JP4600605B1 - 帯電防止コーティング用組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、帯電防止性を有すると共に、ハードコートとして十分な耐擦傷性、透明性を備え、さらには、近年、要求の増加している防水性にも応えることができるような耐久性に優れた光硬化性のコーティング用組成物、およびこのコーティング用組成物を用いた帯電防止層を形成してなる帯電防止フィルムを提供する事を目的とする。
【解決手段】
4級アンモニウム塩基を有する化合物(a−1)及びアルキレンオキサイド鎖を有する化合物(a−2)を必須の構成成分とする帯電防止性共重合体(A)、3つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(B)、光重合開始剤(C)、アルコール(d−1)及び炭素数3〜5のアセテート(d−2)を含む溶剤(D)を含むことを特徴とする帯電防止用コーティング組成物。
【選択図】 なし
Description
例えば、LCDやPDPなどのディスプレイの表面には、傷つき防止のためのハードコート処理や、各種光学処理がされたTACフィルムやPETフィルムが使用されているが、ホコリの付着により画像の視認性が著しく損なわれたり、生産工程中に静電気の発生によりトラブルが発生し、生産性が著しく損なわれたりする等の問題が生じる。
これらの問題を解決するため、フィルムへ帯電防止性を付与するために、多くの検討が試みられてきた。例えば、4級アンモニウム塩基含有ポリマーを使用した帯電防止性コーティング組成物をプラスチックフィルムに塗布して、帯電防止性とハードコート性を両立する方法が知られている。
このような問題を解決するため、帯電防止剤として四級アンモニウム塩基含有モノマーとアルキレンオキサイド構造含有モノマーの共重合物と、極性基を含有する単官能モノマーを使用した、帯電防止性コーティング用組成物の提案がなされている(特許文献1〜4参照)。
また、近年、携帯機器に関するディスプレイ分野においては、高い防水性が求められているが、上述の方法により得られた塗膜を温水中に浸漬した場合、加水分解により4級アンモニウム塩が溶出し、帯電防止性が損なわれる場合があった。
即ち、本発明は、帯電防止性共重合体(A)、3つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(B)、光重合開始剤(C)及び溶剤(D)を含む帯電防止用コーティング組成物であって、
前記帯電防止性共重合体(A)が、下記一般式(1)で表される4級アンモニウム塩基を有する化合物(a−1)及び下記一般式(2)で表されるアルキレンオキサイド鎖を有する化合物(a−2)を必須の構成成分とする共重合体であり、
前記溶剤(D)が、アルコール系溶剤(d−1)及び炭素数3〜5のアセテート系溶剤(d−2)を含み、
前記化合物(B)100重量部に対して、前記帯電防止性共重合体(A)を1〜20重量部、前記光重合開始剤(C)を0.1〜20重量部を含有し、
前記(A)〜(D)の合計100重量%中に、溶剤(D)を30〜80重量%含有し、
前記溶剤(D)の100重量%中、アルコール系溶剤(d−1)の含有量が5〜25重量%、炭素数3〜5のアセテート系溶剤(d−2)の含有量が55〜90重量%である、ことを特徴とする帯電防止用コーティング組成物に関する。
一般式(1)
CH2=C(R1)COZ(CH2)kN+(R2)(R3)R4・X−
(式中、R1はHまたはCH3 、R2〜R4 は炭素数が1〜9の炭化水素基、Zは酸素原子またはNH基、kは1〜10の整数、X−は1価のアニオンを表す。)
一般式(2)
CH2=C(R5)COO(AO)nR6
(式中、R5はHまたはCH3、R6は水素または炭素数が1〜22の炭化水素基、nは2〜200の整数、Aは炭素数が2〜4のアルキレン基を表す。)
2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、
1−メトキシ−2−プロパノール、3−メトキシ−1−プロパノール、1−エトキシ−2−プロノール、2−エトキシ−1−プロノール及び3−エトキシ−1−プロノールからなる群より選ばれることを特徴とする上記発明のいずれか記載の帯電防止用コーティング組成物に関する。
CH2=C(R1)COZ(CH2)kN+(R2)(R3)R4・X−
(式中、R1はHまたはCH3 、R2〜R4はHまたは炭素数が1〜9の炭化水素基、Zは酸素原子またはNH基、kは1〜10の整数、X−は1価のアニオンを表す。)
CH2=C(R5)COO(AO)nR6
