[go: up one dir, main page]

JP4540611B2 - セリウム系研摩材及びセリウム系研摩材の製造方法 - Google Patents

セリウム系研摩材及びセリウム系研摩材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4540611B2
JP4540611B2 JP2005515100A JP2005515100A JP4540611B2 JP 4540611 B2 JP4540611 B2 JP 4540611B2 JP 2005515100 A JP2005515100 A JP 2005515100A JP 2005515100 A JP2005515100 A JP 2005515100A JP 4540611 B2 JP4540611 B2 JP 4540611B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lanthanum
cerium
abrasive
polishing
slurry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005515100A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2005042661A1 (ja
Inventor
宗二 小倉
広幸 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Kinzoku Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Mining and Smelting Co Ltd filed Critical Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Publication of JPWO2005042661A1 publication Critical patent/JPWO2005042661A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4540611B2 publication Critical patent/JP4540611B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C19/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by mechanical means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere
    • C09K3/14Anti-slip materials; Abrasives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere
    • C09K3/14Anti-slip materials; Abrasives
    • C09K3/1409Abrasive particles per se

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Description

本発明は、酸化セリウム粒子等の希土類元素化合物粒子を主成分とするセリウム系研摩材に関し、特に、ランタンを含む研摩材及びその製造方法に関する。
セリウム系研摩材(以下、単に研摩材とも称する)は、従来からガラス用研摩材として広く用いられているものである。そして、近年、ハードディスク等の磁気記録媒体用ガラスや液晶ディスプレイ(LCD)のガラス基板といった電子材料用基板としてガラス基板が用いられるようになったことで、これらガラス基板の研摩にも用いられている。
研摩材には効率よく研摩作業ができるように、研摩力及びその維持が求められる。従来の研摩材では、研摩力を向上させるために研摩材にフッ素成分を添加することがある。例えば、特開平9−183966号公報によれば、研摩材中にフッ化希土類を含有させることで、塩基性の高いランタンをあらかじめフッ素によって部分中和することができ、更に、ガラス表面で機械的な摩擦研摩の他に、一種の水和侵食層が形成され、ケイフッ化物を生成して研摩を促進するとしている。そして、軽希土類原料をフッ酸によりフッ素化させ、フッ素含量を3〜9%とすることで高い研摩力を長期間有する研摩材を得ることができるとしている。
