JP4897341B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
液晶セルは、通常、液晶分子、それを封入、挟持するための二枚の基板及び液晶分子に電圧を加えるための電極層からなり、さらにその外側に偏光板が配置される。偏光板は、通常、保護膜と偏光膜とからなり、ポリビニルアルコールフイルムからなる偏光膜をヨウ素にて染色し、延伸を行い、その両面を保護膜にて積層して得られる。透過型液晶表示装置では、この偏光板を液晶セルの両側に取り付け、さらには一枚以上の光学補償シートを配置することもある。また、反射型液晶表示装置では、通常、反射板、液晶セル、一枚以上の光学補償シート及び偏光板の順に配置する。液晶セルは、液晶分子の配向状態の違いで、ON−OFF表示を行い、透過型、反射型及び半透過型のいずれにも適用できる。
従って、本発明は、広い視野角において優れた色再現性を有する液晶表示装置を提供することを課題とする。
また、黒表示時に斜めから観察すると、青色や赤色に着色するいわゆるカラーシフトの問題が解決されていなかった。
従って、本発明は、黒表示時に斜めから観察した場合においても、カラーシフトが観察されない、又はカラーシフトが軽減された液晶表示装置を提供することを課題とする。
[1] 少なくとも一方が電極を有する対向配置された一対の基板と、該基板間に配置され、配向制御された液晶層とを有し、前記電極により、該電極を有する基板に対し平行な成分を含む電界が形成される液晶セル、及び前記液晶層を挟持して配置された一対の偏光板を少なくとも有する液晶表示装置であって、前記液晶セルが、3つの絵素領域及び前記3つの絵素領域上に配置されたカラーフィルタを含み、前記3つの絵素領域上に配置されたカラーフィルタのうち、少なくとも2つの絵素領域上に配置されたカラーフィルタのRthが互いに異なることを特徴とする液晶表示装置。
[2] 前記カラーフィルタの前記3つの絵素領域のそれぞれに対応して最大透過率をとる主波長を小さい方から順にλ1、λ2及びλ3(単位nm)とした時、前記カラーフィルタのRthが、下記式(I)を満たすことを特徴とする[1]の液晶表示装置:
式(I) : Rth(λ3) > Rth(λ2) 。
[3] 前記3つの絵素領域上に配置されたカラーフィルタの最大透過率をとる主波長を小さい方から順にλ1、λ2及びλ3(単位nm)とした時、前記カラーフィルタのRthが、下記式(II)を満たすことを特徴とする[1]又は[2]の液晶表示装置:
式(II) : Rth(λ1) > Rth(λ2) 。
[4] 前記基板に対して平行な成分を含む電界が、層を異にして配置された画素電極と対向電極によって発生する、[1]〜[3]のいずれかの液晶表示装置。
[5] 前記基板に対して平行な成分を含む電界が、層を異にして配置された少なくとも一方が透明な一対の電極と、電圧が印加されない電極とによって発生することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかの液晶表示装置。
[6] 前記一対の偏光板の双方が、偏光フイルムと該偏光フイルムの少なくとも一方の面に設けられた保護フイルムとを有し、該保護フイルムが液晶セルと前記偏光フイルムとの間に配置されている[1]〜[5]のいずれかの液晶表示装置。
また、本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のレタデーションおよび厚さ方向のレタデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフイルム法線方向に入射させて測定される。
測定されるフイルムが1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフイルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフイルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレタデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレタデーションの値がゼロとなる方向をもつフイルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレタデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフイルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレタデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の式(1)及び式(2)よりRthを算出することもできる。
式(2)
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d
注記:
式中、Re(θ)は、法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレタデーション値を表す。
また、式中、nxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフイルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレタデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フイルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フイルムの平均屈折率の値を以下に例示する:
セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
また、各軸・方向間の角度について、「平行」「垂直」「45°」等という場合には、「おおよそ平行」「おおよそ垂直」「おおよそ45°」の意であり、厳密なものではない。それぞれの目的を達成する範囲内での、多少のズレは許容される。例えば「平行」とは、交差角がおおよそ0°ということであり、−10°〜10°、好ましくは−5°〜5°、より好ましくは−3°〜3°である。「垂直」とは、交差角がおおよそ90°ということであり、80°〜100°、好ましくは85°〜95°、より好ましくは87°〜93°である。「45°」とは、交差角がおおよそ45°ということであり、35°〜55°、好ましくは40°〜50°、より好ましくは42°〜48°である。
式(I) : Rth(λ3) > Rth(λ2)
式(II) : Rth(λ1) > Rth(λ2)
図1に示す液晶表示装置は、液晶セル(9〜13)、液晶セルを挟持して配置された上側偏光板21(1〜6)と下側偏光板22(14〜19)、及び下側偏光板22のさらに外側に、光源となるランプ20aを含むバックライトユニット20を有する。液晶セル(9〜13)は、液晶セル上側基板9と液晶セル下側基板12と、これらに挟持される液晶層11とを含む。下側基板12は、その対向面に、電極層(図1中、不図示)を有し、該電極層は、基板12の表面に対して平行な電界を液晶層に供与可能に構成されている。電極層は通常透明なインヂウムチンオキサイド(ITO)からなる。基板12の電極層上及び基板9の対向面には、液晶性分子11の配向を制御する配向層(図1中不図示)が形成され、駆動電圧非印加時においては、その表面に施されたラビング処理の方向10及び13によって、液晶性分子11の配向方向が制御されている。
図2中、基板12の対向面に形成された複数の線状電極層24は、電圧印加時に基板12の平面に平行な電界成分を含む電界23を形成する。電圧無印加時又は低電圧印加時(OFF状態)には、液晶性分子11は、基板9及び12の対向面のラビング軸(図1において10及び13)によって、線状電極層24の長手方向に対して若干の角度を持つように配向制御されている。なお、この場合の液晶の誘電異方性は正を想定している。線状電極層24に電圧を印加した状態(ON状態)では、基板9及び12に平行な成分を含む電界23が形成され、液晶性分子11はその長軸を電界方向と一致させて配向する。なお、基板12の表面に対する電界方向23のなす角は、好ましくは20度以下で、より好ましくは10度以下で、すなわち、実質的に平行であることが望ましい。本明細書では20度以下のものを総称して平行電界と表現する。また、線状電極層24を上下基板に分けて形成しても、一方の基板にのみ形成してもその効果は変わらない。
図3では、電極は、上層の電極層24と下層の電極層26との2層構造となっていて、絶縁層25を介して層を異にして配置されている。電極層26は、パターニングされていない電極層であっても、線状などにパターニングされた電極層であってもよい。上層の電極層24は線状であるのが好ましいが、下層電極層26からの電界が通過できる形状であれば、網目状、スパイラル状及び点状などいずれでもよい。電位が中立なフローティング電極をさらに追加してもよい。また絶縁層25はSiOや窒化膜などの無機材料からなる層であっても、アクリルやエポキシ系等の有機材料からなる層であってもよい。上層の電極層24と下層の電極層26とに電圧を印加することによって、基板9に対して平行な成分を含む電界23’が形成される。OFF状態においては、IPSモードと同様、液晶性分子11は、基板9及び12の対向面のラビング軸(図1において10及び13)にその長軸を一致させて配向する。それに対し、ON状態では、基板9及び12に平行な成分を含む電界23’が形成され、液晶性分子11はその長軸を電界方向と一致させて配向する。
Rth(λR) > Rth(λG)
Rth(λB) > Rth(λG)
かかる関係式を満足するため、例えば、R層の厚み(dr)、G層の厚み(dg)、及びB層の厚み(db)が互いに異なる(例えば、dr > dg 、 db > dg の関係を満足する)カラーフィルタを用いてもよい。
なお、偏光フイルムの表面に配置される保護フイルムは、一般的には延伸フイルムからなり、MD(Mechanical direction)方向、もしくはTD(Tenter direction)方向と一致した方向に遅相軸を有する。一つの偏光フイルムの表面に配置される2つの保護フイルムの遅相軸方向は、図1中の上側偏光板21の様に、互いに平行(図1中の2と6)であってもよいし、図1中の下側偏光板22の様に、互いに直交(図1中の15と19)していてもよい。
これら液晶分子の配向乱れの平均の方向は元々の配向制御方向から概略5〜15°程度ずれている。保護フイルムの遅相軸をその平均配向軸に交差させて,レタデーションを補償することで表示ムラが軽減できる。なお、上記した様に、保護フイルムをその遅相軸を交差させて配置する場合は、保護フイルムのRe値が大きいと、ムラは軽減できても、黒輝度絶対値が上昇し,コントラスト低下が発生してしまう場合があるので、Reの小さい保護フイルムを用いるのが好ましい。
