そこで、本発明の課題は、経済的に幅広いサイズかつ大量のマイクロナノバブルを発生させることができる浴槽装置を提供することにある。
特に、この発明は、人体に有益な効果が顕著に表れるマイクロナノバブル、すなわち、サイズが10μmから数百nm前後の直径を有し、かつ、その範囲のサイズにおいて、幅広い種類のマイクロナノバブルを、多量に作製することができる浴槽装置を提供することにある。
また、特に、この発明は、人体に有益な効果が顕著に表れるマイクロナノバブル、すなわち、サイズが10μmから数百nm前後の直径を有し、かつ、その範囲のサイズにおいて、幅広い種類のマイクロナノバブルを、多量に作製することができ、かつ、一台のマイクロナノバブル発生機しか有さず、運転および製造コストが小さい浴槽装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の浴槽装置は、
浴槽水の少なくとも一部を収容する浴槽水収容容器と、
上記浴槽水収容容器内の上記浴槽水中にマイクロナノバブルを発生するマイクロナノバブル発生機と、
上記浴槽水収容容器に発泡剤および入浴剤のうちの少なくとも一方を注入する注入装置と
を備え、
上記注入装置は、
ミネラルオイルを収容するミネラルオイル目盛容器と、
入浴剤を収容する入浴剤目盛容器と、
上記ミネラルオイル目盛容器から上記浴槽水収容容器へのミネラルオイルの流れの経路途中に配置された第1制御バルブと、
上記入浴剤目盛容器から上記浴槽水収容容器への入浴剤の流れの経路途中に配置された第2制御バルブと、
上記第1制御バブルの開閉を制御すると共に、上記第2制御バルブの開閉を制御する制御装置と
を有し、
上記マイクロナノバブル発生機は、上記浴槽水収容容器内に配置された水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機であり、
上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機に空気を送るブロワーを備え、
上記制御装置は、上記ブロワーから上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機に空気を送るタイミングと、上記ブロワーから上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機に送られる空気の量を制御していることを特徴としている。
通常のバブル(気泡)は水の中を上昇して、ついには表面でパンとはじけて消滅する気泡である。
マイクロバブルは、その発生時において、10〜数十μmの気泡径を有し、かつ、直径が50ミクロン(μm)以下の気泡で、水中で縮小していき、時間の経過とともに消滅(完全溶解)したり、10μmから数百nm前後の直径を有する気泡に変化したりする。
ナノバブルは、マイクロバブルよりさらに小さい気泡で(直径が数百nm以下(特に、直径が100〜200nm)の気泡で)、いつまでも水の中に存在することが可能であると考えられている気泡である。
この明細書では、マイクロナノバブルを、直径が数十μm以下のバブル、すなわち、直径がマイクロバブル以下であるバブル(マイクロバブルを含む)として定義する。このため、この明細書のマイクロナノバブルは、ナノバブルのみで構成されていても良い。
糖尿病患者は、800万人とも言われており、糖尿病患者の足の『しびれ感』対策で、低コストでしかも有効な方法が、現在の時点では存在していない。
本発明者は、大量かつサイズが多様なマイクロナノバブルを、浴槽水に含有させれば、糖尿病患者に有効であることを発見した。これは、浴槽内で人が、手で肌をこする行為の際、そのすき間の皮膚表面に大量に付着したマイクロナノバブルが皮膚内に入り込むことによって、血液の流れに作用するためではないかと推察される。
本発明によれば、浴槽水収容容器内の上記浴槽水中にマイクロナノバブルを発生するマイクロナノバブル発生機と、浴槽水収容容器に発泡剤および入浴剤のうちの少なくとも一方を注入する注入装置とを備えているから、人が入る浴槽内に、大量かつサイズが多様なマイクロナノバブルを、発生させることができる。したがって、入浴した人の血行を良くすることができて、入浴した人の健康状態を改善させることができる。
また、マイクロナノバブルを効率的に発生させることができるから、従来よりも、マイクロナノバブル発生機の台数を格段に低減できて、例えば、マイクロナノバブル発生機の台数を一台のみにすることができて、浴槽装置の運転コストを大幅に低減することができる。
また、一実施形態では、上記注入装置は、上記浴槽水収容容器に、ミネラルオイル、または、ミネラルオイルおよび入浴剤を注入する。
本発明者は、発泡剤のなかでもミネラルオイルを浴槽水収容容器に注入した場合に、効率的にマイクロナノバブルを発生することができることを実験により見出した、
上記実施形態によれば、ミネラルオイルが浴槽水収容容器に注入されるから、効率的にマイクロナノバブルを発生させることができる。
また、一実施形態では、上記浴槽水収容容器内に充填材が配置されている。
上記実施形態によれば、充填材に微生物を繁殖させることができて、充填材に繁殖した微生物で浴槽水中のアカなどの有機物を分解できる。したがって、浴槽水を清潔に保つことができると同時に、何度も浴槽水を使用することができて、節水を実現することができる。
また、一実施形態では、上記充填材は、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物である。
上記実施形態によれば、アカとしての有機物を、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物に物理的に付着させて、浴槽水を清潔に保つことができる。また、充填材としてのリング型ポリ塩化ビニリデン充填物に、微生物を繁殖培養して、アカなどの有機物を、生物学的に微生物分解して、浴槽水を清潔に保つことができる。
