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JP4420492B2 - 液体燃料バーナー及びその運転方法 - Google Patents

液体燃料バーナー及びその運転方法 Download PDF

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JP4420492B2
JP4420492B2 JP14237799A JP14237799A JP4420492B2 JP 4420492 B2 JP4420492 B2 JP 4420492B2 JP 14237799 A JP14237799 A JP 14237799A JP 14237799 A JP14237799 A JP 14237799A JP 4420492 B2 JP4420492 B2 JP 4420492B2
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burner
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康之 山本
伸明 小林
弘 五十嵐
宏行 中林
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Nippon Sanso Holdings Corp
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Nippon Sanso Holdings Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体燃料バーナー及びその運転方法に関し、詳しくは、液体燃料と支燃性ガスとをそれぞれのノズルから燃焼室に噴出させ、両者を混合させて燃焼させる液体燃料バーナーであって、特に、放射伝熱によって被加熱物を加熱するのに適した液体燃料バーナーに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
液体燃料を燃焼させるためのバーナーとして、実公昭63−6568号公報や特公平3−3122号公報に記載された構造のものが知られている。これらの液体燃料バーナーは、ノズルの中心に、液体燃料を霧化して噴出する燃料霧化器を設けるとともに、該燃料霧化器の外周に、燃料霧化器から噴出した燃料を包み込むように一次支燃性ガスを旋回流として噴出する一次支燃性ガスノズルを設け、さらに、二次支燃性ガスを直進流あるいは旋回流として噴出する小口径の二次支燃性ガスノズルを外周部に設けている。
【0003】
このような構造の液体燃料バーナーの火炎特性は、液体燃料が一次支燃性ガスで燃焼して形成される火炎(一次火炎)を、二次支燃性ガスと急速に混合させて燃焼させるため、燃焼効率が高くなり、すすの発生が少なく、放射伝熱特性が低いものとなる。さらに、二次支燃性ガスの流れによって一次火炎の広がりが制約されるため、全体の火炎形状が細長くなる。
【0004】
一方、鉄、非鉄、窯業用の加熱・溶解炉や産業用ボイラーに使用するバーナーとしては、放射伝熱効率の高い火炎特性が得られるバーナーが要求されている。したがって、上記従来の液体燃料バーナーを使用した場合は、放射伝熱効率が低いために燃焼室(炉内)での熱回収率が低くなってしまう。また、産業用ボイラーのように、短い燃焼空間で燃焼させる場合は、火炎長が長いと火炉出口のガス温度が規定温度より高くなったり、バーナーの対面壁に火炎が当たって壁を傷めるおそれがある。
【0005】
