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JP4735696B2 - 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、ビット数を変換する階調変換処理機能を有する画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムに関するものである。
たとえば、Nビットの画素値の画像を、Nビットよりも小さいMビットの画素値の画像を表示する表示装置で表示するには、Nビットの画像をMビットの画像に変換すること、つまり画像階調を変換する階調変換を行う必要がある。
Nビットの画像をMビットの画像に階調変換する方法としては、たとえばNビットの画素値の下位N−Mビットを単に切り捨ててMビット画素値に量子化する方法が知られている。
この量子化する階調変換において、たとえば8ビットでは256(=2)階調を表現することができるが、4ビットでは16(=2)階調しか表現することができない。
このため、8ビットのグレースケール画像の下位ビットを切り捨てて上位4ビットに量子化する階調変換では、階調の変化が帯のように見えるバンディング(banding)が生じる。
このようなバンディングが生じることを防止し、階調変換後の画像において階調変換前の階調を擬似的に表現する階調変換方法として、たとえば誤差拡散法が知られている。
この誤差拡散法によれば、たとえば256階調の画像を階調変換して得られる16階調の画像において、人が見たときに、視覚的に16階調で、256階調を表現する。
すなわち、下位ビットを単純に切り捨てただけでは、表示された画像において量子化誤差が目立ってしまい、画像品質を保つことが困難である。
そこで、このような量子化誤差を、人間の視覚特性を考慮して高域に変調する画像のΔΣ変調を行う方法が誤差拡散法として知られている。
一般的には、誤差拡散では、量子化誤差をフィルタリングする2次元フィルタが用いられる。
この2次元フィルタとしては、Jarvis,Judice&Ninkeのフィルタや
Floyd&Steinbergのフィルタが知られている(たとえば非特許文献1参照)。
貴家仁志著,「よくわかるディジタル画像処理」,第6版,CQ出版株式会社,2000年1月,p.196−213
ところで、2次元ではなく、1次元ΔΣ変調を行うことも考えられる。
ところが、階調変換処理機能を有する画像処理装置において、1次元の階調変換を入力された素材に使用すると、目視で確認できるような大きなノイズが発生することがある。
また、階調変換処理の直交方向の色成分の変化が確認されることがある。
これは、1次元階調変換処理の直交方向には通常のディザリングと同様の効果がもたらされるためであり、これにより、直交方向成分に一般的な誤差拡散手法が適応されてしまう。
また、映像再生システムではオリジナルソースを特定の画サイズで出力するものがあり、そのようなシステムに誤差拡散手法を適応する場合に映像システムの内部処理が施された信号に対して、誤差拡散手法を適応することになる。
この場合の問題点は、本来の信号とは異なった信号に対して処理を行うため、ソースによっては適応する必要がないケースに誤差拡散手法を適応してしまうことである。
それにより、画面全体の表現能力がほとんど上がらず、ディザリングのデメリットであるS/Nの低下を招くおそれがある。
本発明は、必要のない場合に誤差拡散法が適応されることを防止することができ、素材の属性に応じて適応的に階調変換機能を適用することが可能な画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムを提供することにある。
本発明の第1の観点の画像処理装置は、ビデオのオリジナルソースに対して各種処理を施す処理系と、ビット数を変換する階調変換機能であって、階調変換後の画像において階調変換前の階調を擬似的に表現する階調変換機能を有し、当該階調変換機能を変更可能な階調変換部と、少なくともオリジナルソース情報およびシステム全体の情報に応じて上記階調変換部のオン、オフ、並びに、上記階調変換機能の変更制御を行う制御部とを有し、上記処理系は、オリジナルソースをビデオ信号に変換するデコーダと、デコードされたビデオ信号の画質を調整する画質調整部と、上記画質調整部の出力をインターレース(I)からプログレッシブ(P)に変換し、上記階調変換部に供給するI/P部と、上記I/P部の出力からビデオ信号の特徴点情報を取得する特徴解析部と、を含み、上記制御部は、上記デコーダ、上記画質調整部、上記I/P部、および上記特徴解析部からの情報に応じて上記階調変換部のオン、オフ、並びに、上記階調変換機能の変更制御を行う
本発明の第2の観点の画像処理方法は、ビデオのオリジナルソースに対して各種処理を施すオリジナルソース処理ステップと、少なくともオリジナルソース情報およびシステム全体の情報に応じて階調変換部のオン、オフ、並びに、当該階調変換部の階調変換機能の変更制御を行う制御ステップと、上記階調変換部がオフに制御されると上記階調変換機能を発現させない非階調変換ステップと、上記階調変換部がオンに制御された場合、上記各種処理された画像信号に対して、ビット数を変換する階調変換機能であって、階調変換後の画像において階調変換前の階調を擬似的に表現する階調変換を行う階調変換ステップとを有し、上記オリジナルソース処理ステップは、オリジナルソースをビデオ信号に変換するデコードステップと、デコードされたビデオ信号の画質を調整する画質調整ステップと、上記画質調整ステップの出力をインターレース(I)からプログレッシブ(P)に変換し、上記階調変換部に供給するI/Pステップと、上記I/Pステップの出力からビデオ信号の特徴点情報を取得する特徴解析ステップと、を含み、上記制御ステップは、上記デコードステップ、上記画質調整ステップ、上記I/Pステップ、および上記特徴解析ステップによる情報に応じて上記階調変換機能のオン、オフ、並びに、上記階調変換機能の変更制御を行う
本発明の第3の観点は、ビデオのオリジナルソースに対して各種処理を施すオリジナルソース処理と、少なくともオリジナルソース情報およびシステム全体の情報に応じて階調変換部のオン、オフ、並びに、当該階調変換部の階調変換機能の変更制御を行う制御処理と、上記階調変換部がオフに制御されると上記階調変換機能を発現させない非階調変換処理と、上記階調変換部がオンに制御された場合、上記各種処理された画像信号に対して、ビット数を変換する階調変換機能であって、階調変換後の画像において階調変換前の階調を擬似的に表現する階調変換を行う階調変換処理を有し、上記オリジナルソース処理は、 オリジナルソースをビデオ信号に変換するデコード処理と、デコードされたビデオ信号の画質を調整する画質調整処理と、上記画質調整処理の出力をインターレース(I)からプログレッシブ(P)に変換し、上記階調変換部に供給するI/P処理と、上記I/P処理の出力からビデオ信号の特徴点情報を取得する特徴解析処理と、を含み、上記制御処理は、上記デコード処理、上記画質調整処理、上記I/P処理、および上記特徴解析処理による情報に応じて上記階調変換部のオン、オフ、並びに、上記階調変換機能の変更制御を行う画像処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
