JP4899545B2 - 硬化性樹脂組成物及びそれからなる硬化膜 - Google Patents
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Description
また、表層である低屈折率層の耐擦傷性が十分ではなかった。
本発明は、以上のような状況を背景としてなされたものであって、その目的は、低屈折率層と高屈折率層を効率的に製造できる紫外線によって硬化しうる硬化性樹脂組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、低照射線量によって硬化した場合であっても、基材に対する密着性が大きく、優れた耐擦傷性を有し、しかも反射率特性に優れた硬化膜を提供することにある。
1.下記成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(A)重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)を結合させてなる金属酸化物粒子
(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
(C)アルコキシシリル基を有する含フッ素重合体(Cb)を結合させてなるシリカを主成分とする粒子
(D1)(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高い、1種又は2種以上の溶剤(以下、「(D1)第1の溶剤」という)
(D2)(A)の金属酸化物粒子の分散安定性が高く、相対蒸発速度が(D1)第1の溶剤よりも小さく、かつ、(D1)第1の溶剤と相溶性である、1種又は2種以上の溶剤(以下、「(D2)第2の溶剤」という)
2.前記(A)の金属酸化物粒子が、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモン及びセリウムよりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物粒子であることを特徴とする上記1に記載の硬化性樹脂組成物。
3.前記有機化合物(Ab)が、重合性不飽和基に加えて、下記式(A−1)に示す基を有することを特徴とする上記1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
4.前記有機化合物(Ab)が、分子内にシラノール基を有する化合物又は加水分解によってシラノール基を生成する化合物であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
5.前記(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体が、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)と、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)と、を反応させて得られることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
6.前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、下記構造単位(a)、(b)及び(c)の合計を100モル%としたとき、(a)20〜70モル%、(b)10〜70モル%及び(c)5〜70モル%を含んでなり、かつ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算数平均分子量が5,000〜500,000である上記5に記載の硬化性樹脂組成物。
(a)下記一般式(1)で表される構造単位。
(b)下記一般式(2)で表される構造単位。
(c)下記一般式(3)で表される構造単位。
7.さらに、前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、アゾ基含有ポリシロキサン化合物に由来する下記構造単位(d)を、前記構造単位(a)、(b)及び(c)の合計100モル部に対して、0.1〜10モル部含む上記5又は6に記載の硬化性樹脂組成物。
(d)下記一般式(4)で表される構造単位。
8.前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、前記構造単位(d)を下記構造単位(e)の一部として含むことを特徴とする上記7に記載の硬化性樹脂組成物。
(e)下記一般式(5)で表される構造単位。
9.さらに、前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、下記構造単位(f)を、前記構造単位(a)、(b)及び(c)の合計100モル部に対して、0.1〜5モル部含む上記5〜8のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
(f)下記一般式(6)で表される構造単位。
10.前記化合物(B−1)が、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートである上記5〜9のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
11.前記重合性不飽和基及びアルコキシシリル基を有する含フッ素重合体(Cb)が、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)、アルコキシシリル基含有イソシアネート化合物(C−1)及び1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)を反応させて得られることを特徴とする上記1〜10のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
12.前記アルコキシシリル基を有する含フッ素重合体(Cb)が、さらに重合性不飽和基を有することを特徴とする上記1〜11のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
13.(D1)第1の溶剤は、(A)の金属酸化物粒子、及び(A2)のシリカ粒子の分散安定性が低い、1種又は2種以上の溶剤であり、(D2)第2の溶剤は、(C)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が低い、1種又は2種以上の溶剤であることを特徴とする上記1〜12のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
14.前記(D1)第1の溶剤が、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソプロパノール、アセトン及びメチルプロピルケトンからなる群から選ばれる1種以上の溶剤であることを特徴とする上記1〜13のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
15.前記(D2)第2の溶剤が、メタノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルからなる群から選ばれる1種以上の溶剤である(但し、前記(D1)第1の溶剤がイソプロパノールである場合に、前記(D2)第2の溶剤がイソプロパノールである場合を除く。)ことを特徴とする上記1〜14のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
16.さらに、成分(E)少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する多官能(メタ)アクリレート化合物、及び/又は、少なくとも1個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する含フッ素(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とする上記1〜15のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
17.さらに、成分(F)光ラジカル重合開始剤を含有することを特徴とする上記1〜16のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
