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JP4596151B2 - 加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物 - Google Patents

加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物 Download PDF

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JP4596151B2 JP2005161512A JP2005161512A JP4596151B2 JP 4596151 B2 JP4596151 B2 JP 4596151B2 JP 2005161512 A JP2005161512 A JP 2005161512A JP 2005161512 A JP2005161512 A JP 2005161512A JP 4596151 B2 JP4596151 B2 JP 4596151B2
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Description

本発明は、樹脂及び金属等の種々の基材に対して良好な接着性を有する付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物に関する。
種々の基材に対し、接着性を有する付加硬化型シリコーン接着剤を得るべく、従来から硬化性シリコーン樹脂に接着付与成分を添加し、接着性を発現させる検討が行われてきた。例えば、アルコキシシリル基を含有するハイドロジェンシロキサンを含有する付加硬化型シリコーンゴム組成物(特公昭53−21026号公報:特許文献1)や、エポキシ基を含有するハイドロジェンシロキサンを含有する付加硬化型シリコーンゴム組成物(特公昭53−13508号公報:特許文献2)等が提案されている。
これら従来の検討によって多種の基材に対し、接着性を有する付加硬化型シリコーン接着剤が上市されてきた。
しかしながら、これら接着剤は、一部の基材、特に樹脂に対して自己接着させることが難しく、プライマー成分を使用しないと接着性を発現しない場合がある。難接着性の樹脂として、ポリカーボネートやポリフェニレンサルファイト等が挙げられるが、このような樹脂に対しても良好に自己接着する付加硬化型シリコーン接着剤の必要性が高まっている。
これに対し、難接着性樹脂に自己接着する付加硬化型シリコーン接着剤として、窒素化合物を添加する技術(特公昭52−147963号公報:特許文献3)や、接着付与材として添加されるアルコキシシランの加水分解触媒として有機錫化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物を添加する技術が開発され、公知となっている。
しかしながら、これらの技術は、付加硬化型シリコーン接着材の硬化性に影響を及ぼすことがある。付加硬化型シリコーン接着材に窒素化合物を添加した場合、付加反応触媒である白金原子の触媒能力が著しく阻害され、硬化性が非常に不安定となる。また、有機錫化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物等を同様に添加した場合、付加硬化型シリコーン接着剤中のオルガノハイドロジェンシロキサンを失活させる。また、熱時にはシリコーンポリマー中のシロキサン結合を開裂させるため、硬化物の耐熱性を低下させる原因ともなる。
特公昭53−21026号公報 特公昭53−13508号公報 特公昭52−147963号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、保存後の硬化安定性、硬化物の熱安定性を保ちかつ難接着性樹脂に対しても良好に接着性を発現する加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、(A)下記平均組成式で示される一分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン、(B)下記平均組成式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)白金系金属化合物、(D)硬化制御剤、(E)付加官能基含有アルコキシシラン、付加官能基及びアルコキシ基含有オルガノシロキサン、付加官能基及びアルコキシシリル基含有イソシアヌレート化合物から選ばれる少なくとも1種の有機珪素化合物、及び(G)カルボン酸無水物を含有してなる加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物が、難接着性樹脂に対しても良好に接着性を発現し、かつ材料の保存性や、硬化物の熱安定性に優れることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、
(A)下記平均組成式
1 a2 bSiO(4-a-b)/2
(式中、R1は脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基、R2はアルケニル基、aは0.96〜2.00、bは0.001〜0.5、a+b=1.00〜2.04である。)
で示される、一分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記平均組成式
3 cdSiO(4-c-d)/2
