JP4789345B2 - 三次元立体編物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車、列車などの乗物用シート、事務用又は家具用椅子(シート)等にクッション材として用いるのに好適な三次元立体編物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、薄型で、高いクッション性を発揮できると共に、多数の空隙を有し、通気性に優れた三次元構造のネット材(三次元立体編物)を用いた乗物用シートが知られている。互いに離間して配置した一対のグランド編地間を多数の連結糸で結合し、トラス構造(三次元構造)としたもので、へたりにくい弾性構造物となっており、通気性、体圧分散特性、衝撃吸収特性等に優れ、薄型でありながら、クッション材として汎用されている高弾性ポリウレタンフォームに近似した特性を発揮することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乗物用シート等のクッション材としては、従来、ポリウレタンフォームを用いることが一般的に多く、上記した高弾性ポリウレタンフォームのほかに、種々の特性のものが知られている。中でも、軟質ポリウレタンスラブフォームと粘弾性ポリウレタンフォームは、高減衰で接触感触が極めてソフトで、座り心地の優れたクッション材を形成することができる。さらに、軟質ポリウレタンスラブフォームと粘弾性ポリウレタンフォームを積層して用いた場合には、他の材料を用いた場合と比較して、人の臀部等の筋肉のバネ特性により近く、柔らかいバネ特性を作ることができるが、復元力が不足ぎみであるという欠点を有する。また、高密度であるため、通常の軟質ポリウレタンフォームに比較して成形品の重量が重くなる。
【0004】
上記したように、一対のグランド編地、及びその間に配置された連結糸によって構成される三次元立体編物は、高弾性ポリウレタンフォームに代わる薄型のクッション材として既に開発されているが、さらに、シートのクッション材等としてシートフレームに張設した際に、人の臀部等の筋肉のバネ特性により近い軟質ポリウレタンスラブフォームと粘弾性ポリウレタンフォームとの積層構造に近似した特性を発揮できる三次元立体編物の開発が望まれる。また、三次元立体編物を、例えば、自動車などの乗物用シートのクッション材ないしは表皮材として用いるに当たっては、できるだけ軽量であることが望まれる。
【0005】
一方、上記した三次元立体編物は、負荷質量がかかった場合に、連結糸の座屈強度と、隣接した連結糸のバネ特性(弾性)により発揮される復元力によってグランド編地を支持することで、すなわち、復元力を持つ座屈特性によって支持することで、広い面では大きな面剛性を保ち、小さな面では粘弾性特性を持つものであり、これにより応力集中の起きない柔構造を達成している。換言すれば、負荷質量がかかった際にいずれかのグランド編地から連結糸が突出してしまうような場合には、連結糸は片倒れするだけで、グランド編地に対する復元力が機能しない。従って、連結糸の突出を防ぐために、三次元立体編物を構成するグランド編地は、それを形成するグランド糸を強く締め込みながら編んだもの、すなわち、連結糸とグランド糸とが強固に結合した編目の目締力の強いものが用いられる。
【0006】
しかしながら、グランド編地の目締めが強い場合には、ソフト感が損なわれ、表面感触が硬くなる。従って、目締力を小さくしても連結糸の突出を防止でき、それにより、さらにソフトな弾性構造で軟質ポリウレタンスラブフォームと粘弾性ポリウレタンフォームを積層させた状態に近似させると共に、十分な復元力を備えたバネ特性(弾性)を発揮できる技術の開発が望まれる。
【0007】
本発明は上記した事情に鑑みなされたものであり、人の筋肉のバネ特性(弾性)により近い特性を発揮させることができると共に、必要な復元力を備え、かつ軽量な三次元立体編物を提供することを課題とする。さらに、本発明は、グランド編地の編目の目締力を従来より小さくした場合であっても連結糸の突出を防止でき、より人間の筋肉のバネ特性に近似した特性と微小荷重域における快適なストローク感を発揮することができる三次元立体編物を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため鋭意検討したところ、本発明者は、三次元立体編物全体の中で部分的に弾性の異なる部位を形成することにより、面全体で一様な弾性に形成した場合と比較して柔らかいバネ感とすることができ、これをシートフレームに張設した場合に、人の臀部等の筋肉のバネ特性に近似した柔らかい弾性構造とすることが可能であると共に、三次元立体編物の連結糸の存在により必要な復元力を確保できることに着目し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、請求項1記載の本発明は、互いに離間して配置された一対のグランド編地同士が連結糸で結合されてなると共に、圧縮変形に対して主たる復元力を発揮する主弾性部が部分的に形成されてなる三次元立体編物であって、少なくとも一面に凹凸部を有し、そのうちの凸部が、隣接する凹部間に断面略アーチ状に形成されて前記主弾性部を構成し、前記断面略アーチ状の主弾性部の曲げ方向の弾性を利用可能な構造であることを特徴とする三次元立体編物を提供する。
請求項2記載の本発明は、圧縮率の異なる二種類以上の部位を有し、そのうち圧縮率の高い部位を、圧縮変形に対して主たる復元力を発揮する前記主弾性部として構成したことを特徴とする請求項1記載の三次元立体編物を提供する。
請求項3記載の本発明は、前記主弾性部の圧縮率が20〜90%の範囲であると共に、圧縮弾性率が75〜100%の範囲であり、主弾性部を構成しない部位との圧縮率の差が5%以上であることを特徴とする請求項2記載の三次元立体編物を提供する。
請求項4記載の本発明は、前記主弾性部の厚さが、5〜30mmの範囲であることを特徴とする請求項3記載の三次元立体編物を提供する。
