以下に本発明の実施の形態を説明するが、これらの実施の形態は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
本発明の硬化性組成物の第1の態様は、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有する硬化性組成物である。
(A)架橋性シリル基含有有機重合体、
(B)アクリル系重合体、
(C)水と反応してアミン化合物を生成する化合物、及び
(D)硬化触媒
本発明においては、(A)成分として用いられる架橋性シリル基含有有機重合体としては、従来公知のものを広く使用でき、分子内に、シロキサン結合を形成することによって架橋してゴム状硬化物を形成する、シリル基を1個以上含有する有機重合体であれば、特に限定されない。このような架橋性シリル基含有有機重合体(A)としては、例えば、特許文献4〜16中に開示されているものを挙げることができる。上記架橋性シリル基含有有機重合体(A)としては具体的には、分子内に1個以上の架橋性シリル基を含有する、主鎖がそれぞれオルガノシロキサンを含有していてもよい、ポリオキシアルキレン系重合体、ビニル変性ポリオキシアルキレン系重合体、ビニル系重合体、ポリエステル重合体、アクリル酸エステル重合体、メタアクリル酸エステル重合体、これらの共重合体や混合物等を挙げることができる。架橋性シリル基は、シーリング材の硬化性や硬化後の物性等の点から、分子内に1〜5個含まれるのが好ましい。更に、架橋性シリル基は、架橋しやすく製造しやすい下記一般式(1)で示されるものが好ましい。
(式中、R1は炭化水素基であり、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。Xで示される反応性基はハロゲン原子、水素原子、水酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、メルカプト基、アルケニルオキシ基及びアミノオキシ基より選ばれる基であり、Xが複数の場合には、Xは同じ基であっても異なった基であってもよい。このうちXはアルコキシ基が好ましく、メトキシ基が最も好ましい。aは0、1又は2の整数であり、1が最も好ましい。)
架橋性シリル基含有有機重合体(A)の主鎖は、硬化後の引張接着性、モジュラス等の物性の点から、オルガノシロキサンを含有していてもよい、ポリオキシアルキレン系重合体及び/又はビニル変性ポリオキシアルキレン系重合体が好ましい。特に、成分(A)として、分子内に1個以上の架橋性シリル基を含有する、主鎖がそれぞれオルガノシロキサンを含有していてもよい、ポリオキシアルキレン系重合体、アクリル変性ポリオキシアルキレン系重合体、及び/又はメタクリル変性ポリオキシアルキレン系重合体、並びにこれらの混合物が好ましく、主鎖がそれぞれオルガノシロキサンを含有していてもよい、ポリオキシプロピレン系重合体、アクリル変性ポリオキシプロピレン系重合体、及び/又はメタクリル変性ポリオキシプロピレン系重合体であるものが更に好ましい。
前記の分子内に1個以上の架橋性シリル基を含有する、オルガノシロキサンを含有していてもよいビニル変性ポリオキシアルキレン系重合体は、分子内に1個以上の架橋性シリル基を含有する、オルガノシロキサンを含有していてもよいポリオキシアルキレン系重合体の存在下で、ラジカル重合開始剤の添加あるいは紫外線照射などの通常のラジカル重合方法により、1種又は2種以上のビニル系単量体を重合させる等して得ることができる(特許文献17及び特許文献18等が参考として挙げられるが、これらに限定されるものではない)。
ビニル系単量体としては、分子内に1個以上の重合性不飽和結合を有する化合物であって、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、クロルスチレン、2−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ベンジル、グリシジルアクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ベンジル、グリシジルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、n−メチロールアクリルアミド、エトキシ化フェノールアクリレート、エトキシ化パラクミルフェノールアクリレート、エトキシ化ノニルフェノールアクリレート、プロポキシ化ノニルフェノールアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、イソボルニルアクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸ジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリウレタンジアクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸ダイマー、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ポリエステルポリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、ステアリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−フェノキシアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、ジンクジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシ化グリセリントリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタアクリレートエステル、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、ジンクジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、また、次の化学式(2)〜(25)で示される各化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ビニル系単量体は、オルガノシロキサンを含有していてもよいポリオキシアルキレン系重合体100重量部に対して、0.1〜1000重量部、更には1〜200重量部の範囲で使用するのが好ましい。なお、分子内に1個以上の架橋性シリル基を含有する、オルガノシロキサンを含有していてもよいビニル変性ポリオキシアルキレン系重合体としては、分子内に1個以上の架橋性シリル基を含有する、オルガノシロキサンを含有していてもよいポリオキシアルキレン系重合体と、前記ビニル系単量体の1種以上を重合して得られる重合体に架橋性シリル基を導入して得られる、架橋性シリル基含有ビニル系重合体とをブレンドしたものを使用することもできる。
