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JP4930381B2 - 圧電振動装置 - Google Patents

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JP4930381B2
JP4930381B2 JP2007556795A JP2007556795A JP4930381B2 JP 4930381 B2 JP4930381 B2 JP 4930381B2 JP 2007556795 A JP2007556795 A JP 2007556795A JP 2007556795 A JP2007556795 A JP 2007556795A JP 4930381 B2 JP4930381 B2 JP 4930381B2
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Description

本発明は、バルク波を利用した圧電振動装置に関し、より詳細には、バルク波の内の拡がり振動モード、長さ振動モードまたは幅振動モードなどの輪郭振動モードを利用した圧電振動装置に関する。
バルク波を利用した圧電振動装置は、弾性表面波を利用した弾性表面波装置に比べて、Qが高く、耐電力性が高いという利点を有する。従来、バルク波として厚み縦振動モードを利用した圧電共振子などが提案されている。しかしながら、厚み縦振動モードを利用した場合には、比較的共振周波数が高い共振子を提供することは容易であるが、共振周波数が低い共振子を提供することが困難であった。
下記の特許文献1には、より低い周波数域で使用し得る共振子として、拡がり振動モードを利用した圧電共振子が開示されている。図22は、特許文献1に記載の圧電共振子を説明するための略図的斜視図である。
圧電振動子101では、シリコン系材料からなる枠体102が用いられている。枠体102の開口内において、支持梁103,103により振動部104が支持されている。振動部104は、シリコン材料からなる比較的厚い振動板105を有する。この振動板105上に、下部電極106、圧電薄膜107及び上部電極108が積層されて、圧電振動部が構成されている。
交番電界を上部電極108と下部電極106との間に印加することにより、上記圧電振動部が励振され、振動板105と共に振動する。ここでは、拡がり振動モードの応答が利用され、共振周波数が1〜10MHzの圧電振動子が提供され得ると記載されている。
特開平8−186467号公報
一般に、拡がり振動モードを利用した圧電振動子では、共振周波数は、圧電振動部の平面形状の大きさにより決定され、圧電振動部の厚みには依存しないと考えられている。しかしながら、例えば圧電振動子101では、圧電振動部に振動板105が積層されており、振動する部分が一定の厚みを有する。そのため、上記拡がり振動モードを利用した場合であっても、拡がり振動モードに、厚み方向に依存した振動モードが結合し、共振周波数が厚み依存性を有することがわかった。
他方、加工ばらつきにより、振動板105の厚みにばらつきが生じることがある。このような場合、共振周波数が厚み依存性を有するので、共振周波数がばらつかざるを得なかった。そのため、歩留りが低下しがちであった。
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、Qが高く、かつ耐電力性に優れた、バルク波を利用した圧電振動装置であって、しかも、バルク波の中でも振動部分の厚みに依存し難い輪郭振動を利用しており、さらに振動部分の厚みばらつきによる特性のばらつきがより一層生じ難い、圧電振動装置を提供することにある。
本発明によれば、対向し合う第1,第2の主面を有するフィルム状の圧電体と、前記圧電体の第1の主面に形成された第1の電極と、前記圧電体の第2の主面に形成されており、第1の電極と圧電体を介して重なり合うように配置された第2の電極とを備え、前記第1,第2の電極が前記圧電体を介して重なり合っている部分が圧電振動部を構成しており、前記圧電振動部を支持している支持部材をさらに備え、前記圧電振動部が、第1,第2の電極が圧電体を介して重なり合っている部分において、浮かされた状態となるように前記支持部材により支持されており、かつ前記圧電振動部の輪郭振動モードを利用しており、前記圧電振動部が、前記第1及び第2の電極の前記圧電体に接している側の面とは反対側の面に積層された付加膜をさらに備え、少なくとも一方の前記付加膜が、前記圧電振動部の振動のノードを含む第1の領域と、第1の領域とは異なる厚みの第2の領域とを有することを特徴とする、圧電振動装置が提供される。
本発明に係る圧電振動装置のある特定の局面では、フィルム状の圧電体が、第1,第2の電極が重なり合っている圧電振動部の外側に至る圧電体延長部を有しており、圧電体延長部において、支持部材に固定されている。この場合には、フィルム状の圧電体の第1,第2の主面に第1,第2の電極が積層された、薄い圧電振動部が構成されるので、圧電振動部の小型化、特に低背化を進めることができる。
支持部材が基板であり、該基板上に上記圧電振動部がギャップを隔てて浮かされた状態で、圧電体延長部が基板の上面に固定されている構造の場合には、複雑な加工を必要としない平板状の基板を用いることができ、コストを低減することができる。また、ギャップを隔てて、上記厚みが比較的薄い圧電振動部が浮かされている構造とされるため、低背化をより一層進めることが可能となる。
