以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置を含む画像形成システムについて図1のブロック説明図を参照して説明する。
この画像形成システムは、本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置(インクジェットプリンタともいう。)1と、このインクジェット記録装置1に接続された画像読取装置(スキャナともいう。)2とで構成されている。これらのインクジェット記録装置1と画像読取装置2とは直接接続され、インクジェット記録装置1で画像読取装置2の制御を行う構成としている。なお、インクジェット記録装置1と画像読取装置2とは、ケーブル、所定のインターフェイス又はネットワークで接続される構成とすることもできる。
そして、図2に示すように、インクジェット記録装置1の制御部10は、パーソナルコンピュータなどの画像処理装置(PCという)3のプリンタドライバ31、スキャナ2その他図示しないデジカメ等の外部機器やメモリカード等の外部記憶装置から入力されるデータを、それぞれデータ受信部11、12で受信し、受信したデータを、画像処理部13を経て、あるいは、データ受信部11から直接メモリ14に格納する。
そして、画像処理部13によって受信したデータやメモリ14に格納されたデータを画像処理して、ヘッド出力用データを生成し、圧縮処理して、メモリ14に保持する。この画像処理部13は、スキャナ2から受信したRGB系入力信号(入力データ)については、本発明に係る画像処理方法を行って、YMCK系出力信号に変換する処理を行う。
ヘッド制御部15は、所定のタイミングでメモリに格納された出力用画像データを読み出して液滴を吐出する記録ヘッド16に出力し、記録ヘッド16を駆動して所要のノズルから液滴を吐出させる。
また、エンジン制御部17によってモータ等18を駆動制御して被記録媒体の搬送、記録ヘッド16を搭載したキャリッジの移動などを行う。また、このエンジン制御部17には各種センサ等19からの検出信号が入力される。
ここで、画像処理部13、ヘッド制御部15、エンジン制御部17などは、CPU,ROM、RAM、ASIC、I/Fなどの構成されるマイクロコンピュータによって構成されている。
そこで、インクジェット記録装置1の制御部10の画像処理部13において行う本発明に係る画像処理について説明する。
まず、図3の機能ブロック図を参照して全体的な流れについて説明すると、スキャナ2などから与えられた画像データ40をモニタ表示用の色空間から記録装置(画像形成装置)用の色空間への変換(RGB表色系→CMY表色系)を行なうCMM(Color Management Module)処理部42、CMYの値から黒生成/下色除去を行なうBG/UCR(black generation/ Under Color Removal)処理部43、CMYK信号に対し画像形成できる記録色材の最大総量値に応じてCMYK信号を補正する総量規制部44、装置の特性やユーザーの嗜好を反映した入出力補正を行なうγ補正部45、図示しないが装置の解像度に合わせて拡大処理を行なうズーミング(Zooming)処理、画像データを吐出するドットのパターン配置に置き換える多値・少値マトリクスを含む中間調処理部(多値・少値マトリクス)46、中間調処理で得られた印刷画像データであるドットパターンデータを各スキャン毎のデータに分割し、更に記録を行なう各ノズル位置に合わせてデータ展開するラスタライジング部47を含み、ラスタライジング部47の出力48をメモリ14に格納する。
次に、本発明に係る画像処理方法における入力信号RGBを出力信号CMYKに変換する色空間変換処理と墨入れ処理、さらにγ補正処理の3つの処理について具体的に説明する。
まず、墨入れ/下地除去(BG/UCR)処理について図4を参照して説明する。
通常、C、M、YのインクよりもK(ブラック、黒)のインクの方がドット当りの視認性が高いことから、黒が入り始める低階調部にてブラックインクを使用すると粒状感が悪くなるため、黒が入り始める低階調部ではCMYのコンポジットブラックで黒を形成し、濃度が上がってきたところでブラックインクを入れるような処理にすることで粒状感を改善している。
つまり、一般的な墨入れ処理にあっては、図4に示すように、ブラックインクの使用を開始する階調は入力階調の25%以上の階調に設定している。
また、墨入れ処理に対する下地除去(UCR)処理は通常よく墨入れ手段に用いられる処理として、以下の(1)式で表される。この(1)式中、pは、UCR率と呼ばれ、0<p≦100%の任意の値が選択される。
そこで、具体的には、次の(2)式で最大下地除去量(UCR量)を求め、墨入れ開始階調から最大階調までを線形にすることで各階調のUCR量を求めている。
さらに、本発明では黒文字や黒画像が入った原稿を、スキャナなどの画像読取装置2で読取って、画像形成装置にて印刷出力するとき、黒文字の品位や黒画像の品位を下げることなく、処理する方法として、図5に示すように、インクジェット記録装置1が取ることができる最大の階調よりも前の階調で墨入れ量が最大となるように変更設定する。具体的には、最大墨量となる階調が、画像記録装置が取ることができる最大階調の65〜100%未満、例えば70%の階調となるように変更している。
これにより、ブラック(K)の量を早い階調で積極的に使用することができるため、スキャナ2などから入力された信号の黒が(R,G,B=0,0,0)でなくても、ブラックインクの支配により、特に黒文字の先鋭性と写真やグラフィック画像においてはコントラスト性が高まる。
次に、本発明に基づいて実験を行った結果について説明する。
本実験の環境としては、JIS(日本工業規格)が定めている原稿を画像読取装置で入力して出力したサンプルの黒部分についてCIELAB値(光源D50)とブラック(黒)の光学濃度を取ったものである。最大墨量となる階調を176〜255階調(69%〜100%)まで8階調ごとに変化させたときの明度および濃度をとったグラフを図6に示している。
この実験においては、184階調(72.1%)のときに原稿と同じ明度、濃度となり、最適な条件であることを示している。
しかしながら、この最適な階調については画像読取装置2の性能にも左右されるため、すべての環境下において必ずしも72.1%の階調が最大墨量とする階調の好適な条件とは言えない。
この最大墨量(K量)を最大階調より前の階調に設定する処理としては、上記で示した墨入れ/下地(BG/UCR)処理だけでなく、その後のγ補正処理でも実施することができる。つまり、図7に示すように、Kに関するγ曲線を、破線で示す通常のγ曲線から実線で示すγ曲線のように調整することで、上記BG/UCR処理と同様の効果を得ることができる
次に、上述したBG/UCR処理の結果をCMM処理に取り込む例について図8をも参照して説明する。
色空間変換(CMM)処理は、一般的にモニタ表示色空間RGBを記録装置用色空間CMYに変換する処理、つまり、入力が3変数の第1の色信号を、出力が同数の第2の色信号に変換する処理である。
これに対して、この例では、CMM処理は、入力が3変数以上の第1の色信号を、墨を含む4変数の第2の色信号に変換する処理としている。具体的には、図8に示すように、入力データに基づいて、画像形成装置の色空間値に変換するときに色空間処理変換テーブルとして、入力値に対する色空間変換処理後の出力値をLUT(Look up Table)化した色空間変換テーブルを用いるとき、入力値R,G,Bに対して出力値をK、C、M、Yとしている。
