近年、プリント配線板、例えばFPC(Flexible Printed Circuit)は生産量が急増している。従来、プリント配線板の製造方法としては、プリント配線板の素材としての例えば所定の幅を具備したシート状の銅張積層板(CCL)からなる薄い板状の部材の両面に回路を形成するものであり、長いシート状のCCL(ポリイミド等の薄い板状のベース部材の両面に薄い導体膜が形成されている部材)を所定の長さの単板に切断し、この切断された各単板を互いに重ね合わせて貫通孔を同時にあけ、この貫通孔にスルーホールメッキを施し、このスルーホールメッキが施された各単板の両面の導体膜に、エッチング等によって回路を形成する方法が知られている。
なお、上記のスルーホールメッキは、前記プリント配線板の両面に形成された回路同士を互いに電気的に接続するために行われるものである。
また、前記従来の方法では、前記スルーホールメッキが施された各単板に対して回路を設ける際に、1枚ずつ離されている各単板ごとに回路を形成している。
一方、前記従来の他の方法では、前記スルーホールメッキが施された各単板を接続用テープなどを用いて互いに接続して長く形成してロール状に巻かれる。この長く接続された各単板がロールから繰り出されてその進む方向に送られつつ、前記各単板の両面に回路を形成し、別のロールに巻き取られるロール・ツゥ・ロール(R−R)方式が採られる。この方法のメリットは、「生産コストの低減」、「厚みが薄い高付加価値製品の生産が可能となる」などである。
ここで、前記複数の単板を接続する単板接続装置としては、特許文献1に示されているように、搬送装置で所定の位置まで搬送された前側の単板の後端部と、次の後側の単板の先端部とを互いに突き合わせて、接続用テープで前記前側の単板と前記次の後側の単板とを互いに接続し、前記搬送装置で前記次の後側の単板を前記所定の位置まで搬送する動作を繰り返し、複数の単板が長くつながるように接続する装置が知られている。
なお、前記単板を接続する単板接続装置では、互いが対向しているローラで前記単板を挟み込み、前記各ローラを回転し、前記単板を搬送するようになっている。
また、前記単板を接続する単板接続装置では、接続用テープで前記前側の単板と前記次の後側の単板とが、作業者の手作業によって互いに接続されている。
ところが、前記単板を接続する単板接続装置では、作業者の手作業によって接続用テープを各単板の突き合わせ部に貼ることにより、各単板同士が接続されているので、効率良く接続することができないという問題があった。
そこで、本出願人は、上記の問題を解消するために、図8に示されているように、複数の単板を効率よく接続する単板接続装置101を開発している。
すなわち、単板接続装置101の図示しない基台には、図8に示されているように前側の単板103Aの進む方向の後端部103ARに、次の後側の単板103Bの進む方向の前端部103BFが近接して対向するように前記次の後側の単板103Bを位置決めして接続用テープ105を貼り付けるためのテープ貼付領域107が設けられている。
上記のテープ貼付領域107には、前記前側の単板103Aの後端部103ARと前記次の後側の単板103Bの前端部103BFとを位置決めするための貼合せテーブル109が設けられ、この貼合せテーブル109で位置決めされた前側の単板103Aと次の後側の単板103Bとを互いに接続するための接続用テープ105を収納したテープ貼付装置111が貼合せテーブル109の上方に設けられている。
また、上記のテープ貼付領域107に対して前記搬送方向の前方側には、前記前側の単板103Aを真空吸着しつつ図8に示す矢印の搬送方向の前方側へ移動せしめるためのサクションコンベアなどの単板固定搬送装置113が設けられている。したがって、前記前側の単板103Aとこの前側の単板103Aに接続された前記次の後側の単板103Bが搬送される。
また、上記の単板固定搬送装置113に対して前記搬送方向の前方側(図8において右側)には、前記テープ貼付装置111で接続されてから前記単板固定搬送装置113で搬送される接続された複数枚の単板103をリール115(ボビン)に巻き取る単板巻取装置117が設けられている。
