JP4924861B2 - 光拡散フィルム - Google Patents
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Description
一方、アクリルウレタン系の樹脂粒子はアクリル系の樹脂粒子とほぼ同様の光学的特性を有するため、従来と変わらない光拡散特性を維持することが可能である。
透明なシート状基材の表面のうち少なくとも一方の面には、光拡散層との密着性を向上させるため、易接着処理層を塗布する、あるいはコロナ処理を施すなど、易接着処理されていればより好ましい。
本発明の光拡散フィルムの光拡散材に用いられるアクリルウレタン樹脂粒子については、特に制限無く使用することができる。アクリルウレタン樹脂微粒子の形状は、真球状であることが好ましい。樹脂微粒子は、体積平均粒子径が1〜30μmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が1μmより小さいと、光拡散層を透過する光が拡散されずに透過するようになり、光拡散効果が低下する傾向にある。平均粒子径が30μmを超えると、樹脂微粒子が脱落しやすくなりため欠点を生ずる原因となりやすく、外観上も異物感のある均一性を欠いたものとなりやすい。
さらに表面に水酸基を有するアクリルウレタン樹脂微粒子を用いると、樹脂バインダーの架橋反応において、アクリルウレタン樹脂微粒子表面の水酸基が、樹脂バインダー中の過剰分のポリイソシアネートと架橋反応することにより、光拡散材と樹脂バインダーとの間でも架橋構造が形成されるため、光拡散層としての架橋密度がさらに高められ好ましい。
このため、本発明の光拡散フィルムに、光拡散材として用いるアクリルウレタン樹脂粒子としては、水酸基を有するアクリル系モノマー、水酸基を有しないアクリル系モノマー、及びイソシアネート系化合物を有する原料化合物群から製造されたものであることが好ましく、これら原料化合物、またはこれら原料化合物から形成されるオリゴマー、もしくはプレポリマーを用い、懸濁重合、乳化重合等、公知の製造過程を使用して製造されたものであることが好ましい。
ここで、有効NCO含有量とは、一般に、市販のポリイソシアネート製品に含まれるNCOの量を製品に対する重量百分率(%)で表したものである。固形分中の有効NCO含有量は、試料であるポリイソシアネートがワニス(溶液)の場合に、試料の固形分当たりの有効NCO含有量に換算した数値である。
ポリイソシアネート中のイソシアネートの、アクリル樹脂中の水酸基に対する当量比は、0.7〜3.0とすることが好ましい。当量比が0.7より小さい場合、架橋密度が低くなりやすく、光拡散層の耐擦過性および耐溶剤性が不十分となる傾向にある。当量比が3.0より大きい場合、ポリイソシアネート分子間の架橋が進行し、光拡散層が脆くなりやすい。
Iw:ポリイソシアネートの固形分換算質量部
In:ポリイソシアネートにおける固形分中の有効NCO含有量
Aw:アクリル樹脂の固形分換算質量部
Ao:アクリル樹脂における固形分水酸基価
本発明の光拡散フィルムの背面層には、少なくとも樹脂バインダーを含有する。必要に応じ、スティッキング防止のための滑剤、光拡散フィルムへの静電気帯電を抑制するための帯電防止剤、紫外線吸収剤、紫外線遮蔽剤、光拡散材などを含有させることができる。
本発明の光拡散フィルムの背面層に含有する樹脂バインダーとしては、光拡散フィルムの透明性を阻害しないものであれば特に限定されないが、熱可塑性メタクリル樹脂、熱可塑性メタクリル−スチレン共重合樹脂、またはアクリル樹脂をポリイソシアネートで架橋したものであれば好ましい。
本発明の光拡散フィルムを作製するには、透明なシート状基材の少なくとも一方の面に、光拡散層用塗料を塗布して、光拡散層を形成させ、必要に応じ他方の面には、背面層用塗料を塗布することにより背面層を形成させる。
塗膜の乾燥には、一般的な乾燥方式が利用できる。例えば、熱風、赤外線、マイクロ波、誘導加熱、紫外線硬化、電子線硬化などの乾燥方式が利用できる。
光拡散層の厚さは、塗布膜の乾燥後、2〜25μmが好ましい。ここで光拡散層の厚さは、突出している光拡散材の頂点からの高さを測るのではなく、光拡散材を保持している樹脂バインダー表面のシート状基材からの高さを測るものとする。
乾燥後、必要に応じ、所定の温度および時間にて熱硬化を行う。
<光拡散層用塗料aの調製工程>
トルエン 278 質量部
アクリルウレタン樹脂粒子「BC−79」 137 質量部
〔体積平均粒子径約6μm、岐阜セラック製造所社製〕
アクリル樹脂溶液「アクリディックA−801−P」 100 質量部
〔固形分50%、固形分の水酸基価100、大日本インキ化学工業社製〕
ポリイソシアネート溶液「コロネートHL」 55 質量部
