JP4416261B2 - エンジン油組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジン油組成物に関し、詳しくは特にディーゼルエンジン油組成物として好ましく用いられる、清浄性に極めて優れたエンジン油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の環境問題を背景に、炭酸ガス低減を目的としたエンジンの高出力化が進められている。これに伴い、エンジンのピストン周りは従来以上に高温にさらされることになり、エンジン油にはより高度な清浄作用が要求されている。エンジン油の清浄作用が不十分な場合、ピストンのリング溝にデポジットが堆積し、ピストンリングの膠着や摩耗等の不具合が発生することによって、エンジンが故障する原因となる。
エンジン油は、一般に、潤滑油基油に摩耗防止剤、金属系清浄剤、無灰分散剤等の添加剤を配合することにより製造される。摩耗防止剤としてジチオリン酸亜鉛等、金属系清浄剤としてカルシウムフェネートやカルシウムスルフォネート等、無灰分散剤としてコハク酸イミド等が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のエンジン油は、清浄性効果の点で添加剤の種類や含有量の検討が十分になされておらず、満足できる清浄性能を有するものではなかった。
そこで、本発明は、このような実状に鑑みなされたものであり、清浄性に極めて優れた効果を有するエンジン油組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、極めて優れた清浄性を有するエンジン油を開発すべく鋭意検討を重ねた結果、ホウ素含有コハク酸イミドとホウ素を含まないコハク酸イミドを特定の割合で含有し、特定の種類の添加剤を特定量含有してなるエンジン油が極めて優れた清浄性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明のエンジン油組成物は、潤滑油基油に、組成物全量基準で、(A)ホウ素含有コハク酸イミドと、(B)ホウ素を含まないコハク酸イミドとを重量比{(A)成分/(B)成分}が2.3〜3.5で合計量として0.5〜20質量%含有すると共に、(C)アルカリ土類金属系清浄剤として全塩基価320〜500mgKOH/gのカルシウムスルフォネート及び全塩基価80〜140mgKOH/gのカルシウムフェネートをアルカリ土類金属元素換算値で0.01〜0.5質量%、(D)ジチオリン酸亜鉛をリン元素換算値で0.03〜0.2質量%をそれぞれ含有してなるものである。
【0006】
前記(C)アルカリ土類金属系清浄剤が、全塩基価0〜500mgKOH/gのカルシウムスルフォネートであることが好ましい。
(C)アルカリ土類金属系清浄剤が、全塩基価80〜140mgKOH/gのカルシウムフェネートであることが好ましい。
(C)アルカリ土類金属系清浄剤が、全塩基価141〜400mgKOH/gのカルシウムフェネートであることが好ましい。
(C)アルカリ土類金属系清浄剤が、全塩基価320〜500mgKOH/gのカルシウムスルフォネート及び全塩基価80〜140mgKOH/gのカルシウムフェネートであることが好ましい。
(C)アルカリ土類金属系清浄剤が、全塩基価320〜500mgKOH/gのカルシウムスルフォネート及び全塩基価141〜400mgKOH/gのカルシウムフェネートであることが好ましい。
(C)アルカリ土類金属系清浄剤が、全塩基価80〜140mgKOH/gのカルシウムフェネート及び全塩基価141〜400mgKOH/gのカルシウムフェネートであることが好ましい。
(C)アルカリ土類金属系清浄剤が、全塩基価320〜500mgKOH/gのカルシウムスルフォネート、全塩基価80〜140mgKOH/gのカルシウムフェネート及び全塩基価141〜400mgKOH/gのカルシウムフェネートであることが好ましい。
また、本発明のエンジン油組成物は、前記(A)、(B)、(C)、(D)成分に加えてさらに、(E)分散型粘度指数向上剤を含有してなることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
本発明における潤滑油基油としては、特に限定されるものではなく、エンジン油組成物の基油として通常用いられているものであれば、鉱油、合成油を問わず使用することができる。
鉱油系基油としては、具体的には例えば、原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理等を適宜組み合わせて精製したパラフィン系、ナフテン系等の鉱油系潤滑油基油等が例示できる。
また、合成系基油としては、具体的には例えば、ポリ−α−オレフィン(ポリブテン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、エチレン−プロピレンオリゴマー等)及びその水素化物、イソブテンオリゴマー及びその水素化物、イソパラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等)、ジアルキルジフェニルエーテル、ポリフェニルエーテル等が例示できる。