この場合、色空間処理変換テーブル(LUT)としては、入力値R、G、Bの0〜255に対するすべての点について出力値K、C、Y、Mの組合せを羅列するのが好ましいが、処理速度の低下やデータ量の増大を招くため、実装上は、補間点(0〜255の内17点程度が好ましい)を抽出し、線形補間や四面体補間、六面体補間などの補間法を用いることが好ましい。
このように、入力が3変数以上の第1の色信号を、墨を含む4変数の第2の色信号に変換する色空間変換処理を行って、上述した墨入れ/下地除去処理を実質的に色空間変換処理で行われる構成とすることによって、処理速度の向上を図ることができる
また、色空間変換処理テーブルを作成する場合においては、前記総量規制処理および墨入れ、下地除去(BG/UCR)処理で使用するパラメータを参考に設計することにより、最大のインク付着量を考慮した色空間処理変換テーブルの設計ができる。
また、この色空間変換処理では、図9に示すように、入力信号のRGB値をHLS値に変換し、その変換したHLS値の彩度S値の範囲が予め定めた所定範囲(例えば1〜25%)か否かを判別して、彩度が所定範囲内であるときには、彩度Sを無彩度(0%)に収束させる処理を行う。また、収束させたHLS値からRGB値に変換して、その後の処理をかける。
以下にそのときのRGB⇒HLS変換処理とHLS⇒RGB変換処理の一例を示している。
これにより、グレーの原稿を画像読取装置などで読み込んだ入力値RGBがグレー(R=G=B)とならない場合や、現行のグレーを構成する各ピクセルの彩度がバラついていた場合でも、ある一定範囲を無彩色として値を扱うことで、グレーバランスが安定する。
この処理にて実験を行った結果を図10に示している。本実験は、JIS(日本工業規格)が定めている原稿を画像読取装置で入力して出力したサンプルについてグレーの階調部分のCIELAB値(光源D50)を取ったものである
この図10に示す結果、上記色空間変換処理を行う前よりも行った後の方が、グレーバランスについて彩度補正後の方がバラつきの範囲が狭く収束していることが分かる。
さらには、色空間変換処理における彩度Sの範囲や墨入れ処理、γ補正処理における、最大墨量となる階調については、一般的な普通紙・再生紙と光沢のある商業・出版印刷用塗工紙では用紙の性質が記録メディアに応じて異なるので、記録メディアの種類に応じて、最適なパラメータを設定することで、より画像品質を向上することができる。
このように黒文字や黒画像の強調に関する処理は、これまでスキャナやプリンタドライバなどの入力装置側で行っていたが、本発明では出力側である画像形成装置の処理にて行うことで、入力装置の処理を問わずに、グレーバランスが安定したグレーを出力することが可能となり、また黒を強調した画像の出力も同時に可能となる。
このように、本発明に係る画像処理方法及びプログラム、画像形成装置によれば、RGB入力信号からCMYK出力信号に変換するときに、入力信号の彩度が予め定めた所定範囲内に含まれるときには彩度を無彩度に変換する処理と、入力信号に基づいて黒を生成する墨入れ処理を行うとき、最大墨量となる入力階調値を変更する処理とを行うので、簡単な構成で、無彩データの色付きを軽減することができるとともに、黒の視認性を向上することができる。
次に、上述した画像形成装置の具体的構成の一例について図11及び図12を参照して説明する。なお、図11は同画像形成装置の機構部の概要を示す側面模式的説明図、図12は同じく要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、装置本体(インクジェット記録装置)1の上部に画像読取装置(スキャナ2)が配置されている。
装置本体1は、左右の側板201A、201Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドユニットを構成する液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234a、234b(区別しないときは「記録ヘッド234」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するための液体吐出ヘッドユニットを構成するサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む本発明に係るヘッドの維持回復装置である維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける液体回収容器であるインク回収ユニット(空吐出受け)288を配置し、このインク回収ユニット288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
この画像形成装置の制御部は、例えば図13に示すように構成されている。
つまり、この制御部は、この画像形成装置全体の制御を司る、本発明に係るプログラムが格納されたメモリを含み、本発明に係る画像処理を行うマイクロコンピュータで構成した主制御部301及び印刷制御を司るマイクロコンピュータで構成した印刷制御部302とを備えている。
そして、主制御部301は、通信回路300から入力される印刷処理の情報に基づいて用紙242に画像を形成するために、キャリッジ233を主走査方向に移動させる主走査モータ331や搬送ローラ52を回転駆動する副走査モータ332を主走査モータ駆動回路303及び副走査モータ304を介して駆動制御するとともに、印刷制御部302に対して印刷用データを送出するなどの制御を行う。
また、主制御部301には、キャリッジ233の位置を検出するキャリッジ位置検出回路305からの検出信号が入力され、主制御部301はこの検出信号に基づいてキャリッジ233の移動位置及び移動速度を制御する。キャリッジ位置検出回路305は、例えばキャリッジ233の走査方向に配置されたエンコーダシートのスリット数を、キャリッジ233に搭載されたフォトセンサで読み取って計数することで、キャリッジ233の位置及び速度を検出する。主走査モータ駆動回路303は、主制御部301から入力されるキャリッジ移動量、速度に応じて主走査モータ331を回転駆動させて、キャリッジ233を所定の位置に所定の速度で移動させる。
また、主制御部301には搬送ベルト51の移動量を検出する搬送量検出回路306からの検出信号が入力され、主制御部301はこの検出信号に基づいて搬送ベルト251の移動量及び移動速度を制御する。搬送量検出回路306は、例えば搬送ローラ252の回転軸に取り付けられた回転エンコーダシートのスリット数を、フォトセンサで読み取って計数することで搬送量、搬送速度を検出する。副走査モータ駆動回路304は、主制御部301から入力される搬送量に応じて副走査モータ332を回転駆動させて、搬送ローラ252を回転駆動して搬送ベルト251を所定の位置に所定の速度で移動させる。
主制御部301は、給紙コロ駆動回路307に給紙コロ駆動指令を与えることによって給紙コロ243を一回転させる。主制御部301は、維持回復機構駆動用モータ駆動回路308を介して維持回復機構281のモータ333を回転駆動することにより、キャップ82の昇降、ワイパ部材283の昇降、吸引ポンプの駆動などを行わせる。
主制御部301は、インク供給モータ駆動回路311を介して供給ユニットのポンプを駆動するためのインク供給モータを駆動制御し、カートリッジ装填部204に装填されたインクカートリッジ210からヘッドタンク235に対してインクを補充供給する。このとき、主制御部301には、ヘッドタンク235が満タン状態にあることを検知するヘッドタンク満タンセンサ312からの検知信号に基づいて補充供給を制御する。
また、主制御部301は、カートリッジ通信回路314を通じて、カートリッジ装填部4に装着された各インクカートリッジ210に設けられる記憶手段である不揮発性メモリ316に記憶されている情報を取り込んで、所要の処理を行って、内部の不揮発性メモリ(例えばEEPROM)に格納保持する。
