JP4577734B2 - 低反射型抵抗膜式タッチパネルおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,低反射型抵抗膜式タッチパネル,その製造方法および透明導電膜を備えた基板にかかり,特に,ディスプレイ側基板とタッチ側基板とが相対向配置されて成る低反射型抵抗膜式タッチパネルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に,抵抗膜式タッチパネルは,PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムや合成樹脂板などの透明基板から成るディスプレイ側基板と,同様な素材の透明基板から成るタッチ側基板とを相対向させた構造を採用している。そして,各基板の対向面側には,透明導電膜パターンが形成され,さらに該導電膜パターンからの引き出し電極が形成されている。
【0003】
このような抵抗膜式タッチパネルを液晶ディスプレイ等に取り付けて,ディスプレイ画像を見る場合,タッチパネル自身の透明性が優れているほど,その画像が鮮明に映し出され,長時間の使用における目の疲労も少ない。そして,このような画像の見やすさの指標として視認性があり,画像の視認性が低下する要因の一つとして,外来光の反射があげられる。
【0004】
本発明者らは,このような外来光反射による視認性の低下を防ぐために,多くの低反射型抵抗膜式タッチパネルを提供してきた。この低反射型抵抗膜式タッチパネルで使用されるタッチ側基板の一例を図5に示す。タッチ側基板は,偏向性のない,または少ない透明樹脂フィルム等の透明絶縁基板1を基板として用い,該透明絶縁基板1上に薄膜形成手段により透明導電膜2を成膜する。この透明導電膜2には,エッチング等により不要部分が除去されて所定の導電膜パターンが形成されており,さらに,この透明導電膜パターンの所定位置に,透明導電膜2からの引き出し電極(図示せず)が形成されている。また,透明導電膜2が形成されている透明絶縁基板1の反対面には,位相差板3が貼り付けられ,更にその上に直線偏光板4が貼り付けられている。なお,この位相差板3に直線偏光板2を貼り付けたものを,円偏光板5としている。
【0005】
そして,偏向性のないまたは少ない透明絶縁基板上に所定パターンが形成されている透明導電膜と透明導電膜からの電極引き出し回路用の銀電極などの部材が形成されているディスプレイ側基板(図示せず)上に,互いに透明導電膜2が対向するように上記タッチ側基板を配置し,さらに,ディスプレイ側基板の裏面には位相差板を貼り付けた構成を有する低反射型抵抗膜式タッチパネルを開発した。このような,低反射型抵抗膜式タッチパネルを用いることにより,外来光を低反射におさえることができ,視認性の低下を防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように,従来の低反射型抵抗膜式タッチパネルにおいては,外来光の反射を防ぎ,基板の透過性を向上させるために,タッチ側基板とディスプレイ側基板の双方に偏光性の無い又は少ない透明絶縁基板を用いる必要があった。しかしながら,この偏向性のないまたは少ない透明絶縁基板は原価が高いため,タッチ側基板とディスプレイ側基板の双方に偏向性のないまたは少ない透明絶縁基板を用いることは,製造コストを押し上げることになり,製品を安価に提供することができないという問題があった。
【0007】
さらに,従来の低反射型抵抗膜式タッチパネルは,通常の抵抗膜式タッチパネルと異なり,タッチ側基板には,透明絶縁基板に位相差板および直線偏光板を貼り合わせ,更に,ディスプレイ側基板には,透明絶縁基板に位相差板を貼り合わせる構成を採用している。このため,通常の抵抗膜式タッチパネルの製造工程の他に,新たに多くの貼合工程を設けることが必要となったため,生産性の低下を招き,製品の製造コストが上がってしまうなどの弊害があった。
【0008】
