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JP4571741B2 - 電子部品用金属材料、電子部品、電子機器、金属材料の加工方法及び電子光学部品 - Google Patents

電子部品用金属材料、電子部品、電子機器、金属材料の加工方法及び電子光学部品 Download PDF

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JP4571741B2
JP4571741B2 JP2000333334A JP2000333334A JP4571741B2 JP 4571741 B2 JP4571741 B2 JP 4571741B2 JP 2000333334 A JP2000333334 A JP 2000333334A JP 2000333334 A JP2000333334 A JP 2000333334A JP 4571741 B2 JP4571741 B2 JP 4571741B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品用金属材料、電子部品、電子機器、金属材料の加工方法及び電子光学部品に関し、例えば液晶表示パネル、各種半導体デバイス、配線基板、チップ部品等に適用することができる。本発明は、Agを主成分とし、Auを0.1〜3wt%含有し、Cu等の元素を0.1〜5wt%含有する合金を金属材料として適用することにより、従来に比して低抵抗率であって、安定かつ加工性に優れた電子部品用金属材料、この金属材料を使用した電子部品、電子機器を提案する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子機器、電子部品においては、配線材料、電極材料、接点材料に
Cu、Al、Mo、Ta、W、Cr等の純金属による金属材料、Al−Cu、Al−Cu−Si、Al−Pd、TaSi、WSi等の合金による金属材料を用いて配線パターンを形成するようになされている。
【0003】
例えばフラットパネルディスプレイを構成する透過型液晶表示パネルにおいては、一般に、エッチング性に優れ、電気抵抗が低い純Alが配線材料として使用される。しかしながら純Alは、融点が660℃と低く、液晶表示パネルの配線材料として使用した場合には、配線膜形成後の化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)プロセス等における300〜400℃程度の熱処理工程においてヒロック、ウイスカー等の欠陥が発生する恐れがある。このため液晶表示パネルにおいては、高温で安定な高融点材料であるTa、Mo、Cr、W等を純Alに代えて配線材料として使用することにより、このような欠陥の発生を防止するようになされたものもある。
【0004】
また、反射型液晶表示パネルにおいては、液晶セルの透過光を反射する高反射率層が必要とされ、このような高反射率層に、または配線パターン、電極とで高反射率層を兼用するようにしてこれらの部材に、純Al、Alを主成分とする合金、純Ag、Agを主成分とする合金、Au等が用いられるようになされている。また、シリコンチップ上に微小ミラーを並べて配置し、各ミラーによる光変調により画像表示するようになされた電子光学部品(以下、微小ミラーによる電子光学部品と呼ぶ)においては、そのミラーとなる部材に純Alが用いられるようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の電子機器に使用される金属材料に比して、電気抵抗が低く、安定かつ加工性に優れた金属材料を得ることができれば、各種電子部品に適用して性能を向上し、さらには製造プロセスを簡略化できることが考えられる。
【0006】
すなわち、透過型液晶表示パネルにおいて、欠陥の発生を防止する目的で純Alに代えて使用されるTa、Mo、Cr、W等は、純Alに比して抵抗率が大きい欠陥がある。これにより透過型液晶表示パネルにあっては、大型化、高精細化により配線パターンの配線長が増大し、また配線パターンが微細化すると、簡易かつ確実に駆動することが困難になる問題がある。これにより透過型液晶表示パネルにおいては、配線材料として好適な材料が存在しないのが実情であった。
【0007】
また、反射型液晶表示パネル、微小ミラーによる電子光学部品のように配線、電極により高反射率層を兼用する場合には、透過型液晶表示パネルの配線材料に要求される特性に高反射率層としての要求が加重されることになる。
【0008】
この場合、高反射率層として、入射光を効率良く反射する観点からは、可視光波長域において最も反射率の高い純Agが高反射率層の材料に適しているものの、純Agにあっては耐候性が劣ることにより配線、電極材料としては適切なものとは言えない。これらにより反射型液晶表示パネル、微小ミラーによる電子光学部品にあっても、必ずしも適切な配線材料が存在しないのが実情であった。
【0009】
なお、反射型液晶表示パネルにおいては、これらのことから高反射膜及び配線電極層の上に、又は反射膜及び配線電極層の上下にバリア層を形成して耐候性を向上するようになされているものの、バリア層の作成工程の増大によりその分製造プロセスが複雑化し、またこのようにバリア層を作成しても高温での信頼性に未だ不十分な問題がある。
【0010】
因みに、低抵抗値の配線材料について検討してみると、Alより抵抗率が低い材料としては、Au、Cu、Agがあるが、Auは、容易に入手することが困難な材料である。またCuは、耐候性に劣り、エッチングによる加工性が悪く、さらには微細加工が困難な問題を有している。またAgは、塩化物、硫黄、硫化物などに対して敏感に反応し、微細加工性、耐候性に問題を有している。
【0011】
なお、Agが敏感に反応する例をあげると、塩素を含むエッチングガスによるドライエッチングプロセスにおいて、Agは、エッチングの進行によりエッチングガス中の塩素と反応して配線パターンの境界面にAgClが生成され、このAgClにより導電性、熱伝導性が損なわれる。
【0012】
また、Agが耐候性に問題を有する例としては、反射型液晶表示パネルに適用した場合に、透明導電膜と直接接触することによる界面の酸素、又は微量な硫黄等と反応する可能性が大きく、これによりAlと同様にバリア層を下地層に形成し、又は上下をバリア層で挟んでサンドイッチ構造にしなければいけないという問題があげられる。