(式中、R5はHまたはCH3、R6は水素または炭素数が1〜22の炭化水素基、nは2〜200の整数、Aは炭素数が2〜4のアルキレン基を表す。)
本発明における4級アンモニウム塩基を有する化合物(a−1)は、前記一般式(1)で表され、一般式(1)におけるR2〜R4が、炭素数が1〜9の炭化水素基の場合、前記炭化水素基は置換又は無置換のものが選択でき、無置換のものが好ましく、無置換のアルキル基が好ましい。無置換のアルキル基としては、分岐を有するもの、有しないもの、いずれをも使うことができる。これらは、は2種類以上を併用しても良い。
R2〜R4の炭素数が10よりも大きい場合、生成される帯電防止性共重合体(A)の疎水性が高まる結果、前記帯電防止性共重合体(A)を含有する帯電防止層の吸湿性が低下し、良好な帯電防止性能を得られない場合がある。
一般式(1)におけるR2〜R4のうち、無置換のアルキル基としては、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、等の無置換のアルキル基を有するものが入手し易いという点で好ましい。
次に、本発明で用いられる帯電防止性共重合体(A)の形成に用いられるもう1つの必須成分、アルキレンオキサイド鎖を有する化合物(a−2)について説明する。
アルキレンオキサイド鎖を有する化合物(a−2)は、前記一般式(2)で表され、例えば、エチレンオキシドのアルキルアルコールによる開環重合後、(メタ)アクリル酸メチルとのエステル交換反応、もしくは(メタ)アクリル酸クロライドとの反応により得ることができる。
アルキレンオキサイド基数(n)は2〜200の整数であり、好ましくは10〜100の整数である。2以下、または101以上の場合は、後述する、分子中に3つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(B)との十分な相溶性が得られない場合がある。
R6は水素または炭素数1〜22の炭化水素基である。炭素数23以上では、原料が高価であるため実用的ではない。
炭素数1〜22の炭化水素基としては、置換又は無置換のものが選択でき、無置換のものが好ましく、無置換のアルキル基が好ましい。無置換のアルキル基としては、分岐を有するもの、有しないもの、いずれをも使うことができる。これらは、2種類以上を併用しても良い。
本発明で用いられる帯電防止性共重合体(A)は、4級アンモニウム塩基を有する化合物(a−1)とアルキレンオキサイド鎖を有する化合物(a−2)とを必須の構成成分とし、さらに必要に応じて任意に前記(a−1)、(a−2)と共重合可能な化合物(a−3)をアルコール系溶剤(d−1)中でラジカル共重合して得られる。
本発明における(a−1)、(a−2)と共重合可能な化合物(a−3)は、1つのエチレン性不飽和基を有する化合物であればよく、特に限定されるものでないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の各種(メタ)アクリレートやスチレン、メチルスチレン等が挙げられる。
重合に際して用いる溶剤としては特に限定されないが、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、3−メトキシ−1−プロパノール、1−エトキシ−2−プロノール、2−エトキシ−1−プロノール及び3−エトキシ−1−プロノールからなる群より選ばれるアルコール系溶剤(d−1)が好適に用いられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
3つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(B)は、分子中に少なくとも3つの以上の(メタ)アクリロイル基を有する架橋反応性化合物であり、その分子内にエーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合等を含むことができる。
ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート、ポリエーテルポリ(メタ)アクリレート、ポリアクリルポリ(メタ)アクリレート、ポリアルキッドポリ(メタ)アクリレート、ポリエポキシポリ(メタ)アクリレート、ポリスピロアセタールポリ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンポリ(メタ)アクリレート、ポリチオールポリエンポリ(メタ)アクリレート、ポリシリコンポリ(メタ)アクリレート等の多官能化合物のポリ(メタ)アクリレート化合物;