また、成分(A)として(A1)架橋性シリル基含有アクリル系重合体を用いることにより、耐候性が向上し、好適である。(A1)架橋性シリル基含有アクリル系重合体としては、従来公知のものを広く使用でき、特に限定されないが、例えば、特許文献14及び19〜26中に開示されているものを挙げることができる。具体的には、分子内に1個以上の架橋性シリル基を有し、それぞれオルガノシロキサンを含有していてもよい、主鎖が本質的に(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等のアクリル系単量体の1種以上を(共)重合して得られる重合体である化合物やそれらの混合物を主成分とする組成物が挙げられる。上記アクリル系単量体としては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
上記アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシルおよび(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニルおよび(メタ)アクリル酸トリシクロデシニル等のアクリル酸脂環式アルキル;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル及び(メタ)アクリル酸ベンジル等の芳香族アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルおよび(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン付加反応物等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル;(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸クロロエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、および(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等のヘテロ原子含有アクリル酸エステル類が挙げられるが、これらに限らない。また、これらの中の1種類または2種類以上を併用してもよい。上記(メタ)アクリル酸エステルの中でも、ガラス転移温度が低い重合体が得られるという理由から、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルおよびアクリル酸2−メトキシエチルが好ましい。
なお、成分(A1)として、上記アクリル系単量体以外にこれと共重合可能な単量体を共重合させることも可能である。共重合可能な単量体としては、特に限定されないが、例えば、フルオロオレフィン類、α−オレフィン類、ビニルエステル類およびビニルエーテル類などのビニル系単量体が挙げられる。また、成分(A1)として、上記架橋性シリル基含有アクリル系重合体と他の重合体、例えば、上記したような架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン重合体や架橋性シリル基含有ビニル変性ポリオキシアルキレン重合体等、との混合物を用いることも可能であり、本発明に含まれる。架橋性シリル基含有アクリル系重合体と他の重合体との混合物を用いる場合、混合物中の架橋性シリル基含有アクリル系重合体の配合割合が30質量%以上であることが好ましい。
本発明において、上記架橋性シリル基含有有機重合体(A)の数平均分子量は1000以上、特に6000〜30000で分子量分布の狭いものが、硬化前の粘度が低いので取り扱い易く、硬化後の強度、伸び、モジュラス等の物性が好適である。上記成分(A)は1種のみで用いても良く、2種以上併用してもよい。
本発明において、上記(B)アクリル系重合体を含有させることにより、耐候性が向上する。上記成分(B)は、可塑剤として使用することもできる。成分(B)として用いられるアクリル系重合体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等のアクリル系単量体から選ばれる1種以上を重合させたアクリル系(共)重合体が使用でき、好ましい例として、(メタ)アクリル酸エステル単量体を主成分としたものであり、エステル部分の炭素数が1〜20のアクリル酸エステルが挙げられる。例えば、成分(A1)において上述したような(メタ)アクリル酸エステル単量体が挙げられるがこれらに限定されない。
アクリル系重合体(B)は、架橋性シリル基を含有していなくても架橋性シリル基を含有していてもよく、特に限定されないが、架橋性シリル基を含有しているものは、1分子中に平均して0.05個以上2.0個以下が好ましく、0.1個以上1.0個以下が特に好ましい。架橋性シリル基を有するアクリル系重合体としては、特に限定されないが、例えば、特許文献30及び特許文献31中に開示されているものが挙げられる。
また、アクリル系重合体(B)には、上記アクリル系単量体以外にこれと共重合可能な単量体を共重合させることも可能である。共重合可能な単量体としては、例えば、フルオロオレフィン類、α−オレフィン類、ビニルエステル類およびビニルエーテル類などのビニル系単量体が挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸エステル単量体とフルオロオレフィン単量体を主構成単量体とする(メタ)アクリル酸エステル−フルオロオレフィン共重合体が好適に用いられる。(メタ)アクリル酸エステル−フルオロオレフィン共重合体としては、従来公知のものを広く使用でき、例えば、特許文献25〜29中に開示されているものを挙げることができる。フルオロオレフィン単量体としては、例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ジクロロジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルおよびパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等が挙げられ、これらの中でも、重合性の面よりテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及びトリフルオロエチレンが好ましく、更に好ましくはテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン及びトリフルオロエチレンである。
上記アクリル系重合体(B)は、水性媒体中での懸濁重合や乳化重合、有機溶剤中での溶液重合、或いは塊状重合など通常の方法で製造することができる。有機溶剤としては、通常用いられるものが使用でき、例えば、テトラヒドロフランおよびジオキサン等の環状エーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素化合物;酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトンおよびシクロヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノールおよびイソプロパノール等のアルコール類等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