【0013】
また、これら液晶表示パネルにおいては、駆動デバイスとしてアモルファスシリコン又は多結晶シリコンによるTFT(Thin Film Transistor)が多く使用されるが、この駆動デバイス側から見た電極材料としても適切なものが存在しないのが実情である。
すなわち、これらの駆動デバイスにおいては、電極の金属材料を酸化させて、この電極とシリコン能動素子との間にゲート絶縁膜を形成することにより、製造プロセスを簡略化するようになされたものがある(すなわち陽極酸化法である)。
【0014】
【表1】
Figure 0004571741
【0015】
従来の配線材料における抵抗率を表1に示す。
この表9に示されている配線材料のうち、このようなゲート絶縁膜を形成することが可能な配線材料としては、Al、Taがあり、特にTaの場合には、ピンホール等の欠陥が少なく、歩留りの高い酸化絶縁膜を形成することができる。しかしながらTaにあっては、抵抗率が高いことにより、このような陽極酸化による場合には、抵抗率の低いAlを用いた2層配線による電極構造とする必要があり、結局製造プロセスを増加させることとなっていた。なおこの2層配線による場合、結局、配線パターンの抵抗率は、Alにより決まる抵抗率となる。
【0016】
上述のディスプレイデバイスへの応用以外にも、DRAM、フラッシュメモリ、CPU、MPU、ASIC等の半導体デバイスにおいては、高集積化のため配線の幅が狭くなり、またチップサイズの大型化、多層配線等の複雑化に伴い配線パターンの配線長が増大する傾向にあり、これによりこれらの半導体デバイスにあっても、低抵抗率で安定かつ加工性に優れた配線材料が望まれている。
【0017】
すなわち、このような配線幅の減少、配線長の増大は、配線における抵抗の増大を招き、この抵抗の増大により配線における電圧降下が増大して素子の駆動電圧が低下するようになり、また消費電力が増大し、さらには配線による信号伝達に遅延が発生するようになる。
【0018】
また、このような半導体デバイス以外の、例えばプリント配線基板、チップコンデンサ、リレー等の電子部品にあっては、配線材料、電極材料、接点材料にCu、Agなどが用いられているが、これらの材料についても耐候性が実用上未だ不十分な問題があり、またリサイクルが困難な問題があった。
【0019】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、従来に比して低抵抗率であって、安定かつ加工性に優れた電子部品用金属材料、この金属材料を使用した電子部品、電子機器、電子光学部品、金属材料の加工方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る電子部品用金属材料は、Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にAl、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金であることを特徴とする。
【0021】
上記電子部品用金属材料によれば、AgにAuを添加してAgの結晶内にAuを均質に置換、或いはその他の状態であっても均質に溶融させて固溶させれば、Ag全体の耐候性を向上することができ、さらにAl、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1つ又は複数の元素を添加すれば、抵抗率を低くし、又は抵抗率の増大の割合をこの第3の元素により抑制することができる。このとき、これらの添加する元素を0.1wt%以上5wt%以下とすることで耐候性を改善することができる。
【0022】
また、このようなAgAu合金にCu、Al、Ti、Pd、Ni、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1又は複数の元素を0.1wt%以上5wt%以下添加して得られる合金にあっては、純Agの優れた熱伝導性を維持し得、さらにスパッタリング法、蒸着法、CVD法、メッキ法等の従来の成膜プロセスに適応でき、さらにはウエットエッチング手法及びドライエッチング手法で容易にパターンニング加工することができ、また高温にあっても安定な状態を維持することができる。従って、従来に比して低抵抗率であって、安定かつ加工性に優れた電子部品用金属材料を得ることができる。
【0023】
また、本発明に係る電子部品用金属材料においては、前記電子部品用金属材料が、配線材料であることも可能である。また、前記電子部品用金属材料の電気抵抗率は5μΩcm以下であることが好ましい。
【0024】
また、本発明に係る電子部品用金属材料が、電極材料であることも可能である。また、前記電子部品用金属材料が、接点材料であることも可能である。また、前記電子部品用金属材料が、スパッタリングターゲット材であることも可能である。
【0025】
また、本発明に係る電子部品用金属材料が、配線材料であることも可能である。また、前記電子部品用金属材料の電気抵抗率が1.6μΩcm以上5μΩcm以下であることが好ましい。また、前記電子部品用金属材料が、電極材料であることも可能である。また、前記電子部品用金属材料が、スパッタリングターゲット材であることも可能である。
【0026】
本発明の請求項8に係る電子部品は、所定の金属材料により配線パターン、電極又は接点が形成された電子部品であって、前記金属材料が、Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下含有し、Cu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類又は複数の元素をそれぞれ0.1wt%以上5wt%以下含有する合金からなることを特徴とする。従って、低抵抗率であって、安定かつ加工性に優れた電子部品用金属材料を配線パターン、電極又は接点に適用した電子部品を得ることができる。
【0027】