本発明の潤滑油基油は、鉱油系基油又は合成系基油を単独で用いることができるほか、2種類以上の鉱油系基油、又は2種類以上の合成油系基油の混合物であっても差し支えなく、また、鉱油系基油と合成油系基油の混合物であっても差し支えない。そして、前記混合物における2種類以上の基油の混合比は、特に限定されず、任意に選ぶことができる。
本発明におけるこれらの基油は、その粘度に格別の限定はないが、100℃における動粘度の下限値は好ましくは2mm2/s、より好ましくは3mm2/sであり、一方、100℃における動粘度の上限値は好ましくは10mm2/s、より好ましくは8mm2/sである。潤滑油基油の100℃における動粘度を2mm2/s以上とすることによって、油膜形成が十分であり、潤滑性により優れ、また、高温条件下での基油の蒸発損失がより小さいエンジン油組成物を得ることが可能となる。一方、100℃における動粘度を10mm2/s以下とすることによって、流体抵抗が小さい、すなわち、潤滑個所での摩擦抵抗がより小さいエンジン油組成物を得ることが可能となる。
【0008】
本発明のエンジン油組成物は、前記潤滑油基油に、(A)ホウ素含有コハク酸イミド、(B)ホウ素を含まないコハク酸イミド、(C)アルカリ土類金属系清浄剤、及び(D)ジチオリン酸亜鉛を含有することが必要である。
本発明の必須成分の一つである(A)成分のホウ素含有コハク酸イミドとしては、次の一般式(1)で表されるモノタイプのコハク酸イミド及び一般式(2)で示されるビスタイプのコハク酸イミドをホウ酸で変成したもの等が例示できる。
また、本発明の必須成分の一つである(B)成分のホウ素を含有しないコハク酸イミドとしては、一般式(1)で表されるモノタイプのコハク酸イミド及び一般式(2)で示されるビスタイプのコハク酸イミド、及びこれらを有機酸で変成したもの等が例示できる。
【化1】
【化2】
一般式(1)におけるR1、一般式(2)におけるR2及びR3は、それぞれ個別にポリブテニル基を示しており、そのポリブテニル基の重量平均分子量の下限値は好ましくは800、より好ましくは900であり、一方、そのポリブテニル基の重量平均分子量の上限値は好ましくは3,500、より好ましくは2,500である。重量平均分子量を800以上とすることによって、清浄性により優れたエンジン油組成物を得ることが可能となる。一方、重量平均分子量を3,500以下とすることによって、低温流動性により優れたエンジン油組成物を得ることが可能となる。また、スラッジ抑制効果に優れる点から、nの下限値は好ましくは2、より好ましくは3であり、一方、nの上限値は好ましくは5、より好ましくは4である。ここでいうポリブテニル基とは、1-ブテンとイソブテンの混合物あるいは高純度のイソブテンを塩化アルミニウム系、フッ化ホウ素系等の触媒を用いて重合させて得られるポリブテンより得られるものである。
コハク酸イミドの製造方法は任意の従来方法が採用可能であって、特に制限はないが、例えば重量平均分子量800〜3,500のポリブテン又は重量平均分子量800〜3,500の塩素化ポリブテンと無水マレイン酸とを100〜200℃で反応させて得られるポリブテニルコハク酸に、ポリアミンを反応させることにより得ることができる。ポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等が例示できる。
ホウ素含有コハク酸イミドの製造方法としては、特公昭42‐8013及び8014号公報、特開昭51‐52381号公報、特開昭51‐130408号公報等に開示されている方法等が挙げられ、特に制限されないが、具体的には例えば、アルコール類やヘキサン、キシレン等の有機溶媒、軽質潤滑油基油等に前記ポリアミンとポリブテニルコハク酸(無水物)にホウ酸、ホウ酸エステル、ホウ酸塩等のホウ素化合物を混合し、適当な条件で加熱処理することにより得られることができる。なお、ここで得られるホウ素含有コハク酸イミドにおけるホウ素含有量は0.1〜4.0質量%である。
本発明の潤滑油組成物において使用されるホウ素含有コハク酸イミドのホウ素含有量は、その下限値が0.1質量%であることが好ましく、より好ましくは0.15質量%であり、その上限値は4.0質量%であることが好ましく、より好ましくは3.0質量%である。ホウ素含有量が前記下限値未満の場合、ホウ素を含有しないコハク酸イミドとの相乗効果が小さいため好ましくなく、一方前記上限値を超える場合は、貯蔵安定性に劣るため好ましくない。
本発明のエンジン油組成物は、(A)ホウ素含有コハク酸イミドと(B)ホウ素を含まないコハク酸イミドとを含有し、その割合は重量比{(A)成分/(B)成分}の下限値が2.3、好ましくは2.5であり、一方、上限値が3.5、好ましくは3.3である。(B)成分に対する(A)成分の割合を重量比で1.0以上とすることによってスラッジ分散性が優れたエンジン油組成物を得ることが可能となる。また(B)成分に対する(A)成分の割合が重量比で3.5を超える場合は(A)成分と(B)成分との相乗作用が得られず、スラッジ分散性に劣るため好ましくない。