本発明のさらに他の特定の局面では、前記圧電体延長部が設けられている部分を除く前記圧電体の外周縁部分においては、前記圧電体は、圧電振動部の外側に至らない形状とされている。この場合には、圧電体延長部以外においては、圧電体は圧電振動部の外側に至らないため、圧電体の平面形状の寸法を小さくすることができ、小型化を進めることができる。
本発明に係る圧電振動装置のさらに別の特定の局面では、前記圧電振動部の厚みが、前記輪郭振動モードの波長の1/40以下とされる。この場合には、周波数特性のばらつきが極めて小さい、圧電振動装置を提供することができ、圧電振動装置の歩留りを高めることが可能となる。
本発明に係る圧電振動装置では、上記圧電振動部は、様々な平面形状を有するように構成され得る。
本発明のある特定の局面では、前記圧電振動部が、短辺と長辺とを有する矩形の平面形状を有し、前記輪郭振動モードが拡がり振動モードであって、前記圧電振動部の厚みが、前記圧電振動部の短辺寸法の1/20以下とされている。この場合には、輪郭振動モードとして拡がり振動モードを利用した圧電振動装置を提供でき、圧電振動部の厚みが圧電振動部の短辺寸法の1/20以下とされているため、周波数特性のばらつきを極めて小さくすることができる。
また、本発明の他の特定の局面では、前記圧電振動部が、短辺と長辺とを有する矩形の平面形状を有し、前記輪郭振動モードが長さ振動モードであり、前記圧電振動部の厚みが、前記圧電振動部の長辺の寸法の1/20以下とされ、この場合には、輪郭振動モードとして長さ振動モードを利用しており、しかも周波数特性のばらつきが非常に小さい圧電振動装置を提供することができる。
本発明では、上記圧電振動部が、前記第1,第2の電極の少なくとも一方において前記圧電体に接している側の面とは反対側の面に積層された付加膜をさらに備える。付加膜として、保護膜や温度補償用絶縁膜、あるいは金属膜などを積層することにより、耐環境特性を高めたり、温度による周波数依存性を低めたり、機械的強度を高めたりすることができる。
本発明に係る圧電振動装置では、好ましくは、上記付加膜において、上記圧電振動部の圧電振動のノードが位置する部分を含む第1の領域と、第1の領域とは異なる厚みの第2の領域とが設けられている。この場合、振動のノードを含む第1の領域における付加膜の厚みを第2の領域における付加膜の厚みと異ならせることにより、圧電振動装置の共振周波数を調整することができる。例えば、第1の領域の付加膜の厚みを、第2の領域における付加膜の厚みを、第2の領域における付加膜の厚みよりも薄くすることにより、共振周波数を低くする方向に周波数を調整することができる。この場合、第1の領域において、付加膜の厚みは0とされていてもよい。
逆に、第1の領域における付加膜の厚みを相対的に厚くすることにより、共振周波数を高める方向に周波数を調整することができ、この場合、第2の領域における付加膜の厚みは0とされていてもよい。
本発明に係る圧電振動装置は、様々な共振子やフィルタに用いることができるが、本発明のある特定の局面では、周波数が1〜100MHzの範囲にある圧電共振子が提供される。すなわち、輪郭振動モードを利用しているが、比較的低周波数域で用いることができる圧電振動装置を提供することができる。
(発明の効果)
本発明に係る圧電振動装置では、フィルム状の圧電体の第1の主面に第1の電極が、第2の主面に第2の電極が形成されており、第1,第2の電極が圧電体を介して重なり合っている圧電振動部が浮かされた状態とされている。従って、特許文献1に記載の振動板のような比較的厚い部材であって、圧電振動部の振動を受けて振動する部分を必要としない。よって、他の部材の加工ばらつきによる共振周波数などのばらつきが生じ難い。
加えて、輪郭振動モードを利用しているため、本質的に、周波数特性は圧電振動部の厚みに依存し難い。のみならず、上記特許文献1に記載の振動板のような比較的厚い部材であって、圧電振動部の振動を受けて振動する部分を必要としないので、それによっても、周波数特性が圧電振動部の厚みに依存し難い。よって、共振周波数などの周波数特性のばらつきをより一層小さくすることが可能とされている。
また、上記特許文献1に記載の振動板のような圧電振動部に積層され、圧電振動を受けて振動する部分が設けられずともよいため、振動部分の厚みを薄くすることができ、小型化、特に低背化を進めることができる。
また、厚み縦振動モードではなく、輪郭振動モードを利用しているため、厚み縦振動モードを利用した場合に比べて、低周波数域で用いることができる共振子やフィルタを提供することができる。さらに、バルク波の内の輪郭振動モードを利用しているので、Qが高く、耐電力性に優れた圧電振動装置を提供することができる。
よって、本発明によれば、Qが高く、耐電力性に優れたバルク波を利用した圧電振動装置であって、低周波数域で用いることができ、しかも共振特性などの周波数特性のばらつきが生じ難い、圧電振動モードを利用した圧電振動装置を提供することができる。
特に、圧電振動部の厚みが輪郭振動モードの波長の1/40以下とされている場合には、後述の実験例から明らかなように、周波数ばらつきをより一層小さくすることができる。
