JP4900771B2 - 粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
最近、スラッシュ成形材料として、柔軟性に優れた粉末状の熱可塑性ポリウレタン樹脂が採用されている。
また、特許文献1には、イソシアネート基末端プレポリマーの有するイソシアネート基の一部を低分子ポリオールなどと反応させた後、イソシアネート基の残部を水と反応させることも開示されている。
そして、この製造方法によれば、分子量の制御が容易で、溶融成形性に優れ、機械的特性、耐摩耗性および耐折れ皺性などに優れた成形物を得ることができる粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を製造することができる。
本発明の第2の目的は、従来公知の方法で得られた樹脂では溶融不良などを発生させていたような低い温度で成形しても、得られる成形物に溶融不良などを発生させない、溶融成形性に特に優れた粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を確実に製造することのできる方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、低い温度で成形しても、機械的特性に優れた成形物を得ることができる粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を確実に製造することのできる方法を提供することにある。
本発明の第4の目的は、耐ブルーミング性にも優れた成形物を得ることができる粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を確実に製造することのできる方法を提供することにある。
本発明の第5の目的は、スラッシュ成形用の粉末材料として好適な熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を確実に製造することのできる方法を提供することにある。
第2工程において、高分子ポリオール(a)と、有機ポリイソシアネート(b)と、活性水素基と炭素数が4〜12の炭化水素基とを有する一官能の活性水素基含有化合物(c)とを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーの分散液を調製し、
第3工程の前工程として、第2工程により得られた分散液に二官能の活性水素基含有化合物(d)を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと二官能の活性水素基含有化合物(d)とを反応させる製造方法であって、
反応に供される高分子ポリオール(a)の有する活性水素基のモル数をA、一官能の活性水素基含有化合物(c)の有する活性水素基のモル数をx1、二官能の活性水素基含有化合物(d)の有する活性水素基のモル数をx2、水(e)の有する活性水素基のモル数をx3とするとき、下記式〔1〕〜〔3〕に示す条件を満足することを特徴とする。
第1工程:高分子ポリオール(a)を、非水系の分散媒に分散させて分散液を調製する工程。
第2工程:第1工程によって得られた分散液に有機ポリイソシアネート(b)を添加し、高分子ポリオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)とを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーの分散液を調製する工程。
第3工程:第2工程により、又は第3工程の前工程を経て得られた分散液に水を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと水(e)とを、非水系の分散媒中において鎖延長反応させてポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製する工程。
第4工程:第3工程により得られた分散液からポリウレタンウレア樹脂を分離・乾燥して、粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製する工程。
式〔1〕:0.3≦(x1+x2+x3)/A≦1.5
式〔2〕:5/95≦x1/(x2+x3)≦25/75
式〔3〕:3/97≦x2/x3≦67/33
第2工程において、高分子ポリオール(a)と、有機ポリイソシアネート(b)と、活性水素基と炭素数が4〜12の炭化水素基とを有する一官能の活性水素基含有化合物(c)と、二官能の活性水素基含有化合物(d)とを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーの分散液を調製する製造方法であって、
反応に供される高分子ポリオール(a)の有する活性水素基のモル数をA、一官能の活性水素基含有化合物(c)の有する活性水素基のモル数をx1、二官能の活性水素基含有化合物(d)の有する活性水素基のモル数をx2、水(e)の有する活性水素基のモル数をx3とするとき、上記式〔1〕〜〔3〕に示す条件を満足することを特徴とする。
(2)二官能の活性水素基含有化合物(d)を特定の割合で併用することにより、得られる樹脂に特に優れた溶融成形性を付与することができ、当該樹脂の成形可能温度の下限値を十分に低下させることができる。よって、本発明の製造方法により得られる樹脂を低い温度(従来公知の方法で得られた樹脂では溶融不良などを発生させていたような温度)で成形しても、得られる成形物に溶融不良などを発生させることはない。しかも、得られる成形物は、優れた機械的特性を有するものとなる。
(3)イソシアネート基末端プレポリマーと水とを鎖延長反応させることにより、得られる樹脂中には、ウレタン結合とともに、ウレア基が導入され、この結果、得られる粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂による成形物に、優れた耐折れ皺性、機械的特性および耐摩耗性が発現される。
(4)一官能の活性水素基含有化合物(c)の有する炭化水素基の炭素数が4〜12であることにより、得られる粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の分子量を確実に制御できるとともに、当該粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂による成形物は、耐ブルーミング性にも優れたものとなる。
本発明の製造方法は、高分子ポリオール(a)、有機ポリイソシアネート(b)、一官能の活性水素基含有化合物(c)及び二官能の活性水素基含有化合物(d)を反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマー(以下、「イソシアネート基末端プレポリマー(I)」という。)と、水(e)とを、非水系の分散媒中で鎖延長反応させてポリウレタンウレア樹脂を形成する工程を含む。
(i)高分子ポリオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)とを反応させて得られるプレポリマー;
(ii)高分子ポリオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)と一官能の活性水素基含有化合物(c)とを反応させて得られるプレポリマー;
(iii) 高分子ポリオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)と二官能の活性水素基含有化合物(d)とを反応させて得られるプレポリマーが含まれる。