上記重合に用いるラジカル発生型重合開始剤としては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ターシャリーブチルパーオキシピバレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドおよびジターシャリーブチルパーオキサイド等の過酸化物、またはアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の無機過酸化物が使用できる。また、連鎖移動剤は耐候性の低下につながるため、使用しないことが好ましい。
上記重合は、重合温度が20℃〜350℃、好ましくは150℃〜350℃、圧力が常圧〜10MPaで行い、加圧の場合は耐圧オートクレーブを用い、5分〜20時間の反応時間で行うことができる。重合方法はバッチ重合、セミバッチ重合、或いは連続重合でもよい。
上記アクリル系重合体(B)のガラス転移温度は10℃以下が好ましく、より好ましくは0℃以下、さらにより好ましくは−10℃以下である。また、重量平均分子量は500以上20,000以下が好ましく、700以上10,000以下であることがより好ましい。ガラス転移温度が10℃より高いと、低温における作業性が悪くなる。また、重量平均分子量が20,000を越えると、十分な可塑性が発現されないため作業性が悪くなり、一方、500未満であると、低分子の重合体がブリードするため汚染性が低下する。
(B)成分の配合割合は、特に限定されるものではないが、(A)成分100重量部に対して、(B)成分を1〜400重量部用いることが好ましく、5〜200重量部用いることがより好ましい。上記アクリル系重合体は、単独で用いても良く、2種以上併用してもよい。
上記(C)成分として用いられる水と反応してアミン化合物を生成する化合物としては、具体的には、原料入手の容易性、貯蔵安定性、水との反応性などの点から、アミン化合物のケチミン化合物、エナミン化合物、及び/又はアルジミン化合物が好適例として挙げられる。
上記ケチミン化合物、エナミン化合物及びアルジミン化合物はそれぞれ、(C1)アミン化合物と(C2)カルボニル化合物との脱水反応により得ることができる。上記成分(C)の製造方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
上記成分(C1)アミン化合物としては、特に限定されないが、例えば、第1級及び/又は第2級アミンが挙げられる。特に、上記成分(C1)アミン化合物が脂肪族アミンであると、より貯蔵前後共に艶消し効果が増し好適である。
上記第1級及び/又は第2級アミンとしては、特に限定されないが、例えば、第1級アミンとしては、モノアミンとして、ブチルアミン、ヘキシルアミン、へプチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、オクチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、トリメチルシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニリン等を挙げることができ、ジアミンとして、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、1,7−ジアミノへプタン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミノエイコサン、1,21−ジアミノヘンティコサン、1,22−ジアミノドコサン、1,23−ジアミノトリコサン、1,24−ジアミノテトラコサン、イソホロンジアミン、ジアミノジシクロへキシルメタン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、キシレンジアミン、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルフェニルメタン、ポリオキシエチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミンなどを挙げることができ、ポリアミンとして、トリ(メチルアミノ)へキサンなどを挙げることができる。第2級アミンとしては、例えば、ジラウリルアミン、ジステアリルアミン、メチルラウリルアミンなどのモノアミン、N,N′−ジラウリルプロピルアミン、N,N′−ジステアリルブチルアミン、N−ブチル−N′−ラウリルエチルアミン、N−ブチル−N′−ラウリルプロピルアミン、N−ラウリル−N′−ステアリルブチルアミン等のジアミンを挙げることができる。第1級、第2級混合アミンとしては、N−ラウリルプロピレンジアミン、N−ステアリルプロピレンジアミンなどを挙げることができる。第1級、第2級混合ポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メチルアミノプロピルアミンなどを挙げることができる。特に、ステアリルアミン、ヘキサメチレンジアミン、N−ステアリルプロピレンジアミン等の脂肪族アミンがより艶消し効果が大きく好ましい。
上記成分(C1)アミン化合物は、シーリング材の硬化表面の艶、光沢を顕著に低く抑えるためには、融点が35℃以上のもの或いは分子内に1個以上の窒素原子と2個以上の窒素原子結合活性水素を含有するものが、艶消し作用が大きく、意匠性に優れており好適である。融点が35℃未満のものは、耐熱性、特に夏期の高温で軟化しやすく、融点が100℃を越えるものはシーリング材表面が固く、脆くなりやすく、シーリング材の基本特性である弾性を損ねやすいので、上記成分(C1)アミン化合物は融点が35℃以上、特に40〜100℃のものが好ましい。
上記成分(C2)カルボニル化合物としては公知のものが含まれ、例えば、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−アミルアルデヒド、イソヘキシルアルデヒド、ジエチルアセトアルデヒド、グリオキサール、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド等のアルデヒド類;シクロペンタノン、トリメチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、トリメチルシクロヘキサノン等の環状ケトン類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−tert−ブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジブチルケトン、ジイソブチルケトン等の脂肪族ケトン類;アセトフェノン、ベンゾフェノン、プロピオフェノン等の芳香族ケトン;及びアセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸メチルエチル、ジベンゾイルメタン等の下記一般式(26)で示されるβ−ジカルボニル化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。このうち、メチルイソブチルケトン、ジプロピルケトン、フェニルアセトアルデヒド、及び活性メチレン基を有するβ−ジカルボニル化合物〔下記一般式(26)で示される化合物〕がより好ましい。
