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JP4719901B2 - 後輪操舵角制御装置 - Google Patents

後輪操舵角制御装置 Download PDF

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JP4719901B2
JP4719901B2 JP2001093468A JP2001093468A JP4719901B2 JP 4719901 B2 JP4719901 B2 JP 4719901B2 JP 2001093468 A JP2001093468 A JP 2001093468A JP 2001093468 A JP2001093468 A JP 2001093468A JP 4719901 B2 JP4719901 B2 JP 4719901B2
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    • B62D7/148Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering provided with safety devices

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、後輪操舵角を前輪操舵角に対して制御する後輪操舵角制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の後輪操舵角制御装置として、特開昭61−257368号公報に掲載の技術を挙げることができる。
【0003】
図13は上記公報に掲載された後輪操舵角制御装置の全体機能ブロック構成図である。
【0004】
図において、車速を検出する車速検出手段1と、前記検出車速に基づいて同車速が低いとき後輪を前輪に対して逆相に制御する舵角比を決定し、かつ、同検出車速が高いとき後輪を前輪に対して同相に制御する舵角比を決定する舵角比決定手段2と、前記決定舵角比に対応する制御信号を出力する出力手段3と、前記制御信号に応じて後輪転舵角を前記決定舵角比に設定する後輪操舵機構4と、車速を減少させる減速制御手段5を有する後輪操舵角制御装置を備えた車両において、後輪操舵機構4により設定された舵角比を検出する設定舵角比決定手段6と、前記設定角度比と前記検出設定舵角比との差が所定の許容範囲内にあるか否かを判別する判別手段7とを設け、前記差が前記許容範囲内にないとき減速制御手段5により車速を減速させるようにしたものである。
【0005】
このように構成することにより、後輪転舵機構4が後輪転舵角を舵角比決定手段2により決定された舵角比に設定し、この設定舵角比を設定舵角比決定手段6が検出し、判別手段7が前記設定角度比と前記検出設定舵角比との差が所定の許容範囲内にあるか否かを判別するので、後輪転舵機構4の故障により生じる舵角比設定状態の異常を検出できる。
【0006】
そして、この異常検知時、即ち、決定舵角比と検出設定舵角比との差が所定値よりも大きいとき、減速制御手段5が車速を減少させるように作用するので、走行車両の後輪操舵機構4に故障が発生した場合、同故障により操縦安定性が悪化して進行方向の不安定になった車両をそのまま走行させ続けることがなくなり、車両走行の安全性を向上させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような公報に掲載された後輪操舵角制御装置は、例えば、舵角比決定手段2が故障すると、故障した舵角比決定手段2の指示によって減速制御手段5は必要としない車速の減速を指示する可能性がある。逆に、舵角比決定手段2が故障すると、車速を減速しなくなる可能性もある。即ち、車速の制御が確実でなくなる。また、設定舵角比決定手段6が故障しても、前者と同様の結果となる。
【0008】
そして、上記公報に掲載された後輪操舵角制御装置は、後輪操舵機構4に中立復帰機能を持たないので、許容範囲外で故障すると、車速が減速された状態を維持することになる。また、故障したとき、車速制限が付されるので、他の制御との連繋がとれなくなる。
【0009】
一方、他の公知文献として、特開平3−153471号公報に掲載の技術もある。この技術においては、後輪操舵機構4が故障したときに自動復帰し、運転者に不意の車両挙動を発生する可能性がある。また、後輪操舵機構4が故障した場合に自動復帰して、それを警告するが、他の制御との連繋は前者と同様にとれない。なお、当出願人による特開平7−47963号公報に掲載の技術についても、この点については改良されていない。
【0010】
そして、特開平3−153471号公報に掲載の技術は、警告灯と中立位置付勢手段が一つの動力遮断手段信号で制御されており、イニシャル時には必ず2WSとなってしまう。