本発明によれば、必要のない場合に誤差拡散法が適応されることを防止することができ、素材の属性に応じて適応的に階調変換機能を適用することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
なお、説明は以下の順番で行う。
1.第1の実施形態(画像処理装置の基本構成例)
2.第2の実施形態(画像処理装置が適用される記録再生装置の構成例)
<1.第1の実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る1次元SBM処理機能を有するビデオ系画像処理装置の基本構成例を示すブロック図である。
本実施形態に係る映像信号の画像処理装置100は、1次元のスーパービットマッピング(SBM:Super Bit Mapping)処理機能を採用している。
ここで、SBM処理とは、多ビット信号処理結果をあるビットに丸め込む際に、人間の視覚特性に合わせて高域にノイズを加えることにより、多ビット成分を落とすことなく伝送可能とする技術である。
そして、本実施形態の画像処理装置100は、素材の属性に応じたSBM処理を行うように構成されている。
即ち、本実施形態においては、入力されたビデオ信号に1次元SBM処理をそのまま適応するだけではなく、オリジナルソースの情報と最終出力までの情報を基にSBM処理を適応的に制御する。
たとえば、SBM処理をOFFにする、あるいはSBM処理を行うが素材に応じて後で説明するハイパスフィルタ(HPF)の係数を切り替えてSBM処理を行う等の制御を行う。
図1の画像処理装置100は、AVデコーダ110、画質調整部120、I/Pブロック130、特徴解析ブロック140、SBM処理部150、素材の属性情報格納部160、および制御部としてのCPU170を有する。
本実施形態においては、AVデコーダ110、画質調整部120、I/Pブロック130、特徴解析ブロック140により処理系が形成される。
AVデコーダ110は、入力された映像および音声の圧縮データを所定の圧縮符号化方式で復号(圧縮データの伸張)する。
換言すれば、AVデコーダ110は、オリジナルソースをビデオ信号に変換する。
画質調整部120は、AVデコーダ110でデコードされたビデオ信号の画質を調整する機能を有する。
I(インターレース)/P(プログレッシブ)変換部130は、いわゆるIP変換を行い特徴解析ブロック140、およびSBM処理部150に出力する。
特徴解析ブロック140は、ビデオ信号の特徴点情報を取得する。
特徴解析ブロック140は、画素単位で、たとえば平坦部、グレーンノイズ部、モスキートノイズ部、ディテール部を取得することができる。
また、特徴解析ブロック140は、対象画素に対しての情報である、黒の暗部、エッジ強度情報、平坦部情報、クロマレベル(Chroma Level)情報を取得する。
SBM処理部150は、CPU170の制御の下、SBM処理をOFFにする、あるいはSBM処理を行うが素材に応じて後で説明するハイパスフィルタ(HPF)の係数を切り替えてSBM処理を行う。
図2は、本実施形態に係るSBM処理部の要部である階調変換部の構成例を示すブロック図である。
階調変換部200は、たとえばノイズリダクション処理により8ビットの画像が14ビットの画像に拡張されたビデオ信号を、表示デバイスが処理可能で表示することができるビット数、たとえば8ビット、10ビット、12ビットに変換する階調変換機能を有する。
階調変換部200は、ディザ加算部210および1次元ΔΣ変調部220を有する。
ディザ加算部210は、対象画像を形成する画素値IN(x,y)にランダムノイズを加算することにより、対象画像にディザを施し、1次元ΔΣ変調部220に出力する。
1次元ΔΣ変調部220は、ディザ加算部210からのディザが施された対象画像に、1次元のΔΣ変調を施し、その結果得られた画素値OUT(x,y)により形成される階調変換部200の画像として出力する。
図3は、図2のディザ加算部210の構成例を示す図である。
ディザ加算部210は、図3に示すように、演算部211、ハイパスフィルタ(HPF:High Pass Filter)212、ランダムノイズ出力部213、および係数設定部214を有する。
演算部211は、対象画像の画素値IN(x,y)が、図4に示すように、ラスタスキャン順に供給される。
また、演算部211には、HPF212の出力が供給される。
演算部211は、対象画像の画素値IN(x,y)に、HPF212の出力を加算し、その結果得られる加算値を、ディザが施された画素値F(x,y)として1次元ΔΣ変調部220に供給する。
HPF212は、係数設定部214によって設定されるフィルタ係数に基づき、ランダムノイズ出力部213が出力するランダムノイズをフィルタリングし、そのフィルタリングの結果得られるランダムノイズの高域成分を演算部211に供給する。
ランダムノイズ出力部213は、たとえばガウス分布等に従うランダムノイズを発生し、HPF212に出力する。
係数設定部214は、基本的に、人の視覚の空間周波数特性、および表示デバイスの解像度に基づいてフィルタ係数HPF−CE1、HPF−CE2、HPF−CE3を決定し、HPF212に設定する。
本実施形態において、係数設定部214は、CPU170の制御指示に従ってフィルタ係数HPF−CE1、HPF−CE2、HPF−CE3のいずれかを選択する。
以上のように、ディザ加算部210では、係数設定部214が、CPU170の指示に従ってHPF212のフィルタ係数HPF−CE1、HPF−CE2、HPF−CE3のいずれかを選択する。
そして、HPF212が、係数設定部64によって設定されたフィルタ係数と、ランダムノイズ出力部213が出力するランダムノイズとの積和演算等を行うことによって、ランダムノイズ出力部213が出力するランダムノイズをフィルタリングする。
これにより、HPF212は、ランダムノイズの高域成分を演算部211に供給する。
演算部211は、対象画像の14ビットの画素値IN(x,y)と、HPF212からのランダムノイズの高域成分とを加算する。演算部211は、その結果得られる、たとえば対象画像と同一のビット数である14ビットの加算値、あるいはそれ以上のビット数の加算値を、ディザが施された画素値F(x,y)として、1次元ΔΣ変調部220に出力する。
CPU170は、全体の制御を行うとともに、入力されたビデオ信号に1次元SBM処理をそのまま適応するだけではなく、オリジナルソースの情報と最終出力までの情報を基にSBM処理を適応的に制御する。
CPU170は、たとえば、SBM処理をOFFにする、あるいはSBM処理を行うが素材に応じて後で説明するハイパスフィルタ(HPF)の係数を切り替えてSBM処理を行う等の制御を行う。