さらに上記した通り、光学異方性層を配置し、その遅相軸や配向制御方向、平均の配向方向を、液晶層の平均配向制御方向と10°以内で交差させることでも同様にムラを低減することができる。
なお、IPSモード及びFFSモードのいずれの態様の液晶表示装置においても、視認側及びバックライト側の偏光板の双方又はいずれか一方について、保護フイルムの遅相軸と偏光フイルムとの吸収軸とが前記範囲でずれているのが好ましく、いずれか一方のみについて、保護フイルムの遅相軸と偏光フイルムとの吸収軸とが前記範囲でずれているのがより好ましい。
[液晶材料]
本発明の液晶表示装置に用いられる液晶層を構成する液晶材料については特に制限されない。図1に示す構成の液晶表示装置には、例えば、液晶材料として、誘電率異方性△εが正のネマチック液晶を用いてもよい。液晶層の厚み(ギャップ)は、2.8μm超4.5μm未満程度とするのが好ましい。液晶層のレタデーション(Δn・d)を0.25μm超0.32μm未満とすると、可視光の範囲内で波長依存性が殆どない透過率特性がより容易に得られる。液晶性分子がラビング方向から電界方向に45度回転したとき最大透過率を得ることができる。なお、液晶層の厚み(ギャップ)はポリマビーズで制御している。もちろんガラスビーズヤファイバー、樹脂製の柱状スペーサでも同様のギャップを得ることができる。また液晶材料LCは、ネマチック液晶であれば、特に限定したものではない。誘電率異方性△εは、その値が大きいほうが、駆動電圧が低減でき、屈折率異方性△nは小さいほうが液晶層の厚み(ギャップ)を厚くでき、液晶の封入時間が短縮され、かつギャップばらつきを少なくすることができる。
本発明の液晶表示装置に用いる液晶セルは、少なくとも一方が電極を有する対向配置された一対の基板と、該基板間に配置され、配向制御された液晶層とを有する。液晶セル用基板の内側の対向面の双方に、液晶分子を配向させる配向膜を形成するのが好ましい。また、いずれか一方の対向面に、カラーフィルタを形成するのが好ましい。さらに、液晶セルの内側に偏光フイルムを配置してもよいし、また液晶層のレタデーションの光学補償に寄与する光学異方性層を配置してもよい。また、2枚の基板間の距離(セルギャップ)を保持するための柱状あるいは球状のスペーサを配置するのが一般的である。その他、反射板、集光レンズ、輝度向上フイルム、発光層、蛍光層、燐光層、反射防止膜、防汚膜、ハードコート膜等をセル内に配置してもよい。
また、1画素を複数の領域に分割するマルチドメインと呼ばれる構造にして、色バランスの調整や視野角特性の平均化を行ってもよい。
本発明では、液晶セルの一対の基板の一方の対向面に、カラーフィルタを配置するのが好ましい。カラーフィルタについては特に制限されないが、例えば、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の各層を含むカラーフィルタを配置するのが好ましい。
前述のように本発明の液晶表示装置では、前記液晶セルが、3つの絵素領域を含み、これらのうち少なくとも2つの絵素領域のそれぞれに配置されたカラーフィルタのRthが互いに異なる。3つの絵素領域のそれぞれに配置されたカラーフィルタのRthが互いに異なっているのがより好ましい。この構成を達成する好ましい手段の一つは、前記3つの絵素領域のそれぞれに配置されたカラーフィルタの厚さのうち、少なくとも2つの絵素領域に配置されたカラーフィルタの厚さを異なる厚さにすることが挙げられる。
これによって前記3つの絵素領域のそれぞれに配置されたカラーフィルタのRthのうち、少なくとも2つの絵素領域のそれぞれに配置されたカラーフィルタのRthを、互いに異ならせることができ、本発明の課題をより効果的に達成することができる。
これに対し、ブラックマトリクスを最後に形成すれば、ブラックマトリクスの周囲は着色画素で囲まれていて、断面からは現像液が浸透しにくいため、サイドエッチが起こりにくく、光学濃度の高いブラックマトリクスを形成できるという大きな利点がある。
更に、着色画素形成用の着色層の形成をラミネート法で行う場合は、先にブラックマトリクスを形成すると、着色画素が形成されるべき場所がブラックマトリクスでほぼ格子状に閉じられているため、ラミネート時に気泡を巻き込み易いという問題があるが、後にブラックマトリックスを形成すれば、かかる問題は生じないので好ましい。
(I)0≦Re(630)≦10、かつ、|Rth(630)|≦25
(II)|Re(400)−Re(700)|≦10、かつ、|Rth(400)−Rth(700)|≦35
(上記式(I)及び(II)中、Re(λ)は、波長λnmにおける正面レタデーション値(nm)を表し、Rth(λ)は、波長λnmにおける膜厚方向のレタデーション値(nm)を表す。)
ここでReは面内のレタデーションを表し、この数値は正面コントラスト比を低下させないためになるべく0に近いことが好ましい。また0でない場合でも、Reの遅相軸と偏光膜吸収軸と平行、あるいは直交させることが好ましい。
Rthは厚み方向のレタデーションを表し、正面コントラスト比低下に影響を与えず、斜め方向の色調視野角改善に寄与する。カラーフィルタに上記条件のRthを付与することで、画素毎に視野角の光学補償をより完全に行うことができ、各表示モードの液晶表示装置の斜め方向での着色現象を改善する(軽減する)ことができる。
レタデーション上昇剤の代表例としては、下記式で表される化合物及びこれに類似する化合物が挙げられる。
