JP4775559B2 - 液晶配向剤および横電界方式液晶表示素子 - Google Patents
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Description
また、TN型液晶表示素子に比してコントラストが高くて、その視角依存性の少ないSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子や、垂直配向型液晶表示素子が開発されている。このSTN型液晶表示素子は、ネマチック型液晶に光学活性物質であるカイラル剤をブレンドしたものを液晶として用い、液晶分子の長軸が基板間で180度以上にわたって連続的に捻れる状態となることにより生じる複屈折効果を利用するものである。
しかしながら、従来知られているポリアミック酸やそれを脱水閉環して得られる構造を有するイミド系重合体として、特許文献1において提案されている光配向膜や、特許文献2、特許文献3において提案されているポリアミド酸を用いて横電界方式液晶表示素子を作成した場合、印刷不良により配向不良が発生してしまう。この問題は特に高画質・大容量表示の液晶ディスプレイにとっては大きな致命点となるといわれる問題点である。
で表されるイミド構造を有する可溶性ポリイミドを有機溶媒中に溶解含有されて構成され、そして前記有機溶媒が3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドまたは3−ヘキシルオキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドを含有する、ことを特徴とする横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤によって達成される。前記可溶性ポリイミドのイミド化率は、好ましくは60〜95%である。
また、本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第2に、本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜を具備してなる横電界方式液晶表示素子によって達成される。
横電界方式液晶表示素子では一般的に、電極基板上での印刷性が問題となっているが、本発明の液晶配向剤は良好な印刷性を有することから、横電界方式液晶表示素子として優れた表示性能を付与できる。
これらテトラカルボン酸二無水物は単独であるいは2種類以上を混合して使用してもよい。テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物を単独で用いるか、あるいはそれを好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上と他のテトラカルボン酸二無水物との混合物として用いるのが好ましい。
テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族および脂環式ジアミン;
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミンなどの、分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミンなどを挙げることができる。これらの中で、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンおよび2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニルが特に好ましい。またこれらのジアミン化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。なおこれらの例示は、本発明の範囲を限定するものではない。
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.8〜1.2当量となる割合である。ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中において、好ましくは−20℃〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。
ここで、有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はない。例えば1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−ヘキシルオキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドなどのアミド系溶剤、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を例示することができる。また、有機溶媒の使用量(α)は、好ましくは、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(β)が、反応溶液の全量(α+β)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
本発明の液晶配向剤を構成する可溶性ポリイミドは、上記ポリアミック酸を脱水閉環することにより合成することができる。本発明で用いるポリイミドは、
で表されるイミド構造を有する。
上記式(1)中、R1の4価の有機基はテトラカルボン酸二無水物から2つの酸無水物基を除去した残基に相当しそしてR2の2価の有機基はジアミン化合物から2つのアミノ基を除去した残基に相当する。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるポリイミドの分子量が低下することがある。
以上のようにして得られるポリアミック酸および/またはポリイミドは、その対数粘度(ηln)の値が好ましくは0.05〜10dl/g、より好ましくは0.05〜5dl/gである。
本発明における対数粘度(ηln)の値は、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.5g/100ミリリットルである溶液について30℃で粘度の測定を行い、下記式(I)によって求められるものである。
本発明の液晶配向剤は、上記ポリアミック酸および/またはポリイミドが、好ましくは、有機溶媒中に溶解含有されて構成される。本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは0℃〜200℃であり、より好ましくは20℃〜60℃である。
本発明の横電界方式液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
また、本発明の液晶配向剤により形成された液晶配向膜に、例えば特開平6−222366号公報や特開平6−281937号公報に示されているような、紫外線を部分的に照射することによってプレチルト角を変化させるような処理、あるいは特開平5−107544号公報に示されているような、ラビング処理を施した液晶配向膜表面にレジスト膜を部分的に形成し、先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去して、液晶配向膜の液晶配向能を変化させるような処理を行うことによって、液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
液晶としては、ネマティック型液晶およびスメクティック型液晶を挙げることができ、その中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。
また、液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例の各種測定は、下記の方法により行った。
(1)液晶の配向性
得られた塗膜を液晶配向膜として用いた液晶表示素子に電圧をオン・オフ(印加・解除)したときの異常ドメインの有無を偏光顕微鏡で観察し、異常ドメインのない場合を「良好」と判定した。
(2)印刷性評価
片面全面にITO膜が形成された127mm(D)×127mm(W)×1.1mm(H)のガラス基板を用意し、このガラス基板に25℃または35℃の環境で液晶配向膜塗布用印刷機(日本写真印刷株式会社製 オングストローマー S−40L)を用いて上記実験で得られた液晶配向剤を孔径0.2μmのマイクロフィルターで濾過した後、透明電極面に塗布した。80℃に設定したホットプレート密着式予備乾燥機で乾燥し、200℃で60分間焼成してITO膜付きガラス基板上に液晶配向膜を形成した。得られた膜の中央部 10cm2内における印刷ハジキ個数を調べることによりハジキ数を評価した。
触針式膜厚計を用いて、塗膜の平均膜厚および最大膜厚と最小膜厚との差(バラツキ)を測定した。
テトラカルボン酸二無水物として、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物22.4g(0.1モル)、ジアミン化合物として4,4’−ジアミノジフェニルメタン19.8g(0.1モル)を、N−メチル−2−ピロリドン800gに溶解させ、60℃で4時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.32dl/gのポリアミック酸390gを得た。得られたポリアミック酸25gをN−メチル−2−ピロリドン475gに溶解させ、ピリジン39.5gおよび無水酢酸30.6gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.64dl/g、イミド化率92%のポリイミド(A−1)19.5gを得た。