CPU170は、各種情報に応じてSBM処理部150のON/OFF制御を行う。
CPU170は、テレビジョン(TV)からの情報に応じてSBMのビット長を自動で切り替える制御を行う。
CPU170は、AVデコーダ110、画質調整部120、I/Pブロック130、特徴解析ブロック140からの情報に応じてSBM処理部150における階調変換部200のディザ加算部210のHPF212のフィルタ係数の切り替え制御を行う。
本実施形態において、SBM処理を適応的に制御する理由について述べる。
1次元SBM処理を入力されたビデオ信号にそのまま適応するとSBM処理方向に対して直交方向のノイズ成分が目立つことがある。
そのため、1次元SBM処理を行う場合は、直交方向のノイズが目立ちにくいように画像解析の結果を利用して、1次元SBM処理を行うように制御する。
また映像再生システムでは、オリジナルソースを特定の画サイズで出力するものがあり、そのようなシステムに誤差拡散手法を適応する場合に、映像システムの内部処理が施された信号に対して、誤差拡散手法を適応することになる。
この場合、本来の信号とは異なった信号に対して処理を行うため、ソースによっては適応する必要がないケースに誤差拡散手法を適応してしまうおそれがある。それにより、画面全体の表現能力がほとんど上がらず、ディザリングのデメリットであるS/Nの低下を招くおそれある。
そこで、映像信号再生システムによってはオリジナルソースを加工した状態で出力しなければならないため、オリジナルソースに適応された複数の処理結果から、SBM処理の設定を変更して、SBM処理の効果をより高めるような制御を行っている。
次に、図1の画像処理装置100のCPU170の制御の具体例について説明する。
[SBM ON/OFF の制御]
CPU170は、デジタルアウト(Digital Out)、アナログアウト(Analog Out)使用有無情報に応じて、SBM処理のON/OFF処理を切り替える。
もしくは、デジタル(Digital)、アナログ(Analog)の種別に応じてHPF212のフィルタ係数HPF−CE1、HPF−CE2、HPF−CE3のいずれかを選択する。
[Digital Out の際にTVからの情報を使用する]
CPU170は、デジタルアウト(Digital Out)、たとえばHDMI出力の時にHDMIのモニタ情報、たとえば図5に示すHDMI Spec1.3で得られる情報からSBMのビット長を自動で切り替える。
たとえば、14ビットを12ビットあるいは10ビットあるいは8ビットとなるように制御する。
[各ブロックの情報に応じたHPFのフィルタ係数の切り替え]
CPU170は、AVデコーダ110、画質調整部120、I/Pブロック130、特徴解析ブロック140からの情報に応じてSBM処理部150における階調変換部200のディザ加算部210のHPF212のフィルタ係数の切り替え制御を行う。
CPU170は、SBM処理のON/OFF制御も行う。
図6は、本実施形態における各ブロックの情報に応じたHPFのフィルタ係数の切り替え処理を説明するためのフローチャートである。
(ステップST1)
ステップST1において、オリジナルソースのコーデックタイプ(Codec Type)を確認する。
コーデックタイプとは、MPEG2、MPEG4−AVC、VC−1などである。
(ステップST2)
ステップST2において、入力サイズと出力サイズの組み合わせを確認する。
入力サイズとして以下のものを例示できる。
・入力
1920x1080/24p、1920x1080/60i、1440x1080/60i、1280x720/60p、720x480/60p、720x480/60i、etc
出力サイズとして以下のものを例示できる。
・出力
1920x1080/60p、1920x1080/24p、1920x1080/60i、1280x720/60p、720x480/60p、720x480/60i
(ステップST3)
ステップST3において、画質調整機能を確認する。
たとえばノイズリダクション(NR)のON/OFF等の確認を行う。
(ステップST4)
ステップST4において、画像出力までにI/P変換をしているのかを確認する。
たとえば60iから60pに変換をしているのかを確認する。
(ステップST5)
ステップST5において、特徴解析ブロック140の特徴情報を確認する。
対象画素に対しての情報は、たとえば黒の暗部、エッジ(Edge)強度情報、平坦部情報、クロマレベル(Chroma Level)情報である。
(ステップST6)
ステップST6において、各ブロックから得られるスコアからの情報を元にSBM処理部150のOFF、あるいはHPF212のフィルタ係数HPF−CE1、HPF−CE2、HPF−CE3の変更制御を行う。
図7は、ソースビデオ情報の一例を示す図である。
ソースビデオ情報としては、コーデックタイプ、オリジナルソース解像度、メイン出力解像度、外付けスケーラ、特殊シーン情報、HDMI出力情報等が含まれる。
以上、第1の実施形態として、本実施形態の特徴的な機能であるSMB処理機能に関する構成、機能について説明した。
以下、図1の画像処理装置が適用可能な記録再生装置に構成、機能を第2の実施形態として説明する。
<2.第2の実施形態>
図8は、本発明の実施形態に係る画像処理装置が適用される記録再生装置の構成例を示すブロック図である。
本実施形態に係る記録再生装置10は、外部から提供された映像コンテンツを、ハードディスクドライブ(HDD)、光ディスク等の記録媒体に記録し、かつ、当該記録媒体に記録された映像コンテンツを再生可能な装置として構成されている。
この記録再生装置10は、たとえば、光ディスクを記録媒体とする光ディスクレコーダと、ハードディスクを記録媒体とするHDDレコーダとの複合機として構成される。
映像コンテンツ(単に「コンテンツ」と称する場合もある)は、たとえば放送局から受信したテレビジョン放送の番組コンテンツや、外部入力されたビデオプログラム、セルDVD、BD(Blu−ray Disc(登録商標))等から読み出したビデオプログラムなどを含む。
なお、テレビジョン放送は、たとえば、地上波デジタル/アナログ放送、BS(Broadcasting Satellite)放送、CS(Communication Satellite)放送など、放送電波を介して番組コンテンツを放送するものを含む。
さらに、テレビジョン放送は、ケーブルテレビ放送、IPTV(Internet Protocol TV)又はVOD(Video On Demand)など、ネットワークを介して番組コンテンツを配信するものも含む。
[記録再生装置の概略]
次に、本実施形態にかかる記録再生装置10の特徴を概略的に説明する。
本実施形態に係る記録再生装置10は、映像コンテンツの録画時或いは再生時に、映像コンテンツの映像全体を解析して、コンテンツの特徴的な部分を表す特徴点情報を予め取得しておく。
記録再生装置10は、その映像コンテンツの次回再生時に、特徴点情報を再生映像の画質調整に適用することを特徴としている。