〔固形分75%、HDI系、固形分中の有効NCO含量17%、日本ポリウレタン工業社製〕
以上を分散攪拌機で攪拌混合し、光拡散層用塗料aを得た。このときイソシアネートの水酸基に対する当量比は1.9、樹脂バインダー(アクリル樹脂+ポリイソシアネート)の固形分100質量部に対する光拡散材(アクリルウレタン樹脂粒子)の配合量は150質量部であった。
トルエン 120 質量部
アクリル樹脂「ダイヤナールBR−80」 10 質量部
〔固形分100%、水酸基価なし、三菱レイヨン社製〕
帯電防止剤「カチオーゲンES−L−9」 0.5質量部
〔カチオン系界面活性剤、第一工業製薬社製〕
滑剤「ケミスノーMR−10HG」 0.2質量部
〔アクリル樹脂粒子、体積平均粒子径10μm、綜研化学社製〕
上記の材料のうち、アクリル樹脂全量とトルエン40質量部を分散攪拌機にて攪拌し十分に溶解させたのち、残りの材料を追加して分散攪拌機にて攪拌混合し、背面層用塗料bを得た。
基材として、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用し、この一方の面に上記光拡散層用塗料aを、乾燥膜厚16μmになるように塗布し、熱風乾燥させて光拡散層の乾燥塗膜を得た。他方の面に、上記背面層用塗料bを、乾燥膜厚2μmになるように塗布し、熱風乾燥させて背面層の乾燥塗膜を得た。光拡散層用塗料aと背面塗料bの塗布工程終了後、硬化反応を促進させるため、40℃恒温室中48時間保管して光拡散フィルムを作製した。
<光拡散層用塗料cの調製工程>
トルエン 393 質量部
アクリルウレタン樹脂粒子「BC−79」 181 質量部
〔体積平均粒子径約6μm、岐阜セラック製造所社製〕
アクリル樹脂溶液「ダイヤナールLR−1532」 100 質量部
〔固形分60%、固形分の水酸基価83、三菱レイヨン社製〕
ポリイソシアネート溶液「コロネートHL」 81 質量部
〔固形分75%、HDI系、固形分中の有効NCO含量17%、日本ポリウレタン工業社製〕
以上を分散攪拌機で攪拌混合し、光拡散層用塗料cを得た。このときイソシアネートの水酸基に対する当量比は2.8、樹脂バインダー(アクリル樹脂+ポリイソシアネート)の固形分100質量部に対する光拡散材(アクリルウレタン樹脂粒子)の配合量は150質量部であった。
<光拡散層用塗料gの調製工程>
トルエン 175 質量部
アクリルウレタン樹脂粒子「BC−79」 91 質量部
〔体積平均粒子径約6μm、岐阜セラック製造所社製〕
アクリル樹脂溶液「アクリディックA−801−P」 100 質量部
〔固形分50%、固形分の水酸基価100、大日本インキ化学工業社製〕
ポリイソシアネート溶液「コロネートHL」 14 質量部
〔固形分75%、HDI系、固形分中の有効NCO含量17%、日本ポリウレタン工業社製〕
以上を分散攪拌機で攪拌混合し、光拡散層用塗料gを得た。このときイソシアネートの水酸基に対する当量比は0.5、樹脂バインダー(アクリル樹脂+ポリイソシアネート)の固形分100質量部に対する光拡散材(アクリルウレタン樹脂粒子)の配合量は150質量部であった。
<光拡散層用塗料dの調製工程>
トルエン 278 質量部
アクリル樹脂粒子「ケミスノーMR−7HG」 137 質量部
〔体積平均粒子径約6μm、綜研化学社製〕
アクリル樹脂溶液「アクリディックA−801−P」 100 質量部
〔固形分50%、固形分の水酸基価100、大日本インキ化学工業社製〕
ポリイソシアネート溶液「コロネートHL」 55 質量部
〔固形分75%、HDI系、固形分中の有効NCO含量17%、日本ポリウレタン工業社製〕
以上を分散攪拌機で攪拌混合し、光拡散層用d塗料を得た。このときイソシアネートの水酸基に対する当量比は1.9、樹脂バインダー(アクリル樹脂+ポリイソシアネート)の固形分100質量部に対する光拡散材(アクリル樹脂粒子)の配合量は150質量部であった。
<光拡散層用塗料eの調製工程>
トルエン 278 質量部
シリコーン樹脂粒子「KMP−701」 137 質量部
〔体積平均粒子径約3.5μm、信越シリコーン社製〕
アクリル樹脂溶液「アクリディックA−801−P」 100 質量部
〔固形分50%、固形分の水酸基価100、大日本インキ化学工業社製〕
ポリイソシアネート溶液「コロネートHL」 55 質量部
〔固形分75%、HDI系、固形分中の有効NCO含量17%、日本ポリウレタン工業社製〕
以上を分散攪拌機で攪拌混合し、光拡散層用塗料eを得た。このときイソシアネートの水酸基に対する当量比は1.9、樹脂バインダー(アクリル樹脂+ポリイソシアネート)の固形分100質量部に対する光拡散材(シリコーン樹脂粒子)の配合量は150質量部であった。
<光拡散層用塗料fの調製工程>