[特許文献1]特開平9−183966号公報
だが、このようなフッ素成分を含有させた研摩材は、リサイクルの観点から好ましくない場合がある。即ち、使用済みの研摩材について添加成分を除去するための後処理が必要性となり、取扱いが煩雑になるおそれがある。
他方、研摩力を確保しつつ、フッ素成分の添加が不要な研摩材として、研摩材中の酸化セリウム含有量を高めた高セリウム研摩材の開発も行なわれている。ただ、この高セリウム研摩材についても問題がないわけではない。高純度の炭酸セリウム等からなる原料を使用するが、焙焼工程において粒子成長が過度に生じ、粗大粒子の要因となるからである。そして、粗大粒子の発生は、研摩傷の要因となる為、焙焼後の粉砕工程、分級工程の適用が重要となるが、粗大粒子が過度に発生すると、これら焙焼後の工程に負荷がかかり効率的な製造ができなくなる。
そこで、高セリウム研摩材の粒子成長を抑制する方法として、ランタンを含有させるものがある。これは、ランタンにはセリウムと共存する場合において焙焼工程における粒子成長を抑制する効果があることを利用するものであり、これにより過度の粗大粒子の発生を防止し、高精度の研摩面が形成可能な研摩材とすることができる。また、フッ素を含有しないことから、上記したリサイクルの問題もない。しかし、実際にはより高い研摩力を有する研摩材の開発が望まれている。
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、フッ素成分の添加を不要としつつ、研摩力に優れるセリウム系研摩材を提供すること、及び、このような研摩材の製造方法を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するために、本発明者等は、従来のランタンを含有するセリウム系研摩材の構成について詳細な検討を行った。そして、その結果、ランタンを含有する研摩材では、研摩材粒子中にランタンを主成分とする粒子(以下、ランタン化合物粒子という)が存在すること、及び、それによる研摩力との関連があることに着目した。
ここで、ランタン化合物粒子とは、研摩材の製造工程において発生するものであり、以下のような過程で発生する。即ち、ランタンを含む炭酸希土等を原料とする研摩材の製造工程では、焙焼工程において酸化セリウムがランタン成分を取り込みつつ複合酸化物を形成し、この複合酸化物が研摩粒子となる。そして、焙焼後の焙焼物は、スラリー化して湿式粉砕等の湿式処理がなされ研摩粒子が所定の粒径となるように調整されるが、この湿式処理の際にスラリー中で研摩粒子に取り込まれたランタン成分の一部が溶出し、溶媒と反応しランタン化合物粒子が生成される(特開2004−123889号公報参照)。このような生成過程から、ランタン化合物粒子とは、水酸化物を主成分とすると考えられる。また、本発明者等によれば、このランタン化合物粒子の存在形態は、研摩粒子と遊離した状態のものもあるが、研摩粒子表面に付着しているものもあると考えられる。
そこで、本発明者等は、ランタン化合物粒子と研摩力との関連につき検討を行なった。そして、その結果、ランタン化合物含有量の少ない研摩材、とりわけ、研摩粒子表面におけるランタン化合物含有量の少ない研摩材が研摩力に優れることを見出した。そこで、本発明者等は以上の知見を基にランタンを含むセリウム系研摩材において研摩力が高く、特に、研摩力の保持能力の良好なものがあるとして本発明に想到した。
本発明は、ランタンを含有するセリウム系研摩材において、研摩粒子表面のCe/La元素比(S)が、研摩粒子全体のCe/La元素比(B)より大きい(S>B)ことを特徴とするセリウム系研摩材である。
本発明に係る研摩材は、研摩粒子表面において研摩力低下の要因となるランタン化合物粒子が低減されている。従って、本発明によれば、研摩力を確保しつつ効率的な研摩作業が可能となる。また、本発明は、その製造工程においてランタンの作用による焙焼工程時の研摩粒子の過剰な粒成長が抑制されている。従って、本発明によれば高精度の研摩面の形成が可能である。
そして、研摩粒子表面のCe/La元素比(S)と、研摩粒子全体のCe/La元素比(B)との関係は、S>1.0Bとなることが必要であるが、好ましくは、S≧1.05Bとなるものが好ましい。また、上限としてはS≦5.0Bが好ましい。S/Bの値が大きすぎる場合、粒子の表面層のセリウム品位が高いので、初期研摩力は高いものの、粒子内部のセリウム品位が低いため、研摩力の持続性に劣る場合があるからである。また、研摩粒子全体のCe/La元素比は、3/7〜9/1のものが好ましい。Ce/La元素比が9/1を超えるランタンの含有量では、研摩材の製造工程において粒成長を生じさせ易くなるためであり、Ce/La元素比が3/7未満となるランタンの含有量では、研摩材としての効果を有するセリウムの含有量が少なくなりすぎて研摩力低下の要因となるからである。