〔式中、R2及びR3は同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜16個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘプチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ヘキサデシル等)、炭素数6〜12個のアリール基(例えば、フェニル、トリル、ヘキシル、ナフチル等)、又は炭素数1〜4個のアルコキシル基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロオキシ、プトキシ等)を意味する。〕
上記成分(C)の配合割合は、水と反応して生成するアミン化合物が架橋性シリル基含有有機重合体(A)100重量部に対して0.05〜50重量部、特に0.1〜20重量部となるように配合するのが好ましい。上記水と反応してアミン化合物を生成する化合物は、単独で使用しても良く、2種以上併用しても良い。
上記成分(D)として用いられる硬化触媒としては、成分(A)に対し硬化触媒の作用を示すものであれば、特に限定されないが、例えば、有機金属化合物やアミン類等が挙げられ、特にシラノール縮合触媒を用いることが好ましい。上記シラノール縮合触媒としては、例えば、スタナスオクトエート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ビストリエトキシシリケート、ジブチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、オクチル酸錫及びナフテン酸錫等の有機錫化合物;ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物等;テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類;オクチル酸鉛;シラノール縮合触媒として公知のその他の酸性触媒及び塩基性触媒等が挙げられる。このうち高い架橋速度、毒性及び輝発性の比較的低い液体である点から、ジブチル錫ジアセチルアセトナートが特に好ましい。
成分(D)の配合割合は、架橋速度、硬化物の物性などの点から、架橋性シリル基含有有機重合体(A)100重量部に対して、0.1〜30重量部、特に0.5〜20重量部用いることが好ましい。これらの硬化触媒は、単独で使用しても良く、2種以上併用しても良い。
本発明の硬化性組成物には、貯蔵後の硬化特性の低下を防止し、且つ貯蔵後の耐水接着性を改善するために、更に(E)水と反応して一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物を生成する化合物を添加することが好適である。なお、本発明において、貯蔵後の硬化速度、硬化物の硬さ及び厚み等の硬化特性の悪化を硬化特性の低下と称す。該(E)水と反応して一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物を生成する化合物としては、具体的には、原料入手の容易性、貯蔵安定性、水との反応性などの点から、一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物のケチミン化合物、エナミン化合物、及び/又はアルジミン化合物が好適例として挙げられる。
上記ケチミン化合物、エナミン化合物及びアルジミン化合物はそれぞれ、(E1)一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物と(E2)カルボニル化合物との脱水反応により得ることができる。上記成分(E)の製造方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
上記成分(E1)一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物と成分(E2)カルボニル化合物による脱水反応生成物について説明すれば、次の通りである。成分(E1)アルコキシシリル基を有するアミン化合物は、特に限定されないが、例えば、下記一般式(27)で示されるものを挙げることができる。
[式(27)中、n=0,1,2、R4及びR5は同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜4個の炭化水素基、R6は炭素数1〜10個の炭化水素基、Zは水素原子又は炭素数1〜4個のアミノアルキル基を意味する。]
ここで、R4及びR5としては、メチル、エチル、プルピル、ブチルといったアルキル基、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニルといったアルケニル基などが挙げられ、特にアルキル基が好ましい。R6としてはメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレンなどのアルキレン基、フェニレンなどのアリーレン基やアルキレンアリーレン基等が挙げられるが、特にアルキレン基が好ましい。nは好ましくは0又は1である。
具体例としては、下記式(28)〜(35)で示される化合物や、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等に代表されるアミノシラン類等を挙げることができる。これらの中では、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が好ましい。
成分(E2)カルボニル化合物としては、特に、限定されず、成分(C2)の説明において例示したようなカルボニル化合物が用いられる。
本発明に用いる(E)水と反応して一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物を生成する化合物の製造方法は、どのような方法でも良いがモノマー純度が50〜95%で、かつアミノ基封鎖率が90%以上のものを製造するためには以下の方法が望ましい。アルコキシシリル基を有するアミン化合物とカルボニル化合物との反応はカルボニル化合物中に加熱下でアルコキシシリル基を有するアミン化合物を導入し、その導入中に生成した水をカルボニル化合物と共に共沸留去する。この際のアルコキシシリル基を有するアミン化合物に対し、過剰量のカルボニル化合物を反応させることが好ましい。