また,近年のディスプレイ画面の大型化に伴ってタッチパネルを大型化しようとする場合には,タッチ側基板も大型化する必要があるため,透明絶縁基板に貼り合わせる円偏光板の歩留りが低下してしまうという問題も生じている。
【0009】
したがって,本発明は,このような従来の課題を解決するものであり,生産性を向上し,かつ,低コストで生産可能な,新規かつ改良された低反射型抵抗膜式タッチパネル,および,その製造方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明の第1の観点によれば,ディスプレイ側基板とタッチ側基板とが相対向配置されて成る低反射型抵抗膜式タッチパネルにおいて,前記ディスプレイ側基板は,外側から対向面側にかけて,位相差板と,透明絶縁基板と,導電パターンが形成された透明導電膜とを順次積層するとともに,前記透明導電膜上に外部引き出し電極を備えて成り,前記タッチ側基板は,外側から対向面側にかけて,直線偏光板と,位相差板と,導電パターンが形成された透明導電膜を順次積層するとともに,前記透明導電膜上に外部引き出し電極を備え電極を備え,前記タッチ側基板の透明導電膜の導電パターンが,透明導電膜上に所定の導電パターンを形成するように不必要な部分に100℃以下の温度で硬化可能なレジスト膜を形成することにより構成されている。
【0011】
この構成によれば,タッチ側基板の透明絶縁基板を取り除くことができるので,透過率が向上し,視認性のさらなる向上が図れる。また,タッチ側基板では,高価な透明絶縁基板を用いることがなくなるので,低反射型抵抗膜式タッチパネルを低コストで提供することができる。
また,従来は120℃以上の温度で硬化可能なレジスト膜及び120℃以上の温度で乾燥可能な透明導電インクを用いていたため,耐熱性に劣る円偏光板上に直接塗布して一体的に加工することができなかった。
そのため,円偏光板を有する部分とその他の部分を別々に作製した後,両者を貼り付けていたが,工程の増加,貼り合わせ時の不良の発生により製造コストアップの原因となっていた。
【0012】
そこで本発明者らは円偏光板の耐熱温度と各種のレジスト膜,透明導電インクを検討した結果,以下の構成に到達した。
前記タッチ側基板の透明導電膜の導電パターンは,透明導電膜上に形成された100℃以下の温度で硬化可能なレジスト膜により形成する。なお,耐熱性の劣る円偏光板を使用するような場合には,前記タッチ側基板の透明導電膜の導電パターンを,100℃以下の温度で乾燥可能な透明導電インクにより形成しても良い。さらに,前記タッチ側基板の透明導電膜の引き出し電極は,所定の位置に塗布された100℃以下の温度で硬化または乾燥可能な導電ペーストを熱処理することによって形成することが好ましい。さらにまた,前記透明導電膜が対向するように配置されたディスプレイ側基板とタッチ側基板は,100℃以下の温度で硬化可能な接着剤によって接着することが好ましい。
【0013】
さらに,上記課題を解決するために,本発明の第2の観点によれば,ディスプレイ側基板とタッチ側基板とが相対向配置されて成る低反射型抵抗膜式タッチパネルの製造方法が提供される。そして,この製造方法において,前記タッチ側基板は,直線偏光板を積層した位相差板に透明導電膜を形成する工程と,透明導電膜上に所定の導電パターンを形成するように不必要な部分に100℃以下の温度で硬化可能な熱硬化型レジストインキを塗布する工程と,前記透明導電膜上に塗布したレジストインクを100℃以下の温度で硬化させてタッチ側基板の導電パターンを形成するためのレジスト膜を形成する工程と,前記導電パターンを形成している透明導電膜の所定の位置に100℃以下の温度で硬化または乾燥可能な導電ペーストを塗布する工程と,前記塗布した導電ペーストを100℃以下の温度の熱処理によって硬化させてタッチ側基板の透明導電膜の回路引き出し用の電極部を形成する工程とを経て製造されることを特徴としている。
【0014】