図1(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電振動装置の模式的平面図及び(a)中のA−A線に沿う断面図である。 図2(a)及び(b)は、図1(a)におけるB−B線及びC−C線に沿う各断面図である。 図3は、拡がり振動モードにおける振動姿態の変化を説明するための模式的平面図である。 図4(a)及び(b)は、第1の実施形態の圧電振動部の厚みが薄い場合及び相対的に厚い場合の振動に際しての各部分の変位状態を有限要素法で解析した結果を示す各模式的断面図である。 図5は、第1の実施形態の圧電振動装置における圧電振動部の厚みを厚くした場合の圧電振動部における各部分の変位状態を有限要素法で解析した結果を示す厚み方向に沿う模式的断面図である。 図6は、第1の実施形態の圧電振動装置における振動子の規格化厚みと、共振周波数変動量との関係を示す図である。 図7は、第2の実施形態の圧電振動装置を説明するための模式的平面図である。 図8は、第2の実施形態で利用される長さ振動モードにおける振動姿態の変化を説明するための模式的平面図である。 図9は、第3の実施形態の圧電振動装置を説明するための模式的平面図である。 図10は、第2の実施形態で利用される幅方向振動モードにおける振動姿態の変化を説明するための模式的平面図である。 図11(a)及び(b)は、本発明の第4の実施形態に係る圧電振動装置の模式的平面図及び(a)中のE−E線に沿う断面図である。 図12(a),(b)は、図11(a)におけるF−F線及びG−G線に沿う各断面図である。 図13(a)及び(b)は、本発明の第5の実施形態に係る圧電振動装置の模式的平面図及び(a)中のI−I線に沿う断面図である。 図14(a),(b)は、図13(a)におけるJ−J線及びK−K線に沿う各断面図である。 図15は、本発明に係る圧電振動装置の変形例を説明するための断面図である。 図16は、幅振動モードまたは拡がり振動モードを利用した振動子において、片面にノードを含む領域に凹部を設けた場合の凹部とノード位置との関係を説明するための模式的斜視図である。 図17は、両面の付加膜が均一な膜厚に形成されている圧電振動装置の共振特性を示す図である。 図18は、図15に示した変形例の圧電振動装置の共振特性を示す図である。 図19は、本発明の圧電振動装置の他の変形例を説明するための断面図である。 図20は、図19に示した圧電振動装置の共振特性を示す図である。 図21は、図15に示した変形例において、付加膜の一部を除去する部分の幅方向寸法を説明するための模式的断面図である。 図22は、図15に示した変形例において、付加膜の一部を除去する除去幅を変化させた場合の共振周波数の変化を示す図である。 図23は、従来の圧電振動装置の一例を説明するための模式的斜視図である。
符号の説明
1…圧電振動装置
2…基板
3…圧電振動部
4…圧電薄膜
4a,4b…圧電体延長部
5…第1の電極
6…第2の電極
7…付加膜
8…付加膜
9,10…端子電極
11…圧電振動装置
21…圧電振動装置
23…圧電振動部
23a…短辺
23b…長辺
31…圧電振動装置
33…圧電振動部
33a…短辺
33b…長辺
41…圧電振動装置
42…基板
43…圧電振動部
51…圧電振動装置
52…ギャップ形成材料層
62,63…付加膜
64…付加膜
65…圧電振動装置
71…圧電振動子
71a…凹部
D…ギャップ
H…ギャップ
L…ギャップ
N…ノード
Q…除去幅
以下、図面を参照しつつ本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電振動装置の平面図及び図1(a)中のA−A線に沿う断面図である。また、図2(a)及び(b)は、図1(a)におけるB−B線及びC−C線に沿う断面図である。
圧電振動装置1は、バルク波としての輪郭振動のうち拡がり振動モードを利用した圧電共振子である。
本実施形態では、支持部材として半導体もしくは絶縁体からなる基板2が用いられている。基板2を構成する半導体及び絶縁体は特に限定されず、例えばSi系半導体やガラスなどの絶縁体が用いられる。
基板2上において、平面形状が矩形の圧電振動部3が構成されている。ここでは、圧電振動部3は、フィルム状圧電体、すなわち圧電薄膜4と、圧電薄膜4の第1の主面としての下面に形成された電極5と、圧電薄膜4の第2の主面としての上面に形成された第2の電極6とを有する。圧電薄膜4は、その分極軸方向が厚み方向とされている。第1の電極5と第2の電極6とは、圧電薄膜4を介して厚み方向に重なり合っており、該重なり合っている部分が、図1(a)に示す平面形状が矩形の圧電振動部3である。
圧電薄膜4は、適宜の圧電材料からなる。このような圧電材料としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、チタン酸ジルコン酸鉛系セラミックス(PZT系圧電セラミックス)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、水晶などが挙げられる。すなわち、圧電薄膜は、圧電単結晶あるいは圧電セラミックスのいずれにより形成されていてもよい。
第1の電極5と、第2の電極6とは、圧電薄膜4に交流電圧を印加し、圧電薄膜4を励振させるために設けられている。第1,第2の電極5,6を構成する材料については特に限定されず、適宜の導電性材料を用いることができる。このような導電性材料としては、Al、Cu、Au、Pt、Niもしくはこれらの合金、例えばエリンバーやインバーなどを挙げることができる。