18.紫外線硬化性であることを特徴とする上記1〜17のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
19.上記1〜18のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られ、2層以上の多層構造を有することを特徴とする硬化膜。
20.(A)の金属酸化物粒子が高密度に存在する1以上の層と、(A)の金属酸化物粒子が実質的に存在しない1以上の層からなる二層以上の層構造を有することを特徴とする上記19に記載の硬化膜。
21.上記19又は20に記載の硬化膜を有する積層体。
本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化膜は、耐擦傷性に優れ、本発明の硬化性樹脂組成物は特に、反射防止膜、選択透過膜フィルター等の光学材料の形成に有利に用いることができ、また、フッ素含量が高いことを利用して、耐候性が要求される基材に対する塗料用材料、耐候フィルム用材料、コーティング用材料、その他として好適に使用することができる。しかも、当該硬化膜は、基材に対する密着性に優れ、耐擦傷性が高く、良好な反射防止効果を付与することから、反射防止膜として極めて有用であり、各種の表示装置に適用することにより、その視認性を向上させることができる。
さらに、本発明の積層体の製造方法は、組成物を塗布して得られる1の塗膜から、2以上の層を形成することができるため、多層構造を有する積層体の製造工程を簡略化できる。
本発明の硬化性樹脂組成物(以下、本発明の組成物ということがある)は、下記成分(A)〜(G)を含有する。これらの成分のうち、成分(A)〜(D)は必須成分であり、成分(E)〜(G)は任意添加成分である。
(A)重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)を結合させてなる金属酸化物粒子(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
(C)重合性不飽和基及びアルコキシシリル基を有する含フッ素重合体(Cb)を結合させてなるシリカを主成分とする粒子
(D1)(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高い、1種又は2種以上の溶剤(以下、「(D1)第1の溶剤」という)
(D2)(A)の金属酸化物粒子の分散安定性が高く、相対蒸発速度が(D1)第1の溶剤よりも大きく、かつ、(D1)第1の溶剤と相溶性である、1種又は2種以上の溶剤(以下、「(D2)第2の溶剤」という)
(E)少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する多官能(メタ)アクリレート化合物、及び/又は、少なくとも1個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する含フッ素(メタ)アクリレート化合物
(F)光ラジカル重合開始剤
(G)その他の添加剤
また、本発明の組成物は、含フッ素重合体で表面修飾された(C)のシリカ粒子を含むことにより、硬化膜とした際に、表面修飾されたシリカ粒子が、主としてエチレン性不飽和基含有含フッ素重合体から構成される低屈折率層中又は低屈折率層中において高屈折率層側に偏在した構造となり、硬化膜の耐擦傷性が向上する。
以下、各成分について説明する。
成分(A)は、本発明の組成物を硬化させ二層に分離した際に、高屈折率層として機能する層を主として構成する、シリカ粒子と比べて屈折率の高い金属酸化物粒子からなる。なお、ケイ素は金属ではないので、シリカ粒子は金属酸化物粒子には含まれない。
本明細書において、後述する有機化合物(Ab)と結合していない金属酸化物粒子を、「金属酸化物粒子(Aa)」という。また、有機化合物(Ab)と結合している金属酸化物粒子を、「(A)反応性金属酸化物粒子」という。
本発明においては、後述の金属酸化物粒子(Aa)と重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)とが結合している(A)反応性金属酸化物粒子を用いることが必要である。
金属酸化物粒子(Aa)の形状は球状、中空状、多孔質状、棒状(アスペクト比が、1を超えて10以下の形状をいう。)、板状、繊維状、又は不定形状であり、好ましくは、棒状である。金属酸化物粒子(Aa)が棒状粒子である場合の粒径は、短径をいう。
尚、(A)反応性金属酸化物粒子は、同素材で粒径の異なる2種類以上のものを組み合わせて用いてもよい。また、素材の異なる2種類以上の金属酸化物粒子を用いてもよい。
分散液である場合、他の成分との相溶性、分散性の観点から、分散媒は、有機溶剤が好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類を挙げることができる。中でも、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、キシレンが好ましい。
本発明に用いられる有機化合物(Ab)は、重合性不飽和基を有する化合物(以下、特定有機化合物(Ab)ということがある)であり、さらに、下記式(A−1)に示す基を含む有機化合物であることが好ましい。また、[−O−C(=O)−NH−]基を含み、さらに、[−O−C(=S)−NH−]基及び[−S−C(=O)−NH−]基の少なくとも1を含むものであることが好ましい。また、この有機化合物(Ab)は、分子内にシラノール基を有する化合物又は加水分解によってシラノール基を生成する化合物であることが好ましい。
有機化合物(Ab)に含まれる重合性不飽和基としては特に制限はないが、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、プロペニル基、ブタジエニル基、スチリル基、エチニル基、シンナモイル基、マレエート基、アクリルアミド基を好適例として挙げることができる。
この重合性不飽和基は、活性ラジカル種により付加重合をする構成単位である。
有機化合物に含まれる前記式(A−1)に示す基[−U−C(=V)−NH−]は、具体的には、[−O−C(=O)−NH−]、[−O−C(=S)−NH−]、[−S−C(=O)−NH−]、[−NH−C(=O)−NH−]、[−NH−C(=S)−NH−]、及び[−S−C(=S)−NH−]の6種である。これらの基は、1種単独で又は2種以上を組合わせて用いることができる。中でも、熱安定性の観点から、[−O−C(=O)−NH−]基と、[−O−C(=S)−NH−]基及び[−S−C(=O)−NH−]基の少なくとも1つとを併用することが好ましい。
前記式(A−1)に示す基[−U−C(=V)−NH−]は、分子間において水素結合による適度の凝集力を発生させ、硬化物にした場合、優れた機械的強度、基材や高屈折率層等の隣接層との密着性及び耐熱性等の特性を付与せしめるものと考えられる。
有機化合物(Ab)は、分子内にシラノール基を有する化合物又は加水分解によってシラノール基を生成する化合物であることが好ましい。このようなシラノール基を生成する化合物としては、ケイ素原子にアルコキシ基、アリールオキシ基、アセトキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が結合した化合物を挙げることができるが、ケイ素原子にアルコキシ基又はアリールオキシ基が結合した化合物、即ち、アルコキシシリル基含有化合物又はアリールオキシシリル基含有化合物が好ましい。
シラノール基又はシラノール基を生成する化合物のシラノール基生成部位は、縮合反応又は加水分解に続いて生じる縮合反応によって、金属酸化物粒子(Aa)と結合する構成単位である。
有機化合物(Ab)の好ましい具体例としては、例えば、下記式(A−2)に示す化合物を挙げることができる。
R26は、炭素数1〜12の脂肪族又は芳香族構造を有する2価の有機基であり、鎖状、分岐状又は環状の構造を含んでいてもよい。具体例として、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキサメチレン、シクロヘキシレン、フェニレン、キシリレン、ドデカメチレン等を挙げることができる。