この構成によれば,従来の低反射型抵抗膜式タッチパネルの製造方法と比較して貼り付け工程を減らすことができるので,生産性が向上し,低コストの低反射型抵抗膜式タッチパネルを提供することができる。
【0015】
さらに,上記製造方法は,導電パターンが形成された透明導電膜と該透明導電膜からの引き出し電極とを有するディスプレイ側基板の側部に100℃以下の温度で硬化する接着剤を塗布する工程と,導電パターンが形成された透明導電膜と該透明導電膜からの引き出し電極とを有するタッチ側基板と前記ディスプレイ側基板とを前記導電膜同士が対向するように重積する工程と,前記接着剤を介して重積されている前記タッチ側基板とディスプレイ基板とを100℃以下の温度で前記接着剤を硬化させて両基板を接着する工程と,前記接着剤を介してタッチ側基板が接着されているディプレイ側基板の反対面に位相差板を貼り付ける工程と,をさらに含むことが好ましい。
【0016】
さらに,本発明の第3の観点によれば,透明導電膜を備えた基板が提供される。そして,この透明導電膜に形成される導電パターンは,100℃以下の温度で硬化可能なレジスト膜により形成しても良いし,あるいは,100℃以下の温度で乾燥可能な透明導電インクにより形成しても良い。そして,前記透明導電膜が,100℃以下の温度で硬化または乾燥可能な導電ペーストを熱処理することによって形成される引き出し電極を備えている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下,本発明にかかる低反射型抵抗膜式タッチパネルの実施形態について,図1および図2に基づいて説明する。
【0018】
本実施の形態にかかる低反射型抵抗膜式タッチパネルにおいては,図1にタッチ側基板の断面図を示すように,本発明にかかるタッチ側基板20は,直線偏光板4と位相差板3とを貼り合わせ工程で積層した円偏光板5をタッチ側基板20の基材として用い,この円偏光板5の位相差板3側に,導電パターンを形成するための透明導電膜2が積層されている。すなわち,従来の低反射型抵抗膜式タッチパネルのタッチ側基板20から透明絶縁基板1を取り除いたものを本実施の形態にかかるタッチ側基板20として採用している。
【0019】
以下に,図2に基づいて,本発明にかかる低反射型抵抗膜式タッチパネルの構成を詳細に説明する。図2は,前記タッチ側基板20とディスプレイ側基板30を接着した抵抗膜式タッチパネルの構造を示した断面図である。
【0020】
まず,ディスプレイ基板30は,偏向性のないまたは少ないガラス基板等の透明絶縁基板7を基材として,ITO膜などの透明導電膜11が積層されている。
この透明導電膜11は,エッチングにより形成された所定の導電パターン,例えば,面状パターン(アナログ方式),帯状パターン(マトリックス式)などが形成され,この導電パターンの所定の位置には,外部引き出し用の銀電極8が配置されている。また,透明導電膜11を積層したガラス基板7の裏面には,位相差板6が形成されている。
【0021】
なお,前記ディスプレイ側基板30の基材として,偏向性のないまたは少ない透明絶縁基板であるガラス基板7を例示しているが,耐熱性,機械的性質,透明性等の条件が満たされていれば,ポリカーボネートやアクリル等の透明樹脂板であっても構わない。
【0022】
一方,タッチ側基板20は,円偏光板5,すなわち,直線偏光板4を貼り付けた位相差板3を基材として,この位相差板3にITO膜等の透明導電膜2が形成されている。この透明導電膜2は,100℃以下の温度で硬化可能なレジスト膜9により形成された所定のパターン,例えば,面状パターン(アナログ方式),帯状パターン(マトリックス式)などが形成されている。そして,この透明導電膜2の導電パターンの所定の位置には,100℃以下の温度で硬化または乾燥可能な導電ペーストを熱処理することによって形成された透明導電膜2からの電極引き出し回路用の銀電極8が配置されている。
【0023】