本実施形態では、上記圧電振動部3において、圧電薄膜4の第1の主面側において、第1の電極5を覆うように、付加膜7が積層されている。また、圧電薄膜4の第2の主面としての上面側においても付加膜8が積層されている。
付加膜7,8は、内部を保護する保護膜として機能するものであってもよく、補強膜としての機能を有するものであってもよく、あるいは温度特性を補償するための膜であってもよい。さらに、質量付加により共振周波数を調整するために、付加膜7及び/または付加膜8が設けられていてもよい。
上記付加膜は、圧電体の第1の主面側及び/または第2の主面側に形成されればよく、あるいは本発明においては、圧電振動部は付加膜を有していなくてもよい。
付加膜7,8は、これらの機能のいずれか少なくとも1つを果たすように用いられるものであるため、付加膜7,8を構成する材料については、これらの機能に応じた材料を用いればよい。例えば、温度補償を行ったり、圧電振動部を保護したりするためには、SiOやSiNなどの誘電体薄膜により付加膜7,8を形成すればよい。また、Al、Cu、エリンバーまたはインバーなどのような導電性材料により付加膜7,8が形成されていてもよい。もっとも、付加膜7,8が導電性材料からなる場合には、電極5,6の機能を損なわないように付加膜7,8を形成することが望ましい。
さらに、付加膜7,8は、ZnOやAlNのような圧電材料であってもよく、Siのような半導体材料であってもよい。
本実施形態では、上記圧電振動部3において、圧電薄膜4、第1,第2の電極5,6及び付加膜7,8は、薄膜形成法により形成され、積層されている。このような薄膜形成法としては特に限定されないが、PVD法やCVD法などを用いることができる。薄膜形成法により各部材を積層することにより形成された圧電振動部3では、その厚みを薄くすることができ、低背化を進めることができる。
本実施形態の圧電振動装置1では、上記圧電振動部が、基板2からギャップDを介して浮かされた状態で配置されている。また、圧電振動部3は、基板2から浮かされているため、拘束されることがなく、円滑に振動し得る。
なお、上記ギャップDの形成方法は特に限定されない。例えば、基板2上において、圧電薄膜4、第1,第2の電極5,6及び付加膜7,8を溶解しない溶剤により除去される溶剤除去性材料層を形成し、しかる後、上記圧電薄膜4、第1,第2の電極5,6及び付加膜7,8からなる積層体を薄膜形成方法により形成する。そして、上記溶剤により溶剤除去性材料層を除去すればよく、それによってギャップDを形成することができる。
また、圧電振動部3は、支持部材としての基板2に以下の態様で支持されている。圧電薄膜4は、圧電振動部3を越えて、圧電振動部3の長辺方向外側に延ばされている。この圧電振動部3の外側に延ばされている圧電薄膜部分を、圧電体延長部4a,4bとする。図1(a)から明らかなように、圧電体延長部4a,4bは、圧電振動部3から圧電振動部3の長辺方向外側に至っている。
そして、この圧電体延長部4a,4bにおいて、圧電薄膜4が基板2に固定されている。本実施形態では、下方に設けられた付加膜7が、基板2の上面に固定されており、すなわちギャップDを有するように付加膜7が成膜されている。そして、付加膜7上に、第1の電極5、圧電薄膜4、第2の電極6が順に成膜され、さらに第2の付加膜8が成膜されている。
他方、付加膜7が基板2に固定されている部分、すなわちギャップDの外側においては、圧電体延長部4a,4bが存在し、従って、圧電薄膜4は、圧電体延長部4a,4bが存在する部分において、付加膜7を介して基板2に固定されている。なお、本実施形態では、付加膜7が設けられていたため、圧電体延長部4a,4bは付加膜7を介して基板2に固定されていたが、付加膜7が設けられていない場合には、圧電体延長部4a,4bを直接基板2の上面に固定してもよい。さらに、付加膜7が設けられている構造においては、上記圧電体延長部4a,4bは必ずしも設けられずともよく、その場合には、圧電振動部を基板2に固定するのに十分な強度を有するように、付加膜7を形成する必要がある。
また、第1の電極5は、圧電体延長部4aの下面を経由し、基板2の第1の端縁に沿うように設けられた第1の端子電極9に連ねられている(図1(a)参照)。
他方、第2の電極6は、圧電体延長部4bの上面を経由し、基板の第2の端縁に設けられた第2の端子電極10に連ねられている。
従って、端子電極9,10から交流電圧を印加した場合、圧電振動部3が、圧電効果により励振されることになる。本実施形態で、圧電振動部3は、長辺と短辺とを有する矩形の平面形状を有する。そして、圧電薄膜4は、その分極軸方向が厚み方向とされている。従って、振動モードが励振されるが、本実施形態では、励振される振動のうち、輪郭振動モードに属する拡がり振動モードが強く励振され、該拡がり振動モードによる共振特性が利用される。
従って、バルク波の内の輪郭振動モードに属する拡がり振動モードを利用するため、Qが高く、耐電力性に優れている。加えて、本実施形態では、圧電振動部3は、ギャップDを隔てて基板2から浮かされて配置されている。従って、圧電振動部3は、圧電効果により基板2に拘束されることなく自由に振動する。よって、良好な共振特性を得ることができる。しかも、支持部材としての基板2に固定される部分に至っている圧電体延長部4a,4bが設けられている部分を除いては、圧電薄膜4は、圧電振動部3の外周縁には至っていない。従って、それによっても、圧電振動部3が、基板2に拘束されることなく、自由に変位、振動し得るように構成されている。