また、一実施形態では、上記充填材は、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物である。
上記実施形態によれば、アカとしての有機物を、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物に物理的に付着させて、浴槽水を清潔に保つことができる。また、充填材としてのひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物に、微生物を繁殖培養して、アカなどの有機物を、生物学的に微生物分解して、浴槽水を清潔に保つことができる。
また、一実施形態では、上記充填材は、ナイロン製の充填材である。
上記実施形態によれば、ナイロン製の充填物に微生物を繁殖培養して、アカなどの有機物を、生物学的に微生物分解して、浴槽水を清潔に保つことができる。
また、一実施形態では、上記充填材は、活性炭である。
上記実施形態によれば、溶解している有機物を、活性炭に吸着させたり、浴槽水の脱色をすることができる。また、活性炭に微生物を繁殖させて、生物学的に溶解している有機物を微生物分解して、浴槽水を清潔に保つことができる。
また、本発明によれば、制御装置に事前に使用に応じたプログラムを組み込んでおくことで、効率良く所望のタイミングで所望のマイクロナノバブルを発生させることができる。また、操作が容易な浴槽装置を構築することができる。
また、一実施形態では、上記マイクロナノバブル発生機は、ナノバブルのみを発生するナノバブル発生機である。
ナノバブルは、浴槽水の中で、マイクロバブルよりも相当長く持続できるので、ナノバブルの作用を持続できる。例えば、ナノバブルは、サイズによって異なるが10日間以上も持続できる。
また、ナノバブルは、マイクロバブルよりも人体に対する作用効果がマイクロバブルよりも格段にあるので、人体に対する各種作用と効果を期待できる。
また、ナノバブルは微生物に対する活性化効果もマイクロバブルよりも格段にあるので、浴槽水の微生物処理効果を期待できる。
上記実施形態によれば、マイクロナノバブル発生機が、ナノバブルのみを発生するナノバブル発生機であるから、人体に対する有益な各種作用を効率的に起こすことができ、かつ、浴槽水の微生物処理能力を向上できる。
また、一実施形態では、上記浴槽水収容容器は、浴槽水の一部を収容する。
上記実施形態によれば、運送能力に優れる浴槽装置を実現できる。
また、本発明によれば、理想的なマイクロナノバブルを含んだ浴槽水を作成できる。
また、一実施形態では、上記浴槽水収容容器内に充填材を収容して、上記浴槽水収容容器内の水の水中に位置する上記充填材に微生物を繁殖させる。
上記実施形態によれば、充填材に微生物を繁殖させているから、浴槽水中のアカなどの有機物を分解でき、浴槽水を清潔に保つことができる。また、浴槽水を再利用可能にすることができて、節水を実現することができる。
また、一実施形態では、上記浴槽水収容容器内の水に、マイクロナノバブルを含有させるのと連動して、上記浴槽水収容容器内の水に、発泡剤と入浴剤とを注入する。
上記実施形態によれば、発泡剤と入浴剤が、マイクロナノバブル発生機の運転に連動して注入されるから(例えば、発泡剤と入浴剤が、マイクロナノバブル発生機の運転に連動して自動的に注入する)、マイクロナノバブル発生機の運転と動じに、早い時点からマイクロナノバブルを効率的に発生させることができる。
また、一実施形態では、マイクロナノバブルは、ナノバブルのみからなる。
ナノバブルは、浴槽水の中で、マイクロバブルよりも相当長く持続できるので、ナノバブルの作用を持続できる。例えば、ナノバブルは、サイズによって異なるが10日間以上も持続できる。
また、ナノバブルは、マイクロバブルよりも人体に対する作用もマイクロバブルよりも格段にあるので、人体に対する各種作用と効果を期待できる。
また、ナノバブルは微生物に対する活性化効果もマイクロバブルよりも格段にあるので、浴槽水の微生物処理効果を期待できる。
上記実施形態によれば、人体に有益が効果を大きくすることができる。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の浴槽装置1を模式的に示す図である。
浴槽装置1は、浴槽38と、機器部39とを備えている。浴槽装置1を所定の位置に設置した状態で、浴槽装置1の上部40は、機器部39の上部のみで構成され、機器部39の上部は、ミネラルオイル目盛容器10と、入浴剤目盛容器11とを有している。以下、上および下のような鉛直方向の表現および水平方向の表現を使用した場合、それは、浴槽装置1が所定の位置に設置されている状態での表現であるものとする。
上記機器部39は、充填材収容容器50を有している。充填材収容容器50は、ミネラルオイル目盛容器10および入浴剤目盛容器11の鉛直方向下方に配置されている。浴槽38および充填材収容容器50は、浴槽水収容容器を構成している。上記充填材収容容器50には、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が充填されている。ミネラルオイル目盛容器10と、充填材収容容器50とは、配管14によって接続され、配管14の途中には、ミネラルオイル目盛容器10と、充填材収容容器50とを連通または遮断する自動ダイヤフラムバルブ12が配置されている。また、入浴剤目盛容器11と、充填材収容容器50とは、配管15によって接続され、配管15の途中には、入浴剤目盛容器10と、充填材収容容器50とを連通または遮断する自動ダイヤフラムバルブ13が配置されている。機器部39は、制御盤43を有している。自動ダイヤフラムバルブ12と、自動ダイヤフラムバルブ13とが、制御装置としての制御盤43からの信号に基づいて開となると、発泡剤の一例としてのミネラルオイルと、入浴剤とが、重力によって鉛直方向に移動し、充填材収容容器50に添加されるようになっている。
