JP4520392B2 - プリント基板の製造方法 - Google Patents
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Description
プリント基板、例えばフレキシブルプリント基板は、高精度化,極薄化,および軽量化の進展が著しく、形成される回路パターンの高密度化および微細化が顕著である。
そしてプリント基板は、両面の回路パターンの導通用および半導体部品の取付け用に、微細な貫通孔であるスルホールが、極めて多数形成されている。
ところで、プリント基板の製造工程中、このようなスルホールの製造および導通化に関しては、従来より、パネルめっき法およびボタンめっき法が、代表的に使用されていた。
パネルめっき法では、絶縁材の両面(表面と裏面)に銅箔がそれぞれ張り付けられた基材について、→まず、スルホール用の貫通孔を多数孔あけした後、→貫通孔内を導電化処理してから、→基材を、全体的に電気銅めっきしていた。
→そして、このようなパネルめっき法により、貫通孔内が銅めっきで導通化された基材は、→公知の露光,現像,エッチング,剥離のパターニングステップを順次辿ることにより、回路パターンが形成され、もってプリント基板が製造されていた。
しかしながら、このようなパネルめっき法では、貫通孔内のみならず、両面の銅箔も全体的に銅めっきされてしまうので、→製造されたプリント基板も、両面の回路パターンが銅めっきされており、→その分、柔軟性および屈曲性が低下し、更に重量も増加してしまう、という難点が指摘されていた。そしてこの点は、フレキシブルプリント基板について、顕著な問題とされていた。
そこで、このような難点を克服する工法として、ボタンめっき法が開発されており、柔軟性および屈曲性、更には軽量性が特に重視される分野では、現在主流となりつつある。
このボタンめっき法では、基材について、まず、スルホール用の貫通孔を多数孔あけした後、→貫通孔内を導電化処理してから、→基材を感光性ドライフィルムで被覆し、→その外側にネガマスクであるフォトマスクを当て、もって、感光性ドライフィルムをめっきレジストとして、露光そして現像してから、→開口した貫通孔内と貫通孔の開口周囲とが、ボタン部として、略ボタン形状に電気銅めっきされる。
→そして、このようなボタンめっき法により、貫通孔等が銅めっきされた基材は、→パターニングステップを辿って回路パターンが形成され、もってプリント基板が製造されていた。
そこで発明者は、この点に鑑み、従来の旧ボタンめっき法を改善し、もって特願2004−291202として特許出願した(以下単に新ボタンめっき法という)。
この新ボタンめっき法は、フォトマスクを用いる代わりに、→片面に被覆された感光性ドライフィルムの反対面側から、貫通孔内に現像液を入れ、→もって感光性ドライフィルムを、めっきレジストとして現像してから、露光により硬化させ、→それから電気銅めっきすることを、特徴とする。そして、この新ボタンめっき法により、旧ボタンめっき法で指摘されていた上記位置ズレは、解消され、もって上記位置ズレに起因した断線不良発生も、回避される。
旧ボタンめっき法の例としては、次の特許文献1に示されたものが、挙げられる。
図7の(5)図,(6)図,(7)図,(8)図は、この種従来例の説明に供し、製造されたプリント基板を示す。そして(5)図は、その1例の要部を拡大した平面の説明図であり、(6)図は、他の例の要部を拡大した平面の説明図である。(7)図は、ソフトエッチング液の液だまり状態を示す、要部を拡大した正面の断面説明図、(8)図は、時間経過後の要部を拡大した正面の断面説明図である。
第1に、前述したように旧ボタンめっき法又は新ボタンめっき法により、多数のスルホール1用の貫通孔2内と貫通孔2の開口周囲3とが、ボタン部4として銅めっき5された基材6は、→次に、露光,現像,エッチング,剥離のパターニングステップを順次辿って、回路パターンAが形成される。
→そして、このようなパターニングステップでの回路パターンA形成に際し、形成されていた多数のボタン部4と、回路パターンAの一部として多数形成されるランドlandBとが、位置ズレすることが多々あった。→そして、大きく位置ズレした場合は、ボタン部4が欠けてしまい、→もって、製造されたプリント基板Cについて導通不良が発生し易い、という問題が指摘されていた。
この問題について、更に詳述する。図7の(5)図に示したように、パターニング前に既に形成されていた各ボタン部4の位置(径)と、パターニングにてボタン部4との接続用に形成される回路パターンA側の各ランドBの位置(径)とが、位置ズレなく同心状に一致することが理想であるが(→このように一致した場合、ボタン部4はランドBと共に、ランドBのパターニング用の感光性レジストフィルムで完全に覆われて保護されているので、エッチング液による溶解除去問題は発生しないが、)→両者が位置ズレすることが、多々ある。
→そして、図7の(6)図に示したように、両者が大きく位置ズレした場合は、→ボタン部4(のランドB用感光性レジストフィルムからはみ出した部分)が、エッチング液にて溶解除去され、もって(一部)欠損してしまう。→そして結局、ボタン部4の銅めっき5と、回路パターンA側のランドBとが、導通接続されなくなる危険が生じる。→もってプリント基板Cについて、導通不良が発生することが多々あった。