請求項5記載の本発明は、平面に投影した際の面積で、前記主弾性部の単位面積当たりに占める割合が、30〜90%/m2の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の三次元立体編物を提供する。
請求項6記載の本発明は、前記主弾性部が、編成組織の調製により形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の三次元立体編物を提供する。
請求項7記載の本発明は、前記編成組織が、連結糸の配設密度、連結糸の太さ、連結糸の長さ、連結糸の材質、グランド編地の編目形状、グランド編地の編目サイズ、グランド編地を構成するグランド糸の材質、連結糸とグランド編地との結合部分における目締力のうちのいずれか1つの要素又は任意の2つ以上の要素の組み合わせにより調製されたものであることを特徴とする請求項6記載の三次元立体編物を提供する。
請求項8記載の本発明は、前記一対のグランド編地間を近接させた状態でその間の連結糸同士を接合することにより、前記凹部が形成され、前記凸部が主弾性部を構成していることを特徴とする請求項1記載の三次元立体編物を提供する。
請求項9記載の本発明は、溶着手段、接着手段、縫合手段、融着繊維を用いた接合手段のうちのいずれかの手段により前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項8記載の三次元立体編物を提供する。
請求項10記載の本発明は、振動溶着手段により前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項9記載の三次元立体編物を提供する。
請求項11記載の本発明は、前記凹部領域における連結糸の配設密度が、前記主弾性部を構成する凸部領域における連結糸の配設密度よりも粗であることを特徴とする請求項1記載の三次元立体編物を提供する。
請求項12記載の本発明は、前記主弾性部が、面に沿った任意の方向に畝状、格子状又は千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1に記載の三次元立体編物を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を更に詳しく説明する。図1〜図4は、本発明の第1の実施形態にかかる三次元立体編物10を示す図であり、一対のグランド編地20,30と、連結糸40とを有して構成される。
【0011】
一対のグランド編地20,30は、互いに所定間隔離間して配置され、このグランド編地20,30の相互間を往復するように連結糸40が設けられている。一方のグランド編地20は、図1に示したように、複数ウェールの編目の連綴からなり、ウェール方向に延びると共に、互いに1又は複数ウェール離間して形成された複数の帯状編地部21を有する構造である。その結果、隣接する帯状編地部21間には、空隙部22が形成され、図2に示したように、各帯状編地部21は、当該領域において他方のグランド編地30との間に配置された連結糸40と共に、畝部23の一部を構成している。各畝部23を形成する帯状編地部21同士は、それぞれ独立して存在させることもできるが、独立して存在させる場合よりも、連結糸40による復元力を向上させるために、ウェール方向に所定間隔ごとに、隣接する帯状編地部21同士を架橋するように連結する連結部24を、1ないし数コースの範囲に亘って形成することが好ましい。なお、連結部24の形成位置は、図1及び図3に示したように必ずしも格子状でなくてもよく、千鳥状であってもよいし、不規則配置であってもよい。一方、他方のグランド編地30は、図4に示したように、ウェール方向及びコース方向のいずれの方向にも連続したフラットな編地組織から形成されている。但し、いずれのグランド編地20,30も、その組織形態は図に示したものに限定されるものではなく、例えば、メッシュ又はトリコット等の透孔組織を採用することもできる。
【0012】
連結糸40は、対向するグランド編地20,30間を往復するように配設されるが、より具体的には、帯状編地部21とそれに対向する領域のグランド編地30間に配設される。また、図2に示したように、ある一の帯状編地部21に結合された連結糸40の一部は、当該一の帯状編地部21に正対面する領域のグランド編地30に結合される一方で、連結糸40の他の一部は、当該一の帯状編地部21に隣接する空間部22の直下に位置するグランド編地30の領域及び隣接する他の帯状編地部21に正対面するグランド編地30の領域に結合されている。この結果、連結糸40の他の一部は、グランド編地20,30間に傾斜して配設されることになる。また、いずれの帯状編地部21においても、連結糸40がこのような形態で配設される結果、隣接する帯状編地部21間の空間部22の下方において、傾斜して配設された一部の連結糸40同士が交差することになる。そして、連結糸40のこのような配設形態により、全ての連結糸40をグランド編地20,30間にほぼ垂直に配置した形態と比較して(図11参照)、圧縮率の大きな柔らかなバネ特性を付与することができる。その一方、各連結糸40の座屈強度により、圧縮率の大きな柔らかバネ感でありながら、十分な復元力を発揮できる。また、本実施形態においては、帯状編地部21と連結糸40とにより形成される各畝部23の幅方向略中間付近には、連結糸の存在しない中空部41が形成されており、これにより、より一層の高い圧縮率を達成すると共に軽量化に寄与している。
【0013】
本実施形態の上記した帯状編地部21と連結糸40とにより形成される各畝部23は、特許請求の範囲で定義した主たる復元力を発揮する主弾性部として機能するものであり、また、各畝部23は上記のように1ないし数ウェールずつ離間して形成されていることから、部分的に設けられた主弾性部に相当するものである。換言すれば、各畝部23は、上記のように、連結糸40により所定の弾性を備えた圧縮率の大きな部位である。また、畝部23間の空間部22の直下に存在する連結糸40の一部と他方のグランド編地30の一部領域とからなる部位は、連結糸40の配設密度が、前記主弾性部を構成する畝部23領域における連結糸40の配設密度よりも相対的に粗となっている領域であると共に、連結糸40の変形によって厚み方向に僅かな弾性力しか発揮できない圧縮率の小さな部位であることから、本実施形態の三次元立体編物10は、圧縮率の異なる二種類以上の部位を有する構成となっている。