更に、本発明は、研摩工程中に生じるパッドの目詰まり等、研摩力に影響を与える種々の問題の要因と考えられるランタン成分が研摩粒子表面部分において低減されているため、フッ素成分を添加する必要がない。従って、本発明は使用後のリサイクルの問題にも対応可能である。ここで、本発明におけるフッ素含有量は3重量%以下のものが好ましい。
この研摩粒子全体のCe/La元素比の測定方法としては、研摩材をアルカリ溶融して溶液化して組成分析を行う方法が好ましく、組成分析法としてはICP(誘導結合プラズマ発光分光分析)が好ましい。また、研摩粒子表面のCe/La元素比は、いわゆる表面分析法として知られるXPS(X線光電子分光分析)の適用が好ましい。
また、研摩粒子の平均粒径は、用途等により種々の大きさを取り得るが、例えば仕上げ研摩などで要求される精密研摩では、0.1μm以上、3.0μm以下のものが好ましい。凝集粒子の平均粒径が0.1μmより小さくては、研摩材に十分な研摩力を与えることができず、必要な研摩速度を確保できないからである。その一方で、平均粒径が3.0μmより大きいのでは、精密な研摩を行うことが難しくなるからである。
本発明に係るセリウム系研摩材の製造方法は、ランタン化合物粒子を除去する工程が付加されることを除けば、従来のセリウム系研摩材の製造工程と同様である。ここで、従来のセリウム系研摩材は、研摩材原料の粉砕等を行なう前処理工程、前処理後の原料を焙焼し酸化セリウムを主とする研摩粒子を形成する焙焼工程、焙焼後の焙焼物の解砕、粒径調整を行なう湿式処理工程、そして、必要に応じて湿式工程後の研摩材を乾燥後分級処理する分級工程を含む。
本発明に係る研摩材の原料としては、フッ素含有量の少ないものが好ましいことから、バストネサイト精鉱のような天然原料を直接用いるよりも、酸化希土、炭酸希土のようなフッ素を含有せず、希土類元素を高い比率で含むものの適用が好ましい。但し、バストネサイト精鉱であっても炭酸希土と混合する等、フッ素含有量を低減できる場合であれば、適用可能である。ここで、研摩材原料のフッ素含有量は3重量%以下とするのが好ましい。また、炭酸希土については、LOI(Loss on Ignition:強熱減量)を調製するため、部分的に焙焼して一部を酸化希土とした原料も適用できる。
前処理工程とは、焙焼前に行うべき工程であり、原料を粉砕する工程を基本とし、必要に応じて、焙焼時の異常粒成長の原因となるナトリウム等のアルカリ金属を除去するため鉱酸を添加する化学処理工程や、焙焼前に粉砕された原料を乾燥させる工程等を含むものである。
焙焼工程における焙焼温度は、セリウムとランタンとの複合酸化物(固溶体)を形成させる為には500℃以上の温度が必要であるが、研摩材の研摩力を維持する為には800〜1200℃の温度で焙焼するのが好ましい。
ここで、焙焼後に湿式粉砕工程を行うに当り、湿式粉砕対象物である焙焼後の中間原料は、Ce/La比が3/7〜9/1となっていることが好ましい。ランタンの含有量が少ないと、後の湿式粉砕工程においてランタン化合物粒子が生成しにくくなり、本発明の効果が発現しにくくなるからである。そして、ランタンの含有量が多いと、ランタン化合物からなる粒子が容易に生成するが、セリウムの含有量が少なくなるため、低い研摩速度の研摩材となるからである。
焙焼後の湿式処理としては、通常は湿式粉砕を示す。この湿式粉砕では研摩粒子は、より小粒径の研摩粒子に粉砕されると同時に、メカノケミカル反応によりランタン成分が研摩粒子中から流出して、その表面側にランタン化合物からなる粒子が生成され易くなる。但し、湿式処理としては、この湿式粉砕の他、湿式分級も含まれる。
そして、これまで説明したように、ランタン化合物粒子は湿式処理工程において生成することから、その除去は湿式処理後の焙焼物に対して行なうこととなる。ここで、上記のように、湿式処理後の焙焼物スラリー中のランタン化合物粒子は、水酸化物を主成分とするものと考えられる。また、湿式処理後の焙焼物を乾燥させた場合においては、ランタン化合物粒子は酸化物を含むものであると考えられる。