なお、このような位置ズレ発生の原因としては、露光現像時の基材6の伸縮、回路パターンA形成用の感光性レジストフィルムの伸縮、および位置合わせズレ、等々が考えられる。
第2に、製造されたプリント基板Cは、→後工程として、形成された回路パターンAの保護のため、カバーレイフィルムの貼付け、ソルダーレジストの印刷、等のオーバーレイ処理が行われる。→そして、このオーバーレイ処理の前処理として、銅箔表面の酸化皮膜除去および表面粗化を目的として、ソフトエッチングが実施される。
→そして、このソフトエッチンッグ後において、図7の(7)図に示したように、各貫通孔2内に液だまりとなって残留したソフトエッチング液Dにて、→形成されていた各ボタン部4、特にスルホール1用の貫通孔2内の銅めっき5が、→図7の(8)図に示したように、時間経過と共に溶解除去され、もって欠損してしまうことが、多々あった。→そして、このようなスルホール1内断線により、→プリント基板Cについて断線不良が発生し易い、という問題が指摘されていた。
なお、このような断線不良の原因となる貫通孔2内のソフトエッチング液Dの液だまりは、ソフトエッチング後の洗浄不足又は乾燥不足により発生する。
本発明のプリント基板の製造方法は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべく、発明者の鋭意研究努力の結果なされたものである。
そして本発明は、第1に、パターニングに際し、ボタン部の欠損そして導通不良が防止されると共に、第2に、オーバーレイ処理に際し、スルホール内の断線そして断線不良が防止される、プリント基板の製造方法を提案することを、目的とする。
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおり。本発明のプリント基板の製造方法は、次の各工程を有している。
すなわち、絶縁材に銅箔が張り付けられた基材について、まず、スルホール用の貫通孔を多数設ける孔あけ工程と、しかる後、該貫通孔内を導電化処理する導電性被膜形成工程と、次に、該基材の外表面を、感光性ドライフィルムで被覆してから、該感光性ドライフィルムを、めっきレジストとして現像および硬化させる被覆現像硬化工程と、しかる後、これにより該感光性ドライフィルムが溶解除去されて開口した該貫通孔内と、該貫通孔の開口周囲とを、銅めっきする銅めっき工程と、を有している。
それから、該銅めっきを金属保護被膜で被覆する金属保護被膜形成工程と、次に、該感光性ドライフィルムを除去する剥離工程と、しかる後、該銅箔にて回路パターンを形成する回路形成工程と、それから、該回路パターンを保護するため、オーバーレイ処理を行う後工程と、を有している。
そして、該被覆現像硬化工程では、該感光性ドライフィルムは、両面銅張り積層板よりなる該基材の外表面の片面に被覆される。又、該銅めっき工程では、少なくとも該貫通孔内と、該貫通孔の該片面の開口周囲とが、電気銅めっきされる。
該金属保護被膜工程の該金属保護被膜は、ニッケル金めっき,はんだめっき,錫めっき,銀めっき,又はニッケルめっきにより形成される。もって該金属保護被膜は、該回路形成工程におけるエッチング、および該後工程のオーバーレイ処理の前処理であるソフトエッチングに対し、該銅めっきを保護する。
かつ、該銅めっき工程と該金属保護被膜形成工程との間において、該基材の外表面の反対面を、マスキング層で被覆するマスキング工程が実施される。又、該金属保護被膜形成工程の後、該剥離工程と共に、該マスキング層を除去する除去工程が実施される。
請求項3については次のとおり。請求項3のプリント基板の製造方法では、請求項1において、該基材の絶縁材は、硬質材よりなり、該プリント基板は、リジットプリント基板よりなること、を特徴とする。
請求項4については次のとおり。請求項4のプリント基板の製造方法は、請求項1において、該回路形成工程では、該基材を感光性レジストフィルムで被覆してから、回路マスクを用いて、該感光性レジストフィルムを露光して硬化させて現像した後、該基材の銅箔をエッチングし、もって残った該感光性ドライフィルムを剥離することにより、該回路パターンが形成されること、を特徴とする。
請求項5については次のとおり。請求項5のプリント基板の製造方法では、請求項1において、該後工程のオーバーレイ処理は、該回路パターンの保護被膜形成を内容とし、具体的には、前処理のソフトエッチング後における、カバーレイフィルムの貼付け又は形成、およびソルダーレジストの印刷又は形成が、選択的又は併用的に実施されること、を特徴とする。
本発明の製造方法は、このような手段よりなる。そこで本発明の作用等は、次のようになる。
(1)この製造方法では、まず、基材にスルホール用の貫通孔が多数設けられた後、貫通孔内が導電化処理される。
(2)次に基材は、感光性ドライフィルムで被覆され、この感光性ドライフィルムが、めっきレジストとして現像されて硬化された後、貫通孔内とその開口周囲が電気銅めっきされる。
すなわち、基材の片面について、感光性ドライフィルムが被覆されて現像および硬化され、もって、貫通孔内と片面の開口周囲とが少なくとも銅めっきされる。
なお、感光性ドライフィルムのめっきレジスト化は、フォトマスクを用いる方式、又は貫通孔内に現像液を入れる方式により行われる。