R27は、2価の有機基であり、通常、分子量14から1万、好ましくは、分子量76から500の2価の有機基の中から選ばれる。具体例として、ヘキサメチレン、オクタメチレン、ドデカメチレン等の鎖状ポリアルキレン基;シクロヘキシレン、ノルボルニレン等の脂環式又は多環式の2価の有機基;フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、ポリフェニレン等の2価の芳香族基;及びこれらのアルキル基置換体、アリール基置換体を挙げることができる。また、これら2価の有機基は炭素及び水素原子以外の元素を含む原子団を含んでいてもよく、ポリエーテル結合、ポリエステル結合、ポリアミド結合、ポリカーボネート結合を含むこともできる。
R28は、(k+1)価の有機基であり、好ましくは、鎖状、分岐状又は環状の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基の中から選ばれる。
Zは、活性ラジカル種の存在下、分子間架橋反応をする重合性不飽和基を分子中に有する1価の有機基を示す。また、kは、好ましくは、1〜20の整数であり、さらに好ましくは、1〜10の整数、特に好ましくは、1〜5の整数である。
シラノール基又は加水分解によってシラノール基を生成する基を有する有機化合物(Ab)を金属酸化物粒子(Aa)と混合し、加水分解させ、両者を結合させる。得られる(A)反応性金属酸化物粒子中の有機重合体成分即ち加水分解性シランの加水分解物及び縮合物の割合は、通常、乾燥粉体を空気中で完全に燃焼させた場合の質量減少%の恒量値として、例えば空気中で室温から通常800℃までの熱質量分析により求めることができる。
成分(B)は、本発明の組成物を硬化膜とした際に、主として低屈折率層を構成する成分である。
本発明で用いるエチレン性不飽和基含有含フッ素重合体は、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)と、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)とを反応させて得られ、イソシアネート基/水酸基のモル比が1.1〜1.9の割合で反応させて得られるものが好ましい。
化合物(B−1)としては、分子内に、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を含有している化合物であれば特に制限されるものではない。尚、イソシアネート基を2個以上含有すると、水酸基含有含フッ素重合体と反応させる際にゲル化を起こす可能性がある。また、上記エチレン性不飽和基としては、硬化性樹脂組成物をより容易に硬化させることができることから、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。このような化合物としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネート、1,1−ビス[(メタ)アクリロイルオキシメチル]エチルイソシアネートの一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
水酸基含有含フッ素重合体(B−2)は、下記構造単位(a)、(b)、(c)から構成されていることが好ましく、さらに構造単位(d)、(e)、(f)を含むことがより好ましい。
構造単位(a)は、下記一般式(1)で表される。
構造単位(b)は、下記一般式(2)で表される。
若しくは−OCOR5で表される基(R5はアルキル基、又はグリシジル基を、xは0又は1の数を示す)、カルボキシル基、又はアルコキシカルボニル基を示す]
構造単位(c)は、下記一般式(3)で表される。
また、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)は、さらに下記構造単位(d)を含んで構成することも好ましい。以下、構造単位(d)について説明する。
構造単位(d)は、下記一般式(4)で表される。
構造単位(e)は、下記一般式(5)で表される。
は水素原子又はアルキル基を示し、p、qは1〜6の数、s、tは0〜6の数、yは1〜200の数を示す。]
また、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)は、さらに上記構造単位(f)を含んで構成することも好ましい。以下、構造単位(f)について説明する。
水酸基含有含フッ素重合体(B−2)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下「GPC」という。)で、テトラヒドロフラン(以下「THF」という。)を溶剤として測定したポリスチレン換算数平均分子量が5,000〜500,000であることが好ましい。この理由は、数平均分子量が5,000未満になると、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)の機械的強度が低下する場合があるためであり、一方、数平均分子量が500,000を超えると、硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、薄膜コーティングが困難となる場合があるためである。また、このような理由により、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)のポリスチレン換算数平均分子量を10,000〜300,000とするのがより好ましく、10,000〜100,000とするのがさらに好ましい。
本発明で用いるエチレン性不飽和基含有含フッ素重合体(B)は、上述した、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)と、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)とを、イソシアネート基/水酸基のモル比が1.1〜1.9の割合で反応させて得られることが好ましい。この理由は、モル比が1.1未満になると耐擦傷性及び耐久性が低下する場合があるためであり、一方、モル比が1.9を超えると、硬化性樹脂組成物の塗膜のアルカリ水溶液浸漬後の耐擦傷性が低下する場合があるためである。また、このような理由により、イソシアネート基/水酸基のモル比を、1.1〜1.5とするのがより好ましく、1.2〜1.5とするのがさらに好ましい。
成分(C)は、本発明の組成物を硬化させ二層に分離した際に、低屈折率層中又は低屈折率層の高屈折率層側に偏在化する粒子成分である。硬化膜において、成分(C)が低屈折率層中又は低屈折率層の高屈折率層側に偏在することにより、硬化膜の耐擦傷性が改善される。
本明細書において、後述する含フッ素重合体(Cb)と結合していないシリカを主成分とする粒子を、以下、「シリカ粒子(Ca)」という。また、含フッ素重合体(Cb)と結合しているシリカを主成分とする粒子を、「(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子」という。
本発明においては、後述のシリカ粒子(Ca)と含フッ素重合体(Cb)とが結合している(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子を用いることが必要である。
シリカ粒子(Ca)の形状は球状、中空状、多孔質状、棒状(アスペクト比が、1を超えて10以下の形状をいう。)、板状、繊維状、又は不定形状であり、好ましくは、球状である。シリカ粒子(Ca)が棒状粒子である場合の粒径は、短径をいう。
尚、(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子は、粒径の異なる2種類以上のものを組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いる含フッ素重合体(Cb)は、重合性不飽和基及びアルコキシシリル基を有し、かつ、フッ素原子によって置換された重合体であれば、特に制限されない。また、本発明で用いる含フッ素重合体(Cb)は、シリカ粒子(Ca)に含フッ素重合体を結合させて得られる含フッ素重合体含有シリカ粒子(C)の偏在性という観点においては、アルコキシシリル基のみを有する含フッ素重合体であっても問題はないが、得られる硬化膜の耐擦傷性を高めるという点においては、重合性不飽和基とアルコキシシリル基を共に有する含フッ素重合体の方が特に好ましい。さらに、含フッ素重合体(Cb)の代わりに、アルコキシシリル基を有する含フッ素化合物を使用することもできる。