図3は、拡がり振動モードの振動姿態を示す模式的平面図である。拡がり振動モードでは、正方形の平面形状を有する圧電振動部3Aが図示の破線で示す振動姿態のように変位する。そして、図示の破線で示す振動姿態から図示の矢印で示すように各部分が変位し、逆の振動姿態となる。この破線で示す振動姿態と、逆の振動姿態との間で変位が繰り返される。従って、上記拡がり振動モードに際しての変位は、矩形の平面形状の圧電振動部3Aの平面内すなわち面内方向での振動であり、基本的に厚み方向の振動モードによる影響を受け難い。
もっとも、前述したように、実際には、拡がり振動モードなどの輪郭振動モードを利用した圧電振動部においても、厚みが有限であるため、厚み方向の振動モードによる影響を避けることはできず、特許文献1に記載の圧電振動装置では、その影響により共振特性のばらつきが生じがちであった。
すなわち、前述した特許文献1に記載の圧電振動装置では、圧電薄膜にシリコン材料からなる比較的厚みの大きな振動板105が積層されていたため、該振動板105の厚みばらつきにより、共振特性がばらつくという問題があった。これに対して、本実施形態の圧電振動装置では、圧電振動部3において、このような比較的厚みの大きな板状の振動板を積層する必要はない。すなわち、圧電振動部として振動する部分は、上記圧電薄膜4と、電極5,6と、付加膜7,8とが積層されている積層膜部分だけであり、これらの膜は、前述した薄膜形成法により高精度に形成され得る。従って、振動する部分の厚みばらつきが生じ難いので、共振特性のばらつきも生じ難い。よって、特性の安定化及び歩留りの向上を果たすことができる。
本実施形態の圧電振動装置1では、好ましくは上記圧電振動部3の厚みは、上記拡がり振動モードによる共振特性の共振周波数の1/40以下とされ、それによって、圧電薄膜4の厚みばらつきによる共振周波数のばらつきを極めて小さくすることができる。これを、図4〜図6を参照して説明する。
なお、図4〜図6に示す結果は、有限要素法によるシミュレーションにより求めた結果である。
上記シミュレーションにあたり、想定した圧電振動装置の仕様は以下の通りである。
Si系基板上に、付加膜7、第1の電極5、圧電薄膜4、第2の電極6及び付加膜8が以下の材料及び厚みとなるように成膜し、圧電振動部が短辺の長さ190μm×長辺の長さ300μmの矩形の平面形状を有し、波長が190μm×2=380μmの圧電振動装置1を作製したとする。
付加膜7:SiO、厚み1.3μm/第1の電極5:Pt、厚み0.1μm/圧電薄膜4:AlN膜、厚み1.6μm/第2の電極6:Pt、厚み0.1μm/付加膜8:SiO、厚み1.3μm。付加膜7,8を含む圧電振動部3全体の厚み=4.4μm。
このような構造によれば、圧電振動装置1の共振周波数は、約18MHzとなる。圧電振動装置1と同様にして、但し、Alからなる第1,第2の電極5,6の膜厚と、圧電薄膜4の膜厚との比を1:16と固定した状態で、また上記圧電振動部を構成している矩形の短辺方向の寸法を113μmとし、圧電薄膜4の厚み及び電極6,7の厚みを変化させた。このような複数の圧電振動装置について、振動部分の厚み、すなわち付加膜7,8を含む圧電振動部3の厚みを波長で規格化した規格化振動子厚みと、周波数変動量との関係を有限要素法によるシミュレーションにより求めた。結果を示す。
図6の横軸は、上記規格化振動子厚み、すなわち振動部部分の厚みの波長に対する割合を示し、縦軸は共振周波数変動量(ppm)を示す。共振周波数変動量は、設計共振周波数からの変動量である。
また、図4(a)及び(b)は、上記規格化振動子厚みが0.01及び0.08の場合の振動部の変位状態を有限要素法で求めた結果を示し、図5は、上記規格化振動子厚みが0.40の場合の有限要素法で求めた振動姿態の変化を模式的に示す図である。
図4(a),(b)及び図5から明らかなように、圧電振動部3における振動子規格化厚みが厚くなると、厚み方向に変位する部分が相対的に多く現れ、従って、厚み方向の振動モードによる影響が現れることがわかる。
これに対して、図6から明らかなように、上記シミュレーションによれば、規格化振動子厚みが、0.025以下の場合、すなわち振動子の厚みが、波長の40分の1以下であれば、厚みが1%ばらついたときの共振周波数変動量は1ppm以下と著しく小さくなることがわかる。他方、波長は、矩形の振動部部分の短辺寸法で決定される。よって、圧電振動部の厚みを、矩形の平面形状の圧電振動部3の短辺の長さの1/20以下とすれば、共振周波数の変動量を著しく小さくすることができる。
図7は、本発明の他の実施形態に係る圧電振動装置の模式的平面図であり、図8はその圧電振動部の振動姿態を模式的に示す平面図である。
図7に示す圧電振動装置21では、圧電振動部23が、輪郭振動モードの内の長さ振動モードを利用している。従って、圧電振動部23は図7に模式的に示されているように、短辺23aと、長辺23bとを有する矩形の平面形状を有し、図8に示すように、長辺方向に伸縮する。すなわち、図8に示す当初の圧電振動部23Aの状態から、破線で示すように長辺方向に伸びた状態と、逆に当初の状態から長さ方向において縮んだ状態の振動姿態とを繰り返すように変位する。このように、長さ振動モードを利用した場合においても、その変位は、圧電振動部23の第1,第2の主面の面内方向がほとんどであるため、第1の実施形態の場合と同様に、厚みにあまり依存しない、良好な共振特性を実現することができる。