本発明の液晶表示装置は、光学補償シートを有していてもよい。光学補償シートは、画像着色の解消や視野角を拡大するために、様々な液晶表示装置で用いられている。光学補償シートとしては、延伸複屈折ポリマーフイルムが従来から使用されていた。延伸複屈折フイルムからなる光学補償シートに代えて透明支持体上に低分子あるいは高分子液晶性化合物から形成された光学異方性層を有する光学補償シートを使用すること、又は延伸複屈折フイルムからなる光学補償シートに加えて低分子あるいは高分子液晶性化合物から形成された光学異方性層を有する光学補償シートを使用することが提案されている。液晶性化合物には多様な配向形態があるため、液晶性化合物を用いることで、従来の延伸複屈折ポリマーフイルムのみでは得ることができない光学的性質を実現することが可能になった。さらに偏光板の保護膜としても機能することも可能である。本光学補償シート自体を液晶セルの基板として使用することも可能であり、またプラスチック基板において光学補償シートを兼ねることも可能である。また本光学補償シートを液晶セルの内部に形成することも可能である。
《光学異方性層》
光学異方性層は、液晶性化合物を含有する組成物を表面、例えば、所定のラビング軸等に沿ってラビング処理された表面に配置して、該ラビング軸に応じて、液晶性化合物の分子を配向させ、その配向状態に固定して形成することができる。光学異方性層の形成に用いる液晶性化合物の例には、棒状液晶性化合物及び円盤状液晶性化合物のいずれも含まれる。棒状液晶性化合物及び円盤状液晶性化合物は、高分子液晶でも低分子液晶でもよく、さらに、低分子液晶が架橋され液晶性を示さなくなったものも含まれる。
棒状液晶性分子としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。
なお、棒状液晶性分子には、金属錯体も含まれる。また、棒状液晶性分子を繰り返し単位中に含む液晶ポリマーも、棒状液晶性分子として用いることができる。言い換えると、棒状液晶性分子は、(液晶)ポリマーと結合していてもよい。
棒状液晶性分子については、季刊化学総説第22巻液晶の化学(1994)日本化学会編の第4章、第7章及び第11章、及び液晶デバイスハンドブック日本学術振興会第142委員会編の第3章に記載がある。棒状液晶性分子の複屈折率は、0.001〜0.7の範囲にあることが好ましい。
ディスコティック液晶性化合物は、ポリマーフイルム面に対して略垂直に配向させる。ディスコティック液晶性化合物は、様々な文献(C.Destrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page 111(1981);日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B.Kohne et al.,Angew. Chem.Soc.Chem.Comm.,page 1794(1985);J.Zhang et al.,J.Am.Chem.Soc., vol.116,page 2655(1994))等の文献に記載されているものを広く採用することができる。
式(III) D(−L−P)n
式(III)中、Dはディスコティックコアであり、Lは二価の連結基であり、Pは重合性基であり、nは4〜12の整数である。
配向させた液晶性化合物の分子は、配向状態を維持して固定することが好ましい。固定化は、液晶性化合物に導入した重合性基の重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれるが、光重合反応がより好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号号公報に記載のもの)、アシロインエーテル(米国特許2448828号公報に記載のもの)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号公報に記載のもの)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号公報に記載のもの)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号公報に記載のもの)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号公報に記載のもの)及びオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号公報に記載のもの)が含まれる。
液晶性化合物を配向膜側で垂直に配向させるためには、配向膜の表面エネルギーを低下させることが重要である。具体的には、ポリマーの官能基により配向膜の表面エネルギーを低下させ、これにより液晶性化合物を立てた状態にする。配向膜の表面エネルギーを低下させる官能基としては、フッ素原子及び炭素原子数が10以上の炭化水素基が有効である。フッ素原子又は炭化水素基を配向膜の表面に存在させるために、ポリマーの主鎖よりも側鎖にフッ素原子又は炭化水素基を導入することが好ましい。含フッ素ポリマーは、フッ素原子を0.05〜80質量%の割合で含むことが好ましく、0.1〜70質量%の割合で含むことがより好ましく、0.5〜65質量%の割合で含むことがさらに好ましく、1〜60質量%の割合で含むことが最も好ましい。炭化水素基は、脂肪族基、芳香族基又はそれらの組み合わせである。脂肪族基は、環状、分岐状あるいは直鎖状のいずれでもよい。脂肪族基は、アルキル基(シクロアルキル基であってもよい)又はアルケニル基(シクロアルケニル基であってもよい)であることが好ましい。炭化水素基は、ハロゲン原子のような強い親水性を示さない置換基を有していてもよい。炭化水素基の炭素原子数は、10〜100であることが好ましく、10〜60であることがさらに好ましく、10〜40であることが最も好ましい。ポリマーの主鎖は、ポリイミド構造又はポリビニルアルコール構造を有することが好ましい。