(式中、R3は脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基、cは0.70〜2.0、dは0.01〜1.2、c+d=0.8〜3.0である。)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:組成物中のアルケニル基1個に対して珪素原子結合水素原子が0.4〜10個となる量、
(C)白金系金属化合物:組成物全量に対して金属元素含有質量として1〜2,000ppm、
(D)必要量の硬化制御剤、
(E)付加官能基含有アルコキシシラン、付加官能基及びアルコキシ基含有オルガノシロキサン、付加官能基及びアルコキシシリル基含有イソシアヌレート化合物から選ばれる少なくとも1種の有機珪素化合物、
(F)ジルコニウム化合物:0.001〜10質量部、
(G)カルボン酸無水物:0.001〜10質量部
を含有してなることを特徴とする加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物を提供する。
本発明の加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物は、保存後の硬化安定性、硬化物の熱安定性を保ちかつ難接着性樹脂に対しても良好に接着性を発現するため、電気電子部品周辺や車載用部品周辺用途の接着材として有用である。
本発明の加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物は、
(A)下記平均組成式で示される一分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン、
1 a2 bSiO(4-a-b)/2
(式中、R1は脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基、R2はアルケニル基、aは0.96〜2.00、bは0.001〜0.5、a+b=1.00〜2.04である。)
(B)下記平均組成式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
3 cdSiO(4-c-d)/2
(式中、R3は脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基、cは0.70〜2.0、dは0.01〜1.2、c+d=0.8〜3.0である。)
(C)白金系金属化合物、
(D)硬化制御剤、
(E)付加官能基含有アルコキシシラン、付加官能基及びアルコキシ基含有オルガノシロキサン、付加官能基及びアルコキシシリル基含有イソシアヌレート化合物から選ばれる少なくとも1種の有機珪素化合物、
(F)ジルコニウム化合物、
(G)カルボン酸無水物
を含有してなるものである。
成分(A)のオルガノポリシロキサンは、下記平均組成式
1 a2 bSiO(4-a-b)/2
(式中、R1は脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基、R2はアルケニル基、aは0.96〜2.00、bは0.001〜0.5、a+b=1.00〜2.04、好ましくはaは1.80〜2.00、bは0.001〜0.1、a+bは1.90〜2.04である。)
で示され、一分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するものであるが、その分子構造については特に制限はなく、直鎖状、分岐状、環状あるいは三次元網状のいずれであってもよく、また、単一のシロキサン単位からなる重合体又は二種以上のシロキサン単位からなる共重合体であってもよいが、通常は、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが一般的である。
ここで、上記式中のR1で表される非置換又は置換の一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、べンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、或いはこれらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子、塩素原子、ニトリル基等で置換された置換炭化水素基、例えばトリフルオロプロピル基、クロロメチル基、シアノエチル基等が例示される。R1は同一でも相互に異なっていてもよいが、これらの中ではその化学的安定性や合成の容易さから全てメチル基であることが好ましい。特性上必要な場合は、メチル基の一部がフェニル基又はトリフルオロプロピル基で置換していてもよい。
一方、R2で表されるアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等が例示される。R2は、好ましくはビニル基又はアリル基であり、その合成の容易さや化学的安定性の点からはビニル基が最も好ましい。このアルケニル基は分子鎖末端の珪素原子に結合していても、分子鎖非末端(分子鎖途中)の珪素原子に結合していてもよく、これらの両方に結合していてもよいが、少なくとも分子鎖両末端の珪素原子に結合したアルケニル基を含有するジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
また、この成分(A)としてのオルガノポリシロキサンの25℃における粘度は、10mPa・s以上であることが好ましいが、より好ましくは50〜500,000mPa・sの範囲から選ばれるものである。この粘度が10mPa・sより低いと硬化物が脆くなり、また基材の変形に対応できなくなる場合があり、一方、粘度が高すぎると硬化前の組成物の粘度が大きくなり、作業性が低下するおそれがある。なお、これらのオルガノポリシロキサンは、粘度が上記範囲にあれば、2個以上を組合せて使用してもよい。ここで、本発明において、粘度は回転粘度計等により測定することができる。