そこで、湿式処理後の焙焼物からランタン化合物粒子を除去する方法としては、焙焼物と、ランタン水酸化物又はランタン酸化物を可溶な溶液とを接触させるものが好ましい。この水酸化物、酸化物を可溶な溶液としては、酸又はキレート剤が挙げられ、酸としては硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸がコスト的にも好ましく、キレート剤としてはEDTAやクエン酸等の有機酸若しくはそれらの塩が好ましい。この際のランタン化合物粒子の除去は、鉱酸とキレート剤とを任意に組み合わせて添加しても良い。尚、フッ化水素酸は鉱酸であるが、ランタン水酸化物又はランタン酸化物を水に不溶なフッ化ランタンとし、研摩材粒子表面のランタン成分を低減することができないため単独での使用は好ましくない。但し、フッ化水素酸以外の鉱酸やキレート剤と組み合わせる場合、例えば、フッ化水素酸以外の鉱酸やキレート剤でランタン水酸化物又はランタン酸化物を除去処理した後に、フッ素濃度3%以下の範囲でフッ化水素酸を添加することは本願発明の応用として実施可能である。
ランタン化合物粒子の除去は、湿式処理後のスラリーを乾燥させて焙焼物を回収し、これにランタン水酸化物又はランタン酸化物を可溶な溶液を接触させても良いが、好ましいのは、湿式処理後のスラリーにランタン水酸化物又はランタン酸化物を可溶な溶液を添加する方法である。湿式処理後、直ちにランタン化合物粒子の除去を行うことができ工程数を低減させることができるからである。
この湿式処理後のスラリーにランタン水酸化物又はランタン酸化物を可溶な溶液を添加する場合、鉱酸等の溶液の添加量は、添加時のスラリーのpHを管理することにより行なう。詳しくは、スラリーのpHが5以下となるまで溶液を添加するのが好ましい。pH5以下においてランタン化合物粒子が溶解可能となるからである。このランタン化合物粒子の溶解処理は、湿式処理後に行なっても良いが、湿式処理中に上記のような溶解処理を並行して行なっても良い。尚、研摩材にプラセオジム化合物が含まれている場合、プラセオジムはランタン同様、湿式処理工程において研摩材粒子の表面部分に析出し、溶解処理により研摩材粒子の表面部分から溶解する可能性がある。
ランタン化合物粒子の溶解処理後のスラリーは、ランタン化合物粒子が消滅していることから、そのまま研摩材スラリーとして利用することもできる。また、研摩材の輸送コストの問題を考慮すると、溶解処理後スラリーにろ過、洗浄、乾燥という工程を付加することで乾燥粉末としてのセリウム系研摩材を製造することもできる。
以上説明したように、本発明に係るセリウム系研摩材は、フッ素を含有させることなく高い研摩力を有し、効率的な研摩作業を可能とする。そして、フッ素を含有する必要がないため、使用済み研摩材についてのリサイクルにも対応できる。従って、セリウムのような付加価値を有する希土類元素の有効的利用が可能となる。
そして、本発明に係る研摩材は、湿式処理後の焙焼物に対して鉱酸等の溶液を添加する工程を付加するのみで製造可能であり、この方法は比較的簡易な製造方法である。
以下、本発明に係るセリウム系研摩材及びその製造方法の好適な実施形態を説明する。
第1実施形態:セリウム系研摩材原料として、セリウムとランタンとを、元素比で60:40で含有し、フッ素を0.5重量%以下含有する希土類炭酸塩を用意した。そして、この原料を質量比1:2の割合で純水に分散させスラリーを調製し、ビーズミル(粉砕媒体は直径0.4mm)を用い、粉砕後の平均粒径Dが1.0μmとなるように粉砕を行った。このスラリーを濾過して得られた粉砕粒子を、120℃で24時間、静置乾燥させた。
そして、乾燥後の粉砕粒子を電気炉を用いて900℃で8時間焙焼を行い、希土類酸化物の粉末(焙焼物)を得、得られた粉末を室温になるまで放冷した。次に、この原料と純水とを、質量比1:2の割合で混合してスラリーを調製し、ビーズミル(粉砕媒体の直径0.8mm)を用いて粉砕を行った。得られたスラリー中の粉砕粒子の平均粒径を、粒度分布測定装置を用いて測定したところ、平均粒径Dは0.8μmであった。また、この際のスラリーのpHは9.3であった。
このスラリーの一部を採取し、TEM+EDS(透過型電子顕微鏡+エネルギー分散分析)を用いて観察したところ、針状の微粒子が生成していることが確認された。この針状物質にはCeは含有されておらず、含まれる希土類元素はLaだけであり、水酸化ランタンの結晶であるものと推察された。
そして、湿式粉砕後のスラリーを十分攪拌した後、塩酸を加えランタン化合物粒子を溶解させた。塩酸はスラリーのpHが3となるまで添加した。塩酸添加後、pH=3の状態を1時間維持してスラリーを静置し、上澄み部分を除去した。