【0014】
いずれにしても、主弾性部を構成する畝部23は、上記構成により、圧縮率が大きい一方で、必要な復元力を備え、これをシートフレームに張設した際には、人の臀部等の筋肉に近似したバネ特性(バネ定数)を発揮する。これにより、着座時に臀部等の筋肉が変形することを防止でき、6Hz以上、特に10Hz以上のびびり振動領域の減衰要素となる人の皮膚及び筋肉のバネ特性を減殺することがない。
【0015】
ここで、図13には、人の臀部の筋肉のバネ特性が示されているが、この図から明らかなように、直径98mmの円形の圧縮板で圧縮した際の臀部の筋肉のバネ定数は0.1〜10N/mmの範囲であると共に、ヒステリシスロスが小さく、比較的高い線形性を有している。これに比較し、従来のソフトな弾性構造で軟質ポリウレタンスラブフォームと粘弾性ポリウレタンフォームを積層させた構造の場合には、荷重特性の一部に同様のバネ定数範囲を有するものの、ヒステリシスロスが大きく、復元力に欠ける。このことに鑑みると、三次元立体編物10を、シートフレームに張設した際にバネ定数が上記した筋肉のバネ定数範囲にほぼ一致し、筋肉のバネ特性とほぼ同様のヒステリシスロスと線形性を発揮できる構成とすることで、着座時に筋肉の変形を来すことなく、かつ必要な復元力を確保できることになる。
【0016】
シートフレームに張設した際に上記機能を発揮させるに当たっては、三次元立体編物10は、張設前におけるそれ自身の厚み方向の荷重特性として、比較的ヒステリシスロスが小さく、かつ比較的高い線形性を有する特性を備えていることが必要となるが、従来の三次元立体編物は、連結糸の配設密度や太さ等が全体的に均等であり(図11参照)、面全体で一様な弾性で形成されていることから、連結糸の座屈特性の影響が大きく、その荷重特性は、非線形で大きなヒステリシスロスを有する。従って、従来の三次元立体編物において、例えば、連結糸の太さと密度の調整により、復元性を重視した構造とするとバネ定数が高くなり過ぎ、一方、連結糸の太さや密度を面全体で一様に下げ、バネ定数を筋肉のバネ定数範囲に近づけた構造とするとヒステリシスロスが大きくなって復元力が不足する。
【0017】
これに対し、本実施形態によれば、上記した帯状編地部21と連結糸40とにより形成される主弾性部となる各畝部23が部分的に設けられていることにより、換言すれば、二種類以上の圧縮率の異なる部位を有する構成とすることにより、同様の素材、編目組織で、連結糸の配設数を面全体で一様な構造とした従来の三次元立体編物と比較して、必要な復元力を保持したまま柔らかなバネ特性とすることができる。このことは、図12に示した荷重特性を示すグラフからも明らかであり、従来の三次元立体編物(比較例1(製造条件は後述の実施例4と同じ。但し、圧縮率は13.2%、圧縮弾性率は98.1%))の特性と比較し、実施例1として示した本実施形態のバネ定数は小さくなって、柔らかなバネ特性となっていると共に、ヒステリシスロスが小さくなり、線形性も高くなっている。このことから、本実施形態の三次元立体編物10が、人の筋肉の特性に近似したバネ特性と必要な復元性を有するシートのクッション材(表皮材)として適していることが分かる。
【0018】
本実施形態の三次元立体編物10にかかる特性を持たせるためには、主弾性部である畝部23の圧縮率を20〜90%の範囲とすると共に、圧縮弾性率を75〜100%の範囲に設定し、主弾性部を構成しない部位、すなわち本実施形態では畝部23間の空間部22の直下に存在する連結糸40の一部と他方のグランド編地30の一部領域とからなる部位との圧縮率の差が5%以上となるように設定することが好ましい。また、主弾性部である畝部23の厚さ(連結糸40を介して配設された一対のグランド編地20,30の表面間の厚さt)は、例えば、乗物用シートのクッション材としての特性を満足させる場合には5〜100mmの範囲が好ましい。この範囲を下回る場合には、良好なクッション性を発揮させることが困難となり、上回る場合には三次元立体編物10の形態安定性を確保することが難しくなる。また、かかる範囲においても、例えば、50mmを越えるような比較的厚みが厚い場合には、連結糸40の弾性率によっては、剛体に近い硬めのクッション特性となってしまう点に留意する必要があり、比較的厚くする場合には、連結糸40として弾性率の高いものを用いて、ストロークの大きい柔らかなクッション特性を付与するように設計するとよい。なお、縫製の行い易さも加味して総合的に考慮すると、上記した範囲の中でも5〜30mmの範囲がより好ましい。また、三次元立体編物10を、複数枚積層したり、また、プルマフレックス等の他の弾性部材と積層して用いることもできるが、この場合には、他の弾性部材のバネ性が加味されることから、三次元立体編物10の一枚当たりの厚み(畝部23の厚みt)は、上記した範囲の中でも比較的厚みの薄い範囲である5〜30mmの範囲がやはり適切である。
【0019】
なお、圧縮率及び圧縮弾性率は、JASO規格M404−84「圧縮率及び圧縮弾性率」に基づいた試験方法により測定される。具体的には、50mm×50mmに切り出した3枚の試料に、それぞれ、厚み方向に初荷重3.5g/cm2(0.343kPa)で30秒間加圧したときの厚さを測り、次に、200g/cm2(19.6kPa)の圧力のもとで10分間放置したときの厚さを測る。次に、荷重を除いて10分間放置後、再び3.5g/cm2(0.343kPa)で30秒間加圧したときの厚さを測る。そして、次式により圧縮率及び圧縮弾性率を算出し、それぞれ3枚の平均値で表したものである。なお、後述の各実施例では、畝部(又は凸部)と他の部位(又は凹部)を有する各実施例の三次元立体編物を、50mm×50mmで切り出して測定した圧縮率、圧縮弾性率を畝部(又は凸部)のデータとし、他の部位(又は凹部)の圧縮率は、各実施例の畝部(又は凸部)間の間隔を50mmに編成し直した点を除き、同様の条件で製作したものを50mm×50mmの試料に切り出して測定することにより求めた。
【0020】
【数1】
【0021】
【数2】
【0022】
ここに、t0は、3.5g/cm2(0.343kPa)で加圧したときの厚さ(mm)であり、t1は、200g/cm2(19.6kPa)で加圧したときの厚さ(mm)であり、t’0は、再び3.5g/cm2(0.343kPa)で加圧したときの厚さ(mm)である。
【0023】
また、上記と同様の理由から、平面に投影した際の面積で、主弾性部である畝部23の単位面積当たりに占める割合が、1〜99%/m2の範囲、特に自動車用のシートとして用いる場合には、30〜90%/m2の範囲となるように形成することが好ましい。主弾性部である畝部23の単位面積当たりに占める割合をかかる範囲となるように設定するに当たっては、各帯状編地部21の幅及び隣接する帯状編地部21間の離間間隔を次のような範囲となるように決定することが好ましい。
すなわち、各帯状編地部21の幅のウェール数及び隣接する帯状編地部21間の離間間隔のウェール数をいずれもWとした場合に、
W=(0.14・E)/2.54〜(15.24・E)/2.54
の範囲となるように決定することが好ましい。ここで、「E」は三次元立体編物を編成する編機のゲージ数であり、「2.54」は1インチをcm単位で換算した値である。係数「0.14」及び「15.24」は、本発明者の検討の結果、編機のゲージ数の大小に拘わらず、好ましいウェール数を算出できる値として経験則より導き出したものである。
なお、上記した主弾性部である畝部23の単位面積当たりに占める割合については、部分的に畝部23の密度を高くしたり低くしたりすることにより、あるいは、部分的に畝部23の幅を広くしたり狭くしたりすることにより、変化させることもできる。例えば、骨盤の前滑りを抑え、姿勢変化に対する形状追従性を向上させるために、腰椎部に対応する部分においては畝部23の幅を広くし、座骨部に対応する部分においては畝部23の幅を狭くするように設定することができる。
【0024】
グランド編地20,30を形成するグランド糸の種類及び太さ等は、特に限定されるものではないが、167〜2800デシテックスのマルチフィラメント糸やスパン糸を用いるのが好ましい。167デシテックス未満の場合には、立体編地に必要な腰の強さを具備させることが困難でへたり易くなり、2800デシテックスを超える太さの場合には、編成作業が困難になり、また編地表面の風合いも低下する。グランド糸としてはモノフィラメント糸を用いることも可能であるが、風合い及び表面感触の柔らかさ等の観点から、上記したようにマルチフィラメント糸やスパン糸を用いることが好ましい。
【0025】
連結糸40としては、モノフィラメント糸を用いることが好ましく、その太さは167〜1100デシテックスとすることが好ましい。マルチフィラメント糸では復元力の良好なクッション性を付与できず、また、太さが上記範囲を下回ると腰の強さが得られにくくなり、上回ると硬くなり過ぎ、適度なバネ性(クッション性)を得ることができない。
【0026】
グランド糸又は連結糸40の素材としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、レーヨン等の合成繊維や再生繊維、ウール、絹、綿等の天然繊維が挙げられる。上記素材は単独て用いてもよいし、これらを任意に併用することもできる。なお、ポリエステル系繊維はリサイクル性に優れており好適である。また、グランド糸又は連結糸40の糸形状も限定されるものではなく、丸断面糸でも異形断面糸等でもよい。
【0027】
また、本実施形態のように、編物の編成組織のみによって上記特性を発揮させるためには、連結糸40の突出を防ぐため、グランド編地20,30を構成するグランド糸と連結糸40とで形成される編目の糸の合計太さは330デシテックス以上とすることが好ましく、さらには420〜2800デシテックスの範囲とすることがより好ましい。これにより、連結糸40の結合部分における編目の目締力が向上し、負荷質量がかかった際の連結糸40の突出が防止され、形態安定性が向上し、上記したような良好なクッション特性と体圧分散特性を示すことが可能となる。
【0028】
なお、編成組織の調製によって、上記特性を発揮させるに当たっては、上記した実施形態に示した編地の組織形態や各種数値範囲、あるいは材料等に限定されるものではないことはもちろんであり、連結糸の配設密度、連結糸の太さ、連結糸の長さ、連結糸の材質、グランド編地の編目形状、グランド編地の編目サイズ、グランド編地を構成するグランド糸の材質、連結糸とグランド編地との結合部分における目締力のうちのいずれか1つの要素又は任意の2つ以上の要素の適宜の組み合わせにより調製することができる。
【0029】
図5及び図6は、本発明の第2の実施形態にかかる三次元立体編物100を示す図である。なお、第1の実施形態で示したものと同様の部材については同一の符号で示す。本実施形態では、上記した第1の実施形態にかかる三次元立体編物10と全く同様に製作されたものに対し、凹部110及び凸部120を形成したことを特徴とし、このうち、凸部120が主弾性部を構成している。
【0030】
すなわち、第1の実施形態にかかる三次元立体編物10に対し、コース方向に沿って所定間隔ごとに、離間して配置された一対のグランド編地20,30が近接するように加工することにより凹部110を形成したものである。凹部110の形成部位においては、当該領域に配置された連結糸40が傾斜し、あるいはたわむことになり、当該領域において近辺の連結糸40同士が交絡して接合する。交絡接合される結果、当該連結糸40は、交絡部40aを挟んだ両側が、それぞれの結合対象となっているグランド編地20又はグランド編地30に対して、それぞれ独立したバネ要素として機能することが可能となる。従って、図7に模式的に示したように、ある一の凹部110において交絡した連結糸40の交絡部40aから、隣接する凹部110において交絡した連結糸40の交絡部40aまでの間が、グランド編地20と当該領域に配置された連結糸40を含めて、断面略アーチ状の一つのバネ要素と見なせる構造が形成されることになる。
【0031】
このため、凸部120が負荷質量により圧縮変形する際には、上記第1の実施形態における畝部23が圧縮変形する場合と比較して、連結糸40の座屈強度が相対的に小さくなって座屈特性が表れにくくなり、復元力としては、図7の想像線で示したように、交絡した連結糸40を含む、断面略アーチ状のバネ要素の曲げ方向の弾性機能が相対的に大きくなる。この結果、凹部110及び凸部120を形成したことを除いた諸条件が、第1の実施形態の場合と全く同様であるとすると、本実施形態の凸部120のバネ特性は、第1の実施形態の畝部23のバネ特性と比較して、バネ定数が小さくなり微小荷重域から変形し易くなる一方で、座屈特性が表れにくくなることからヒステリシスロスが小さくなって線形性が高まる。
【0032】
逆に言えば、シートフレームに張設した際のバネ特性を人の筋肉のバネ特性に近似させるために、三次元立体編物それ自身の荷重特性を、比較的小さなヒステリシスロスで、比較的高い線形性を有する構造とするに当たって、第1の実施形態のように、これを編成組織のみで達成しようとする場合と比較し、本実施形態のように凸部120を形成した三次元立体編物100は、容易に、すなわち、グランド編地20,30の編み組織や連結糸40の配設の仕方などの条件をより緩和したものとしても、必要な特性を備えさせることができるということである。
【0033】
この点は、図12の荷重特性を見れば明らかなように、第1の実施形態のもの(実施例1)は、確かに、従来の三次元立体編物(比較例1)と比較する限りは、ヒステリシスロスが小さくなり線形性が高まるものの、本実施形態のもの(実施例2)は、さらにヒステリシスロスが小さくなってより高い線形性を示している。また、断面略アーチ状のバネ要素による曲げ方向のバネ性が利用されていることから、バネ定数も低くなっており、第1の実施形態のものよりも、明らかに柔らかいクッション構造となっている。
【0034】
また、本実施形態では、上記のように凹部110において連結糸40を交絡接合させることにより、凹部110の形成ラインに対して略直交する方向に伸縮する弾性も付与される。このため、シートに張設した際には、厚み方向に生じる、断面略アーチ状のバネ要素による曲げ方向のバネ性のほか、これに略直交する方向に生じる弾性(バネ性)が加わることになり、この伸びが上記のバネ定数を下げるのに寄与する。
【0035】
ここで、凹部110の形成手段について説明する。まず、形成位置は任意であるが、凹部110自体は、厚み方向の復元力としてはそれ自身大きな作用を発揮しない部位であり、また、一部の連結糸40を交絡させることにより凸部120を断面略アーチ状のバネ要素とするために形成されるものであるため、当該領域における連結糸40は、その配設密度が粗となっている部位でよい。これにより、三次元立体編物100の軽量化を図ることができる。従って、第1の実施形態のものをそのまま利用した本実施形態においては、図2に示した第1の実施形態における帯状編地部21間の空間部22領域に含まれる部位を、連結部24と共にウェール方向に沿って厚みを薄くし、当該領域に含まれる連結糸40を交絡させることにより形成することが好ましい。但し、後述の第3の実施形態のように、凸部及び凹部の連結糸の配設密度を同等とすることもできるし、連結糸の太さや編成組織等によっては、凹部における連結糸の配設密度を凸部よりも密にすることも可能である。また、凹部110の領域と凸部120領域における連結糸40の配設密度、連結糸40の太さ、連結糸40の長さ、連結糸40の材質、グランド編地20,30の編目形状、グランド編地20,30の編目サイズ、グランド編地20,30を構成するグランド糸の材質、連結糸40とグランド編地20,30との結合部分における目締力のうちのいずれか1つの要素又は任意の2つ以上の要素が異なるように形成することもできる。これにより、略アーチ状のバネ要素の弾性機能をより適切に調節することが可能となり、また、後述のように、グランド編地20,30同士を近接させて押圧するに当たって、例えば、凹部110を形成する領域の連結糸40の太さを細くしておくことで、作業を容易にすることもできる。
【0036】
また、当該領域に含まれる連結糸40は、凹部110の形成前にあっては、図2に示したように、隣接する帯状編地部21間の空間部22の下方において、連結糸40同士が交差し傾斜して配設されている。従って、当該交差している部位において連結糸40同士を交絡接合させることで、図7に示したように、凸部120の両脇を斜めに支持しやすくなり、略アーチ状のバネ要素を容易に形成することができる。
【0037】
凹部110の形状は任意であり、面に沿った任意の方向に形成することができる。例えば、本実施形態のように、コース方向に所定間隔をおいて、ウェール方向に沿って形成することで、凸部120を畝状に設けることもできるし、さらに、ウェール方向に所定間隔をおいても凹部110を形成することで、凸部120を格子状や千鳥状に形成することもできる。
【0038】
凹部110は、一対のグランド編地20,30面のうち、一方側からのみ形成することもできるが、本実施形態のように、両側から形成することもできる。また、グランド編地20,30同士を近接させて凹部110を形成する手段としては、溶着手段、接着手段のほか、ミシン縫いによる縫合手段、さらには、融着繊維をグランド編地20,30間に介在させて融着繊維を溶融させて接合する手段等を用いることができる。なかでも、振動溶着手段を用いることが好ましい。溶着部位の剛体化を避けることができると共に、接合強度が強力だからである。
【0039】
本実施形態の三次元立体編物100における主弾性部である凸部120の圧縮率、圧縮弾性率及び厚さの好ましい範囲は、上記した第1の実施形態における主弾性部である畝部23と全く同様であり、また、凸部120と凹部110との圧縮率の差が5%以上となるように設定することが好ましいことも同様である。
【0040】
また、平面に投影した際の主弾性部である凸部120の単位面積当たりに占める割合も、その好ましい範囲は上記第1の実施形態の畝部23と同様であり、凸部120の幅のウェール数W及び隣接する凸部120間の離間間隔、すなわち凹部110の幅のウェール数Wを、上記のW=(0.14・E)/2.54〜(15.24・E)/2.54の範囲とすることが好ましいことも同様である。なお、図6に示したように、凹部110は谷底部の略平らな部位をもって平面投影時の幅bとし、隣接する凹部110の略平らな部位間の間隔を凸部120の平面投影時の幅aとする。
【0041】
その他、グランド編地20,30を形成するグランド糸や連結糸40の種類及び太さ等の好ましい範囲も同様である。素材も同様のものを用いることができるが、凹部110を振動溶着により形成する場合には、熱可塑性繊維が好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などに代表される熱可塑性ポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66などに代表されるポリアミド系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレンなどに代表されるポリオレフィン系繊維、あるいはこれらの繊維を2種類以上組み合わせたものなどを用いることができる。
【0042】
但し、本実施形態では、一部の連結糸40同士が交絡接合され、これにより連結糸40の突出が防止されるため、グランド編地20,30を構成するグランド糸と連結糸40とで形成される編目の目締力は上記第1の実施形態の場合よりも低く設定することができ、当該編目の合計太さをより細い範囲の設定とすることができる。これにより、グランド編地20,30の感触が柔らかくできる。
【0043】
図8は、本発明の第3の実施形態にかかる三次元立体編物200を示す断面図であり、第2の実施形態と同様に、凹部210及び凸部220を有するが、グランド編地230,240がいずれも、図4に示した第1の実施形態における他方のグランド編地30と同様に、ウェール方向及びコース方向のいずれの方向にも連続したフラットな編地組織から形成されている点で異なる。また、連結糸250は、凹部210を形成前の状態で、全ての面において均一な配設密度で配置し、粗部を形成していない点でも異なる。その他の諸条件については第2の実施形態と全く同様である。
【0044】
本実施形態においても、主弾性部である凸部220が部分的に形成されていることから、第2の実施形態と同様の特性を備えている。図12には、本実施形態と同様の構造の三次元立体編物200の荷重特性を実施例3として示しているが、この図から明らかなように、従来のものと比較して、本実施形態のものも、バネ定数が低下すると共に、ヒステリシスロスが小さくなり、線形性が高くなっている。なお、図12において、実施例3の荷重特性が上記第2の実施形態と同様の構造の実施例2のものよりバネ定数が低いのは、実施例3においては、実施例2よりも径の細い連結糸を用いたことによる。
【0045】
図9は、本発明の第4の実施形態にかかる三次元立体編物300を示す断面図であり、第2及び第3の実施形態と同様に、凹部310及び凸部320を有するが、一方のグランド編地330は、図10に示したように、凸部320を形成する部位320aがウェール方向に連続したひし形メッシュ組織に形成され、凹部310を形成する部位310aがウェール方向及びコース方向のいずれにも連続したフラットな編地組織から形成されている。なお、他方のグランド編地340は、図4に示した第1の実施形態にかかる他方のグランド編地30と同様に、ウェール方向及びコース方向のいずれの方向にも連続したフラットな編地組織から形成されている。また、連結糸350は、凸部320よりも凹部310を形成する部位の配設密度がやや密になっている。その他の諸条件については第2の実施形態と全く同様である。
【0046】
本実施形態においても、主弾性部である凸部320が部分的に形成されていることから、第2の実施形態と同様の特性を備えている。すなわち、図12に示したように、本実施形態と同様の構造の三次元立体編物300の荷重特性(実施例4)は、従来のものと比較して、バネ定数が低下すると共に、ヒステリシスロスが小さくなり、線形性が高くなっている。但し、実施例1〜3として示した他の実施形態にかかるものよりもバネ定数が高いのは、実施例1及び2と同様の径を有する連結糸を用いながら、連結糸の配設密度が高いことによる。
【0047】
上記した各実施形態にかかる三次元立体編物10,100,200,300は、自動車、列車などの乗物用シート、事務用椅子、家具用椅子などの各種シートのシートフレームに張設してクッション材ないしは表皮材として用いるのに好適である。但し、該シートフレームに張設する際には、伸び率5%未満で張設することが好ましい。これにより、後述する図13に示したような人の筋肉の特性に近似したバネ特性を有する構造とすることができる。
また、上記した第2〜4の実施形態では、いずれも、凸部を主弾性部としており、製造の容易さや、特に自動車用のシートに用いた場合に発揮される特性を考慮すると、かかる構成が好ましいが、連結糸やグランド糸の太さを変化させたり、編成組織を変化させたりすることにより、凹部を圧縮弾性率の高い主弾性部として、上記に匹敵する特性を発揮させることも可能である。
【0048】
(実施例)
上記第1〜4の各実施形態にかかる三次元立体編物10,100,200,300を以下の条件により製作した。
【0049】
実施例1(第1の実施形態の三次元立体編物10)
編機:ダブルラッセル編機(9ゲージ/2.54cm、釜間距離15mm)
ウェール密度:10本/2.54cm
コース密度:14本/2.54cm
仕上がり厚み(一対のグランド編地20,30の表面間の距離):11.5mm
一方のグランド編地20のグランド糸:1170デシテックス/96fポリエステル・BCFマルチフィラメント(捲縮加工糸)
他方のグランド編地30のグランド糸:660デシテックス/192fポリエステル・BCFマルチフィラメント(捲縮加工糸)
連結糸40:660デシテックス/1fポリエステル
一方のグランド編地20(帯状編地部21及び連結部24)の組織:2コースメッシュの変化組織
他方のグランド編地30の組織:クインズコード
一方のグランド編地20のグランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さ:1830デシテックス(一部3000デシテックス)
他方のグランド編地30のグランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さ:1980デシテックス
畝部23の圧縮率:49.5%
畝部23の圧縮弾性率:98.8%
畝部23と他の部位との圧縮率の差:5.2%
帯状編地部21の幅:6ウェール
空間部22の幅:1ウェール
【0050】
実施例2(第2の実施形態の三次元立体編物100)
編機:ダブルラッセル編機(9ゲージ/2.54cm、釜間距離15mm)
ウェール密度:10本/2.54cm
コース密度:14本/2.54cm
仕上がり厚み(一対のグランド編地の表面間の距離):11.5mm
一方のグランド編地のグランド糸:1170デシテックス/96fポリエステル・BCFマルチフィラメント(捲縮加工糸)
他方のグランド編地のグランド糸:660デシテックス/192fポリエステル・BCFマルチフィラメント(捲縮加工糸)
連結糸40:660デシテックス/1fポリエステル
一方のグランド編地20(帯状編地部21及び連結部24)の組織:2コースメッシュの変化組織
他方のグランド編地30の組織:クインズコード
一方のグランド編地20のグランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さ:1830デシテックス(一部3000デシテックス)
他方のグランド編地30のグランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さ:1980デシテックス
凸部120の圧縮率:57.9%
凸部120の圧縮弾性率:98.8%
凸部120と凹部110との圧縮率の差:57.8%
凹部110の振動溶着条件:加圧力18.2kgf/m2、振幅1.0mm、時間1.2sec
凸部120の幅:5ウェール
凹部110の幅:2ウェール
【0051】
実施例3(第3の実施形態の三次元立体編物200)
編機:ダブルラッセル編機(9ゲージ/2.54cm、釜間距離15mm)
ウェール密度:9.8本/2.54cm
コース密度:12.8本/2.54cm
仕上がり厚み(一対のグランド編地230,240の表面間の距離):12.05mm
一方のグランド編地230のグランド糸:1170デシテックス/384f
他方のグランド編地240のグランド糸:560デシテックス/70f
連結糸250:560デシテックス/1f
一方のグランド編地230の組織:1リピート2コースのメッシュ
他方のグランド編地240の組織:クインズコード
一方のグランド編地230のグランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さ:1730デシテックス
他方のグランド編地240のグランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さ:1120デシテックス
凸部220の圧縮率:89.1%
凸部220の圧縮弾性率:100%
凸部220と凹部210との圧縮率の差:89.0%
凹部210の振動溶着条件:加圧力21.7kgf/m2、振幅1.0mm、時間1.0sec
凸部220の幅:6ウェール
凹部210の幅:2ウェール
【0052】
実施例4(第4の実施形態の三次元立体編物300)
編機:ダブルラッセル編機(9ゲージ/2.54cm、釜間距離15mm)
ウェール密度:9本/2.54cm
コース密度:13.5本/2.54cm
仕上がり厚み(一対のグランド編地330,340の表面間の距離):11.5mm
一方のグランド編地330のグランド糸:1170デシテックス/96f
他方のグランド編地340のグランド糸:660デシテックス/192f
連結糸350:660デシテックス/1f
一方のグランド編地330の組織:凸部320は1リピート4コースメッシュ、凹部310はWアトラス変形
他方のグランド編地340の組織:クインズコード
一方のグランド編地330のグランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さ:2050デシテックス(一部3220デシテックス)
他方のグランド編地340のグランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さ:1540デシテックス
凸部320の圧縮率:20.0%
凸部320の圧縮弾性率:94.3%
凸部320と凹部310との圧縮率の差:6.8%
凹部310の振動溶着条件:加圧力18.2kgf/m2、振幅1.0mm、時間1.2sec
凸部320の幅:9ウェール
凹部310の幅:3ウェール
【0053】
そして、実施例1から4の三次元立体編物を自動車用シートのシートクッション部を形成するサイドフレーム間に張設して荷重特性を測定し、人の筋肉の荷重特性と比較した。各三次元立体編物は、コース方向がサイドフレーム間の間隙方向に沿うように張設した。また、張力はいずれも伸び率0%で張設した。
【0054】
測定は、直径98mmの円形の圧縮板を、50mm/分の速度で三次元立体編物を100Nまで押圧することにより行った。結果を図13に示す。また、人の臀部の筋肉についても直径98mmの円形の圧縮板により同様に圧縮して荷重特性を測定し、同じく図13に示した。
【0055】
図13から明らかなように、実施例1〜4は、ヒステリシスロスが小さく、かつ線形性が高くなっており、人の臀部の特性に近似した特性が得られている。また、凹凸部を形成した実施例2〜4のバネ特性は、実施例1と比較してより臀部の特性に近似しており、凹凸部を形成することにより、より容易に所望の特性を得られることが分かった。
【0056】
なお、実施例2と実施例3とでは、そのバネ特性にほとんど差はないが、実施例3の方が、グランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さが細く、目締力が弱いためグランド編地表面の接触感覚がソフトであった。
【0057】
【発明の効果】
本発明の三次元立体編物によれば、圧縮変形に対して主たる復元力を発揮する主弾性部を部分的に有し、すなわち、圧縮率の異なる二種類以上の部位を有し、そのうち圧縮率の高い部位を、圧縮変形に対して主たる復元力を発揮する主弾性部とした構成である。従って、面全体で一様な弾性に形成した従来の三次元立体編物と比較してバネ感を柔らかくでき、これをシートフレームに張設した場合に、人の臀部等の筋肉のバネ特性に近似した柔らかい弾性構造とすることができる。また、柔らかい弾性構造でありながら、連結糸の存在により必要な復元力を発揮させることができる。また、凹凸部を形成する構成とすることにより、より容易にかかる効果を奏する三次元立体編物を提供することができる。さらに、軟質ポリウレタンスラブフォームと粘弾性ポリウレタンフォームを積層させた構造と比較して、軽量でかつ通気性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態にかかる三次元立体編物の一部を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1のX−X線断面図である。
【図3】図3は、第1の実施形態の一方のグランド編地を示す平面図である。
【図4】図4は、第1の実施形態の他方のグランド編地を示す平面図である。
【図5】図5は、本発明の第2の実施形態にかかる三次元立体編物の一部を示す斜視図である。
【図6】図6は、第2の実施形態にかかる三次元立体編物の一部を示す断面図である。
【図7】図7は、第2の実施形態の作用を説明するため、略アーチ状のバネ要素を模式的に示した図である。
【図8】図8は、本発明の第3の実施形態にかかる三次元立体編物の一部を示す断面図である。
【図9】図9は、本発明の第4の実施形態にかかる三次元立体編物の一部を示す断面図である。
【図10】図10は、第4の実施形態の一方のグランド編地を示す平面図である。
【図11】図11は、従来の三次元立体編物の構造を示す一部断面図である。
【図12】図12は、各実施例にかかる三次元立体編物自身の荷重−変位特性を示すグラフである。
【図13】図13は、各実施例にかかる三次元立体編物をシートフレームに張設した状態の荷重−変位特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10,100,200,300 三次元立体編物
20,230,330 一方のグランド編地
30,240,340 他方のグランド編地
21 帯状編地部
23 畝部
40,250,350 連結糸
110,210,310 凹部
120,220,320 凸部
Claims (12)
- 互いに離間して配置された一対のグランド編地同士が連結糸で結合されてなると共に、圧縮変形に対して主たる復元力を発揮する主弾性部が部分的に形成されてなる三次元立体編物であって、
少なくとも一面に凹凸部を有し、そのうちの凸部が、隣接する凹部間に断面略アーチ状に形成されて前記主弾性部を構成し、前記断面略アーチ状の主弾性部の曲げ方向の弾性を利用可能な構造であることを特徴とする三次元立体編物。 - 圧縮率の異なる二種類以上の部位を有し、そのうち圧縮率の高い部位を、圧縮変形に対して主たる復元力を発揮する前記主弾性部として構成したことを特徴とする請求項1記載の三次元立体編物。
- 前記主弾性部の圧縮率が20〜90%の範囲であると共に、圧縮弾性率が75〜100%の範囲であり、主弾性部を構成しない部位との圧縮率の差が5%以上であることを特徴とする請求項2記載の三次元立体編物。
- 前記主弾性部の厚さが、5〜30mmの範囲であることを特徴とする請求項3記載の三次元立体編物。
- 平面に投影した際の面積で、前記主弾性部の単位面積当たりに占める割合が、30〜90%/m2の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の三次元立体編物。
- 前記主弾性部が、編成組織の調製により形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の三次元立体編物。
- 前記編成組織が、連結糸の配設密度、連結糸の太さ、連結糸の長さ、連結糸の材質、グランド編地の編目形状、グランド編地の編目サイズ、グランド編地を構成するグランド糸の材質、連結糸とグランド編地との結合部分における目締力のうちのいずれか1つの要素又は任意の2つ以上の要素の組み合わせにより調製されたものであることを特徴とする請求項6記載の三次元立体編物。
- 前記一対のグランド編地間を近接させた状態でその間の連結糸同士を接合することにより、前記凹部が形成され、前記凸部が主弾性部を構成していることを特徴とする請求項1記載の三次元立体編物。
- 溶着手段、接着手段、縫合手段、融着繊維を用いた接合手段のうちのいずれかの手段により前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項8記載の三次元立体編物。
- 振動溶着手段により前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項9記載の三次元立体編物。
- 前記凹部領域における連結糸の配設密度が、前記主弾性部を構成する凸部領域における連結糸の配設密度よりも粗であることを特徴とする請求項1記載の三次元立体編物。
- 前記主弾性部が、面に沿った任意の方向に畝状、格子状又は千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1に記載の三次元立体編物。
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