ミネラルオイルおよび入浴剤のうちの少なくとも一方が減った場合は、機器部39の最上部よりミネラルオイルおよび入浴剤のうちの少なくとも一方を、ミネラルオイル目盛容器10および入浴剤目盛容器11のうちの少なくとも一方に供給するようになっている。
上記機器部39の上部の側面の一部は、入浴剤挿入口9になっている。入浴剤挿入口9は、支点51を中心として図1に矢印aで示す上下方向に旋回できるようになっている。ミネラルオイルおよび入浴剤のうちの少なくとも一方の残量を確認する場合には、入浴剤挿入口9を上方に旋回させる。このようにして、ミネラルオイル目盛容器10および入浴剤目盛容器11のうちの少なくとも一方の目盛を、水平方向から確認できるようになっている。
入浴当初、浴槽装置1の下部41内にマイクロナノバブルを発生させるため、所定量のミネラルオイルと、所定量の入浴剤が必要となる。自動ダイヤフラムバルブ12は、所定量のミネラルオイルを添加するための時間のみ開となり、所定量のミネラルオイルが、浴槽装置1の下部41内に添加されるようになっている。また、自動ダイヤフラムバルブ13は、所定量の入浴剤を添加するための時間のみ開となり、所定量の入力剤が、浴槽装置1の下部41内に添加されるようになっている。
尚、この実施形態では、発泡材としのミネラルオイルおよび入浴剤の両方が、充填材収容容器50に添加されるようになっているが、この発明では、発泡剤および入浴剤のうちのどちらか一方のみを、充填物収容容器に添加するようにしても良い。
ここで、マイクロナノバブルについて説明する。
通常のバブル(気泡)は水の中を上昇して、ついには表面でパンとはじけて消滅する気泡である。マイクロバブルは、その発生時において、10〜数十μmの気泡径を有し、かつ、直径が50ミクロン(μm)以下の気泡で、水中で縮小していき、時間の経過とともに消滅(完全溶解)したり、10μmから数百nm前後の直径を有する気泡に変化したりする。ナノバブルは、マイクロバブルよりさらに小さい気泡で(直径が数百nm以下(特に、直径が100〜200nm)の気泡で)、いつまでも水の中に存在することが可能であると考えられている気泡である。
この明細書では、マイクロナノバブルを、直径が数十μm以下のバブル、すなわち、直径がマイクロバブル以下であるバブル(マイクロバブルを含む)として定義する(このため、この明細書のマイクロナノバブルは、ナノバブルのみで構成されていても良い)。
上記機器部39は、上部に小型のブロワー3を有する一方、下部に水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2を有している。水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2は、充填材収容容器50内に配置されている。また、充填材収容容器50内において、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2よりも上方には、上部ネット5が配置され、充填材収容容器50内において、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2よりも下方には、下部ネット5が配置されている。
上部ネット5は、充填材収容容器50内において、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2よりも上部に位置するリング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2に接触することを防止し、下部ネット4は、充填材収容容器50内において、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2よりも下部に位置するリング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2に接触することを防止している。
上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2としては、野村電子工業株式会社のものを採用している。しかしながら、メーカーを限定するものではなく、市販の如何なる水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機もこの発明に使用できる。ポンプ型マイクロナノバブル発生機は、目的に従って選定すれば良い。
上記ブロワー3は、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2に、空気を供給している。自動ダイヤフラムバルブ12と自動ダイヤフラムバルブ13が開となった後、自動ダイヤフラムバルブ12と自動ダイヤフラムバルブ13が閉となった時点においても、小型ブロワー3と、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2とは、運転し続けて、浴槽装置1の下部41で、マイクロナノバブルを発生するようになっている。
上記制御盤43内の制御回路で発生した制御信号は、信号線37を介して、自動ダイヤフラムバルブ12、自動ダイヤフラムバルブ13、および、小型ブロワー3に出力されるようになっている。このようにして、自動ダイヤフラムバルブ12、自動ダイヤフラムバルブ13、小型ブロワー3、および、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2の夫々の運転、正確には、夫々の自動運転を、実施するようになっている。