また、上記のテープ貼付領域107に対して前記搬送方向の後方側(図8において左側)には、前記前側の単板103Aの後端部103ARの位置、あるいは前記次の後側の単板103Bの前端部103BFの位置を検出するための端部位置センサ119が設けられている。
上記の端部位置センサ119は、図8に示されているように前記搬送方向に対して直交する幅方向で単板103の両側端部が通過する位置付近の下方に配置されている。あるいは、投光部と受光部を上下に配置する場合もある。なお、前記端部位置センサ119は、前記前側の単板103Aの後端部103ARの位置、あるいは前記次の後側の単板103Bの前端部103BFの位置を検出した検出データを送るように図示しない制御装置に接続されている。
また、上記のテープ貼付領域107並びに端部位置センサ119に対して前記搬送方向の後方側(図8において左側)には、前記次の後側の単板103Bを載置可能な平面状の部位を備えた可動テーブル121が前記搬送方向でテープ貼付領域107の貼合せテーブル109へ接近及び離反するように往復動自在に設けられている。
なお、前記可動テーブル121は、前記搬送方向の往復移動位置(あるいは移動距離)を正確に作動できるように構成されており、図示しない制御装置に接続されている。さらに、上記の可動テーブル121の上面には、前記単板103A、103Bに設けられた位置決め用の基準穴103Hに挿入して係合される突起123が前記単板103A、103Bの位置決めのために可動テーブル121の上面から上方へ出没自在に設けられている。
また、前記可動テーブル121の上面には複数の小さな貫通孔125が設けられており、これらの各貫通孔125を介して可動テーブル121の上面で前側の単板103Aを真空吸着したり、あるいは前側の単板103Aをエアーフロートしたりすることができるように構成されている。
上記の図8の単板接続装置101における単板接続工程としては、前側の単板103Aが単板固定搬送装置113のサクションコンベアにより搬送方向の前方へ搬送される際に、図8の2点鎖線で示されているように前側の単板103Aの進む方向の後端部103ARの位置が端部位置センサ119で検出され、この検出されたデータが制御装置に送られる。制御装置では前側の単板103Aの後端部103ARの位置のデータに基づいて計算し、前記前側の単板103Aの後端部103ARをテープ貼付領域107の所定の位置で停止するように単板固定搬送装置113に指令が与えられる。
これにより、前記前側の単板103Aが図8の矢印で示されているように前記搬送方向の前方へ搬送され、かつ、単板巻取装置117も同期して回転駆動され、接続された複数の単板103が前方側のリール115に巻き取られ、前記前側の単板103Aの後端部103ARがテープ貼付領域107の所定の位置、すなわち、貼合わせ中央位置TCLで停止する。
次いで、図8の2点鎖線で示されている次の後側の単板103Bは、後側の単板103Bに設けられた位置決め用の基準穴103Hに可動テーブル121の上面に突出した突起123が挿入されて可動テーブル121の上面に位置決めされ、可動テーブル121の上面で真空吸着される。
その後、作動スイッチONにより、可動テーブル121が図8の矢印で示されているように前方へ前進し、前記次の後側の単板103Bの前端部103BFの位置が端部位置センサ119で検出され、この検出されたデータが制御装置に送られる。制御装置では前記後側の単板103Bの前端部103BFの位置のデータと、すでに停止している前記前側の単板103Aの後端部103ARの位置のデータに基づいて計算し、前記前側の単板103Aの後端部103ARと適正な間隔を介して近接する位置で停止するように可動テーブル121に指令が与えられる。
可動テーブル121は、前記前側の単板103Aの後端部103ARと前記後側の単板103Bの前端部103BFとの間隔が適正な位置で停止する。
次いで、テープ貼付装置111により、接続用テープ105が前記各単板103A、103Bの端部103AR、103BFを覆うように貼り付けられて前記各単板103A、103Bが接続される。