トルエン 278 質量部
スチレン樹脂粒子「テクポリマーSBX−6」 137 質量部
〔平均粒子径約6μm、積水化成品工業社製〕
アクリル樹脂溶液「アクリディックA−801−P」 100 質量部
〔固形分50%、固形分の水酸基価100、大日本インキ化学工業社製〕
ポリイソシアネート溶液「コロネートHL」 55 質量部
〔固形分75%、HDI系、固形分中の有効NCO含量17%、日本ポリウレタン工業社製〕
以上を分散攪拌機で攪拌混合し、光拡散層用塗料fを得た。このときイソシアネートの水酸基に対する当量比は1.9、樹脂バインダー(アクリル樹脂+ポリイソシアネート)の固形分100質量部に対する光拡散材(スチレン樹脂粒子)の配合量は150質量部であった。
<光拡散層用塗料hの調製工程>
トルエン 840 質量部
アクリル樹脂「ダイヤナールBR−80」 100 質量部
〔固形分100%、水酸基価なし、三菱レイヨン社製〕
アクリルウレタン樹脂粒子「BC−79」 120 質量部
〔体積平均粒子径約6μm、岐阜セラック製造所社製〕
上記の材料のうち、アクリル樹脂全量とトルエン400質量部を分散攪拌機にて攪拌し十分に溶解させたのち、残りの材料を追加して分散攪拌機にて攪拌混合し、光拡散層用塗料を得た。樹脂バインダー(アクリル樹脂)の固形分100質量部に対する光拡散材(アクリルウレタン樹脂粒子)の配合量は120質量部であった。
表面性試験機HEIDON−14D(新東科学社製)を使用し、ステンレス製ボール圧子(SUS304、直径4.76mm)にて、表1に示した所定の荷重をかけながら、移動速度60mm/秒で50往復、光拡散面を摩擦した。摩擦後に残った擦過傷を目視にて観察した。評価結果を表1に示した。表中、所定の荷重に対する擦過傷の評価には、以下の基準を用いて目視で行った。
○ ・・・擦過跡にほとんど線が残らなかった。
△ ・・・見る角度を調整することによってわずかな痕跡が視認可能であった。
× ・・・かすれた線が形成された。
××・・・擦過痕が白く輝いて見えるほどはっきりした線が形成された。
評価結果を表1に示した。表1からわかるように、アクリルウレタン樹脂粒子を使用した場合、耐擦過性が最も良好となった。
トルエン:メチルエチルケトン=1:1の混合溶剤で湿した綿棒を用い、光拡散層を摩擦した。表1に示した所定の回数摩擦したとき、以下の基準を用いて目視にて評価を行った。
○・・・光拡散層に変化がみられない。
△・・・光拡散層が一部溶解した痕跡が残った。
×・・・光拡散層が剥がれて基材面が現れた。
評価結果を表1に示した。
表面性試験機サウザランド・ラブテスタ(東洋精機製作所社製)を使用し、光拡散層面
同士が擦られるようにして光拡散フィルムを固定し、荷重18Nで1000往復、光拡散
面を摩擦した。摩擦後に下側で摩擦された光拡散フィルムを10mm角に切り出し、光拡散層面の樹脂粒子の脱落状態を顕微鏡にて観察した。評価結
果を表1に示した。樹脂粒子の脱落性の評価には、以下の基準を用いた。
○ ・・・脱落箇所が観察されない。
△ ・・・脱落箇所があるが極めて少ない。
× ・・・脱落箇所が多く容易に発見される。
××・・・樹脂バインダーが損傷を受け脱落が頻発する。
2 バックライトユニット
3 光源
4 反射フィルム
5 導光版
6 反射シート
7 光拡散フィルム
8 プリズムシート
9 保護フィルム
10 透明なシート基材
11 光拡散層
12 背面層
13 光拡散材
14 樹脂バインダー
Claims (3)
- 透明なシート状基材の少なくとも一方の面に光拡散材および樹脂バインダーを含有する光拡散層を有し、前記光拡散材の少なくとも一部は、光拡散層より部分的に突設した光拡散材から構成された光拡散フィルムであって、前記光拡散材は、アクリルウレタン樹脂微粒子を含有し,かつ前記樹脂バインダーは,水酸基を持ったアクリルモノマーを共重合成分として含むアクリル樹脂を、ポリイソシアネートで架橋したものであり、前記アクリル樹脂における水酸基価が25〜500、前記ポリイソシアネート中のイソシアネートの前記水酸基に対する当量比が,0.7〜3.0であること特徴とする光拡散フィルム。
- 前記アクリルウレタン樹脂微粒子の体積平均粒径が1〜30μmであり、かつ前記光拡散層の厚さが2〜25μmである請求項1に記載の光フィルム。
- 前記シート状基材の他方の面に、樹脂バインダーと光拡散材を含有する背面層を有し、前記樹脂バインダーは熱可塑性メタクリル樹脂、熱可塑性メタクリル−スチレン共重合樹脂、及びアクリル樹脂からなる群から選択される一つをポリイソシアネートで架橋したものである請求項1または2に記載の光拡散フィルム。
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