また、主制御部301はスキャナ制御部315を介して画像読取装置2による原稿画像の読取りを制御する。
また、主制御部301には、環境温度、環境湿度を検知する環境センサ313からの検知信号が入力される。
印刷制御部302は、主制御部301からの信号とキャリッジ位置検出回路305及び搬送量検出回路306などからのキャリッジ位置や搬送量に基づいて、記録ヘッド31の液滴を吐出させるための圧力発生手段を駆動するためのデータを生成して、上述した画像データをシリアルデータでヘッド駆動回路310に転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、滴制御信号(マスク信号)などをヘッド駆動回路310に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動信号のパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動波形生成部及びヘッドドライバに与える駆動波形選択手段を含み、1の駆動パルス(駆動信号)或いは複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動信号群を複数含む駆動波形を生成してヘッド駆動回路310に対して出力する。
ヘッド駆動回路310は、シリアルに入力される記録ヘッド234の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部302から与えられる駆動波形を構成する駆動信号を選択的に記録ヘッド34の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド234を駆動する。このとき、駆動波形を構成する駆動信号群の駆動パルス(駆動信号)を選択することによって、大きさの異なる液滴を吐出させて大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
次に、この画像形成装置で使用するインクについて説明する。
一般的に使用される顔料系インクには、特に限定されるものではないが、例えば以下に挙げる顔料が好適に用いられる。また、これら顔料は複数種類を混合して用いても良い。
有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料、カーボンブラック等が挙げられる。
無機顔料として酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉が挙げられる。
これらの顔料の粒子径は0.01〜0.30μmで用いることが好ましく、0.01μm以下では粒子径が染料に近づくため、耐光性、フェザリングが悪化してしまう。また、0.30μm以上では、吐出口の目詰まりやプリンタ内のフィルターでの目詰まりが発生し、吐出安定性を得ることができない。
ブラック顔料インクに使用されるカーボンブラックとしては、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックで、一次粒径が、15〜40ミリミクロン、BET法による比表面積が、50〜300平方メートル/g、DBP吸油量が、40〜150ml/100g、揮発分が0.5〜10%、pH値が2〜9を有するものが好ましい。このようなものとしては、例えば、No.2300、No.900、MCF−88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(以上、三菱化学製)、Raven700、同5750、同5250、同5000、同3500、同1255(以上、コロンビア製)、Regal400R、同330R、同660R、MogulL、Monarch700、同800、同880、同900、同1000、同1100、同1300、Monarch1400(以上、キャボット製)、カラーブラックFW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、同S150、同S160、同S170、プリンテックス35、同U、同V、同140U、同140V、スペシャルブラック6、同5、同4A、同4(以上、デグッサ製)等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
カラー顔料の具体例を以下に挙げる。
有機顔料としてアゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料、カーボンブラック等が挙げられ、無機顔料として酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉等が挙げられる。
色別により具体的には以下のものが挙げられる。
イエローインクに使用できる顔料の例としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、同2、同3、同12、同13、同14、同16、同17、同73、同74、同75、同83、同93、同95、同97、同98、同114、同128、同129、同151、同154等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
マゼンタインクに使用できる顔料の例としては、例えば、C.I.ピグメントレッド5、同7、同12、同48(Ca)、同48(Mn)、同57(Ca)、同57:1、同112、同123、同168、同184、同202等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
シアンインクに使用できる顔料の例としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1、同2、同3、同15:3、同15:34、同16、同22、同60、C.I.バットブルー4、同60等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
又、本発明で使用する各インクに含有される顔料は、本発明のために新たに製造されたものでも使用可能である。
以上に挙げた顔料は高分子分散剤や界面活性剤を用いて水性媒体に分散させることでインクジェット用記録液とすることができる。このような有機顔料粉体を分散させるための分散剤としては、通常の水溶性樹脂や水溶性界面活性剤を用いることができる。
水溶性樹脂の具体例としては、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体からなるブロック共重合体、あるいはランダム共重合体、又はこれらの塩等が挙げられる。これらの水溶性樹脂は、塩基を溶解させた水溶液に可溶なアルカリ可溶型樹脂であり、これらの中でも重量平均分子量3000〜20000のものが、インクジェット用記録液に用いた場合に、分散液の低粘度化が可能であり、かつ分散も容易であるという利点があるので特に好ましい。
高分子分散剤と自己分散型顔料を同時に使うことは、適度なドット径を得られるため好ましい組合せである。その理由は明らかでないが、以下のように考えられる。
つまり、高分子分散剤を含有することで記録紙への浸透が抑制される。その一方で、高分子分散剤を含有することで自己分散型顔料の凝集が抑えられるため、自己分散型顔料が横方向にスムーズに拡がることができる。そのため、広く薄くドットが拡がり、理想的なドットが形成できると考えられる。