(A)成分と(B)成分の含有量の合計量としては、下限値がエンジン油組成物全量基準で0.5質量%、好ましくは1.0質量%であり、一方、上限値がエンジン油組成物全量基準で20質量%、好ましくは10質量%である。含有量が0.5質量%に満たない場合は、際立った清浄性効果が得られず、一方、その含有量が20質量%を超える場合は、含有量に見合うだけの清浄性効果の向上が見られないため、それぞれ好ましくない。
【0009】
本発明における必須成分の一つである(C)成分のアルカリ土類金属系清浄剤としては、潤滑油に用いられる任意のアルカリ土類金属系清浄剤が使用可能であり、例えば、アルカリ土類金属スルフォネート、アルカリ土類金属フェネート、アルカリ土類金属サリシレート及びこれらの中から選ばれる2種類以上の混合物等が挙げられる。
アルカリ土類金属スルフォネートとしては、分子量300〜1,500、好ましくは400〜700のアルキル芳香族化合物をスルフォン化することによって得られるアルキル芳香族スルフォン酸のアルカリ土類金属塩、特にマグネシウム塩及び/又はカルシウム塩等が挙げられ、中でもカルシウム塩が好ましく用いられる。
アルカリ土類金属フェネートとしては、アルキルフェノール、アルキルフェノールサルファイド、アルキルフェノールのマンニッヒ反応物のアルカリ土類金属塩、特にマグネシウム塩及び/又はカルシウム塩等が挙げられ、中でもカルシウム塩が特に好ましく用いられる。
アルカリ土類金属サリシレートとしては、アルキルサリチル酸のアルカリ土類金属塩、特にマグネシウム塩及び/又はカルシウム塩等が挙げられる。
前記アルカリ土類金属系清浄剤を構成するアルキル基としては、炭素数4〜30のものが好ましく、より好ましくは6〜18の直鎖又は分枝アルキル基であり、具体的には、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基等が挙げられ、これらは直鎖でも分枝でもよい。これらはまた1級アルキル基、2級アルキル基又は3級アルキル基でもよい。
また、アルカリ土類金属スルフォネート、アルカリ土類金属フェネート及びアルカリ土類金属サリシレートとしては、前記のアルキル芳香族スルフォン酸、アルキルフェノール、アルキルフェノールサルファイド、アルキルフェノールのマンニッヒ反応物、アルキルサリチル酸等を直接、マグネシウム及び/又はカルシウムのアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物等のアルカリ土類金属塩基と反応させたり、又は一度ナトリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩としてからアルカリ土類金属塩と置換させること等により得られる中性(正塩)アルカリ土類金属スルフォネート、中性(正塩)アルカリ土類金属フェネート及び中性(正塩)アルカリ土類金属サリシレートだけでなく、中性アルカリ土類金属スルフォネート、中性アルカリ土類金属フェネート及び中性アルカリ土類金属サリシレートと過剰のアルカリ土類金属塩やアルカリ土類金属塩基を水の存在下で加熱することにより得られる塩基性アルカリ土類金属スルフォネート、塩基性アルカリ土類金属フェネート及び塩基性アルカリ土類金属サリシレートや、炭酸ガスの存在下で中性アルカリ土類金属スルフォネート、中性アルカリ土類金属フェネート及び中性アルカリ土類金属サリシレートをアルカリ土類金属の炭酸塩又はホウ酸塩を反応させることにより得られる過塩基性(超塩基性)アルカリ土類金属スルフォネート、過塩基性(超塩基性)アルカリ土類金属フェネート及び過塩基性(超塩基性)アルカリ土類金属サリシレートも含まれる。
本発明においては、前記アルカリ土類金属系清浄剤の全塩基価は特に制限はないが、清浄性に優れる点から、全塩基価が好ましくは0〜500mgKOH/g、より好ましくは30〜400mgKOH/gのものを用いるのが望ましい。
本発明の(C)成分としてのアルカリ土類金属系清浄剤の具体的な例としては、全塩基価が0〜500mgKOH/gである、カルシウムスルフォネート、カルシウムフェネート、カルシウムサリシレート等が挙げられる。中でも、全塩基価が320〜500mgKOH/gのカルシウムスルフォネート、全塩基価が80〜140mgKOH/g及び141〜400mgKOH/gのカルシウムフェネート並びにこれらの中から選ばれる2種類以上の混合物が好ましく、これら3種を全て含有するものが特に好ましい。このようにアルカリ土類金属系清浄剤の種類、全塩基価を適切に組み合せて配合することで、より清浄性、耐デポッジット性及び酸化防止作用に優れた組成物を得ることができる。なお、ここでいう全塩基価は、JIS K2501(1992)の「石油製品及び潤滑油−中和価試験方法」の7.に準拠して測定される過塩素酸法による全塩基価を意味している。