すなわち、本実施形態に係る記録再生装置10は、番組コンテンツの記録時等に、その番組の内容を解析して、その番組の映像の特徴を表す情報(特徴点情報)を記録しておく。
そして、記録再生装置10は、番組コンテンツを次回再生するときに、特徴点情報を用いて、その番組コンテンツの出力画質調整機能を動的に制御することにより、出力映像の画質を向上させることができる。
より具体的に説明すると、記録再生装置10は、テレビジョン放送番組や映画等の映像コンテンツの記録時に、映像コンテンツの映像全体を解析する。
そして、記録再生装置10は、たとえば、番組コンテンツのシーンチェンジ、フェード、クロスフェード、人物の登場シーン、テロップが大きいシーンなどを検出し、これらを特徴点情報として記録しておく。
そして、記録再生装置10は、映像コンテンツの再生時において出力画質調整機能を制御する際に、通常の画質調整処理の制御パラメータに、特徴点情報でフィードバックをかけて、映像の特徴に応じて出力画質調整を動的に制御する。
この際、ユーザは、解放された設定項目を切り替えることで、特徴点情報を画質調整にどの程度反映させるかを、選択することが可能となっている。
以下に、このような特徴を実現するための、本実施形態に係る記録再生装置10の構成について詳細に説明する。
[記録再生装置のハードウェア構成]
次に、図8に関連付けて、本実施形態に係る記録再生装置10のハードウェア構成について説明する。
図8は、本実施形態に係る記録再生装置10の構成を示すブロック図である。なお、図中の「A」は音声信号を、「V」は映像信号を示す。
図8に示すように、記録再生装置10は、アナログチューナー11と、A/D変換器12と、アナログ入力端子13と、DV(Digital Video)入力端子14と、DVデコーダ15と、デジタルチューナー16と、を有する。
記録再生装置10は、i.LINK端子17と、USB端子18と、通信部19と、AVエンコーダ20と、ストリームプロセッサ30と、AVデコーダ40と、スケーラ(scaler)42と、オーディオプロセッサ44と、を有する。
記録再生装置10は、HDD52と、光ディスクドライブ54と、特徴点抽出ブロック60と、出力画質調整ブロック70と、グラフィック処理部80と、ディスプレイ処理部82と、D/A変換器84と、を有する。
記録再生装置10は、ROM(Read Only Memory)92と、RAM(Random Access Memory)94と、ユーザインタフェース96と、CPU(Central Processing Unit)170と、を有する。
そして、図8の記録再生装置10において、AVデコーダ40、出力画質調整ブロック70、グラフィック処理部80、ディスプレイ処理部82、およびCPU170のビデオ処理系が図1の画像処理装置と同様の機能を有している。
ディスプレイ処理部82が、特徴解析ブロック140およびSBM処理部150に相当する機能ブロックを持つように形成することが可能である。
特徴解析ブロック140の機能は、ディスプレイ処理部82ではなく特徴点抽出ブロック60が持つように形成することも可能である。
SBM処理およびその制御については図1〜図6に関連付けて詳述したことから、その詳細な説明は省略する。
以下では、記録再生装置10の各部の構成、機能について説明する。
アナログチューナー11は、アナログ放送用のアンテナ1で受信した放送電波から、目的のチャンネルを選局し、そのチャンネルの電波の復調処理を行って、番組コンテンツの受信信号(映像および音声アナログ信号)を生成する。
さらに、アナログチューナー11は、この受信信号に対して、たとえば中間周波の増幅処理、色信号の分離、色差信号の生成、同期信号の抽出などといった所定の映像信号処理を行って、映像信号を出力する。
A/D変換器12は、上記アナログチューナー11やアナログ入力端子13等から入力された映像および音声のアナログ信号を所定のサンプリング周波数でデジタル信号に変換して、AVエンコーダ20に出力する。
アナログ入力端子13には、外部機器2から、映像および音声のアナログ信号が入力される。
また、DV入力端子14には、DV方式のデジタルビデオカメラ等の外部機器3から、映像および音声のDV信号が入力される。
DVデコーダ15は、このDV信号をデコードしてAVエンコーダ20に出力する。
デジタルチューナー16は、衛星放送または地上波デジタル放送用のアンテナ4で受信した放送電波から、目的のチャンネルを選局し、そのチャンネルの番組コンテンツの映像および音声デジタルデータ(ビットストリーム)をストリームプロセッサ30に出力する。
また、i.LINK端子17、USB端子18等の外部入力端子には、HDV(High Definition Video)方式のデジタルビデオカメラ等の外部機器5、6が接続される。
この外部機器5からIEEE1394方式で転送された映像および音声のHDV信号(ストリーム)が、i.LINK端子17を介してストリームプロセッサ30に入力される。
通信部19は、イーサネット(登録商標)7等のIPネットワークを介して、外部装置(図示せず)との間で各種データを送受信する。
たとえば、通信部19は、イーサネット(登録商標)7等を介して配信されるIPTVの番組コンテンツの映像および音声信号を受信して、ストリームプロセッサ30に出力する。
AVエンコーダ20は、映像および音声信号をエンコード(圧縮符号化)するエンコード部の一例として構成されたハードウェアである。
このAVエンコーダ20は、上述のA/D変換器12、DVデコーダ15、後述のスケーラ42、オーディオプロセッサ44等から入力された映像および音声デジタル信号を、所定の圧縮符号化形式で圧縮符号化する。
このAVエンコーダ20は、HD(High Definition)映像およびSD(Standard Definition)映像に対応可能な高性能のエンコーダであり、SD解像度の映像信号のみならず、HD解像度の映像信号もエンコード可能である。
また、このAVエンコーダ20は、ステレオ音声およびマルチチャンネル音声に対応可能なエンコーダであり、2チャンネルの音声信号のみならず、マルチチャンネルの音声信号もエンコード可能である。
AVエンコーダ20は、記録対象のコンテンツの映像信号又は音声信号を、CPU170により決定された記録モードに対応するビットレートでエンコードする。
さらに、AVエンコーダ20は、このようにエンコードした映像/音声信号の圧縮データ(ビットストリーム)を、ストリームプロセッサ30に出力する。
ストリームプロセッサ30は、記録媒体に対するデータの記録時又は再生時に、記録対象又は再生対象のデータ(ストリーム)に対して所定のデータ処理を行う。
たとえば、データ記録時には、ストリームプロセッサ30は、AVエンコーダ20でエンコードされた圧縮データを多重化(Multiplex)および暗号化して、バッファ制御しつつ、記録部50の記録媒体に記録する。
記録部50は、HDD52や光ディスクドライブ54を含む。