また、含フッ素重合体(Cb)中のアルコキシシリル基は、シリカ粒子(Ca)との結合形成に寄与する。さらに、重合性不飽和基は、他の重合性成分との結合形成に寄与し、組成物を硬化させた際に、基材や下地層との密着性を高め、硬化膜自体の硬度を高める。
含フッ素重合体(Cb)の製造方法は特に限定されず、公知の方法で製造することができる。例えば、次のような方法を用いることができる。
本発明で用いる含フッ素重合体(Cb)は、前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)にアルコキシシリル基含有イソシアネート(C−1)を反応させ、次いで、少なくとも1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)を反応させることで得られる。このとき、(C−1)のイソシアネート基/水酸基のモル比を0〜1.09の割合で、(B−1)のイソシアネート基/水酸基のモル比を0.1〜1.9の割合で、反応させて得られるものが好ましい。
前記(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の製造原料である水酸基含有含フッ素重合体であることが好ましいが、特に制限はされない。
(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の原料と同じ重合体を用いれば、製造上有利であり、また、(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子の(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体との親和性が高まり、主として(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体からなる層(低屈折率層)への(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子の分布が促進され、硬化膜の耐擦傷性を向上させることができるため好ましい。
このとき、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の数平均分子量は、100000以下であることが好ましい。数平均分子量が100000を超えると、シリカ粒子(Ca)との反応時にゲル化が生じやすくなることがある。
化合物(B−1)としては、前述した化合物と同様であるため、ここでは詳細は省略するが、前記(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の製造原料である化合物であることが好ましい。
化合物(C−1)としては、分子内に、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のアルコキシシリル基を含有している化合物であれば特に制限されるものではない。尚、イソシアネート基を2個以上含有すると、水酸基含有含フッ素重合体と反応させる際にゲル化を起こす可能性がある。また、アルコキシシリル基としては、特に制限はないが、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等が好適例として挙げられる。
このような化合物としては、3−イソシアネイトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネイトプロピルトリメトキシシランの一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
含フッ素重合体(Cb)の代わりに、アルコキシシリル基を有する含フッ素化合物を使用することもできる。このような化合物は、化合物(C−1)及び、水酸基含有フッ素系化合物を反応させて合成することができる。この場合、水酸基含有フッ素系化合物として、1H,1H−パーフルオロ−1−オクタノール、1H,1H−パーフルオロ−1−ノナノール、1H,1H−パーフルオロ−1−ノナノール、1H,1H−パーフルオロ−1−ノナノール、1H,1H−パーフルオロ−1−デカノール、1H,1H−パーフルオロ−1−ウンデカノール、1H,1H−パーフルオロ−1−ドデカノール、1H,1H−パーフルオロ−1−テトラデカノール、1H,1H−パーフルオロ−1−ヘキサデカノール、パーフルオロターシャリーブタノールが挙げられる。
(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子は、前記シリカ粒子(Ca)と含フッ素重合体(Cb)とを次のように反応させて得られる。
アルコキシシリル基を有する含フッ素重合体(Cb)をシリカ粒子(Ca)と混合し、加水分解させ、両者を結合させる。
得られる含フッ素重合体含有シリカ粒子(C)中の含フッ素重合体(Cb)が占める割合、即ちシリカ粒子(Ca)への反応率(縮合率)は、通常、十分乾燥させた含フッ素重合体含有シリカ粒子(C)を空気中にて完全に燃焼させた場合の質量減少率にて算出することができ、例えば空気中で室温から800℃までの熱質量分析にて求めることができる。
本発明の組成物に含まれる(D1)第1の溶剤は、上記(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高い1種又は2種以上の溶剤である。ここで、エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高いとは、(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体を50質量%となるよう各溶剤に添加して、室温8時間攪拌したときに、目視で均一な溶液となることをいう。そして、(D1)第1の溶剤の相対蒸発速度は、後述の(D2)第2の溶剤の相対蒸発速度よりも大きいことが必要である。ここで、「相対蒸発速度」とは、酢酸ブチルが90質量%蒸発するのに要する時間を基準とする蒸発速度の相対値をいい、詳細は、TECHNIQUES OF CHEMISTRY VOL.2 ORGANIC SOLVENTS Physical Properties and methods of purification 4th ed. (Interscience Publishers, Inc. 1986 page62)に記載されているとおりである。また、(D1)第1の溶剤は、上記(A)反応性金属酸化物粒子の分散安定性が低いことが好ましい。(D1)第1の溶剤は、相対蒸発速度が(D2)よりも大きく、(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高いことにより、硬化性樹脂組成物を、基材に塗布し、溶剤(D1)及び(D2)を蒸発させる過程で、(A)反応性金属酸化物粒子が高密度に存在する層と、(A)反応性金属酸化物粒子が実質的に存在しない層との二層に分離させることができる。
さらに、(A)反応性金属酸化物粒子の分散安定性が低いことにより、(A)反応性金属酸化物粒子が高密度に存在する層と、(A)反応性金属酸化物粒子が実質的に存在しない層との二層分離をより確実なものとすることができる。
また、(D1)第1の溶剤は、(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子が含フッ素重合体(Cb)で表面修飾されているため、(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子の分散安定性が高く、(A)反応性金属酸化物粒子が実質的に存在しない層への分布を促進させることができる。
本発明の組成物に含まれる(D2)第2の溶剤は、上記(A)反応性金属酸化物粒子の分散安定性が高い、1種又は2種以上の溶剤である。ここで、(A)反応性金属酸化物粒子の分散安定性が高いとは、(A)反応性金属酸化物粒子のイソプロパノール分散液にガラス板を浸漬して(A)反応性金属酸化物粒子をガラス壁に付着させ、その(A)反応性金属酸化物粒子が付着したガラス板を各溶剤に浸漬した場合に、(A)反応性金属酸化物粒子が該溶剤中に目視で均一に分散することをいう。また、(D2)第2の溶剤は、上記(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が低いことが好ましい。