また、図9は、本発明の第3の実施形態に係る圧電振動装置の模式的平面図であり、図10はその圧電振動部の振動姿態の変化を説明するための模式的平面図である。
第3の実施形態の圧電振動装置31では、圧電振動部33が輪郭振動モードのうち幅振動モードを利用している。その他の点については、第2の実施形態と同様である。幅振動モードを利用する圧電振動部33は、平面形状が矩形であり、短辺33aと長辺33bとを有する。そして、励振されると、図10に示すように、実線で示す当初の状態から、長辺33bが短辺方向に沿って変位する。すなわち、破線で示すように、幅方向寸法、すなわち短辺方向に沿う寸法が大きくなった状態と、逆に、短辺方向の寸法が小さくなった縮んだ状態との間で変位が繰り返されることになる。この幅方向振動モードも、面内振動であるため、振動部の厚みに依存しがたい、良好な共振特性が得られる。
上述したように、本発明においては、バルク波のうち輪郭振動モードが利用され、この輪郭振動モードとしては、第1の実施形態において示した拡がり振動モードに限らず、上記長さ振動モードや幅振動モードを用いてもよい。
図11(a)及び(b)は、本発明の第4の実施形態に係る圧電振動装置の模式的平面図及び図11(a)中のE−E線に沿う断面図であり、図12(a)及び(b)は、図11(a)のF−F線及びG−G線に沿う各断面図である。
本実施形態の圧電振動装置41は、支持部材としての基板42を有する。そして、基板42の上面に、凹部が形成されており、該凹部によりギャップHが設けられている。すなわち、第1の実施形態では、ギャップDは、基板2の上面と、基板2の上面から浮かされた圧電振動部3との間に設けられていたが、本実施形態では、基板42の上面に凹部を形成することにより、ギャップHが形成されている。そのため、ギャップH上に設けられている圧電振動部43が、浮かされた状態とされている。
その他の構造については、本実施形態の圧電振動装置41は、第1の実施形態の圧電振動装置1と同様に構成されている。従って、同一部分については、同一参照番号を付することにより、詳細な説明については省略することとする。
本実施形態では、ギャップH上において、圧電薄膜4、第1,第2の電極5,6及び付加膜7,8が薄膜形成法により形成されている。もっとも、製造に際しては、予めSiなどからなる基板42の上面に、エッチングなどの加工により、凹部を形成する。そして、この凹部に、第1の実施形態で用いた溶剤除去性材料層を凹部を充填するように形成する。しかる後、圧電薄膜4、第1,第2の電極5,6及び付加膜7,8からなる積層部分を、薄膜形成法により形成する。すなわち、付加膜7、第1の電極5、圧電薄膜4、第2の電極6及び付加膜8を順次薄膜形成法により形成する。そして、溶剤により溶剤除去性材料層を除去することにより、ギャップHが形成される。
このように、圧電薄膜4を用いて構成されている圧電振動部を浮かされた状態とするためのギャップは、基板42の上面に凹部を形成することにより設けてもよい。
図13(a)は、本発明の第5の実施形態に係る圧電振動装置を説明するための平面図であり、図13(b)は図13(a)のI−I線に沿う断面図である。また、図14(a)及び(b)は、図13(a)のJ−J線及びK−K線に沿う断面図である。
第5の実施形態の圧電振動装置51は、圧電振動部を冒された状態とするためのギャップを設けるための構造が異なることを除いては第1の実施形態の圧電振動装置1と同様である。従って、同一部分については、同一の参照番号を付することにより、詳細な説明を省略する。
本実施形態の圧電振動装置51は、支持部材としての基板2を有する。そして、基板2の上方において、第1の実施形態の場合と同様に、付加膜7、第1の電極5、圧電薄膜4、第2の電極6及び第2の付加膜8が順に薄膜形成法により形成された積層部分が構成されて、圧電振動部3が設けられている。もっとも、本実施形態では、上記第1の付加膜7の下方において、圧電振動部3を浮かされた状態とするためのギャップLが、サイドエッチング法によりギャップ形成材料層52に開口部を設けることにより形成されている。
すなわち、ギャップ形成材料層52の一部に開口部が設けられており、該開口部の上方に圧電振動部3が構成されている。従って、開口部が上記ギャップLを形成していることになる。
ギャップLを形成するために、本実施形態では、まず、基板2上にギャップ形成材料層52を成膜する。このギャップ形成材料層52は、圧電薄膜4、第1,第2の電極5,6及び付加膜7,8を溶解しない溶剤により除去される溶剤除去性材料により例えば形成される。この形成方法については、蒸着等の適宜の薄膜形成方法を用いることができる。
しかる後、上記ギャップ形成材料層52を基板2の上面において成膜した後、該ギャップ形成材料層52上に、前述した付加膜7、第1の電極5、圧電薄膜4、第2の電極6及び第2の付加膜8を順に薄膜形成法により形成する。次に、上記ギャップ形成材料層52において、図13(b)に示されているギャップLとしての開口部を形成する部分に、側方から等方性サイドエッチングすればよい。エッチングに際しては、上記溶剤除去性材料層を溶解し、上記圧電薄膜4を含む積層部分を溶解しない溶剤を用いて行ない得る。このように側方からサイドエッチングすることにより、ギャップLを形成してもよい。