【0011】
そこで、本発明は、これらの点を解決すべく、後輪操舵角制御信号系統の異常に対して、走行車速を急激に変化させることなく通常の走行が可能な後輪操舵角制御装置の提供を課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の後輪操舵角制御装置は、検出車速に基づいて舵角比を決定する後輪舵角決定部と、前記後輪舵角決定部の決定舵角比に対応する制御信号を出力し、その制御信号に応じて後輪転舵角を設定する後輪操舵機構部と、前記後輪舵角決定部の入力及び演算処理、後輪操舵機構部に与える出力信号の異常を検出する監視部と、前記後輪操舵機構部の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にあるか否かを検出する中立位置検出部と、前記監視部が異常を検出したとき、前記後輪操舵機構部の出力状態が所定の許容範囲内にないことを報知し、前記後輪操舵機構部の出力状態が所定の許容範囲内にあるとき、前記報知を解除する報知決定部とを具備するものである。
【0013】
したがって、正常に動作しているとき、検出車速に基づいて舵角比を決定する所謂4WS制御を後輪舵角決定部と後輪操舵機構部によって行う。この一連の制御を監視部で、前記後輪舵角決定部の入力信号及びその処理、後輪操舵機構部に与える出力信号の異常を検出し、前記監視部が異常を検出した場合で、中立位置検出部の出力によって前記後輪操舵機構部の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にないとき、それを他の制御及び/または運転者に報知し、前記後輪操舵機構部の出力状態が所定の許容範囲内にあるとき、前記報知を解除するものである。
【0014】
この報知は、中立位置検出部の出力によって後輪操舵機構部の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にあるか否かを他の制御及び/または運転者に報知しているから、他の制御及び/または運転者は後輪舵角決定部及び後輪操舵機構部の異常を前提とする事態に対応することができるから、この後輪操舵角制御信号系統の異常によって、車両運動を急激に変化させることなく、安定した走行が可能となる。特に、中立位置検出部の出力を後輪操舵機構部の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内になるように自動制御した場合等、何れも、報知は解除されるので、通常の走行が可能となる。
【0015】
請求項2の後輪操舵角制御装置の前記後輪操舵機構部は、路面から後輪に伝えられた力で変化しない機構としたものであるから、前記後輪操舵機構部に対してエネルギーの供給が変化しても、運転者が意図しないにもかかわらず、後輪操舵機構部の出力状態が変化することがない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の後輪操舵角制御装置の各実施の形態について説明する。
【0019】
図1は本発明の実施の形態1の後輪操舵角制御装置の構成を示す全体概略説明図である。図2は本発明の実施の形態1の機構主要部の縦断面図、図3は図2に示す螺合部の拡大縦断面図、図4は図2の切断線A−AによるA−A線拡大断面図、図5は図4に示すモータの電気コイルの分布を示す図2の切断線B−BによるB−B線拡大断面図で、図6は3個のホールICを示す図2の切断線C−CによるC−C線拡大断面図である。そして、図7は本発明の実施の形態1の後輪操舵角制御装置の制御系を示す全体ブロック構成図である。
【0020】
図1において、前輪13,14は前輪操舵機構10によりステアリングホイール19の回動操作に応じて操舵される。前輪の操舵量は、前輪操舵機構10のラック(前輪の操舵駆動のための操作軸)の移動量を検出する第1前輪舵角センサ17とステアリングホイール19が取り付けられた操舵軸に設けられた第2前輪舵角センサ20により検出される。第1前輪舵角センサ17には、例えば、ポテンショメータ等のようなリニアセンサを用い、第2前輪舵角センサ20には、回転時にパルスを発生するロータリエンコーダ等のようなセンサを用いている。
【0021】
後輪15,16は、後輪操舵機構11により操舵される。後輪操舵機構11は、ブラシレスモータからなるモータ12の動力で動作する。モータ12の端部には、モータ12の回転角度を検出する磁極センサ18(図2)が設けられている。また、後輪15,16の実際の舵角を検出するための後輪舵角センサ21が後輪を操舵駆動する操作軸25に結合されている。後輪舵角センサ21の軸にはカムが配設され、そのカムによって開閉するスイッチによって後輪操舵機構11の中立位置を検出する中立位置検出センサ68が配設されている。この中立位置の検出は、カムの形状により中立を含む所定の許容範囲内に設定することができる。