また、データ再生時には、ストリームプロセッサ30は、記録部50の記録媒体から読み出された圧縮データを、暗号解読および分離化(DeMultiplex)してAVデコーダ40に出力する。
AVデコーダ40は、圧縮された映像および音声信号をデコード(復号)するデコード部の一例として構成されたハードウェアである。
このAVデコーダ40は、ストリームプロセッサ30から入力された映像および音声の圧縮データを所定の圧縮符号化方式で復号(圧縮データの伸張)する。
上記のようなAVエンコーダ20およびAVデコーダ40で用いる圧縮符号化方式(コーデックタイプ)としては、映像については、たとえば、MPEG2、H.264 AVC(Advanced Video Coding)、VC1等を使用できる。
また、音声については、たとえば、Dolby AC3、MPEG2 AAC(Advanced Audio Coding)、LPCM(Linear Pulse Code Modulation)等を使用できる。
また、上記のように、記録再生装置10には、外部から多様な形式の映像/音声信号が入力される。この映像信号の形式(画サイズ)としては、映像の品質に応じて、たとえば、「480i」、「480p」、「720p」、「1080i」、「1080p」等がある。
たとえば、「1080i」は、垂直方向の有効走査線が1080本(総走査線が1125本)であり、飛び越し走査(インターレーススキャン)方式で、フレームレートが「30フレーム/秒」で送信される映像信号を表す。
「1080i」における解像度は「1920×1080」若しくは「1440×1080」ピクセルである。
また、「720p」は、垂直方向の有効走査線が720本(総走査線が750本)であり、順次走査(プログレッシブスキャン)方式で、フレームレートが「60フレーム/秒」で送信される映像信号を表す。
「720p」における解像度は「1280×720」若しくは「960×1080」ピクセルである。
これらの映像信号の形式のうち、「480i」および「480p」等の映像信号は、走査線本数が少なく低解像度のSD映像のカテゴリ(以下「SDカテゴリ」という。)に分類される。
一方、「720p」、「1080i」および「1080p」等の映像信号は、走査線本数が多く高解像度のHD映像のカテゴリ(以下「HDカテゴリ」という。)に分類される。
また、音声信号の形式(チャンネル数)としては、たとえば、「1CH」、「2CH」、「5.1CH」、「6.1CH」、「7.1CH」、「4CH」、「5CH」、「6CH」等がある。
たとえば、「5.1CH」は、視聴者の正面、右前方、左前方、右後方、左後方に配されるスピーカと、低音出力用サブウーファースピーカ(LFE:Low Frequency Effect)との6スピーカから出力されるマルチチャンネルの音声信号を表す。
これらの音声信号形式のうち、「1CH(モノラル)」および「2CH(ステレオ)」等の音声信号は、チャンネル数が比較的少ない低音質のステレオ音声のカテゴリ(以下「ステレオカテゴリ」という。)に分類される。
一方、「5.1CH」、「6.1CH」、「7.1CH」、「4CH」、「5CH」および「6CH」等の音声信号は、チャンネル数が比較的多く高音質のマルチチャンネル音声のカテゴリ(以下「マルチチャンネルカテゴリ」という。)に分類される。
また、記録再生装置10は、上記のように入力された各種の映像/音声信号の形式を、記録媒体に対応した所定の記録形式に変換するための形式変換部を有している。
この形式変換部は、スケーラ42(映像形式変換部)とオーディオプロセッサ44(音声形式変換部)とを含む。
スケーラ42は、CPU170からの指示に基づいて、AVデコーダ40から入力された映像信号の形式を所定の記録形式に変換(即ち、画サイズを調整)する。
たとえば、HDカテゴリに属する「720p」、「1080p」等の形式の映像信号が入力された場合には、スケーラ42は、これらの映像信号を、記録媒体が対応可能な所定の記録形式「1080i」に変換する。
スケーラ42は、画サイズを変換した映像信号をAVエンコーダ20に出力する。
このようにスケーラ42は、一般的なスケーラのようにHD映像とSD映像との間での画サイズ変換機能のみならず、同一の映像形式カテゴリ内に属する多様な形式間での画サイズ変換機能をも有する。なお、画サイズ変換機能には、たとえば、HDカテゴリ内で「720p」から「1080i」に変換する機能を含む。
オーディオプロセッサ44は、CPU170からの指示に基づいて、AVデコーダ40から入力された音声信号の形式を所定の記録形式に変換(即ち、チャンネル数を変更)する。
たとえば、マルチチャンネルカテゴリに属する「7.1CH」、「4CH」、「5CH」等の形式の映像信号が入力された場合には、オーディオプロセッサ44は次のチャンネル数変換処理を行う。
即ち、オーディオプロセッサ44は、これらの音声信号を、記録再生装置10が対応可能なマルチチャンネルカテゴリの所定の記録形式「5.1CH」に変換する。
オーディオプロセッサ44は、チャンネル数を変換した音声信号をAVエンコーダ20に出力する。
このように、オーディオプロセッサ44は、異なる音声形式カテゴリ間でのチャンネル数変換機能のみならず、同一の音声形式カテゴリ内に属する多様な形式間でのチャンネル数変換機能をも有する。なお、このチャンネル数変換機能には、たとえば、マルチチャンネルカテゴリ内で「5CH」から「5.1CH」に変換する機能を含む。
また、記録再生装置10は、コンテンツの映像および音声データ等を記録媒体に記録する記録部50を有している。
本実施形態に係る記録再生装置10の記録部50は、たとえば、ハードディスクドライブ(HDD)52と、光ディスクドライブ54とを含む。
HDD52は、記録媒体であるハードディスクに対して、各種の情報を書き込み/読み出しする。
たとえば、HDD52は、ストリームプロセッサ30から入力された映像/音声信号のストリームを、ハードディスクに記録する。
また、HDD52は、ハードディスクに記録されているデータを読み出して、ストリームプロセッサ30に出力する。
同様に、光ディスクドライブ54も、記録媒体である光ディスクに対して、各種の情報を書き込み/読み出しする。
たとえば、映像コンテンツが記録された市販のリムーバブル記録媒体(セルDVD、BD等)を光ディスクドライブ54にロードすることで、当該リムーバブル記録媒体から映像コンテンツを読み出して再生できる。
このように、本実施形態にかかる記録再生装置10は、2つの記録部50、即ち、HDD52と光ディスクドライブ54とを有している。
これにより、HDD52に記録されたコンテンツを、光ディスクドライブ54に記録したり、その逆を行ったりできる。
なお、記録媒体としては、たとえば、ハードディスク等の磁気ディスク、または、次世代DVD(Blu−Rayディスク等)、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等の任意の記録媒体を使用可能である。