(3)それから、貫通孔内の銅めっきと、その開口周囲の銅めっきとが、金属保護被膜で被覆される。なお前述により、貫通孔内と片面の開口周囲とが銅めっきされるが、これと共に、予め反対面(片面の反対面)がマスキング層で被覆されると共に、金属保護被膜の形成後にマスキング層が除去される。そして、感光性ドライフィルムが除去される。
(4)しかる後、基材は、パターニングステップを辿ることにより、両面の銅箔にて回路パターンが形成される。
(5)そして、製造されたプリント基板、つまりフレキシブルプリント基板又はリジットrigidプリント基板は、後工程としてオーバーレイ処理が実施される。
そこで、ボタン部の銅めっきは、(ランド形成用の感光性レジストフィルムで覆われず保護されなくなって、はみ出した部分が、)パターニング用のエッチング液にて溶解除去されることがなく、欠損してしまうことはない。
第2に、本発明の製造方法によると、ボタン部の銅めっきは、耐エッチング性の金属保護被膜で被覆保護されている。そこで、ボタン部の銅めっきは、オーバーレイ処理の前処理のソフトエッチングに用いられたソフトエッチング液が、貫通孔内にそのまま残留したとしても、溶解除去されることがない。
(7)さてそこで、本発明のプリント基板の製造方法は、次の効果を発揮する。
第1に、パターニングに際し、ボタン部の欠損そして導通不良が防止される。すなわち、本発明の製造方法において、各ボタン部は、耐エッチング性の金属保護被膜で保護されている。そこで各ボタン部は、事後のパターニングに際し、ボタン部の位置と、ボタン部との導通接続用の回路パターン側のランドの位置とが位置ズレしたとしても、前述したこの種従来例のように、エッチングされて欠損することなく、維持される。
そこで、ボタン部とランドとの間に少々位置ズレが発生しても、相互間が少しでも重なっている限り、相互間の導通が確保される。もって、この発明で製造されたプリント基板は、この種従来例のような導通不良発生が回避される等、導通信頼性が向上する。
第2に、オーバーレイ処理に際し、スルホール内の断線そして断線不良が防止される。すなわち、本発明の製造方法において、各ボタン部は、耐エッチング性の金属保護被膜で保護されている。そこで各ボタン部は、事後のオーバーレイ処理に際しソフトエッチングされた後、ソフトエッチング液が液だまりとなって残留したとしても、前述したこの種従来例のように、銅めっきがソフトエッチングされ欠損してしまうことなく、維持される。
そこで、この発明で製造されたプリント基板は、この種従来例のようなスルホール内断線が回避されて、断線不良発生が防止される等、この面からも導通信頼性が向上する。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
以下、本発明のプリント基板の製造方法を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,図3の(1)図,(2)図,(3)図,図6,図7の(1)図,(2)図,(3)図,(4)図および図8等は、本発明を実施するための最良の形態の説明に供する。
そして、図1,図2,図3(1)図,(2)図,(3)図等は、本発明の第1例の要部を拡大した正面の断面説明図である。そして図1の(1)図は、準備された基材を、(2)図は、孔あけ工程を、(3)図は、導電性被膜形成工程を、(4)図は、ソフトエッチング工程を、(5)図は、被覆工程を、(6)図は、現像工程を示す。図2の(1)図は、露光工程を、(2)図は、剥離工程を、(3)図は、銅めっき工程を、(4)図は、マスキング工程を示す。図3の(1)図は、金属保護被膜形成工程を、(2)図は、剥離除去工程を、(3)図は、製造されたプリント基板を示す。
図3の(4)図は、本発明には属さない参考例の要部を拡大した正面の断面説明図であり、製造されたプリント基板を示す。
図4,図5は、本発明には属さない他の参考例の要部を拡大した正面の断面説明図である。そして、図4の(1)図は、被覆工程を、(2)図は、露光工程を、(3)図は、剥離工程を示す。図5の(1)図は、銅めっき工程を、(2)図は、金属保護被膜形成工程を、(3)図は、製造されたプリント基板を示す。
図6は、本発明の第2例の要部を拡大した正面の断面説明図である。そして(1)図は、剥離工程を、(2)図は、銅めっき工程を、(3)図は、金属保護被膜形成工程を、(4)図は、製造されたプリント基板を示す。
図7は、プリント基板を示す。そして(1)図は、その1例の要部を拡大した平面の説明図、(2)図は、他の例の要部を拡大した平面の説明図である。(3)図は、ソフトエッチング液の液だまり状態を示す、要部を拡大した正面の断面説明図、(4)図は、時間経過後の要部を拡大した正面の断面説明図である。図8は、プリント基板を示し、模式化した平面の概略図である。
まず図8を参照して、プリント基板Eについて説明する。プリント基板Eは、柔軟なフレキシブルプリント基板(FPC)と、硬質のリジットプリント基板とに大別されるが、共に、絶縁材7の外表面の両面又は片面に、導体層として回路パターンAが形成されている。
そしてフレキシブルプリント基板は、ベース材が柔軟な絶縁材7例えばポリイミド製フィルムよりなり、多くの場合、その両面(表面と裏面の両方)(つまり、片面と反対面の両方)に、回路パターンAが形成される。
リジットプリント基板は、ベース材である絶縁材7が、例えばガラスエポキシ樹脂製,ガラスクロス製,セラミックス製等よりなり、その両面(表面と裏面の両方、つまり片面と反対面の両面)、又は片面(表面と裏面のいずれか一方)に、回路パターンAが形成される。