【0022】
本実施の形態の車両には、他に、車両の速度を検出する2系統の第1車速センサ22、第2車速センサ23、車両のヨーレートを測定するヨーレートセンサ24を有している。
【0023】
モータ12は、電子制御ユニット(ECU)60からの信号により制御される。電子制御ユニット60は、第1前輪舵角センサ17、第2前輪舵角センサ20、後輪舵角センサ21、第1車速センサ22、第2車速センサ23、ヨーレートセンサ24の各センサ出力をインターフェース64を介して入力し、前輪の舵角及び車両の走行状態に対応した後輪の所要舵角を算出し、該所要舵角を実現するようにモータ12を駆動する。電子制御ユニット60は、図7に示すように、磁極センサ18、中立位置検出センサ68の各センサ出力をインターフェース66を介して入力し、後輪の所要舵角出力を算出し、かつ、後輪操舵機構11の位置が所定の許容範囲内にあるか否かの設定をする。また、中立位置検出センサ68の出力は、電子制御ユニット60を介さず、他の制御部に直接入力してもよい。
【0024】
また、インターフェース64には、後輪操舵角制御内容を選択する選択スイッチ71が接続されており、選択スイッチ71の信号が電子制御ユニット60に入力されている。そして、インターフェース66は電子制御ユニット60からの出力を、インジケータ67でその状態を出力する。
【0025】
後輪操舵機構11の主要な構造を図2に示す。車両の進行方向に対して直角に設けられている操作軸25の両端部には、ボールジョイント53を介して後輪のナックルアーム(図示せず)が接続されている。操作軸25の両端部はブーツ28により保護されている。
【0026】
操作軸25は、ブラシレスモータからなるモータ12の中空回転軸27を貫通している。操作軸25には略円筒状の雄ねじ部材26が固着されている。図3に示すように、中空回転軸27の大径に膨出した箇所の内周面には台形雌ねじ27fが刻まれており、雄ねじ部材26の大径に膨出した箇所の外周面には、台形雌ねじ27fに螺合する台形雄ねじ26mが刻まれており、これらの台形雌ねじ27f及び台形雄ねじ26mが内面及び外面とで螺合している。
【0027】
特に、台形雌ねじ27fと台形雄ねじ26mとの間の噛み合いは、逆効率を「0」とすることによって、路面からの力で噛み合いが変化しないようにしている。即ち、操作軸25の移動しようとする外力が加わっても、操作軸25に一体に固着されている円筒状の雄ねじ部材26が、その台形雄ねじ26mと台形雌ねじ27fの噛み合いが、その逆効率を「0」としているから、操作軸25に加わる外力によって中空回転軸27が回転することがない。
【0028】
また、操作軸25に一体に固着された雌ねじ部材26には、ロータリポテンショメータからなる後輪舵角センサ21の回転軸に一端が固着された半径方向に延びるアームの先端が係合している。操作軸25がその軸心が延びる方向(操舵駆動方向)に往復動すると、後輪舵角センサ21の回転軸が正逆回転し、後輪舵角センサ21の出力信号レベルが、操作軸25の位置(後輪舵角)に対応する。
【0029】
モータ12の中空回転軸27には、4極の円筒状の磁石42を配設している。磁石42の側周面を略円筒状の磁性体ヨーク43が取り囲んでおり、磁性体ヨーク43より磁石42に向けて磁極43a(図4)が突出しており、磁極43aに電気コイル44が巻かれている。
【0030】
図4及び図5に示すように、ヨーク43からは磁石42に向けて12本の磁極43aが突出しており、電気コイル44の各コイルは、3本の突起を一単位にした磁極グループのそれぞれに巻かれている。電気コイル44の巻き方を図5に示すように、6相に巻かれているが、半分の3相を1系統とした2系統となっている。電気コイル44a,44b,44cを1系統目、電気コイル44d,44e,44fを2系統目としている。電気コイル44a,44b,44c,44d,44e及び44fの一端は、それぞれ端子U1,V1,W1,U2,V2及びW2から出力される。電気コイル44a,44b,44cの他端は電気的に接続されている。また、電気コイル44d,44e,44fの他端も電気的に接続されている。このように、モータ12は3相4極2系統のブラシレスモータとなっているので、1系統が故障により動かなくても、他の系統によりモータを回転させることができる。また、2系統を同時に作動させれば、パワーを上げることができる。電気コイル44はそれぞれの系統ごとに、ターミナル及びワイヤーハーネスを介して、モータドライバ65に接続されている。
【0031】
なお、図2に示す磁極センサ18は、モータハウジングに固定されており、図6に示すように、3個のホールIC50が設けられている。3個のホールIC50は、それぞれ60度ずつずれて配置されている。3個のホールIC50の出力は、後述の電子制御ユニット60において、磁極信号HA,HB,HCとして使用される。