若しくは、記録媒体として、光磁気ディスク等の光ディスク、または、フラッシュメモリ等の各種の半導体メモリなど、任意の記録媒体を使用できる。
また、記録媒体は、記録再生装置10内に固定される記録媒体であってもよいし、記録再生装置10に着脱可能なリムーバブル記録媒体であってもよい。
特徴点抽出ブロック60は、たとえば、映像信号を解析してコンテンツの映像の特徴点に関する情報を抽出する機能を有するハードウェアで構成される。
特徴点抽出ブロック60は、外部から入力されたコンテンツを記録部50の記録媒体に記録するとき、或いは、記録媒体に記録されたコンテンツ再生するときに、CPU170による指示に応じて、コンテンツの映像信号を解析する。そして特徴点抽出ブロック60は、この映像信号から、コンテンツの映像の特徴点を表す情報を抽出して、CPU170に出力する。
出力画質調整ブロック70は、たとえば、出力画質の調整機能を有するハードウェアで構成される。出力画質調整ブロック70は、上記記録部50の記録媒体に記録されたコンテンツを再生するときに、CPU170による指示に応じて、再生対象のコンテンツの出力画質を調整する。
このとき、CPU170は、再生対象のコンテンツに関する特徴点情報に基づいて、出力画質調整ブロック70の動作をコンテンツごとに動的に制御する。
グラフィック処理部80は、データ再生時に、記録再生装置10の動作設定や動作状況を示す表示データや、字幕などを生成し、これらの表示データや字幕を、出力画像調整ブロックから出力された再生映像に重畳(オーバレイ)する。
ディスプレイ処理部82は、グラフィック処理部80で生成された合成映像に対して、出力形式に応じて画サイズなどを整形する処理を施す。
ディスプレイ処理部82は、上述したSBM処理機能を有する。
ディスプレイ処理部82は、CPU170の制御の下、素材の属性に応じたSBM処理を行うように構成されている。
即ち、ディスプレイ処理部82は、CPU170により、入力されたビデオ信号に1次元SBM処理をそのまま適応するだけではなく、オリジナルソースの情報と最終出力までの情報を基にSBM処理が適応的に制御される。
たとえば、ディスプレイ処理部82は、SBM処理がOFFにされる、あるいはSBM処理を行うが素材に応じてハイパスフィルタ(HPF)の係数が切り替えられてSBM処理を行うように制御される。
さらに、D/A変換器84は、ディスプレイ処理部82から入力された映像のデジタル信号、AVデコーダ40から入力された音声のデジタル信号を、アナログ信号に変換して、モニタ8またはスピーカ9に出力する。
CPU170は、演算処理装置および制御装置として機能し、記録再生装置10内の各装置を制御する。
CPU170は、ROM92に記憶されているプログラム、或いは、記録部50からRAM94にロードされたプログラムに従って、RAM94を使用しながら、各種の処理を実行する。
ROM92は、CPU170が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するとともに、CPU170から記録部50へのアクセスを軽減するためのバッファとしても機能する。
RAM94は、CPU170の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。
また、CPU170は、属性情報取得部、解析部、制御ルーチン作成部、画質調整制御部などしても機能する。
ユーザインタフェース96は、ユーザが記録再生装置10に対して各種の指示を入力するための入力部として機能する。
ユーザインタフェース96は、たとえばボタン、スイッチ、レバー等の操作キーや、タッチパネル、リモートコントローラなどの操作手段と、この操作手段に対する入力操作に応じて入力信号を生成してCPU170に出力する入力制御回路などから構成される。
記録再生装置10のユーザは、このユーザインタフェース96を操作することにより、記録再生装置10に対して各種のデータを入力したり、処理動作を指示したりすることができる。
CPU170は、ユーザインタフェース96に対するユーザ入力を受け付けると、このユーザ入力に基づいて、コンテンツの記録処理や再生処理を制御したり、放送番組の予約録画の設定を行ったりする。
次に、図8に示す構成の記録再生装置10の記録動作について説明する。
この記録動作は、たとえば、録画予約された番組コンテンツを録画する場合や、ユーザ指示に応じて番組コンテンツをダイレクト録画する場合などに実行される。
また、この記録動作は、外部入力されたコンテンツを記録する場合、HDD52と光ディスクドライブ54との間でコンテンツをダビングする場合などに実行される。
まず、外部から入力されたアナログ信号をエンコードして記録媒体に記録する場合の手順を説明する。
たとえば、アナログテレビジョン放送をアンテナ1で受信した場合、アナログチューナー11から出力されたアナログ映像信号およびアナログ音声信号は、A/D変換器12でデジタル化される。
次いで、デジタル映像信号および音声信号は、AVエンコーダ20でエンコード処理されて、ビットストリームに変換される。
さらに、デジタル映像信号および音声信号は、ストリームプロセッサ30で多重化および暗号化されて、バッファ制御されながら、HDD52または光ディスクドライブ54の記録媒体に記録される。
なお、ここでは、入力信号としてアナログチューナー11から出力されたアナログ信号を記録する例を挙げて説明したが、その他にも記録する例を挙げることができる。
たとえば、(1)入力信号が外部機器2からアナログ入力端子13を介して入力された外部アナログ入力信号を記録する場合である。(2)DV方式のデジタルビデオカメラ等の外部機器3からDV入力端子14を介して入力されたDV信号を、DVデコーダ15でデコードして取り込む場合である。これらの場合なども、同様の手順となる。
次に、外部から入力されたデジタル信号(ビットストリーム)を、デコードした後に、記録媒体が対応するデジタル記録フォーマットに合わせて再エンコードして記録する場合の手順を説明する。
たとえばデジタルテレビジョン放送をアンテナ4で受信した場合、デジタルチューナー16から出力されたビットストリームは、ストリームプロセッサ30によりスクランブル解除された後に映像信号と音声信号とに分離化されて、AVデコーダ40に入力される。
次いで、AVデコーダ40にて、デジタル映像信号およびデジタル音声信号はデコードされる。
さらに、デコードされたデジタル映像信号は、必要に応じて、スケーラ42で所定の画サイズにリサイズされて、AVエンコーダ20に入力される。
一方、デコードされたデジタル音声信号は、必要に応じて、オーディオプロセッサ44で所定のチャンネル数に変換されて、AVエンコーダ20に入力される。
その後、この形式変換後のデジタル映像/音声信号は、上述したアナログ信号の場合と同様に、AVエンコーダ20でエンコード処理(再エンコード処理)される。
次いで、形式変換後のデジタル映像/音声信号は、ストリームプロセッサ30で多重化および暗号化されて、バッファ制御されつつ、HDD52又は光ディスクドライブ54の記録媒体に記録される。