制御装置からの指令により、突起123が可動テーブル121の上面より下方へ没入し、可動テーブル121の上面の複数の小さな貫通孔125からエアが吹き出して前記後側の単板103Bがエアーフロートされるように切り替えられる。一方、単板固定搬送装置113のベルトが再び駆動して前側の単板103Aとこの前側の単板103Aに接続された後側の単板103Bが前記搬送方向の前方へ搬送されて、前述したように、前記後側の単板103Bの後端部103BRの位置が端部位置センサ119で検出され、前記後側の単板103Bの後端部103BRがテープ貼付領域107の貼合わせ中央位置TCLで停止する。これと同時に、前記可動テーブル121は後退して原位置へ復帰する。
以上のような動作が繰り返されることによって、複数枚の各単板103A、103Bが接続用テープ105で長く接続されることになる。
特開平7−99379号公報
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
この実施の形態に係るプリント配線板(プリント基板)は、薄い板状の部材の表面と裏面の両面に薄い導電膜(たとえば銅箔で形成されている導電膜)が予め設けられており、前記導電膜を加工して製造されるものである。前記薄い板状の部材(素材)は、例えば可撓性を備えているシート状の銅張積層板(通常、「CCL」という)であり、ポリイミド製ベースフィルムの両面に導電膜が密着して形成されている。
ここで、前記プリント配線板の製造方法について概略的に説明する。
図7を参照するに、まず、所定の幅を具備した長いシート状のCCLが前記幅方向に伸びた切断線で所定の長さに切断されて単板とされる。なお、上記のCCLの所定の幅は、通常、250〜500mmである(ステップS1)。
上記の複数枚の単板(20枚程度)が各端面を互いに一致するように重ね合わされてから、パンチやドリルを用いて前記複数枚の単板にほぼ同時に貫通孔があけられる。この貫通孔は両面の回路の導通をとるための穴である。このように複数枚の単板をまとめて穿孔することにより作業効率が向上する(ステップS2)。
次いで、前記貫通孔をあけた各単板はスルーホールメッキが施されて両面の導通がとれる(ステップS3)。
次に、前記スルーホールメッキを施した各単板同士を互いに接続する単板接続工程が行われる。すなわち、前記各単板が厚さ方向で互いに重ならないように各単板の端部同士を互いに近接して(接触させてもしくは僅かに離して)互いに対向させて配置される。この近接している各単板の端部が所定の幅を備えた接続用テープにより前記各単板の厚さ方向の一方の面から前記互いに近接している端面の部位を覆うように貼り付けられて互いに接続されて長く形成され、例えばリール(ボビン)にロール状に巻かれる(ステップS4)。
次に、各単板の両面に回路を形成する回路形成工程が行われる。上記のように長く形成されてロール状に巻かれた各単板は、そのロールから繰り出しながら加工装置内に送り込まれ、各単板に加工した後の印刷配線板が別のロールに巻き取られるロール・ツゥ・ロール(R−R)方式が採られる。このとき、上記のロール状の単板が別のロールへ送られる際に、各単板の両面に薄い回路が形成される。すなわち、各単板の導電膜の表面をきれいにする整面処理、ドライフィルムラミネート、露光、現像、エッチング及び回路研磨等の工程を経て印刷回路が形成される。
より詳しく説明すると、まず、前記単板の両面(表面と裏面)に設けられている薄い導電膜の表面の酸化被膜を除去して油膜や微細なゴミを除去するための整面処理が行われる。
この整面処理された導電膜の表面にはドライフィルムが貼り付けられ、前記単板の両面に回路を形成するためのマスクが前記ドライフィルムに設置された状態で露光が行われる。
前記パターン基板を取り除いて現像処理が行われ、前記ドライフィルムに前記パターン基板の回路形態が転写される。
続いて、エッチング処理によって上記の導電膜の一部が除去され、前記パターン基板の回路と同じ形態の回路が前記単板の両面に形成される。この後、前記基板の両面に残存している前記ドライフィルムが除去される。