上澄み除去後のスラリーを一部採取し、上記と同様、TEM+EDXにより観察したところ、針状のランタン化合物粒子は観察できなかった。従って、この観察結果から、湿式粉砕後のスラリーに塩酸を添加することでランタン化合物粒子が溶解除去されることが確認できた。そして、このようにして製造した研摩材スラリーをろ過、乾燥して粉末状の研摩材を得た。
第2実施形態:ここでは、基本的な工程は第1実施形態と同様とし、湿式粉砕後のスラリー中からランタン化合物粒子を除去する工程において、スラリーのpHが5となるまで塩酸を添加した。そして、第1実施形態と同様、塩酸添加後、pH=5の状態を1時間維持してスラリーを静置し、上澄み部分を除去し、ろ過、乾燥して粉末状の研摩材を得た。この実施形態においても、塩酸添加前後のスラリーをTEM+EDXにより観察したところ、ランタン化合物粒子と推定される針状結晶の消失が確認された。
以上の実施形態に係る研摩材について、ガラス面を研摩する研摩試験を行い、研摩材の研摩力を評価した。また、研摩粒子表面のCe/La元素比(S)をXPS分析にて求めた。更に、研摩粒子全体のCe/La元素比(B)をICP分析により求めた。そして、本実施形態に対して、下記の比較例を用意して同様に検討した。
比較例1:第1実施形態と同様の原料を湿式粉砕及び乾燥して前処理を施し、これを同じ条件で焙焼して得られる焙焼品(セリウムとランタンとの複合酸化物)をそのまま研摩材として用いた。この比較例は、湿式粉砕によるランタン化合物粒子の生成の有無を確認するためのものである。
比較例2:比較例1で得られた焙焼品に純水を、質量比1:2の割合で添加しスラリーを調製し、これに塩酸をスラリーのpHが3となるまで添加し、ろ過、乾燥したものを用いた。この比較例は、比較例1でランタン化合物粒子が生成していないとの推定のもと、かかる状態で酸を添加しても研摩粒子表面の組成に変化が生じないことを確認するためのものである。
比較例3:第1実施形態において、湿式粉砕後のスラリーに塩酸を加えることなく、ろ過、乾燥して得られる研摩材を用いた。この比較例は、湿式粉砕後の塩酸の添加による効果を確認するものである。
研摩試験は、研摩材に純水を加え、スラリー濃度10重量%とした研摩材スラリーとしてガラスの研摩を行うものである。この研摩試験では、高速研摩試験機を用い、65mmφの平面パネル用ガラス(BK−7)の表面をポリウレタン製の研摩パッドを用いて研摩した。用いた研摩材スラリーの固形分の濃度は10重量%であった。これを5L/分の割合で供給しながら研摩を行った。研摩面に対する研摩パッドの圧力は、19.6kPa(200g/cm)とし、研摩試験機の回転速度を100rpmに設定した。また、この研摩試験はガラス1枚当り5分間行い、20枚のガラスを研摩し、研摩回数の増加に応じた研摩力の低下の有無も検討した。研摩終了後のガラス材料は純水で洗浄し無塵状態で乾燥させた。研摩値の評価は、第1実施形態に係る研摩材スラリーの1回目の研摩のときの値を100とし、相対値で評価した。
研摩粒子表面の組成分析(ランタン、セリウム分析)は、XPS分析装置(島津製作所製ESCA−K1)を用いて行った。分析条件は、X線源Mg−Kα線(出力10kV、20mA)、測定間隔0.1eV、分析面積0.85mmφとした。分析後のデータ処理は以下のようにして行った。
得られたXPSプロファイルから、セリウムの3d3/2軌道由来の902eV付近のピーク面積Sと、3d5/2軌道由来の884eV付近のピーク面積Sを求め、同様に、ランタンの3d3/2軌道由来の849eV付近のピーク面積Sと、3d5/2軌道由来の832eV付近のピーク面積Sを求めた。次に、セリウム及びランタンの濃度(原子%)は、これらのピークに対応する感度係数F、F、F、Fを用いて次式にて求めた。そして、求めたセリウム濃度、ランタン濃度から、研摩粒子表面の研摩粒子表面のCe/La元素比(S)を算出した。
Figure 0004540611
一方、研摩粒子全体のCe/La元素比(B)は、各研摩材をアルカリ溶融することで溶液化し、この溶液についてICP分析によってそれぞれの元素の含有量を定量し、その値を用いて研摩粒子全体のセリウム/ランタン元素比(B)を求めた。以上の検討結果を表1に示す。
Figure 0004540611
Figure 0004540611