絶縁材7の肉厚は、例えば20μm〜60μm程度であるが、12μm程度のものも出現している。回路パターンAを形成する銅箔Fの肉厚は、例えば4μm〜35μm程度である。又、回路パターンA間の回路間スペースも、10μm〜30μm程度と微細化傾向にある。
以下、プリント基板Eとして、フレキシブルプリント基板を例にとって、説明する。このプリント基板Eは、全体的に柔軟性および屈曲性を備えたフィルム状をなし、立体的に折ったり曲げたりして使用され、リジットプリント基板と同様に、高精度化,高機能化,ファイン化,極薄化,および軽量化等々の進展が著しく、形成される回路パターンAの高密度化および微細化が顕著である。
図8は、このようなプリント基板Eの例を示し、構造エリア的には、配線端部Gと屈曲配線部Hと配線端部Jとに分けられる。そして、中央の屈曲配線部Hが、折ったり曲げて使用される箇所であり、配線端部G,Jの端には端子Kが配されている。又、屈曲配線部Hは、一般的に両面のいずれかのみに回路パターンAが形成され、配線端部Gは、両面に回路パターンAが形成されると共に、スルホール1やランドBが多数配される。
ランドBは、回路パターンAの一環をなし、回路パターンAの端や中間に多数設けられており、円形その他の形状をなし、スルホール1側の接続用のボタン部4と、例えば同心接続される。又、図8に示したプリント基板Eは、例えば、CDプレーヤーやDVDプレーヤーにおいて、読み取り用や書き込み用の光ピックアップとして使用される。
プリント基板Eは、概略このようになっている。
以下、本発明のプリント基板Eの製造方法について、説明する。この製造方法では、絶縁材7に銅箔Fが張り付けられた基材6について、→まず、スルホール1用の貫通孔2を多数設ける工程と、→それから、各貫通孔2内を導電化処理する工程と、→次に、基材6の外表面を、感光性ドライフィルム8で被覆して、→この感光性ドライフィルム8を、めっきレジストとして現像および硬化させる工程と、→しかる後、もって開口した貫通孔2内と貫通孔2の開口周囲3とを少なくとも、銅めっき5する工程と、→それから、銅めっき5を金属保護被膜9で被覆する工程と、→次に、感光性ドライフィルム8を除去する工程と、→しかる後、銅箔Fにて回路パターンAを形成する工程と、→回路パターンAを保護するためオーバーレイ処理を行う後工程と、を有している。
以下、本発明の製造方法のこれらの各工程について説明する。
まず、図1,図2,図3の(1)図,(2)図,(3)図等を参照して、本発明の第1例の製造方法、つまり、本発明の新ボタンめっき法(片面)への適用例について、説明する。
この例の製造方法では、両面銅張り積層板よりなる基材6について、→まず、スルホール1用の貫通孔2を多数設け、→それから、各貫通孔2内を導電化処理してから、→次に、基材6の外表面の片面側を、感光性ドライフィルム8にてマスキング外層10付で被覆した後、→基材6の外表面の反対面側から、貫通孔2内に現像液Lを浸入させ、→もって、感光性ドライフィルム8を、めっきレジストとして現像する。
それから、→感光性ドライフィルム8を露光して硬化させた後、→マスキング外層10を除去してから、→感光性ドライフィルム8が溶解除去されて開口した貫通孔2内と、貫通孔2の片面の開口周囲3と、反対面(片面の反対面)の銅箔F全体とを、電気銅めっき5する。→そして、基材6の反対面の銅箔Fの銅めっき5等を、マスキング層11で被覆してから、→被覆されずに露出している銅めっき5を、耐エッチング性を備えた金属保護被膜9で被覆する。→それから、マスキング層11を除去し、感光性ドライフィルム8を除去してから、→回路パターンAを形成し、→事後、オーバーレイ処理を行う。
基材6(フレキシブルプリント基板の場合はフィルム基材とも言う)は、絶縁材7(フレキシブル基板の場合は絶縁フィルムとも言う)の両面にそれぞれ銅箔Fが張り付けられた、両面銅張り積層板よりなる。ベース材である絶縁材7は、フレキシブルプリント基板の場合は、ポリイミド樹脂製フィルム、アラミド樹脂製フィルム,液晶ポリマー製フィルム,その他の柔軟性と絶縁性を備えた樹脂製フィルムよりなる。銅箔Fとしては、圧延箔,電解箔,特殊電解箔,又はめっき箔,等が使用される。
又、このような絶縁材7としては、複層タイプのものと単層タイプのものとがある。複層タイプでは、絶縁材7の両面に、接着剤を介してそれぞれ銅箔Fが積層される。接着剤としては、エポキシ樹脂,ハロゲンフリーエポキシ樹脂,又は高Tgエポキシ樹脂等が使用される。これに対し単層タイプでは、絶縁材7の両面に、それぞれ銅箔Fが直接貼り付け積層される。単層タイプの絶縁材7は、キャスト法,ラミネーター法,又はメタライジング法(スパッタ法)等により、製作される。
なお、ここで言う両面銅張り積層板は、広義に解釈され、広く各種態様のものを包含する。例えば、いわゆる片面銅張り積層板について、その片面の反対面に、接着剤で銅箔Fを積層したタイプのものも、包含する。
スルホール1は、プリント基板Eの両面(表面と裏面)(片面と反対面)間を貫通する微細孔よりなり、1枚のプリント基板Eに多数形成される。そしてスルホール1は、両面の回路パターンA間の導通接続用、又は(及び)回路パターンAに実装される半導体部品等の取付け用として使用される。スルホール1の孔径は、0.5mm以上〜0.2mm以下のものが多くなっており、ドリル工法によるもので0.1mm程度のもの、レーザー工法のものでは0.05mm程度のものも出現している。