また、分散剤として使用できる水溶性界面活性剤の具体例としては、下記のものが挙げられる。例えば、アニオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、アルキルアリル及びアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩等が挙げられる。又、カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、テトラアルキルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。更に両性界面活性剤としては、ジメチルアルキルラウリルベタイン、アルキルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。又、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。
また、顔料は親水性基を有する樹脂によって被覆し、マイクロカプセル化することで、分散性を与えることもできる。
水不溶性の顔料を有機高分子類で被覆してマイクロカプセル化する方法としては、従来公知のすべての方法を用いることが可能である。従来公知の方法として、化学的製法、物理的製法、物理化学的方法、機械的製法などが挙げられる。具体的には、次のような製法がある。
・界面重合法(2種のモノマーもしくは2種の反応物を、分散相と連続相に別々に溶解しておき、両者の界面において両物質を反応させて壁膜を形成させる方法);
・in−situ重合法(液体または気体のモノマーと触媒、もしくは反応性の物質2種を連続相核粒子側のどちらか一方から供給して反応を起こさせ壁膜を形成させる方法);
・液中硬化被膜法(芯物質粒子を含む高分子溶液の滴を硬化剤などにより、液中で不溶化して壁膜を形成する方法);
・コアセルベーション(相分離)法(芯物質粒子を分散している高分子分散液を、高分子濃度の高いコアセルベート(濃厚相)と希薄相に分離させ、壁膜を形成させる方法);
・液中乾燥法(芯物質を壁膜物質の溶液に分散した液を調製し、この分散液の連続相が混和しない液中に分散液を入れて、複合エマルションとし、壁膜物質を溶解している媒質を徐々に除くことで壁膜を形成させる方法);
・融解分散冷却法(加熱すると液状に溶融し常温では固化する壁膜物質を利用し、この物質を加熱液化し、その中に芯物質粒子を分散し、それを微細な粒子にして冷却し壁膜を形成させる方法);
・気中懸濁被覆法(粉体の芯物質粒子を流動床によって気中に懸濁し、気流中に浮遊させながら、壁膜物質のコーティング液を噴霧混合させて、壁膜を形成させる方法);
・スプレードライング法(カプセル化原液を噴霧してこれを熱風と接触させ、揮発分を蒸発乾燥させ壁膜を形成させる方法);
・酸析法(アニオン性基を含有する有機高分子化合物類のアニオン性基の少なくとも一部を塩基性化合物で中和することで水に対する溶解性を付与し色材と共に水性媒体中で混練した後、酸性化合物で中性または酸性にし有機化合物類を析出させ色材に固着せしめた後に中和し分散させる方法);
・転相乳化法(水に対して分散能を有するアニオン性有機高分子類と色材とを含有する混合体を有機溶媒相とし、前記有機溶媒相に水を投入するかもしくは、水に前記有機溶媒相を投入する方法)、などが挙げられる。
マイクロカプセルの壁膜物質を構成する材料として使用される有機高分子類(樹脂)としては、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリウレア、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、多糖類、ゼラチン、アラビアゴム、デキストラン、カゼイン、タンパク質、天然ゴム、カルボキシポリメチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸の重合体または共重合体、(メタ)アクリル酸エステルの重合体または共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アルギン酸ソーダ、脂肪酸、パラフィン、ミツロウ、水ロウ、硬化牛脂、カルナバロウ、アルブミンなどが挙げられる。
これらの中ではカルボン酸基またはスルホン酸基などのアニオン性基を有する有機高分子類を使用することが可能である。また、ノニオン性有機高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートまたはそれらの(共)重合体)、2−オキサゾリンのカチオン開環重合体などが挙げられる。特に、ポリビニルアルコールの完全ケン物は、水溶性が低く、熱水には解け易いが冷水には解けにくいという性質を有しており特に好ましい。
また、マイクロカプセルの壁膜物質を構成する有機高分子類の量は、有機顔料またはカーボンブラックなどの水不溶性の色材に対して1重量%以上20重量%以下である。有機高分子類の量を上記の範囲にすることによって、カプセル中の有機高分子類の含有率が比較的低いために、有機高分子類が顔料表面を被覆することに起因する顔料の発色性の低下を抑制することが可能となる。有機高分子類の量が1重量%未満ではカプセル化の効果を発揮しづらくなり、逆に20重量%を越えると、顔料の発色性の低下が著しくなる。さらに他の特性などを考慮すると有機高分子類の量は水不溶性の色材に対し5〜10重量%の範囲が好ましい。
すなわち、色材の一部が実質的に被覆されずに露出しているために発色性の低下を抑制することが可能となり、また、逆に、色材の一部が露出せずに実質的に被覆されているために顔料が被覆されている効果を同時に発揮することが可能となるのである。また、本発明に用いる有機高分子類の数平均分子量としては、カプセル製造面などから、2000以上であることが好ましい。ここで「実質的に露出」とは、例えば、ピンホール、亀裂などの欠陥などに伴う一部の露出ではなく、意図的に露出している状態を意味するものである。
さらに、色材として自己分散性の顔料である有機顔料または自己分散性のカーボンブラックを用いれば、カプセル中の有機高分子類の含有率が比較的低くても、顔料の分散性が向上するために、十分なインクの保存安定性を確保することが可能となるので本発明にはより好ましい。
なお、マイクロカプセル化の方法によって、それに適した有機高分子類を選択することが好ましい。例えば、界面重合法による場合は、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、エポキシ樹脂などが適している。in−situ重合法による場合は、(メタ)アクリル酸エステルの重合体または共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどが適している。液中硬化法による場合は、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アルブミン、エポキシ樹脂などが適している。コアセルベーション法による場合は、ゼラチン、セルロース類、カゼインなどが適している。また、微細で、且つ均一なマイクロカプセル化顔料を得るためには、勿論前記以外にも従来公知のカプセル化法すべてを利用することが可能である。
マイクロカプセル化の方法として転相法または酸析法を選択する場合は、マイクロカプセルの壁膜物質を構成する有機高分子類としては、アニオン性有機高分子類を使用する。転相法は、水に対して自己分散能または溶解能を有するアニオン性有機高分子類と、自己分散性有機顔料または自己分散型カーボンブラックなどの色材との複合物または複合体、あるいは自己分散性有機顔料または自己分散型カーボンブラックなどの色材、硬化剤およびアニオン性有機高分子類との混合体を有機溶媒相とし、該有機溶媒相に水を投入するか、あるいは水中に該有機溶媒相を投入して、自己分散(転相乳化)化しながらマイクロカプセル化する方法である。上記転相法において、有機溶媒相中に、記録液用のビヒクルや添加剤を混入させて製造しても何等問題はない。特に、直接記録液用の分散液を製造できることからいえば、記録液の液媒体を混入させる方がより好ましい。
