JP4515615B2 - 画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像表示装置に係り、特に血管、腸、気管等の管状の観察対象の断面像を表示する画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、血管、腸等の観察対象をその観察対象に沿った曲面(切断曲面)で縦切りにすることにより、観察対象の内部を観察できるようにした画像表示装置が提案されている(特開平11−318884号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特開平11−318884号公報に記載の画像表示装置は、観察対象に沿った切断曲面として、観察対象に沿った複数の視点を観察対象の内部に設定し、これらの複数の視点を通る面として定義している。
しかしながら、血管が複数に枝分かれするような場合における、各血管を縦切りにする切断曲面は三次元的な曲面となるが、特開平11−318884号公報には、三次元的な切断曲面によって切断された断面像を構成する具体的手段は開示されていない。
【0004】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、枝分かれした血管、気管や複雑に蛇行する腸等の管状の観察対象をその観察対象に沿った三次元的な曲面で縦切りにした断面像を表示することができる画像表示装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明は、三次元の原画像に含まれる管状の観察対象の略中心を通る経路を求める手段と、前記観察対象を所定の間隔で切断する複数の切断面を設定する手段と、前記経路と前記切断面との交点を求める手段と、前記切断面上の交点を通る直線又は曲線を前記切断面ごとに求める手段と、前記直線又は前記曲線上の点列を前記経路に沿って積み上げて三次元的な切断曲面を構成する手段と、前記切断曲線で切断される前記観察対象の断面像を作成する手段と、前記断面像を表示する手段と、を備えたことを特徴としている。
【0006】
即ち、前記三次元の原画像に含まれる観察対象の略中心を通る経路は、視点を観察対象の内部に設定することができる中心投影法(特開平7−210704号公報、及び特開平8−16813号公報)において使用された視点の経路や、観察対象を領域拡張法等で抽出した後に2値化し、これを細線化処理した細線などから求めることができる。そして、上記経路と観察対象を所定の間隔で切断する各切断面との交点を求める。尚、各切断面は前記経路を横断することができる任意の傾きをもった平面である。
【0007】
上記のようにして求めた交点を通る切断面上の直線又は曲線を求める。1つの切断面上に1点又は2点の交点が存在する場合には、その交点を通る線は直線であり、1つの切断面上に3点以上の交点が存在する場合には、その交点を通る線は、近似多項式による補間(内挿)及び補外(外挿)計算などによる曲線である。尚、交点が1点の場合には、その前後の切断面上の直線又は曲線の情報を用いて直線を決定する。例えば、前後の切断面上の直線又は曲線と略同方向となる直線とする。そして、上記のようにして求めた各切断面ごとに得られる前記直線又は曲線を積み上げて三次元的な切断曲面を構成し、該切断曲面で切断された前記観察対象を含む原画像の断面像を表示する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る画像表示装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0009】
図1は本発明に係る画像表示装置によって表示される表示例を示している。同図において、1はCRTモニタ、2はマウス、3は中心投影法によって構成された血管内を示す疑似三次元画像(内視鏡的画像)、4は血管、腸、気管等の管状の観察対象4の縦切りの断面像、6は観察対象12の横断像である。
【0010】
上記断面像4の構成方法について説明する。
図2は上記断面像の構成方法の実施の形態を示す図である。図2(A)において、10はX線CT装置等によって得られる複数のCT画像(CT1,CT2,CT3,…)が積み上げられた三次元の原画像であり、12は原画像10に含まれる観察対象12を示している。また、5a〜5gは中心投影法によって観察対象12内に順次設定された視点を示す。
【0011】
上記視点5a〜5gは、例えば図1の内視鏡的画像3を見ながら画面中のカーソル(図示せず)をマウス等で操作しながら順次設定され、又は視線方向が視点から最も遠い位置に向かうように順次自動的に更新されることにより設定される。尚、中心投影法及び視点の更新方法の詳細については、特開平7−210704号公報、及び特開平8−16813号公報に記載されている。