通常の液晶性化合物の分子は、空気界面側では傾斜して配向する性質を有するので、均一に垂直配向した状態を得るために、空気界面側においても液晶性化合物の分子を垂直に配向制御することが必要である。この目的のために、空気界面側に偏在して、その排除体積効果や静電気的な効果によって液晶性化合物の分子を垂直に配向させる作用を及ぼす化合物を前記組成物(塗布液)中に含有させる。液晶性化合物の分子を垂直に配向させる作用は、ディスコティック液晶性化合物の分子においてはそのダイレクターの傾斜角度、すなわちダイレクターと空気側表面とがなす角度を減少させる作用に相当する。ディスコティック液晶性分子のダイレクターの傾斜角度を減少させる化合物としては、次に示すような、空気界面側に偏在させるためにF原子を複数結合したものや、スルフォニル基やカルボキシル基を結合したものに、さらに液晶性分子に垂直に配向するような排除体積効果を与える剛直性の構造単位を結合した化合物が好ましく用いられる。
なお、光学異方性層の支持体が、偏光板の保護フイルムを兼ねる態様では、支持体は後述するセルロースアシレートフイルムであるのが好ましい。
本発明では、偏光フイルムと該偏光フイルムを挟持する一対の保護フイルム、又は偏光フイルムと該偏光フイルム少なくとも片面に設けられた保護フイルムとを有する偏光板を用いてもよい。例えば、ポリビニルアルコールフイルム等からなる偏光フイルムをヨウ素にて染色し、延伸を行い、その両面を保護フイルムにて積層して得られる偏光板を用いることができる。偏光フイルムを、液晶セルの内側に配置してもよい。本発明の液晶表示装置には、偏光フイルムと該偏光フイルムを挟持する一対の保護フイルムとを有する一対の偏光板を、液晶セルを挟持して配置させるのが好ましい。
偏光フイルム(「直線偏光膜」という場合がある)には、ヨウ素系偏光フイルム、二色性染料を用いる染料系偏光フイルムやポリエン系偏光フイルムがある。ヨウ素系偏光フイルム及び染料系偏光フイルムは、一般にポリビニルアルコール系フイルムを用いて製造する。
架橋剤については、米国再発行特許23297号明細書に記載がある。また、ホウ素化合物(例、ホウ酸、硼砂)も、架橋剤として用いることができる。
二色性色素の例としては、例えば、前記の公技番号2001−1745号の58頁に記載の化合物が挙げられる。
前記保護フイルムは、前記偏光フイルムの少なくとも一方の面に設けられた保護フイルムが、下記(3)及び(4)のいずれかの条件を満たすものを用いるのが好ましい。
(3)下記式(I)及び(II)を満たすセルロースアシレートフイルム
(I)0≦Re(630)≦10、かつ、|Rth(630)|≦25
(II)|Re(400)−Re(700)|≦10、かつ、|Rth(400)−Rth(700)|≦35
(上記式(I)及び(II)中、Re(λ)は、波長λnmにおける正面レタデーション値(nm)を表し、Rth(λ)は、波長λnmにおける膜厚方向のレタデーション値(nm)を表す。)
(4)保護フイルムの膜厚方向のRthが下記式(III)及び(IV)を満たすようなRthを低下させる化合物を含有する、保護フイルム
(III)(Rth(A)−Rth(0))/A≦−1.0
(IV)0.01≦A≦30
(式(III)及び(IV)中、Rth(A)は、Rthを低下させる化合物を含有した保護フイルムのRth(単位:nm)を表し、Rth(0)は、該保護フイルムであって、Rthを低下させる化合物を含有しないフイルムのRth(nm)を表し、Aは、フイルム原料ポリマーの質量を100としたときのRhtを低下させる化合物の質量(%)を表す。)
上記式(III)及び(IV)は
(III−I)(Rth(A)−Rth(0))/A≦−2.0
(IV−I)0.1≦A≦20
であることがさらに好ましい。
ここで、フイルム原料のポリマーとは、フイルムを構成する主要成分の原料ポリマーをいい、例えば、セルロースアシレートが挙げられる。
前記化合物は、フイルム中のセルロースアシレートが面内及び膜厚方向に配向するのを抑制する化合物であり、かかる化合物をドープ中に添加してフイルムを作製することにより、フイルムの光学異方性を十分に低下させ、Reがゼロで、且つRthがゼロに近くなるフイルムが得られる。ここで、ゼロに近くなるとは、例えば、任意のある波長で±2nm以下をいう。このためには光学異方性を低下させる化合物はセルロースアシレートに十分に相溶し、化合物自身が棒状の構造や平面性の構造を持たないことが有利である。具体的には芳香族基のような平面性の官能基を複数持っている場合、それらの官能基を同一平面ではなく、非平面に持つような構造が有利である。