また、ε−カプロラクトン、アルキル置換ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、アルキル置換δ−バレロラクトン等の環状エステル(ラクトン)モノマーの開環重合して得られるラクトン系ポリエステルポリオール等のポリエステルポリオールも好適に使用できる。
一官能の活性水素基含有化合物(c)の有する「炭化水素基」の炭素数は4〜12とされ、好ましくは4〜11、更に好ましくは4〜9とされる。
炭素数が4未満の活性水素基含有化合物を使用する場合には、得られる樹脂の分子量を制御することができない(後述する比較例14参照)。一方、炭素数が12を超える活性水素基含有化合物を使用する場合には、得られる樹脂による成形物にブルーミングが発生する(後述する比較例13及び比較例15参照)。
二官能の活性水素基含有化合物(d)の具体例としては、高分子ポリオール(a)であるポリエステルポリオールを得るために使用する低分子ポリオールとして例示した化合物を挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、1,4−BD及び1,6−HDが好ましい。
イソシアネート基末端プレポリマー(I)と、水(e)との反応(鎖延長反応)により、ポリウレタンウレア樹脂を形成される。
ここに、「非水系の分散媒」は、高分子ポリオール(a)、並びに得られるイソシアネート基末端プレポリマー(I)およびポリウレタンウレア樹脂を実質的に溶解しない有機溶剤からなる。
一方、比率〔(x1+x2+x3)/A〕が1.5を超える場合には、過大な分子量の難溶融性物質の形成を抑制することができず、得られるポリウレタンウレア樹脂は、低い温度において溶融成形性(レベリング性およびピンホール防止性能)を十分に発現することができず、また、得られる成形物は十分な機械的特性を有するものとならない(後述する比較例2参照)。
この比率〔x1/(x2+x3)〕が5/95未満、すなわち一官能の活性水素基含有化合物(c)の割合が過小である場合には、過大な分子量の難溶融性物質の形成を抑制することができず、得られるポリウレタンウレア樹脂は、低い温度において溶融成形性(レベリング性およびピンホール防止性能)を十分に発現することができず、また、得られる成形物は十分な機械的特性を有するものとならない(後述する比較例3参照)。
一方、比率〔x1/(x2+x3)〕が25/75を超える場合、すなわち一官能の活性水素基含有化合物(c)の割合が過大である場合には、得られるポリウレタンウレア樹脂による成形物に、良好な耐折れ皺性や耐摩耗性などを付与することができない。また、当該成形物は、脱型時のグリーン強度不足により変形しやすく、更に、十分な機械的特性を有するものとならない(後述する比較例4参照)。
この比率(x2/x3)が3/97未満、すなわち、二官能の活性水素基含有化合物(d)の割合が過小である場合には、過大な分子量の難溶融性物質の形成を抑制することができず、得られるポリウレタンウレア樹脂は、低い温度において溶融成形性(レベリング性およびピンホール防止性能)を十分に発現することができず、また、得られる成形物は十分な機械的特性を有するものとならない(後述する比較例5参照)。
一方、比率(x2/x3)が67/33を超える場合、すなわち二官能の活性水素基含有化合物(d)の割合が過大である場合には、得られるポリウレタンウレア樹脂による成形物に、良好な耐折れ皺性や耐摩耗性などを付与することができない。また、当該成形物は、脱型時のグリーン強度不足により変形しやすい(後述する比較例6参照)。
一方、モル比〔y/(A+x1+x2)〕が2.5を超える場合には、得られるイソシアネート基末端プレポリマー(I)において過大なNCO基が導入され、これを使用して得られるポリウレタンウレア樹脂中におけるウレア基の濃度が過大となり、副反応による難溶融性物質の生成を抑制することができず、溶融成形性が低下する。
ここに、「非水系の分散媒」は、高分子ポリオール(a)、並びに得られるイソシアネート基末端プレポリマー(I)およびポリウレタンウレア樹脂を実質的に溶解しない有機溶剤からなり、高分子ポリオール(a)の種類(極性)に応じて適宜使用することができる。さらに、この第1工程において分散剤(例えば、特開2004−161866号公報に記載の分散剤)を使用することが好ましい。ここに、分散剤の使用量としては、高分子ポリオール(a)に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、更に好ましくは0.5〜5質量%とされる。
第1工程で得られる高分子ポリオール(a)の分散液において、分散相(分散媒以外の原料の総和量)と連続相(分散媒)との質量比は、生産効率、製造コストを考慮すると、分散相/連続相=10/90〜80/20であることが好ましく、更に好ましくは40/60〜80/20とされる。
具体的には、第1工程で得られた高分子ポリオール(a)の分散液に有機ポリイソシアネート(b)を添加し、この系を加熱してウレタン化反応させる。
一官能の活性水素基含有化合物(c)及び/又は二官能の活性水素基含有化合物(d)を分散液中に導入するタイミングとしては、高分子ポリオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)とによるイソシアネート基末端プレポリマーが形成される(第2工程が完了する)前であれば、特に限定されるものではなく、第1工程において、高分子ポリオール(a)とともに仕込んでもよい。
第2工程における反応条件としては、分散媒の種類(沸点)などによっても異なるが、40〜110℃で1〜4時間であることが好ましく、更に好ましくは50〜100℃で2〜3時間とされる。
一官能の活性水素基含有化合物(c)及び/又は二官能の活性水素基含有化合物(d)を分散液中に導入するタイミングとしては、第2工程の完了後、第3工程の開始(水の添加)前であれば、特に限定されるものではない。
また、イソシアネート基末端プレポリマーと、一官能の活性水素基含有化合物(c)及び/又は二官能の活性水素基含有化合物(d)との反応温度としては40〜85℃であることが好ましく、更に好ましくは50〜80℃とされる。
イソシアネート基末端プレポリマー(I)と、水(e)との反応における反応温度としては40〜85℃であることが好ましく、更に好ましくは50〜80℃とされる。
反応温度が低過ぎると反応に長時間を要する。一方、反応温度が高過ぎると、水などが蒸発して分子量の制御が困難となる。
なお、この第3工程において、公知の界面活性剤を使用してもよい。
具体的には、濾過法またはデカンテーション法により、ポリウレタンウレア樹脂を分散媒から分離し、次いで、常圧または減圧下において、常温または加温して乾燥する。
〔I〕第2工程〔イソシアネート基末端プレポリマーの形成工程〕において、高分子ポリオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)と一官能の活性水素基含有化合物(c)とを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーの分散液を調製し;
第3工程の前工程として、第2工程で得られた分散液に二官能の活性水素基含有化合物(d)を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと二官能の活性水素基含有化合物(d)とを反応させてイソシアネート基末端プレポリマー(I)を形成して、その分散液を調製し;
第3工程〔ポリウレタンウレア樹脂の形成工程〕において、前工程で得られた分散液に水を添加し、イソシアネート基末端プレポリマー(I)と水(e)とを鎖延長反応させてポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製し;