尚、浴槽装置1の使用の最、場合によっては、十分なマイクロナノバブルが発生したと判断して、小型ブロワー3および水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2を停止した状態で、入浴しても良いことは勿論である。
また、入浴する際には、マイクロナノバブルを含む浴槽水の人体に対する効果を、大きくする場合に、小型ブロワー3と、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2とを連続運転して入浴する一方、マイクロナノバブルを含む浴槽水の人体に対する効果を、そんなに求めない場合に、小型ブロワー3と、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2を停止して入浴するようにすれば良い。すなわち、小型ブロワー3および水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2の運転または停止は、入浴する人が判断すれば良い。
上記ブロワー3は、電気コード22および差込み31を有している。上記ブロワー3は、差込み31をコンセント23に差し込むと、運転するようになっている。水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2は、小型のブロワー3から毎分空5リットル程度の空気を、空気配管6を介して受けて、マイクロナノバブルを中間部ネット42の方向に吐出するようになっている。そして、中間部ネット42を通過したマイクロナノバブルを含むマイクロナノバブル水流16,18が、浴槽38内に発生するようになっている。
マイクロナノバブル水流16,18は、浴槽38の壁に衝突するようになっている。そして、マイクロナノバブル水流16,18の浴槽38の壁への衝突によって、マイクロナノバブル水流16,18の流れの方向とは逆向きのマイクロナノバブル水流17,19が、形成されるようになっている。尚、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2は、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2の本体の全周囲にマイクロナノバブル水流を発生させるようになっている。
上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2は、電気コード20と、差込み33とを有している。上記差込み33は、差込受け32に接続され、更に、差込受け32につながっている5mAの漏電遮断機21を、コンセント23に差し込んで、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2を、電気的に安全に使用するようになっている。
水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2が充填材収容容器50内で漏電した場合、感電することが予想される。しかしながら、使用した漏電遮断機として、5mAの、すなわち、漏電した場合でも人体に影響が出ない電流範囲の漏電遮断機21を使用しているから、漏電による感電によって、人体に影響がでることがない。
一般的に、人が入浴すると、人体からアカとしての有機物が遊離して、浴槽の水面に浮き、人に不潔感を与える。しかしながら、この実施形態では、上記リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が、アカとしての有機物を浴槽水から分離して、微生物分解するので、アカとしての有機物が、浴槽38の水面付近に浮遊することが殆どない。
詳しくは、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24は、マイナスの電荷を有しており、アカとしての有機物は、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24に付着する。このことから、アカとしての有機物を、除去することができるのである。
更には、お湯としての浴槽水からアカを効率的に除去できるだけではない。すなわち、時間の経過とともに、お湯の高温に耐える微生物が、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24に繁殖することになる。このことから、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24に付着したアカとしての有機物を微生物分解できて、お湯である浴槽水を浄化することができるのである。
このことから、上記高温に耐える微生物の働きによって、お湯としての浴槽水を、リサイクル使用することができる。しかしながら、浴槽水の汚れ、すなわち、アカとしての有機物が、所定量以上存在している場合では、アカとしての有機物の増加率が、微生物の浄化作用による有機物の分解率よりも大きくなっていて、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24の表面上に大量のアカが付着していると考えられる。このときは、次のように、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24をクリーニングする。
すなわち、上記充填材収容容器50の側面の上部の一部は、上部ネット取り出し口8となっており、充填材収容容器50の側面の下部の一部は、下部ネット取り出し口7となっている。上部ネット取り出し口8および下部ネット取り出し口7は、上下に旋回するようになっている。リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24の表面上に大量のアカが付着していると考えられる場合、上部ネット取り出し口8や、下部ネット取り出し口7から、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24を取り出し、水で洗浄して、その後、再充填するようにする。