そして,透明導電膜2,11が対向するように配置され,前記タッチ側基板20とディスプレイ側基板30の側部を100℃以下の温度で硬化する接着剤10によって接着されたものを低反射型抵抗膜式タッチパネルとしている。
【0024】
なお,本実施形態においては,タッチ側基板20およびディスプレイ側基板30に形成する透明導電膜2,11として,一般に使用されているITOを例示しているが,他に,例えば,二酸化錫フッ素(FTO),酸化亜鉛アルミニウム(AZO),等の金属酸化物,複合酸化物,ドーピング金属酸化物などを用いても実施可能である。
【0025】
また,タッチ側基板20およびディスプレイ側基板30に形成した透明導電膜2,11からの電極引き出し回路用の電極として,銀電極8を例示したが,金,銅などの他の金属やその他合金の電極であっても構わない。
【0026】
次に,図2に基づいて,本発明にかかる低反射型抵抗膜式タッチパネルの製造方法について説明する。
【0027】
まず,タッチ側基板20は,位相差板3と直線偏光板4を所定の貼り付け工程によって貼り付けた円偏光板5を基板として,円偏光板5の位相差板3側にスパッタリング法,CVD法,真空蒸着法,イオンプレーテイング法などの薄膜形成手段によって透明導電膜2を成膜する。そして,成膜した透明導電膜2上に所定の導電パターンを形成するように,不必要な部分を100℃以下の温度で硬化可能な熱硬化型レジストインキを印刷したのち,100℃以下の温度で熱硬化処理を行い,レジスト膜9を形成する。この透明導電膜2上にレジスト膜9を形成することによって,透明導電膜2上に導電パターンを形成することができる。
【0028】
従来の方法では,透明絶縁基板1の片面全体にスパッタリング法等によってITO等の透明導電膜2を形成し,次いで所定のパターンを得るため湿式エッチングにより不要な部分を除去していた。しかしながら,本発明にかかるタッチ側基板20は,透明絶縁基板1を取り除き,円偏光板5上に透明導電膜2を形成しているので,耐薬品性に劣る円偏光板5をエッチング液に浸積することはできない。また,この円偏光板5は,水分にも極めて弱いという性質を有するため,湿式処理をおこなうこともできない。このため,本発明においては,円偏光板5上の透明導電膜2の不必要な部分にレジスト膜9を形成する乾式プロセスによりパターニングをおこなう方法を採用した。
【0029】
一方,円偏光板5は,耐熱性に関しても100℃程度が限界であるため,加熱硬化タイプのレジストインクを用いる場合は,100℃以下の温度で硬化することが条件とされる。したがって,この温度条件を満たす限りは,紫外線照射により硬化するレジストインク,または,熱と紫外線を併用して硬化するタイプのレジストインクのいずれを用いても良い。たとえば,メンブレンスイッチやキーボードなどに使用されるレジストインクをレジスト膜用材料として採用することができる。
【0030】
次に,レジスト膜9を形成して導電膜パターンを形成したタッチ側基板20に,100℃以下の温度で硬化または乾燥可能な銀ペーストを導電膜パターンの所定の位置に印刷した後,100℃の以下の温度で熱処理をおこなって硬化させる。このように,透明導電膜からの電極引き出し回路用の銀電極8を形成する。
【0031】
従来の方法においては,透明絶縁基板1上の所定位置に印刷された導電性ペーストを120℃以上の温度で乾燥および硬化していた。しかしながら,上記説明したように,耐熱性に劣る円偏向板5を,120℃以上の温度で熱処理をおこなうことができないため,本発明においては,100℃以下で硬化または乾燥する導電性ペーストを電極用の材料として採用し,円偏光板5上に印刷された導電性ペーストを100℃以下の温度で熱硬化処理することにより銀電極8を形成する方法を採用した。
【0032】