また、本発明に係る電子部品においては、前記配線パターン、電極又は接点が、りん酸を含む溶液によるエッチングにより形成されたものであることも可能である。また、前記配線パターン、電極又は接点が、塩素を含むガス雰囲気中でのエッチングにより形成されたものであることも可能である。また、前記配線パターン、前記電極及び前記接点以外の部分が、フッ素を含むガス雰囲気中でのエッチングにより加工されたものであることも可能である。
【0028】
また、本発明に係る電子部品においては、前記配線パターン、電極又は接点が、300℃以上700℃以下の温度範囲により加熱処理されてなることが好ましい。また、前記配線パターン、電極又は接点が、W、Ta、Mo、酸化インジウム、酸化錫、窒化チタニウム、酸化珪素、窒化シリコン、酸化チタン、酸化ニオブの何れか1種類もしくは複数で混合されて形成された下地の上に形成されてなることも可能である。前記配線パターン、電極又は接点が、ガラス又はプラスティックの基板上に直接形成されてなることも可能である。
【0029】
本発明の請求項15に係る電子機器は、所定の金属材料により配線パターン、電極又は接点が形成された電子機器であって、前記金属材料が、Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下含有し、Cu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類又は複数の元素をそれぞれ0.1wt%以上5wt%以下含有する合金からなることを特徴とする。従って、低抵抗率であって、安定かつ加工性に優れた電子部品用金属材料を配線パターン、電極又は接点に適用した電子部品を得ることができる。
【0030】
また、本発明に係る電子機器においては、前記配線パターン、電極又は接点が、りん酸を含む溶液によるエッチングにより形成されものであることも可能である。また、前記配線パターン、電極又は接点が、塩素を含むガス雰囲気中でのエッチングにより形成されたものであることも可能である。また、前記配線パターン、電極及び接点以外の他の部分が、フッ素を含むガス雰囲気中でのエッチングにより加工されたものであることも可能である。
【0031】
また、本発明に係る電子機器においては、前記配線パターン、電極又は接点が、300℃以上750℃以下の温度範囲により加熱処理されてなることが好ましい。また、前記配線パターン、電極又は接点が、W、Ta、Mo、酸化インジウム、酸化錫、窒化チタニウム、酸化珪素、窒化シリコン、酸化チタン、酸化ニオブの何れか1種類もしくは複数で混合されて形成された下地の上に形成されてなることも可能である。また、前記配線パターン、電極又は接点が、ガラス又はプラスティックの基板上に直接形成されてなることも可能である。
【0032】
本発明の請求項22に係る金属材料の加工方法は、Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下含有し、Cu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類又は複数の元素をそれぞれ0.1wt%以上5wt%以下含有する合金の金属膜を、りん酸を含む溶液によりエッチングして配線パターン、電極又は接点を形成することを特徴とする。
【0033】
上記金属材料の加工方法によれば、このような3元合金にあっては、燐酸系のエッチング液である例えばH3PO4+HNO3+CH3COOH等によってもエッチング加工することができ、また燐酸、硝酸、酢酸の他、水、硝酸セリウム、硝酸銀等の添加により、エッチングレートを制御することもできる。これにより、従来のパターンニングの手法に加えて、この種の金属材料に適用して好適なパターンニングの手法を得ることができる。
【0034】
本発明の請求項23に係る金属材料の加工方法は、Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下含有し、Cu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類又は複数の元素をそれぞれ0.1wt%以上3wt%以下含有する合金の金属膜を、塩素を含むガス雰囲気中でエッチングして配線パターン、電極又は接点を形成することを特徴とする。
【0035】
上記金属材料の加工方法によれば、このような3元合金にあっては、塩素を含むガス雰囲気中でのドライエッチングが可能で、例えばCl2、CCl4、BCl3、SiCl4等の塩素を含むガス雰囲気中でのRIE(Reactive Ion Etching)、プラズマエッチングなどによる処理が可能である。これにより、従来のパターンニングの手法に加えてこの種の金属材料に適用して好適なパターンニングの手法を得ることができる。
【0036】
本発明の請求項24に係る金属材料の加工方法は、金属材料を含むデバイス加工方法に適用して、Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下含有し、Cu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類又は複数の元素をそれぞれ0.1wt%以上5wt%以下含有する合金の金属膜を有する場合に、フッ素を含むガス雰囲気中でのエッチングにより前記金属膜以外の材料を加工することを特徴とする。
【0037】
上記金属材料の加工方法によれば、このような3元合金にあっては、フッ素を含むガス雰囲気中でのドライエッチングが困難で、これらのガスによっては損傷しない長所が見られる。例えば、CF4、C38、C48、SF6等のフッ素を含み、塩素を含まないガス雰囲気中でのRIE、プラズマエッチングなどにより、このような3元合金をエッチングすることなく、例えば、Si、多結晶Si、アモルファスSi、SiO2、Si34、Mo、W、Ta、Ti、Pt等の他の材料をエッチングすることができる。これにより、この種の金属材料と他の材料とにより成るデバイスに適用して好適なパターンニングの手法を得ることができる。
【0038】
本発明の請求項25に係る金属材料の加工方法は、Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上3wt%以下含有し、Cu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類又は複数の元素をそれぞれ0.1wt%以上5wt%以下含有する合金の金属膜を、300℃以上750℃以下の温度範囲により加熱処理して配線パターン、電極又は接点を形成することを特徴とする。