オクタノール−水分配係数(logP値)の測定は、JIS日本工業規格Z7260−107(2000)に記載のフラスコ浸とう法により実施することができる。また、オクタノール−水分配係数(logP値)は実測に代わって、計算化学的手法あるいは経験的方法により見積もることも可能である。計算方法としては、Crippen’s fragmentation法(J.Chem.Inf.Comput.Sci.,27,21(1987).)、Viswanadhan’s fragmentation法(J.Chem.Inf.Comput.Sci.,29,163(1989).)、Broto’s fragmentation法(Eur.J.Med.Chem.− Chim.Theor.,19,71(1984).)などが好ましく用いられるが、Crippen’s fragmentation法(J.Chem.Inf.Comput.Sci.,27,21(1987).)がより好ましい。ある化合物のlogPの値が測定方法あるいは計算方法により異なる場合に、該化合物が本発明の範囲内であるかどうかは、Crippen’s fragmentation法により判断することが好ましい。
光学異方性を低下させる化合物は、好ましくは、25°で液体であるか、融点が25〜250°の固体であり、さらに好ましくは、25°で液体であるか、融点が25〜200°の固体である。また光学異方性を低下させる化合物は、セルロースアシレートフイルム作製のドープ流延、乾燥の過程で揮散しないことが好ましい。
光学異方性を低下させる化合物は、単独で用いても、2種以上化合物を任意の比で混合して用いてもよい。
光学異方性を低下させる化合物を添加する時期はドープ作製工程中の何れであってもよく、ドープ調製工程の最後に行ってもよい。
偏光フイルムと保護フイルムとの接着剤は特に限定されないが、PVA系樹脂(アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等の変性PVAを含む)やホウ素化合物水溶液等が挙げられ、中でもPVA系樹脂が好ましい。接着剤層の厚みは、乾燥後の厚さが、0.01〜10μmであることが好ましく、0.05〜5μmであることが特に好ましい。
本発明に用いられる偏光板は、通常、偏光フイルム用フイルムを延伸後、収縮させ揮発分率を低下させる乾燥工程を有するが、乾燥後もしくは乾燥中に少なくとも片面に保護フイルムを貼り合わせた後、加熱工程を有することが好ましい。前記保護フイルムが、光学補償層として機能する光学補償膜の支持体を兼ねている態様では、片面に保護フイルム、反対側に光学補償膜を有する透明支持体を貼り合わせた後、加熱するのが好ましい。具体的な貼り付け方法として、フイルムの乾燥工程中、両端を保持した状態で接着剤を用いて偏光フイルムに保護フイルムを貼り付け、その後両端を耳きりする、もしくは乾燥後、両端保持部から偏光フイルム用フイルムを解除し、フイルム両端を耳きりした後、保護フイルムを貼り付けるなどの方法がある。耳きりの方法としては、刃物などのカッターで切る方法、レーザーを用いる方法など、一般的な技術を用いることができる。貼り合わせた後に、接着剤を乾燥させるため、及び偏光性能を良化させるために、加熱することが好ましい。加熱の条件としては、接着剤により異なるが、水系の場合は、30°以上が好ましく、さらに好ましくは40〜100°、さらに好ましくは50〜90°である。これらの工程は一貫のラインで製造されることが、性能上及び生産効率上更に好ましい。
本発明の液晶表示装置のコントラスト比を高めるためには、用いる偏光板の透過率は高い方が好ましく、偏光度も高い方が好ましい。偏光板の透過率は、波長550nmの光において、30〜50%の範囲にあることが好ましく、35〜50%の範囲にあることがさらに好ましく、40〜50%の範囲にあることが最も好ましい。偏光度は、波長550nmの光において、90〜100%の範囲にあることが好ましく、95〜100%の範囲にあることがさらに好ましく、99〜100%の範囲にあることが最も好ましい。
また、特に、偏光板の光学的性質及び耐久性(短期、長期での保存性)は、市販のスーパーハイコントラスト品(例えば、株式会社サンリッツ社製HLC2−5618等)と同等以上の性能を有することが好ましい。具体的には、可視光透過率が42.5%以上で、偏光度{(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2 ≧0.9995(但し、Tpは平行透過率、Tcは直交透過率)であり、60°、湿度90%RH雰囲気下に500時間及び80°、ドライ雰囲気下に500時間放置した場合のその前後における光透過率の変化率が絶対値に基づいて3%以下、更には1%以下、偏光度の変化率は絶対値に基づいて1%以下、更には0.1%以下であることが好ましい。
また、本発明には、光学異方性層を有する楕円偏光板を用いてもよい。例えば、保護フイルム、偏光フイルム及び前記光学補償シートをこの順で積層した楕円偏光板を、光学補償シートを液晶セル側にして、液晶表示装置内に配置してもよい。かかる構成の楕円偏光板では、光学補償シートの支持体(ポリマーフイルム)が、偏光フイルムの保護フイルムを兼ねている。楕円偏光板は、液晶表示装置にそのまま組み込める様に、液晶セルを構成している一対の基板と略同一な形状に成型されているのが好ましい(例えば、液晶セルが矩形状ならば、楕円偏光板も同一な矩形状に成型されているのが好ましい)。
液晶表示装置は液晶セルを通過する光のON、OFF遮断で表示を行うが、透過型として使用する場合は、冷陰極あるいは熱陰極蛍光管、あるいは発光ダイオード、フィールドエミッション素子、エレクトロルミネッセント素子を光源とするバックライトを背面に配置することがで、明るく鮮やかな表示装置となる。