このようなスルホール1用として使用されることになる貫通孔2が、基材6について、まず最初に多数孔あけ加工される。この孔あけは、ドリル又はレーザー等が用いられ、枚葉毎又はNC加工により実施される。
図示したダイレクトプレーティング法の場合は、まず、図1の(3)図に示したように基材6の全面について、つまり基材6の両面の銅箔F外表面と貫通孔2内壁面とについて、連続的にパラジウム処理され、もってパラジウムの微細な凹凸が導電性被膜12として付与される。
それから、図1の(4)図に示したように、ソフトエッチングが行われ、銅箔F外表面の導電性被膜12が除去される。そこで導電性被膜12は、貫通孔2内壁面のみ、正確には貫通孔2内壁面に露出した絶縁材7面のみに、付与されて付着して残留した状態となる。このようにして、貫通孔2内壁面に導電性皮膜12が形成される。
なおダイレクトプレーティング法では、パラジウムの代わりに、カーボン,カーボングラファイト,又はその他の導電性物質が使用されることもある。又、このようなダイレクトプレーティング法によらず、無電解銅めっき法により導電性皮膜12が形成される場合は、貫通孔2内壁面のみならず両面の銅箔F外表面も、無電解銅めっきされる。
又、このように貼り付けられた感光性ドライフィルム8は、事後又は事前に貼り付けられるマスキング外層10で、更に被覆されている。マスキング外層10としては、感光性ドライフィルム8の表面保護用のセパレーター、微粘着性接着剤付のPET樹脂フィルム、又はその他の粘着性を備えた透明被膜材が使用される。
基材6は、このように片面が、マスキング外層10付の感光性ドライフィルム8で、被覆される。
すなわち、基材6の反対面(表面)側、つまり何も被覆されていない非マスキング面であるオープン面側から、現像液Lがスプレー噴射されるか、又は基材6が全体的に現像液Lの槽に浸漬される。そこで、貫通孔2内に反対面(表面)側から現像液Lが浸入して、貫通孔2内を経由して、片面(裏面)側の感光性ドライフィルム8を、部分的に溶解除去する。つまり現像液Lが、貫通孔2の片面側の開口空間と、その開口周囲3とを溶解除去する。
なお、このように貫通孔2の片面側の所定部分の溶解除去は、炭酸ソーダ等の現像液Lの濃度,温度,噴射圧,および噴射時間(浸漬時間)等を制御することにより、適切な大きな・広さ・エリアで実施される。
感光性ドライフィルム8は、このように、いわゆる液もぐり現象を利用して、めっきレジストとして必要な孔付形状に現像加工され、もって貫通孔2の片面側に、貫通孔2の孔径より若干大き目の径の開口が形成される。
それから、図2の(2)図に示したように、基材6から、マスキング外層10が剥離される。すなわち、感光性ドライフィルム8が現像された基材6は、感光性ドライフィルム8とは異なり孔等が存せずむくの面状を維持していたマスキング外層10が、めっきレジストとなった感光性ドライフィルム8の外表面から、剥離されて除去される。
そして次に、図2の(3)図に示したように、マスキング外層10が剥離された基材6について、電気銅めっき5が実施され、もって、反対面側の銅箔F全体と、各貫通孔2内壁面の導電性被膜12と、貫通孔2の片面側の開口周囲3とについて、銅が析出する。このように銅めっき5は、基材6について、めっきレジストとして現像そして硬化された感光性ドライフィルム8にてマスキングされていない部分を対象に、実施される。
このようにして、基材6について、反対面(表面)側の銅箔Fの外表面と、貫通孔2の内壁面を形成する導電性被膜12と、片面(裏面)側の貫通孔2開口周囲3とについて、全面的,連続的に銅が析出し、銅めっき5される。貫通孔2片面側の開口周囲3に形成される銅めっき5は、貫通孔2と同心状のフランジ状つまり鍔形状に形成される。
なお、貫通孔2内壁面の銅めっき5と、その片面側の開口周囲3の銅めっき5とを、総称してボタン部4と言う。
それから、図3の(1)図に示したように、マスキング層11で被覆されることなく露出したままの銅めっき5を、耐エッチング性を備えた金属保護被膜9で、被覆する。
すなわち、各貫通孔2内壁面の銅めっき5と、片面(裏面)側の開口周囲3の銅めっき5と、からなるボタン部4が、金属保護被膜9で被覆される。もってボタン部4は、後工程の回路パターンA形成工程のエッチング、およびオーバーレイ処理の前処理であるソフトエッチングにおいて、そのエッチング液(塩化第ニ銅,塩化第ニ鉄,アルカリエッチング液,又はその他の銅溶解液)から、銅めっき5が保護されることになる。この金属保護被膜9は、電気めっき法又は電解めっき法により、ニッケル金めっき,はんだめっき,錫めっき,銀めっき,又はニッケルめっき等、のいずれかにより選択的に形成される。
しかる後、図3の(2)図に示したように、マスキング層11や感光性ドライフィルム8は、基材6から剥離除去される。すなわち、レジスト剥離液(苛性ソーダ,又はその他の剥離液)がスプレー噴射されることにより、導電性被膜12および銅めっき5のレジストとして使用された、マスキング層11および感光性ドライフィルム8が、剥離されて除去される。