本発明のエンジン油組成物におけるアルカリ土類金属系清浄剤の含有量は、その下限値がアルカリ土類金属元素換算値で0.01質量%、好ましくは0.015質量%である。一方、その上限値はアルカリ土類金属元素換算値で0.5質量%、好ましくは0.4質量%である。アルカリ土類金属系清浄剤の含有量が前記範囲未満の場合は清浄性、耐デポジット性及び酸化防止作用に優れるエンジン油組成物が得られず、一方前記範囲を超える場合はその含有量に見合うだけの耐デポジット性の向上効果、及び酸化防止性の向上効果がみられず、むしろ耐デポジット性が低下し、リング摩耗等を増大させてしまうので好ましくない。
【0010】
本発明の必須成分の一つである(D)ジチオリン酸亜鉛としては、下記の一般式(3)で表されるもの等が例示できる。
【化3】
式中R4、R5、R6及びR7はそれぞれ個別に、炭素数1〜24の炭化水素基を示すが、これら炭素数1〜24の炭化水素基としては、炭素数1〜24の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数3〜24の直鎖状又は分枝状のアルケニル基、炭素数5〜13のシクロアルキル基又は直鎖状若しくは分枝状アルキルシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基又は直鎖状若しくは分枝状アルキルアリール基、炭素数7〜19のアリールアルキル基等のいずれかであることが好ましい。またアルキル基やアルケニル基としては第1級でも、第2級でも、第3級であってもよい。
R4、R5、R6及びR7としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシ基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基等のアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い);プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オレイル基等のオクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、トリコセニル基、テトラコセニル基等のアルケニル基(これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状でも良く、また二重結合の位置も任意である);シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、エチルシクロペンチル基、プロピルシクロペンチル基、エチルメチルシクロペンチル基、トリメチルシクロペンチル基、ジエチルシクロペンチル基、エチルジメチルシクロペンチル基、プロピルメチルシクロペンチル基、プロピルエチルシクロペンチル基、ジ−プロピルシクロペンチル基、プロピルエチルメチルシクロペンチル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基、プロピルシクロヘキシル基、エチルメチルシクロヘキシル基、トリメチルシクロヘキシル基、ジエチルシクロヘキシル基、エチルジメチルシクロヘキシル基、プロピルメチルシクロヘキシル基、プロピルエチルシクロヘキシル基、ジ−プロピルシクロヘキシル基、プロピルエチルメチルシクロヘキシル基、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基、エチルシクロヘプチル基、プロピルシクロヘプチル基、エチルメチルシクロヘプチル基、トリメチルシクロヘプチル基、ジエチルシクロヘプチル基、エチルジメチルシクロヘプチル基、プロピルメチルシクロヘプチル基、プロピルエチルシクロヘプチル基、ジ−プロピルシクロヘプチル基、プロピルエチルメチルシクロヘプチル基等のアルキルシクロアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良く、またアルキル基のシクロアルキル基への結合位置も任意である);フェニル基、ナフチル基等のアリール基;トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、エチルメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、ブチルフェニル基、プロピルメチルフェニル基、ジエチルフェニル基、エチルジメチルフェニル基、テトラメチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル基等のアルキルアリール基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良く、またアルキル基のアリール基への結合位置も任意である);ベンジル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、フェネチル基、メチルフェネチル基、ジメチルフェネチル基等のアリールアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良く、またアリール基のアルキル基への結合位置も任意である);等が例示できる。