成分(B)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、珪素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を分子中に少なくとも2個(通常、2〜200個)、好ましくは3個以上(例えば3〜150個程度)含有し、下記平均組成式
3 cdSiO(4-c-d)/2
(式中、R3は脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基、cは0.70〜2.0、dは0.01〜1.2、c+d=0.8〜3.0、好ましくはcは1.0〜2.0、dは0.01〜1.0、c+dは1.1〜2.2である。)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、成分(B)中の珪素原子に結合する水素原子(SiH基)が、後述する成分(D)白金系触媒の存在下に、成分(A)中の珪素原子に結合したアルケニル基と反応して、三次元網目構造を与える架橋剤として作用する。
ここで、上記式中のR3で表される非置換又は置換の一価炭化水素基としては、上記R1と同様のものが例示され、同一でも相互に異なっていてもよいが、合成の容易さや化学的安定性から全てメチル基であることが好ましい。特性上必要な場合は、メチル基の一部がフェニル基又はトリフルオロプロピル基で置換していてもよい。なお、これらのオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一種を単独で又は二種以上を組合せて使用してもよい。
また、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造については特に制限はなく、直鎖状、分岐状、環状及び三次元網状のいずれであってもよく、珪素−水素結合を有するシロキサン単位のみからなる重合体でも、これとトリオルガノシロキシ単位、ジオルガノシロキシ単位、モノオルガノシロキシ単位及びSiO2単位のうち一種又は二種以上との共重合体でもよい。また、分子中のSiH基の位置も特に制限はなく、分子鎖末端又は分子鎖非末端(分子鎖途中)のいずれに位置したものでもよく、これらの両方に位置するものでもよい。
更に、重合度(又は分子中の珪素原子の数)についても特に制限はないが、成分(A)との相溶性や合成の容易さ等の点から珪素原子の数が2〜200個、特に4〜150個のものが好適である。
成分(B)の配合量は、組成物全体中(例えば、後述する成分(E)がアルケニル基を含有するものである場合には成分(A),(D),(E)の合計中)、特に成分(A)中に含有されるアルケニル基1個に対して、この成分(B)中あるいは、後述する成分(E)がSiH基を含有するものである場合には成分(B),(E)の合計のオルガノハイドロジェンポリシロキサンに含有される珪素原子に結合した水素原子(SiH基)の数が0.4〜10個の範囲であり、好ましくは1.2〜5個の範囲である。0.4個より少ないと硬化が不十分となり、必要な硬化物の強度が得られず、10個より多いと硬化時に発泡したり、物性の経時変化の原因となる。
成分(C)の白金系金属化合物は、上記した脂肪族不飽和基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンの付加硬化反応(ハイドロサイレーション)を促進させるための触媒として使用されるものであるが、これは公知のものが使用できる。
白金系金属化合物として具体的には、白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類等との錯体や、ロジウムなどが例示される。
更に本発明において、組成物の用途を考慮した場合には、腐食性成分の混入は望ましくなく、このため白金系金属化合物も塩素イオンフリーとすることが好ましい。従って、白金系金属化合物としては、塩素イオンが5ppm以下の0価の白金錯体が好ましく使用され、具体的には、米国特許第3,715,334号、米国特許第3,775,452号、米国特許第3,814,730号明細書等に記載されたビニルシロキサン/白金錯体などが挙げられる。
なお、この添加量は、希望する硬化速度に応じて適宜増減すればよいが、通常は組成物全量に対して白金金属質量で1〜2,000ppm、好ましくは1〜200ppmの範囲である。
成分(D)の硬化制御剤は、本発明の材料を実用に供するため、硬化時間の調整を行うために機能するものであり、制御剤として従来公知とされるものが使用される。具体的には、ビニルメチルシクロテトラシロキサン、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類及びこれらのシラン、シロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール及びそれらの混合物からなる群から選ばれる化合物などが挙げられる。
成分(D)の添加量は必要量であり、特に限定されないが、通常、成分(A)100質量部に対して0.001〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部程度とすることができる。
成分(E)の付加官能基含有アルコキシシラン、付加官能基及びアルコキシ基含有オルガノシロキサン、付加官能基及びアルコキシシリル基含有イソシアヌレート化合物から選ばれる少なくとも1種の有機珪素化合物は、本発明の材料を接着剤として機能させるための接着性付与成分である。付加官能基とは、ビニル基やアリル基に代表される珪素原子に結合したアルケニル基、及び珪素原子に結合した水素原子を指す。