本発明で用いる(D1)第1の溶剤と(D2)第2の溶剤は、相溶性であることが必要である。相溶性は、組成物の具体的構成において、(D1)第1の溶剤と(D2)第2の溶剤が分離しない程度の相溶性があれば足りる。
少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する多官能(メタ)アクリレート化合物(以下、「化合物(E−1)」という)は、硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物及びそれを用いた反射防止膜の耐擦傷性を高めるために用いることができる。
少なくとも1個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する含フッ素(メタ)アクリレート化合物(以下、「化合物(E−2)」という)は、硬化性樹脂組成物の屈折率を低下させるために用いられる。
本発明の組成物においては、必要に応じて、放射線(光)照射により活性ラジカル種を発生させる(F)光ラジカル重合開始剤(放射線(光)重合開始剤)を配合することができる。
本発明の組成物には、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、光増感剤、重合禁止剤、重合開始助剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、無機充填剤、顔料、染料、溶剤(D1)及び(D2)以外の溶剤等を適宜配合できる。
本発明の組成物は、次のようにして製造する。
2種類の粒子成分(A)及び(C)の分散液及びエチレン性不飽和基含有フッ素重合体((B)成分)、必要に応じて、多官能(メタ)アクリレート((E)成分)、放射線(光)重合開始剤((F)成分)等を攪拌機付きの反応容器に入れ35℃〜45℃で2時間攪拌し硬化性樹脂組成物とする。
本発明の組成物は反射防止膜や被覆材の用途に好適であり、反射防止や被覆の対象となる基材としては、例えば、プラスチック(ポリカーボネート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ、メラミン、トリアセチルセルロース、ABS、AS、ノルボルネン系樹脂等)、金属、木材、紙、ガラス、スレート等を挙げることができる。これら基材の形状は板状、フィルム状又は3次元成形体でもよく、コーティング方法は、通常のコーティング方法、例えばディッピングコート、スプレーコート、フローコート、シャワーコート、ロールコート、スピンコート、刷毛塗り等を挙げることができる。これらのコーティングによる塗膜の厚さは、乾燥、硬化後、通常0.01〜0.5μmであり、好ましくは、0.03〜0.2μmである。
本発明の組成物は、放射線(光)によって硬化させることができる。その線源としては、組成物をコーティング後短時間で硬化させることができるものである限り特に制限はないが、例えば、赤外線の線源として、ランプ、抵抗加熱板、レーザー等を、また可視光線の線源として、日光、ランプ、蛍光灯、レーザー等を、また紫外線の線源として、水銀ランプ、ハライドランプ、レーザー等を、また電子線の線源として、市販されているタングステンフィラメントから発生する熱電子を利用する方式、金属に高電圧パルスを通じて発生させる冷陰極方式及びイオン化したガス状分子と金属電極との衝突により発生する2次電子を利用する2次電子方式を挙げることができる。また、アルファ線、ベータ線及びガンマ線の線源として、例えば、60Co等の核分裂物質を挙げることができ、ガンマ線については加速電子を陽極へ衝突させる真空管等を利用することができる。これら放射線は1種単独で又は2種以上を同時に又は一定期間をおいて照射することができる。尚、本発明の硬化性樹脂組成物は、紫外線硬化性であることが好ましい。
じる場合があるためであり、一方、露光量が10J/cm2を超えると、硬化時間が過度
に長くなる場合があるためである。また、このような理由により、露光量を0.1〜5J/cm2の範囲内の値とするのがより好ましく、0.1〜3J/cm2の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
本発明の硬化膜は、前記本発明の組成物を種々の基材、例えば、プラスチック基材にコーティングして硬化させることにより得ることができる。具体的には、組成物をコーティングし、好ましくは、0〜200℃で揮発成分を乾燥させた後、上述の放射線で硬化処理を行うことにより被覆成形体として得ることができる。放射線による硬化処理は、紫外線又は電子線を用いることが好ましい。そのような場合、好ましい紫外線の照射光量は0.01〜10J/cm2であり、より好ましくは、0.1〜2J/cm2である。また、好ましい電子線の照射条件は、加圧電圧は10〜300KV、電子密度は0.02〜0.30mA/cm2であり、電子線照射量は1〜10Mradである。
また、組成物中の溶剤(D1)及び溶剤(D2)が蒸発する過程において、(A)反応性金属酸化物粒子が塗布下地側(隣接層との境界付近)に高密度に存在する層(金属酸化物粒子層)、金属酸化物粒子層に接して(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子が高密度に存在する層(シリカ粒子層)、及びシリカ粒子層に接して、主として(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体からなる層(含フッ素重合体層)の三層、つまり、含フッ素重合体層中において、(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子が、金属酸化物粒子層側に偏在化した三層に分離することもある。この硬化膜の層構成の模式図を図2に示す。
ここで、「(A)反応性金属酸化物粒子が高密度に存在する層」は屈折率が高く、反射防止膜における高屈折率層として機能する。「(A)反応性金属酸化物粒子が実質的に存在しない層」は、低屈折率層として機能する。さらに「(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子が高密度に存在する層」及び「(A)反応性金属酸化物粒子が実質的に存在せず、(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子が存在し、かつ、主として(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体から構成される層」は、同じく低屈折率層として機能する。
本発明の積層体は、本発明の硬化性樹脂組成物から得られる二層以上の層構造を有する硬化膜を、積層構造の一部とする積層体である。本発明の積層体を構成する基材層以外の任意の二以上の隣接層は、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化膜として製造することができる。
本発明の積層体は、例えば、基材が透明基材の場合には、最外層(基材から最も遠い層)に低屈折率層を設けることにより、優れた反射防止膜となる。本発明の積層体は、反射防止膜の他にも、例えば、レンズ、選択透過膜フィルター等の光学用部品に使用できる。
反射防止膜の具体的層構成は、特に限定されるものではない。通常は、基材上に、少なくとも、高屈折率膜、及び低屈折率膜をこの順に積層することにより反射防止機能を持たせたものである。積層体の層構成の一部には、この他にも、ハードコート層、帯電防止層等を含めることができる。本発明の硬化性樹脂組成物を硬化することによって得られる硬化膜は、一の工程によって、基材の上に、高屈折率層及び低屈折率層を形成できるため、製造工程の簡略化ができる。
また、帯電防止層を設けることもできる。この場合、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化することによって得られる硬化膜中にATO粒子等の導電性粒子を添加しなくても、帯電防止性を有する反射防止膜を得ることができる。帯電防止層には、ATO等の導電性を有する金属酸化物粒子、あるいは有機、又は無機の導電性化合物を添加した硬化性膜、前記金属酸化物を蒸着あるいはスパッタリングすることで得られる金属酸化物膜、導電性有機高分子からなる膜を挙げることができる。導電性有機高分子としては、ポリアセチレン系導電性高分子、ポリアニリン系導電性高分子、ポリチオフェン系導電性高分子、ポリピロール系導電性高分子、ポリフェニレンビニレン系導電性高分子等を例示することができるが、ポリチオフェン等のポリチオフェン系導電性高分子が好ましい。