上述したように、本発明の圧電振動装置において、圧電振動部を浮かされた状態とするためのギャップは、第4及び第5の実施形態に示したように、様々な方法で形成することができる。
本発明に係る圧電振動装置では、上記付加膜の厚みは一様とされる必要は必ずしもない。図15〜図22を参照してこのような変形例を説明する。
図15は、第4の実施形態に係る圧電振動装置の変形例に相当し、図12(a)に示した断面図に相当するこの変形例の圧電振動装置の断面図である。
この変形例の圧電振動装置61では、第4の実施形態と同様に、基板2上に、圧電振動部3が構成されており、圧電振動部3は、圧電薄膜4、第1,第2の電極5,6及び付加膜62,63を有する。第4の実施形態と異なるところは、第4の実施形態の付加膜7,8に代えて、上記付加膜62,63が設けられていること、並びに利用する振動モードとして、幅モードまたは拡がりモードが用いられていることにある。すなわち、圧電振動部は、長さ方向と幅方向とを有する矩形の平面形状を有し、図15では、長さ方向と直交する方向の断面が示されている。
従って、変形例の圧電振動装置61では、幅モードまたは拡がりモードの振動が励振されるが、その振動のノードは、図15の矢印Mで示す位置に現れる。すなわち、圧電振動部の幅方向中央に振動のノードMが存在する。
他方、この変形例では、付加膜62は、付加膜7と同様に、圧電振動部の下面において、均一な厚みに形成されている。
これに対して、付加膜63は、振動のノードMを含む第1の領域において除去されており、第2の領域において設けられている。言い換えれば、付加膜63は、第1の領域において除去されており、横断面においては、凹状の形状を有する。
本変形例では、少なくとも一方の付加膜63において、第1の領域において付加膜が除去されて、第1の領域に対して第2の領域における付加膜の厚みが相対的に厚くされている。このように、振動のノードを含む第1の領域において、付加膜63が除去されているので、本変形例では、平坦な付加膜を圧電振動部3の上面に設けた相当の構造に比べて、共振周波数を低くすることができる。
すなわち、図17に示した共振特性を有する第4の実施形態の圧電振動装置を形成した後、図15に示した変形例のように、第1の領域における付加膜63の厚みを0とした場合、図18に示す共振特性を得ることができる。
これは、以下の理由による。
図16に模式的斜視図で示すように、矩形板状の幅モードまたは拡がりモードを利用した圧電振動子71を想定する。この圧電振動子71において、上面中央において、長さ方向に延びるように凹部71aを形成したとする。この場合、圧電振動子71が幅モードまたは拡がりモードで振動した場合、振動のノードNは、図16に示すように、上記凹部内に位置することになる。すなわち、図15に示した変形例は、このようなモデルに相当し、この場合、振動のノードにおける質量付加と、振動のノード以外の第2の領域における質量付加が異なることにより、上記のように、共振周波数が低くなるものと考えられる。
なお、図15では、第1の領域においては、付加膜63が除去され、厚みが0とされていたが、第1の領域において、付加膜が形成されていてもよく、その場合、図15のOで一点鎖線で示すように、第1の領域における付加膜の厚みが、第2の領域における付加膜の厚みよりも薄くされてさえおればよい。そして、この第1の領域における付加膜の厚みを、第2の領域における付加膜の厚みよりも薄く、あるいは0とすることにより、上記のように、共振周波数を低くすることができる。
従って、本発明では、圧電振動部の少なくとも一方面に設けられた付加膜において、上記第1の領域における付加膜の厚みを0あるいは薄くするように、その厚みを調整することにより、共振周波数を調整することができる。
図19は、図15に示した変形例とは逆に、付加膜64において、第1の領域における付加膜の厚みが相対的に厚く、第2の領域において、付加膜64が除去されている他の変形例を示す断面図である。その他の構造については、本変形例の圧電振動装置65は、圧電振動子61と同様とされている。
ここでは、圧電振動装置61の場合と同様に、幅モードまたは拡がりモードが利用され、従って、振動のノードMは、上記第1の領域に位置する。そして、第2の領域において付加膜64が除去されているので、質量付加効果は、第1の領域と第2の領域とで異なっている。図20は、本変形例の圧電振動装置65の共振特性を示す。図20に示すように、図17に示した圧電振動装置の共振周波数に比べて、共振周波数が高められている。
このように、少なくとも一方面に設けられた付加膜において、第1の領域において付加膜を除去することにより、共振周波数を高めることができる。この場合、図19に一点鎖線Pで示すように、第2の領域における付加膜を0とせず、第1の領域における付加膜よりも薄くさえしておれば、共振周波数を高めることができる。すなわち、上記質量付加効果の差により、共振周波数が高くなる方向に変化するため、第2の領域において、付加膜を除去する必要は必ずしもない。