多価アルコールと多塩基酸および(メタ)アクリル酸とから合成されるエステル化合物、例えばトリメチロールエタン/コハク酸/アクリル酸=2/1/4(モル比)から合成されるエステル化合物等が挙げられる。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートの併記を略したものである。化合物(a−1)、(a−2)に関する説明においても同様である。
なお、2つ以下のエチレン性不飽和基を有する化合物も、形成される帯電防止層に要求される耐擦傷性や強靱性を満足する範囲で使用することができる。
従来、帯電防止用コーティング組成物に使用される溶剤は、親水性の高い帯電防止性共重合体と疎水性の高い光硬化性組成物を相溶させるため、アルコール等の高極性溶剤とエーテル、ケトン、エステル、炭化水素等の低極性溶剤を混合するのが一般的であった。
本発明では、帯電防止性共重合体(A)と3つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(B)との相溶性の観点から、高極性溶剤としてアルコール系溶剤(d−1)と、低極性溶剤として炭素数3〜5のアセテート系溶剤(d−2)を併用することによって、十分な帯電防止性能を保ちつつハードコート性能を大きく向上させることができるようになった。
また、アセテート系溶剤であっても炭素数6以上のアセテート系溶剤では、アルコール系溶剤(d−1)に比べ、エステルの揮発速度が遅く、帯電防止性共重合体(A)の表面局在化が上手く起こらず、帯電防止性が低下したり、膜が白化したりするなどの不具合が生じる。
例えば、トリアセチルセルロース支持体を溶解し、密着性を付与する溶剤として、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の炭酸エステル類等が知られている。これらを、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
そして、前記溶剤(D)の100重量%中、アルコール系溶剤(d−1)の含有量は5〜25重量%、炭素数3〜5のアセテート系溶剤(d−2)の含有量が55〜90重量%であることが好ましく、アルコール系溶剤(d−1)は10〜20重量%、アセテート系溶剤(d−2)は65〜85重量%であることがより好ましい。
前記活性エネルギー線としては、キセノンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ等の光源から発せられる紫外線あるいは、通常20〜2000KeVのコックロフワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の電子線加速器から取り出される電子線、α線、β線、γ等を用いることができる。
合成樹脂成型物としては、ポリメチルメタクリレートまたはメチルメタクリレートを主構成成分とする共重合体製、ポリスチレン製、スチレン−メチルメタクリレート共重合体製、スチレン−アクリロニトリル共重合体製、ポリカーボネート製、セルロースアセテートブチレート樹脂製、ポリアリルジグリコールカーボネート樹脂製、ポリ塩化ビニル樹脂製、ポリエステル樹脂製のフィルム以外の成型物等が挙げられる。
また、フィルム支持体としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファンフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテルフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、アクリルフィルム等が挙げられる。
なお、フィルムを支持体として使用する場合、フィルムに更にアクリル系樹脂、共重合ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレン−マレイン酸グラフトポリエステル樹脂、アクリルグラフトポリエステル樹脂等の樹脂層を設けたいわゆる易接着タイプのフィルムも用いることができる。
透明性は、HAZEで評価することができ、10%以下が好ましく、より好ましくは5%以下である。
帯電防止性は、表面抵抗値で評価することができ、5×1012Ω/□以下が好ましい。
また、耐擦傷性は傷の本数で評価することができ、5本以下が好ましく、より好ましくは0本である。