一方,ディスプレイ側基板30は,偏向性のないまたは少ない透明絶縁基板であるガラス板7を基材として用い,スパッタリング法,CVD法,真空蒸着法,イオンプレーテイング法などの薄膜形成手段によって,透明導電膜11を成膜する。次に,成膜した透明導電膜11を,例えば,面状パターン(アナログ方式),帯状パターン(マトリックス式)などの所定の導電パターン形成するため,不必要な部分をエッチングにより除去してパターニングをおこなう。そして,該パターンの所定の位置に銀ペーストを印刷し,乾燥することによって,透明導電膜11からの電極引き出し回路用の銀電極8を形成する。このように,ディスプレイ側基板30を作製した。
【0033】
すなわち,ディスプレイ側基板30については,従来の低反射型抵抗膜式タッチパネルと同様のディスプレイ側基板を用いているので,同様の方法で作製することができる。
【0034】
そして,このディスプレイ側基板30の側部に,100℃以下で硬化可能な接着剤10を印刷塗布した後,透明導電膜2,11が対向するように,前記タッチ側基板を重積する。この重積したタッチ側基板20とディスプレイ側基板30を,100℃以下の温度で接着剤10を硬化することにより両者を接着することができる。
【0035】
このように,タッチ側基板20とディスプレイ基板30とを接着する際においても,タッチ側基板20の基材である円偏光板5の耐熱性が問題となるため,100℃以下の温度で硬化する接着剤10を採用し,100℃以下の温度で熱処理をおこなう。
【0036】
また,本実施形態においては,レジスト膜9上に接着剤10を塗布して接着しているが,図3に示すように,タッチ側基板20と接着する部分にはレジスト膜9は形成せずに,直接,透明導電膜2を接着剤10により接着することも可能である。この方法によれば,両基板が強固に接着されるので信頼性が向上する。
【0037】
タッチ側基板とディスプレイ側基板とを接着するためには,100℃以下の温度で接着することができればよいので,図4に示すように,接着剤10に代わり両面テープ12や粘着のりを使用して接着することによっても実施可能である。
【0038】
最後に,タッチ側基板20を重積したディスプレイ基板30の透明絶縁基板7の裏面に位相差板6を貼合することによって,本発明にかかる低反射型抵抗膜方式タッチパネルを得ることができる。
【0039】
【実施例】
以下,上記に説明した製造方法に基づき製造した低反射型抵抗膜式タッチパネルの実施例について説明する。
【0040】
まず,タッチ用基板20は,位相差板3と直線偏光板4を所定の貼り付け工程によって貼り付けた円偏光板5を基材として,円偏光板5の位相差板3側に薄膜形成手段によってITO膜2を成膜した。そして,成膜したITO膜2を,100℃以下の温度で硬化可能な熱硬化型レジストインキを不必要な部分に印刷したのち,100℃の温度で30分間の熱硬化処理を行って,レジスト膜9を形成することによって,ITO膜2上に所定の導電パターンを形成した。
【0041】
次に,レジスト膜9を形成して導電膜パターンを形成したタッチ側基板20に,100℃以下の温度で硬化可能な銀ペーストを導電膜パターンの所定の位置に印刷した後,100℃の温度で30分間の熱処理をおこなって硬化させて,透明導電膜2からの電極引き出し回路用の銀電極8を形成した。
【0042】
一方,ディスプレイ側基板30は,透明絶縁基板であるガラス板7を基板として薄膜形成手段によって,透明導電膜であるITO膜11を成膜した。次に,成膜したITO膜11を,所定の導電パターン形成するため,不必要な部分をエッチングにより除去してパターニングをおこなった。そして,IT0膜11の導電パターンの所定の位置に銀ペーストを印刷し,乾燥することによって,ITO膜11からの電極引き出し回路用の銀電極8を形成して,ディスプレイ側基板30を作製した。
【0043】
次に,前記ディスプレイ側基板30の側部に,80℃の温度で60分で硬化することが可能なエポキシ系の接着剤11を印刷塗布した後,ITO膜2,11が対向するように,前記タッチ側基板を重積した。そして,この重積したタッチ側基板20とディスプレイ側基板30を,80℃の温度で60分の熱処理をおこない接着剤10の硬化をおこなった。