バックライトには、携帯端末やノートパソコンに使用される表示装置に使われるサイドエッジ型バックライトと、テレビなどの表示装置に使われる直下型バックライトがある。サイドエッジ型は導光板の端部に蛍光灯が1本あるいは2本配置された形状で、バックライトの装置厚さを小さくできる長所がある。一方直下型バックライトでは、必要輝度に応じて蛍光灯の数を増やすことが可能であり、高輝度を得やすい。サイドエッジ型及び直下型バックライトにおいて蛍光灯に代えて、発光ダイオード、フィールドエミッション素子、エレクトロルミネッセント素子等を使用した構造も有効である。
さらにバックライトの発光効率を高めるために、プリズム状やレンズ状の集光型輝度向上シート(フイルム)を積層したり、偏光板の吸収による光ロスを改善する偏光反射型の輝度向上シート(フイルム)をバックライトと液晶セルの間に積層したりしてもよい。また、バックライトの光源を均一化させるための拡散シート(フイルム)を積層してもよく、逆に光源に面内分布をもたせるための反射、拡散パターンを印刷などで形成したシート(フイルム)を積層してもよい。バックライトは常時点灯するもの以外にも、間欠点灯するもの、バックライトを複数の領域に分割して発光させるものがある。また発光方法を画像イメージと関連づけて調光すること可能である。バックライトが複数の領域に分かれ、おのおのが異なった発光(輝度及び色)をする構造であってもよい。
液晶表示装置によるフルカラー表示の方式には、空間混合方式と時間差混合方式があり、後者はフィールドシーケンシャル方式と呼ばれ,いずれの方式でも有効である。
空間混合方式は赤(R)、緑(G)、青(B)の波長領域の光を重ねる加法混色を基本原理とし、LCDにおいて、R・G・Bにそれぞれ光る画素を近接して配置するとともに、各画素の輝度を変えることにより、これらの色を任意に混色して、任意の色光を得るものである。また、空間混合方式によるLCDにおいては、一般的にカラーフィルタが用いられている。しかしカラーフィルタは光の吸収で色表示を行うため透過率が低く、消費電力の点ではフィールドシーケンシャルバックライトのほうが優れる。
フィールドシーケンシャル方式とは、「時分割」による混色を利用したカラー表示方式である。すなわち、二色以上の光を継続的に切り替えて発光させ、かつ、その切り替えの速さを人間の目の時間的分解能を越えた速さとした場合に、人間が上述の二色以上の色を混色して認識することを応用した方式である。
フィールドシーケンシャル方式のフルカラーLCDにおいては、動画表示におけるフィールド毎に、それぞれ、バックライトをR・G・B三つの発光色(4色以上の発光色を使う場合もある)のうち一つの発光色で発光可能とするとともに、フィールド毎に継続的に各発光色を切り替えて(時分割して)発光させ、その切り替えの速さを充分に速くすることにより任意の色光を得るようになっている。
本発明の液晶表示装置は、画像直視型、画像投影型や光変調型が含まれる。画像直視型にはノートパソコン、パソコン用モニターなどのOA機器、テレビなどのマルチメディア用ディスプレイ、カーナビゲーション、携帯電話、携帯端末、時計型端末、ウェアラブルディスプレイ等の小型表示装置に有効である。さらにはアミューズメント機器の表示装置や会議用の縦置きや床置きの大型表示装置にも有効である。
画像投影型はスクリーンに直接投影するフロントプロジェクター型とスクリーンの背面から投影するリヤプロジェクター型がある。またLED光源等を用いた携帯型のプロジェクターにも有効である。
光変調型は、3次元ディスプレイや高臨場感型ディスプレイとよばれる表示装置に有効である。例えば液晶セルを2枚用いた3次元ディスプレイや複数のリヤプロジェクターからなる円筒型3次元ディスプレイに有効である。
一枚のガラス基板上に、隣接する電極間の距離が20μmとなるように電極を配設し、その上にポリイミド膜を配向膜として設け、ラビング処理を行なった。別に用意した一枚のガラス基板の一方の表面にポリイミド膜を設け、ラビング処理を行なって配向膜とした。二枚のガラス基板を、配向膜同士を対向させて、基板の間隔(ギャップ;d)を4.0μmとし、二枚のガラス基板のラビング方向が平行となるようにして重ねて貼り合わせ、次いで屈折率異方性(Δn)が0.0769及び誘電率異方性(Δε)が正の4.5であるネマチック液晶組成物を封入した。液晶層のd・Δnの値は310nmであった。
PVAフイルムの両面を水流2リットル/分で、イオン交換水にて洗浄し、エアーブローして表面水分を飛ばし表面に付着している異物を0.5%以下にした後、該PVAフイルムをヨウ素1.0g/リットル、ヨウ化カリウム60.0g/リットルの水溶液に25°にて90秒浸漬し、さらにホウ酸40g/リットル、ヨウ化カリウム30g/リットルの水溶液に25℃にて120秒浸漬後、テンター延伸機に導入し、40℃、95%雰囲気下で7.0倍に一旦延伸した後、5.3倍まで収縮させ、以降幅を一定に保ち、60℃で乾燥した後テンターより離脱した。延伸開始前のPVAフイルムの含水率は30%で、乾燥後の含水率は1.5%であった。また、延伸前のPVAフイルムの弾性率は40℃、95%雰囲気下で35Mpaであった。
(偏光板の作製)
上側偏光板は、アクリル系接着剤を用いて、上記で作製した偏光フイルムの両側にセルロースアシレートフイルム(Re=0.5nm、Rth=0.2nm)を、その遅相軸と偏光フイルムの吸収軸とが平行状態となるように接着して作製した。