これらの層は一層のみ形成してもよく、また、異なる層を二層以上形成してもよい。
これらの層の塗布法としては、公知の塗布方法を使用することができ、特に、ディップ法、コーター法、印刷法等各種の方法を適用することができる。
乾燥空気中、メルカプトプロピルトリメトキシシラン23.0部、ジブチル錫ジラウレ−ト0.5部からなる溶液に対し、イソホロンジイソシアネート60.0部を攪拌しながら50℃で1時間かけて滴下後、70℃で3時間加熱攪拌した。これに新中村化学製NKエステルA−TMM−3LM−N(ペンタエリスリトールトリアクリレート60質量%とペンタエリスリトールテトラアクリレート40質量%とからなる。このうち、反応に関与するのは、水酸基を有するペンタエリスリトールトリアクリレートのみである。)202.0部を30℃で1時間かけて滴下後、60℃で10時間加熱攪拌することで重合性不飽和基を含む有機化合物(Ab)を得た。反応液中の残存イソシアネート量をFT−IRで分析したところ0.1%以下であり、反応がほぼ定量的に終了したことを示した。生成物の赤外吸収スペクトルは原料中のメルカプト基に特徴的な2550カイザーの吸収ピーク及び原料イソシアネート化合物に特徴的な2260カイザーの吸収ピークが消失し、新たにウレタン結合及びS(C=O)NH−基に特徴的な1660カイザーのピーク及びアクリロキシ基に特徴的な1720カイザーのピークが観察され、重合性不飽和基としてのアクリロキシ基と−S(C=O)NH−、ウレタン結合を共に有するアクリロキシ基修飾アルコキシシランが生成していることを示した。以上により、式(A−4)及び(A−5)で示される化合物(Ab)を含む反応性組成物(Ab−1)が285部(反応に関与しなかったペンタエリスリトールテトラアクリレート80.8部を含む。)得られた。
アルミナ、ジルコニア被覆TiO2粒子分散液(テイカ株式会社製 全固形分濃度28%、粒子濃度24%、分散媒:イソプロパノール/トルエン(50/50))333.7部、製造例1で製造した反応性組成物(Ab−1)6.7部、蒸留水0.20部、p−ヒドロキノンモノメチルエーテル0.03部を混合し、65℃で加熱攪拌した。4時間後、オルト蟻酸メチルエステル2.2部添加し、さらに1時間加熱することで、固形分29.5%の反応性アルミナ、ジルコニア被覆TiO2粒子ゾル(A1)を得た。
内容積3.0Lの電磁攪拌機付きステンレス製オートクレーブを窒素ガスで十分置換した後、酢酸エチル1500g、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)226g、エチルビニルエーテル102g、ヒドロキシエチルビニルエーテル125g、ノニオン性反応性乳化剤として「アデカリアソープNE−30」(旭電化工業株式会社製)150g、アゾ基含有ポリジメチルシロキサンとして「VPS−1001」(和光純薬工業株式会社製)23g及び過酸化ラウロイル4gを加え、ドライアイス−メタノールで−50℃まで冷却した後、再度窒素ガスで系内の酸素を除去した。
次いでヘキサフルオロプロピレン357gを加え、昇温を開始した。オートクレーブ内の温度が60℃に達した時点での圧力は5.1×105Paを示した。その後、70℃で20時間攪拌下に反応を継続し、圧力が2.7×105Paに低下した時点でオートクレーブを水冷し、反応を停止させた。室温に達した後、未反応モノマーを放出しオートクレーブを開放し、固形分濃度30%のポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液をメタノールに投入しポリマーを析出させた後、メタノールにて洗浄し、50℃にて真空乾燥を行い320gの水酸基含有含フッ素重合体(B−2)を得た。
電磁攪拌機、ガラス製冷却管及び温度計を備えた容量1リットルのセパラブルフラスコに、製造例3で得られた水酸基含有含フッ素重合体(B−2)を50.0g、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチルメチルフェノール0.01g及びメチルイソブチルケトン(MIBK)374gを仕込み、20℃で水酸基含有含フッ素重合体(B−2)がMIBKに溶解して、溶液が透明、均一になるまで攪拌を行った。次いで、この系に、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(B−1)16.0gを添加し、溶液が均一になるまで攪拌した後、ジブチルチンジラウレート0.1gを添加して反応を開始し、系の温度を55〜65℃に保持し5時間攪拌を継続することにより、エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体(B1)のMIBK溶液を得た。この溶液をアルミ皿に2g秤量後、150℃のホットプレート上で5分間乾燥、秤量して固形分含量を求めたところ、15.0%であった。
製造例2と同様に、反応性組成物(Ab−1)4.0部、メチルエチルケトンシリカゾル(日産化学工業(株)製、商品名:MEK−ST−L(数平均粒子径0.050μm、シリカ濃度30%)91.3部(固形分27.4部)、イオン交換水0.1部、p−ヒドロキノンモノメチルエーテル0.01部、オルト蟻酸メチルエステル1.3部を用いて粒子分散液(C’1)を得た。反応性シリカ粒子分散液(C’1)の固形分含量を求めたところ、32.5質量%であった。
このシリカ粒子の平均粒子径は、50nmであった。ここで、平均粒子径は透過型電子顕微鏡により測定した。
電磁攪拌機、ガラス製冷却管及び温度計を備えた容量3リットルのセパラブルフラスコに、製造例3で得られた水酸基含有含フッ素重合体(B−2)を250.0g、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチルメチルフェノール0.05g及びMIBK2012gを仕込み、20℃で水酸基含有含フッ素重合体(B−2)がMIBKに溶解して、溶液が透明、均一になるまで攪拌を行った。次いで、この系に、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(C−1)58.4gを添加し、溶液が均一になるまで攪拌した後、ジブチルチンジラウレート0.6gを添加して反応を開始し、系の温度を55〜65℃に保持し4時間攪拌をした後、20℃まで冷却することにより、アルコキシシリル基含有含フッ素重合体のMIBK溶液を得た。さらに、この系に、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(B−1)46.6gを添加し、溶液が均一になるまで攪拌した後、ジブチルチンジラウレート0.1gを添加して反応を開始し、系の温度を55〜65℃に保持し4時間攪拌を継続することにより、エチレン性不飽和基、及び、アルコキシシリル基含有含フッ素重合体(Cb)のMIBK溶液を得た。この溶液をアルミ皿に2g秤量後、150℃のホットプレート上で5分間乾燥、秤量して固形分含量を求めたところ、15.0%であった。
メチルエチルケトンシリカゾル(日産化学工業(株)製、商品名:MEK−ST−L(数平均粒子径0.050μm、シリカ濃度30%)354部(固形分106.2部)、エチレン性不飽和基、及び、アルコキシシリル基含有含フッ素重合体(Cb)の溶液125部、蒸留水0.45部、p−ヒドロキノンモノメチルエーテル0.07部、MIBK2015部を混合し、65℃で加熱攪拌した。4時間後、オルト蟻酸メチルエステル5.3部添加し、さらに1時間加熱することで、固形分5%の含フッ素重合体含有シリカ粒子分散液(C1)を得た。
硬化性樹脂組成物1の調製