【0044】
最後に,ディスプレイ側基板30の裏面に位相差板6を貼合して,低反射型抵抗膜方式タッチパネルを得た。
【0045】
この方法で製造した低反射型抵抗膜方式タッチパネルは,従来の構造をもったものと比べて歩留りが向上し,生産性も良好なものとなった。また,タッチ側基板20では,透明絶縁基板1を使用しなくなったため,画像品位と透過率が向上する効果も得られた。
【0046】
以上,添付図面を参照しながら本発明に基づいて構成された低反射型抵抗膜式タッチパネルおよびその製造方法の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範幅内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0047】
例えば,上記実施の形態においては,透明導電膜をレジスト膜から構成する例を示したが,本発明はかかる例に限定されない。例えば,耐熱性に劣る円偏光板を使用する場合には,熱硬化が必要なレジスト膜を使用せずに,円偏向板に透明導電インクを印刷した後,100℃以下の温度乾燥することにより,導電パターンを形成することも可能である。
【0048】
さらに,上記実施の形態においては,ディスプレイ側基板とタッチ側基板とが相対向配置されて成る低反射型抵抗膜式タッチパネルを例に挙げて本発明を説明したが,本発明はかかる例に限定されない。本発明は,透明基板に透明導電膜を形成するあらゆる用途に適用することが可能であり,その場合にも,上記実施の形態と同様に,透明導電膜の導電パターンを100℃以下で硬化するレジスト膜あるいは100℃以下で乾燥する透明導電インクで形成し,その後,100℃以下の温度で硬化または乾燥可能な導電ペーストを熱処理することで引き出し電極を形成することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように,本発明においては,導電パターンを形成している透明導電膜と透明導電膜からの電極引き出し回路用の電極部とを有するディスプレイ側基板とタッチ側基板とが,前記透明導電膜が対向するように配置されて接着されている低反射型抵抗膜式タッチパネルにおいて,直線偏光板を積層した位相差板の反対面に透明導電膜を形成しているタッチ側基板と,透明導電膜を積層した透明絶縁基板の反対面に位相差板を形成しているディスプレイ側基板とからなる構成を採用したので,高価な透明絶縁基材を1枚省略することができ,生産コストの低減を図ることができた。また,タッチパネルを搭載するディスプレイから入射された光が透明絶縁性基板を通過しなくなる分だけ,タッチ側基板の透過率が向上し、良好な画像品位が得られた。
【0050】
また,本発明においては,導電パターンを形成している透明導電膜と透明導電膜からの電極引き出し回路用の電極部とを有するディスプレイ側基板とタッチ側基板とが,前記透明導電膜が対向するように配置されて接着されている低反射型抵抗膜式タッチパネルの製造方法において,直線偏光板を積層した位相差板に透明導電膜を形成する工程と,前記透明導電膜上に導電パターンを形成するために100℃以下の温度で硬化するレジストインクを塗布する工程と,前記透明導電膜上に塗布したレジストインクを100℃以下の温度の硬化させてタッチ側基板の導電パターンを形成するためのレジスト膜を形成する工程と,前記導電パターンを形成している透明導電膜の所定の位置に100℃以下の温度で硬化または乾燥可能な導電ペーストを塗布する工程と,前記塗布した導電ペーストを100℃以下の温度の熱処理によって硬化させてタッチ側基板の透明導電膜の回路引き出し用の電極部を形成する工程とを有する構成を採用したので,円偏光板と透明絶縁基板の貼合工程を省略することができるので,生産性と歩留りの向上の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される低反射型抵抗膜式タッチパネルのタッチ側基板の構成を示した断面図である。