第4工程〔粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の調製工程〕において、第3工程で得られた分散液からポリウレタンウレア樹脂を分離・乾燥して、粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を製造する方法。
第3工程〔ポリウレタンウレア樹脂の形成工程〕において、第2工程で得られた分散液に水を添加し、イソシアネート基末端プレポリマー(I)と水(e)とを鎖延長反応させてポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製し;
第4工程〔粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の調製工程〕において、第3工程で得られた分散液からポリウレタンウレア樹脂を分離・乾燥して、粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を製造する方法。
第3工程の前工程として、第2工程で得られた分散液に一官能の活性水素基含有化合物(c)を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと一官能の活性水素基含有化合物(c)とを反応させてイソシアネート基末端プレポリマー(I)を形成して、その分散液を調製し;
第3工程〔ポリウレタンウレア樹脂の形成工程〕において、前工程で得られた分散液に水を添加し、イソシアネート基末端プレポリマー(I)と水(e)とを鎖延長反応させてポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製し;
第4工程〔粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の調製工程〕において、第3工程で得られた分散液からポリウレタンウレア樹脂を分離・乾燥して、粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を製造する方法。
第3工程の前工程として、第2工程で得られた分散液に一官能の活性水素基含有化合物(c)および二官能の活性水素基含有化合物(d)を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと一官能の活性水素基含有化合物(c)と二官能の活性水素基含有化合物(d)とを反応させてイソシアネート基末端プレポリマー(I)を形成して、その分散液を調製し;
第3工程〔ポリウレタンウレア樹脂の形成工程〕において、前工程で得られた分散液に水を添加し、イソシアネート基末端プレポリマー(I)と水(e)とを鎖延長反応させてポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製し;
第4工程〔粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の調製工程〕において、第3工程で得られた分散液からポリウレタンウレア樹脂を分離・乾燥して、粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を製造する方法。
本発明の製造方法により得られる粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の形状は、流動性(成形加工時の流れ性)のよい真球状である。また、当該粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の安息角は35°以下であることが好ましく、更に好ましくは20°〜33°である。安息角が過大となる場合は、成形加工時の流れ性が悪くなり、成形不良を起こしやすい。
なお、塊状の樹脂を冷凍粉砕することによって製造される粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の安息角は33°を超えるものとなる。
数平均分子量(Mn)が過小である場合には、最終的に得られる成形物に、十分な機械的特性および耐久性を付与することができない。
一方、数平均分子量(Mn)が過大の場合には、好適な溶融成形性を発揮することができない(後述する比較例1〜2、比較例8参照)。
ここに、「ポリウレタンウレア樹脂の数平均分子量(Mn)」は、GPC測定により、超高分子量(Mnが50万以上)のピーク以外のピークから求められる値をいう。
ここに、「ポリウレタンウレア樹脂の重量平均分子量(Mw)」は、GPC測定により、超高分子量のピーク以外のピークから求められる値をいう。
平均粒径が過大である場合には、得られる成形物におけるアンダーカット部やコーナー部にピンホールが生じやすい。
一方、平均粒径が過小である場合には、流れ性や粉切れが悪化して、得られる成形物の肉厚が不均一になりやすい。
ここに、「平均粒径」とは、レーザー式粒度分析計によって測定した粒径分布カーブにおける50%の累積パーセントの値をいう。
なお、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の平均粒径は、非極性及び/又は低極性の分散媒と、極性の分散媒を併用することで調節可能である。
「紫外線吸収剤」としては、ベンゾフェノン系[2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等]、ベンゾトリアゾール系[2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等]、サリチル酸系[フェニルサリシレート等]、ヒンダードアミン系[ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等]を挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
酸化防止剤および紫外線吸収剤の添加量は、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂に対して、通常5質量%以下とされ、好ましくは0.01〜3質量%とされる。
無機系ブロッキング防止剤としては、シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム等が挙げられ、有機系ブロッキング防止剤としては、粒子径10μm以下の熱硬化性樹脂(例えば、熱硬化性ポリウレタン樹脂、グアナミン系樹脂、エポキシ系樹脂等)、及び粒子径10μm以下の熱可塑性樹脂(例えば、熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂等)が挙げられる。
これらのうち、有機系ブロッキング防止剤が好ましく、PMMA樹脂粉末などのポリ(メタ)アクリレート樹脂が特に好ましい。
ブロッキング防止剤の添加量は、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂に対して通常3質量%未満とされ、好ましくは0.1〜2質量%とされる。
本発明の製造方法により得られる粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂は、スラッシュ成形用の粉末材料として好適に使用することができる。
先ず、モールド(金型)に離型剤を塗布した後、この金型を加熱する。ここに、離型剤の塗布は60℃以下で行う。離型剤の塗布方法としては、例えばエアースプレー法、刷毛塗り法などを例示することができる。金型の加熱温度は、通常150〜300℃とされ、好ましくは180〜280℃とされる。加熱方法としては、熱砂加熱法、オイル加熱法などを例示することができる。