【0012】
上記のようにして設定された視点5a〜5gを含む曲面(切断面)は、視点5a〜5gを通る複数の直線5aL〜5gLを含んでおり、また、直線5aL〜5gLは、図2に示す実施の形態では、CT画像(CT1,CT2,CT3,…)の積み上げ方向の座標軸yに平行な場合に関して示している。
【0013】
さて、観察対象12の縦切りの断面像4(図1)を構成する場合には、次のようにする。視点5aを通るy軸に平行な直線5aLを求め、直線5aL上の各点でのCT値をCT画像(CT1,CT2,CT3,…)から求める。尚、各CT画像間のCT値は、補間によって求める。このようにして求めた直線5aL上のCT値をメモリ14(図2(B))に格納する。他の視点5b〜5gを通る直線5bL〜5gL上のCT値も同様にしてメモリ14に格納するが、直線(視点)の間隔が長い場合には、例えば直線5cL〜5dLの間で示すように所望の画質が得られる間隔の直線を補間により求め、これらの直線上のCT値をメモリ14に格納する。
【0014】
また、図2(A)に示すように、視点5aを通る複数の直線5aL1、5aL2、5aL3…を、y軸から所定の角度回転するように設定し、他の視点5b〜5gを通る直線についても同様に複数設定する。そして、直線5aL1と同じ角度の各直線上のCT値をメモリに格納することにより1フレーム目の画像データを構成し、同様にして直線5aL2、5aL3、…と同じ角度の各直線上のCT値をメモリに格納することにより視点を結ぶ経路を軸としてあらゆる角度で切断した画像データを構成することができる。
【0015】
図3に展開画像構成方法の処理フローを示し、順を追って説明する。
【0016】
図4は観察領域の中心位置に視点を変更する方法を示す図である(図3のステップS11に相当)。まず、前記中心投影法によって得られた複数の視点に基づいて、視点の方向ベクトルに直交した横断面7を設定し(図4(a))、その横断面7の濃度プロファイルを作成する(図4(b))。続いて、観察対象内部と外部の濃度値を分別するため、二次差分法を用いる。二次差分オペレータは、領域境界を抽出するために用いられる。領域境界は、図4(a)に示す二次差分値の極性が変わる、つまりゼロクロス点とする。オペレータとして、ラプラシアンを適用するが、これはランダムノイズに弱いので、平滑化を行うオペレータとして図4(a)のラプラシアンオペレータを適用する。オペレータの幅は図示した値ばかりでなく、幅の値を変更でき、対象領域によっては経験的に設定した値を使用すればよい。この処理によって領域境界が求められ、2つの領域境界の中心位置が断面上での中心位置となる。更に、同様に切断する角度を変更した時の断面上の中心位置を求めることによって、三次元的に視点を観察対象の中心位置に変更することができる。
【0017】
また、図4(c)に観察領域の中心位置に視点を変更する第二の方法を示す。この方法は、中心投影法から内視鏡的画像を作成する時に、初期に求められた視点から放射状にスキャンし、観察対象領域から外れた時点の位置情報(黒丸の位置情報)を基に、円近似又は楕円近似によって観察対象内の中心を求め、新たな視点とする方法である。円近似又は楕円近似は最小自乗近似により推定される。例えば、サンプル点データを、
{(X1,Y1)(X2,Y2)…(Xn,Yn ) }
とすると、これを円近似又は楕円近似する場合の目的評価関数はそれぞれ、
【0018】
【数1】
で与えられる。求められたパラメータによって以下の円関数、楕円関数が定まり、中心座標を推計することができる。
【0019】
【数2】
図5は観察対象12の中心から観察対象12外部に走査して、陰影付けした円筒状の投影面を展開して擬似的に三次元画像を表示する展開画像構成方法の実施の形態を示す図である。
【0020】
図5(a)に示すように、視点5aと5bを結ぶベクトルn1 、視点5bと5cを結ぶベクトルn2 、…の各ベクトルniと直交する円筒の内面を投影面とし、各視点から投影面に三次元の原画像10を陰影付けして投影する。例えば、視点5aからの投影線は、ベクトルn1 と直交し、一定の角度でそれぞれ投影位置a〜zに放射状に投影される。尚、陰影付けの方法としては、サーフェイス法、ボリュームレンダリング法、デプス法等のいずれを使用してもよい。
即ち、視点5a〜5gを通る曲線を仮想の線光源とし、この線光源を中心とする円筒状の投影面に陰影付けして投影する。
【0021】
このようして円筒状の投影面に投影された画像情報は、図5(b)に示すようにメモリ14上で直線状に展開されて格納される。尚、展開の開始位置(角度)aは、図6(a)に示す観察対象外部からマウスによって指示された展開位置(カットライン)である。