また、浴槽38の底部には、バルブ34を介して排水配管35が接続されている。浴槽水の汚れが目立ってきた場合は、バルブ34を開として、浴槽水を排水配管35を通じて排水できるようになっている。
リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24に付着した微生物が、人体に対し有害であるという実験データは、現時点では得られていない。すなわち、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24に付着した微生物は、人体に対して無害であると考えられる。また、この考えは、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24に付着した微生物が、お湯である浴槽水に自然発生した微生物であることからも、正しい可能性が極めて高い。というのは、現在知られている微生物において、自然発生した微生物の殆どは、人体に無害であるからである。
従来、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物を、浴槽装置に、浴槽水に接触するように充填するという思想は、存在しなかった。また、従来、浄化能力に優れる浴槽装置が、存在しなかった。
しかしながら、本発明者は、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24を、浴槽装置1に、浴槽水に接触するように充填して、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24に高濃度に微生物を繁殖させ、この微生物によって、有機物を微生物分解することによって、浴槽装置1において、浄化能力を向上することに成功した。すなわち、浄化能力に優れる浴槽装置1を作成することに成功した。
上記第1実施形態の浴槽装置1によれば、発泡剤であるミネラルオイルと、入浴剤とを、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2が設置されていると共に、浴槽水が充填されている充填材収容容器50内に投入することができるから、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2で、浴槽水中に、多量にマイクロナノバブルを発生させることができて、マイクロナノバブルの人体への生理活性効果を向上させることができる。
また、上記第1実施形態の浴槽装置1によれば、充填材収容容器50内に、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が充填されているから、マイナスの電荷を帯びているリング型ポリ塩化ビニリデン充填物24で、浴槽水中の汚れ物質(アカ等)を物理的に吸着できて、浴槽水の浄化を行うことができる。
また、上記第1実施形態の浴槽装置1によれば、浴槽装置1に多数の人が入浴するような状況であって、浴槽水の汚れが激しい場合であったとしても、定期的に、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24を機器部39から取り出して、定期的に、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24に付着している汚れ物質を洗浄して除去し、かつ、クリーニングを行ったリング型ポリ塩化ビニリデン充填物24を、機器部39に戻すだけで、簡単安価に浴槽水の浄化を行うことができる。
また、上記第1実施形態の浴槽装置1によれば、浴槽水に含有している人体からのアカをリング型ポリ塩化ビニリデン充填物24に繁殖した微生物により、生物学的に分解処理することができるから、浴槽水を浄化してリサイクル使用することができる。
また、上記第1実施形態の浴槽装置1によれば、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2と、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24とを、同一の充填材収容容器50内に収容しているから、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2と、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24との相乗効果を実現できて、例えば、マイクロナノバブルで、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24に繁殖している微生物を、活性化することができる。したがって、浴槽水の浄化能力を格段に向上させることができる。
尚、第1実施形態の浴槽装置1では、浴槽水収容容器が、充填材収容容器50と、浴槽38とから構成され、浴槽水収容容器が、浴槽水の全部を収容する形式であった。また、浴槽装置1は、機器部39と、浴槽38とからなっていた。
ここで、機器部39は、浴槽38から分離自在であり、かつ、浴槽38に取り付け自在であっても良い。この場合、機器部39のみを単独で製品とすることができるのは勿論である。ここで、機器部39のみで、この発明の浴槽装置を構成できることを言っておく必要がある。すなわち、機器部38のみを、この発明の浴槽装置と考えた場合、浴槽水収容容器が、充填材収容容器50のみから構成され、浴槽水収容容器は、浴槽水の一部を収容する形式になるのである。