表1から、湿式粉砕後に塩酸を添加した、第1、第2実施形態では、研摩粒子表面のCe/La元素比(S)が、研摩粒子全体のCe/La元素比(B)よりも大きくなり、S>1.05Bとなっている。これは、塩酸の添加により、研摩粒子表面のランタン化合物が溶解・除去されたことによる。一方、湿式粉砕を行わない比較例1では、研摩粒子表面と研摩粒子全体とが等しい組成となっている。これより、ランタン化合物粒子が湿式粉砕により生成されたことが確認できる。また、この湿式粉砕を行わない比較例1に塩酸を添加した比較例2も粒子表面と研摩粒子全体とが等しい組成であるが、これは、比較例1では、表面にランタン化合物が生成しておらず、全体的に複合酸化物(固溶体)となっているため塩酸と接触してもその組成に変化が生じないからである。
そして、研摩試験の結果から分かるように、第1、第2実施形態に係る研摩材は、比較例3に係る研摩材よりも研摩力が高い。また、これら実施形態に係る研摩材は、S/Bの値に応じて研摩力が高くなっている。そして、これらの実施形態に係る研摩材は、研摩力の持続力に優れ20枚のガラスを研摩しても研摩力の低下が低いことが確認された。比較例3に係る研摩材は、1枚目のガラスの研摩時には良好な作業ができたが研摩回数の増大に従い研摩パッドに硬い目詰まりが生じ、研摩力の低下がみられた。このことから、ランタン化合物粒子の除去により研摩力の持続性が大幅に改善されたことが確認された。尚、湿式粉砕を行っていない比較例1、2に係る研摩材は、湿式粉砕による微粒化がなされていないために、傷を多数発生させ研摩材として使用できなかった。
第3実施形態:第1実施形態の工程において、焙焼後の湿式粉砕工程の粉砕時間を変更し、平均粒径Dが0.6μmとなるまで粉砕した。そして、粉砕後のスラリーに塩酸をpH3となるまで添加してランタン化合物粒子を溶解除去した。
比較例4:第3実施形態において、湿式粉砕後のスラリーを塩酸を加えることなくろ過、乾燥して研摩材とした。
第3実施形態及び比較例4に係る研摩材について、第1実施形態と同様、組成分析、研摩試験を行った。その結果を表2に示す。表中の研摩値は、第1実施形態の1枚目の研摩値を100とする相対値である。
Figure 0004540611
第4実施形態:第1実施形態の工程において、焙焼後の湿式粉砕工程の粉砕時間を変更し、平均粒径Dが0.5μmとなるまで粉砕した。そして、粉砕後のスラリーに塩酸をpH3となるまで添加してランタン化合物粒子を溶解除去した。
比較例5:第3実施形態において、湿式粉砕後のスラリーを塩酸を加えることなくろ過、乾燥して研摩材とした。
第4実施形態及び比較例5に係る研摩材について、組成分析、研摩試験を行った。その結果を表3に示す。表中の研摩値は、第1実施形態の1枚目の研摩値を100とする相対値である。
Figure 0004540611
Figure 0004540611
表2、表3より粉砕時間を調整することで、研摩粒子の表面元素比を変化させることができることがわかる。そして、第3、第4実施形態における研摩材は、第1、第2実施形態と同様、研摩力の持続力に優れていることが確認できる。また、これら第3、第4実施形態に係る研摩材は、S/Bの値に応じて研摩力が高くなっていることが確認された。

Claims (7)

  1. ランタンを含有するセリウム系研摩材において、
    研摩粒子表面のCe/La元素比(S)が、研摩粒子全体のCe/La元素比(B)より大き(S>B)、1.05B≦S≦5.0Bであることを特徴とするセリウム系研摩材。
  2. 研摩粒子全体のCe/La元素比(B)が、3/7〜9/1である請求項1記載のセリウム系研摩材。
  3. フッ素含有量が3重量%以下である請求項1又は請求項2記載のセリウム系研摩材。
  4. 焙焼工程によって得られる焙焼物をスラリー化して湿式粉砕処理する工程を有する、請求項1〜3のいずれかに記載のセリウム系研摩材の製造方法において、
    湿式粉砕処理後の焙焼物からランタンを含む化合物粒子を除去する工程を含み、
    ランタンを含む化合物粒子を除去する工程は、水酸化ランタン又は酸化ランタンを可溶な溶液と、湿式粉砕処理後の焙焼物スラリーとを接触させる工程であり、
    当該スラリーをpH5以下にすること特徴とするセリウム系研摩材の製造方法。
  5. ランタンを含む化合物粒子を除去する工程は、湿式粉砕処理後の焙焼物スラリーに水酸化ランタン又は酸化ランタンを可溶な溶液を添加するものである請求項記載のセリウム系研摩材の製造方法。
  6. 水酸化ランタン又は酸化ランタンを可溶な溶液は、鉱酸又はキレート剤を含む溶液である請求項5記載のセリウム系研摩材の製造方法。