次に、粉末材料(本発明の製造方法により得られる粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂)を金型内に仕込み、15〜45秒間保持(粉付け)し、余剰の粉末材料を除去した後、200〜400℃の加熱オーブン内に金型を入れ、通常20〜300秒、好ましくは30〜120秒間にわたり加熱することにより、粉末材料の溶融を完結させる。
その後、加熱オーブンから取り出した金型を水冷法等により冷却し、脱型することによりスラッシュ成形物(例えば、0.7〜2mmの厚さのシート)を得る。
〔調製例1(分散剤溶液の調製)〕
攪拌機、温度計、留出塔及び窒素ガス導入管を備えた容量2Lの反応器に、アジピン酸762gと無水マレイン酸49gとエチレングリコール386gとを仕込み、窒素ガスを流しながら、150℃、常圧の条件で攪拌することによりエステル化反応させた。
縮合水が認められなくなった時点で、テトラブチルチタネート0.1gを添加し、反応系内の圧力を徐々に0.07kPaまで減圧するとともに、190℃まで徐々に昇温して反応を継続することによりポリエステルを得た。得られたポリエステルの数平均分子量は2,000、ヨウ素価は12.7gI/100gであった。
続いて、攪拌機、温度計、留出塔及び窒素ガス導入管を備えた容量500mLの反応器に、上記のポリエステル74gと酢酸ブチル150gとを仕込み、窒素ガスを流しながら110℃まで昇温して、攪拌した。その後、2−エチルヘキシルメタクリレート75gと過酸化ベンゾイル1gとの溶解混合物を滴下ロートから1時間かけて滴下した。滴下終了後、130℃に昇温して更に2時間反応させることにより、固形分50%の分散剤溶液を得た。以下、これを「分散剤溶液(1)」という。
(1)第1工程:
攪拌機、温度計、冷却器および窒素ガス導入管を備えた容量3Lの反応器に、1,4−BDとアジピン酸とから得られる数平均分子量1,000のポリエステルジオール(PBA−1000)170.2gと、1,4−BDとエチレングリコールとアジピン酸とから得られる数平均分子量2,600のポリエステルジオール(PBEA−2600)255.3gと、1,6−HDとイソフタル酸とから得られる数平均分子量1,000のポリエステルジオール(PHiP−1000)255.3gと、1,6−HDとオルソフタル酸とから得られる数平均分子量1,500のポリエステルジオール(PHoP−1500)170.2gと、一官能の活性水素基含有化合物(c)であるジ−2−エチルヘキシルアミン(D−2EHA)9.23gと、分散剤溶液(1)18.4gと、非水系の分散媒としてイソオクタン「キョーワゾール C−800」(協和発酵ケミカル(株)製)670.6gとを仕込み、90〜95℃で1時間攪拌することにより、高分子ポリオール(a)(PBA−1000、PBEA−2600、PHiP−1000およびPHoP−1500)をイソオクタン中に分散させて、非水系の分散液を調製した。
第1工程で得られた分散液に、有機ポリイソシアネート(b)であるヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)139.3gと、ビスマス系触媒「ネオスタン U−600」(日東化成(株)製)0.050gとを添加し、90〜95℃で3時間にわたり、高分子ポリオール(a)とHDIとジ−2−エチルヘキシルアミンとを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
第2工程により得られた分散液に、二官能の活性水素基含有化合物(d)である1,4−BDの2.41gおよび1,6−HDの1.36gを添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと1,4−BDと1,6−HDとを65〜70℃にて反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマー(I)を形成して、その分散液を調製した。
第3工程の前工程で得られた分散液に、水24.1g〔イソシアネート基末端プレポリマー(I)のイソシアネート基(計算値)の10当量に相当〕を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと水とを、65〜70℃にて、イソシアネート基が消費されるまで鎖延長反応させることにより、ポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製した。
この実施例において、比率〔(x1+x2+x3)/A〕は0.300、比率〔x1/(x2+x3)〕は0.111、比率(x2/x3)は0.286である。
第3工程で得られたポリウレタンウレア樹脂の分散液から固形分(ポリウレタンウレア樹脂)を濾別し、これに、下記に示す添加剤(i)〜(v)を添加し、これを乾燥した後、打粉剤「MP1451」(綜研化学(株)製)0.30gを添加することにより、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。得られた樹脂の形状は真球状であり、安息角は26°であった。
(i)黒色顔料:カーボンブラック分散顔料「PV−817」(住化カラー(株)製)と、酸化チタン分散顔料「PV−7A1301」(住化カラー(株)製)との混合物(混合比=70/30),添加量=樹脂に対して1.5質量%。
(ii)酸化防止剤:「イルガノックス245」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製),添加量=0.25g。
(iii) 紫外線吸収剤:「チヌビン 213」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製),添加量=0.15g。
(iv)光安定剤:「チヌビン 765」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製),添加量=0.15g。
(v)内部離型剤:「SH200−100,000cs」(東レ・ダウコーニング(株)製),添加量=0.20g。
下記の第1工程、第2工程、第3工程の前工程、第3工程および第4工程を経て、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の各々を調製した。
下記表1に示す処方に従って、高分子ポリオール(a)(PBA−1000、PBEA−2600、PHiP−1000およびPHoP−1500)と、一官能の活性水素基含有化合物(c)と、分散剤溶液(1)と、非水系の分散媒(イソオクタン)とを反応器に仕込んだこと以外は実施例1の第1工程と同様にして非水系の分散液を調製した。
下記表1に示す処方に従って、各実施例の第1工程で得られた分散液に、HDIと触媒「U−600」とを添加したこと以外は実施例1の第2工程と同様にして、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
下記表1に示す処方に従って、各実施例の第2工程で得られた分散液に、1,4−BDと1,6−HDとを添加したこと以外は実施例1の第3工程の前工程と同様にして、イソシアネート基末端プレポリマー(I)を形成して、その分散液を調製した。
下記表1に示す処方に従って、各実施例の第3工程の前工程で得られた分散液に、水〔イソシアネート基末端プレポリマー(I)のイソシアネート基(計算値)の10当量に相当〕を添加したこと以外は実施例1の第3工程と同様にして、ポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製した。