例えば、基材6の両面について、感光性レジストフィルムの貼付けによる被覆、→回路パターンAのネガマスクであるフォトマスクを用いた露光、つまり回路パターンAの焼き付け、→未露光部分の感光性レジストフィルムを除去する現像そして乾燥、→銅箔Fについて、感光性レジストフィルムが開口した部分のエッチング、→感光性レジストフィルムの剥離、等々の公知ステップを順次辿ることにより、→基材6の両面について、それぞれ銅箔Fにて回路パターンAが形成され、→もって例えば、図3の(3)図や図8に示したプリント基板Eが、製造される。なお、このような回路パターンA形成に用いられるフォトマスク、つまり回路マスクであるネガマスクとしては、フィルムタイプとガラスタイプ(ガラス乾板)とがある。
そして更に事後、後工程として、オーバーレイ処理が行われる。すなわち、上述により製造されたプリント基板Eは、まずオーバーレイ処理の前処理として、回路パターンAの銅箔Fの表面が、酸化皮膜除去や表面粗化を目的として、薄く1μm〜2μm程度ソフトエッチングされる。
それから、オーバーレイ処理が実施される。すなわち、回路パターンAを全体的に絶縁保護する被膜として、カバーレイフィルムが、貼付け(CV貼り)方式又は写真方式により形成され、又、半導体部品装着時のハンダから回路パターンAを保護する被膜として、ソルダーレジストが、印刷(S/R印刷)方式又は写真方式により形成される。このようなカバーレイフィルムの形成とソルダーレジストの形成とは、いずれか一方又は双方共に実施される。
本発明の新ボタンめっき法(片面)への適用例は、このようになっている。
次に、図3の(4)図を参照して、本発明には属さない参考例の製造方法、つまり新ボタンめっき法(両面)について、説明する。
この参考例の製造方法では、前述した本発明の第1例の製造方法の中間工程部分を一部繰り返すことにより、図3の(4)図に示したように、基材6の各貫通孔2内壁面と、貫通孔2の片面の開口周囲3と、反対面の開口周囲3とが、ボタン部4として電気銅めっき5される。つまりボタン部4は、前述した本発明の第1例の製造方法のように、貫通孔2内と貫通孔2の片面の開口周囲3のみならず、貫通孔2の反対面の開口周囲3にも形成される。
そして、ボタン部4のこれらの銅めっき5が、耐エッチング性を備えた金属保護被膜9で、被覆される。
→それから、本発明の第1例とは異なり基材6の反対面についても、これに準じ、感光性ドライフィルム8を、めっきレジストとして被覆し現像して硬化させてから(この場合、現像液Lは片面側から貫通孔2に浸入せしめられる)、→そのマスキング外層10を剥離して除去する。
→しかる後、銅めっき5が行われる。そこで、この銅めっき5は、本発明の第1例について前述した図2の(3)図とは異なり、貫通孔2内壁面と両面(片面と反対面)の開口周囲3とについてのみ、行われる。→そして、貫通孔2内壁面の銅めっき5と両面の開口周囲3の銅めっき5とが、つまり形成されたボタン部4が、金属保護被膜9で被覆される(なお、本発明の第1例の図2の(4)図および図3の(1)図と比較対照。マスキング層11は用いられない。)
→それから本発明の第1例と同様に、感光性ドライフィルム8を剥離して除去した後、このような基材6がパターニングされ、もって、図3の(3)図に示したプリント基板Eが製造されて、事後、オーバーレイ処理される。
この参考例の製造方法では、このように、基材6の外表面の両面について、順次、感光性ドライフィルム8が被覆されて、めっきレジストとして現像して硬化される。もって、感光性ドライフィルム8が溶解除去されて開口した各貫通孔2内と貫通孔2の両面の開口周囲3とが、ボタン部4として銅めっき5される。それから、ボタン部4の銅めっき5が、耐エッチング性を備えた金属保護被膜9で被覆される。
参考例は、このようになっている。
次に、図4および図5を参照して、本発明には属さない他の参考例、つまり旧ボタンめっき法(両面)について、説明する。
この他の参考例の製造方法では、基材6の両面について、感光性ドライフィルム8がネガマスクとして、被覆されて露光そして現像され、もって図5の(3)図に示したように、基材6の各貫通孔2内壁面と、貫通孔2の片面と反対面の両面の開口周囲3とが、ボタン部4として電気銅めっき5される。
それから、ボタン部4の銅めっき5が、耐エッチング性を備えた金属保護被膜9で、被覆される。
→それから、図4の(2)図に示したように、両面それぞれについて、その感光性ドライフィルム8およびマスキング外層10外側に、ネガマスクであるフォトマスク13を当てた後、→感光性ドライフィルム8を、めっきレジストとして露光して硬化させる。→それから、図4の(3)図に示したように、フォトマスク13やマスキング外層10を剥離して除去してから、→硬化部分以外の不要部分の感光性ドライフィルム8を、現像液で現像つまり溶解除去する。フォトマスク13は、フィルムタイプとガラスタイプとがある。
→しかる後、図5の(1)図に示したように、銅めっき5が行われる。すなわち、感光性ドライフィルム8が不要部分として溶解除去されて開口した、貫通孔2内壁面と両面の開口周囲3とが、ボタン部4として銅めっき5される。→次に、図5の(2)図に示したように、ボタン部4の銅めっき5が、金属保護被膜9で被覆される。→それから、感光性ドライフィルム8を剥離,除去した後、→図5の(3)図に示したように、パターニングによりプリント基板Eが製造された後、→オーバーレイ処理される。