【0039】
上記金属材料の加工方法によれば、金属材料の加工方法に適用して、例えば蒸着、CVD等によりこの合金の組成による堆積層等を形成した後において、これらを合金化することができ、また高温における安定性に優れることにより、各種成膜法により成膜した後の高温度のプロセスにおいても、安定な状態を維持でき、これらにより高温プロセスが必要な各種デバイスに適用して安定かつ加工性に優れた配線パターン等を得ることができる。
【0040】
本発明の請求項26に係る金属材料の加工方法は、Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下含有し、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類又は複数の元素をそれぞれ0.1wt%以上5wt%以下含有する合金の金属膜を、W、Ta、Mo、酸化インジウム、酸化錫、窒化チタニウム、酸化珪素、窒化シリコン、酸化チタン、酸化ニオブの何れか1種類もしくは複数で混合されて形成された下地の上に形成して配線パターン、電極又は接点を形成することを特徴とする。
【0041】
上記金属材料の加工方法によれば、金属材料の加工方法に適用して、この種の合金からなる配線パターン、電極又は接点を、W、Ta、Mo、酸化インジウム、酸化錫、窒化チタニウム、酸化珪素、窒化シリコン、酸化チタン、酸化ニオブの何れか1種類もしくは複数で混合されて形成された下地の上に形成して、従来の加工プロセスを適用して充分な密着性を確保し、低抵抗率であって、安定かつ加工性に優れた配線パターン等を得ることができる。
【0042】
本発明の請求項27に係る金属材料の加工方法は、Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下含有し、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類又は複数の元素をそれぞれ0.1wt%以上5wt%以下含有する合金の金属膜を、ガラス又はプラスティックの基板上に直接形成して配線パターン、電極又は接点を形成することを特徴とする。
【0043】
上記金属材料の加工方法によれば、金属材料の加工方法に適用して、これらの合金からなる配線パターン、電極又は接点を、ガラス又はプラスティックの基板上に直接形成すれば、この合金にあっては酸素の影響が少ないことにより、例えばAlによる場合のような抵抗率の増加が低減され、これにより簡易な製造プロセスにより低抵抗率の配線パターン等を簡易に作成することができる。
【0044】
本発明の請求項28に係る電子光学部品は、所定の金属材料により反射膜、電極又は配線が形成された電子光学部品に適用して、この金属材料がAgを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下含有し、Cu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類又は複数の元素をそれぞれ0.1wt%以上5wt%以下含有する合金からなることを特徴とする。これにより、低抵抗率であって、安定かつ加工性に優れた、かつ反射率に優れた金属材料を反射膜、配線パターン又は電極に適用した電子光学部品を得ることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0046】
この実施の形態においては、各種電子部品の金属材料に、Agを主成分とし、Auを0.1〜3重量%(wt%)含有し、Cu、Al、Ti、Pd、Ni、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類又は複数の元素をそれぞれ0.1〜10wt%含有する合金を適用する。なおここで各種の電子部品は、透過型液晶表示パネル、反射型液晶表示パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル、プラズマディスプレイ、微小ミラーによる電子光学部品等のディスプレイ用デバイス、各種半導体デバイス、プリント配線基板、チップコンデンサ、リレー等であり、これらの配線パターンの配線材料、電極材料、高反射膜材料、接点材料等、さらにはこれらの配線等の作成に使用するスパッタリングのターゲット材にこれらの合金が適用される。
【0047】
ここで、同知のように、AgにAuを添加してAgの結晶内にAuを均質に置換、或いはその他の状態であっても均質に溶融させて固溶させることにより、Ag全体の耐候性を向上することができる。さらにCu、Al、Ti、Pd、Ni、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1つ又は複数の元素を添加すれば、抵抗率が低下し、又は抵抗率の増加を抑制することが可能となる。ここで、この第三の元素の添加量は、0.1〜0.5wt%とすることで耐候性が改善され、5wt%より添加量を増やすと逆に耐候性が劣化する。
【0048】
このようにして耐候性が改善されてなる銀合金にあっては、金属元素の中で最も優れた導電性、熱伝導性、高反射率を有する純Agの特性が維持され、これにより耐候性に優れ、低抵抗率で、高熱伝導性、かつ高反射率の金属材料を得ることができる。
【0049】
特に配線材料に適用する場合には、上述した範囲で添加する元素の選定により、配線材料として求められる3μΩcm以下の値を確保することができる。なお、配線材料としては、従来一般に用いられているAlSi合金の抵抗率以下であれば実用に供することができると考えられ、実験した結果によれば、1.6μΩcm以上の抵抗率であって、このAlSi合金の抵抗率である3.5μΩcm以下の抵抗率を必要に応じて確保することができる。
【0050】
また、このような銀合金は、いずれも共晶反応合金材ではなく、完全固溶体を形成する。従って、微視的にみても均一な特性を安定に提供することができる。