【0032】
モータ12の中空回転軸(モータ軸)27が回転すると、3個のホールIC50に対して磁石42が回転し、磁極センサ18の3本の出力である磁極信号HA,HB,HCがハイレベルとローレベル間で変化する。例えば、モータ12が反時計回りに回転するときには磁極センサ18の磁極信号HA,HB,HCが切り換わる。この磁極信号HA,HB,HCの切り換わりに同期して電気コイル44の各電気コイルの電流を切り換えれば、磁石42、即ち、ロータが回転する。
【0033】
なお、本実施の形態においては、モータ12を2系統の電気コイルを備えるものとして、制御上は仮想的にモータM1とM2に2分割し、モータドライバを2系統としている。これは、片方のモータやモータドライバに故障が生じた場合でも他方を駆動して中立復帰ができるようにするためである。モータM1系統が故障と判断されたとき、例えば、モータM1のモータドライバー内で異常電流が検出されたような場合には、当該回路を開とする。そして、モータM2を駆動して、後輪操舵系を中立復帰させることができる。また、モータM2系統が故障と判断されたとき、当該回路を開として、モータM1を駆動して後輪操舵系を中立復帰させることができる。これらの場合、片方のモータだけでの駆動になるので出力は下がるが、後輪操舵系にクラッチやリターンスプリングを備えなくても、中立復帰が実現する。
【0034】
勿論、本発明を実施する場合には、後輪操舵系にクラッチを配設し、中立復帰を行わせてもよいし、ハンドル(クランクハンドル図12参照)でモータ12の回転軸を回転し、それによつて、マニュアル操作で中立復帰を行わせてもよい。
【0035】
次に、図7を用いて、本実施の形態1の後輪操舵角制御装置の制御系について説明する。
【0036】
電子制御ユニット60は車載のバッテリー59に接続されている。バッテリー59は、ヒューズ及びイグニッションスイッチSWを介して定電圧レギュレータ58に接続され、そこから電子制御ユニット60の各部に定電圧電力が供給される。
【0037】
電子制御ユニット60は、主制御を行うマイクロプロセッサからなる舵角制御部62と、異常監視及び出力制御を行う電子回路からなる監視出力部63と、前述した第1前輪舵角センサ17、第2前輪舵角センサ20、第1車速センサ22、第2車速センサ23、ヨーレートセンサ24の出力はインターフェース64を介して、磁極センサ18及び中立位置検出センサ68の出力はインターフェース66を介して、舵角制御部62に入力されている。ここでは、第1前輪舵角センサ17の出力、第2前輪舵角センサ20の出力、第1車速センサ22の出力、第2車速センサ23の出力、ヨーレートセンサ24の出力、磁極センサ18の3本の出力HA,HB,HC、後輪舵角センサ21の出力を用いて、舵角制御部62は、後輪操舵角制御に必要な情報としている。
【0038】
後輪操舵角制御内容を選択する選択スイッチ71は、インターフェース64を介して、舵角制御部62に入力されている。選択スイッチ71の操作によって、異常時に、舵角制御部62は後輪操舵機構11を中立位置に設定するように後輪の所定舵角を変化させる。
【0039】
更に、他の制御部70は、他のエンジン制御等を行う制御系であり、送受信部69は、舵角制御部62と他の制御部70との送受信を行う。報知部72は他の制御部70を介して、視覚的及び/または聴覚的に警告、ダイアグを出力する。
【0040】
前述したように電子制御ユニット60は、3相2系統のブラシレスモータからなるモータ12を制御する。モータ12の各相の端子は電子制御ユニット60に接続されたモータドライバ65に接続されている。
【0041】
次に、本実施の形態の後輪操舵角制御装置について説明する。
【0042】
図8は本発明の実施の形態1の監視出力部、舵角制御部のプログラムのフローチャート、図9は本発明の実施の形態1の舵角制御部(他の制御部、例えば、エンジン制御装置)で車速制限を行うプログラムのフローチャート、図10は本発明の実施の形態1の運転者に対する報知を行うプログラムのフローチャートである。
【0043】
図8は本実施の形態の監視出力部、舵角制御部が実行するメインプログラムである。まず、ステップS01で信号系の電源が供給されていないときは、ステップS05で中立スイッチ信号の出力を許可する出力を出す。なお、ステップS05の中立スイッチ信号の出力は、中立位置検出センサ68の出力状態を他の制御部70に出力することを意味する。ステップS01で信号系の電源が供給されているとき、ステップS02で舵角制御部62の入力及び演算処理、後輪操舵機構11に与える出力信号を監視することによりシステムの異常を検出する。ステップS02でシステムの異常が検出されないとき、ステップS03で通常の制御を行う。
【0044】