また、このアルコキシシリル基を有するアミン化合物の導入温度(反応温度)はカルボニル化合物と水との共沸温度付近からカルボニル化合物の還流温度付近までとすることが好ましく、アルコキシシリル基を有するアミン化合物はこの温度範囲で導入することが好ましい。例えば、カルボニル化合物をメチルイソブチルケトンとし、これをアルコキシシリル基を有するアミン化合物と反応させる場合には、メチルイソブチルケトンと水との共沸温度が80℃程度となり、このメチルイソブチルケトンの還流温度が130℃であることから、アルコキシシリル基を有するアミン化合物の導入温度は80〜130℃とすればよい。この反応のためのアルコキシシリル基を有するアミン化合物の導入方法は任意とされるが、これをカルボニル化合物と速やかに反応させるためには、これを液中に導入することが好ましい。この導入時間も任意とされるが、これは30分〜20時間程度とすることが好ましい。また、この反応は湿気があると反応生成物が加水分解してしまうために、反応は窒素、アルゴンなどの不活性ガス下で行うことが好ましく、カルボニル化合物中の水分もできるかぎり少なくすることが好ましい。
この(E)水と反応して一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物を生成する化合物の製造は、上記したように、カルボニル化合物に加熱下でアルコキシシリル基を有するアミン化合物を導入して反応させ、この導入中から生成した水をカルボニル化合物と共に共沸留去するものであるが、このアルコキシシリル基を有するアミン化合物の導入終了後も、系内の水分留去のためにはカルボニル化合物との共沸留去とすることが好ましい。
この留出温度はカルボニル化合物の還流温度まで上昇させ、還流温度になってから30分〜2時間程度留出を続けるか、或いはアルコキシシリル基を有するアミン化合物導入終了直後に減圧濃縮による系内から未反応カルボニル化合物を留去することが好ましい。なお、還流温度になってから30分〜2時間程度留去を続けると、系内に水分がなくなるために、これは安定で加水分解縮合の進行は生じにくいが、未反応カルボニル化合物はできるだけ速く系内から留去することが好ましい。このような方法で得た、目的とする水と反応して一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物を生成する化合物は、アルコキシ基の加水分解縮合で生成するアルコキシシランオリゴマーとの混合物として得られるが、オリゴマー量が従来の製造方法に比較して少なくなり、また残存アミノ基量も少ないものである。このものを高純度で得るためにはこの水と反応して一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物を生成する化合物を蒸留単離することもできるが、このように蒸留単離したものは、高コストとなり、また接着性も十分でないため、本発明の硬化性組成物に使用するのには望ましくない。
本発明においては、上記(E)水と反応して一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物を生成する化合物として、上記の方法等によって得られる、モノマー純度が50〜95%、好ましくは70〜95%、更に好ましくは80〜95%で、かつアミノ基封鎖率が90%以上、好ましくは95%以上のものを使用する。モノマー純度が50%より低いと、組成物の保存安定性が悪く、95%より高いと組成物の接着性が悪くなり、またアミノ基封鎖率が90%より少ないと、組成物の保存安定性が悪くなるため好ましくない。
上記成分(E)の配合割合は、特に限定されないが、成分(A)100重量部に対して、成分(E)0.01〜20重量部程度が好ましく、0.1〜10重量部がさらに好ましい。これらの水と反応して一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物を生成する化合物は、単独で使用しても良く、2種以上併用しても良い。
本発明の硬化性組成物には、貯蔵後の硬化特性の低下を防止し、且つ貯蔵後の耐水接着性を改善するために、(E1)一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物及び(E2)カルボニル化合物をさらに添加することが好適である。成分(E1)及び成分(E2)は、それぞれ成分(E)の説明において挙げた一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物及びカルボニル化合物を同様に用いることができる。上記成分(E1)及び成分(E2)は、配合物中で脱水反応を生じる。該脱水反応は、必要に応じて加熱処理等の反応処理を行っても良いが、特別な工程を行わずに、時間経過により進行させることが可能である。
上記成分(E1)及び(E2)の配合割合は、特に限定されないが、成分(E1)及び(E2)が、成分(A)100重量部に対してそれぞれ0.05〜50重量部、特に0.1〜20重量部となるように配合するのが好ましい。さらに、[成分(E1)のモル量]/[成分(E2)のモル量]が0.1〜5.0の範囲であることが好ましく、0.5〜2.0の範囲であることがさらに好ましい。アミン化合物及びカルボニル化合物は、それぞれ単独で使用しても良く、2種以上併用しても良い。
本発明の硬化性組成物には、耐水性向上の為に(F)エポキシ樹脂をさらに添加することが好適である。該(F)エポキシ樹脂としては、従来公知のものを広く使用でき、特に限定されないが、ビスフェノール型エポキシ樹脂やポリオキシアルキレン骨格を有するエポキシ樹脂を用いることが好ましい。上記ポリオキシアルキレン骨格を有するエポキシ樹脂としては、ポリアルキレンオキシドを有するものであれば特に限定されないが、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールADや、ノボラック等を含みポリオキシアルキレン単位を有するエポキシ樹脂がより好適な例として挙げられる。
該(F)エポキシ樹脂の配合割合は、成分(A)100重量部に対して、1〜200重量部用いることが好ましく、3〜150重量部が更に好適である。該エポキシ樹脂は単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
上記成分(F)エポキシ樹脂を添加する場合、該エポキシ樹脂に対する硬化剤(エポキシ樹脂硬化剤)として、ケチミン類等を添加することもできる。上記硬化剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。また、成分(A)に対し硬化触媒作用を示し且つエポキシ樹脂の硬化剤となりうるものを上記硬化触媒(D)及び硬化剤として用いることも無論可能である。
本発明の硬化性組成物は、上記した成分に加えて、必要に応じて、接着付与剤、物性調整剤、充填剤、可塑剤、揺変剤、脱水剤(保存安定性改良剤)、粘着付与剤、垂れ防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、着色剤、ラジカル重合開始剤などの物質やトルエンやアルコール等の各種溶剤を配合してもよく、また相溶する他の重合体をブレンドしてもよい。
上記の相溶する他の重合体としては各種ポリエーテルが特に好ましく、とりわけ、特許文献4及び32〜35で提案されている珪素官能基を有するポリエーテルなどが挙げられる。