また、これらの完全固溶体合金は、Agの展延性を維持しており、膜の応力による劣化等が小さいことにより、例えば1μmを超える厚い膜、あるいは圧延などによる板状のものであっても応力の発生が低減される。従って、従来材料であるAl、Mo、Cr、Ti、Ta、Cuと比較して、加工性に優れ、高温で安定で、かつ信頼性を向上することが可能となる。
【0051】
また、Agの加工方法としては、ドライエッチングにおいては、塩素系の複合ガスを用いる方法が知られており、ウエットエッチングにおいては、硝酸系のエッチング液を用いる方法が知られている。この実験の形態に係るAg合金においても、これらの方法にてエッチング加工することができ、従来のAg合金で蓄積された各種加工方法を適用することができる。
【0052】
なお、塩素を含むガスとしては、例えば、Cl2、CCl4、BCl3、SiCl4等であり、これらの雰囲気中でRIE、プラズマエッチングなどによりこの実施の形態に係るAg合金膜の加工が可能である。因みに、このような塩素を含むエッチングガスによるドライエッチングプロセスをAgによる配線パターンに適用すると、エッチングの進行によりガス中の塩素とAgとが反応して配線パターンの境界面にAgClが生成され、このAgClにより導電性、熱伝導性が損なわれるが、この実施の形態に係るAg合金膜にあっては、このような反応も何ら発生しないことを確認できた。
【0053】
これにより、この種の金属材料を使用した電子部品の作成工程においては、塩素系のガスの雰囲気によるエッチングにより、好適なパターンニングの手法を得ることができる。
【0054】
また、このような3元合金にあっては、フッ素を含み塩素を含まないガス雰囲気中でのドライエッチングが困難であり、これらのガスによっては損傷しない長所が見られる。例えば、CF4、C38、C48、SF6等のガス雰囲気中でのRIE、プラズマエッチングなどにより、このような3元合金に何ら影響を与えることなく、例えば、Si、多結晶Si、アモルファスSi、SiO2、Si34、Mo、W、Ta、Ti、Pt等の他の材料をエッチングすることができる。
【0055】
これらによりフッ素を含み塩素を含まないガス雰囲気中での処理により、このような3元合金以外の部位を選択的にエッチングして処理することができ、これによってもこの種の金属材料に適用して好適なパターンニングの手法を得ることができる。
【0056】
これに対して、現在、液晶ディスプレイ製造設備におけるウエットエッチングにおいては、燐酸を含有するエッチング液で純Al等をエッチングするようになされている。このような燐酸系のエッチング液としては、例えばH3PO4+HNO3+CH3COOHがあり、従来の純Ag、Agを主成分とする2〜3元素にて構成される合金にあっては、このようなエッチング液によってはエッチングが困難であった。
【0057】
ところが、Agを主成分としてAuを0.1〜5wt%添加し、さらにCu、Al、Ti、Pd、Ni、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた1種類もしくは複数の元素を0.1〜5wt%添加してなる合金にあっては、このような燐酸系の錯体を用いてエッチングできることが判った。これにより、Alによる従来のエッチング設備を有効に利用してエッチング加工することができる。因みに、従来と同様に、燐酸、硝酸、酢酸の他、水、硝酸セルウム、硝酸銀等を添加することにより、エッチングレートを制御することも可能である。
【0058】
なお、エッチング後の洗浄等の後工程においても、純Al、Al合金等と同じ工程を使用でき、またAl系をエッチング加工する場合に比して環境を汚染する可能性も低減することができる。
【0059】
これらによっても従来材料であるAl、Mo、Cr、Ti、Ta、Cuに比して、加工性に優れた金属材料とすることができる。
【0060】
さらに、このAg合金では、スパッタリング法、蒸着法、CVD法、メッキ法などの従来の成膜プロセスにより簡易かつ確実に成膜することができる。このスパッタリングにおいて、このAg合金は、Al系材料に比して約3倍の速度によりスパッタリングすることができ、スパッタリング法による薄膜形成速度が速い特徴がある。これにより成膜時間を短縮することができ、その分生産に要する時間を短縮することができる。また、主体材料であるAgにあっては、貴金属であり他の金属に比べて回収、リサイクルが容易である。
【0061】
なお、スパッタリング法、蒸着法等により成膜した場合には、加熱により合金化することが必要となり、この処理においては300℃以上、750℃以下の温度範囲により加熱処理して、低抵抗率であって、安定かつ加工性に優れた金属膜を作成することができる。
【0062】
さらに、加工プロセスとして重要な下地材料に対する密着性についても、下地にW、Ta、Mo、酸化インジウム、酸化錫、窒化チタニウム、酸化珪素、窒化シリコン、酸化チタン、酸化ニオブの何れか1種類もしくは複数で混合されて形成される材料の何れかを適用することにより、良好な密着性が確保され、これにより各種半導体デバイス等において、従来のAl系の配線パターンと簡易に置き換えることができ、また良好な特性を確保することができる。
【0063】
Al系の場合には、例えば薄膜によりプラスティック、ガラス上に直接成膜すると、Alが酸素と反応すること等から、抵抗値がかなり大きくなり、バルク材料における抵抗値の2〜3倍の値となる。これに対してこのAg合金の場合、酸素の影響が少なく、プラスティック、ガラス上に直接薄膜を形成したことによる抵抗率の増加が低減される。これにより、プラスティック、ガラス上に直接成膜して配線パターン等を作成して、良好な特性による配線パターン等を作成することができ、簡易な製造プロセスにより低抵抗率の配線パターン等を作成することができる。
【0064】
これらにより、透過型液晶表示パネルにあっては、配線パターンに適用して、大画面化、高精彩化により配線長が増大し、また配線が微細化した場合も、簡易かつ確実に駆動することができ、また信頼性を向上し、さらには消費電力を軽減することができる。
【0065】
また、反射型液晶表示パネルにあっては、配線パターンに適用して、透過型液晶表示パネルの場合と同様の効果を得ることができ、また高反射膜に適用して安定に高い反射率を確保することができ、明るい表示画面を形成することができる。
【0066】