即ち、舵角制御部62によって、モータドライバ65がモータ12に通電すると、モータ12の中空回転軸27が回転し、中空回転軸27と一体の台形雌ねじ27fが回転する。この回転により、台形雌ねじ27fに螺合した台形雄ねじ26mが中空回転軸27の延びる方向に移動する。台形雄ねじ26mが一体となった操作軸25が、中空回転軸27の延びる方向に移動する。操作軸25の両端をそれぞれ左右輪のそれぞれに、従来の連結態様と同様に連結することにより、操作軸25の前記移動により、左右輪が操舵される。
【0045】
ステップS02でシステムの異常が検出されると、ステップS04でモータドライバ65の出力を禁止し、ステップS05で中立スイッチ信号の出力を許可する出力を出す。
【0046】
次に、図9の本実施の形態の車速制限を行うプログラムについて説明する。この車速制限を行うプログラムは、他の制御部70でエンジンを制御し車速制限を実行する。本実施の形態では、他の制御部70のエンジン制御で車速制限を実行する場合として説明する。
【0047】
まず、ステップS11で送受信部69からの通信信号が異常であるか判断し、正常のとき、ステップS13で車速制限要求が、送受信部69を介して舵角制御部62から出力されているか判断し、車速制限要求がないときには、そのまま、このルーチンを脱する。車速制限要求があるときには、ステップS14で車速制限を行う。ステップS11で送受信部69からの通信信号が異常であると判断したとき、ステップS12で前述のステップS05で中立スイッチ信号の出力を許可して、中立位置検出センサ68の出力状態を他の制御部70に入力しているので、その信号を直接判断する。中立位置検出センサ68の出力状態が中立にあるときは、車速を制限する必要がないから、そのまま、このルーチンを脱する。中立位置検出センサ68の出力状態が中立にないときは、車速を制限する必要があるから、ステップS14で車速制限を行う。
【0048】
図10は運転者への警告のフローチャートで、本実施の形態では、他の制御部70で視覚的及び/または聴覚的に報知する場合として説明する。
【0049】
車速制限が設定されているとき、ステップS21で中立位置検出センサ68の状態を見て、中立位置検出センサ68の出力状態が中立にあるときは、そのまま、このルーチンを脱する。中立位置検出センサ68の出力状態が中立にないときは、ステップS22で運転者に車速を制限する必要がある状態で異常が発生しているので、報知部72で異常を視覚的及び/または聴覚的に報知する。即ち、表示、ブザー音等で報知する。
【0050】
したがって、運転者は報知部72で異常が報知されたとき、マニュアルで中立舵角への戻しを行うことができる。即ち、回転付勢系の異常の場合に、視覚的及び/または聴覚的に報知が解除されるようにマニュアルで転舵することで、後輪が転舵のままとなるという事態を回避することができる。特に、マニュアル操作で中立舵角への戻しを行うと、ステップS12、ステップS22でそれが検出され、自動的に速度制限が解除される。
【0051】
また、モータ12の中空回転軸27を操作軸25が貫通しているので、操作軸25と直交する方向のサイズ(幅)は極く小さくし、それによって出力トルクが少くなる分を、モータ12を操作軸25の延びる方向に長いものとすることにより補うことができ、操舵装置は操作軸25を中心にした小径のものとすることができる。台形雌ねじ27fと台形雄ねじ26mとからなる台形ねじ結合では、台形雌ねじ27fと台形雄ねじ26mとの相対的な回転により、両者が相対的にそれらの軸心の延びる方向に移動し、上述のように操舵が行なわれるが、台形雌ねじ27fと台形雄ねじ26mと間に該方向に相対的な力が加わっても、これによっては両者のいずれも回転せず、台形雌ねじ27fと台形雄ねじ26mとの一方が軸心の延びる方向に関しては固定されていると、台形雌ねじ27fと台形雄ねじ26mとの両者共に該方向には移動しない。
【0052】
したがって、車輪から操作軸25に、該操作軸25が直線移動可能な方向に力が加わっても、これによってモータ12の負荷が増大することはない。故に、操舵のための所要トルクは低くてもよく、しかも、モータ12の非通電時においても車輪から操作軸25に加わる力による操作軸25の移動は、台形雌ねじ27fと台形雄ねじ26mからなる台形ねじ結合により阻止される。
【0053】
図7の舵角制御部62及び監視出力部63を、図12に示すように舵角制御部62及びリレー75に置き換えることができる。
【0054】
図12は本発明の実施の形態2の後輪操舵角制御装置の制御系を示す全体ブロック構成図である。
【0055】
例えば、電源の供給不備、マイクロプロセッサの異常等が発生して後輪を中立状態に戻せない場合、電子制御ユニット60のリレー75がオンし、後輪操舵機構11に取り付けた中立位置検出センサ68の信号をエンジン制御等の他の制御部70に直接接続する。また、中立位置検出センサ68は、後輸の転舵量が所定の許容範囲内で、小さいときに接点が開き、大きいときは閉じてGNDに接続される。