このように、この他の参考例の製造方法では、基材6の外表面の両面を、共に感光性ドライフィルム8で被覆して、めっきレジストとして現像して硬化させる。もって、感光性ドライフィルム8が溶解除去されて開口した貫通孔2内と、貫通孔2の両面の開口周囲3とが、ボタン部4として銅めっき5される。そして、ボタン部4の銅めっき5が、耐エッチング性を備えた金属保護被膜9で被覆される。
他の参考例は、このようになっている。
次に、図6を参照して、本発明の第2例、つまり本発明の旧ボタンめっき法(片面)への適用例について、説明する。
この第4例の製造方法では、片面のみについて、感光性ドライフィルム8が被覆されて露光そして現像され、もって図6の(4)図に示したように、基材6の各貫通孔2内壁面と、片面の開口周囲3とが、ボタン部4として電気銅めっき5される。そして、ボタン部4の銅めっき5が、耐エッチング性を備えた金属保護被膜9で、被覆される。
この第2例の製造方法について、更に詳述する。この製造方法では、前述した第1例と同様に導電性被膜12付の貫通孔2が設けられた基材6は、→片面のみが感光性ドライフィルム8で被覆された後、ネガマスクを用いて露光される。
→そして、図6の(1)図に示したように、片面の感光性ドライフィルム8が現像された後、→図6の(2)図に示したように、銅めっき5が実施される(前述した第1例の図2の(3)図に対応)。→もって、図6の(3)図に示したように、反対面をマスキング層11で被覆してから、→金属保護被膜9による被覆が行われる。(前述した第1例の図2の(4)図,図3の(1)図に対応)。すなわち、基材6の各貫通孔2内壁面と片面の開口周囲3とが、ボタン部4として銅めっき5され、金属保護被膜9で被覆される。
→それから、マスキング層11および感光性ドライフィルム8が剥離して除去された後、→パターニングステップを辿り、もって図6の(4)図に示したように、回路パターンAが形成されて、プリント基板Eが製造される。→それから、オーバーレイ処理が行われる。
なお、この第2例について、その他の構成や機能等は、第1例や他の参考例について前述したところに準じるので、その説明は省略する。
本発明の旧ボタンめっき法(片面)への適用例は、このようになっている。
本発明のプリント基板Eの製造方法は、以上説明したように構成されている。そこで、本発明の作用その他は、以下のようになる。
(1)この製造方法では、絶縁材7の両面に銅箔Fが張り付けられた基材6について、まず、スルホール1用の貫通孔2が多数設けられた後、貫通孔2内壁面が導電化処理される。
(2)次に基材6は、外表面が感光性ドライフィルム8で被覆され、感光性ドライフィルム8が、めっきレジストとして現像して硬化される。これにより、感光性ドライフィルム8が溶解除去されて開口した各貫通孔2内壁面と貫通孔2の開口周囲3とが、ボタン部4として銅めっき5される。
例えば、基材6片面について、感光性ドライフィルム8が被覆されて現像そして硬化され、もって開口した貫通孔2の内壁面と、貫通孔2の片面の開口周囲3と、反対面の銅箔F全体とが、ボタン部4として銅めっき5される(図1,図2,図3の(1)図,(2)図,(3)図の第1例や、図6の第2例を参照)。
なお、感光性ドライフィルム8のめっきレジスト化は、フォトマスク13を用いる方式(第2例の旧ボタンめっき法)、又は、貫通孔2に現像液Lを入れる方式(第1例の新ボタンめっき法)により行われる。
(3)それから基材6は、ボタン部4の銅めっき5が、耐エッチング性を備えた金属保護被膜9で被覆された後、感光性ドライフィルム8が除去される。
(4)しかる後、基材6は、露光,現像,エッチング,剥離の公知のパターニングステップを辿ることにより、両面の銅箔Fにて回路パターンAが形成される。
(5)そして、回路パターンAが形成された基材6、つまり製造されたプリント基板Eは、後工程として、オーバーレイ処理がおこなわれる。
第1に、本発明の製造方法では、上記(1)の基材6は、上記(2)の各ボタン部4が、上記(3)のように、耐エッチング性を備えた金属保護被膜9で被覆される。つまり金属保護被膜9が、ボタン部4保護のための局所的エッチングレジストとなる。
そこで、上記(4)の回路パターンA形成工程において、→基材6の伸縮、パターニング用の感光性レジストフィルムの伸縮、位置あわせズレ等に基づき、→各ボタン部4の位置(径)と、回路パターンA側の各ランドBの位置(径)とが、位置ズレした場合は(位置ズレのない図7の(1)図の状態が理想だが、実際上は図7の(2)図のような位置ズレが多々発生する)、次のようになる。
→すなわち、銅めっき5された各ボタン部4は、前もって耐エッチング性の金属保護被膜9で被覆保護されているので、エッチング液にて溶解除去されることがなく、その欠損発生が防止される。パターニング前に予め多数形成されていた各ボタン部4は、事後のパターニングに際し、対応する各ランドB形成用に硬化した感光性レジストフィルムにて覆われ保護されなくなった位置ズレはみ出し部分が発生しても、そのはみ出し部分が、エッチングにより部分欠損してしまうことはない。
このように、各ボタン部4は維持される(本発明の図7の(2)図と、従来例の図7の(6)図とを、比較対照)。そこで、少々の位置ズレが発生しても、ボタン部4とランドBとが少しでも重なっている限り、両者間の導通は確保される。