R4、R5、R6及びR7がとり得る前記炭化水素基の中でも、その炭化水素基が、直鎖状又は分枝状の炭素数1〜18のアルキル基である場合若しくは炭素数6〜18のアリール基又は直鎖状若しくは分枝状アルキルアリール基である場合が特に好ましい。
(D)成分のジチオリン酸亜鉛の製造方法としては任意の従来方法が採用可能であって、特に制限されないが、具体的には例えば、前記R4、R5、R6及びR7に対応する炭化水素基を持つアルコール又はフェノールを五ニ硫化りんと反応させてジチオリン酸をつくり、これを酸化亜鉛で中和させることにより合成することができる。ジチオリン酸亜鉛の構造は、使用する原料アルコールによって異なるものである。
本発明においては、一般式(3)に包含される2種以上のジチオリン酸亜鉛を任意の割合で混合して使用することもできる。
(D)成分のジチオリン酸亜鉛として特に好ましい具体例として、例えば、ジイソプロピルジチオリン酸亜鉛、ジイソブチルジチオリン酸亜鉛、ジ−sec−ブチルジチオリン酸亜鉛、ジ−sec−ペンチルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−ヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジ−sec−ヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジ−オクチルジチオリン酸亜鉛、ジ−2−エチルヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−デシルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−ドデシルジチオリン酸亜鉛、ジイソトリデシルジチオリン酸亜鉛、及びこれらの混合物等を挙げることができる。
本発明のエンジン油組成物におけるジチオリン酸亜鉛の含有量の下限値は、エンジン油組成物全量基準で、リン元素換算値で0.03質量%、好ましくは0.05質量%であり、一方ジチオリン酸亜鉛の含有量の上限値は、エンジン油組成物全量基準で、リン元素換算値で0.20質量%、好ましくは0.15質量%である。ジチオリン酸亜鉛の含有量がエンジン油組成物全量基準で、リン元素量換算値で0.03質量%未満である場合は、際立った新油の摩耗防止効果が得られず、一方、ジチオリン酸亜鉛の含有量がエンジン油組成物全量基準で、リン元素換算値で0.20質量%を超える場合は、含有量に見合うだけの摩耗防止効果の向上がみられないため、それぞれ好ましくない。
【0011】
本発明のエンジン油組成物は、前記のようにそのままでも優れた性能を持つものであるが、さらに(E)成分である分散型の粘度指数向上剤を配合することで、より清浄性、スラッジ分散性が向上する。
(E)成分である分散型粘度指数向上剤としては、具体的には例えば、一般式(4)、(5)及び(6)で表される化合物の中から選ばれる1種又は2種以上のモノマーの単独共重合体、共重合体又はそれらの水素化物に酸素含有基を導入したものや、一般式(7)、(8)及び(9)で表される化合物の中から選ばれる1種又は2種以上のモノマー(E−1)と一般式(4)、(5)及び(6)で表される化合物の中から選ばれる1種又は2種以上のモノマー(E−2)との共重合体、或いはその水素化物等が例示できる。
【化4】
(4)式中、R8は水素原子又はメチル基を示し、R9は、炭素数1〜18のアルキレン基を示し、X1は窒素原子を1〜2個、酸素原子を0〜2個含有するアミン残基又は複素環残基を示している。また、aは0又は1の整数である。
R9を示す炭素数1〜18のアルキレン基としては、具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基等(これらアルキレン基は直鎖状でも分枝状でもよい)等が例示できる。
また、X1を示す基としては、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、アニリノ基、トルイジノ基、キシリジノ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、モルホリノ基、ピロリル基、ピロリノ基、ピリジル基、メチルピリジル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、キノニル基、ピロリドニル基、ピロリドノ基、イミダゾリノ基、ピラジノ基等が例示できる。
【化5】
前記(5)式中、R10は水素原子又はメチル基を示し、X2は窒素原子を1〜2個、酸素原子を0〜2個含有するアミン残基又は複素環残基を示している。