合成例1において、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン10.8g(0.1モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.77dl/g、イミド化率93%のポリイミド(A−2)17.9gを得た。
テトラカルボン酸二無水物として、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物22.4g(0.1モル)、ジアミン化合物として4,4’−ジアミノジフェニルメタン19.8g(0.1モル)を、N−メチル−2−ピロリドン800gに溶解させ、60℃で4時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.32dl/gのポリアミック酸390gを得た。得られたポリアミック酸25gをN−メチル−2−ピロリドン475gに溶解させ、ピリジン15.8gおよび無水酢酸20.4gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.40dl/g、イミド化率81%のポリイミド(A−3)18.5gを得た。
合成例1において、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン10.8g(0.1モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.43dl/g、イミド化率83%のポリイミド(A−4)16.8gを得た。
合成例1において、ジアミン化合物として2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル21.2g(0.1モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.43dl/g、イミド化率83%のポリイミド(A−5)16.8gを得た。
合成例1において、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン5.4g(0.05モル)と4,4’−ジアミノジフェニルメタン9.9g(0.05モル)を用いた以外は、合成例1と同様にしてポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.24dl/g、イミド化率81%のポリイミド(A−6)18.0gを得た。
合成例1において、ジアミン化合物として4,4’−ジアミノジフェニルエーテル20.0g(0.1モル)を用いた以外は合成例1と同様にしてポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.25dl/g、イミド化率80%のポリイミド(A−7)19.6gを得た。
合成例1において、テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物16.8g(0.075モル)とピロメリット酸二無水物5.5g(0.025モル)を用いた以外は合成例1と同様にしてポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.28dl/g、イミド化率81%のポリイミド(A−8)19.1gを得た。
合成例1〜8で得た特定重合体を、表1に示す組成の溶剤に溶解させて、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシランを重合体100重量部に対して0.75重量部溶解させ、固形分濃度4重量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過し、本発明の膜形成用組成物を調製した。
次に、厚さ1mmのガラス基板の一面に櫛歯状に設けられたITO膜からなる透明導電膜上に、当該膜形成用組成物をスピンナーにより塗布し、230℃のホットプレート上で10分間乾燥することで、膜厚約800オングストロームの樹脂膜を形成した。
同様に、厚さ1mmのガラス基板の一面に、当該膜形成用組成物をスピンナーにより塗布し、230℃のホットプレート上で10分間乾燥することで、膜厚約800オングストロームの樹脂膜を形成した。
次に、ラビング処理された液晶挟持基板の液晶配向膜を有する基板Aおよび基板Bの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が逆平行となるように2枚の基板を間隙を介して対向配置し、外縁部同士を当接させて圧着して接着剤を硬化させた。次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶(メルク社製、MLC−2042)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板を張り合わせ、本発明の横電界方式液晶表示素子を作製し、配向性を評価した。結果を表1に示す。
合成例1〜8で得た特定重合体を、表1に示す組成の溶剤に溶解させて、エポキシ系添加剤としてN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(分子量 約400)を重合体100重量部に対して5重量部溶解させた以外は実施例1同様にして、横電界方式液晶表示素子を作製および塗膜の形成を行い、これを用いて配向性および印刷性評価を行った。結果を表2に示す。
合成例1〜8で得た特定重合体を、表1に示す組成の溶剤に溶解させて、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシランを重合体100重量部に対して0.75重量部溶解させ、固形分濃度4重量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過し、本発明の膜形成用組成物を調製した。この膜形成組成物を用いて塗膜の形成を行い、実施例1,2と同様の方法で配向性および印刷性評価を行った。結果を表1に示す。
(a)γ-ブチロラクトン (b)N−メチル−2−ピロリドン (c)3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド(d)ブチルセロソルブ
Claims (8)
- 前記有機溶媒が、γ−ブチロラクトンとブチルセロソルブと3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドの混合溶媒である、請求項1に記載の横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤。
- 上記可溶性ポリイミドのイミド化率が60〜95%である、請求項1または2に記載の横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤。
- テトラカルボン酸二無水物が2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物である請求項1〜3のいずれかに記載の横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤。
- テトラカルボン酸二無水物が2種類以上のテトラカルボン酸二無水物から成りそしてそのうちの1つである2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物が、テトラカルボン酸二無水物の総量の20重量%以上を占める請求項1〜3のいずれかに記載の横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤。
- ジアミンがp−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンおよび2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニルよりなる群から選ばれる少なくとも一種のジアミンである、請求項1〜5のいずれかに記載の横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤。
- 櫛歯型にパターニングされた透明導電膜が設けられている基板の導電膜形成面と、導電膜が設けられていない対向基板の一面とに、それぞれ、請求項1〜6のいずれかに記載の横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤を塗布して樹脂膜を形成し、該樹脂膜にラビング処理を行い、そして前記2枚の基板を対向配置した間隙に液晶を充填して得た液晶セルの両面に偏光板を貼り合わせることを特徴とする、横電界方式液晶表示素子の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の液晶配向剤から得られる液晶配向膜を具備してなる横電界方式液晶表示素子。
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