同様に、微小ミラーによる電子光学部品等の光変調デバイスの反射膜、電極又は配線パターンに適用して、反射効率が高く、低抵抗であるため、輝度が高く、かつ、高速動作が可能なデバイスを形成することができる。
【0067】
また、これら液晶表示パネル、各種半導体デバイスにおいて、Taを用いた陽極酸化法に適用して、例えばこの銀合金とTaによる2層構造として、充分に小さな抵抗値とすることができる。
【0068】
さらに、各種半導体デバイスにおいても、配線パターンに適用して、配線長の増大、配線の微細化による抵抗値の増大を防止でき、その分消費電力を軽減することができる。また、配線による電圧降下を防止でき、さらには信号の遅延を防止でき、これらにより各種特性を向上すると共に、信頼性を向上することができる。
【0069】
また、プリント配線基板の配線パターン、チップ部品の電極、リレーの接点等に適用して、好適な特性を確保して高い信頼性を確保することができる。
【0070】
次に、従来から使用されている純Al、Al系合金、Ag合金との対比により、上述した銀合金による抵抗値、耐薬品性を表2に示す。
【0071】
【表2】
Figure 0004571741
【0072】
この測定に供した試料は、RFスパッタリング法により各組成の膜を石英基板上に成膜し、その後、真空で300℃、3時間熱処理して作成した。膜厚はいずれも300nmである。また抵抗値の測定にあっては、4探針法により室温で測定した。
【0073】
これらの金属材料においては、Agが最も低い抵抗率を有し、Agに他の元素を添加した場合には抵抗率が上昇する。この抵抗値上昇を目安として、従来、最も一般に使用されているAlSi合金における抵抗率3.5(μΩcm)を基準として判断すると、AgAuCu合金では、Auの添加量が0.1〜3wt%、Cuの添加量が0.1〜3wt%の範囲で、この基準を満たしていることが判る。またCuの添加による抵抗率の増加は、同量のAuを添加する場合と比較して小さく、AgAu合金にCuを添加する場合には、Cuの添加に伴い抵抗率が減少する場合もある。
【0074】
またスパッタリング法以外の成膜方法により成膜した場合の抵抗率を検討するために、蒸着法、メッキ法、CVD法によりそれぞれAg−1.0wt%Au−1.0wt%Cu膜を作成し、上述した測定法により抵抗率を測定した。この測定結果によれば、蒸着法、メッキ法、CVD法のいずれの方法においても、1.90〜1.98μΩcmの抵抗率が検出され、これにより成膜法を問わずほぼ同等の膜を作成できることが判った。
【0075】
次に、成膜直後のアニール処理を施さない状態での抵抗率を表3に示す。
【0076】
【表3】
Figure 0004571741
【0077】
この測定には、アクリルを基板として使用して、スパッタリング法により膜厚150nmで成膜した。このようなプラスチック性の基板に成膜する場合、Al系の合金では薄膜であることに加えて、酸素と反応すること等から抵抗値の増大が著しく、抵抗率のバルク材料が2〜3倍になる。
【0078】
これに対してこのAg合金の場合には、酸素の影響が少ないことにより、抵抗率の増加は、バルク材料の1.6倍に留まっており、2.56(μΩcm)という低い抵抗率が得られた。またAgAuにCu、Alなどを添加した合金について見れば、添加材料により抵抗率の増加の割合、抵抗率が異なり、特にCuを添加した場合には3.23(μΩcm)と充分低い抵抗率が得られた。
【0079】
次に、これら各組成の膜について、耐薬品性の評価結果を表3に示す。
【0080】
【表4】
Figure 0004571741
【0081】
表3における耐薬品性の欄は、この表3に示す評価結果をまとめたものである。この評価試験は、3%NaCl、5%NaOH、1%COH、1%H2SO4の溶液にそれぞれ各試料を室温で24時間浸した後、目視により確認したものである。
【0082】
従来材料にあっては、Auを除くAl、AlCu、AlSi、AlSiCuでは、金属光沢の喪失、白濁化、透明化が観察され、これにより各薬品と反応していることが確認された。これに対してAgAuCu合金では、0.1wt%という微量なAu及びCuを添加するだけで、耐薬品性が大幅に改善され、表面が僅かに変色するに留まっていた。さらにAu、Cuの添加量を増やすことによって全く変化を生じない程度に耐薬品性を改善できることがわかった。
【0083】
次に、熱処理に対する安定性、長期信頼性の評価結果を表5及び表6に示す。
【0084】
【表5】
Figure 0004571741
【0085】
【表6】
Figure 0004571741
【0086】
ここで各試料は、スライドガラス基板上にスパッタリング法により成膜して作成した。表4に示す評価結果は、温度600度100%の酸素雰囲気中に24時間放置した後の目視による観察によるものであり、表5に示す評価結果は、温度90度、湿度85%の雰囲気中に1000時間放置した後の目視による観察によるものである。
【0087】
0.1−3.0wt%のAu、0.1−3.0wt%のCuを添加したAgAuCu合金においては(表4)、このような厳しい高温環境下においても、何ら変化が観測されなかった。なおこれらの試験に加えて同材料を温度750度、100%の酸素雰囲気中に24時間放置したところ、この条件でも何ら変化が観察されなかった。
【0088】
これらのことから同材料は、750度程度の高温プロセスでも安定な材料であり、成膜した後、あえて保護膜を作成しなくても温度により変化することなく、従ってその分、成膜後の後熱処理工程を簡略化できることが判った。
【0089】
また同材料は、高温多湿下においても安定であることが確認され、これにより配線材料等に適用して充分な信頼性を確保できることが判った。
【0090】
次に、フォトリソグラフィー工程における耐薬品性の評価結果を表7に示す。
【0091】
【表7】
Figure 0004571741
【0092】
ここでは、Si基板上にAg−0.9wt%Au−1.0wt%Cuを膜厚150nmで成膜して試料を作成し、この試料を通常のフォトリソグラフィー工程で用いられるプロセスであるレジスト現像した後、レジストベークし、シート抵抗の変化を観察した。なお実際には、現像工程として、現像液の主成分である5%NaOH溶液に浸し、またレジストベーク工程としてレジストを塗布した状態で120度、30分試料を焼成した。