  7. 湿式粉砕処理後の焙焼物を含むスラリーからランタンを含む化合物粒子を除去後、該スラリーから液体成分を分離除去する工程を含む請求項5又は請求項6に記載のセリウム系研摩材の製造方法。
JP2005515100A 2003-10-31 2004-09-29 セリウム系研摩材及びセリウム系研摩材の製造方法 Expired - Fee Related JP4540611B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003373560 2003-10-31
JP2003373560 2003-10-31
PCT/JP2004/014197 WO2005042661A1 (ja) 2003-10-31 2004-09-29 セリウム系研摩材及びセリウム系研摩材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2005042661A1 JPWO2005042661A1 (ja) 2007-06-21
JP4540611B2 true JP4540611B2 (ja) 2010-09-08

Family

ID=34544146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005515100A Expired - Fee Related JP4540611B2 (ja) 2003-10-31 2004-09-29 セリウム系研摩材及びセリウム系研摩材の製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP4540611B2 (ja)
KR (1) KR100679966B1 (ja)
CN (1) CN100351338C (ja)
TW (1) TWI266796B (ja)
WO (1) WO2005042661A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007231158A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd セリウム系研摩材
JP2020511632A (ja) 2017-02-22 2020-04-16 シーエムティーイー ディベロップメント リミテッド 光学的音響感知システムおよび方法
KR20250018539A (ko) 2022-07-12 2025-02-06 가부시끼가이샤 레조낙 세륨계 연마재, 연마액, 연마액의 제조방법, 및 유리 연마방법

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003027045A (ja) * 2000-12-25 2003-01-29 Nissan Chem Ind Ltd 酸化セリウムゾル及び研磨剤
JP2004168638A (ja) * 2002-10-28 2004-06-17 Nissan Chem Ind Ltd 酸化セリウム粒子及び多段階焼成による製造方法
JP2004168639A (ja) * 2002-10-28 2004-06-17 Nissan Chem Ind Ltd 酸化セリウム粒子及び加湿焼成による製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09183966A (ja) * 1995-12-29 1997-07-15 Seimi Chem Co Ltd セリウム研摩材の製造方法
JP3602670B2 (ja) * 1996-12-25 2004-12-15 セイミケミカル株式会社 セリウム系研磨材の製造方法
FR2795065B1 (fr) * 1999-06-16 2002-04-19 Rhodia Chimie Sa Sol d'un phosphate de cerium et/ou de lanthane, procede de preparation et utilisation en polissage
JP2002129146A (ja) * 2000-10-20 2002-05-09 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd ガラス用低フッ素酸化セリウム系研摩材及びその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003027045A (ja) * 2000-12-25 2003-01-29 Nissan Chem Ind Ltd 酸化セリウムゾル及び研磨剤