X2を示す基としては、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、アニリノ基、トルイジノ基、キシリジノ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、モルホリノ基、ピロリル基、ピロリノ基、ピリジル基、メチルピリジル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、キノニル基、ピロリドニル基、ピロリドノ基、イミダゾリノ基、ピラジノ基や、炭素数2〜4のアルキレンオキシドの重合体のモノアルキルエーテル基等が例示できる。
【化6】
前記(6)式中、R11は水素又はメチル基を示し、R12は炭素数1〜6のアルキレン基を示し、R13は炭素数1〜18のアルキル基を示している。またbは0〜10の数である。
R12を示す炭素数1〜6のアルキレン基としては、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基(これらアルキレン基は直鎖状でも分枝状でもよい)等が例示できる。
R13を示す炭素数1〜18のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい)等が例示できる。
【化7】
前記(7)式中、R14は水素又はメチル基を示し、R15は炭素数1〜18のアルキル基を示している。
R15を示す炭素数1〜18のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい)等が例示できる。
【化8】
前記(8)式中、R16は水素又はメチル基を示し、R17は炭素数1〜12の炭化水素基を示している。
R17を示す炭素数1〜12の炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等のアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい);ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基等のアルケニル基(これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状でもよく、二重結合の位置も任意である);シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素数5〜7のシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、メチルエチルシクロペンチル基、ジエチルシクロペンチル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、メチルエチルシクロヘキシル基、ジエチルシクロヘキシル基、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基、メチルエチルシクロヘプチル基、ジエチルシクロヘプチル基等の炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基(これらアルキル基のシクロアルキル基への置換位置は任意である);フェニル基、ナフチル基等のアリール基:トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基等の炭素数7〜12の各アルキルアリール基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよく、またアリール基への置換位置も任意である);ベンシル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基等の炭素数7〜12の各フェニルアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい);等が例示できる。
【化9】
前記(9)式中、X3及びX4は、それぞれ個別に、水素原子、炭素数1〜18のアルキルアルコールの残基(−OR18:R18は炭素数1〜18のアルキル基)又は炭素数1〜18のモノアルキルアミンの残基(−NHR19:R19は炭素数1〜18のアルキル基)を示している。
(E−1)成分のモノマーとして好ましいものとしては、具体的には、炭素数1〜18のアルキルアクリレート、炭素数1〜18のアルキルメタクリレート、エチレン、プロピレン、1−ブテン等の炭素数2〜20のオレフィン、スチレン、メチルスチレン、無水マレイン酸エステル、無水マレイン酸アミド及びこれらの混合物等が例示できる。
(E−2)成分のモノマーとして好ましいものとしては、具体的には、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジエチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−メチル−5−ビニルピリジン、モルホリノメチルメタクリレート、モルホリノエチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、ジメチルビニルアミン、ジエチルビニルアミン、ビニルアルコールとポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエーテル化物、ビニルアルコールとポリエチレングリコールモノエチルエーテルとのエーテル化物及びこれらの混合物等が例示できる。