そこで、回路パターンA形成後の後工程として行われる、上記(5)のオーバーレイ処理に際し、→その前処理として、回路パターンAの銅箔F表面がソフトエッチングされるが、→その後の洗浄不足,乾燥不足等に基づき、各貫通孔2内にソフトエッチング液Dが、液だまりとなって残留して(図7の(3)図を参照)、時間が経過したとしても、次のようになる。
→すなわち、各ボタン部4の貫通孔2内壁面の銅めっき5は、耐エッチング性の金属保護被膜9で被覆保護されているので、→液だまりしたソフトエッチング液Dにて、溶解除去されることはない(本発明の図7の(4)図と、従来例の図7の(8)図とを、比較対照)。各ボタン部4のスルホール1内壁面の銅めっき5は、事後のオーバーレイ処理に際しソフトエッチング液Dが液だまりとなって残留したとしても、エッチングされてしまうことなく維持される。
なお第1に、金属保護被膜9の残留については、次のとおり。まず、金属保護被膜9としてニッケル金めっき又はニッケルめっきが使用された場合、この金属保護被膜9は、高融点であるため溶融事故発生の懸念がなく、最終製品のプリント基板Eにそのまま残留させても、問題はない。
これに対し、金属保護被膜9としてはんだめっき又は錫めっきが使用された場合、この金属保護被膜9は、最終製品のプリント基板Eにそのまま残留させると、高温リフロー(半導体部品取付け用のハンダ付け)に際し、溶融することも考えられる。そこで、これが懸念される場合は、事前にパターニングステップ後等において、金属保護被膜9を剥離,除去しておくとよい。
第2に、以上説明した例では、プリント基板Eとしてフレキシブルプリント基板を例にとって説明したが、本発明のプリント基板Eの製造方法は、これに限定されるものではなく、リジットプリント基板についても勿論適用される。
2 貫通孔
3 開口周囲
4 ボタン部
5 銅めっき
6 基材
7 絶縁材
8 感光性ドライフィルム
9 金属保護被膜
10 マスキング外層
11 マスキング層
12 導電性被膜
13 フォトマスク
A 回路パターン
B ランド
C プリント基板(従来例)
D ソフトエッチング液
E プリント基板(本発明)
F 銅箔
G 配線端部
H 屈曲配線部
J 配線端部
K 端子
L 現像液
Claims (5)
- 絶縁材に銅箔が張り付けられた基材について、まず、スルホール用の貫通孔を多数設ける孔あけ工程と、しかる後、該貫通孔内を導電化処理する導電性被膜形成工程と、
次に、該基材の外表面を、感光性ドライフィルムで被覆してから、該感光性ドライフィルムを、めっきレジストとして現像および硬化させる被覆現像硬化工程と、しかる後、これにより該感光性ドライフィルムが溶解除去されて開口した該貫通孔内と、該貫通孔の開口周囲とを、銅めっきする銅めっき工程と、
それから、該銅めっきを金属保護被膜で被覆する金属保護被膜形成工程と、次に、該感光性ドライフィルムを除去する剥離工程と、しかる後、該銅箔にて回路パターンを形成する回路形成工程と、それから、該回路パターンを保護するため、オーバーレイ処理を行う後工程と、を有しており、
該被覆現像硬化工程では、該感光性ドライフィルムは、両面銅張り積層板よりなる該基材の外表面の片面に被覆され、又、該銅めっき工程では、少なくとも該貫通孔内と該貫通孔の該片面の開口周囲とが、電気銅めっきされ、
該金属保護被膜形成工程の該金属保護被膜は、ニッケル金めっき,はんだめっき,錫めっき,銀めっき,又はニッケルめっきにより形成されており、もって該金属保護被膜は、該回路形成工程におけるエッチング、および該後工程のオーバーレイ処理の前処理であるソフトエッチングに対し、該銅めっきを保護し、
かつ、該銅めっき工程と該金属保護被膜形成工程との間において、該基材の外表面の反対面を、マスキング層で被覆するマスキング工程が実施され、又、該金属保護被膜形成工程の後、該剥離工程と共に、該マスキング層を除去する除去工程が実施されること、を特徴とするプリント基板の製造方法。 - 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、該基材の絶縁材は、柔軟性を備えたフィルム状をなし、該プリント基板は、フレキシブルプリント基板よりなること、を特徴とするプリント基板の製造方法。
- 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、該基材の絶縁材は、硬質材よりなり、該プリント基板は、リジットプリント基板よりなること、を特徴とするプリント基板の製造方法。
- 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、該回路形成工程では、該基材を感光性レジストフィルムで被覆してから、回路マスクを用いて、該感光性レジストフィルムを露光して硬化させて現像した後、該基材の銅箔をエッチングし、もって、残った該感光性レジストフィルムを剥離することにより、該回路パターンが形成されること、を特徴とするプリント基板の製造方法。
- 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、該後工程のオーバーレイ処理は、該回路パターンの保護被膜形成を内容とし、具体的には、前処理のソフトエッチング後における、カバーレイフィルムの貼付け又は形成、およびソルダーレジストの印刷又は形成が、選択的又は併用的に実施されること、を特徴とするプリント基板の製造方法。
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