各実施例において、比率〔(x1+x2+x3)/A〕、比率〔x1/(x2+x3)〕および比率(x2/x3)の値を下記表1に併せて示す。
各実施例の第3工程で得られた分散液から固形分(ポリウレタンウレア樹脂)を濾別し、これに、実施例1で用いた添加剤(i)〜(v)を添加し(それぞれの添加量も実施例1と同じとした。)、これを乾燥した後、打粉剤「MP1451」0.30gを添加することにより、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。
得られた樹脂の形状は何れも真球状であり、安息角は何れも26°であった。
*「PBA−1000」:
1,4−BDとアジピン酸とから得られる、数平均分子量1,000のポリエステルジオール。
*「PBEA−2600」:
1,4−BDとエチレングリコールとアジピン酸とから得られる、数平均分子量2,600のポリエステルジオール。
*「PHiP−1000」:
1,6−HDとイソフタル酸とから得られる、数平均分子量1,000のポリエステルジオール。
*「PHoP−1500」:
1,6−HDとオルソフタル酸とから得られる、数平均分子量1,500のポリエステルジオール。
*「イソオクタン(分散媒)」:
「キョーワゾール C−800」(協和発酵ケミカル(株)製)。
*「U−600(触媒)」:
ビスマス系触媒「ネオスタン U−600」(日東化成(株)製)。
*「D−2EHA」:
ジ−2−エチルヘキシルアミン。
下記の第1工程、第2工程、第3工程の前工程、第3工程および第4工程を経て、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の各々を調製した。
下記表2に示す処方に従って、高分子ポリオール(PBA−1000、PBEA−2600、PHiP−1000およびPHoP−1500)と、ジ−2−エチルヘキシルアミン(D−2EHA)と、分散剤溶液(1)と、非水系の分散媒(イソオクタン)とを反応器に仕込んだこと以外は実施例1の第1工程と同様にして非水系の分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第1工程で得られた分散液に、HDIと触媒「U−600」とを添加したこと以外は実施例1の第2工程と同様にして、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第2工程で得られた分散液に、1,4−BDと1,6−HDとを添加したこと以外は実施例1の第3工程の前工程と同様にして、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第3工程の前工程で得られた分散液に、水〔イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基(計算値)の10当量に相当〕を添加したこと以外は実施例1の第3工程と同様にして、ポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製した。
比較例1および2は、比率〔(x1+x2+x3)/A〕の値が本発明の範囲外の例であり、比較例3および4は、比率〔x1/(x2+x3)〕の値が本発明の範囲外の例でであり、比較例5および6は、比率(x2/x3)の値が本発明の範囲外の範囲外の例である。
各比較例の第3工程で得られた分散液から固形分(ポリウレタンウレア樹脂)を濾別し、これに、実施例1で用いた添加剤(i)〜(v)を添加し(それぞれの添加量も実施例1と同じとした。)、これを乾燥した後、打粉剤「MP1451」0.30gを添加することにより、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。
得られた樹脂の形状は何れも真球状であり、安息角は何れも26°であった。
下記の第1工程、第2工程、第3工程の前工程、第3工程および第4工程を経て、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の各々を調製した。
下記表2に示す処方に従って、高分子ポリオール(PBA−1000、PBEA−2600、PHiP−1000およびPHoP−1500)と、分散剤溶液(1)と、非水系の分散媒(イソオクタン)とを反応器に仕込んだこと以外は実施例1の第1工程と同様にして非水系の分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第1工程で得られた分散液に、HDIと触媒「U−600」とを添加したこと以外は実施例1の第2工程と同様にして、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第2工程で得られた分散液に、1,4−BDと1,6−HDとを添加したこと以外は実施例1の第3工程の前工程と同様にして、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第3工程の前工程で得られた分散液に、水〔イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基(計算値)の10当量に相当〕を添加したこと以外は実施例1の第3工程と同様にして、ポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製した。
比較例7〜9は、一官能の活性水素基含有化合物(c)を使用しない例である。
各比較例の第3工程で得られた分散液から固形分(ポリウレタンウレア樹脂)を濾別し、これに、実施例1で用いた添加剤(i)〜(v)を添加し(それぞれの添加量も実施例1と同じとした。)、これを乾燥した後、打粉剤「MP1451」0.30gを添加することにより、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。
得られた樹脂の形状は何れも真球状であり、安息角は何れも26°であった。
下記の第1工程、第2工程、第3工程および第4工程を経て、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の各々を調製した。
下記表2に示す処方に従って、高分子ポリオール(PBA−1000、PBEA−2600、PHiP−1000およびPHoP−1500)と、ジ−2−エチルヘキシルアミン(D−2EHA)と、分散剤溶液(1)と、非水系の分散媒(イソオクタン)とを反応器に仕込んだこと以外は実施例1の第1工程と同様にして非水系の分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第1工程で得られた分散液に、HDIと触媒「U−600」とを添加したこと以外は実施例1の第2工程と同様にして、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第2工程で得られた分散液に、水〔イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基(計算値)の10当量に相当〕を添加したこと以外は実施例1の第3工程と同様にして、ポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製した。
比較例10〜12は、二官能の活性水素基含有化合物(d)を使用しない例である。
各比較例の第3工程で得られた分散液から固形分(ポリウレタンウレア樹脂)を濾別し、これに、実施例1で用いた添加剤(i)〜(v)を添加し(それぞれの添加量も実施例1と同じとした。)、これを乾燥した後、打粉剤「MP1451」0.30gを添加することにより、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。
