。引き上げの際、トップ部ではギャップを55mmと広くし、ミドル部ではギャップ=50mm、ボトム部ではギャップ=45mmになるように、徐々にギャップを狭めて結晶育成を行った。これは、図7に示したi)の引き上げ条件に該当する育成方法である。その結果、トップ部では前記図6の△印、ミドル部では同じく●印、ボトム部では同じく○印で示された値と同程度の許容引き上げ速度幅が得られた。
この方法によっても、ギャップを一定とした場合よりも許容引き上げ速度幅を広く採り得ることを確認した。
(実施例3)
実施例1の場合と同様に、シリコン単結晶の引き上げを行った。引き上げの際、トップ部ではギャップを50mmと広くし、ミドル部から、ギャップを45mm(一定)にして結晶育成を行った。これは、図7に示したii)の引き上げ条件に該当する育成方法である。その結果、トップ部では前記図6の●印、ミドル部とボトム部では同じく○印で示された値と同程度の広い許容引き上げ速度幅が得られた。
この方法でも、ギャップを一定とした場合よりも許容引き上げ速度幅を広くできることが確認できた。
本発明のシリコン単結晶の製造方法は、結晶育成中に結晶引き上げ長さに応じてギャップ(溶融液と熱遮蔽体下端の間の距離)を変化させる方法であり、これによって、無欠陥結晶が得られる引き上げ速度の範囲を広く維持することが可能である。その結果、引き上げ時に適正な速度範囲から外れるケースを減少させて歩留りを向上させることができ、量産にも十分対応できる安定した引き上げが可能となる。この方法は、本発明のシリコン単結晶製造装置を用いて好適に実施することができる。
したがって、本発明のシリコン単結晶の製造方法および製造装置は、半導体材料の製造分野において広く利用することができる。
CZ法により得られたシリコン単結晶に存在する代表的なGrown−in欠陥の分布状況を説明する図である。 単結晶引き上げ時の、引き上げ速度と結晶欠陥の発生位置との一般的な関係を模式的に示す図である。 単結晶引き上げ時の、引き上げ速度と結晶欠陥の発生位置との関係を模式的に示す図である。 本発明の製造方法を実施するのに適した引き上げ装置の要部構成を模式的に示す図である。 本発明におけるギャップの変化に関する調査で用いた引き上げ速度の変化を模式的に示す図である。 本発明におけるギャップの変化に関する調査結果で、引き上げ結晶部位と許容引き上げ速度幅の関係を、ギャップをパラメータとして示す図である。 広い許容引き上げ速度幅で、無欠陥結晶を得るのに望ましいギャップと引き上げ結晶長さの関係を示す図である。 本発明のシリコン単結晶製造装置の要部の概略構成例を模式的に示す図である。
符号の説明
1:ルツボ
2:ヒーター
3:溶融液
4:単結晶
5:引き上げ軸
6:支持軸
7:種結晶
8:輻射熱遮断スクリーン
8a:水冷体
8b:熱遮蔽体
9:高純度カーボン
10:断熱材
11:引き上げ装置
12:距離制御手段
13:インゴット長さ検出手段
14:光学的表面位置検出手段
15:溶融液表面位置検出手段
16:演算部
17:ルツボ昇降装置
18:引き上げ条件制御PC

Claims (6)

  1. シリコン単結晶の引き上げ域の周囲に水冷体および熱遮蔽体から構成される輻射熱遮断スクリーンを配設してチョクラルスキー法によりシリコン単結晶を製造するに際し、
    シリコン単結晶の直胴部育成中の直胴部長さに応じて輻射熱遮断スクリーン下端から溶融液表面までの距離を変化させるシリコン単結晶の製造方法であって、
    シリコン単結晶の直胴部のトップ部からミドル部にわたる育成の間で、前記輻射熱遮断スクリーン下端から溶融液表面までの距離を一旦狭め、その後のボトム部の育成で当該距離を一定に保持することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  2. 育成されるシリコン単結晶が、転位クラスターが存在せず、かつCOPが存在しない無欠陥結晶であることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  3. 前記輻射熱遮断スクリーン下端から溶融液表面までの距離を、無欠陥結晶が得られる引き上げ速度範囲が大きくなるように調整してシリコン単結晶の直胴部の育成を開始し、当該距離では無欠陥結晶が得られる引き上げ速度範囲が小さくなる単結晶引き上げ長さに到達する前に、当該距離を減少させてシリコン単結晶を育成することを特徴とする請求項1または2に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  4. シリコン単結晶の引き上げ域の周囲に水冷体および熱遮蔽体から構成される輻射熱遮断スクリーンを配設したチョクラルスキー法によるシリコン単結晶製造装置であって、
    シリコン単結晶の直胴部育成中の直胴部長さに応じて輻射熱遮断スクリーン下端から溶融液表面までの距離を変化させる距離制御手段を備えており、
    前記距離制御手段は、シリコン単結晶の直胴部のトップ部からミドル部にわたる育成の間で、前記輻射熱遮断スクリーン下端から溶融液表面までの距離を一旦狭め、その後のボトム部の育成で当該距離を一定に保持することを特徴とするシリコン単結晶製造装置。
  5. 前記距離制御手段は、育成中のシリコン単結晶直胴部長さに対する輻射熱遮断スクリーン下端から溶融液表面までの距離の測定値と、シリコン単結晶直胴部長さに応じて前記輻射熱遮断スクリーン下端から溶融液表面までの距離を変化させるために設定入力された前記距離の設定値とを比較演算して、当該距離の補正量を算出する演算部を備え、前記演算部により算出された補正量に基づき育成中のシリコン単結晶直胴部長さに対する前記距離を調整する制御手段であることを特徴とする請求項4に記載のシリコン単結晶製造装置。
  6. 前記輻射熱遮断スクリーン下端から溶融液表面までの距離の調整手段が、ルツボの上下昇降手段および/または輻射熱遮断スクリーンの上下昇降手段により構成されることを特徴とする請求項5に記載のシリコン単結晶製造装置。
JP2007023072A 2007-02-01 2007-02-01 シリコン単結晶の製造方法および製造装置 Active JP5145721B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007023072A JP5145721B2 (ja) 2007-02-01 2007-02-01 シリコン単結晶の製造方法および製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007023072A JP5145721B2 (ja) 2007-02-01 2007-02-01 シリコン単結晶の製造方法および製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008189485A JP2008189485A (ja) 2008-08-21
JP5145721B2 true JP5145721B2 (ja) 2013-02-20