下側偏光板は、アクリル系接着剤を用いて、上記で作製した偏光フイルムの両側にセルロースアシレートフイルム(Re=0.5nm、Rth=0.2nm)を、接着して作製した。保護フイルムの遅相軸と偏光フイルム吸収軸との交差角を±2°以内で交差させて積層した。
液晶セルの両側の面に偏光板を粘着剤で積層して液晶表示装置を作製した。視認側の偏光板(上側偏光板)は電圧無印加時に液晶セル内の液晶組成物の異常光屈折率方向と、偏光板の吸収軸とが直交するように積層した。また視認側及びバックライト側の偏光板の吸収軸を直交させて配置した。
液晶セルを構成する二枚のガラス基板のうち一枚の表面に、特開平10−221518号公報に記載の方法で、富士写真フイルム社製のトランサーカラーフィルタを利用して、カラーフィルタを形成した。トランサーカラーフィルタの表面凸凹は0.2ミクロン以下であった。
この時、青、緑、赤のカラーフィルタの各色の厚みを変えることによって、各着色層の厚さ方向のレタデーションRthを変え、青層(450nm)のRthを8nm、緑層(550nm)のRthを1nm、赤層(650nm)のRthを5nmとした。
作製した液晶表示装置をRGB3色のLED光源からなるフィールドシーケンシャルバックライト上に配置し、液晶セルに白表示電圧2V、黒表示電圧5Vを印加して輝度計(トプコン社製SR−3)を用いて、パネル正面のコントラスト比(白表示透過率と黒表示透過率の比)と、極角60°で方位角0〜360°を5°間隔で黒表示の透過率を測定し、最大透過率を表1に示す。同表の結果より、青、緑、赤の表示において漏れ光が少なく、斜め方向からの観察で着色が少なかった。
実施例1において、青、緑、赤のカラーフィルタの各色の厚みを変えて、各着色層の厚さ方向のレタデーションRthを変え、青層(450nm)のRthを12nm、緑層(550nm)のRthを5nm、赤層(650nm)のRthを15nmとし、他の構成は同じとした。
本実施例の液晶表示装置は、実施例1の液晶表示装置と比較してさらに、各色での斜め方向透過率が減少していて、着色が改善されていた。
実施例1において、カラーフィルタを積層しないで測定を行い、同様に各色の漏れ光を観察した。結果を表1に示す。同表に示す結果より、特に、黒標示時の赤の透過率が大きく、赤色に着色していたことが理解できる。
2 上側偏光板保護フイルムの遅相軸方向
3 上側偏光板偏光フイルム
4 上側偏光板偏光フイルム吸収軸
5 上側偏光板液晶セル側保護フイルム
6 上側偏光板液晶セル側保護フイルムの遅相軸方向
7 光学異方性フイルム
8 光学異方性フイルム遅相軸
9 液晶セル上側基板
10 上側基板液晶配向用ラビング方向
11 液晶分子(液晶層)
12 液晶セル下側基板
13 下側基板液晶配向用ラビング方向
14 下側偏光板液晶セル側保護フイルム
15 下側偏光板液晶セル側保護フイルムの遅相軸方向
16 下側偏光板偏光フイルム
17 下側偏光板偏光フイルムの吸収軸
18 下側偏光板保護フイルム
19 下側偏光板保護フイルムの遅相軸方向
20 バックライトユニット
20a 光源ランプ
21 上側偏光板
22 下側偏光板
23、23’ 印加電界方向
24 線状電極
25 絶縁層
26 電極
Claims (4)
- 少なくとも一方が電極を有する対向配置された一対の基板と、該基板間に配置され、配向制御された液晶層とを有し、前記電極により、該電極を有する基板に対し平行な成分を含む電界が形成される液晶セル、及び前記液晶層を挟持して配置された一対の偏光板を少なくとも有する液晶表示装置であって、前記液晶セルが、3つの絵素領域及び前記3つの絵素領域上に配置されたカラーフィルタを含み、前記3つの絵素領域上に配置されたカラーフィルタのうち、少なくとも2つの絵素領域上に配置されたカラーフィルタのRthが互いに異なり、
前記3つの絵素領域上に配置されたカラーフィルタの最大透過率をとる主波長を小さい方から順にλ1、λ2及びλ3(単位nm)とした時、前記カラーフィルタのRthが、下記式(I)及び(II)を満たし、
式(I) : Rth(λ3) > Rth(λ2)
式(II) : Rth(λ1) > Rth(λ2);
並びに前記カラーフィルタが、下記式(III)及び(IV)を満足する
(III)0≦Re(630)≦10、かつ、|Rth(630)|≦25
(IV)|Re(400)−Re(700)|≦10、かつ、|Rth(400)−Rth(700)|≦35
(上記式(I)及び(II)中、Re(λ)は、波長λnmにおける正面レタデーション値(nm)を表し、Rth(λ)は、波長λnmにおける膜厚方向のレタデーション値(nm)を表す。)
ことを特徴とする液晶表示装置。 - IPS又はFFSモードであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記基板に対して平行な成分を含む電界が、層を異にして配置された少なくとも一方が透明な一対の電極により発生することを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
- 前記一対の偏光板の双方が、偏光フイルムと該偏光フイルムの少なくとも一方の面に設けられた保護フイルムとを有し、該保護フイルムが液晶セルと前記偏光フイルムとの間に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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