このように、記録対象の入力信号が、圧縮符号化されたデジタル信号(ストリーム)である場合には、必要に応じて、再エンコード処理を行う。
即ち、圧縮符号化されたデジタル信号をAVデコーダ40でストリームデータに一旦デコードして、スケーラ42やオーディオプロセッサ44で形式変換した後に、AVエンコーダ20で、記録媒体が対応可能な所定の記録形式に再エンコードして記録する。
なお、入力されたデジタル信号の形式が元々、記録媒体が対応可能な所定の記録形式である場合には、上記再エンコード処理は不要である。
なお、ここでは、デジタルチューナー16から出力されたデジタル放送の映像/音声信号を記録する例を挙げて説明したが、その他にも記録する例を挙げることができる。
たとえば、(1)入力信号が、HDVビデオカメラ等の外部機器5からi.LINK端子17を介して入力されたストリーム(HDV信号)を記録する場合である。
(2)イーサネット(登録商標)7および通信部19を介して受信したIPTVの入力ストリームを記録する場合である。
(3)外部からHDD52等にダイレクト記録されたストリームを読み出した場合である。ここでダイレクト記録とは、たとえばUSB端子18を介して接続された外部機器6からの入力ストリームや、受信したデジタル放送のHD映像ストリームをHDD52の記録媒体にダイレクト記録(そのまま記録)した場合である。
(4)光ディスクドライブ54の光ディスクから読み出されたストリームをHDD52に記録する場合である。これらの場合なども、同様の手順となる。
さらに、本実施形態にかかる記録再生装置10では、上記のように外部から提供された各種のコンテンツを記録部50に記録するときには、当該記録対象のコンテンツについて特徴点情報の抽出処理、制御ルーチンの作成処理が行われる。
詳細には、コンテンツの記録時には、ストリームプロセッサ30から特徴点抽出ブロック60に、記録対象のコンテンツの映像信号が入力される。そして、特徴点抽出ブロック60とCPU170により、映像信号を解析することで、記録対象のコンテンツの映像全体の特徴を表す特徴点情報が抽出される。
さらに、この特徴点情報に基づいて、次回再生時の画質調整時に出力画質調整ブロック70を制御するための制御ルーチンが生成され、この制御ルーチンを記録部50のHDD52等に格納される。
このように、本実施形態に係る記録再生装置10では、記録部50に対するコンテンツの記録時に、コンテンツの映像の特徴点情報に応じた制御ルーチンを、コンテンツごとに作成して記録しておく。
次に、図8に示す構成の記録再生装置10の再生動作について説明する。
この再生動作は、過去に録画されたコンテンツを再生する場合や、現在録画中のコンテンツを先頭から再生する追いかけ再生を行う場合などに実行される
まず、記録部50のHDD52または光ディスクドライブ54によって、記録媒体に記録されている再生対象のコンテンツのデータ(映像、音声、字幕等のデータ)が読み出される。
読み出されたデータストリームは、ストリームプロセッサ30により、暗号解除されて、映像ストリームと音声ストリームとに分離化される。
次いで、この映像ストリームと音声ストリーム(圧縮データ)はそれぞれ、AVデコーダ40にてデコードされた後に、デコードされた映像ストリーム(再生映像信号)は、出力画質調整ブロック70に入力されて、画質調整処理される。
このとき、CPU170は、上記特徴点情報に基づいてコンテンツごとに予め作成しておいた制御ルーチンに従って、出力画質調整ブロックを制御する。
これにより、再生対象のコンテンツの映像の適切な箇所に適切な画質調整が施される。
その後、画質調整された映像ストリームは、グラフィック処理部80により、コンテンツの映像にOSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)や字幕などが付加される。
さらに、この映像ストリームは、ディスプレイ処理部82で出力形式に応じて画サイズなどが整形されて、デジタル出力され、あるいはD/A変換器84に入力される。
また、ディスプレイ処理部82は、CPU170により、入力されたビデオ信号に1次元SBM処理をそのまま適応するだけではなく、オリジナルソースの情報と最終出力までの情報を基にSBM処理が適応的に制御される。
たとえば、ディスプレイ処理部82は、SBM処理がOFFにされる、あるいはSBM処理を行うが素材に応じてハイパスフィルタ(HPF)の係数が切り替えられてSBM処理を行うように制御される。
一方、AVデコーダ40から出力された音声ストリームは、必要に応じて所定の音声処理を施された後に、D/A変換器84に入力される。
この結果、D/A変換器84にて映像ストリーム音声ストリームのデジタル信号がそれぞれ、アナログ信号に変換されて、モニタ8やスピーカ9等の外部機器に出力される。
この結果、モニタ8は、再生されたコンテンツの映像を表示し、スピーカ9は、再生されたコンテンツの音声を出力する。
また、本実施形態に係る記録再生装置10では、以上のようなコンテンツの再生時にも、この再生対象のコンテンツについて特徴点情報の抽出および解析処理を実行することができる。
たとえば、セルDVD、BDなどのリムーバブル記録媒体により、記録再生装置10にコンテンツが提供された場合などには、当該リムーバブル記録媒体に記録されたコンテンツについては、特徴点情報の抽出処理等を行っていない。
そこで、かかる場合には、コンテンツの再生時(たとえば初回再生時)に、特徴点情報の抽出処理等を実行し、コンテンツの画質調整に適した制御ルーチンを作成しておく。
詳細には、コンテンツの再生時に、記録部50から読み出された再生対象のコンテンツの映像信号を、ストリームプロセッサ30から特徴点抽出ブロック60に入力する。
そして、上記記録時と同様にして、映像信号の解析結果に基づいて、再生対象のコンテンツの特徴点情報を抽出し、この特徴点情報等に基づき制御ルーチンを作成して、記録部50に記録しておく。
これにより、コンテンツの次回再生時には、制御ルーチンに基づいて、再生対象のコンテンツの画質を好適に調整できる。
以上説明したように、本実施形態の画像処理装置100は、素材の属性に応じたSBM処理を行うように構成されている。
即ち、本実施形態においては、入力されたビデオ信号に1次元SBM処理をそのまま適応するだけではなく、オリジナルソースの情報と最終出力までの情報を基にSBM処理を適応的に制御する。
たとえば、SBM処理をOFFにする、あるいはSBM処理を行うが素材に応じてハイパスフィルタ(HPF)の係数を切り替えてSBM処理を行う等の制御を行う。
したがって、本実施形態によれば、必要のない場合に誤差拡散法が適応されることを防止することができ、素材の属性に応じて適応的に階調変換機能を適用することが可能となる利点がある。
すなわち、SBM処理の効果を適応的に発現させることが可能となる。
なお、以上詳細に説明した方法は、上記手順に応じたプログラムとして形成し、CPU等のコンピュータで実行するように構成することも可能である。