一方、酸析法は、アニオン性基含有有機高分子類のアニオン性基の一部または全部を塩基性化合物で中和し、自己分散性有機顔料または自己分散型カーボンブラックなどの色材と、水性媒体中で混練する工程および酸性化合物でpHを中性または酸性にしてアニオン性基含有有機高分子類を析出させて、顔料に固着する工程とからなる製法によって得られる含水ケーキを、塩基性化合物を用いてアニオン性基の一部または全部を中和することによりマイクロカプセル化する方法である。このようにすることによって、微細で顔料を多く含むアニオン性マイクロカプセル化顔料を含有する水性分散液を製造することができる。
また、上記に挙げたようなマイクロカプセル化の際に用いられる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルキルアルコール類;ベンゾール、トルオール、キシロールなどの芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;クロロホルム、二塩化エチレンなどの塩素化炭化水素類;アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;メチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類などが挙げられる。なお、上記の方法により調製したマイクロカプセルを遠心分離または濾過などによりこれらの溶剤中から一度分離して、これを水および必要な溶剤とともに撹拌、再分散を行い、目的とする本発明に用いることができる記録液を得る。以上の如き方法で得られるカプセル化顔料の平均粒径は50nm〜180nmであることが好ましい。
このように樹脂被覆することによって顔料が印刷物にしっかりと付着することにより、印刷物の擦過性を向上させることができる。
本発明の記録液を所望の物性にするため、あるいは乾燥による記録ヘッドのノズルの詰まりを防止するためなどの目的で、色材の他に、水溶性有機溶媒を使用することが好ましい。水溶性有機溶媒には湿潤剤、浸透剤が含まれる。湿潤剤は乾燥による記録ヘッドのノズルの詰まりを防止することを目的に添加される。湿潤剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエ−テル額;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノ−ル等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等である。これらの溶媒は、水とともに単独もしくは複数混合して用いられる。
また、浸透剤は記録液と被記録材の濡れ性を向上させ、浸透速度を調整する目的で添加される。浸透剤としては、下記一般式(I)〜(IV),(A)で表されるものが好ましい。すなわち、下記式(I)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、式(II)のアセチレングリコール系界面活性剤、下記式(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤、式(IV)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活性剤、(A)のフッ素系界面活性剤は、液の表面張力を低下させることができるので、濡れ性を向上させ、浸透速度を高めることができる。
(Rは分岐していても良い炭素数6〜14の炭化水素鎖、kは5〜20)
(Rは分岐していても良い炭素数6〜14の炭化水素鎖、nは5〜20)
(Rは炭素数6〜14の炭化水素鎖、m、nは20以下の数)
(mは、0〜10の整数、nは、1〜40の整数を表す)。
前記式(I)〜(IV)、(A)の化合物以外では、例えばジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等のノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類を用いることができるが、特にフッ素系界面活性剤が好ましい。
フッ素系界面活性剤の例としては、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物等が挙げられ、前記一般式(A)で示した構造のものが特に信頼性の観点からも特に好ましい。さらにフッ素系化合物として市販されているものを挙げると、サーフロンS−111,S−112,S−113,S121,S131,S132,S−141,S−145(旭硝子社製)、フルラードFC−93,FC−95,FC−98,FC−129,FC−135,FC−170C,FC−430,FC−431,FC-4430(住友スリーエム社製),メガファックF-470,F-1405,F474(大日本インク化学工業社製)、ゾニールFS-300,FSN,FSN-100,FSO(デュポン社製)、エフトップEF-351,352,801,802(ジェムコ社製)等が簡単に入手でき本発明に用いることができる。この中でも,特に信頼性と発色向上に関して良好なゾニールFS-300,FSN,FSN-100,FSO(デュポン社製)が好適に使用できる。
また、本発明に係る画像形成方法などで使用する記録液(インク)の表面張力は、35mN/m以下であることがさらに好ましい。
また、本発明に係る画像形成方法などで使用する記録液(インク)の粘度は、1.0〜20.0cPであることが好ましく、吐出安定性の観点からは3.0〜10.0cPであることがさらに好ましい。
また、本発明に係る画像形成方法などで使用する記録液(インク)のpHは、3〜11であることが好ましく、接液する金属部材の腐食防止の観点からは6〜10であることがさらに好ましい。
また、記録液には防腐防黴剤を含有することができる。防腐防黴剤を含有することによって、菌の繁殖を抑えることができ、保存安定性、画質安定性を高めることができる。防腐防黴剤としてはベンゾトリアゾール、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、イソチアゾリン系化合物、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が使用できる。
また、記録液には防錆剤を含有することができる。防錆剤を含有することによって、ヘッド等の接液する金属面に被膜を形成し、腐食を防ぐことができる。防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等が使用できる。
また、記録液には酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤を含有することによって、腐食の原因となるラジカル種が生じた場合にも酸化防止剤がラジカル種を消滅させることで腐食を防止することができる。
酸化防止剤としては、フェノール系化合物類、アミン系化合物類が代表的であるがフェノール系化合物類としては、ハイドロキノン、ガレート等の化合物、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のヒンダードフェノール系化合物が例示され、アミン系化合物類としては、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、N,N’−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニルエチレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、4,4’−テトラメチル−ジアミノジフェニルメタン等が例示される。