付加官能基含有アルコキシシラン、付加官能基及びアルコキシ基含有オルガノシロキサンとして具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルアルコキシシラン及び/又はこの部分加水分解縮合物としてのビニル基及びアルコキシ基含有シロキサン、ビニルアルコキシシランとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとのヒドロシリル化付加反応物としてのヒドロシリル基(SiH基)及びアルコキシ基含有オルガノポリシロキサン等が挙げられる。また、付加官能基及びアルコキシシリル基含有イソシアヌレート化合物としては、トリアリルイソシアヌレートの3個のアリル基のうち1個又は2個のアリル基に、ハイドロジェントリアルコキシシランがヒドロシリル化付加反応したアルコキシシリル変性トリアリルイソシアヌレート及び/又はその部分加水分解縮合物等が挙げられる。なお、上記アルコキシ基は炭素数1〜6、特に1,2,3のものが好適である。
なお、成分(E)の添加量は特に制限されず、効果発現と硬化物物性への影響から適量が選択されるが、通常、成分(A)100質量部に対して0.01〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部である。
成分(F)のジルコニウム化合物は、成分(E)の付加官能基含有アルコキシシランの接着性付与剤としての効果を高める機能を有する。その構造は、アルコキシド、アセチルアセトン、脂肪酸などの置換体、配位子を有する有機ジルコニウム化合物であることが好ましく、その置換体は単一、複合のいずれでもよく、以下の組成式を挙げることができる。
Zr(OC254
Zr(OC374
Zr(OC494
Zr(OC8174
Zr(OC372(ACAC)2
Zr(ACAC)4
Zr(OC373(OCOC1225
(式中、ACACはアセチルアセトンを表す。)
これらの中でもZr(ACAC)4を使用した場合、組成物の保存安定性が優れるために好ましい。
ジルコニウム化合物の添加量は、接着促進効果が得られる必要十分な量を添加する必要があり、成分(A)100質量部に対して0.001〜10質量部、好ましくは0.01〜5質量部を添加する。添加量が少なすぎると接着促進効果が不十分であり、多すぎると硬化物の物性が不安定になる等の悪影響がある。
成分(G)のカルボン酸無水物は、成分(F)のジルコニウム化合物による組成物の保存性の劣化、及び硬化物の熱特性劣化の悪影響を低減する機能を目的として添加されるものである。
前述したように、接着促進効果を期待して錫、チタン、アルミニウム、ジルコニウム化合物を添加すると、組成物中のアルコキシシラン類の加水分解や、ハイドロジェンシロキサンの劣化による材料の保存安定性不良、熱時のシロキサン開裂による硬化物特性劣化などの問題が発生する。本発明者は、上記ジルコニウム化合物とカルボン酸無水物を合わせて添加することで、これらの金属化合物の活性をコントロールすることが可能となり、得られるシリコーンゴム接着剤組成物の保存性や、硬化物の耐熱性が向上すること、特に、一液性材料とした時などの材料の保存性が問題になる場合に有用であることを知見した。
カルボン酸無水物の構造としては、分子間、分子内無水化物のいずれでもよいが、加水分解後の沸点が低いと、臭いや周囲汚染等の問題が発生することがあるため、加水分解後の沸点が加熱硬化温度以上であることが好ましく、例えば炭素数10〜30程度の長鎖脂肪族カルボン酸無水物や分子中に1〜4個程度、特に1〜2個の芳香族環を含有する芳香族カルボン酸無水物等が挙げられる。以下の化合物を代表例として挙げることができる。
Figure 0004596151
(C1225CO)2O、(C65CO)2
カルボン酸無水物の添加量は、成分(A)100質量部に対して0.001〜10質量部、好ましくは0.01〜5質量部である。添加量が少なすぎると成分(F)のジルコニウム化合物が失活してしまい、多すぎると硬化物物性が不安定になる等の悪影響がある。
更に、本発明の効果を妨げない量の補強性シリカ充填材、あるいは石英粉末、珪藻土、炭酸カルシウム等の非補強性の充填材、コバルトブルー等の無機顔料、有機染料などの着色剤、酸化セリウム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンガラ、酸化チタン、カーボンブラック等の耐熱性、難燃性向上剤等の添加も可能である。更に導電安定性を向上させる目的でこれらの組成物に粉状、ウイスカー状、ストラクチャーの発達したカーボンブラック、グラファイト等を添加することも任意である。
本発明のシリコーンゴム接着剤組成物は、上記各成分を常法に準じて混合することにより製造することができ、使用直前に混合してから用いる二成分系以上とすることもできるが、保存安定性が良好であることから、一液性とすることができる。
また、本発明のシリコーンゴム接着剤組成物は、加熱により硬化するものであり、この硬化条件としては、60〜250℃、特に70〜150℃で30秒〜5時間、特に1分〜2時間とすることができる。
このようにして得られた本発明の加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物は、樹脂や金属等の基材に対して、特には難接着性樹脂、例えばポリフェニレンサルファイト、ポリカーボネート等に対しても良好に接着性を発現し、かつ材料の保存安定性や、硬化物の熱安定性に優れるため、電気電子部品周辺や車載用部品周辺用途の接着材として有用である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において、部は質量部を示し、粘度は回転粘度計により測定した25℃における値を示し、また、Meはメチル基、Viはビニル基、iPrはイソプロピル基、ACACはアセチルアセトンを示す。