すなわち、機器部39と、浴槽38とを有する装置も、本発明の浴槽装置であり、機器部39だけでも、本発明の浴槽装置になるのである。尚、以下に説明する第2乃至第6実施形態でも、このことが同様に成立する。
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態の浴槽装置101を模式的に示す図である。
第2実施形態の浴槽装置101は、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物29に置き換わっている点のみが、第1実施形態の浴槽装置1と異なっている。
第2実施形態の浴槽装置101では、第1実施形態の浴槽装置1の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第2実施形態の浴槽装置101では、第1実施形態の浴槽装置1と共通の作用効果については説明を省略することにし、第1実施形態の浴槽装置1と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行うことにする。
第2実施形態では、第1の実施形態におけるリング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物29に置き換わっている点が第1実施形態と異なる。すなわち、充填物の材質が、同一である一方、充填物の形状が異なっている。
ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物29は、固定金具25,26,27,28によって、機器部139の充填材収容容器50に固定されている。
上記第2実施形態の浴槽装置101によれば、第1実施形態に、充填材による物理学的機能や生物学的機能を実現することができる上、更に、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物29は、固定金具25,26,27,28によって充填材収容容器50に固定されているから、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24を使用したときと異なり、充填剤が、マイクロナノバブル水流17,19によって流動することがない。したがって、第1実施形態と比較して、微生物を安定して繁殖させることができる。
また、上記第2実施形態の浴槽装置101によれば、充填材として、各種商品が市販されているひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物29を使用しているから、充填材として、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24を使用している場合と比較して、装置の製造コストを低下させることができる。すなわち、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24は、商品規模が小さくて、コスト高という課題があるが、ひも状型ポリ塩化ビニリデン充填物29は、コストが低く、システムを安価かつ容易に構築することができるのである。
(第3実施形態)
図3は、本発明の第3実施形態の浴槽装置201を模式的に示す図である。
第3実施形態の浴槽装置201は、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が、ナイロン製充填物30に置き換わっている点のみが、第1実施形態の浴槽装置1と異なっている。
第3実施形態の浴槽装置201では、第1実施形態の浴槽装置1の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第2実施形態の浴槽装置201では、第1実施形態の浴槽装置1と共通の作用効果については説明を省略することにし、第1実施形態の浴槽装置1と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行うことにする。
第3実施形態では、第1の実施形態におけるリング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が、ナイロン製充填物30に置き換わっている。すなわち、第1実施形態と比較して、充填材の材質が異なると共に、形状が若干異なっている。
上記第3実施形態の浴槽装置201によれば、機器部239の充填材収容容器50に配置されるナイロン製充填物30は、数多くの商品が販売されていて、充填材のコストが低いので、装置を安価に構築することができる。また、微生物の付着と繁殖においては、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24よりも劣るものの、ナイロン製充填物30の強度が高いから、充填材の損傷を抑制することができる。
(第4実施形態)
図4は、本発明の第4実施形態の浴槽装置301を模式的に示す図である。
第4実施形態の浴槽装置301は、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が、活性炭36に置き換わっている点のみが、第1実施形態の浴槽装置1と異なっている。
第4実施形態の浴槽装置301では、第1実施形態の浴槽装置1の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第4実施形態の浴槽装置301では、第1実施形態の浴槽装置1と共通の作用効果については説明を省略することにし、第1実施形態の浴槽装置1と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行うことにする。