また、後者としては、硫黄系化合物類、リン系化合物類が代表的であるが、硫黄系化合物としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジブチレート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が例示され、リン系化合物類としては、トリフェニルフォスファイト、トリオクタデシルフォスファイト、トリデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールフォスファイト等が例示される。
また、記録液にはpH調整剤を含有することができる。pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、ジエタノールアミン、トリエタノ−ルアミン等のアミン類、硼酸、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸等を用いることができる。
本発明で使用する高浸透性顔料系インクでは、更に、フッ素系界面活性剤の添加によって浸透性の向上を図っている。
以下に具体的なインクの例について説明するが、これに限るものではない。
〈ブラックインク〉
キャボット製カーボンブラック分散体(スルホン基付加型自己分散タイプ)を用いて、以下の処方で混合攪拌後、0.8μmポリプロピレンフィルターにて濾過しインクを作製した。
ブラック分散体 40重量部
CAB-O-JET 200(スルホン基付加型 キャボット製)
アクリルシリコン系樹脂エマルジョン 8重量部
ナノクリルSBCX-2821(東洋インキ製)
1,3-ブタンジオール 18重量部
グリセリン 9重量部
2-ピロリドン 2重量部
エチルヘキサンジオール 2重量部
フッ素系界面活性剤FS-300(Du Pont社製) 2重量部
前記一般式(A)m=6〜8 n=26以上
プロキセルLV(アビシア社製) 0.2重量部
イオン交換水 20.8重量部
〈カラーインク〉
特開2001−139849号公報の調製例3を参考に、銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散液を追試調製した。
まず始めに、ポリマー溶液の調製として、機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置き換えした後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー(東亜合成(株)製、商品名:AS−6)4.0g及びメルカプトエタノール0.4gを仕込み、65℃に昇温した。次にスチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー(東亜合成(株)製、商品名:AS−6)36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスジメチルバレロニトリル2.4g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内に、メチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50%のポリマー溶液800gを得た。
前述で得られたポリマー溶液28g、銅フタロシアニン顔料26g、1mol/L水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g及びイオン交換水30gを十分に攪拌した。その後、3本ロールミル((株)ノリタケカンパニー製、商品名:NR−84A)を用いて20回混練した。得られたペーストをイオン交換水200gに投入し、十分に攪拌した後、エバポレーターを用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、固形分量が20.0wt%のシアン色のポリマー微粒子分散液160gを得た。
この分散液を用いて以下の処方で混合攪拌後、0.8μmポリプロピレンフィルターにて濾過しインクを作製した。
シアンポリマー微粒子分散体 45重量部
1,3-ブタンジオール 21重量部
グリセリン 8重量部
エチルヘキサンジオール 2重量部
フッ素系界面活性剤FSN-100(Du Pont社製) 1重量部
前記一般式(A)m=1〜9 n=0〜25
プロキセルLV(アビシア社製) 0.5重量部
イオン交換水 23.5重量部
このように、水溶性溶剤(1,3-ブタンジオール、エチルヘキサンジオール)に加えて、フッ素系界面活性剤を添加することにより、所謂インクジェット専用紙や普通紙よりも浸透性の劣る商業・出版印刷用塗工紙においても、実用レベルの浸透性を有することが可能となる。
次に、本発明に係る画像形成装置の具体的構成の他の例について図14を参照して説明する。
この画像形成装置は、インクジェット記録装置の機能と複写機能とを複合した画像形成装置(複合機)であり、装置本体1001の内部(筺体内)に、画像を形成するための画像形成部(手段)1002及び副走査搬送部(手段)1003(両者を併せてプリンタエンジンユニットという。)等を有し、装置本体1001の底部に設けた給紙部(手段)1004から被記録媒体(用紙))1005を1枚ずつ給紙して、副走査搬送部1003によって用紙1005を画像形成部1002に対向する位置で搬送しながら、画像形成部1002によって用紙1005に液滴を吐出して所要の画像を形成(記録)した後、排紙搬送部1006を通じて装置本体1001の上面に形成した排紙トレイ1007上に用紙1005を排紙する。
また、この画像形成装置は、画像形成部1002で形成する画像データ(印刷データ)の入力系として、装置本体1001の上部で排紙トレイ1007の上方には画像を読み取るための画像読取部(スキャナ部)1011を備えている。この画像読取部1011は、照明光源1013とミラー1014とを含む走査光学系1015と、ミラー1016、1017を含む走査光学系1018とが移動して、コンタクトガラス1012上に載置された原稿の画像の読み取りを行い、走査された原稿画像がレンズ1019の後方に配置した画像読み取り素子1020で画像信号として読み込まれ、読み込まれた画像信号はデジタル化され画像処理され、画像処理した印刷データを印刷することができる。なお、コンタクトガラス1012上には原稿を押えるための圧板1010を備えている。
さらに、この画像形成装置は、画像形成部1002で形成する画像のデータ(印刷画像データ)の入力系として、外部のパーソナルコンピュータ等の画像処理装置である情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷画像データを含むデータ等をケーブル或いはネットワークを介して受信可能であり、受信した印刷データを処理して印刷することができる。
ここで、画像形成部1002は、前述したインクジェット記録装置(画像形成装置)と略同様に、ガイドロッド1021で案内されて主走査方向(用紙搬送方向と直交する方向)に移動可能なキャリッジ1023上に、それぞれ異なる複数の色の液滴を吐出するノズル列を有する1又は複数の液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド1024を搭載し、キャリッジ1023をキャリッジ走査機構によって主走査方向に移動させ、副走査搬送部1003によって用紙1005を用紙搬送方向(副走査方向)に送りながら記録ヘッド1024から液滴を吐出させて画像形成を行うシャトル型としている。なお、ライン型ヘッドを備えることでライン型とすることもできる。