上記接着付与剤としては、各種シランカップリング剤、例えば、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルメチルメトキシシランなどのアミノシラン類、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリルシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトシラン類、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのイソシアネートシラン類などが挙げられる。上記接着付与剤は単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
上記物性調整剤は引っ張り物性を改善する目的で添加される。上記物性調整剤の例としては、1分子中にシラノール基を1個有するシリコン化合物があり、例えば、トリフェニルシラノール、トリアルキルシラノール、ジアルキルフェニルシラノール、ジフェニルアルキルシラノール等が挙げられ、その他にも加水分解して1分子中にシラノール基を1個有する化合物を生成するシリコン化合物等の各種シランカップリング剤が挙げられ、例えば、トリフェニルメトキシシラン、トリアルキルメトキシシラン、ジアルキルフェニルメトキシシラン、ジフェニルアルキルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、トリアルキルエトキシシラン等が挙げられる。上記物性調整剤は単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
上記充填剤は硬化物の補強の目的で添加される。上記充填剤として、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪藻土含水ケイ酸、含水けい酸、無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、シリカ、二酸化チタン、クレー、タルク、カーボンブラック、スレート粉、マイカ、カオリン、ゼオライト等が挙げられ、このうち炭酸カルシウムが好ましく、脂肪酸処理炭酸カルシウムがより好ましい。また、ガラスビーズ、シリカビーズ、アルミナビーズ、カーボンビーズ、スチレンビーズ、フェノールビーズ、アクリルビーズ、多孔質シリカ、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、サランバルーン、アクリルバルーン等を用いることもでき、これらの中で、組成物の硬化後の伸びの低下が少ない点からアクリルバルーンがより好ましい。上記充填剤は単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
上記可塑剤は硬化後の伸び物性を高めたり、低モジュラス化を可能とする目的で添加される。本発明においては、上記(B)成分を可塑剤として用いることもできるが、必要に応じて、他の可塑剤を添加しても良い。他の可塑剤としては、例えば、リン酸トリブチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類;ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸エステル類;グリセリンモノオレイン酸エステル等の脂肪酸一塩基酸エステル類;アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル等の脂肪酸二塩基酸エステル類;ポリプロピレングリコール等のグリコールエステル類;脂肪族エステル類;エポキシ可塑剤類;ポリエステル系可塑剤;ポリエーテル類;ポリスチレン類などが挙げられる。上記可塑剤は単独で用いても良く、または、2種類以上を併用しても良い。
上記揺変剤としては、例えば、コロイダルシリカ、石綿粉等の無機揺変剤、有機ベントナイト、変性ポリエステルポリオール、脂肪酸アマイド等の有機揺変剤、水添ヒマシ油誘導体、脂肪酸アマイドワックス、ステアリル酸アルミニウム、ステアリル酸バリウム等が挙げられる。上記揺変剤は単独で使用しても良く、または、2種類以上を併用しても良い。
上記脱水剤は保存中における水分を除去する目的で添加される。上記脱水剤として、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ジメトルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等のシラン化合物が挙げられる。
上記酸化防止剤は、硬化シーリング材の酸化を防止して、耐候性を改善するために使用されるものであり、例えば、ヒンダードアミン系やヒンダードフェノール系の酸化防止剤等が挙げられる。ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、例えば、N,N′,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N′−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合体、[デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物(70%)]−ポリプロピレン(30%)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケ−ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケ−ト、1−[2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリストール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレン−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオアミド]、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシC7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート、3,3′,3″,5,5′,5″−ヘキサン−tert−ブチル−4−a,a′,a″−(メシチレン−2,4,6−トリル)トリ−p−クレゾール、カルシウムジエチルビス[[[3,5−ビス−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート]、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、N−フェニルベンゼンアミンと2,4,4−トリメチルペンテンとの反応生成物、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記酸化防止剤は単独で使用しても良く、または、2種類以上を併用しても良い。