また、本発明によれば、温水浸後にこれらの諸物性を保つことが可能である。これらの効果は、支持体としてトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを使用した場合に特に耐擦傷性の点で顕著であり、本発明の帯電防止コーティング組成物は、LCDやPDP等の光学ディスプレイ用途、プラスチック成型品の表面コート用途など、帯電防止性に加えてハードコート性と透明性が要求される各種用途に好適に使用できる。
〈アルキレンオキサイド鎖を有する化合物(a−2−1)の製造〉
攪拌装置、温度計、アルキレンオキサイド導入管、並びに、窒素ガス導入管を備えたオートクレーブに、ドデカノール352.5部、トルエン713部、および、水酸化カリウム2部を仕込み、系中を窒素ガスにて置換した後、反応容器内圧力8kgf/cm2以下、温度90℃以下でエチレンオキサイド2500部(ドデカノールに対して30倍モル)を4時間かけて圧入し、さらに90℃で5時間反応させた。次に空気を通じて未反応のエチレンオキサイドを除去した後、協和化学工業(株)製キョーワード600[アルカリ(土類)金属水酸化物の吸着除剤]を42.0部加え、乾燥空気5kPa、30℃の条件にて2時間処理後、濾別し、得られた濾液からトルエンを加熱減圧によって除去し、ポリエチレンオキサイド付加アルコールを得た。
得られたポリエチレンオキサイド付加アルコール300.9部を攪拌装置、温度計、空気導入管、液体添加ラインおよび精留塔を取り付けたフラスコに移し、メタクリル酸メチル200部(ポリエチレンオキサイド付加アルコールに対して10倍モル)、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.04部仕込み、乾燥空気を吹き込みながら、80℃に加熱した後、オルトチタン酸テトライソプロピル0.2部を1時間毎に加え、エステル交換反応させた。反応中、必要に応じて副生するメタノールとメタクリル酸メチルを共沸混合物として反応系外へ留去させた。4時間後、アルコール転化率が95%になったところで反応を終了した。
得られた溶液を冷却し、水洗、脱水、濃縮を行い、濾過してエチレンオキサイド基数30とドデシル基を有する化合物(a−2−1)を得た。
なお、アルキレンオキサイド基数は、アルキレンオキサイド付加工程において使用したアルキレンオキサイドとアルコールとのモル比(理論値)をもって表す。
攪拌翼、還流冷却器、およびガス導入口を供えたフラスコに、前記で合成した(a−2−1)30部、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド50部、メチルメタクリレート20部、アゾビスイソブチロニトリル1.5部、エタノール233部を仕込み、窒素気流下、70℃で8時間反応した。反応終了後、冷却し、帯電防止性共重合体(A−1)のエタノール溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例1のアルキレンオキサイド付加工程において、ドデカノールの代わりにオクタノールを246.4部使用し、トルエンの量を393.0部に変更した。また、エチレンオキサイド2500部の代わりに、エチレンオキサイド666.7部(オクタノールに対して8倍モル)を2時間かけて圧入後、続いてプロピレンオキサイド659.2部(オクタノールに対して6倍モル)を2時間かけて圧入した。また、エステル化工程において、前記アルキレンオキサイド付加工程で得られたポリエチレン・ポリプロピレンオキサイド付加アルコールを165.8部用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、エチレンオキサイド基数8、プロピレンオキサイド基数6とオクチル基を有する化合物(a−2−2)を得た。さらに共重合過程において、化合物(a−2−1)を前記化合物(a−2−2)へ変更した以外は、合成例1と同様の操作を行い、帯電防止性共重合体(A−2)のエタノール溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例1の共重合過程において、メチルメタクリレートをラウリルメタクリレートへ変更した以外は、合成例1と同様の操作を行い、帯電防止性共重合体(A−3)のエタノール溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例1のアルキレンオキサイド付加工程において、ドデカノールの代わりにオクタノールを246.4部使用し、エチレンオキサイド833.3部(オクタノールに対して10倍モル)、トルエンの量を269.9部に変更、また、エステル化工程において、ポリエチレンオキサイド付加アルコールの量を113.9部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、エチレンオキサイド基数10とオクチル基を有する化合物(a−2−3)を得た。