以上のように、複数枚の単板が互いに重ね合わせて貫通孔があけられるので、スルーホールメッキのための貫通孔を効率よく形成できる。さらに、スルーホールメッキが施された各単板を接続してロール状に巻かれた後に、このロール状の各単板が繰り出されて別のロールへ送られる際に、各単板の両面に回路が形成されるので、ほぼ連続的に回路を効率良く形成することができる(ステップS5)。
続いて、上記の接続された各単板が分離され(ステップS6)、この分離後に、各単板の両面に薄いカバーレイが貼り付けられてから型抜きをして(ステップS7)、プリント配線板が製造される。
以上のように、製造されたプリント配線板は、両面に回路を備えていると共に、前記両面の各回路を互いに電気的に接続するためのスルーホールを有するものであり、このプリント配線板を従来よりも効率よく製造することができる。
また、上記のプリント配線板の製造方法によれば、単板同士の接続に接続用テープが使用されているので、単板に与える影響を少なくして(たとえば、接続部位で単板を傷つけることなく)、単板の接続を速やかに容易に行うことができ、接続された単板を分離することも容易になっている。
次に、上記プリント基板の製造方法のうちの単板接続装置1について図面を参照して説明する。この単板接続装置1は上述したステップS4の単板接続工程で用いられるものである。
図1を参照するに、単板接続装置1は、所定の幅と所定の長さとを備えて四角形状に形成され可撓性を具備した薄い板伏の単板3(たとえば、プリント配線板の素材)同士を接続するための装置である。
なお、上記のステップS1、S2及びS3で形成された単板3は、図4(A)の2点鎖線で示されているように、単板3の4隅に設けた4個の露光機用のアライメント穴3Eと、単板3の進む方向のほぼ中央で両側部に設けた2個の露光機のシート送り用穴3Sと、単板接続装置1で使用される2個の位置決め用の基準穴3Hと、が形成されている。
単板接続装置1の図示しない基台には、図1に示されているように前側の単板3Aの進む方向の後端部3ARに、次の後側の単板3Bの長手方向の前端部3BFが近接して対向するように前記次の後側の単板3Bを位置決めして接続用テープ5を貼り付けるためのテープ貼付領域7が設けられている。
上記のテープ貼付領域7には、前記前側の単板3Aの後端部3ARと前記次の後側の単板3Bの前端部3BFとを位置決めするための貼合せテーブル9が設けられており、この貼合せテーブル9で位置決めされた前側の単板3Aと次の後側の単板3Bとを互いに接続するための接続用テープ5を備えたテープ貼付装置11が貼合せテーブル9から離隔した上方に上下動自在に設けられている。
詳しく説明すると、テープ貼付装置11の本体部であるフレーム13の内部には、所定の幅を備えた接続用テープ5がリールに巻かれて格納されており、接続用テープ5が前記各単板3A,3Bの突き合わせ部と互いにほぼ一致する方向に繰り出され、フレーム13の下面より下方へ出た接続用テープ5の先端側がフレーム13内に備えた押し付けローラにより上から貼合せテーブル9へ押し付けられる構成である。なお、引き出された接続用テープ5の下面側に接着剤層が設けられている。
さらに、フレーム13が走行して接続用テープ5を各単板3A,3Bの端部3AR,3BFの突き合わせ方向に延伸せしめて前記端部3AR,3BFを覆うように貼り付けられると、この接続用テープ5がフレーム13内に備えたカッターなどからなるテープ切断部により切断される構成である。
また、上記のテープ貼付領域7に対して前記搬送方向の前方側には、前記前側の単板3Aを前記搬送方向の前方側へ移動せしめるための単板固定搬送装置15が設けられている。
この単板固定搬送装置15は、前記前側の単板3Aの厚さ方向の一方の面を真空吸着しつつ前記前側の単板3Aを進む方向の一方向(図1及び図2に示す矢印の搬送方向)に引いて搬送することにより、前記前側の単板3Aとこの前側の単板3Aに接続された前記次の後側の単板3Bとを搬送せしめるものである。