記録ヘッド1024は、それぞれブラック(Bk)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクを吐出するノズル列を有し、キャリッジ1023に搭載したサブタンク1025からそれぞれ各色のインクが供給される。サブタンク1025には装置本体1001内に着脱自在に装着されるメインタンクである各色のインクカートリッジ1026から図示しないチューブを介してインクが補充供給される。
副走査搬送部1003は、下方から給紙された用紙1005を略90度搬送方向を転換させて画像形成部1002に対向させて搬送するための、駆動ローラである搬送ローラ1032と従動ローラ1033間に架け渡した無端状の搬送ベルト1031と、この搬送ベルト1031の表面を帯電させるためのACバイアスが印加される帯電ローラ1034と、搬送ベルト1031を画像形成部702の対向する領域でガイドするガイド部材1035と、用紙1005を搬送ローラ1032に対向する位置で搬送ベルト1031に押し付ける押さえコロ(加圧コロ)1036と、画像形成部1002によって画像が形成された用紙1005を排紙搬送部1006に送り出すための搬送ローラ1037を備えている。
この副走査搬送部1003の搬送ベルト1031は、副走査モー1131からタイミングベルト1132及びタイミングローラ1133を介して搬送ローラ1032が回転されることで、副走査方向に周回するように構成している。
給紙部1004は、装置本体1001に抜き差し可能で、多数枚の用紙1005を積載して収納する給紙カセット1041と、給紙カセット1041内の用紙1005を1枚ずつ分離して送り出すための給紙コロ1042及びフリクションパッド1043と、給紙される用紙1005を副走査搬送部1003に対して搬送するレジストローラとなる給紙搬送ローラ1044とを有している。給紙コロ1042は図示しない給紙クラッチを介してHB型ステッピングモータからなる給紙モータ1141によって回転され、また給紙搬送ローラ1044も給紙モータ1141によって回転駆動される。
排紙搬送部1006は、画像形成が行われた用紙1005を搬送する排紙搬送ローラ対1061、1062と、用紙1005を排紙トレイ1007へ送り出すための排紙搬送ローラ対1063及び排紙ローラ対1064とを備えている。
そして、この画像形成装置の制御部は例えば図15に示すように構成されている。
この制御部1200は、CPU1201と、CPU1201が実行する本発明に係るプログラム、その他のプログラム、固定データを格納するROM1202と、画像データ等を一時格納するRAM1203と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)1204と、入力画像に対して中間調処理などの画像処理を施すASIC1205とを含む、この装置全体の制御を司る主制御部1210を備えている。
また、この制御部1200は、画像処理装置となる情報処理装置などのホスト側と主制御部1210との間に介在して、データ、信号の送受を行なうための外部I/F1211と、記録ヘッド1024を駆動制御するためのヘッドドライバを含む印刷制御部1212と、キャリッジ1023を移動走査する主走査モータ1027を駆動するための主走査駆動部(モータドライバ)1213と、副走査モータ1131を駆動するための副走査駆動部1214と、給紙モータ1141を駆動するための給紙駆動部1215と、排紙部1006の各ローラを駆動する排紙モータ1103を駆動するための排紙駆動部1216と、図示しない両面ユニットの各ローラを駆動する両面再給紙モータ1104を駆動するための両面駆動部1217と、維持回復機構を駆動する維持回復モータ1105を駆動するための回復系駆動部1218と、帯電ローラ1034にACバイアスを供給するACバイアス供給部1219とを備えている。
さらに、制御部1200は、各種のソレノイド(SOL)類1106を駆動するソレノイド類駆動部(ドライバ)1222と、給紙関係の電磁クラック類1107などを駆動するクラッチ駆動部1224と、画像読取部1011を制御するスキャナ制御部1225とを備えている。
また、主制御部に1210は、前述した搬送ベルト1031の温度を検出する温度センサ1108の検出信号を入力する。なお、主制御部1210には、その他の図示しない各種センサの検出信号も入力されるが図示を省略している。また、主制御部1210は、装置本体1001に設けたテンキー、プリントスタートキーなどの各種キー及び各種表示器を含む操作/表示部1109との間で必要なキー入力の取り込み、表示情報の出力を行なう。
さらに、この主制御部1210には、キャリッジ1023の移動量及び移動速度を検出するためのリニアエンコーダ1101からの出力信号(パルス)と、搬送ベルト1031に移動速度及び移動量を検出ためのロータリエンコーダ1102からの出力信号(パルス)とが入力され、主制御部1210は、これらの各出力信号及び各出力信号の相関関係に基づいて主走査駆動部1213、副走査駆動部1214を介して主走査モータ1027、副走査モータ1131を駆動制御することでキャリッジ1023を移動させ、搬送ベルト1031を移動させて用紙1005を搬送する。
このように構成した画像形成装置における画像形成動作について簡単に説明すると、ACバイアス供給部1219から帯電ローラ1034に交番電圧である正負極の矩形波の高電圧を印加することによって、帯電ローラ1034は搬送ベルト1031の絶縁層(表層)に当接しているので、搬送ベルト1031の表層には、正と負の電荷が搬送ベルト1031の搬送方向に対して交互に帯状に印加され、搬送ベルト1031上に所定の帯電幅で帯電が行われて不平等電界が生成される。
そこで、給紙部1004などから用紙1005が給紙されて搬送ローラ1032と押えコロ1036との間の、正負極の電荷が形成されることによって不平等電界が発生している搬送ベルト1031上へと送り込まれると、用紙1005は電界の向きにならって瞬時に分極し、静電吸着力で搬送ベルト1031上に吸着され、搬送ベルト1031の移動に伴って搬送される。
そして、この搬送ベルト1031で用紙1005を間歇的に搬送しながら、用紙1005上に印刷データに応じて記録ヘッド1024から記録液の液滴を吐出して画像を形成(印刷)し、画像形成が行なわれた用紙1005の先端側を分離爪で搬送ベルト1031から分離して排紙搬送部1006によって、排紙トレイ1007に排紙する。
次に、本発明に係る画像形成方法を本発明に係るプログラムを格納した画像処理装置側で行う実施形態について図16以降をも参照して説明する。
図16は本発明に係る画像処理システムの一例を示すブロック説明図である。この画像処理システムは、画像処理装置であるパーソナルコンピュータなどからなる1又は複数台の画像処理装置(PCともいう。)400と、前述画像形成装置としてのインクジェット記録装置(インクジェットプリンタともいう。)500とが、所定のインターフェイス又はネットワークで接続されて構成されている。
画像処理装置400は、図17に示すように、CPU401と、メモリ手段である各種のROM402やRAM403とが、バスラインで接続されている。このバスラインには、所定のインターフェイスを介して、ハードディスクなどの磁気記憶装置を用いた記憶装置406と、マウスやキーボードなどの入力装置404と、LCDやCRTなどのモニタ405と、図示しないが、光ディスクなどの記憶媒体を読み取る記憶媒体読取装置が接続され、また、インターネットなどのネットワークやUSBなどの外部機器と通信を行なう所定のインターフェイス(外部I/F)407が接続され、更に画像読取装置(スキャナ)408が接続される。