得られた樹脂の形状は何れも真球状であり、安息角は何れも26°であった。
下記の第1工程、第2工程、第3工程の前工程、第3工程および第4工程を経て、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の各々を調製した。
下記表2に示す処方に従って、高分子ポリオール(PBA−1000、PBEA−2600、PHiP−1000およびPHoP−1500)と、一官能の活性水素基含有化合物と、分散剤溶液(1)と、非水系の分散媒(イソオクタン)とを反応器に仕込んだこと以外は実施例1の第1工程と同様にして非水系の分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第1工程で得られた分散液に、HDIと触媒「U−600」とを添加したこと以外は実施例1の第2工程と同様にして、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第2工程で得られた分散液に、1,4−BDと1,6−HDとを添加したこと以外は実施例1の第3工程の前工程と同様にして、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、各比較例の第3工程の前工程で得られた分散液に、水〔イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基(計算値)の10当量に相当〕を添加したこと以外は実施例1の第3工程と同様にして、ポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製した。
比較例13は、一官能の活性水素基含有化合物(c)に代えて、ジ−トリデシルアミン(炭化水素基の炭素数=13)を使用した例であり、比較例14は、一官能の活性水素基含有化合物(c)に代えて、エタノール(炭化水素基の炭素数=2)を使用した例であり、比較例15は、一官能の活性水素基含有化合物(c)に代えて、テトラデカノール(炭化水素基の炭素数=14)を使用した例である。
また、比較例13〜15において、一官能の活性水素基含有化合物の仕込み量は、当該化合物の高分子ポリオール(a)に対するモル比が、実施例3におけるジ−2−エチルヘキシルアミンの高分子ポリオール(a)に対するモル比と一致する量とした。
各比較例の第3工程で得られた分散液から固形分(ポリウレタンウレア樹脂)を濾別し、これに、実施例1で用いた添加剤(i)〜(v)を添加し(それぞれの添加量も実施例1と同じとした。)、これを乾燥した後、打粉剤「MP1451」0.30gを添加することにより、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。
得られた樹脂の形状は何れも真球状であり、安息角は何れも26°であった。
下記の第1工程、第2工程、第3工程および第4工程を経て、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。
下記表2に示す処方に従って、高分子ポリオール(PBA−1000、PBEA−2600、PHiP−1000およびPHoP−1500)と、分散剤溶液(1)と、非水系の分散媒(イソオクタン)とを反応器に仕込んだこと以外は実施例1の第1工程と同様にして非水系の分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、第1工程で得られた分散液に、HDIと触媒「U−600」とを添加したこと以外は実施例1の第2工程と同様にして、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
下記表2に示す処方に従って、第2工程で得られた分散液に、水〔イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基(計算値)の10当量に相当〕を添加したこと以外は実施例1の第3工程と同様にして、ポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製した。
比較例16は、一官能の活性水素基含有化合物(c)および二官能の活性水素基含有化合物(d)の何れも使用しない例である。
第3工程で得られた分散液から固形分(ポリウレタンウレア樹脂)を濾別し、これに、実施例1で用いた添加剤(i)〜(v)を添加し(それぞれの添加量も実施例1と同じとした。)、これを乾燥した後、打粉剤「MP1451」0.30gを添加することにより、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。
得られた樹脂の形状は真球状であり、安息角は26°であった。
実施例1〜14および比較例1〜16により得られた粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の各々について、下記(1)〜(12)の項目について測定および評価した。結果を下記表3および表4に示す。
なお、比較例14については、一部の項目に係る測定および評価を実施しなかった。
GPC測定により、難溶融性物質(Mnが50万以上の成分)の割合(測定チャートにおけるピーク面積比率)、難溶融性物質を除いた成分における数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。測定条件は下記のとおりである。
・測定器:「HLC−8120」(東ソー(株)製)
・カラム:「TSKgel MultiporeHXL-M 」(東ソー(株)製)
粒径=5μm、サイズ=7.8mmID×30cm×4本
・キャリア:テトラヒドロフラン(THF)
・検出器:視差屈折
・サンプル:THF/n−メチルピロリドン=2/1の1%溶液
・検量線:標準ポリスチレン
レーザー式粒度分析計「マイクロトラック HRA」(日機装(株)製)にて測定した粒径分布カーブにおける50%の累積パーセントの値を求めた。
230℃に加熱した金型に粉末ポリウレタン樹脂を10秒間熱溶融させ、未溶融の粉末を除去し、300℃のオーブン内で45秒間放置した後、水冷するスラッシュ成形により、厚さ1mmの成形シートを作製した。このようにして得られたシートの溶融状態を目視により観察し、下記の基準に従って評価した。
「◎」:溶融不良は認められない。
「○」:目立たない程度の溶融不良が多少認められる。
「×」:溶融不良がかなり認められる。
上記(3)により得られたシートの表面におけるピンホールの有無および程度を目視により観察し、下記の基準に従って評価した。
「◎」:ピンホールは認められない。
「○」:目立たない程度のピンホールが多少認められる。
「×」:ピンホールがかなり認められる。
上記(3)により得られたシートの脱型時における変形の有無および程度を目視により観察し、下記の基準に従って評価した。
「◎」:変形は認められない。
「○」:僅かな変形が認められる。
「×」:明らかに変形が認められる。
210℃に加熱した金型に粉末ポリウレタン樹脂を10秒間熱溶融させ、未溶融の粉末を除去し、270℃のオーブン内で45秒間放置した後、水冷するスラッシュ成形により、厚さ1mmの成形シートを作製した。このようにして得られたシートの溶融状態を目視により観察し、上記(3)と同一の基準に従って評価した。
上記(6)により得られたシートの表面におけるピンホールの有無および程度を目視により観察し、上記(4)と同一の基準に従って評価した。
上記(6)により得られたシートの脱型時における変形の有無および程度を目視により観察し、上記(5)と同一の基準に従って評価した。
上記(6)により得られたシートを、脱型後30秒間放置し、180°折り曲げた状態で30秒間保持し、これを拡開して24時間静置した後、折り曲げられた部分を目視により観察し、下記の基準に従って評価した。