上記の単板固定搬送装置15について詳しく説明すると、単板固定搬送装置15はこの実施の形態ではベルトコンベヤ17で構成されており、ベルトコンベヤ17の無端環状に回転するベルト19には前側の単板3Aの搬送方向に並んだ複数の貫通孔21が複数列具備されている。さらに、上方側を走行するベルト19の内側には平板状のガイド部材23が設けられている。このガイド部材23には前記ベルト19の各貫通孔21に対応する位置で前記搬送方向に長く伸びて形成された図示しない複数の溝が複数列具備されている。
前記ガイド部材23の各溝を形成した面がベルト19の内側の面に近接又は接触しており、前記ベルト19におけるガイド部材23とは反対側の面で、ガイド部材23の溝とベルト19の各貫通孔21とを介してベルト19の上面にある前側の単板3Aを真空吸着できるように構成されている。
なお、単板固定搬送装置15は、ベルト19がサーボモータなど駆動装置により回転駆動されて正確な位置で停止できるように構成されており、さらに前記駆動装置は図示しない制御装置に接続されている。
また、上記の単板固定搬送装置15に対して前記搬送方向の前方側(図1、図2において右側)には、前記テープ貼付装置11で接続されてから前記単板固定搬送装置15で搬送される接続された複数枚の単板3をリール25(ボビン)に巻き取る単板巻取装置27が設けられている。なお、前記リール25は図示しない前記基台に対して回転自在に設けられており、図示しない電気モータ等のアクチュエータで前記接続された複数の単板3を巻き取るために回転駆動される構成である。
また、上記のテープ貼付領域7に対して前記搬送方向の後方側(図1、図2において左側)には、前記前側の単板3Aの後端部3ARの位置、あるいは前記次の後側の単板3Bの前端部3BFの位置を検出するための端部位置検出装置としての例えば端部位置センサ29が設けられている。この端部位置センサ29としては、反射ミラーと反射型光電センサの組合せのセンサ、透過型光電センサあるいはその他のセンサなどが用いられる。
この実施の形態の端部位置センサ29は、図1に示されているように前記搬送方向に対して直交する幅方向で単板3の両側端部が通過する位置付近の下方に配置されている。この実施の形態では、幅方向で4つの端部位置センサ29が配置されており、外側の2つの端部位置センサ29は幅が500mmの単板3の両側端部を検出するもので、内側の2つの端部位置センサ29は幅が250mmの単板3の両側端部を検出するものである。
なお、前記端部位置センサ29は、前記前側の単板3Aの後端部3ARの位置、あるいは前記次の後側の単板3Bの前端部3BFの位置を検出した検出データを送るように図示しない制御装置に接続されている。
なお、上記の端部位置センサ29は、スポット的な範囲を検出するのではなく、光線形状が例えば20mm×2.5mmの長方形状からなっており、光線形状が単板3に加工されている穴の2倍以上の長さを持つ長辺もので、単板3の検知する端部に対し、長辺が平行に配置されている。
また、この実施の形態の主要部を構成する単板持上げ部材としての例えば単板持上げテーブル31が、上記のテープ貼付領域7に対して前記搬送方向の後方側(図1、図2において左側)で、すなわち、貼合せテーブル9と詳しくは後述する可動テーブルとの間に、前記次の後側の単板3Bの前端部3BFの垂れ下がり部分を前記貼合せテーブル9のテープ貼付高さ位置PLへ持ち上げるべく、昇降自在に設けられている。
図3(A)、(B)を併せて参照するに、上記の単板持上げテーブル31としては、この実施の形態ではその後端部に櫛歯形状をなす第1櫛歯部33を有する平板状のテーブルであり、前記櫛歯形状には少なくとも単板持上げテーブル31の昇降時に端部位置センサ29を回避するための切欠き部33Aを有している。また、端部位置センサ29の位置に無関係な部分の切欠き部33Bもある。
また、単板持上げテーブル31は、図1に示されているように貼合せテーブル9より幅方向に長く延伸されており、この単板持上げテーブル31の両端は上下動するための単板持上げ部材昇降駆動手段としての例えば昇降シリンダ35のシリンダシャフト35Aに連結されて昇降自在に設けられている。