また、このようなプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体、この記録媒体をセットしたコンピュータによりアクセスし上記プログラムを実行するように構成可能である。
本発明の実施形態に係る1次元SBM処理機能を有するビデオ系画像処理装置の基本構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係るSBM処理部の要部である階調変換部の構成例を示すブロック図である。 図2のディザ加算部の構成例を示す図である。 階調変換処理の対象となる画素の順番を示す図である。 HDMI Spec1.3で得られる情報を示す図である。 本実施形態における各ブロックの情報に応じたHPFのフィルタ係数の切り替え処理を説明するためのフローチャートである。 ソースビデオ情報の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理装置が適用される記録再生装置の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
100・・・画像処理装置、110・・・AVデコーダ、120・・・画質調整部、130・・・I/Pブロック、140・・・特徴解析ブロック、150・・・SBM処理部、160・・・素材の属性情報格納部、170・・・CPU。

Claims (7)

  1. ビデオのオリジナルソースに対して各種処理を施す処理系と、
    ビット数を変換する階調変換機能であって、階調変換後の画像において階調変換前の階調を擬似的に表現する階調変換機能を有し、当該階調変換機能を変更可能な階調変換部と、
    少なくともオリジナルソース情報およびシステム全体の情報に応じて上記階調変換部のオン、オフ、並びに、上記階調変換機能の変更制御を行う制御部とを有し、
    上記処理系は、
    オリジナルソースをビデオ信号に変換するデコーダと、
    デコードされたビデオ信号の画質を調整する画質調整部と、
    上記画質調整部の出力をインターレース(I)からプログレッシブ(P)に変換し、上記階調変換部に供給するI/P部と、
    上記I/P部の出力からビデオ信号の特徴点情報を取得する特徴解析部と、を含み、
    上記制御部は、
    上記デコーダ、上記画質調整部、上記I/P部、および上記特徴解析部からの情報に応じて上記階調変換部のオン、オフ、並びに、上記階調変換機能の変更制御を行う
    画像処理装置。
  2. 上記階調変換部は、
    対象画像を形成する画素値にランダムノイズを加算することにより、対象画像にディザを施すディザ加算部と、
    上記ディザ加算部からのディザが施された対象画像に1次元のΔΣ変調を施し、当該結果得られた画素値により形成される画像を出力する1次元ΔΣ変調部と、を含む
    請求項1記載の画像処理装置。
  3. 上記ディザ加算部は、
    設定されるフィルタ係数に応じて発生されるランダムノイズをフィルタリングするフィルタと、
    対象画素の画素値に上記フィルタの出力を加算し、当該加算値をディザが施された画素値として上記1次元ΔΣ変調部に供給する演算部と、を含み、
    上記制御部は、
    上記デコーダ、上記画質調整部、上記I/P部、および上記特徴解析部からの情報に応じて上記フィルタのフィルタ係数を変更する
    請求項2記載の画像処理装置。
  4. 上記制御部は、
    上記処理系の上記デコーダ、上記画質調整部、上記I/P部、および上記特徴解析部からの各種情報に応じて上記階調変換部における階調変換機能におけるフィルタ係数の切り替え制御、または上記階調変換部のオン、オフ制御を行う
    請求項3記載の画像処理装置。
  5. 上記制御部は、
    HDMI出力時のHDMIのモニタ情報で得られる情報から上記階調変換部のビット長を自動で切り替える制御を行う
    請求項1からのいずれか一に記載の画像処理装置。
  6. ビデオのオリジナルソースに対して各種処理を施すオリジナルソース処理ステップと、
    少なくともオリジナルソース情報およびシステム全体の情報に応じて階調変換部のオン、オフ、並びに、当該階調変換部の階調変換機能の変更制御を行う制御ステップと、
    上記階調変換部がオフに制御されると上記階調変換機能を発現させない非階調変換ステップと、
    上記階調変換部がオンに制御された場合、上記各種処理された画像信号に対して、ビット数を変換する階調変換機能であって、階調変換後の画像において階調変換前の階調を擬似的に表現する階調変換を行う階調変換ステップとを有し、
    上記オリジナルソース処理ステップは、
    オリジナルソースをビデオ信号に変換するデコードステップと、
    デコードされたビデオ信号の画質を調整する画質調整ステップと、
    上記画質調整ステップの出力をインターレース(I)からプログレッシブ(P)に変換し、上記階調変換部に供給するI/Pステップと、
    上記I/Pステップの出力からビデオ信号の特徴点情報を取得する特徴解析ステップと、を含み、
    上記制御ステップは、
    上記デコードステップ、上記画質調整ステップ、上記I/Pステップ、および上記特徴解析ステップによる情報に応じて上記階調変換機能のオン、オフ、並びに、上記階調変換機能の変更制御を行う
    画像処理方法。
  7. ビデオのオリジナルソースに対して各種処理を施すオリジナルソース処理と、
    少なくともオリジナルソース情報およびシステム全体の情報に応じて階調変換部のオン、オフ、並びに、当該階調変換部の階調変換機能の変更制御を行う制御処理と、
    上記階調変換部がオフに制御されると上記階調変換機能を発現させない非階調変換処理と、
    上記階調変換部がオンに制御された場合、上記各種処理された画像信号に対して、ビット数を変換する階調変換機能であって、階調変換後の画像において階調変換前の階調を擬似的に表現する階調変換を行う階調変換処理を有し、
    上記オリジナルソース処理は、
    オリジナルソースをビデオ信号に変換するデコード処理と、
    デコードされたビデオ信号の画質を調整する画質調整処理と、
    上記画質調整処理の出力をインターレース(I)からプログレッシブ(P)に変換し、上記階調変換部に供給するI/P処理と、
    上記I/P処理の出力からビデオ信号の特徴点情報を取得する特徴解析処理と、を含み、
    上記制御処理は、
    上記デコード処理、上記画質調整処理、上記I/P処理、および上記特徴解析処理による情報に応じて上記階調変換部のオン、オフ、並びに、上記階調変換機能の変更制御を行う
    画像処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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