「◎」:折れ皺は認められない。
「○」:目立たない程度の折れ皺が多少認められる。
「×」:折れ皺が明確に認められる。
上記(6)により得られたシートについて、往復運動平面磨耗試験機を用いて、下記の条件で100往復の試験を行い、シート表面の状態を目視により観察し、下記の基準に従って評価した。
・往復速度=40回/分
・摩擦子:30mm×12mm
・荷重=29.4N
・磨耗材:白綿かなきん3号を5枚積重したもの
「○」:目立たない程度の損傷が多少認められる。
「×」:損傷が顕著に認められる。
上記(6)により得られたシートを50℃の水中に48時間浸漬した後、これを乾燥し、表面におけるブルーミングの有無および程度を目視により観察し、下記の基準に従って評価した。
「◎」:ブルーミングは認められない。
「○」:ブルーミングが僅かに認められる。
「×」:ブルーミングが顕著に認められる。
上記(6)により得られたシートについて、JIS K 6251〜6252に準じて引張試験および引裂試験を行い、引張強度、破断のびおよび引裂強度を測定した。
上記〔II〕〜〔IV〕の製造方法の具体例として、実施例3と同一の処方の実施例15〜17によって粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を製造し、得られた樹脂の各々について、上記(1)〜(12)の項目の測定および評価した。これらの結果を、実施例3の結果と併せて下記表5に示す。表5に示す結果から、上記〔I〕(実施例3)および上記〔II〕〜〔IV〕のいずれの製造方法を採用しても、得られる樹脂の評価結果は良好であることが理解される。
(1)第1工程:
攪拌機、温度計、冷却器および窒素ガス導入管を備えた容量3Lの反応器に、ポリエステルジオール(PBA−1000)157.1gと、ポリエステルジオール(PBEA−2600)235.7gと、ポリエステルジオール(PHiP−1000)235.7gと、ポリエステルジオール(PHoP−1500)157.1gと、一官能の活性水素基含有化合物(c)であるジ−2−エチルヘキシルアミン25.57gと、二官能の活性水素基含有化合物(d)である1,4−BDの6.68gおよび1,6−HDの3.75gと、分散剤溶液(1)17.0gと、非水系の分散媒としてイソオクタン「キョーワゾール C−800」(協和発酵ケミカル(株)製)677.5gとを仕込み、90〜95℃で1時間攪拌することにより、高分子ポリオール(a)(PBA−1000、PBEA−2600、PHiP−1000およびPHoP−1500)をイソオクタン中に分散させて、非水系の分散液を調製した。
第1工程で得られた分散液に、有機ポリイソシアネート(b)であるヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)188.0gと、ビスマス系触媒「ネオスタン U−600」(日東化成(株)製)0.051gとを添加し、90〜95℃で3時間にわたり、高分子ポリオール(a)とHDIとジ−2−エチルヘキシルアミンと1,4−BDと1,6−HDとを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマー(I)を形成して、その分散液を調製した。
第2工程で得られた分散液に、水66.8g〔イソシアネート基末端プレポリマー(I)のイソシアネート基(計算値)の10当量に相当〕を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと水とを、65〜70℃にて、イソシアネート基が消費されるまで鎖延長反応させることにより、ポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製した。
第3工程で得られた分散液から固形分(ポリウレタンウレア樹脂)を濾別し、これに、実施例1で用いた添加剤(i)〜(v)を添加し(それぞれの添加量も実施例1と同じとした。)、これを乾燥した後、打粉剤「MP1451」0.30gを添加することにより、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。
得られた樹脂の形状は真球状であり、安息角は26°であった。
(1)第1工程:
攪拌機、温度計、冷却器および窒素ガス導入管を備えた容量3Lの反応器に、ポリエステルジオール(PBA−1000)157.1gと、ポリエステルジオール(PBEA−2600)235.7gと、ポリエステルジオール(PHiP−1000)235.7gと、ポリエステルジオール(PHoP−1500)157.1gと、二官能の活性水素基含有化合物(d)である1,4−BDの6.68gおよび1,6−HDの3.75gと、分散剤溶液(1)17.0gと、非水系の分散媒としてイソオクタン「キョーワゾール C−800」(協和発酵ケミカル(株)製)677.5gとを仕込み、90〜95℃で1時間攪拌することにより、高分子ポリオール(a)(PBA−1000、PBEA−2600、PHiP−1000およびPHoP−1500)をイソオクタン中に分散させて、非水系の分散液を調製した。
第1工程で得られた分散液に、有機ポリイソシアネート(b)であるヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)188.0gと、ビスマス系触媒「ネオスタン U−600」(日東化成(株)製)0.051gとを添加し、90〜95℃で3時間にわたり、高分子ポリオール(a)とHDIと1,4−BDと1,6−HDとを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
第2工程により得られた分散液に、一官能の活性水素基含有化合物(c)であるジ−2−エチルヘキシルアミン25.57gを添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと2−エチルヘキシルアミンとを65〜70℃にて反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマー(I)を形成して、その分散液を調製した。
第3工程の前工程で得られた分散液に、水66.8g〔イソシアネート基末端プレポリマー(I)のイソシアネート基(計算値)の10当量に相当〕を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと水とを、65〜70℃にて、イソシアネート基が消費されるまで鎖延長反応させることにより、ポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製した。
第3工程で得られた分散液から固形分(ポリウレタンウレア樹脂)を濾別し、これに、実施例1で用いた添加剤(i)〜(v)を添加し(それぞれの添加量も実施例1と同じとした。)、これを乾燥した後、打粉剤「MP1451」0.30gを添加することにより、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。
得られた樹脂の形状は真球状であり、安息角は26°であった。
攪拌機、温度計、冷却器および窒素ガス導入管を備えた容量3Lの反応器に、ポリエステルジオール(PBA−1000)157.1gと、ポリエステルジオール(PBEA−2600)235.7gと、ポリエステルジオール(PHiP−1000)235.7gと、ポリエステルジオール(PHoP−1500)157.1gと、分散剤溶液(1)17.0gと、非水系の分散媒としてイソオクタン「キョーワゾール C−800」(協和発酵ケミカル(株)製)677.5gとを仕込み、90〜95℃で1時間攪拌することにより、高分子ポリオール(a)(PBA−1000、PBEA−2600、PHiP−1000およびPHoP−1500)をイソオクタン中に分散させて、非水系の分散液を調製した。