【0056】
図7の実施の形態と図12の実施の形態の何れであっても、中立位置検出センサ68の状態を監視出力部63またはリレー75を介さず直接出力することもできる。また、この図12の実施の形態は舵角制御部62と監視出力部63を分離することに格別意味のないことを示すものである。
【0057】
具体的には、正常時は舵角制御部62により、リレー75はオフされている。このリレー75は電源が供給されないときに、その接点がオンする。また、舵角制御部62は自己診断機能を有している。エンジン制御等の他の制御部70は、中立位置検出センサ68の信号がGNDレベルの場合、車速制御を制限する。但し、電子制御ユニット60との通信が正常に行われている場合、車速制限は行わない。手動復帰部により、後輪操舵機構11が中立に戻された場合、中立位置検出センサ68の信号はキャンセルされ、車速制限は解除される。後輸が中立へ戻る故障の報知と、手動複帰部によって戻す報知とを別にすることで、手動復帰で中立に戻ったことを運転者に知らせることができる。
【0058】
なお、舵角が大きい場合は、車速制限だけでなく、スタビリティ制御との連繋等の必要な処置をとることで、後輸が大きく転舵されたままでも安全な状態を確保しつつ走行性能の制限を最小にできる。また、後輸の転舵量が少ない時は、運転者にそれを報知することができる。
【0059】
図11に示すように、本発明の実施の形態の後輪操舵角制御装置は、第1車速センサ22、第2車速センサ23等の検出車速に基づいて舵角比を決定する舵角制御部62からなる後輪舵角決定部81と、後輪舵角決定部81の決定舵角比に対応する制御信号を出力し、その制御信号に応じて後輪転舵角を設定する後輪操舵機構11からなる後輪操舵機構部82と、後輪舵角決定部81の入力及び演算処理、後輪操舵機構11からなる後輪操舵機構部82に与える出力信号の異常を検出するステップS01乃至ステップS05のルーチンからなる監視部83と、後輪操舵機構11からなる後輪操舵機構部82の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にないときを検出する中立位置検出センサ68からなる中立位置検出部84と、監視部83が異常を検出したとき、後輪操舵機構11からなる後輪操舵機構部82の出力状態が所定の許容範囲内にないことを報知し、後輪操舵機構11からなる後輪操舵機構部82の出力状態が所定の許容範囲内にあるとき、前記車速制限を解除するステップS11乃至ステップS14並びにステップS21乃至ステップS22のルーチンからなる報知決定部85とを具備するものである。
【0060】
したがって、正常に動作しているとき、検出車速に基づいて、同検出車速が低いとき後輪を前輪に対して逆相に制御する舵角比を決定し、かつ、同検出車速が高いとき後輪を前輪に対して同相に制御する舵角比を決定すると後輪舵角決定部81と後輪操舵機構部82によって行う。この一連の制御を監視部83で、後輪舵角決定部81の入力信号及びその処理、後輪操舵機構部82に与える出力信号の異常を検出し、監視部83が異常を検出した場合で、中立位置検出部84の出力によって後輪操舵機構部82の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にないとき、それを視覚的及び/または聴覚的に報知し、後輪操舵機構部82の出力状態が所定の許容範囲内にあるとき、前記報知を解除するものである。
【0061】
この報知は、中立位置検出部84の出力によって後輪操舵機構部82の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にあるか否かを他の制御及び/または運転者に報知しているから、他の制御及び/または運転者は後輪舵角決定部81及び後輪操舵機構部82の異常を前提とする事態に対応することができるから、この後輪操舵角制御信号系統の異常によって、車両運動を急激に変化させることなく、安定した走行が可能となる。特に、中立位置検出部84の出力を後輪操舵機構部82の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内になるように自動制御した場合、マニュアル制御した場合、何れも、報知は解除されるので、通常の走行が可能となる。
【0062】
この車速制限の解除は、中立位置検出部84の出力によって後輪操舵機構部82の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にないことを視覚的及び/または聴覚的に報知しているから、運転者は後輪舵角決定部81及び後輪操舵機構部82の異常を前提とする事態の発生を理解し、それに対応することができるから、この後輪操舵角制御信号系統の異常によって、走行車速を急激に変化させることなく、通常の走行が可能となる。特に、中立位置検出部84の出力を後輪操舵機構部82の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内になるように自動制御した場合、マニュアル制御した場合、何れも、後輪操舵角制御信号系統の異常を表示した上での対応であるから、運転者に予告なく制御が急変するものでないので、通常の走行が可能となる。
【0063】
また、後輪操舵機構部82は、バネの弾性力で復帰するものではなく、かつ、路面から後輪に伝えられた力で変化しない機構としたものであるから、後輪操舵機構部82に対してエネルギーの供給が変化しても、運転者が意図しないとき、後輪操舵機構部82の出力状態が変化することがない。
【0064】
そして、報知を解除する報知決定部53は、監視部83が異常を検出し、後輪操舵機構部82の出力状態が所定の許容範囲内にないことを表示しているとき、マニュアル操作によってのみ許容され、後輪操舵機構部82の出力状態が所定の許容範囲内に変化させるものである。したがって、運転者が意識しない不用意な車両挙動は発生しない。
【0065】
ところで、上記実施の形態の後輪操舵角制御装置は、第1車速センサ22、第2車速センサ23等の検出車速に基づいて、後輪を前輪に対して所定の舵角比に制御する後輪舵角決定部81は、舵角制御部62から構成したものであるが、本発明を実施する場合には、検出車速に応じて制御する舵角比を決定する機能を有するものであればよい。
【0066】
また、後輪舵角決定部81の決定舵角比に応じて後輪転舵角を設定する後輪操舵機構部82は、モータM1及びモータM2からなるモータ12、後輪を操舵駆動する操作軸25、操作軸25に固着した略円筒状の雄ねじ部材26と、雄ねじ部材26と噛み合う中空回転軸27等からなる後輪操舵機構11で構成したが、本発明を実施する場合には、後輪舵角決定部81の決定舵角比に対応する制御信号を出力し、その制御信号に応じて後輪転舵角を設定する機能を有しておればよい。
【0067】
そして、後輪舵角決定部81の入力及び演算処理、後輪操舵機構11からなる後輪操舵機構部82に与える出力信号の異常を検出する監視部83は、監視出力部63からなるものであるが、本発明を実施する場合には、後輪舵角決定部81の入力及び演算処理、及び/または後輪操舵機構部82に与える出力信号の異常を検出するものであればよく、例えば、マイクロプロセッサからなる舵角制御部62によって後輪操舵機構部82に与える出力信号の異常を検出するものであればよい。具体的には、入力及び出力の異常、マイクロプロセッサの異常を検出するものであればよい。殊に、監視部83は、後輪操舵機構11に設定された舵角比を検出し、後輪舵角決定部81が出力する設定角度比と前記検出設定舵角比との差が所定の許容範囲内にあるか否かの判別についても行うのが一般的である。
【0068】
更に、後輪操舵機構部82の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にないときを検出する中立位置検出部84は、後輪操舵機構11の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にないときを検出する中立位置検出センサ68としたものであるが、本発明を実施する場合には、後輪操舵機構部82の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にないときを検出するものであればよい。
【0069】
更にまた、報知決底部85は、監視部83が異常を検出したとき、後輪操舵機構部82の出力状態が所定の許容範囲内にないことを報知し、後輪操舵機構部82の出力状態が所定の許容範囲内にあるとき、前記車速制限要求を解除することによりステップS11乃至ステップS14並びにステップS21乃至ステップS22のルーチンにより車速の制限と解除を行うものであるが、本発明を実施する場合には、監視部83が異常を検出したとき、後輪操舵機構部82の出力状態が所定の許容範囲内にないことを報知し、後輪操舵機構部82の出力状態が所定の許容範囲内にあるとき、報知を解除するものであればよい。
【0070】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の後輪操舵角制御装置は、検出車速に基づいて舵角比を決定する後輪舵角決定部と、前記後輪舵角決定部の決定舵角比に対応する制御信号を出力し、その制御信号に応じて後輪転舵角を設定する後輪操舵機構部と、前記後輪舵角決定部の入力及び演算処理、後輪操舵機構部に与える出力信号の異常を検出する監視部と、前記後輪操舵機構部の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にないときを検出する中立位置検出部と、前記監視部が異常を検出したとき、前記後輪操舵機構部の出力状態が所定の許容範囲内にないことを報知し、前記後輪操舵機構部の出力状態が所定の許容範囲内にあるとき、前記報知を解除する報知決定部とを具備するものである。