さらに共重合過程において、化合物(a−2−1)を前記化合物(a−2−3)に、メチルメタクリレートをラウリルメタクリレートへ変更した以外は、合成例1と同様の操作を行い、帯電防止性共重合体(A−4)のエタノール溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例1の共重合過程において、化合物(a−2−1)を合成例4で得られた化合物(a−2−3)に、メチルメタクリレートをシクロヘキシルメタクリレートへ変更した以外は、合成例1と同様の操作を行い、帯電防止性共重合体(A−5)のエタノール溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例1のアルキレンオキサイド付加工程において、ドデカノールの代わりにステアリルアルコールを511.7部使用し(ステアリルアルコールに対して30倍モルのエチレンオキサイドを使用)、トルエンの量を752.9部に変更、また、エステル化工程において、ポリエチレンオキサイド付加アルコールの量を317.7部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、エチレンオキサイド基数30とオクタデシル基を有する化合物(a−2−4)を得た。さらに共重合過程において、化合物(a−2−1)を前記化合物(a−2−4)に、メチルメタクリレートをシクロヘキシルメタクリレートへ変更した以外は、合成例1と同様の操作を行い、帯電防止性共重合体(A−6)のエタノール溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例1の共重合過程において、メチルメタクリレートをベンジルメタクリレートへ変更した以外は、合成例1と同様の操作を行い、帯電防止性共重合体(A−7)のエタノール溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例1の共重合過程において、化合物(a−2−1)を合成例2で得られた化合物(a−2−2)に、メチルメタクリレートをベンジルメタクリレートへ変更した以外は、合成例1と同様の操作を行い、帯電防止性共重合体(A−8)のエタノール溶液(固形分30重量%)を得た。
ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー(共栄社化学(株)製:UA−306H)50重量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製:KAYARAD DPHA)40重量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(日本化薬(株)製:KAYARAD PET30)10重量部に、合成例1で合成した帯電防止性共重合体のエタノール溶液を、帯電防止性共重合体が固形分で5重量部となるように加え、さらに光重合開始剤としてイルガキュアー184(チバスペシャリティケミカルズ製)5重量部添加してなる組成物を、酢酸メチル、エタノール及び1−メトキシ−2−プロパノールで希釈し、溶媒組成が酢酸メチル/エタノール/1−メトキシ−2−プロパノール=80/15/5(重量比)の溶剤を50重量%含有する帯電防止組成物を調製した。(溶剤組成中のエタノールの一部は帯電防止性共重合体溶液由来で混入した。)
○:凝集物の発生、ゆず肌や白化がない。
×:凝集物の発生、ゆず肌や白化が見られる。
◎:1.0E+10Ω/□以下
○:1.0E+10Ω/□〜1.0E+11Ω/□未満
△:1.0E+11Ω/□〜1.0E+12Ω/□未満
×:1.0E+12Ω/□以上
使用する帯電防止性共重合体を、表1および表2に示すように合成例1〜8で得られた帯電防止性共重合体(A−1〜8)エタノール溶液とし、溶剤組成を表1および表2に示す割合とした以外は実施例1と同様にして帯電防止組成物を得た。さらに同様の評価を行い、その結果を表1および表2に示した。