第4の実施形態では、機器部339の充填材収容容器50に、活性炭36が収容されている。すなわち、第1実施形態と比較して、充填材が、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24から活性炭36に置き換わっており、充填材の材質と充填材の形状とが、大きく異なっている。
上記第4実施形態の浴槽装置301によれば、微生物の付着と繁殖においては、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24よりも劣るものの、活性炭36は、数多くの商品が販売されていて、充填材のコストが低いので、装置を安価に構築することができる。
また、第4実施形態の浴槽装置301によれば、充填材が、活性炭36であるから、活性炭36の表面に微生物を繁殖させることができて、有機物を微生物分解できる。また、活性炭は、有機物吸着能力および脱色能力を有しているから、浴槽水の匂いを脱臭することができると共に、浴槽水自体の色を透明に維持することができる。また、マイクロナノバブルによって、活性炭36に繁殖した微生物が活性化されるので、活性炭36が吸着した有機物を、活性化した微生物で効率よく処理できて、活性炭36の取替え、すなわち、活性炭36の再生までの期間を長くすることができる。
(第5実施形態)
図5は、本発明の第5実施形態の浴槽装置401を模式的に示す図である。
第5実施形態の浴槽成装置401は、機器部439の下部の一部を構成する収容容器150に、充填材が充填されていない点が、リング型ポリ塩化ビニリデン充填物24が、充填材収容容器50に充填されている第1実施形態と異なる。
第5実施形態の浴槽装置401では、第1実施形態の浴槽装置1の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第5実施形態の浴槽装置401では、第1実施形態の浴槽装置1と共通の作用効果については説明を省略することにし、第1実施形態の浴槽装置1と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行うことにする。
第5実施形態では、充填材を有していないから、機器部439の下部が、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2のみとなる。したがって、構造をシンプルにすることができて、製造コストを小さくすることができる。
(第6実施形態)
図6は、本発明の第6実施形態の浴槽装置501を模式的に示す図である。
第6実施形態の浴槽装置501は、充填材収容容器50の外部にナノバブル発生機44の本体が設置され、充填材収容容器50の内部に、ナノバブル発生機44の吸い込み口45および吹き出し口46が配置されている点が、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機2全体が、充填材収容容器50内に設置されている第1実施形態の浴槽装置1と異なる。
第6実施形態の浴槽装置501では、第1実施形態の浴槽装置1の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第6実施形態の浴槽装置501では、第1実施形態の浴槽装置1と共通の作用効果については説明を省略することにし、第1実施形態の浴槽装置1と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行うことにする。
第6実施形態では、充填材収容容器50および浴槽38の外部にナノバブル発生機44の本体が設置され、充填材収容容器50の内部にナノバブル発生機44の吸い込み口45と吹き出し口46が設置されている。
上記第6実施形態の浴槽装置501によれば、ナノバブルのみを吹き出し口46から発生することができるので、浴槽水にナノバブルを充満させることができると共に、充満しているナノバブルを持続することができて、人体に対する血流量の増加等、人体に、人体に有益な多くの生理効果を及ぼすことができる。
尚、ナノバブル発生機44は、従来のマイクロナノバブル発生機2とは異なり、大きな動力のポンプを運転して、高圧と流速を確保することで、ナノバブルを形成できる。ナノバブル発生機43の方式としては、気液混合気体せん断方式がある。ナノバブル発生機43が、発生するバブルが、ナノバブルのみであることは、臨床試験会社のベックマン・コールター株式会社の測定データから証明されている。尚、第6実施形態では、ナノバブル発生機として、株式会社協和機設のナノバブル発生機44を採用したが、使用できるナノバブル発生機のメーカーが、株式会社協和機設に限らないのは、勿論である。
本発明者は、第1実施形態の浴槽装置1を用いて、本発明の効能を確かめた。すなわち、浴槽水収容容器の容量、すなわち、充填材収容容器50および浴槽38の容量を、0.2m3とし、浴槽部38の容量を、0.16m3とし、充填材収容容器50の容量を、0.04m3として、浴槽装置1を製作し、ミネラルオイルと入浴剤を添加して、マイクロナノバブルを理想的に発生させて、牛乳風呂の状態を作成した。そして、浴槽装置1に、真っ白なマイクロナノバブルを発生させて、糖尿病の患者の足に常時マイクロナノバブル水流が衝突している状態で、上記糖尿病の患者に、浴槽38に約1時間足湯してもらい、入浴後、足を観察した。そして、温度が同一でマイクロナノバブルを含まない浴槽水の水流が上記糖尿病の患者の足に衝突している状態で、上記糖尿病の患者に、浴槽に約1時間足湯してもらった場合と比較して、足が明らかに赤くなっていることを確認した。また、長い期間、浴槽装置1を使用すると、しびれ感が1時的に解消することが確かめられた。また、科学的な見地からいうと、一患者においては、日によって異なるものの、浴槽装置1を使用する前と比較して、浴槽装置1の使用後の空腹時および食後の血糖値が、10%から30%の範囲で格段に低下することが確かめられた。