なお、前記(E−1)化合物の中から選ばれる1種又は2種以上のモノマーと、(E−2)化合物の中から選ばれる1種又は2種以上のモノマーとを共重合する際の(E−1)成分と(E−2)成分のモル比は任意であるが、一般に、80:20〜95:5程度である。また共重合の反応方法も任意であるが、通常、ベンゾイルパーオキシド等の重合開始剤の存在下で(E−1)成分と(E−2)成分をラジカル溶液重合させることにより容易に共重合体が得られる。
【0012】
本発明の(E)成分としての分散型粘度指数向上剤の具体例としては、分散型ポリメタクリレート類、分散型エチレン−α−オレフィン共重合体及びその水素化物等が挙げられる。
これら(E)成分の分散型粘度指数向上剤の中から任意に選ばれる、1種類あるいは2種類以上を含有することにより、スラッジ生成抑制効果やすす混入時の粘度増加抑制効果にさらに優れたエンジン油組成物が得られる。
(E)成分の分子量は、特に限定されないが、せん断安定性を考慮して選定することが好ましい。具体的には、(E)成分の重量平均分子量は、例えば分散型ポリメタクリレートの場合では、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは10,000〜400,000のものが望ましい。また、分散型エチレン−α−オレフィン共重合体及びその水素化物の場合は、好ましくは800〜500,000、より好ましくは10,000〜400,000のものが望ましい。
分散型エチレン−α−オレフィン共重合体又はその水素化物におけるエチレン成分含有率は、特に限定されないが、エチレンとα−オレフィンの合計量に対して30〜80モル%が好ましく、50〜80モル%がより好ましい。α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン等が挙げられ、プロピレンがより好ましい。
本発明のエンジン油組成物において(E)成分を含有させる場合、その含有量は特に限定されないが、含有量の下限値は、エンジン油組成物量基準で好ましくは0.1質量%、より好ましくは0.3質量%であり、一方、含有量の上限値は、エンジン油組成物全量基準で好ましくは20質量%、より好ましくは15質量%である。(E)成分の含有量が0.1質量%未満の場合は、(E)成分含有によるスラッジ生成抑制効果やすす混入時の粘度増加抑制効果の向上効果に乏しく、一方、(E)成分の含有量が20質量%を越えると、エンジン油組成物の低温流動性が悪化する虞れがある。
【0013】
本発明のエンジン油組成物には、さらに性能を高める目的で、公知の潤滑油添加剤、例えば、本発明の(A)成分及び(B)成分以外の無灰分散剤、本発明の(C)成分以外の金属系清浄剤、本発明の(D)成分以外の極圧添加剤及び摩耗防止剤、本発明の(E)成分以外の粘度指数向上剤、酸化防止剤、摩擦調整剤、錆止め剤、腐食防止剤、流動点降下剤、ゴム膨潤剤、消泡剤、着色剤等を単独で、又は数種類組み合わせた形で、本発明のエンジン油組成物に添加することができる。
本発明の(A)成分及び(B)成分以外の無灰分散剤としては、例えば、ベンジルアミン、アルキルポリアミン、又はこれらのホウ素化合物や硫黄化合物による変性品、アルケニルコハク酸エステル等が使用可能である。
本発明の(C)成分以外の金属系清浄剤としては、例えば、アルカリ土類金属ホスフォネート等が使用可能である。
本発明の(D)成分以外の極圧添加剤及び摩耗防止剤としては、例えば、硫黄系化合物やリン系化合物が使用できる。硫黄系化合物としては、例えば、ジスルフィド類、硫化オレフィン類、硫化油脂類が、またリン系化合物としては、例えば、リン酸モノエステル類、リン酸ジエステル類、リン酸トリエステル類、亜リン酸モノエステル類、亜リン酸ジエステル類、亜リン酸トリエステル類、及びこれらのエステル類とアミン類、アルカノールアミン類との塩等が使用できる。
本発明の(E)成分以外の粘度指数向上剤としては非分散型の粘度指数向上剤等が挙げられ、例えば非分散型のポリメタクリレート類や、非分散型のエチレン−プロピレン共重合体、ポリイソブチレン、ポリスチレン、スチレン−ジエン共重合体等が使用可能である。
酸化防止剤としては、フェノール系化合物やアミン系化合物等、潤滑油に一般的に使用されているものであれば、いずれも使用可能であって、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等のアルキルフェノール類、メチレン−4,4−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)等のビスフェノール類、フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン類、エステル基含有フェノール類、ジアルキルジフェニルアミン類、フェノチアジン類等が使用可能である。