また、図15に示した変形例では、上記付加膜63において、第1の領域の幅方向寸法Qを調整することにより、共振周波数を調整することも可能である。
これを、図21及び図22を参照して説明する。
図21に模式的断面図で示すように、図15に示した変形例において、SiOからなる付加膜63を第1の領域において除去した。この場合の第1の領域の幅、すなわち付加膜の除去幅Qを変化させ、共振周波数の変化を求めた。結果を図22に示す。
なお、実験に際しては、圧電振動部の構成は、上方からSiO/Al/AlN/Al/SiOの積層構造とし、その厚みは、上方から2.6μm、0.1μm/1.6μm/0.1μm/2.6μmとした。そして、圧電振動部の長さ方向寸法は179.2μm、幅方向寸法は112μmとした。また、図22の横軸は、比:(上記付加膜におけるSiO膜を除去した横幅Q)/(圧電振動部幅方向寸法)とした。図22から明らかなように、この比が0.4〜0.6付近の場合、共振周波数がもっとも低くなっていることがわかる。従って、圧電振動部が同じ形状の場合であっても、上記付加膜63を第1の領域で除去する際に、その除去幅Qを調整することにより、共振周波数を1〜2MHz程度低めることができ、それによって、ひいては、圧電振動装置の小型化を図り得ることがわかる。
なお、上記付加膜を除去したり、部分的に薄くしたりするには、反応性イオンエッチング(RIE)、イオンミリング、レーザー加工、またはウェットエッチングなどの様々な方法を用いて行うことができる。あるいは、付加膜を形成した後に部分的に除去したり、厚みを薄くする加工を行う方法ではなく、付加膜を形成するに際し、リフトオフ法やマスキング等により、予め第1の領域と第2の領域との厚みが異なる付加膜を形成してもよい。

Claims (12)

  1. 対向し合う第1,第2の主面を有するフィルム状の圧電体と、
    前記圧電体の第1の主面に形成された第1の電極と、
    前記圧電体の第2の主面に形成されており、第1の電極と圧電体を介して重なり合うように配置された第2の電極とを備え、
    前記第1,第2の電極が前記圧電体を介して重なり合っている部分が圧電振動部を構成しており、
    前記圧電振動部を支持している支持部材をさらに備え、
    前記圧電振動部が、第1,第2の電極が圧電体を介して重なり合っている部分において、浮かされた状態となるように前記支持部材により支持されており、かつ前記圧電振動部の輪郭振動モードを利用しており、
    前記圧電振動部が、前記第1及び第2の電極の前記圧電体に接している側の面とは反対側の面に積層された付加膜をさらに備え、少なくとも一方の前記付加膜が、前記圧電振動部の振動のノードを含む第1の領域と、第1の領域とは異なる厚みの第2の領域とを有することを特徴とする、圧電振動装置。
  2. 前記第1の領域において、付加膜の厚みが第2の領域における厚みよりも薄くされている、請求項1に記載の圧電振動装置。
  3. 前記第1の領域において、薄肉部の厚みが0とされており、第2の領域においてのみ付加膜が設けられている、請求項2に記載の圧電振動装置。
  4. 前記第1の領域において、付加膜の厚みが第2の領域における厚みよりも厚くされている、請求項1に記載の圧電振動装置。
  5. 前記第2の領域において、付加膜の厚みが0とされており、第1の領域においてのみ付加膜が設けられている、請求項4に記載の圧電振動装置。
  6. 前記フィルム状の圧電体が、前記第1,第2の電極が圧電体を介して重なり合っている圧電振動部の外側に至る圧電体延長部を有しており、
    前記圧電体延長部において、前記圧電体が前記支持部材に固定されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧電振動装置。
  7. 前記支持部材が基板であり、該基板上に前記圧電振動部がギャップを隔てて浮かされた状態で、前記圧電体延長部が前記基板の上面に固定されている、請求項6に記載の圧電振動装置。
  8. 前記圧電体延長部が設けられている部分を除く前記圧電体の外周縁部分においては、前記圧電体は、前記圧電振動部の外側には至らない形状とされている、請求項6または7に記載の圧電振動装置。
  9. 前記圧電振動部の厚みが、前記輪郭振動モードの波長の1/40以下とされている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の圧電振動装置。
  10. 前記圧電振動部が、短辺と長辺とを有する矩形の平面形状を有し、前記輪郭振動モードが拡がり振動モードであって、前記圧電振動部の厚みが、前記圧電振動部の短辺寸法の1/20以下とされていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の圧電振動装置。
  11. 前記圧電振動部が、短辺と長辺とを有する矩形の平面形状を有し、前記輪郭振動モードが長さ振動モードであり、前記圧電振動部の厚みが、前記圧電振動部の長辺の寸法の1/20以下とされている、請求項1〜のいずれか1項に記載の圧電振動装置。
  12. 周波数が1〜100MHzの範囲にある圧電共振子である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の圧電振動装置。
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