[実施例1〜6、比較例1〜4]
表1に示す成分及び配合量で混合し、シリコーンゴム接着剤組成物を調製した。得られた組成物を用いて、粘度、硬さ、剪断接着力を下記に示す方法により評価した。結果を表1に併記する。
《粘度》
シリコーンゴム接着剤組成物の粘度を回転粘度計により測定した。また、同様に40℃、7日間保存後の粘度を測定した。
《硬さ》
混合初期の値として120℃で60分の硬化条件で硬化させた直後の値、硬化物の耐熱後の値として上記硬化物を150℃で100時間加熱した後の値、液状組成物の保存後の値として未硬化の上記組成物を40℃で7日間保存後に120℃で60分の硬化条件で硬化させた時の値をそれぞれJIS K 6301に準拠してA型硬度計にて測定した。
《剪断接着力》
基材として板状(幅25mm)のガラス板、ステンレス(SUS)板、ポリフェニレンサルファイド(PPS)板を使用し、2枚の基材同士をシリコーンゴム硬化物で接着し(接着面:長さ10mm×幅25mm×ゴム厚み2mm)、2枚の基材をそれぞれ反対方向(ゴム厚みに対して垂直方向)に引張り速度50mm/分の速度で引張った際の、基材とシリコーンゴム硬化物の接着界面が剥離するまでの応力をオートグラフで測定し、単位面積当たりの応力として剪断接着力を算出した。なお、シリコーンゴム硬化物は、上記シリコーンゴム接着剤組成物を120℃、60分の条件で硬化したものである。
また、液状組成物としての保存性を確認する目的で、40℃、7日間保存後に120℃、60分の条件で硬化したものについても上記と同様にして剪断接着力を測定した。
Figure 0004596151
V−Sx:下記式で示されるビニル基含有オルガノポリシロキサン、粘度4,990mPa・s
ViMe2Si−O−(SiMe2−O)400−SiMe2Vi
H−Sx:下記式で示されるハイドロジェンポリシロキサン、粘度:50mPa・s
Me3Si−O−(SiMe2−O)15−(SiMeH−O)20−SiMe3
白金触媒:白金の1,2−ジビニル−1,1,2,2−テトラメチル−ジシロキサンの錯体/トルエン溶液(Pt=0.5質量%)
制御剤:エチニル−シクロヘキサノール/トルエン溶液(50質量%)
接着助剤
Figure 0004596151
加水分解触媒
a:Zr(ACAC)4
b:Zr(O−iPr)4
c:Zr(O−iPr)3(OCOC1225
d:Ti(O−iPr)4
酸無水物
Figure 0004596151
表1の結果から明らかなように、本発明の加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物は、難接着性材料に対して良好な接着性を示すだけではなく、保存性に優れ、硬化後の物性変化が小さく、安定性に優れる材料となり得る。

Claims (3)

  1. (A)下記平均組成式
    1 a2 bSiO(4-a-b)/2
    (式中、R1は脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基、R2はアルケニル基、aは0.96〜2.00、bは0.001〜0.5、a+b=1.00〜2.04である。)
    で示される一分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)下記平均組成式
    3 cdSiO(4-c-d)/2
    (式中、R3は脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基、cは0.70〜2.0、dは0.01〜1.2、c+d=0.8〜3.0である。)
    で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:組成物中のアルケニル基1個に対して珪素原子結合水素原子が0.4〜10個となる量、
    (C)白金系金属化合物:組成物全量に対して金属元素含有質量として1〜2,000ppm、
    (D)必要量の硬化制御剤、
    (E)付加官能基含有アルコキシシラン、付加官能基及びアルコキシ基含有オルガノシロキサン、付加官能基及びアルコキシシリル基含有イソシアヌレート化合物から選ばれる少なくとも1種の有機珪素化合物、
    (F)ジルコニウム化合物:0.001〜10質量部、
    (G)カルボン酸無水物:0.001〜10質量部
    を含有してなることを特徴とする加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物。
  2. 成分(F)が、下記式で示されるジルコニウム化合物である請求項1記載の加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物。
    Zr(ACAC)4
    (式中、ACACはアセチルアセトンを示す。)
  3. 一液性であることを特徴とする請求項1又は2記載の加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物。
JP2005161512A 2005-06-01 2005-06-01 加熱硬化型シリコーンゴム接着剤組成物 Expired - Fee Related JP4596151B2 (ja)

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