【0093】
表7に示すように、この試料においては、これら各工程の前後でシート抵抗の変化を観察することができず、これにより従来のフォトリソグラフィー工程に適用して安定に加工できることがわかった。
【0094】
次に、AgAuCu膜の下地材料に対する密着性の評価結果を表8に示す。
【0095】
【表8】
Figure 0004571741
【0096】
この密着性の評価にあっては、Ti、Cr、W、Ta、Moの各金属膜、ITO(Indium Tin Oxide)、窒化チタニウム、窒化珪素、酸化珪素の酸化物、窒化物を下地材料として成膜した後、AgAuCu膜を成膜して試料を作成した。なお、下地の膜厚は、100nmであり、AgAuCu膜の膜厚は300nmである。評価は、セロハンテープを用いた膜剥がれ試験の後、硝酸系溶液でエッチングし、その後目視により膜剥がれ等の欠陥の有無を観察して判断した。
【0097】
この評価結果より、下地がTiの場合を除いて良好な密着性を確保できることが判った。なお下地がCrの場合には、僅かに剥がれが観察されたが、成膜条件等の選定によるプロセスの最適化により、良好な密着性を確保できると考えられる。
【0098】
なお、この表8に示す密着性の評価とは別に、AgAuCu膜を直接基板上に成膜して基板自身への密着性を評価した。この評価によれば、基板がソーダガラス、石英ガラス等のガラスである場合、シリコンウェハである場合、ポリカーポネート、アクリル、ポリエチレンテレフタラート等のプラスティックである場合の何れの場合であっても、膜剥がれを観察することができず、これによりこれらの材料を基板として使用する場合に、良好な密着性を確保できることが判った。
【0099】
次に、RFマグネトロンスパッタリング法による成膜速度の評価結果を表9に示す。
【0100】
【表9】
Figure 0004571741
【0101】
この評価は、3インチのスパッタリングターゲットに各成膜材料によるAg合金を使用し、このターゲットから94mmの距離に保持した基板に成膜し、この基板における膜厚が100nmになるまでの時間を計測した。
【0102】
この評価結果によれば、AgAuCuをターゲットとして使用した場合には、Alをターゲットとして使用する場合に比して約3倍の速度により成膜できることが判った。これにより、Alによる金属材料に代えてAgAuCuを使用すれば、成膜時間に要する時間を1/3に低減でき、その分製造するに要する時間を短縮できることが判った。
【0103】
なお、この評価では、Agをターゲットとして使用する場合との比較でも、成膜速度の向上を確認することができた。また、これら従来の成膜材料による場合に比して基板の温度上昇が低く、これにより基板としてプラスティック基板をも使用できることが判った。
【0104】
また、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、本発明は、スパッタリング等による薄膜生成による場合に限らず、他の薄膜生成による場合、さらには厚膜生成による場合にも広く適用することができる。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下含有し、Cu等の元素を0.1wt%以上5wt%以下含有する合金を金属材料として適用することにより、従来に比して低抵抗率であって、安定かつ加工性に優れた電子部品用金属材料、この金属材料を使用した電子部品、電子機器、電子光学部品、金属材料の加工方法を提供することができる。

Claims (28)

  1. Agを主成分とした電子部品用金属材料であって、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にAl、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金からなることを特徴とする電子部品用金属材料。
  2. Agを主成分とした電子部品用金属材料であって、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にCu、Al、Ti、Pd、Ni、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金からなり、前記電子部品用金属材料が、配線材料であることを特徴とする電子部品用金属材料。
  3. 電気抵抗率が5μΩcm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品用金属材料。
  4. Agを主成分とした電子部品用金属材料であって、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にCu、Al、Ti、Pd、Ni、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金からなり、前記電子部品用金属材料が、電極材料であることを特徴とする電子部品用金属材料。
  5. 前記電子部品用金属材料が、接点材料であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用金属材料。
  6. 前記電子部品用金属材料が、スパッタリングターゲット材であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用金属材料。
  7. 電気抵抗率が1.6μΩcm以上5μΩcm以下であることを特徴とする請求項1、2及び4のいずれか一項に記載の電子部品用金属材料。
  8. 所定の金属材料により配線パターン、電極又は接点が形成された電子部品であって、前記金属材料がAgを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にCu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金からなることを特徴とする電子部品。
  9. 前記配線パターン、電極又は接点が、りん酸を含む溶液によるエッチングにより形成されたものであることを特徴とする請求項8に記載の電子部品。
  10. 前記配線パターン、電極又は接点が、塩素を含むガス雰囲気中でのエッチングにより形成されたものであることを特徴とする請求項8に記載の電子部品。