そこで本発明は、燃焼効率を損なうことなく、火炎長が短く、放射伝熱効率が高い火炎を得ることができる液体燃料バーナーを提供するとともに、燃焼量を下げるターンダウン運転を安定して効率よく行うことができる液体燃料バーナーの運転方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の液体燃料バーナーは、先端側が拡開した円錐状燃焼室の中心に、液体燃料を霧化して噴出する燃料霧化器を備えるとともに、該燃料霧化器の外周に、燃料霧化器から噴出した燃料を包み込むように一次支燃性ガスを旋回流として噴出する一次支燃性ガスノズルを備えた液体燃料バーナーにおいて、前記一次支燃性ガスノズルより燃焼室先端側に、二次支燃性ガスを旋回流として燃焼室内に噴出する二次支燃性ガスノズルを設けるとともに、前記一次支燃性ガスの供給系と二次支燃性ガスの供給系とを別系統とし、各供給系に独立した供給量制御手段をそれぞれ設け、前記燃焼室の容積は、液体燃料の投入熱量Q[Mcal/hr]に対して、6〜12×10 ×(Q/1000) 1/2 [mm ]の範囲であり、前記燃焼室の円錐角度が20〜60度の範囲であり、かつ、前記二次支燃性ガスの噴出方向は、バーナー中心軸に対して60〜90度の範囲であるとともにバーナー中心軸を中心とする円の法線に対して30〜90度の範囲であることを特徴としている。
【0007】
このような二系統の支燃性ガスを有する液体燃料バーナーの場合は、前記二次支燃性ガスの流量を全支燃性ガス合計流量の50〜90%の範囲とし、その噴出速度を毎秒50〜200mの範囲に設定することが好ましい。
【0008】
さらに、本発明の液体燃料バーナーは、前記二次支燃性ガスノズルより燃焼室先端側に、三次支燃性ガスを二次支燃性ガスと同方向の旋回流として燃焼室内に噴出する三次支燃性ガスノズルを設けたことを特徴としている。
【0009】
このように、三系統の支燃性ガスを有する液体燃料バーナーの場合は、前記一次支燃性ガスの供給系と二次支燃性ガスの供給系と三次支燃性ガスの供給系とを別系統とし、各供給系に独立した供給量制御手段をそれぞれ設けることが特に好ましいが、二次支燃性ガスと三次支燃性ガスとを一つの供給系から供給して分岐させることもできる。このときの二次支燃性ガスは、流量を全支燃性ガス合計流量の20〜40%の範囲とし、噴出速度を毎秒50〜200mの範囲に設定することが好ましい。
【0010】
また、三次支燃性ガスは、流量を全支燃性ガス合計流量の20〜40%の範囲とし、噴出速度を毎秒50〜200mの範囲に設定することが好ましく、噴出方向は、バーナー中心軸に対して30〜90度の範囲で、バーナー中心軸を中心とする法線に対して30〜90度の範囲に設定することが好ましい。
【0011】
さらに、両バーナーにおいて、前記燃焼室の円錐角度は、20〜60度の範囲であることが好ましい
【0012】
た、前記二次支燃性ガスの噴出方向は、バーナー中心軸に対して60〜90度の範囲とし、バーナー中心軸を中心とする円の法線に対して30〜90度の範囲に設定することが好ましい。
【0013】
そして、本発明の液体燃料バーナーの運転方法は、二系統の支燃性ガスを有する液体燃料バーナーの場合、ターンダウン運転の際には、一次支燃性ガスの供給量を定格運転時の80〜120%に保ち、二次支燃性ガスの流量のみを制御して支燃性ガス供給量を調節することを特徴としている。
【0014】
また、三系統の支燃性ガスを有する液体燃料バーナーの場合、ターンダウン運転の際には、一次支燃性ガスの供給量を定格運転時の80〜120%に保ち、二次支燃性ガス及び三次支燃性ガスの流量を制御して支燃性ガス供給量を調節することを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の液体燃料バーナーの第1形態例を示すもので、図1は断面側面図、図2は二次支燃性ガスノズルの形状を説明するための断面正面図である。
【0016】
この液体燃料バーナーは、先端側が角度αで拡開した円錐台形状の燃焼室11に、液体燃料を霧化して噴出する燃料霧化器12と、液体燃料を燃焼させる支燃性ガスを噴出する一次支燃性ガスノズル13及び二次支燃性ガスノズル14とを設けたものである。なお、バーナー外周には、水冷ジャケット16が設けられている。
【0017】
燃料霧化器12は、液体燃料流路22から供給される液体燃料を霧状に噴出するものであって、例えば、前記公報に記載されてスワラー等を使用することができる。また、一次支燃性ガスノズル13は、燃料霧化器12の外周に隣接して設けられており、一次支燃性ガス流路23から供給される一次支燃性ガスを、燃料霧化器12から噴出した液体燃料を包み込むような旋回流として噴出するように形成されている。
【0018】
このように、燃料霧化器12で霧化して噴出した液体燃料を、一次支燃性ガスノズル13から旋回流となって噴出した一次支燃性ガスで包み込むことにより、液体燃料の霧化を促進することができるとともに、燃料と一次支燃性ガスとを急速に混合させて燃焼させることができる。
【0019】
二次支燃性ガスノズル14は、二次支燃性ガス流路24から供給される二次支燃性ガスを、一次支燃性ガスノズル13より燃焼室先端側において、バーナー中心軸CLに対して角度βで、かつ、バーナー中心軸を中心とする円の法線NLに対して角度γで、燃焼室11内に旋回流を形成するように噴出するように形成されている。
【0020】
このように形成した液体燃料バーナーは、一次、二次の各支燃性ガスの流量比及び流速、燃焼室11における円錐面の開き角度α、二次支燃性ガスの噴出角度β及びγを調節することにより、火炎の径や放射伝熱効率を制御することができる。
【0021】
これらの最適な範囲は、相互に影響するので一概には決められないが、例えば、燃焼室11における円錐面の開き角度αは、20〜60度の範囲が適当である。角度αが小さいと火炎が十分に拡がらず、火炎長が長くなることがあり、角度αが大きいと燃料と支燃性ガスとの混合を十分に行えなくなることがある。
【0022】
さらに、燃焼室11の容積は、液体燃料の投入熱量Q[Mcal/hr]に対して、6〜12×10×(Q/1000)1/2[mm]の範囲であることが好ましい。これよりも燃焼室11の容積が小さくなると、燃焼室11内での燃焼が促進されて火炎の輝炎部が小さくなる傾向があり、容積が大きくなると、燃焼室11からの水冷損失が大きくなる傾向がある。
【0023】
また、二次支燃性ガスの噴出方向は、バーナー中心軸CLに対する角度βが60〜90度の範囲、法線NLに対する角度γが30〜90度の範囲が適当である。角度βが小さいと火炎推進方向の力が大きくなって火炎長が長くなり、角度γが小さいと十分な旋回流が得られなくなる。90度を超える角度は無意味である。
【0024】
なお、燃料霧化器12と一次支燃性ガスノズル13とは、液体燃料を十分に霧化することができ、十分な初期燃焼が得られればよく、前記公報記載のものと同様に形成することができる。
【0025】
一次、二次の各支燃性ガスの流量比は、流速や各支燃性ガスの噴出方向等によっても異なるが、一次支燃性ガスは、前述のように、液体燃料の霧化と初期燃焼とが達成できればよいため、十分な流速を有していれば少量でも十分に目的を達成することができ、全支燃性ガス量の10〜50%の範囲で設定することができるが、好ましくは20〜40%が適当である。また、二次支燃性ガスは、十分な旋回流を形成するためにある程度の流量が必要であるから、50%以上にしておくことが好ましい。
【0026】
さらに、一次、二次の各支燃性ガスの流速も、上記流量比や各支燃性ガスの噴出方向等に応じて設定されるものである。一般に、一次支燃性ガスの流速を高めると液体燃料の霧化及び一次支燃性ガスとの混合を効果的に行うことができるが、流速が高すぎると、一次支燃性ガスと液体燃料とが急速に混合されることによって燃焼が速くなり、火炎からの放射伝熱量が低下することがある。例えば、一次支燃性ガスの流速が毎秒100m未満だと液体燃料の霧化及び一次支燃性ガスとの混合が十分に行えなくなるときがあり、毎秒300mを超えると二次支燃性ガスによる旋回力を受けにくくなり、火炎の広がりが十分に得られなくなる。通常、一次支燃性ガスの流量比が小さい場合は、流速を高めに設定することが好ましい。
【0027】
また、二次支燃性ガスの流速は、遅過ぎると十分な旋回力を与えることができなくなって火炎を十分に広げることができなくなり、必要以上に速くすると、燃焼が促進されるために火炎の放射伝熱性能が低下してしまう。通常の場合は、毎秒50〜200mの範囲が適当である。
【0028】
いずれにしても、この液体燃料バーナーを設置する燃焼室(炉)における最適な火炎を得るためには、一次、二次の各支燃性ガスの流量比や流速、燃焼室11の開き角度α、二次支燃性ガスの噴出角度β,γを適切な範囲に設定する必要があるが、上述のような構造に形成することにより、前記公報記載のバーナーに比べて有効火炎長を短くすることができ、すなわち、バーナーの近傍で高い放射熱流束が得られるとともに、全体として放射伝熱効率に優れた火炎が得られる。
【0029】
また、一次支燃性ガス流路23及び二次支燃性ガス流路24に支燃性ガスを供給する系統を別系統とし、各系統に、流量調節弁のような供給量制御手段をそれぞれ設けておくことにより、支燃性ガスの供給量や両者の割合を適切に設定することができる。
【0030】
このように、各支燃性ガスの供給量(流量)を独立して制御できるように形成することにより、ターンダウン運転を行う場合でも、正常な燃焼状態を得ることができる。すなわち、ターンダウン運転では、液体燃料供給量が減少することによって燃料霧化器12への液体燃料の供給圧力が低下するため、このままでは、液体燃料の霧化が十分に行えず、液滴が大きくなって燃焼が困難になってしまう。このため、この状態で一次支燃性ガスの流量を液体燃料の流量に比例して減少させると、液体燃料の霧化が十分に行われず、一次支燃性ガスとの混合も十分に行われないため、燃料液滴や未燃分が火炎外に放出されてしまい、一酸化炭素やすす等の未燃分が発生して炉から放出されてしまうことになる。特に、燃焼量が定格の60%を下回ると、この現象が著しくなる。
【0031】
したがって、ターンダウン運転を行う際に、一次支燃性ガスの流量を定格運転時と略同等の80〜120%の範囲に保ちながら、二次支燃性ガスの流量のみを制御して支燃性ガス供給量を調整することにより、燃料霧化器12から噴出する液体燃料の霧化を一次支燃性ガスにより促進し、かつ、両者を十分に混合させることができる。これにより、燃焼状態の悪化を防ぐことができる。
【0032】
図3乃至図5は、本発明の液体燃料バーナーの第2形態例を示すもので、図3は断面側面図、図4は二次支燃性ガスノズルの形状を説明するための断面正面図、図5は三次支燃性ガスノズルの形状を説明するための断面正面図である。なお、以下の説明において、前記第1形態例の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0033】
この液体燃料バーナーは、先端側が角度αで拡開した円錐台形状の燃焼室11に、液体燃料を霧化して噴出する燃料霧化器12と、液体燃料を燃焼させる支燃性ガスを噴出する一次支燃性ガスノズル13,二次支燃性ガスノズル14及び三次支燃性ガスノズル15とを設けたものである。
【0034】
三次支燃性ガスノズル15は、三次支燃性ガス流路25から供給される三次支燃性ガスを、二次支燃性ガスノズル14より燃焼室先端側において、バーナー中心軸CLに対して角度δで、かつ、法線NLに対して角度εで、燃焼室11内に旋回流を形成するように噴出するように形成されている。
【0035】
このように三系統の支燃性ガスを設けた液体燃料バーナーの場合は、一次、二次、三次の各支燃性ガスの流量比及び流速、燃焼室11における円錐面の開き角度α、二次支燃性ガスの噴出角度γ及び三次支燃性ガスの噴出角度εを調節することにより、火炎の径や放射伝熱効率を制御することができる。
【0036】
燃焼室11、燃料霧化器12、一次支燃性ガスノズル13及び二次支燃性ガスノズル14の形状は、前記同様に形成することができるが、三次支燃性ガスの噴出方向は、前述の二次支燃性ガスと同様の理由から、バーナー中心軸CLに対する角度δが60〜90度の範囲、法線NLに対する角度εが30〜90度の範囲が適当である。二次支燃性ガスノズル14と三次支燃性ガスノズル15とは、その位置関係から、二次支燃性ガスの噴出角度βを90度に近くして燃焼室11部分における旋回力を高め、三次支燃性ガスの噴出角度δは、火炎に適度な推進力を与えるために角度β以下の角度にしておくことが好ましい。
【0037】
一次、二次、三次の各支燃性ガスの流量比は、流速や各支燃性ガスの噴出方向等によっても異なるが、いずれかの支燃性ガスの流量が全支燃性ガス量の50%を超えると、他の二つの支燃性ガス量が十分でなくなり、燃焼効率や火炎形状に悪影響を与えることがあるので、いずれの支燃性ガス量も、最大で50%以下にしておくことが好ましい。
【0038】
また、一次支燃性ガスは、前述のように、液体燃料の霧化と初期燃焼とが達成できればよいため、十分な流速を有していれば他の支燃性ガス量より少な目にしてもよく、15%程度の流量でも十分であるが、二次、三次の各支燃性ガスは、十分な旋回流を形成するためにある程度の流量が必要であるから、それぞれ20%以上にしておくことが好ましい。
【0039】
通常は、一次、二次、三次の各支燃性ガスの流量を略等分にすればよく、例えば、一次支燃性ガス量を30%、二次、三次の各支燃性ガス量を35%ずつとすればよい。このとき、二次支燃性ガスの噴出角度βを90度、三次支燃性ガスの噴出角度δを45度とした場合、三次支燃性ガスの流量割合を多くすれば推進力が増大する。
【0040】
一次、二次、三次の各支燃性ガスの流速も、上記流量比や各支燃性ガスの噴出方向等に応じて設定されるものであるが、この場合も、一次支燃性ガスと二次支燃性ガスとは前述のような範囲に設定しておくことが好ましい。三次支燃性ガスの流速は、遅過ぎると旋回力や推進力を十分に与えることができなくなり、必要以上に速くすると、火炎の放射伝熱性能が低下してしまうので、通常の場合は、毎秒50〜200mの範囲が適当である。
【0041】
したがって、本形態例に示す液体燃料バーナーにおいても、一次、二次、三次の各支燃性ガスの流量比や流速、燃焼室11の開き角度α、二次支燃性ガスの噴出角度β,γ及び三次支燃性ガスの噴出角度δ,εを適切な範囲に設定することにより、有効火炎長が短く、放射伝熱効率に優れた火炎を得ることができる。
【0042】
また、一次、二次、三次の各支燃性ガス供給量を独立して制御できるように形成し、ターンダウン運転を行う場合に、一次支燃性ガスの流量を定格運転時と略同等の80〜120%の範囲に保ちながら、二次、三次支燃性ガスの流量を制御して支燃性ガス供給量を調整することにより、前記同様にして正常な燃焼状態を得ることができる。
【0043】
特に、このような三次支燃性ガスを付加することにより、燃焼室11内で支燃性ガスを段階的に供給することができるため、燃焼効率の向上及び火炎安定性の向上を図ることができる。さらに、三次支燃性ガスの流量比や噴出角度を調節することにより、火炎形状の制御をより容易に行うことができる。
【0044】
図6乃至図8は、本発明の液体燃料バーナーの第3形態例を示すもので、図6は断面側面図、図7は二次支燃性ガスノズルの形状を説明するための断面正面図、図8は三次支燃性ガスノズルの形状を説明するための断面正面図である。
【0045】
本形態例に示す液体燃料バーナーは、二次支燃性ガスと三次支燃性ガスとを共通の支燃性ガス流路26から供給し、二次支燃性ガスノズル14と三次支燃性ガスノズル15の部とに分岐させたものである。各ノズル14,15からの二次支燃性ガス及び三次支燃性ガスの流量や流速は、ノズル形状を適宜に設定することにより最適な範囲に調節することができる。
【0046】
そして、この場合も、一次支燃性ガスの供給量と、二次・三次支燃性ガスの供給量とをそれぞれ独立して制御できるように形成することにより、ターンダウン運転を行う際にも、最適な燃焼状態を得ることができる。
【0047】
【実施例】
実施例1
前記第1形態例に示した構造の液体燃料バーナー(第1形態例バーナー)と、前記実公昭63−6568号公報に記載された構造の液体燃料バーナー(従来バーナー)とを開放状態で燃焼させ、火炎形状を比較した。
【0048】
液体燃料としては重油を使用し、毎時100リットルで供給するとともに、支燃性ガスとして純酸素を合計量で毎時200Nm供給して燃焼させた。第1形態例バーナーにおける燃焼室の開き角度αは30度、二次支燃性ガスの噴出角度βは90度、γは45度とした。また、一次支燃性ガスの流速は毎秒200m、二次支燃性ガスの流速は毎秒130mとした。そして、一次支燃性ガスの流量を毎時40〜100Nmに変化させ、残部を二次支燃性ガスとして燃焼させることにより、一次支燃性ガスの流量と二次支燃性ガスの流量との割合を変化させた。
【0049】
図9は、従来バーナーの輝炎の状態を示すもので、細長い形状の輝炎Aとなっている。図10は、第1形態例バーナーにおいて、一次支燃性ガスの流量と二次支燃性ガスの流量との割合(一次支燃性ガス/二次支燃性ガス)を「2/8」にした場合の輝炎Bを、図11は、一次支燃性ガスの流量と二次支燃性ガスの流量との割合を「3/7」にした場合の輝炎Cを、図12は、一次支燃性ガスの流量と二次支燃性ガスの流量との割合を「5/5」にした場合の輝炎D及び青炎Eの状態を、それぞれ示すものである。
【0050】
これらの図から明らかなように、第1形態例バーナーは、従来バーナーに比べて火炎(輝炎)径が大きく火炎(輝炎)長が短い火炎が得られることがわかる。例えば、流量割合を「3/7」にした場合、輝炎径を約2倍に、輝炎長を約1/2にすることができる。さらに、流量割合を調節することによって火炎形状を制御することができることもわかる。また、一次支燃性ガスの流量割合を多くすると青炎部が発生し、この青炎部を含めた火炎長は、一次支燃性ガスの流量割合の増加に伴って長くなる。
【0051】
実施例2
第1形態例バーナーと従来バーナーとを水冷式円筒炉内で燃焼させて火炎の放射熱流束を測定し、従来バーナーとの相対的比較を行った。なお、燃焼条件は実施例1と同様とした。
【0052】
図13は、一次支燃性ガスの流量と二次支燃性ガスの流量との割合を、「2/8」、「3/7」、「5/5」に設定した場合において、従来バーナーの放射熱流束を「1.0」としたときのバーナーからの距離に対する相対熱流束の状態(火炎軸方向の放射熱流束の変化)を示している。
【0053】
図13から明らかなように、第1形態例バーナーは、バーナーから500〜700mm以下のところで従来バーナーより高い放射熱流束が得られ、放射伝熱効率が高いことがわかる。特に、一次支燃性ガスの流量割合が小さいほどバーナーに近いところでより高い放射熱流束が得られることがわかる。また、一次支燃性ガスの流量割合を高くすると、バーナー近傍での放射熱流束は低くなるものの、より遠方まで従来バーナーより高い放射熱流束が得られていることがわかる。
【0054】
また、図14は、支燃性ガス全流量に対する二次支燃性ガスの流量の割合と、従来バーナーの伝熱効率を「1.0」としたときの相対伝熱効率との関係を示すものである。
【0055】
図14から明らかなように、二次支燃性ガスの流量割合が0.5〜0.9の範囲で従来バーナーより高い伝熱効率が得られ、特に、二次支燃性ガスの流量割合が0.7のときに、従来バーナーの1.4倍の放射伝熱効率が得られていることがわかる。
【0056】
これらの結果から、第1形態例バーナーでは、支燃性ガスの流量割合を調節することにより、軸方向の放射熱流束分布を変化させることができるため、火炉の形状に適した火炎を容易に作り出すことができ、しかも、従来よりも高い放射伝熱効率が得られることがわかる。
【0057】
実施例3
前記第2形態例に示した構造の液体燃料バーナー(第2形態例バーナー)を、次の条件で燃焼させて火炎の状態を観察し、また、火炎軸方向の放射熱流束分布も測定した。
【0058】
液体燃料として重油を毎時100リットルで供給するとともに、支燃性ガスとして純酸素を合計量で毎時200Nm供給した。燃焼室の開き角度αは30度、二次支燃性ガスの噴出角度βは90度、γは45度とし、三次支燃性ガスの噴出角度δは45度、εは45度とした。また、一次支燃性ガスの流量は毎時60Nm、流速は毎秒200m、二次支燃性ガス及び三次支燃性ガスの流量はそれぞれ毎時70Nm、流速はそれぞれ毎秒130mとした。このときの一次・二次・三次の各支燃性ガスの流量割合は、「3/3.5/3.5」である。
【0059】
図15は、第2形態例バーナーからの火炎の状態を示すもので、図9に示した従来バーナーの火炎に比べて太く、図11に示す一次支燃性ガスの流量割合が同じ場合の第1形態例バーナーの火炎に比べて長い輝炎Fが得られ、青炎部は現れなかった。したがって、三次支燃性ガスを付加することによって放射伝熱に有効な輝炎を太く、長くすることができ、かつ、青炎部の発生を抑えることができる。
【0060】
図16は、従来バーナーの放射熱流束に対する「1.0」としたときのバーナーからの距離に対する相対熱流束の状態を示している。この図から明らかなように、三次支燃性ガスを付加したもの(「3/3.5/3.5」)は、従来バーナーに比べて放射熱流束が高く、また、三次支燃性ガスを付加しない場合(「3/7/0」)に比べてバーナー近傍での放射熱流束は低くなるが、高い放射熱流束が遠方まで略均一に得られていることがわかる。
【0061】
したがって、三次支燃性ガスを付加を付加することで、火炉長が長く、火炉全体で均一な放射熱流束を必要とするものにも対応することができ、火炉形状に適した火炎を、より容易に形成することができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、燃焼効率を損なうことなく、火炎長が短く、放射伝熱効率が高い火炎を形成することができる。したがって、放射伝熱を利用して被加熱物を加熱する用途、例えば、鉄、非鉄、窯業用の加熱・溶解炉や産業用ボイラーに使用するバーナーとして最適である。また、ターンダウンも安定した状態で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液体燃料バーナーの第1形態例を示す断面側面図である。
【図2】 第1形態例における二次支燃性ガスノズルの形状を説明するための断面正面図である。
【図3】 本発明の液体燃料バーナーの第2形態例を示す断面側面図である。
【図4】 第2形態例における二次支燃性ガスノズルの形状を説明するための断面正面図である。
【図5】 第2形態例における三次支燃性ガスノズルの形状を説明するための断面正面図である。
【図6】 本発明の液体燃料バーナーの第3形態例を示す断面側面図である。
【図7】 第3形態例における二次支燃性ガスノズルの形状を説明するための断面正面図である。
【図8】 第3形態例における三次支燃性ガスノズルの形状を説明するための断面正面図である。
【図9】 実施例1における従来バーナーの輝炎の状態を示す図である。
【図10】 実施例1において一次支燃性ガスと二次支燃性ガスとの流量割合を2/8にした場合の輝炎の状態を示す図である。
【図11】 実施例1において一次支燃性ガスと二次支燃性ガスとの流量割合を3/7にした場合の輝炎の状態を示す図である。
【図12】 実施例1において一次支燃性ガスと二次支燃性ガスとの流量割合を5/5にした場合の輝炎及び青炎の状態を示す図である。
【図13】 実施例2における一次支燃性ガスと二次支燃性ガスとの流量割合を変化させたときのバーナーからの距離に対する相対熱流束を示す図である。
【図14】 実施例2における支燃性ガス全流量に対する二次支燃性ガスの流量割合と、従来バーナーの伝熱効率を「1.0」としたときの相対伝熱効率との関係を示す図である。
【図15】 実施例3における火炎の状態を示す図である。
【図16】 実施例3におけるバーナーからの距離に対する相対熱流束を示す図である。
【符号の説明】
11…燃焼室、12…燃料霧化器、13…一次支燃性ガスノズル、14…二次支燃性ガスノズル、15…三次支燃性ガスノズル、16…水冷ジャケット、22…液体燃料流路、23…一次支燃性ガス流路、24…二次支燃性ガス流路、25…三次支燃性ガス流路、26…支燃性ガス流路、CL…バーナー中心軸、NL…バーナー中心軸を中心とする円の法線

Claims (11)

  1. 先端側が拡開した円錐状燃焼室の中心に、液体燃料を霧化して噴出する燃料霧化器を備えるとともに、該燃料霧化器の外周に、燃料霧化器から噴出した燃料を包み込むように一次支燃性ガスを旋回流として噴出する一次支燃性ガスノズルを備えた液体燃料バーナーにおいて、前記一次支燃性ガスノズルより燃焼室先端側に、二次支燃性ガスを旋回流として燃焼室内に噴出する二次支燃性ガスノズルを設けるとともに、前記一次支燃性ガスの供給系と二次支燃性ガスの供給系とを別系統とし、各供給系に独立した供給量制御手段をそれぞれ設け、前記燃焼室の容積は、液体燃料の投入熱量Q[Mcal/hr]に対して、6〜12×10 ×(Q/1000) 1/2 [mm ]の範囲であり、前記燃焼室の円錐角度が20〜60度の範囲であり、かつ、前記二次支燃性ガスの噴出方向は、バーナー中心軸に対して60〜90度の範囲であるとともにバーナー中心軸を中心とする円の法線に対して30〜90度の範囲であることを特徴とする液体燃料バーナー。
  2. 前記二次支燃性ガスは、流量が全支燃性ガス合計流量の50〜90%の範囲であり、噴出速度が毎秒50〜200mの範囲であることを特徴とする請求項1記載の液体燃料バーナー。
  3. 前記二次支燃性ガスノズルより燃焼室先端側に、三次支燃性ガスを二次支燃性ガスと同方向の旋回流として燃焼室内に噴出する三次支燃性ガスノズルを設けたことを特徴とする請求項1記載の液体燃料バーナー。
  4. 前記一次支燃性ガスは、流量が全支燃性ガス合計流量の10〜50%の範囲であり、噴出速度が毎秒100〜300mの範囲であることを特徴とする請求項1又は3記載の液体燃料バーナー。
  5. 前記二次支燃性ガスは、流量が全支燃性ガス合計流量の20〜40%の範囲であり、噴出速度が毎秒50〜200mの範囲であることを特徴とする請求項3記載の液体燃料バーナー。
  6. 前記三次支燃性ガスは、流量が全支燃性ガス合計流量の20〜40%の範囲であり、噴出速度が毎秒50〜200mの範囲であることを特徴とする請求項3記載の液体燃料バーナー。
  7. 前記三次支燃性ガスの噴出方向は、バーナー中心軸に対して30〜90度の範囲であり、バーナー中心軸を中心とする法線に対して30〜90度の範囲であることを特徴とする請求項3記載の液体燃料バーナー。
  8. 前記一次支燃性ガスの供給系と二次支燃性ガスの供給系と三次支燃性ガスの供給系とを別系統とし、各供給系に独立した供給量制御手段をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項3記載の液体燃料バーナー。
  9. 前記二次支燃性ガスと三次支燃性ガスとが一つの供給系から供給されて分岐したものであることを特徴とする請求項3記載の液体燃料バーナー。
  10. 請求項1記載の液体燃料バーナーの運転方法であって、ターンダウン運転の際には、一次支燃性ガスの供給量を定格運転時の80〜120%に保ち、二次支燃性ガスの流量のみを制御して支燃性ガス供給量を調節することを特徴とする液体燃料バーナーの運転方法。
  11. 請求項8又は9記載の液体燃料バーナーの運転方法であって、ターンダウン運転の際には、一次支燃性ガスの供給量を定格運転時の80〜120%に保ち、二次支燃性ガス及び三次支燃性ガスの流量を制御して支燃性ガス供給量を調節することを特徴とする液体燃料バーナーの運転方法。
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