また、上記のテープ貼付領域7、端部位置センサ29並びに単板持上げテーブル31に対して前記搬送方向の後方側(図1、図2において左側)には、前記次の後側の単板3Bを載置可能な平面状の部位(前記テープ貼付領域7の貼合せテーブル9及び単板固定搬送装置15のベルト19の上面とほぼ同一平面上に配置された部位)を備えた単板移動搬送装置としての例えば可動テーブル37が前記搬送方向で単板持上げテーブル31へ接近及び離反するように往復動自在に設けられている。
また、前記可動テーブル37としては、この実施の形態ではその前端部が前記単板持上げテーブル31の後端部の第1櫛歯部33の櫛歯形状と嵌合する逆型櫛歯形状をなす第2櫛歯部39を有している。
なお、前記可動テーブル37は、例えばボールねじとナット部材、前記ボールねじを回転駆動するサーボモータなどで構成される図示しないテーブル駆動装置により可動テーブル37の前記搬送方向の往復移動位置(あるいは移動距離)を正確に作動できるように構成されている。また、テーブル駆動装置は図示しない制御装置に接続されている。
さらに、上記の可動テーブル37の上面には、前記単板3A、3Bに設けられた位置決め用の基準穴3Hに挿入して係合される単板位置決め部材としての例えば突起41が前記単板3A、3Bの位置決めのために可動テーブル37の上面から上方へ出没自在に設けられている。なお、前記基準穴3Hは可動テーブル37の上面に位置決めするために単板3A、3Bに設けられたものであり、例えば前記スルーホールメッキのための貫通孔をあけるために各単板3A、3Bを互いに重ね合わせたときにあけられたものである。
また、前記可動テーブル37の上面には複数の小さな貫通孔43が設けられており、これらの各貫通孔43を介して可動テーブル37の上面で前側の単板3Aを真空吸着したり、あるいは前側の単板3Aをエアーフロートしたりすることができるように構成されている。
前記次の後側の単板3Bが上記の可動テーブル37の上面に位置決めされるときは、前記突起41を突出させてこの突起41に前記次の後側の単板3Bの基準穴3Hを係合させる。また、前記テープ貼付装置11で各単板3A,3Bを互いに接続する際には、可動テーブル37で前記次の後側の単板3Bを真空吸着すると共に、単板固定搬送装置15で前側の単板3Aを真空吸着するように構成されている。
また、前記各単板3A,3Bが接続された後に単板固定搬送装置15で前側の単板3Aと共に接続された後側の単板3Bを搬送するときは、突起41が可動テーブル37の上面より下方へ没入し、可動テーブル37の上面でエアーフロートされるように構成されている。
次に、上記の単板接続装置1の動作について説明する。
単板接続装置1の単板接続工程としては、前側の単板3Aが単板固定搬送装置15のベルト19により搬送方向の前方へ搬送される際に、図1及び図4(A)の2点鎖線で示されているように前側の単板3Aの進む方向の後端部3ARの位置が端部位置センサ29で検出され、この検出されたデータが制御装置に送られる。制御装置では前側の単板3Aの後端部3ARの位置のデータに基づいて計算し、前記前側の単板3Aの後端部3ARをテープ貼付領域7の所定の位置で停止するように単板固定搬送装置15に指令が与えられる。
前記前側の単板3Aが図1及び図4(A)の矢印で示されているように前記搬送方向の前方へ搬送されて端部位置センサ29を通過すると、図5(A)に示されているように端部位置センサ29と貼合わせ中央位置TCLの間の距離dだけ搬送され、前記前側の単板3Aの後端部3ARがテープ貼付領域7の所定の位置、すなわち図5(A)に示されているように貼合わせ中央位置TCLで停止する。
なお、この図5(A)〜(D)では、貼合せテーブル9が前方側に長く延伸され、この延伸された部分に前記前側の単板3Aを停止時に真空吸着するための真空吸着装置等が備えられた形態であり、貼合せテーブル9の内部にはヒータ9Aがテープ貼付領域7に位置して埋め込まれているが、前記真空吸着装置やヒータがなくてもよい。
上記の前側の単板3Aは単板固定搬送装置15のベルト19の上面で真空吸着される。なお、前記ベルト19が回転駆動されるときは単板巻取装置27も同期して回転駆動され、接続された複数の単板3が前方側のリール25に巻き取られる。