  11. 前記配線パターン、前記電極及び前記接点以外の部分が、フッ素を含むガス雰囲気中でのエッチングにより加工されたものであることを特徴とする請求項8に記載の電子部品。
  12. 前記配線パターン、電極又は接点が、300℃以上700℃以下の温度範囲により加熱処理されてなることを特徴とする請求項8に記載の電子部品。
  13. 前記配線パターン、電極又は接点が、W、Ta、Mo、酸化インジウム、酸化錫、窒化チタニウム、酸化珪素、窒化シリコン、酸化チタン、酸化ニオブの何れか1種類もしくは複数で混合されて形成された下地の上に形成されてなることを特徴とする請求項8に記載の電子部品。
  14. 前記配線パターン、電極又は接点が、ガラス又はプラスティックの基板上に直接形成されてなることを特徴とする請求項8に記載の電子部品。
  15. 所定の金属材料により配線パターン、電極又は接点が形成された電子機器であって、前記金属材料がAgを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にCu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金からなることを特徴とする電子部品を用いて構成される電子機器。
  16. 前記配線パターン、電極又は接点が、りん酸を含む溶液によるエッチングにより形成されたものであることを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
  17. 前記配線パターン、電極又は接点が、塩素を含むガス雰囲気中でのエッチングにより形成されたものであることを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
  18. 前記配線パターン、電極及び接点以外の他の部分が、フッ素を含むガス雰囲気中でのエッチングにより加工されたものであることを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
  19. 前記配線パターン、電極又は接点が、300℃以上750℃以下の温度範囲により加熱処理されてなることを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
  20. 前記配線パターン、電極又は接点が、W、Ta、Mo、酸化インジウム、酸化錫、窒化チタニウム、酸化珪素、窒化シリコン、酸化チタン、酸化ニオブの何れか1種類もしくは複数で混合されて形成された下地の上に形成されてなることを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
  21. 前記配線パターン、電極又は接点が、ガラス又はプラスティックの基板上に直接形成されてなることを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
  22. Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にCu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を添加してなる合金の金属膜を、りん酸を含む溶液によりエッチングして配線パターン、電極又は接点を形成することを特徴とする金属材料の加工方法。
  23. Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にCu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金の金属膜を、塩素を含むガス雰囲気中でエッチングして配線パターン、電極又は接点を形成することを特徴とする金属材料の加工方法。
  24. Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にCu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金で形成される金属膜をフッ素を含むガス雰囲気中でのエッチングにより前記金属膜以外の材料を加工することを特徴とする金属材料の加工方法。
  25. Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にCu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金によって形成される金属膜を300℃以上750℃以下の温度範囲により加熱処理して配線パターン、電極又は接点を形成することを特徴とする金属材料の加工方法。
  26. Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にAl、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金を用いて形成される金属膜をW、Ta、Mo、インジウムすず酸化物、窒化チタニウム、酸化珪素、窒化シリコンの何れかによる下地の上に形成して配線パターン、電極又は接点を形成することを特徴とする金属材料の加工方法。
  27. Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にAl、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金によって形成される金属膜をガラス又はプラスティックの基板上に直接形成して配線パターン、電極又は接点を形成することを特徴とする金属材料の加工方法。
  28. Agを主成分とし、Auを0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有し、更にはそのAg-Au合金材料にCu、Al、Ti、Pd、V、Ta、W、Mo、Cr、Ru、Mgからなる群から選ばれた複数の金属元素の内より1種類以上の金属元素を0.1wt%以上5.0wt%以下添加してなる合金で形成される金属膜を反射膜、電極又は配線材料もしくはいずれか1種類以上の目的で用いることを特徴とする電子部品。
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