画像処理装置400の記憶装置406には、本発明に係るプログラムを含む画像処理プログラムとしてのプリンタドライバが記憶されている。この画像処理プログラムは、本発明に係る記憶媒体から記憶媒体読取装置により読み取って、あるいは、インターネットなどのネットワークからダウンロードするなどして、記憶装置406にインストールしたものである。このインストールにより画像処理装置400は、以下のような画像処理を行なうために動作可能な状態となる。なお、この画像処理プログラムは、所定のOS上で動作するものであってもよい。また、特定のアプリケーションソフトの一部をなすものであってもよい。
ここで、画像処理装置400側のプログラムで本発明に係る画像処理方法を実行する例について図18の機能ブロック図を参照して説明する。
画像処理装置400(PC)側の本発明に係るプログラムであるプリンタドライバ411は、前述した画像形成装置における処理と同様な処理を行う各部で構成されている。つまり、アプリケーションソフトやスキャナ408などから与えられた画像データ410をモニタ表示用の色空間から記録装置(画像形成装置)用の色空間への変換(RGB表色系→CMY表色系)を行なうCMM(Color Management Module)処理部412、CMYの値から黒生成/下色除去を行なうBG/UCR(black generation/ Under Color Removal)処理部413、記録制御信号となるCMYK信号に対し画像形成装置が画像形成できる記録色材の最大総量値に応じてCMYK信号を補正する総量規制部414、記録装置の特性やユーザーの嗜好を反映した入出力補正を行なうγ補正部415、図示しないが画像形成装置の解像度に合わせて拡大処理を行なうズーミング(Zooming)処理、画像データを画像形成装置から噴射するドットのパターン配置に置き換える多値・少値マトリクスを含む中間調処理部(多値・少値マトリクス)416、中間調処理で得られた印刷画像データであるドットパターンデータを各スキャン毎のデータに分割し、更に記録を行なう各ノズル位置に合わせてデータ展開するラスタライジング部417を含み、ラスタライジング部417の出力418をインクジェットプリンタ500に送出する。なお、このような画像処理のうちの一部をインクジェットプリンタ500側で実行することもできる。
本発明に係る画像処理方法は図18の構成において好適に適用することができる。この図8に示す構成では、インクジェット記録装置500側では、装置内に画像の描画又は文字のプリント命令を受けて実際に記録するドットパターンを発生する機能を持たない例で説明する。すなわち、ホストとなる画像処理装置400で実行されるアプリケーションソフトなどからのプリント命令は、画像処理装置400(ホストコンピュータ)内にソフトウェアとして組み込まれたプリンタドライバ411で画像処理されてインクジェットプリンタ500が出力可能な多値のドットパターンのデータ(印刷画像データ)が生成され、それがラスタライズされてインクジェットプリンタ500に転送され,インクジェットプリンタ500が印刷出力される例で説明する。
具体的には、画像処理装置400内では、アプリケーションやオペレーティングシステムからの画像の描画又は文字の記録命令(例えば記録する線の位置と太さと形などを記述したものや、記録する文字の書体と大きさと位置などを記述したもの)は描画データメモリに一時的に保存される。なお、これらの命令は、特定のプリント言語で記述されたものである。
そして、描画データメモリに記憶された命令は、ラスタライザによって解釈され、線の記録命令であれば、指定された位置や太さ等に応じた記録ドットパターンに変換され、また、文字の記録命令であれば画像処理装置(ホストコンピュータ)400内に保存されているフォントアウトラインデータから対応する文字の輪郭情報を呼びだし指定された位置や大きさに応じた記録ドットパターンに変換され、イメージデータであれば、そのまま記録ドットのパターンに変換される。
その後、これらの記録ドットパターン(画像データ410)に対して画像処理を施してラスタデータメモリに記憶する。このとき、画像処理装置400は、直交格子を基本記録位置として、記録ドットパターンのデータにラスタライズする。画像処理としては、上述したように、例えば色を調整するためのカラーマネージメント処理(CMM)やγ補正処理、ディザ法や誤差拡散法などの中間調処理、さらには下地除去処理、インク総量規制処理などがある。そして、ラスタデータメモリに記憶された記録ドットパターンがインタフェースを経由してインクジェット記録装置500へ転送されるものである。
そこで、画像処理装置400側のプリンタドライバ(プログラム)による画像処理の流れについて図19に示すブロック図を参照して説明する。
パーソナルコンピュータなどのデータ処理装置上で動作するアプリケーションソフトから「印刷」指示が出されると、プリンタドライバにおいては、入力600に対してオブジェクト判定処理601でオブジェクトの種類を判定し、オブジェクト毎、つまり文字の画像データ602、線画の画像データ603、グラフィックスの画像データ604、イメージの画像データ605毎にデータが渡され、それぞれのルートを通って処理が行われる。
つまり、文字602、線画603、グラフィックス604については、カラー調整処理606を行なう。そして、文字についてはカラーマッチング処理607、BG/UCR処理609、総量規制処理611を行い、更に文字ディザ処理(中間調処理)615を行なう。また、線画及グラフィックスについてはカラーマッチング処理608、BG/UCR処理610、総量規制処理612、γ補正処理613を行い、更にグラフィックスディザ処理(中間調処理)616を行なう。
一方、イメージ605については、色判定及び圧縮方式判定処理621を行って、通常の場合には、カラー調整処理622、カラーマッチング処理623を行なった後、BG/UCR処理624、総量規制処理625、γ補正処理623を行い、更に誤差拡散処理(中間調処理)627を行なう。また、2色以下の場合には、イメージ間引き処理631、カラー調整処理632、カラーマッチング処理233a又はインデックスレス処理(カラーマッチングを行なわない処理)633bを行なった後、BG/UCR処理624、総量規制処理625、γ補正処理626を行い、更に誤差拡散処理(中間調処理)627を行なう。
なお、線画及びグラフィックスについてはカラー調整処理606に至る前に分岐してROP処理641を経てイメージの場合のカラーマッチング処理632に移行することもある。
このようにしてオブジェクト毎に処理された画像データは、また元の一つの画像データに合成され、図示しないがラスタライジング処理を経て画像形成装置へと渡されることになる。
そこで、プリンタドライバ411におけるCMM処理部412、BG/UCR処理部413、γ補正部415において、前述した画像形成装置の実施形態で説明したように、RGB系の入力信号をCMYK系の出力信号に変換するとき、入力信号の彩度が予め定めた所定範囲内に含まれるか否かを判別して、彩度が所定範囲内にあるときには、彩度を無彩度に変換し、入力信号に基づいて黒を生成する墨入れ処理を行うとき、最大墨量となる入力階調値を変更する処理を行う。
これによって、簡単な構成で、無彩データの色付きを軽減することができるとともに、黒の視認性を向上することができる。