【図2】本発明が適用される低反射型抵抗膜式タッチパネルの構造を示した断面図である。
【図3】レジスト膜を形成しない部分で基板を接着した低反射型抵抗膜式タッチパネルの構造を示した断面図である。
【図4】両面テープで基板を接着した低反射型抵抗膜式タッチパネルの構造を示した断面図である。
【図5】従来の低反射型抵抗膜式タッチパネルのタッチ側基板の構成を示した断面図である。
【符号の説明】
1 透明絶縁基板
2 透明導電膜
3 位相差板
4 直線偏光板
5 円偏光板
6 位相差板
7 ガラス板(透明絶縁基板)
8 銀電極
9 レジスト膜
10 接着剤
11 透明導電膜
12 両面テープ
20 タッチ側基板
30 ディスプレイ側基板
Claims (5)
- ディスプレイ側基板とタッチ側基板とが相対向配置されて成る低反射型抵抗膜式タッチパネルにおいて,
前記ディスプレイ側基板は,外側から対向面側にかけて,位相差板と,透明絶縁基板と,導電パターンが形成された透明導電膜とを順次積層するとともに,前記透明導電膜上に外部引き出し電極を備えて成り,
前記タッチ側基板は,外側から対向面側にかけて,直線偏光板と,位相差板と,導電パターンが形成された透明導電膜を順次積層するとともに,前記透明導電膜上に外部引き出し電極を備え,
前記タッチ側基板の透明導電膜の導電パターンが,透明導電膜上に所定の導電パターンを形成するように不必要な部分に100℃以下の温度で硬化可能なレジスト膜を形成することにより構成されていることを特徴とする,低反射型抵抗膜式タッチパネル。 - 前記タッチ側基板の透明導電膜の引き出し電極は,所定の位置に塗布された100℃以下の温度で硬化または乾燥可能な導電ペーストを熱処理することによって形成されていることを特徴とする,請求項1に記載の低反射型抵抗膜式タッチパネル。
- 前記透明導電膜が対向するように配置されたディスプレイ側基板とタッチ側基板が,100℃以下の温度で硬化可能な接着剤によって接着されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の低反射型抵抗膜式タッチパネル。
- ディスプレイ側基板とタッチ側基板とが相対向配置されて成る低反射型抵抗膜式タッチパネルの製造方法であって,
前記タッチ側基板は,
直線偏光板を積層した位相差板に透明導電膜を形成する工程と,
透明導電膜上に所定の導電パターンを形成するように不必要な部分に100℃以下の温度で硬化可能な熱硬化型レジストインキを塗布する工程と,
前記透明導電膜上に塗布したレジストインクを100℃以下の温度で硬化させてタッチ側基板の導電パターンを形成するためのレジスト膜を形成する工程と,
前記導電パターンを形成している透明導電膜の所定の位置に100℃以下の温度で硬化または乾燥可能な導電ペーストを塗布する工程と,
前記塗布した導電ペーストを100℃以下の温度の熱処理によって硬化させてタッチ側基板の透明導電膜の回路引き出し用の電極部を形成する工程と,
を経て製造されることを特徴とする,低反射型抵抗膜式タッチパネルの製造方法。 - 導電パターンが形成された透明導電膜と該透明導電膜からの引き出し電極とを有するディスプレイ側基板の側部に100℃以下の温度で硬化する接着剤を塗布する工程と,
導電パターンが形成された透明導電膜と該透明導電膜からの引き出し電極とを有するタッチ側基板と前記ディスプレイ側基板とを前記導電膜同士が対向するように重積する工程と,
前記接着剤を介して重積されている前記タッチ側基板とディスプレイ基板とを100℃以下の温度で前記接着剤を硬化させて両基板を接着する工程と,
前記接着剤を介してタッチ側基板が接着されているディスプレイ側基板の反対面に位相差板を貼り付ける工程と,
をさらに含むことを特徴とする,請求項4記載の低反射型抵抗膜式タッチパネルの製造方法。
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