これにより、上記メモリ14に格納された画像情報により、観察対象12を切り開いた疑似三次元画像を表示することができる。尚、この方法は観察対象中心位置設定手段によって設定された視点が観察対象内部に設定された場合のみ有効である。
【0022】
一方、視点が観察対象外部に設定された場合には、図6(b)に示すように前記展開位置設定手段によって設定された位置と観察対象中心位置との線上で、かつ観察対象内部に視点を再設定する。即ち、観察対象中心位置設定手段によって設定された視点を中心として、中心投影法等で初期に求められた視点を、展開位置設定手段によって設定された位置に回転移動させる。これらの処理をすべての視点に対して行い、視点群を再設定する(図3のステップS13)。
【0023】
また、観察対象中心位置設定手段や展開位置設定手段によって設定された視点を展開中心点と定めると、図5(a)のように観察対象外部に走査角度a〜zで放射状に投影する場合、走査角度を一定にするか否かで得られる画像が異なる(図4のステップS14)。走査角度を等角度で走査し投影すると(ステップS15)、展開中心点からの距離によって構成される展開画像の空間分解能が異なる。つまり、構成された展開画像の1ピクセル毎に表現されている情報はピクセル間の距離が異なる位置情報を表現したものである。そこで、図7のようにメッシュ状に等方性のスケールを表示して異方性の空間分解能を持つ展開画像を補う(ステップS16)。展開画像は平面上に展開して引き伸ばした画像であるため、直観的に形態を診断したいという要求を満たしている。
【0024】
図8に等方性スケールの展開画像を再構成するための走査方法を示す。まず、円近似又は楕円近似によって径を求める。近似した径の長さに対して角度を1度走査することとして、ある角度分、等角度で走査したときの平均的な距離によってもう一度走査する角度を設定する。その角度分移動して走査した後、その位置からもう一度等角度で走査して次の角度を設定するという処理を繰り返し、観察対象外周をすべて走査する(ステップS17)。この展開画像は等方性スケールであるため、計測に有効な表示である。このことから、異方性、等方性の展開画像の長所を生かせるように、相互に表示する方法で診断画像を提供することが望ましい。
【0025】
図9は複数の視点の経路を同時に通る曲面によって原画像を切断し、観察対象の断面像を含む原画像の断面像を構成する画像構成方法の実施の形態を示す処理フローを示し、図10にその処理によって構成される断面像等を示す。
まず、図9に示すように中心投影法によって視点の経路(ルート)を求め(ステップS20)、観察対象の中心に視点を設定する(ステップS21)。次に、それら視点のルートのうち、基準となるメインルートを設定する(ステップS22)。尚、図10では、観察対象を領域拡張法等で領域を抽出した後、細線化処理等で芯線情報を得、サーフェイス法、ボリュームレンダリング法やデプス法で陰影付けした画像に対して設定したルートでもよい。
【0026】
その後、複数のルートを通る曲面を再構成する。図11(a)及び(b)に画像構成方法を示す。まず、あらかじめ観察対象を任意の傾きで切断する面(横断像1、2、3)を設定し、各横断像1、2、3上のルートの位置情報(即ち、切断面とルートとの交点の情報)を得る(ステップS23)。
【0027】
同図に示すように、ルートを追加した場合、横断像の位置によってルートとの交点の数が異なり、この交点を通る切断直線又は切断曲線を求めなければならない。交点の数が1点及び2点の場合は直線で、3点以上の場合は近似多項式による補間及び補外計算による曲線で、横断像上を切断する点列を計算する(ステップS24)。尚、交点の数が1点である場合には、直線の方向が定まらないが、この場合には、その前後の横断像上の切断直線又は切断曲線と略同方向となるように直線の方向を決定する。
【0028】
上記のようにして求めた各横断像上の切断直線又は切断曲線上の点列を積み上げることによって断面像が構成される(ステップS25)。
【0029】
図11(c)は点列を積み上げるための方向ベクトル及び切断画像中心線を求めるための図である。横断像βn 上の初期の中心線の点Oをαn,次の横断像βn+1 上の点A,B中心線の点Cをαn+1とすると、ベクトルOCが点列を積み上げるための方向ベクトルである。ベクトルOCは、点Oから曲線上に下ろした足が垂直となる位置なので、幾何学的に、次式、
【0030】
【数3】
が得られる。この処理をすべての点に対して行い、最短距離となる中心線の方向ベクトル及び中心線の点を求める。
【0031】