次いで、図4(A)の2点鎖線で示されている次の後側の単板3Bは、後側の単板3Bに設けられた位置決め用の基準穴3Hに可動テーブル37の上面に突出した突起41が挿入されることにより、図1及び図4(B)に示されているように可動テーブル37の上面に位置決めされる。そして、前記次の後側の単板3Bは可動テーブル37の上面で真空吸着される。
このとき、図5(A)に示されているように、貼合せテーブル9の後端と貼合わせ中央位置TCLとの距離をAとし、貼合せテーブル9の後端から単板持上げテーブル31の後端までの距離をBとし、単板持上げテーブル31の第1櫛歯部33の切欠き部33A、33Bの切欠き深さをCとし、可動テーブル37の第2櫛歯部39の切欠き深さをDとし、前記切欠き深さC、Dをほぼ同じ寸法(C≒D)とした場合、前記後側の単板3Bにおいて可動テーブル37の前端より前方へ突出する部分の長さ寸法Eは、上記の(A+B−C)より大きい寸法〔E>(A+B−C)〕となる。
上記の長さ寸法Eの部分は、前記後側の単板3Bがメッキ無しで薄いときは特に、それ自体の自重や変形により垂れ下がりの状態が生じる場合があり、以下、この垂れ下がりの状態で説明する。
次いで、作業者が可動テーブル37を作動するスイッチをONすることにより、可動テーブル37が図1及び図4(B)の矢印で示されているように前記次の後側の単板3Bの搬送方向の前方へ前進し、図5(B)に示されているように前記後側の単板3Bの前端部3BFが単板持上げテーブル31の第1櫛歯部33の上方位置にかかったときに、昇降シリンダ35により単板持上げテーブル31を上昇せしめることにより、図5(C)に示されているように前記後側の単板3Bの前端部3BFの垂れ下がり部分を前記貼合せテーブル9のテープ貼付高さ位置PLへ持ち上げることができる。
可動テーブル37がさらに前進し、前記次の後側の単板3Bの進む方向の前端部3BFの位置が端部位置センサ29で検出され、この検出されたデータが制御装置に送られる。
制御装置では前記後側の単板3Bの前端部3BFの位置のデータと、すでにテープ貼付領域7の貼合せテーブル9の所定の位置で停止している前記前側の単板3Aの後端部3ARの位置のデータに基づいて計算し、テープ貼付領域7の所定の前記前側の単板3Aの後端部3ARと適正な間隔を介して近接する位置で停止するように可動テーブル37に指令が与えられる。
可動テーブル37がさらに前進すると、図3(B)、図4(C)及び図5(D)に示されているように可動テーブル37の前端部に備えた第2櫛歯部39の逆型櫛歯形状が前記単板持上げテーブル31の後端部の第1櫛歯部33の櫛歯形状と嵌合し、可動テーブル37は、前記前側の単板3Aの後端部3ARと前記後側の単板3Bの前端部3BFとの間隔が適正な位置で停止する。
なお、この実施の形態では、単板持上げテーブル31の後端部に第1櫛歯部33を設け、可動テーブル37の前端部に前記第1櫛歯部33と嵌合する第2櫛歯部39を設けたので、可動テーブル37の前端より前方へ突出する単板3Bの部分を小さくできる効果がある。例えば、上記の第1櫛歯部33と第2櫛歯部39が設けられていない場合は、図5(A)に示されている寸法で説明すると、可動テーブル37の前端より前方へ突出する部分の長さ寸法Eが、(A+B)より大きい寸法〔E>(A+B)〕となる。しかし、第1櫛歯部33と第2櫛歯部39を設けた場合の長さ寸法Eは、(A+B−C)より大きい寸法〔E>(A+B−C)〕であるので、寸法Cだけ小さくできる。
次いで、テープ貼付装置11のフレーム13が下降すると、予めフレーム13の内部のリールから繰り出された接続用テープ5の先端側がフレーム13の下面側に引き出されているので、接続用テープ5の先端側が押し付けローラにより上から前記貼合せテーブル9上の前記単板3A,3Bの各端部3AR,3BFの図2において左端側へ押し付けられて貼り付けられる。それからテープ貼付装置11のフレーム13が図2において右方へ移動することにより、接続用テープ5がリールから引き出されつつ押し付けローラにより押し付けられるので、接続用テープ5が前記各単板3A,3Bの端部3AR,3BFを覆うように貼り付けられて前記各単板3A,3Bが接続される。その後、接続用テープ5が図2において右端側でテープ切断部により切断される。前記フレーム13は原位置へ復帰する。