Family

ID=39749957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007023072A Active JP5145721B2 (ja) 2007-02-01 2007-02-01 シリコン単結晶の製造方法および製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5145721B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5446277B2 (ja) 2009-01-13 2014-03-19 株式会社Sumco シリコン単結晶の製造方法
KR101105540B1 (ko) * 2009-02-16 2012-01-13 주식회사 엘지실트론 저밀도의 결정결함 분포가 균일한 단결정 제조방법, 제조장치 및 이 방법에 의해 제조된 단결정
JP5333146B2 (ja) * 2009-10-14 2013-11-06 株式会社Sumco シリコン単結晶の引上げ方法
KR101330418B1 (ko) * 2010-02-22 2013-11-15 주식회사 엘지실트론 단결정 잉곳 성장방법 및 이에 의해 제조된 웨이퍼
KR101444519B1 (ko) 2012-01-27 2014-09-24 주식회사 엘지실트론 잉곳 성장 장치 및 맬트갭 측정 방법
JP7036217B2 (ja) * 2018-08-23 2022-03-15 株式会社Sumco シリコン単結晶の育成方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4193610B2 (ja) * 2003-06-27 2008-12-10 信越半導体株式会社 単結晶の製造方法
JP2005015313A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Shin Etsu Handotai Co Ltd 単結晶の製造方法及び単結晶
JP2005015290A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Shin Etsu Handotai Co Ltd 単結晶の製造方法及び単結晶

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008189485A (ja) 2008-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4814207B2 (ja) シリコン半導体ウェハを製造する方法及び装置
JP3573045B2 (ja) 高品質シリコン単結晶の製造方法
JP2001158690A (ja) 高品質シリコン単結晶の製造方法
KR102095597B1 (ko) 실리콘 단결정의 제조 방법
TWI428481B (zh) 矽晶圓及其製造方法
JP5309170B2 (ja) るつぼに含まれた融液からシリコンから成る単結晶を引き上げる方法、及びこの方法によって製造された単結晶
JP5145721B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法および製造装置
JP2020033200A (ja) シリコン単結晶の製造方法及びシリコンウェーハ
US20090301385A1 (en) Method for producing silicon wafer
JP6601057B2 (ja) n型シリコン単結晶インゴットの製造方法、および、n型シリコンウェーハの製造方法
JP4151474B2 (ja) 単結晶の製造方法及び単結晶
WO1999037833A1 (en) Single crystal pull-up apparatus
JP2009274888A (ja) シリコン単結晶製造方法及びシリコン単結晶ウェーハ
JP4710905B2 (ja) 単結晶の製造方法
JP5489064B2 (ja) シリコン単結晶の育成方法
JPWO2009104533A1 (ja) シリコン単結晶成長装置および石英ルツボ
JP4080657B2 (ja) シリコン単結晶インゴットの製造方法
JP2001261482A (ja) 単結晶育成方法
JP5223513B2 (ja) 単結晶の製造方法
JP4048660B2 (ja) Czシリコン単結晶の製造方法
JP5617812B2 (ja) シリコン単結晶ウエーハ、エピタキシャルウエーハ、及びそれらの製造方法
JP4842861B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP6729411B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP4501507B2 (ja) シリコン単結晶育成方法
WO2007007479A1 (ja) 単結晶の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5145721

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151207

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250