製造例2で得られた反応性アルミナ、ジルコニア被覆TiO2粒子ゾル(A1)9.84g(反応性粒子として2.90g)、製造例4で得られたエチレン性不飽和基含有含フッ素重合体(B1)20.03g(エチレン性不飽和基含有フッ素重合体として3g)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)1.27g、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン(イルガキュア369、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光ラジカル重合開始剤)0.27g、製造例7で得られたシリカ粒子分散液(C1)7.10g(含フッ素重合体含有シリカ粒子として0.36g)、イソプロパノール1.14g、トルエン1.14g、メチルエチルケトン0.21g、メチルイソブチルケトン36.84g、プロピレングリコールモノプロピルエーテル22.16gを加え攪拌した。得られた硬化性樹脂組成物1の固形分濃度は7.8%であった。
用いたシリカ粒子成分を表1に示す通りに変更し、各成分を表1に示す割合で配合した以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物2〜5を得た。
紫外線を遮蔽した容器中において、ペンタエリスリトールヒドロキシトリアクリレート95質量部、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン5質量部、MIBK100質量部を50℃で2時間攪拌することで均一な溶液のハードコート層用組成物を得た。この組成物をアルミ皿に2g秤量後、120℃のホットプレート上で1時間乾燥、秤量して固形分濃度を求めたところ、50質量%であった。
ATO粒子(石原テクノ(株)製、SN−100P、1次粒径10〜30nm)、分散剤(花王(株)製エマルゲン105)、及びメタノールを、1746/54/4200(質量比)の配合量で混合した(全固形分含量30%、全無機含量29.1%)。この混合液を分散機(三井鉱山(株)製:SCミル、ベッセル容量200ml)に投入し、循環させた。ジルコニアビーズ(粒子径0.1mm)840gを(ベッセル容量に対して70容量%相当)を徐々に添加し、分散機を周速8m/sで30分間運転し、メジアン径90nmの分散ゾル5600(固形分濃度31.2%)gを得た。このゾル496.82gに反応性組成物(Ab−1)2.92g、p−ヒドロキノンモノメチルエーテル0.02g、蒸留水0.09gの混合液を60℃、4時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル1.05g添加し、さらに1時間加熱することで、反応性ATO粒子分散液500.9g(固形分濃度31.5%)を得た。この分散液14.04g、ペンタエリスリトールトリアクリレート1.07g、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン0.25g、MIBK61.73g、プロピレングリコールモノメチルエーテル22.91gを混合攪拌し、ATO粒子含有中屈折率層用組成物(固形分濃度5.74%)を100g得た。
ハードコート層用組成物を、ワイヤーバーコータ(#12)を用いて、トリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム((株))製、膜厚80μm)に塗工した後、オーブン中80℃で1分間乾燥した。続いて、空気下、高圧水銀ランプを用いて、0.6J/cm2の光照射条件で紫外線を照射することにより、ハードコート層を形成した。ハードコート層の膜厚を触針式膜厚計にて測定したところ5μmであった。
ついで、得られたハードコート層の上に、ATO(アンチモンドープ酸化錫)粒子含有中屈折率層用組成物を、ワイヤーバーコータ(#3)を用いて塗工した後、オーブン中50℃で1分間乾燥した。続いて、窒素雰囲気下、メタルハライドランプを用いて、0.2J/cm2の光照射条件で紫外線を照射することにより、膜厚が0.1umの中屈折率層を形成した。
さらに、得られた中屈折率層の上に、ワイヤーバーコータ(#3)を用いて、上記実施例1〜3及び比較例1、2で得られた硬化性樹脂組成物を塗工した後、オーブン中50℃で1分間乾燥した。続いて、窒素雰囲気下、メタルハライドランプを用いて、0.2J/cm2、又は、0.6J/cm2の光照射条件で紫外線を照射することにより、膜厚が0.2μmの硬化膜層を形成した。
(1)スチールウール耐性
硬化膜のスチールウール耐性テストを次に示す方法で実施した。即ち、スチールウール(ボンスターNo.0000、日本スチールウール(株)社製)を学振型摩擦堅牢度試験機(AB−301、テスター産業(株)製)に取りつけ、硬化膜の表面を荷重1kgの条件で10回繰り返し擦過し、当該硬化膜の表面における傷の発生の有無を目視で確認し、以下の基準で評価した。
<評価基準>
○:硬化膜の剥離や傷の発生がほとんど認められない。
△:硬化膜に細い傷が認められる。
×:硬化膜の一部に剥離が生じ、又は硬化膜の表面に筋状の傷が発生した。
得られた反射防止用積層体の反射防止性を、分光反射率測定装置(大型試料室積分球付属装置150−09090を組み込んだ自記分光光度計U−3410、日立製作所(株)製)により、波長300〜800nmの範囲で反射率を測定して評価した。具体的には、アルミの蒸着膜における反射率を基準(100%)として、各波長における反射防止用積層体(反射防止膜)の反射率を測定し、そのうち波長550nmにおける光の反射率から、反射防止性を、以下の基準で評価した。
<評価基準>
◎:反射率が1%以下である。
○:反射率が2%以下である。
△:反射率が3%以下である。
×:反射率が3%を超える。
得られた硬化膜の断面を透過型電子顕微鏡で観察し、「(A)反応性金属酸化物粒子が高密度に存在する層」と、「(A)反応性金属酸化物粒子が実質的に存在しない層」との二層に分離しているか否かを評価した。評価基準は次のとおりである。
<評価基準>
○:二層分離
×:均一構造
(4)と同様に、得られた硬化膜の断面を電子顕微鏡で観察し、(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子が低屈折率層中又は低屈折率層中であって高屈折率層側に偏在化しているか否かを評価した。評価基準は次のとおりである。
尚、「○」と評価した状態の典型例として実施例1で得られた硬化性樹脂組成物を硬化して得られた硬化膜の断面を示す電子顕微鏡写真を図3−a及び図3−bに示し、「×」と評価した状態の典型例として比較例1で得られた硬化性樹脂組成物を硬化して得られた硬化膜の断面を示す電子顕微鏡写真を図4−a及び図4−bに示す。
<評価基準>
○:(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子が低屈折率層側に偏在化(シリカ粒子とTiO2粒子(異種粒子)が分離状態)
×:それ以外(シリカ粒子とTiO2粒子(異種粒子)が混合状態)
DPPA:ジペンタエリスリトールペンタアクリレート;UV硬化性架橋剤(5官能)
イルガキュア369:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光重合開始剤)
MEK:メチルエチルケトン
MIBK:メチルイソブチルケトン
IPA:イソプロパノール
PFG:プロピルプロピレングリコール(プロピレングリコールモノプロピルエーテル)
これに対し、反応性金属酸化物粒子(A1)と、有機化合物(Ab)で表面修飾されている反応性シリカ粒子(C’1)とを配合した比較例1では、シリカ粒子の低屈折率層偏在性が見られず、低照射条件で硬化させた場合には耐擦傷性が劣っていることが分かる。また、シリカ粒子成分を配合せず、反応性金属酸化物粒子(A1)のみを配合した比較例2では、二層分離性は良好であるが、いずれの照射条件で硬化させた場合においても、耐擦傷性が劣っていることが分かる。
これらのことから、含フッ素重合体(Cb)で表面修飾されている含フッ素重合体含有シリカ粒子(C1)を、反応性金属酸化物粒子(A1)と共に配合することにより、含フッ素重合体含有シリカ粒子(C)が低屈折率層中に偏在化した結果、低照射条件で硬化させた場合であっても、優れた耐擦傷性が発現することがわかる。
本発明の硬化性樹脂組成物、その硬化膜は、例えば、プラスチック光学部品、タッチパネル、フィルム型液晶素子、プラスチック容器、建築内装材としての床材、壁材、人工大理石等の傷付き(擦傷)防止や汚染防止のための保護コーティング材;フィルム型液晶素子、タッチパネル、プラスチック光学部品等の反射防止膜;各種基材の接着剤、シーリング材;印刷インクのバインダー材等として、特に反射防止膜として好適に用いることができる。