摩擦調整剤としては、例えば、ジチオカルバミン酸モリブデン、ジチオリン酸モリブデン、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪族アミン、脂肪族アミン塩、脂肪族アミド等が使用可能である。
錆止め剤としては、例えば、アルケニルコハク酸、アルケニルコハク酸エステル、多価アルコールエステル、石油スルフォネート、ジノニルナフタレンスルフォネート等が使用できる。
腐食防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、チアジアゾール系、イミダゾール系の化合物等が使用できる。
流動点降下剤としては、例えば、使用する潤滑油基油に適合するポリメタクリレート系のポリマー等が使用できる。
消泡剤としては、例えば、ジメチルシリコーンやフルオロシリコーン等のシリコーン類が使用できる。
これらの添加剤の添加量は任意であるが、通常エンジン油組成物全量基準で、消泡剤の含有量は0.0005〜0.01質量%、粘度指数向上剤の含有量は0.05〜20質量%、腐食防止剤の含有量は0.005〜0.2質量%、その他の添加剤の含有量は、それぞれ0.005〜10質量%程度である。
本発明のエンジン油組成物は、詳しくは特にディーゼルエンジン油組成物として好ましく用いられるものであるが、その他、長寿命化に際して、高度な清浄性、摩耗防止性や塩基価維持性により優れた効果が求められる潤滑油、具体的には、ガソリンエンジン油、ガスエンジン油としても好ましく用いられる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の内容を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0015】
(実施例1〜9、比較例1〜5)
表1の実施例1〜9に示すような組成を有する本発明に係るエンジン油組成物を調製した。これらの組成物について、以下に示す自動車用ディーゼル機関潤滑油の清浄性試験(JASO M336−1998)を行い、トップリング溝の堆積物量(堆積物による被覆率%)から清浄性を評価した。
比較のため、表2の比較例1〜5に示すような組成を有するエンジン油組成物を調製し、これらの組成物についても前記と同様の試験及び評価を行い、その結果を表2に示した。
[自動車用ディーゼル機関潤滑油の清浄性試験方法]
JASO M336−1998に準拠した清浄性試験法で、トップリング溝の堆積物量(TGF)により評価を行った。このTGFが小さいほど清浄性能が良く、60%以下であれば清浄性能が特に良いとされている。
【0016】
【表1】
【0017】
表1に示す結果から明らかな通り、本発明に係る実施例1〜9のエンジン油組成物は、いずれも非常に優れた清浄性を有しており、特に(C)成分のアルカリ土類金属系清浄剤としてカルシウムスルフォネートとカルシウムフェネートとを配合した場合(実施例6)、並びにカルシウムスルフォネートと全塩基価120及び250mgKOH/gのカルシウムフェネートとを配合した場合(実施例7)に優れた清浄性を示した。また(E)成分の分散型粘度指数向上剤を配合した場合(実施例8,9)に極めて優れた清浄性を示した。
これに対して、(A)成分/(B)成分の重量比が規定値から外れる場合(比較例1、2)、(A)成分及び(B)成分が規定値未満の場合(比較例3)、(C)成分を含有しない場合(比較例4)、(D)成分が規定値未満の場合(比較例5)は、いずれも実施例1〜9と比較して清浄性が劣ることがわかる。
【0018】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、清浄性に極めて優れた効果を有するエンジン油組成物が得られる。
Claims (3)
- 潤滑油基油に、組成物全量基準で(A)ホウ素含有コハク酸イミドと、(B)ホウ素を含まないコハク酸イミドとを重量比{(A)成分/(B)成分}が2.3〜3.5で、合計量として0.5〜20質量%、(C)アルカリ土類金属系清浄剤として全塩基価320〜500mgKOH/gのカルシウムスルフォネート及び全塩基価80〜140mgKOH/gのカルシウムフェネートをアルカリ土類金属元素換算値で0.01〜0.5質量%、(D)ジチオリン酸亜鉛をリン元素換算値で0.03〜0.20質量%それぞれ含有してなることを特徴とするエンジン油組成物。
- 前記(C)アルカリ土類金属系清浄剤に更に全塩基価141〜400mgKOH/gのカルシウムフェネートが含まれていることを特徴とする請求項1記載のエンジン油組成物。
- さらに(E)分散型粘度指数向上剤を含有してなることを特徴とする請求項1又は2記載のエンジン油組成物。
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