JP2004168638A (ja) * 2002-10-28 2004-06-17 Nissan Chem Ind Ltd 酸化セリウム粒子及び多段階焼成による製造方法
JP2004168639A (ja) * 2002-10-28 2004-06-17 Nissan Chem Ind Ltd 酸化セリウム粒子及び加湿焼成による製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN100351338C (zh) 2007-11-28
CN1795251A (zh) 2006-06-28
KR100679966B1 (ko) 2007-02-08
KR20060009230A (ko) 2006-01-31
TWI266796B (en) 2006-11-21
JPWO2005042661A1 (ja) 2007-06-21
WO2005042661A1 (ja) 2005-05-12
TW200521216A (en) 2005-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102090494B1 (ko) 세륨계 연마재 및 그 제조 방법
US6893477B2 (en) Cerium-based abrasive material slurry and method for producing cerium-based abrasive material slurry
WO2001088056A1 (en) Cerium based abrasive material, raw material thereof and method for their preparation
JPWO2004092297A1 (ja) セリウム系研摩材
WO2003104149A1 (en) Process for recovering rare earth oxide from waste liquid containing rare earth element, and process for producing rare earth oxide using same
JP4002740B2 (ja) セリウム系研摩材の製造方法
JP4450424B2 (ja) セリウム系研摩材およびその原料
JP4540611B2 (ja) セリウム系研摩材及びセリウム系研摩材の製造方法
JP4128906B2 (ja) セリウム系研摩材及びセリウム系研摩材の製造方法
JP2002371267A (ja) セリウム系研摩材粒子の製造方法及びセリウム系研摩材粒子
JP3875668B2 (ja) フッ素を含有するセリウム系研摩材およびその製造方法
CN111051463B (zh) 铈系研磨材料用原料的制造方法和铈系研磨材料的制造方法
JP4131870B2 (ja) 研磨材粒子の品質評価方法、ガラス研磨方法及びガラス研磨用研磨材組成物
JP4070180B2 (ja) セリウム系研摩材の製造方法
JP2012038361A (ja) 酸化セリウム系研磨剤及びガラス製ハードディスク基板の製造方法
JP4394848B2 (ja) セリウム系研摩材の製造方法及びセリウム系研摩材
JP3838870B2 (ja) セリウム系研摩材用原料の製造方法及びその方法により製造されるセリウム系研摩材用原料
JP4290465B2 (ja) 酸化セリウムを主成分とするセリウム系研摩材の製造方法
TWI847023B (zh) 鈰系研磨材漿料原液及其製造方法,以及研磨液
JP3986410B2 (ja) セリウム系研摩材スラリーの製造方法及びそれにより得られたセリウム系研摩材スラリー
WO2024014425A1 (ja) セリウム系研磨材、研磨液、研磨液の製造方法、及びガラス研磨方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090818

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100617

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100622

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140702

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees