JP4779249B2 - 真空誘導炉設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、迅速かつ簡易に炉体を交換できる真空誘導炉設備およびこれに用いる炉体台車に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空誘導炉は、コイルを巻回した炉体を真空槽内に配設し、炉体に装入材を投入するとともにコイルに高周波電流を供給することにより、装入材に渦電流を流しそのジュール熱により、装入材を溶解させる装置である。この真空誘導炉により、高品質の合金等を作成することができる。
【0003】
この炉体の内周壁には耐火物が配置されているが、溶製作業によって耐火物は劣化する。また、溶製によって不純物が炉体に溜まる。このため、長時間の溶製作業の後には、耐火物の劣化による炉体の交換作業や不純物を炉体から取り除くメンテナンスが必要になる。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、炉体のメンテナンスおよび交換は、通常半日以上という長時間を要していた。これは、真空誘導炉の稼動が停止した直後は、未だ炉体が高熱を発しているためであり、炉体に冷却水を流通させつつ、温度低下を待たなければ作業ができなかったからである。
【0005】
また、従来の真空誘導炉設備においては、真空誘導炉の上部に真空蓋が配設される構成をとるものが多く、炉体の搬出を伴う作業の場合には、クレーンなどの工機により、真空槽上部から炉体を搬出しなければならなかった。
【0006】
上述の問題を解決するためには、複数の炉体を真空槽に配置して炉体を使いまわす方法もあるが、この方法では真空槽自体の設置面積が大きくなってしまうという問題もあった。
【0007】
くわえて、従来の真空誘導炉においては、炉体のメンテナンスおよび交換の作業は、真空槽近傍の限られたスペースで行われることが多く、作業の効率および安全性についても、問題があった。
【0008】
そして、炉体のメンテナンスおよび交換の作業中を行う場合には、溶解工程を停止せざるを得ないため、炉体のメンテナンスおよび交換作業のために、操業効率自体が、本来的な能力より劣ってしまうという問題もあった。
【0009】
そこで、本発明においては、炉体のメンテナンスおよび交換を迅速に行い、溶解工程を迅速に再開できるとともに、炉体のメンテナンスおよび交換作業を、安全かつ効率的に行うことのできる真空誘導炉設備を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明の真空誘導炉設備は、開口部を有する真空槽、移動可能な通電台車、および移動可能な複数の炉体台車を有し、前記通電台車は、前記炉体台車に接続可能に構成され、接続された前記炉体台車に電流および冷却水を供給し得るものであり、前記炉体台車の各々は、炉体と、前記炉体の外周に巻回された誘導コイルと、前記誘導コイルを冷却するための冷却水を流す管と、前記真空槽に前記炉体が収容された状態で前記開口部を塞ぐ扉と、前記通電台車と接続する接続部であって、当該通電台車から供給される電流を前記誘導コイルに供給し、当該通電台車から供給される冷却水を前記管に供給する接続部とを具備する。この発明によれば、炉体と扉とが一体となっているので、炉体を扉ごと真空槽から分離することができる。
【0011】
また、真空誘導炉設備は、前記真空槽とつながるメインレールと、複数の待避場所とつながる複数の待避レールと、前記メインレールと複数の前記待避レールとの間に配置され、前記通電台車および前記炉体台車を載せて回転可能なターンテーブルとを具備し、前記通電台車および前記炉体台車は、前記メインレール、前記待避レールおよび前記ターンテーブルの上を移動することが好ましい。この設備では、台車に設置された炉体を待避場所まで移動してメンテナンスを行う一方、他の炉体を真空槽にいれて溶製作業を行うことができるので、作業効率を大幅に向上させることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係わる真空誘導炉設備SYSについて図面を参照しつつ、説明する。
[1.本実施形態の構成]
まず、真空誘導炉設備SYSの構成について説明する。図1は、真空誘導炉設備SYSの構成を示す平面図である。図1に示すように、真空誘導炉設備SYSは、真空誘導炉IFと、コンデンサ設備CDと、通電台車ETと、幅aのレールRL0〜RL4と、ターンテーブルTTと、減圧機CPと、待機ヤードWY1,WY2とを備えている。
【0015】
まず、真空誘導炉IFは、真空槽VCと炉体台車TKとによって構成される。真空槽VCの側壁の一部には、開口部OPが形成されている(図2参照)。一方、炉体台車TKには開口部OPを塞ぐ真空扉VDが固定されている(図3参照)。炉体台車TKはレールRL0〜RL4上を移動できるようになっている。
【0016】
溶製作業を行う場合には、炉体台車TKを真空槽VCの内部に引き込んで使用する。減圧機CPは真空槽VCと配管を介して接続されおり、真空槽VCの内圧を減圧するために用いられる。
【0017】
一方、メンテナンスを行う場合には炉体台車TKを真空槽VCと分離し、炉体台車TKを待機ヤードWY1,WY2に引き込む。待機ヤードWY1,WY2は、メンテナンス作業を行うスペースである。
【0018】
ターンテーブルTTは、レールRL3を備え、回転できるようになっている。したがって、炉体台車TKを真空槽VCからターンテーブルTTに引き出して、90度回転させることによって、炉体台車TKを待機ヤードWY1,WY2に引き込むことができる。
【0019】
次に、コンデンサ設備CDは、真空誘導炉IFに、高周波電流と冷却水とを供給するものである。このコンデンサ設備CDは、水冷ケーブルCBを介して通電台車ETと接続される。水冷ケーブルCBは、中空の導体の内側と外側を絶縁材で覆ったものである。コンデンサ設備CDは、水冷ケーブルCBの導体部分に高周波電流を供給する一方、その中空部分に冷却水を供給する。
【0020】
次に、通電台車ETは、炉体台車TKと連結され、図示せぬブスバー部BB1およびBB2を介して水冷ケーブルCBを接続できるようになっている。
【0021】
次に、真空槽VCの詳細な構成について説明する。図2は、真空槽VCの外観構成を示す正面図であり、図3は真空槽VCに炉体台車TKを連結した真空誘導炉IFと通電台車ETとの断面図である。真空槽VCは、コンクリート床などの上に固定されており、縦型円筒タンク状の形状をしている。そして、真空槽VCの内部は空洞であり、開口部OPを備えている。また、真空槽VCの下部には炉体台車TKを真空槽VCに引き込むためのレールRL4が設置されている。この開口部OPを密閉すると、真空槽内部は外気と遮断される。真空槽VCには真空バルブVBが備わっており、真空バルブVBは、減圧機CPと接続されている。したがって、真空槽VCの内部を外気と遮断した状態で真空バルブVBを開栓し、減圧機CPを作動させることで、真空槽VCの内部を減圧することができる。
【0022】
図4は、炉体台車TKの外観構成を示す正面図である。図3および図4に示すように、炉体台車TKは、炉体CFと、真空扉VDと、台車WLと、駆動部MV1と、ブスバー部BB1とを備えている。駆動部MV1は、モータ等から構成されており、台車WLの車輪を回転させる。駆動部MV1への電力の供給方法は各種のものがある。例えば、レールRL0〜RL4を介して供給する方法、ブスバー部BB1を介して炉体CFに給電する電力の一部を利用する方法、および図示せぬ専用のケーブルを用いて電力を給電する方法等がある。また、駆動部MV1を制御する制御信号は、設備全体を制御するコントロール装置(図示略)から専用のケーブルを介して送信してもよいし、あるいは無線通信を用いて送信するようにしてもよい。したがって、炉体台車TKは、真空誘導炉IFに電力を供給するだけでなく、自走することが可能である。
【0023】
次に、炉体CFは金属溶製を行うるつぼである。炉体CFの外周壁には、銅等の導体によって構成される細管からなる誘導コイルICが巻回されている。この誘導コイルICの両端には、水冷ケーブルCBが各々接続されている。各水冷ケーブルCBは真空扉VDに形成される貫通孔を通りブスバー部BB1に接続されている。そして、ブスバー部BB1を介して高周波電流と冷却水が誘導コイルICに供給されるようになっている。したがって、誘導コイルICには高周波電流が流れ、細管の中空部分には冷却水が流れる。これにより、炉体CF中に収容された装入材に渦電流が発生する。装入材は、渦電流のジュール熱によって、溶解する。なお、誘導コイルICの中空部分に冷却水を循環させるのは、大容量の電流を導通させることにより、誘導コイルICが焼損することを防止するためである。
【0024】
次に、通電台車ETの詳細な構成について説明する。図5は、通電台車ETの外観構成を示す正面図である。図5および図3に示すように、この通電台車ETは、ブスバー部BB2と、クランプ部CPと、駆動部MV2と、台車WLとを備えている。
【0025】
ブスバー部BB2には水冷ケーブルCBが接続されており、その水冷ケーブルCBはコンデンサ設備CDに接続されている。つまり、通電台車ETには、コンデンサ設備CDからの高周波電流および冷却水が供給されている。また、クランプ部CPは、上部クランパCP1と下部クランパCP2とを備えており、これらはエア駆動によって上下方向に動くようになっている。具体的には、通電台車ETと炉体台車TKとを連結し、ブスバー部BB2とブスバー部BB1とを向かい合わせた状態で、上部クランパCP1を下方向に下部クランパCP2を上方向に動かして、上下からブスバー部BB2とブスバー部BB1とを挟み込むことによって、クランプ部CPは両者を接続する。
【0026】
さらに、通電台車ETは、駆動部MV2を備えている。この駆動部MV2は、モータなどによって構成される。電力の供給方法および制御方法は、上述した炉体台車TKの駆動部MV1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0027】
上述の炉体台車TKおよび通電台車ETは、ともにレールRL0〜RL4の軌道に従って移動することができる。図1に示すようにレールRL0〜RL4は、ターンテーブルTTを介して、三方に配置されている。ターンテーブルTTは、炉体台車TKおよび通電台車ETを載せるのに十分な大きさを備えている。したがって、ターンテーブルTTは、炉体台車TKおよび通電台車ETを載せて回転することが可能である。
【0028】
ターンテーブルTTを一方の端として、真空槽VCの縦中心線L1と平行に、レールRL0が敷設されている。このレールRL0の幅はaであるため、通電台車ETがその軌道に従って移動することができる。レールRL0は、通電台車ETの待機スペースとしても利用される。
【0029】
そして、ターンテーブルTTを一方の端として、直線L1と垂直に交差する直線L2に平行に、レールRL1が敷設されている。レールRL1の幅はaであり、この上を炉体台車TKが走行することができる。そして、このレールR1の終点に待機ヤードWY1が設置されている。
【0030】
待機ヤードWY1において、炉体CFのメンテナンスおよび交換の作業を行うことができる。この待機ヤードWY1は、炉体CFのメンテナンスおよび交換の作業を安全かつ効率的に行うための十分な広さを備えている。
【0031】
レールRL2および待機ヤードWY2は、レールRL2が、ターンテーブルTTを中心として、レールRL1と反対方向に敷設されていることを除いて、上記レールRL1および待機ヤードWY1と同様である。
【0032】
[2.本実施形態の動作]
次に、本実施形態の真空誘導炉IFの、炉体CF交換時の動作を説明する。ここでは、真空誘導炉設備SYSは、2台の炉体台車TK1およびTK2と2台の通電台車ET1およびET2の車を備え、現在、通電台車ET1を炉体台車TK1と連結するとともに炉体台車TK1を真空槽VCに装着して溶解作業を行っているとする。
【0033】
まず、炉体台車TK1に設置された炉体CFのメンテナンスが必要になると、真空誘導炉IFの稼動を停止し、炉体CFを取り外すことが必要になる。そこで、通電台車ET1から炉体CFに供給している高周波電流を停止し、出湯を行う。そして、真空槽VCの真空バルブVBを開栓し、真空槽VC内部の圧力を、減圧状態から復帰させる。すると、炉体台車TK1は、真空槽VCより分離することができるようになる。なお、この状態では、炉体CFの誘導コイルICには、焼損を防ぐための冷却水が循環され続けている。このため、通電台車ET1と炉体台車TK1とを連結した状態で、冷却水だけを炉体CFに給水する。
【0034】
次に、炉体台車TK1を真空槽VCから分離して、通電台車ET1とともにレールRL0の軌道に従って、ターンテーブルTT上へ誘導する。炉体台車TK1と通電台車ET1がターンテーブルTTに載った後、ターンテーブルTTを回転させ、炉体CFをメンテナンスすべき待機ヤードWYの方向に、炉体台車TK1および通電台車ET1を向ける。ここでは、炉体台車TK1のメンテナンスは待機ヤードWY1において行われるものとする。したがって、ターンテーブルTTを回転させて、炉体台車TK1および通電台車ET1を、レールRL1の軌道に乗せ、待機ヤードWY1へと誘導する。そして、冷却水を循環させつつ、炉体CFの温度がメンテナンス可能な程度まで低下するのを待つ。
【0035】
一方、炉体台車TK1が真空槽VCより分離されてすぐに、炉体台車TK2が、真空槽VCに装着されるべく、待機ヤードWY2から、レールRL2の軌道にしたがって、ターンテーブルTTに向かって誘導されている。炉体台車TK1がターンテーブルTTを通過した直後、炉体台車TK2は、ターンテーブルTTに載せられ、レールRL4に軌道を合わせ、真空槽VCに向かって誘導される。
【0036】
真空槽VCに炉体台車TK2を引き込むと、真空槽VCに備えられた真空バルブVBを開栓する。そして減圧機CPを作動させると、真空槽VC内部が減圧し、炉体台車TKに備えられた真空扉VDが、真空槽VCの開口部OPを強く密閉していく。そして、徐々に真空槽VCの内部が減圧し、真空に近付く。その結果、炉体台車TK1に備わる炉体CFにより、金属の溶製を行う環境が整う。
【0037】
ここで、炉体CFに収容された装入材を溶解するためには、誘導コイルICに高周波電流を供給しなければならず、また、金属溶解中に誘導コイルICの焼損を防止するために、高周波電流に加え、冷却水を、誘導コイルICに供給しなければならない。したがって、コンデンサ設備CDより、高周波電流および冷却水を供給する。そのためには、まず、通電台車ETを、ターンテーブルTTを介して、レールRL4の軌道に乗せる。そのとき、通電台車ETのブスバー部BB1が、炉体台車TK1に備えられたブスバー部BB2と対向するようにする。
【0038】
そして、通電台車ETのブスバー部BB1が、炉体台車TK1のブスバー部BB2と接合可能な距離まで近付くと、クランプ部CPが作動し、ブスバー部BB1およびブスバー部BB2を挟みこむ。その結果、ブスバー部BB1を介して、高周波電流および冷却水が、ブスバー部BB2に供給されることとなる。すなわち、通電台車ET2を介して、炉体台車TK1に備わる炉体CFに、高周波電流および冷却水が供給されるようになる。すると、炉体CFに収容された金属の溶解が開始される。これで、真空誘導炉IFの稼動は再開されたことになる。
【0039】
ここで、従来方式の真空誘導炉であれば、炉体の温度が低下するまで、長い場合で16時間程度待たなければならなかった。もちろんその間、金属溶製の工程は中断し、操業効率は低下した。しかしながら、本実施形態の真空誘導炉IFでは、炉体台車TK1の炉体CFが温度低下してしまうまで待つ必要もなく、すぐさま別の炉体台車TK2を真空槽VCに装着し、金属溶製の作業を再開することができる。
【0040】
さらに、従来の真空誘導炉においては、真空槽上部の蓋を開き、そこからクレーンなどの手段によって、炉体の搬出を行っていた。しかし、本実施形態の真空誘導炉IFによれば、真空槽上部から炉体を搬出する必要は全く無く、炉体台車TKをメインレールRL0の軌道にしたがって移動させ、真空槽VCから分離するだけでよい。つまり、炉体CFの搬出作業も、従来の真空誘導炉に比して、圧倒的に短時間で終了させることができる。
【0041】
一方、先に分離した炉体台車TK1に備えられた炉体CFのメンテナンスであるが、これを急いで行う必要はない。すでに、溶解工程は再開されているため、炉体台車TK1に備えられた炉体CFのメンテナンスは、十分に時間をかけておこなうことができる。くわえて、本実施形態の真空誘導炉設備SYSにおいては、真空槽VCから十分に離れた待機ヤードWYにおいて炉体CFのメンテナンスおよび交換作業を行えるため、作業スペースを十分にとることができる。したがって、作業の効率および安全性は優れて向上する。
【0042】
さらに、炉体CFのメンテナンスおよび交換が、真空槽VCとは別の場所である待機ヤードWYにおいて行われるということは、真空槽VCの内部には、常に一つの炉体しか収容する必要がない、ということである。つまり、本実施形態の真空誘導炉設備SYSにおいては、従来の複数炉を使いまわす方式に比較して、真空槽の設置面積を小さく押さえることができる。したがって、真空槽VCと待機ヤードWYとの設置レイアウトは自在であり、より安全で効率の高い操業を目指すべく自在な機器レイアウトを図れるようになる。
【0043】
くわえて、炉体台車TKには、材質や容量について多様な炉体CFを配設することができる。つまり、本実施形態の真空誘導炉IFによれば炉体台車TKの交換によって、簡単に多様な炉体CFに変更することができるため、溶製する金属の変更に加え、小ロットの溶製といった生産量の変更などにも、簡単に対応することができるようになる。したがって、本実施形態の真空誘導炉IFによれば、溶製する金属の種類や量の変更に、柔軟に対応することができるようになる。
【0044】
<変形例>
また、本発明は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、例えば、以下に述べる各種の変形が可能である。
【0045】
(1)上述の実施形態では、真空誘導炉IFは、炉体台車TKおよび待機ヤードWYを2つ備える態様で説明を行ったが、炉体台車TKおよび待機ヤードWYを3つ備える態様を採ってもよい。もちろん、炉体台車TKおよび待機ヤードWYを4つ以上備える態様であってもよい。
【0046】
(2)上述の実施形態では、真空誘導炉IFによる溶解工程は真空中で行うものとして説明をおこなったが、溶解工程は不活性ガス等の雰囲気下で行われてもよい。この場合は、真空槽VCにガス吹き込み管を設置し、真空誘導炉IFを減圧した後、所望のガスを注入すればよい。
【0047】
【発明の効果】
上述のように、本発明の真空誘導炉では、炉体台車を真空槽から分離してすぐに、別の炉体台車を真空槽に装着することができるため、溶解工程の進行から見た場合、炉体のメンテナンスおよび交換作業は、実質的に炉体台車の交換時間の長さに短縮される。したがって、工程における生産量を増大させることができるようになると同時に、亀裂発生など、炉体を緊急に交換しなければならない状況にも迅速に対応することが可能となる。
【0048】
くわえて、本発明の真空誘導炉では、炉体のメンテナンスおよび交換の作業は、真空槽から離れた待機ヤードにて行われるため、炉体のメンテナンスおよび交換の作業を、安全かつ効率的に遂行することができる。本発明の真空誘導炉は、生産量の増大だけではなく、作業の安全性もさらに向上させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 真空誘導炉設備SYSの構成を示す平面図である。
【図2】 真空槽VCの外観構成を示す正面図である。
【図3】 真空槽VCに炉体台車TKを連結した真空誘導炉IFと通電台車ETとの断面図である。
【図4】 炉体台車TKの外観構成を示す正面図である。
【図5】 通電台車ETの外観構成を示す正面図である。
【符号の説明】
SYS…真空誘導炉設備、IF…真空誘導炉、VC…真空槽、TK…炉体台車、CF…炉体、IC…誘導コイル、VD…真空扉、OP…開口部、CB…水冷ケーブル、BB1〜BB2…ブスバー部、RL0〜RL4…レール、TT…ターンテーブル、WY1〜WY2…待機ヤード。
Claims (2)
- 開口部を有する真空槽、移動可能な通電台車、および移動可能な複数の炉体台車を有し、
前記通電台車は、前記炉体台車に接続可能に構成され、接続された前記炉体台車に電流および冷却水を供給し得るものであり、
前記炉体台車の各々は、
炉体と、
前記炉体の外周に巻回された誘導コイルと、
前記誘導コイルを冷却するための冷却水を流す管と、
前記真空槽に前記炉体が収容された状態で前記開口部を塞ぐ扉と、
前記通電台車と接続する接続部であって、当該通電台車から供給される電流を前記誘導コイルに供給し、当該通電台車から供給される冷却水を前記管に供給する接続部と
を具備する真空誘導炉設備。 - 前記真空槽とつながるメインレールと、
複数の退避場所とつながる複数の待避レールと、
前記メインレールと複数の前記待避レールとの間に配置され、前記通電台車および前記炉体台車を載せて回転可能なターンテーブルと
を具備し、
前記通電台車および前記炉体台車は、前記メインレール、前記待避レールおよび前記ターンテーブルの上を移動する
請求項1に記載の真空誘導炉設備。
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