制御装置からの指令により、突起41が可動テーブル37の上面より下方へ没入し、可動テーブル37の上面の複数の小さな貫通孔43からエアが吹き出して前記後側の単板3Bがエアーフロートされるように切り替えられる。一方、単板固定搬送装置15のベルト19が再び駆動して前側の単板3Aが前記搬送方向の前方へ搬送されるので、前側の単板3Aに接続された後側の単板3Bも共に前方へ搬送される。これと同時に、前記可動テーブル37は後退して原位置へ復帰すると共に複数の小さな貫通孔43からのエア吹き出しは停止し、突起41が可動テーブル37の上面より上方へ突出する。
また、上記の前側の単板3Aと後側の単板3Bが搬送方向の前方へ搬送される際に、前述したように、前記後側の単板3Bの後端部3BRの位置が端部位置センサ29で検出され、この検出されたデータに基づいて前記後側の単板3Bの後端部3BRがテープ貼付領域7の所定の位置で停止し、図1及び図4(A)に示されるような初期状態になる。
以上のような動作が繰り返されることによって、複数枚の各単板3A、3Bが接続用テープ5で長く接続されることになる。
以上のことから、この実施の形態の単板接続装置1によれば、テープ貼付領域7の後方側で、前記前側の単板3Aの後端部3ARと前記次の後側の単板3Bの前端部3BFの位置を検出する端部位置センサ29と、前記前側の単板3Aを前方へ搬送する単板固定搬送装置15と、前記次の後側の単板3Bを前方へ移動せしめて位置決めする単板移動搬送装置としての可動テーブル37と、を設け、前記端部位置センサ29による前記前側の単板3Aの後端部3ARの位置データ、及び前記次の後側の単板3Bの前端部の位置データに基づいて、単板固定搬送装置15による前記前側の単板3Aの移動距離と、可動テーブル37による前記次の後側の単板3Bの移動距離と、を制御することにより、前記前側の単板3Aの後端部3ARと前記次の後側の単板3Bの前端部3BFとの間隔を適正な位置に接近させることができる。換言すれば、前記単板3A,3Bの突き合わせ部の間隔をできるだけ狭く(近接し)、決して単板3の厚み方向で重ならない位置へ制御することができる。
しかも、たとえ前記次の後側の単板3Bの前端側が垂れ下がった状態であっても、前記貼合せテーブル9と可動テーブル37との間に、単板持上げテーブル31がテープ貼付高さPLより下方位置から昇降自在に設けられているので、前記単板持上げテーブル31により貼合せテーブル9のテープ貼付高さ位置PLへ持ち上げられるので、前記次の後側の単板3Bは前進する際に前記貼合せテーブル9と可動テーブル37との間に挟まってぐしゃぐしゃになることなく、前記前側の単板3Aの後端部3ARと前記次の後側の単板3Bの前端部3BFとの間隔を良好な状態に前進できる。
したがって、単板3A、3B同士を良好な状態で接続用テープ5を貼り付けて接続できるので、この接続された複数枚の単板3がロール状に巻かれてもしわや膨らみが生じないし、後工程で接続用テープ5の剥離作業が良好になるので、歩留まりを向上させることができる。
また、上記の各動作が自動的に行われることにより、複数枚の各単板3A、3Bの接続作業を効率よく行うことができる。
なお、単板持上げテーブル31の他の実施の形態としては、図6(A)〜(C)に示されているように、単板持上げテーブル31の上面に、例えば第1櫛歯部33の上面に、後方側の下方に向けて傾斜するテーパ部45を設けることができる。これにより、前記後側の単板3Bに大きな垂れ下がりの状態が生じても、対応しやすくなる。
例えば、図6(A)に示されているように、前記後側の単板3Bの前端部3BFが単板持上げテーブル31の上面より下側に位置している場合、第1櫛歯部33の上面にテーパ部45があるので、図6(B)に示されているように前記後側の単板3Bの前端部3BFが単板持上げテーブル31の第1櫛歯部33のテーパ部45の上方位置にかかったときに、昇降シリンダ35により単板持上げテーブル31を上昇せしめることにより、図6(C)に示されているように前記後側の単板3Bの前端部3BFの垂れ下がり部分を前記貼合せテーブル9のテープ貼付高さPLへ持ち上げることができる。