JP4802696B2 - モータ制御装置 - Google Patents
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Description
モータとこのモータに矩形波電流を通電可能なインバータとを備え、トルク指令値に基づいて電流制御するモータ制御装置であって、
インバータ内部温度を検知するインバータ温度検知手段(回路など)と、
前記インバータ内部温度に基づいてインバータの保護が必要か否かの判定を行うインバータ保護判定手段と、
前記インバータ保護判定手段がインバータの保護が必要と判定したとき、前記矩形波電流の通電開始角度指令値と通電終了角度指令値との幅を小さくし、電流ピーク指令値を高い値に決定する矩形波電流制御手段(回路など)と、
を備えることを特徴とする。
前記インバータ保護判定手段は、
予め規定されるインバータ許容温度から前記インバータ内部温度を引いた値が第1の所定値以下のとき、インバータ保護が必要と判定する手段である、
ことを特徴とする。
また、この発明の他の態様によるモータ制御装置は、
前記インバータは、前記モータに任意の回転子角度で前記矩形波電流を通電可能である、ことを特徴とする。
モータ内温度を検知するモータ温度検知手段を備え、
前記矩形波電流制御手段が、
予め規定されるインバータ許容温度から前記インバータ内部温度を引いた値が第1の所定値より小さいとき、かつ、予め規定されるモータ許容温度から前記モータ内部温度を引いた値が第2の所定値より大きい場合、前記矩形波電流の通電開始角度指令値と通電終了角度指令値との幅が最小となるように指令値を生成する、
ことを特徴とする。
前記モータが三相スター結線形の同期モータであり、
前記インバータが、
8つのスイッチング素子を用いた4組のハーフブリッジ回路を備え、各ハーフブリッジには前記モータの三相巻線の端子およびモータ中性点が接続されており、
前記モータ制御装置が、
モータ電流のベクトル制御手段をも備え、前記インバータ許容温度と前記インバータ内部温度との差、或いは、前記モータ許容温度と前記モータ内部温度との差の少なくとも一方の値に基づいて前記矩形波電流制御手段と前記ベクトル制御手段とを切り替える、
ことを特徴とする。
前記モータが、スイッチト・リラクタンス・モータであり、
通電開始角度指令値と通電終了角度指令値とで通電区間指令値を構成する、
ことを特徴とする。
前記モータ制御装置が、
電流ヒステリシス制御部をも備え、前記インバータ許容温度と前記インバータ内部温度との差、或いは、前記モータ許容温度と前記モータ内部温度との差の少なくとも一方の値に基づいて、前記通電区間指令値と前記電流ピーク指令値とに加え、電流ヒステリシス指令値をも決定する、
ことを特徴とする。
前記通電区間指令値および前記電流ピーク指令値が、
トルク指令値と、回転速度と、予め規定されるスイッチング素子最大許容温度と前記インバータを構成するスイッチング素子の温度との差、或いは、前記モータ許容温度と前記モータ内部温度との差の少なくとも一方の値に対応して規定してある指令値マップとを参照して決定される、
ことを特徴とする。
前記インバータの内部温度が、このインバータを構成するスイッチング素子の温度である、ことを特徴とする。
前記モータの内部温度が、モータコイルエンドの温度である、ことを特徴とする。
上述したように本発明の解決手段を装置として説明してきたが、本発明はこれらに実質的に相当する方法、プログラム、プログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
例えば、この発明を方法として実現させると、本発明によるモータ制御方法は、
モータとこのモータに任意の回転子角度で矩形波電流を通電可能なインバータとにおいてトルク指令値に基づいて電流制御するモータ制御方法であって、
インバータ内部温度を検知するインバータ温度検知ステップと、
前記インバータ内部温度に基づいてインバータの保護が必要か否かの判定を行うインバータ保護判定ステップと、
前記インバータ保護判定手段がインバータの保護が必要と判定したとき、前記矩形波電流の通電開始角度指令値と通電終了角度指令値との幅を小さくし、電流ピーク指令値を高い値に決定する矩形波電流制御ステップと、
を含むことを特徴とする。
また、この発明の他の態様によれば、予め規定されるインバータ許容温度から前記インバータ内部温度を引いた値が第1の所定値以下のとき、インバータ保護が必要と判定する。
[第1の実施例]
実施例1について図1から図4を用いて説明する。実施例1は、三相同期モータと、8つのスイッチング素子を備えるインバータを用いたシステムであり、スイッチング素子の過熱時に巻線電流を正弦波から矩形波に切り替え、スイッチング素子の温度上昇を抑えることを特徴とする。まず、本実施例で使用するシステムについて図1、図2を用いて説明する。本システム(モータ制御装置)は、上位回路などから得られるトルク指令値T*と、インバータ温度保護フラグflagと回転子角度θを入力し、d軸電流指令値id*と、q軸電流指令値iq*と、通電開始角度指令値θon*と、通電終了角度指令値θoff*と、電流ピーク指令値ip*を出力する電流指令値生成部1と、d軸電流指令値id*と、q軸電流指令値iq*と、U相巻線電流検出値iuと、V相巻線電流検出値ivと、回転子角度検出値θを入力し、U相巻線電圧指令値vu_v*と、V相巻線電圧指令値vv_v*と、W相巻線電圧指令値vw_v*を出力する電流ベクトル制御部2と、インバータ温度保護フラグflagを入力し、電流ベクトル制御部2が決定したU相巻線電圧指令値vu_v*、V相巻線電圧指令値vv_v*、W相巻線電圧指令値vw_v*と、矩形波電流制御部9が決定したU相巻線電圧指令値vu_s*、V相巻線電圧指令値vv_s*、W相巻線電圧指令値vw_s*のいずれか一方の電圧指令値を選択し、U相巻線電圧指令値vu*、V相巻線電圧指令値vv*、W相巻線電圧指令値vw*として出力する電圧指令値選択部3と、直流電圧を出力する直流電源4と、U相巻線電圧指令値vu*、V相巻線電圧指令値vv*、W相巻線電圧指令値vw*を入力し、モータ6の巻線に電圧を印加するインバータ5、このインバータに搭載されているスイッチング素子温度検出値Tinvを出力するインバータ温度センサTSと、スター結線されたU相巻線6a、V相巻線6b、W相巻線6cを備え、各巻線の一端と中性点の計4点がインバータ5に接続されているモータ6と、このモータ6に搭載されている巻線のコイルエンド温度検出値Tmotを出力するモータ温度センサTSから構成される。
実施例2について図5と図6を用いて説明する。実施例2は、スイッチト・リラクタンス・モータを駆動するシステムであり、スイッチング素子の過熱時に巻線電流に通電する矩形波電流波形を変化させることを特徴とする。まず本実施例で使用するシステムについて図5と図6を用いて説明する。本システム(モータ制御装置)は、上位制御回路などから得られるトルク指令値T*と、インバータ温度保護フラグflagと回転子角度θを入力し、通電開始角度指令値θon*と、通電終了角度指令値θoff*と、電流ピーク指令値ip*と、電流ヒステリシス指令値ihys*を出力する電流指令値生成部51と、通電開始角度指令値θon*と、通電終了角度指令値θoff*と、電流ピーク指令値ip*と、電流ヒステリシス指令値ihys*と、U相巻線電流検出値iuと、V相巻線電流検出値ivと、W相巻線電流検出値iwと、回転子角度検出値θを入力し、U相巻線電圧指令値vu*と、V相巻線電圧指令値vv*と、W相巻線電圧指令値vw*を出力する矩形波電流制御部52と、直流電圧を出力する直流電源53と、U相巻線電圧指令値vu*、V相巻線電圧指令値vv*、W相巻線電圧指令値vw*を入力し、モータ55の巻線に電圧を印加するインバータ54と、このインバータに搭載されているスイッチング素子温度検出値Tinvを出力するインバータ温度センサTSと、U相巻線55a、V相巻線55b、W相巻線55cを備え、各巻線の両端の計6点がインバータ54に接続されているスイッチト・リラクタンス・モータ55と、このモータに搭載されている巻線のコイルエンド温度検出値Tmotを出力するモータ温度センサTSから構成される。
続いて、図8を用いて矩形波電流制御A、B、Cの各電流制御について説明する。図8は矩形波電流制御A、B、Cそれぞれの制御における、電気角1周期分のU相巻線電流波形を示している。まず,図8(a)に示した矩形波電流制御Aでは、トルク指令値T*と回転子速度ωに基づいてあらかじめマップ化されている、通電開始角度指令値θon_a*と、通電終了角度指令値θoff_a*と、電流ピーク指令値ip_a*と、電流ヒステリシス指令値ihys_a*を決定し、図8のようなヒステリシス電流波形を通電する。矩形波電流制御Aでは例えばシステムの総合効率が最高となるような電流波形が選択される。
2 電流ベクトル制御部
3 電圧指令値選択部
4 直流電源
5 インバータ
5a−5h スイッチング素子
6 モータ
6a−6c U,V,W相巻線
7a−7c U,V,W相電流センサ
8 回転子角度センサ(PS)
9 矩形波電流制御部
10 インバータ温度保護処理部
TS 温度センサ
51 電流指令値生成部
52 矩形波電流制御部
53 直流電源
54 インバータ
54a−54f スイッチング素子
54g−54l ダイオード
55 スイッチト・リラクタンス・モータ
55a−55c U,V,W相巻線
56a−55c U,V,W相電流センサ
57 回転子角度センサ
58 インバータ温度保護処理部
Claims (10)
- モータとこのモータに矩形波電流を通電可能なインバータとを備え、トルク指令値に基づいて電流制御するモータ制御装置であって、
インバータ内部温度を検知するインバータ温度検知手段と、
前記インバータ内部温度に基づいてインバータの保護が必要か否かの判定を行うインバータ保護判定手段と、
前記インバータ保護判定手段がインバータの保護が必要と判定したとき、前記矩形波電流の通電開始角度指令値と通電終了角度指令値との幅を小さくし、電流ピーク指令値を高い値に決定する矩形波電流制御手段と、
を備えることを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1に記載のモータ制御装置において、
前記インバータ保護判定手段は、
予め規定されるインバータ許容温度から前記インバータ内部温度を引いた値が第1の所定値以下のとき、インバータ保護が必要と判定する手段である、
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1または2に記載のモータ制御装置において、
前記インバータは、前記モータに任意の回転子角度で前記矩形波電流を通電可能である、
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
モータ内温度を検知するモータ温度検知手段を備え、
前記矩形波電流制御手段が、
予め規定されるインバータ許容温度から前記インバータ内部温度を引いた値が第1の所定値より小さいとき、かつ、予め規定されるモータ許容温度から前記モータ内部温度を引いた値が第2の所定値より大きい場合、前記矩形波電流の通電開始角度指令値と通電終了角度指令値との幅が最小となるように指令値を生成する、
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
前記モータが三相スター結線形の同期モータであり、
前記インバータが、
8つのスイッチング素子を用いた4組のハーフブリッジ回路を備え、各ハーフブリッジには前記モータの三相巻線の端子およびモータ中性点が接続されており、
前記モータ制御装置が、
モータ電流のベクトル制御手段をも備え、前記インバータ許容温度と前記インバータ内部温度との差、或いは、前記モータ許容温度と前記モータ内部温度との差の少なくとも一方の値に基づいて前記矩形波電流制御手段と前記ベクトル制御手段とを切り替える、
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
前記モータが、スイッチト・リラクタンス・モータであり、
通電開始角度指令値と通電終了角度指令値とで通電区間指令値を構成する、
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
前記モータ制御装置が、
電流ヒステリシス制御部をも備え、前記インバータ許容温度と前記インバータ内部温度との差、或いは、前記モータ許容温度と前記モータ内部温度との差の少なくとも一方の値に基づいて、前記通電区間指令値と前記電流ピーク指令値とに加え、電流ヒステリシス指令値をも決定する、
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
前記通電区間指令値および前記電流ピーク指令値が、
トルク指令値と、回転速度と、予め規定されるスイッチング素子最大許容温度と前記インバータを構成するスイッチング素子の温度との差、或いは、前記モータ許容温度と前記モータ内部温度との差の少なくとも一方の値に対応して規定してある指令値マップとを参照して決定される、
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
前記インバータの内部温度が、このインバータを構成するスイッチング素子の温度である、
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
前記モータの内部温度が、モータコイルエンドの温度である、
ことを特徴とするモータ制御装置。
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