第1工程で得られた分散液に、有機ポリイソシアネート(b)であるヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)188.0gと、ビスマス系触媒「ネオスタン U−600」(日東化成(株)製)0.051gとを添加し、90〜95℃で3時間にわたり、高分子ポリオール(a)とHDIととを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーを形成して、その分散液を調製した。
第2工程により得られた分散液に、一官能の活性水素基含有化合物(c)であるジ−2−エチルヘキシルアミン25.57g、二官能の活性水素基含有化合物(d)である1,4−BDの6.68gおよび1,6−HDの3.75gを添加し、イソシアネート基末端プレポリマーとジ−2−エチルヘキシルアミンと1,4−BDと1,6−HDとを65〜70℃にて反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマー(I)を形成して、その分散液を調製した。
第3工程の前工程で得られた分散液に、水66.8g〔イソシアネート基末端プレポリマー(I)のイソシアネート基(計算値)の10当量に相当〕を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと水とを、65〜70℃にて、イソシアネート基が消費されるまで鎖延長反応させることにより、ポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製した。
第3工程で得られた分散液から固形分(ポリウレタンウレア樹脂)を濾別し、これに、実施例1で用いた添加剤(i)〜(v)を添加し(それぞれの添加量も実施例1と同じとした。)、これを乾燥した後、打粉剤「MP1451」0.30gを添加することにより、粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製した。
得られた樹脂の形状は真球状であり、安息角は26°であった。
Claims (4)
- 粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を製造する方法であって、下記の第1工程乃至第4工程を含み、
第2工程において、高分子ポリオール(a)と、有機ポリイソシアネート(b)と、活性水素基と炭素数が4〜12の炭化水素基とを有する一官能の活性水素基含有化合物(c)とを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーの分散液を調製し、
第3工程の前工程として、第2工程により得られた分散液に二官能の活性水素基含有化合物(d)を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと二官能の活性水素基含有化合物(d)とを反応させる製造方法であって、
反応に供される高分子ポリオール(a)の有する活性水素基のモル数をA、一官能の活性水素基含有化合物(c)の有する活性水素基のモル数をx1、二官能の活性水素基含有化合物(d)の有する活性水素基のモル数をx2、水(e)の有する活性水素基のモル数をx3とするとき、下記式〔1〕〜〔3〕に示す条件を満足することを特徴とする粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法。
<工程>
第1工程:高分子ポリオール(a)を、非水系の分散媒に分散させて分散液を調製する工程。
第2工程:第1工程によって得られた分散液に有機ポリイソシアネート(b)を添加し、高分子ポリオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)とを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーの分散液を調製する工程。
第3工程:第3工程の前工程を経て得られた分散液に水を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと水(e)とを、非水系の分散媒中において鎖延長反応させてポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製する工程。
第4工程:第3工程により得られた分散液からポリウレタンウレア樹脂を分離・乾燥して、粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製する工程。
<条件>
式〔1〕:0.3≦(x1+x2+x3)/A≦1.5
式〔2〕:5/95≦x1/(x2+x3)≦25/75
式〔3〕:3/97≦x2/x3≦67/33 - 粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を製造する方法であって、下記の第1工程乃至第4工程を含み、
第2工程において、高分子ポリオール(a)と、有機ポリイソシアネート(b)と、活性水素基と炭素数が4〜12の炭化水素基とを有する一官能の活性水素基含有化合物(c)と、二官能の活性水素基含有化合物(d)とを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーの分散液を調製する製造方法であって、
反応に供される高分子ポリオール(a)の有する活性水素基のモル数をA、一官能の活性水素基含有化合物(c)の有する活性水素基のモル数をx1、二官能の活性水素基含有化合物(d)の有する活性水素基のモル数をx2、水(e)の有する活性水素基のモル数をx3とするとき、下記式〔1〕〜〔3〕に示す条件を満足することを特徴とする粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法。
<工程>
第1工程:高分子ポリオール(a)を、非水系の分散媒に分散させて分散液を調製する工程。
第2工程:第1工程によって得られた分散液に有機ポリイソシアネート(b)を添加し、高分子ポリオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)とを反応させることにより、イソシアネート基末端プレポリマーの分散液を調製する工程。
第3工程:第2工程により得られた分散液に水を添加し、イソシアネート基末端プレポリマーと水(e)とを、非水系の分散媒中において鎖延長反応させてポリウレタンウレア樹脂を形成して、その分散液を調製する工程。
第4工程:第3工程により得られた分散液からポリウレタンウレア樹脂を分離・乾燥して、粉末状の熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を調製する工程。
<条件>
式〔1〕:0.3≦(x1+x2+x3)/A≦1.5
式〔2〕:5/95≦x1/(x2+x3)≦25/75
式〔3〕:3/97≦x2/x3≦67/33 - 有機ポリイソシアネート(b)がヘキサメチレンジイソシアネートであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法。
- スラッシュ成形用の粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を製造することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法。
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