上記紫外線吸収剤は、硬化シーリング材の光劣化を防止して、耐候性を改善するために使用されるものであり、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系等の紫外線吸収剤等が挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系紫外線吸収剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記紫外線吸収剤は単独で使用してもよく、又は、2種類以上を併用しても良い。
本硬化性組成物の第2の態様は、成分(A1)架橋性シリル基含有アクリル系重合体、成分(C)水と反応してアミン化合物を生成する化合物、及び成分(D)硬化触媒を含有することを特徴とする。上記成分(A1)、(C)及び(D)は、本発明の硬化性組成物の第1の態様において上述した通りである。また、各成分の配合割合も上記した本発明の硬化性組成物の第1の態様と同様に行えばよい。必要に応じて上記したような可塑剤を添加しても良い。上記成分以外の配合物についても同様である。
本発明の硬化性組成物は、必要に応じて1液型とすることもできるし、2液型とすることもできるが、特に1液型として好適に用いることができる。本発明の硬化性組成物は、シーリング材、接着剤及びコーティング材等として好適に用いられる。本発明の硬化性組成物は、基本性能を損なうことなく、優れた耐候性及び意匠性を有しているため、特に、外壁材のシーリングに用いることが好ましいが、その他各種建築物用、自動車用、土木用、電気・電子分野用等に使用することができる。
以下に本発明の実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、この実施例は例示的に示されるもので、限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(合成例1及び2)
表1に示した配合物質及び配合量(g)にて合成を行った。加熱装置及びエステル管付き攪拌容器に、加熱溶解した第1級アミンを入れた後、攪拌しながらカルボニル化合物を加えた。この中に更にトルエンを加えたのち加温して110〜150℃で3時間攪拌を続けて、エステル管により水を脱水した。次いで減圧して、過剰のカルボニル化合物及びトルエンを除去して、ケチミン化合物を得た。
表1における各配合物質の配合量は(g)で示され、*1〜*3は次の通りである。
*1:ステアリルアミン(花王(株)製、ファーミン80、アミン価207)
*2:ヘキサメチレンジアミン(分子量:116)
*3:メチルイソブチルケトン(4−メチル−2−ペンタノン、分子量:100.2)
(合成例3)
架橋性シリル基含有アクリル系重合体(A1)として、下記方法に基づき、架橋性シリル基含有アクリル酸エステル−フルオロオレフィン共重合体を合成した。撹拌機を備えた2リットルのオートクレーブに、有機溶媒として酢酸ブチル135gおよびエタノール75g、単量体としてアクリル酸ブチルエステル6.9g、アクリル酸2−メトキシエチルエステル7.0gおよびビニルトリメトキシシラン1.0g、ならびにラジカル重合開始剤としてエトキシエチルパーオキシジカーボネート4.0gを仕込み、脱気と窒素置換を3回繰り返した後減圧脱気し、クロロトリフルオロエチレン510gを仕込んだ。50℃まで昇温して重合を開始させ、昇温1時間後、アクリル酸ブチルエステル62.4g、アクリル酸2−メトキシエチルエステル63.0gおよびビニルトリメトキシシラン9.0gの混合液を7時間に渡り一定速度でポンプを用いてオートクレーブ中に送り込んだ。重合開始8時間経過後、60℃まで昇温し重合を計10時間行った後、冷却した。反応終了後、未反応のクロロトリフルオロエチレンをパージし、オートクレーブを開放して共重合体溶液を得た。得られた溶液を濾過しほう酸ソーダを除いた後減圧乾燥させ、メタノール中に投入し、洗浄乾燥し245gの共重合体を得た。
(合成例4)
攪拌機を備えた2L耐圧オートクレーブに、2−プロパノールを200質量部仕込んだ。次に、脱気と窒素置換を3回繰り返した後減圧脱気し、260℃まで加熱した。昇温が完了した時点で、アクリル酸エステル単量体としてアクリル酸ブチル750質量部、アクリル酸エチル130質量部とし、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン120質量部、2−プロパノール200質量部、ジターシャリーブチルパーオキサイド10質量部からなる混合液を一定の速度でオートクレーブ中に供給し、反応を開始した。2時間かけて添加、反応を行い、添加終了10分後に30℃まで冷却し、平均して1分子中に0.72個の架橋性シリル基を有する架橋性シリル基含有アクリル系重合体(B)を得た。得られた重合体の質量平均分子量は3500であった。
(実施例1)
表2に示したように、成分(A)架橋性シリル基含有有機重合体として架橋性シリル基含有ポリオキシプロピレン重合体、成分(B)アクリル系重合体として水酸基非含有アクリル系重合体、老化防止剤、炭酸カルシウム及びビニルトリメトキシシランをそれぞれ所定量ずつ仕込み、加熱減圧混合攪拌を110℃にて2時間行い、配合物質の脱水を行った。さらに、成分(C)水と反応してアミン化合物を生成する化合物として上記合成例1で得たケチミン化合物、成分(D)硬化触媒としてジブチル錫ジアセチルアセトナート、及び成分(E1)アミノシラン化合物を所定量ずつ添加し、攪拌配合して硬化性組成物を調製した。
表2における各配合物質の配合量は(g)で示され、*1及び*3は表1と同じであり、*4〜*17は次の通りである。
*4:架橋性シリル基含有ポリオキシプロピレン重合体(鐘淵化学工業(株)製、商品名:MSポリマーS303)
*5:架橋性シリル基含有アクリル変性ポリオキシプロピレン重合体(鐘淵化学工業(株)製、商品名:MSポリマーS903)
*6:合成例3で得た架橋性シリル基含有アクリル系重合体
*7:水酸基非含有アクリル系重合体(東亞合成(株)製、商品名:UP−1110)
*8:水酸基含有アクリル系重合体(東亞合成(株)製、商品名:UH−2000)
*9:アクリル酸エステル−フルオロオレフィン共重合体(東亞合成(株)製、商品名:XCS−3500)
*10:合成例4で得た架橋性シリル基含有アクリル系重合体
*11:合成例1で得たケチミン化合物
*12:合成例2で得たケチミン化合物
*13:ジブチル錫ジアセチルアセトナート
*14:ケチミン構造含有アミノシラン(信越化学工業(株)製、商品名:X12−817)
*15:γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
*16:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の老化防止剤、商品名:チヌビンB75
*17:脂肪酸処理炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名:カルファイン200M)
(実験例1及び実施例2、3)
表2に示したように、水酸基非含有アクリル系重合体の代わりに水酸基含有アクリル系重合体(実験例1)、アクリル酸エステル−フルオロオレフィン共重合体(実施例2)又は合成例4で得た架橋性シリル基含有アクリル系重合体(実施例3)を配合した以外は、実施例1と同様の方法により硬化性組成物を調製した。