図12は複雑に蛇行する観察対象を切断する曲面を構成する画像構成方法の実施の形態を示す図である。同図に示すように複雑に蛇行する観察対象12では、同一横断像6が1つの視点経路5を複数回横切る場合がある。この場合も図11と同様に任意に設定した横断像6上の交点の数によって切断直線又は切断曲線で横断像6上を切断する点列を計算する。尚、交点の数が1点である場合、その前後の横断像上の視点群によって構成される切断直線又は切断曲線の情報を用いて、切断する点列の計算を行い、その点列を積み上げることによって切断面像が構成される。
【0032】
図13は本発明に係る画像表示装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
同図に示すように、この画像表示装置は、主として磁気ディスク50と、主メモリ52と、中央処理装置(CPU)54と、表示メモリ56と、CRTモニタ1と、各種の操作指令、位置指令、メニュー選択指令を入力するためのキーボード58、マウス2、マウスコントローラ60と、これらの各構成要素を接続する共通バス62とから構成されている。
【0033】
磁気ディスク50には、複数のCT画像(CT1,CT2,CT3,…)が積み上げられた三次元の原画像10、画像構成プログラム等が格納され、主メモリ52には、装置の制御プログラムが格納されるとともに、演算処理用の領域等が設けられている。
【0034】
CPU54は、三次元の原画像10や各種のプログラムを読み出し、主メモリ52を用いて本発明に係る断面像や疑似三次元画像等の構成を行い、その構成した画像を示す画像データを表示メモリ56に送り、CRTモニタ1に表示させる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る画像表示装置によれば、血管、気管などの分岐がある観察対象や複雑に蛇行する腸などの観察対象を、その観察対象に沿った三次元的な曲面で縦切りにした断面像として表示することができ、手術計画に至る術前段階でより有効な診断情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像表示装置に基づいて表示された断面像を含む表示例を示す図。
【図2】断面像構成方法の実施の形態を示す図。
【図3】観察対象の展開画像構成方法の処理フロー。
【図4】観察対象中心算出方法を示す図。
【図5】展開画像構成方法の実施の形態を示す図。
【図6】カットライン及び展開中心点設定方法を示す図。
【図7】異方性のスケールを持つ展開画像を示す図。
【図8】等方性のスケールを持つ展開画像を構成する方法を示す図。
【図9】複数の視点経路を同時に通る曲面を再構成する方法の処理フロー。
【図10】上記処理フローによって断面像を再構成する方法を説明するために用いた図。
【図11】複数の視点経路を通る曲面によって画像を再構成する方法を示す図。
【図12】複雑に蛇行する観察対象を切断する曲面を構成する画像構成方法を示す図。
【図13】本発明に係る画像表示装置のハードウェア構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
1…CRTモニタ、2…マウス、3…内視鏡的画像、4…断面像、5aL1〜5aL3…断面像を構成する面、6…横断像、7…横断面、10…三次元の原画像、12…観察対象、14…メモリ、16…カットライン、18…展開中心座標、50…磁気ディスク、52…主メモリ、54…中央処理装置(CPU)、56…表示メモリ
Claims (3)
- 三次元の原画像に含まれる管状の観察対象の略中心を通る経路を求める手段と、
前記観察対象を所定の間隔で切断する複数の切断面を設定する手段と、
前記経路と前記切断面との交点を求める手段と、
前記切断面上の交点を通る直線又は曲線を前記切断面ごとに求める手段と、
前記直線又は前記曲線上の点列を前記経路に沿って積み上げて三次元的な切断曲面を構成する手段と、
前記切断曲線で切断される前記観察対象の断面像を作成する手段と、
前記断面像を表示する手段と、を備えたことを特徴とする画像表示装置。 - 請求項1に記載の画像表示装置において、
前記直線又は前記曲線を求める手段は、前記切断面上の交点が1点または2点の場合は直線を求め、交点が3点以上の場合は曲線を求めることを特徴とする画像表示装置。 - 請求項1または2のいずれかに記載の画像表示装置において、
前記直線又は前記曲線を求める手段は、前記切断面上の交点が1点の場合はその前後の横断面上の直線又は曲線の情報を用いて直線を求めることを特徴とする画像表示装置。
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