B:(A)反応性金属酸化物粒子が実質的に存在しない層(低屈折率層)
10:基材
12:(A)反応性金属酸化物粒子
14:(C)含フッ素重合体含有シリカ粒子
Claims (19)
- 下記成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(A)重合性不飽和基を有する有機化合物(Ab)を結合させてなる金属酸化物粒子
(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
(C)アルコキシシリル基を有する含フッ素重合体(Cb)を結合させてなるシリカを主成分とする粒子
(D1)(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が高い、メチルエチルケトン、イソプロパノール、メチルイソブチルケトン、アセトン及びメチルプロピルケトンからなる群から選ばれる1種又は2種以上の溶剤(以下、「(D1)第1の溶剤」という)
(D2)(A)の金属酸化物粒子の分散安定性が高く、相対蒸発速度が(D1)第1の溶剤よりも小さく、かつ、(D1)第1の溶剤と相溶性である、メタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン及び酢酸ブチルからなる群から選ばれる1種又は2種以上の溶剤(以下、「(D2)第2の溶剤」という。但し、前記(D1)第1の溶剤がイソプロパノールである場合に、前記(D)第2の溶剤がイソプロパノールである場合を除く。) - 前記(A)の金属酸化物粒子が、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモン及びセリウムよりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物粒子であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記有機化合物(Ab)が、重合性不飽和基に加えて、下記式(A−1)に示す基を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
[式中、Uは、NH、O(酸素原子)又はS(イオウ原子)を示し、Vは、O又はSを示す。] - 前記有機化合物(Ab)が、分子内にシラノール基を有する化合物又は加水分解によってシラノール基を生成する化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記(B)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体が、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)と、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)と、を反応させて得られることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、下記構造単位(a)、(b)及び(c)の合計を100モル%としたとき、(a)20〜70モル%、(b)10〜70モル%及び(c)5〜70モル%を含んでなり、かつ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算数平均分子量が5,000〜500,000である請求項5に記載の硬化性樹脂組成物。
(a)下記一般式(1)で表される構造単位。
(b)下記一般式(2)で表される構造単位。
(c)下記一般式(3)で表される構造単位。
[式中、R1はフッ素原子、フルオロアルキル基、又は−OR2で表される基(R2はアルキル基、又はフルオロアルキル基を示す)を示す]
[式中、R3は水素原子又はメチル基を、R4はアルキル基、−(CH2)x−OR5若しくは−OCOR5で表される基(R5はアルキル基、又はグリシジル基を、xは0又は1の数を示す)、カルボキシル基、又はアルコキシカルボニル基を示す]
[式中、R6は水素原子、又はメチル基を、R7は水素原子、又はヒドロキシアルキル基を、vは0又は1の数を示す] - さらに、前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、アゾ基含有ポリシロキサン化合物に由来する下記構造単位(d)を、前記構造単位(a)、(b)及び(c)の合計100モル部に対して、0.1〜10モル部含む請求項5又は6に記載の硬化性樹脂組成物。
(d)下記一般式(4)で表される構造単位。
[式中、R8及びR9は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はアリール基を示す] - 前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、前記構造単位(d)を下記構造単位(e)の一部として含むことを特徴とする請求項7に記載の硬化性樹脂組成物。
(e)下記一般式(5)で表される構造単位。
[式中、R10〜R13は水素原子、アルキル基、又はシアノ基を示し、R14〜R17は水素原子又はアルキル基を示し、p、qは1〜6の数、s、tは0〜6の数、yは1〜200の数を示す。] - さらに、前記水酸基含有含フッ素重合体(B−2)が、下記構造単位(f)を、前記構造単位(a)、(b)及び(c)の合計100モル部に対して、0.1〜5モル部含む請求項5〜8のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
(f)下記一般式(6)で表される構造単位。
[式中、R18は乳化作用を有する基を示す] - 前記化合物(B−1)が、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートである請求項5〜9のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記アルコキシシリル基を有する含フッ素重合体(Cb)が、水酸基含有含フッ素重合体(B−2)、アルコキシシリル基含有イソシアネート化合物(C−1)及び1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物(B−1)を反応させて得られることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記アルコキシシリル基を有する含フッ素重合体(Cb)が、さらに重合性不飽和基を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- (D1)第1の溶剤は、(A)の金属酸化物粒子、及び(A2)のシリカ粒子の分散安定性が低い、1種又は2種以上の溶剤であり、(D2)第2の溶剤は、(C)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体の溶解性が低い、1種又は2種以上の溶剤であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- さらに、成分(E)少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する多官能(メタ)アクリレート化合物、及び/又は、少なくとも1個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する含フッ素(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- さらに、成分(F)光ラジカル重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 紫外線硬化性であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られ、2層以上の多層構造を有することを特徴とする硬化膜。
- (A)の金属酸化物粒子が高密度に存在する1以上の層と、(A)の金属酸化物粒子が実質的に存在しない1以上の層からなる二層以上の層構造を有することを特徴とする請求項17に記載の硬化膜。
- 請求項17又は18に記載の硬化膜を有する積層体。
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