【0071】
したがって、正常に動作しているとき、所謂4WS制御を後輪舵角決定部と後輪操舵機構部によって行い、この一連の制御を監視部で、前記後輪舵角決定部の入力信号及びその処理、後輪操舵機構部に与える出力信号の異常を検出し、前記監視部が異常を検出した場合、前記中立位置検出部の出力によって前記後輪操舵機構部の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にないとき、それを他の制御部及び/または運転者に報知し、前記後輪操舵機構部の出力状態が所定の許容範囲内にあるとき、前記報知を解除するものである。
【0072】
この報知は、中立位置検出部の出力によって後輪操舵機構部の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内にあるか否かを他の制御及び/または運転者に報知しているから、他の制御及び/または運転者は後輪舵角決定部及び後輪操舵機構部の異常を前提とする事態に対応することができるから、この後輪操舵角制御信号系統の異常によって、車両運動を急激に変化させることなく、安定した走行が可能となる。特に、中立位置検出部の出力を後輪操舵機構部の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内になるように自動制御した場合等、何れも、報知は解除されるので、通常の走行が可能となる。
【0073】
請求項2の後輪操舵角制御装置の前記後輪操舵機構部は、バネの弾性力で復帰するものではなく、かつ、路面から後輪に伝えられた力で変化しない機構としたものであるから、前記後輪操舵機構部に対してエネルギーの供給が変化しても、運転者が意図しないにもかかわらず、後輪操舵機構部の出力状態が変化することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1の後輪操舵角制御装置の構成を示す全体概略説明図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態1の機構主要部の縦断面図である。
【図3】 図3は図2に示す螺合部の拡大縦断面図である。
【図4】 図4は図2の切断線A−AによるA−A線拡大断面図である。
【図5】 図5は図4に示すモータの電気コイルの分布を示す図2の切断線B−BによるB−B線拡大断面図である。
【図6】 図6は3個のホールICを示す図2の切断線C−CによるC−C線拡大断面図である。
【図7】 図7は本発明の実施の形態1の後輪操舵角制御装置の制御系を示す全体ブロック構成図である。
【図8】 図8は本発明の実施の形態1の監視出力部が監視及び出力制御するメインプログラムのフローチャートである。
【図9】 図9は本発明の実施の形態1の舵角制御部(他の制御部、例えば、エンジン制御装置)で車速制限を行うプログラムのフローチャートである。
【図10】 図10は本発明の実施の形態1の運転者に対する報知を行うプログラムのフローチャートである。
【図11】 図11は本発明の実施の形態1の後輪操舵角制御装置の全体機能ブロック構成図である。
【図12】 図12は本発明の実施の形態2の後輪操舵角制御装置の制御系を示す全体ブロック構成図である。
【図13】 図13は従来の公報に掲載された後輪操舵角制御装置の全体機能ブロック構成図である。
【符号の説明】
11 後輪操舵機構
62 舵角制御部
68 中立位置検出センサ
81 後輪舵角決定部
82 後輪操舵機構部
83 監視部
84 中立位置検出部
85 報知決定部

Claims (2)

  1. 検出車速に基づいて舵角比を決定する後輪舵角決定部と、
    前記後輪舵角決定部の決定舵角比に対応する制御信号を出力し、その制御信号に応じて後輪転舵角を設定する後輪操舵機構部と、
    前記後輪舵角決定部で検出車速に基づいて決定した前記後輪操舵機構部に与える舵角比の異常を前記後輪舵角決定部及び前記後輪操舵機構部から検出する監視部と、
    前記後輪操舵機構部の出力状態が中立を含む所定の許容範囲内であるか否かを検出する中立位置検出部と、
    前記監視部が異常を検出したとき、前記後輪操舵機構部の出力状態が所定の許容範囲内にないことを報知し、前記後輪操舵機構部の出力状態が所定の許容範囲内にあるとき、前記報知を解除する報知決定部と
    を具備することを特徴とする後輪操舵角制御装置。
  2. 前記後輪操舵機構部は、路面から後輪に伝えられた力で変化しない機構としたことを特徴とする請求項1に記載の後輪操舵角制御装置。
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