(実施例4)
表2に示したように、合成例1で得たケチミン化合物の代わりに上記合成例2で得たケチミン化合物を配合した以外は、実施例1と同様の方法により硬化性組成物を調製した。
(実施例5)
表2に示したように、架橋性シリル基含有ポリオキシプロピレン重合体の代わりに(A1)架橋性シリル基含有アクリル変性ポリオキシプロピレン重合体を配合した以外は、実施例1と同様の方法により硬化性組成物を調製した。
(実施例6及び7)
表2に示したように、アミノシラン化合物の代わりに、成分(E)水と反応して一分子中に少なくとも一個のアルコキシシリル基を有するアミン化合物を生成する化合物としてケチミン構造含有アミノシランを配合した以外は、実施例1又は5と同様の方法により硬化性組成物を調製した。
(実施例8)
表2に示したように、架橋性シリル基含有ポリオキシプロピレン重合体の代わりに合成例3で得た(A1)架橋性シリル基含有アクリル系重合体を配合した以外は、実施例5と同様の方法により硬化性組成物を調製した。
(実験例2)
表2に示したように、成分(A1)架橋性シリル基含有アクリル系重合体として上記合成例3で得た共重合体、老化防止剤、炭酸カルシウム、ビニルトリメトキシシラン及びジオクチルフタレートをそれぞれ所定量ずつ仕込み、加熱減圧混合攪拌を110℃にて2時間行い、配合物質の脱水を行った。さらに、成分(C)として上記合成例1で得たケチミン化合物、成分(D)としてジブチル錫ジアセチルアセトナート及び成分(E1)アミノシラン化合物を添加し、攪拌配合して硬化性組成物を調製した。
(実験例3)
表2に示したように、成分(A1)として、合成例3で得た共重合体100重量部の代わりに、合成例3で得た共重合体70重量部及び架橋性シリル基含有ポリオキシプロピレン重合体30重量部を配合した以外は、実験例2と同様の方法により、硬化性組成物を調製した。
(実験例4)
表2に示したように、合成例1で得たケチミン化合物及びケチミン構造含有アミノシランの代わりに、第1級アミン、カルボニル化合物、及びアミノシラン化合物を配合した以外は、実施例7と同様の方法により、硬化性組成物を調製した。
(実験例5)
表2に示したように、合成例1で得たケチミン化合物の代わりに、第1級アミン及びカルボニル化合物を配合した以外は、実験例2と同様の方法により、硬化性組成物を調製した。
(比較例1)
表2に示したように、水酸基非含有アクリル系重合体及び合成例1より得たケチミン化合物を配合せず、代わりにジオクチルフタレート及び第1級アミンを配合した以外は、実施例1と同様の方法により硬化性組成物を調製した。
(比較例2)
表2に示したように、合成例1より得たケチミン化合物の代わりに第1級アミンを配合した以外は、実施例1と同様の方法により硬化性組成物を調製した。
[性能試験]
実施例1〜8、実験例1〜5及び比較例1、2にて得られた硬化性組成物について、下記の性能試験を行った。なお、50℃で28日間及び56日間は、常温(20℃)で6〜8ヶ月及び12〜16ヶ月に相当する。各性能の測定結果を表3に示す。
1)表面特性
上記得られた(製造直後及び50℃で28日間、56日間保存後の)硬化性組成物をシート状に硬化させ、23℃、50%相対湿度で7日間養生させて、厚み5mmのシートを作製した。このシートの表面の艶を目視により判定し、表面光沢度は60度鏡面光沢度計を使用して測定した。結果を表3に示す。なお、表面光沢度の数値が小さいほど光の反射率が低く、表面の艶が低下していることを示す。
上記得られた(製造直後及び50℃で28日間、56日間保存後の)硬化性組成物の汚染性について、以下の方法にて調べた。厚さ5mmのスレート板を使用し、深さ5mm、幅25mm、長さ150mmの目地を作製し、その目地に硬化性組成物を打設し、余分の硬化性組成物をヘラでかきとり、表面を平らにしたものを、23℃、50%相対湿度で7日間養生し試験体を作製した。養生後の試験体の表面に黒色珪砂(粒径70〜110μm)をふりかけ、直ちに試験体を裏返し、底面を手で軽く叩き余分の黒色珪砂を落とした。表面に付着して残った黒色珪砂(汚れ)の状態を目視により観察し、養生後の汚染性を判定した。結果を表3に示す。
2)引張接着性
JIS A1439:1997「建築用シーリング材の試験方法」の「4.21引張接着性試験」に準拠して試験した(試験温度23℃)。なお、試験体は、上記得られた(製造直後及び50℃で28日間、56日間保存後の)硬化性組成物を被着体としてアルマイトアルミに打設した試験体を23℃、50%相対湿度で14日間、30℃で14日間養生して作製した。また、耐水接着性については、上記条件にて作成された試験体を23℃水中に7日間浸漬したのちの破壊状態を評価し、接着性として示した。結果を表3に示す。
接着性の判定基準:◎;凝集破壊、○;薄層凝集破壊が確認される場合、△;界面破壊が確認される場合。
3)指触乾燥時間保持率
JIS A 1439 4.19により指触乾燥時間を測定した。判定方法は測定した結果の50℃で28日又は56日間保存後/製造直後が1.3未満を◎、1.3以上1.6未満を○、1.6以上1.9未満を△、1.9以上を×とした。結果を表3に示す。
4)ゴム硬度保持率
23℃50%相対湿度雰囲気下24時間経過したものを試験体とし、厚さが5mm以上になるように積み重ね、JIS K 6301 5.2 スプリング式硬さ試験機A形を用いて測定した。判定方法は測定した結果の28日又は56日間保存後/製造直後が0.5未満を×、0.5以上0.7未満を△、0.7以上0.9未満を○、0.9以上1.0以下を◎とした。結果を表3に示す。
5)耐候性
JIS K6266:1996に準じてサンシャインウエザオメーターを用いて1000時間後、2000時間後、3000時間後、5000時間後、7000時間後のシーリング材の表面の状態を目視により判定した。結果を表4に示す。
判定基準:○;シーリング材表面にヘアクラックなし、△;シーリング材表面にヘアクラック若干あり、×;シーリング材表面にヘアクラック多数あり。
a:製造直後、b:50℃で28日間保存後、c:50℃で56日間保存後
表3に示すように、実施例1〜8及び実験例1〜5の表面特性は、表面の艶、光沢性、汚染性、接着性について、製造直後及び50℃で28日間及び56日間保存後共に良好な結果が得られた。成分(E)が配合されている実施例7〜9並びに成分(E1)及び(E2)が配合されている実験例4及び5では、50℃で28日間及び56日間保存後の接着性、特に耐水試験後の接着性が改善されており、且つ製造直後の指触乾燥時間及びゴム硬度が50℃で28日間及び56日間保存後も維持されていた。一方、成分(C)が配合されていない比較例2では、製造直後の表面特性に問題はなかったが、50℃で28日間及び56日間保存後には表面の艶や汚染性が生じ、光沢度も増していた。また、表4に示した如く、実施例1〜8及び実験例1〜5は、比較例1に比べ耐候性が向上していた。実施例5及び実施例7〜8及び実験例2〜5は特に耐候性が向上していた。