合成例2で得られた帯電防止性共重合体(A−2)のエタノール溶液をヘキサン中に投入し、析出物を濾別後、乾燥することで帯電防止性共重合体(A−2)の固体を得た。得られた帯電防止性共重合体(A−2)の固体5重量部に、エタノール10重量部、酢酸エチル85重量部、メチルエチルケトン5重量部を加え、さらにペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー(共栄社化学(株)製:UA−306H)50重量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製:KAYARAD DPHA)40重量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(日本化薬(株)製:KAYARAD PET30)10重量部、光重合開始剤としてイルガキュアー184(チバスペシャリティケミカルズ製)5重量部を添加し、溶媒組成が酢酸メチル/エタノール/メチルエチルケトン=85/10/5(重量比)である固形分52重量%の帯電防止組成物を調製した。さらに実施例1と同様の評価を行い、その結果を表1に示した。
溶剤(D)
EtOH:エチルアルコール
PGM:1−メトキシ−2−プロパノール
MEK:メチルエチルケトン
MeAc:酢酸メチル
EtAc:酢酸エチル
n−PrAc:酢酸−n−プロピル
1,3−DOX:1,3−ジオキソラン
比較例2では、溶剤(D)がアルコール系溶剤(d−1)とケトン系溶剤のため、トリアセチルセルロース支持体フィルムにおいて、耐擦傷性が低く、耐温水試験後の帯電防止性が低下する結果となった。
また、比較例3では、溶剤(D)がアルコール系溶剤(d−1)と炭素数6のアセテート系溶剤のため、帯電防止性が低い結果となった。
これに対して、実施例1〜12はいずれも、溶剤(D)にアルコール系溶剤(d−1)と炭素数3〜5のアセテート系溶剤(d−2)を使用しており、透明性・帯電防止性・硬度のバランスの良い膜が得られた。実施例4〜6より分かるように、溶剤(D)には、アルコール系溶剤(d−1)及び炭素数3〜5のアセテート系溶剤(d−2)と共に、エーテル、ケトン、等の溶剤を用いることができる。また、実施例4および6と実施例5の比較から、溶剤(D)中の炭素数3〜5のアセテート系溶剤(d−2)は55重量%以上が好ましい事が分かる。
Claims (4)
- 帯電防止性共重合体(A)、3つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(B)、光重合開始剤(C)及び溶剤(D)を含む帯電防止用コーティング組成物であって、
前記帯電防止性共重合体(A)が、下記一般式(1)で表される4級アンモニウム塩基を有する化合物(a−1)及び下記一般式(2)で表されるアルキレンオキサイド鎖を有する化合物(a−2)を必須の構成成分とする共重合体であり、
前記溶剤(D)が、アルコール系溶剤(d−1)及び炭素数3〜5のアセテート系溶剤(d−2)を含み、
前記化合物(B)100重量部に対して、前記帯電防止性共重合体(A)を1〜20重量部、前記光重合開始剤(C)を0.1〜20重量部を含有し、
前記(A)〜(D)の合計100重量%中に、溶剤(D)を30〜80重量%含有し、
前記溶剤(D)の100重量%中、アルコール系溶剤(d−1)の含有量が5〜25重量%、炭素数3〜5のアセテート系溶剤(d−2)の含有量が55〜90重量%である、
ことを特徴とする帯電防止用コーティング組成物。
一般式(1)
CH2=C(R1)COZ(CH2)kN+(R2)(R3)R4・X−
(式中、R1はHまたはCH3 、R2〜R4 は炭素数が1〜9の炭化水素基、Zは酸素原子またはNH基、kは1〜10の整数、X−は1価のアニオンを表す。)
一般式(2)
CH2=C(R5)COO(AO)nR6
(式中、R5はHまたはCH3、R6は水素または炭素数が1〜22の炭化水素基、nは2〜200の整数、Aは炭素数が2〜4のアルキレン基を表す。) - 一般式(1)におけるR2〜R4 が無置換の炭素数が1〜9のアルキル基であり、一般式(2)におけるR6は水素または無置換の炭素数が1〜22のアルキル基であることを特徴とする請求項1記載の帯電防止用コーティング組成物。
- アルコール系溶剤(d−1)が、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、
2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、
1−メトキシ−2−プロパノール、3−メトキシ−1−プロパノール、1−エトキシ−2−プロノール、2−エトキシ−1−プロノール及び3−エトキシ−1−プロノールからなる群より選ばれることを特徴とする請求項1又は2記載の帯電防止用コーティング組成物。 - トリアセチルセルロース透明支持体の少なくとも一方の面へ、請求項1〜3いずれか記載の帯電防止コーティング用組成物を用いた帯電防止層を形成してなる帯電防止フィルム。
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